JP4807869B2 - ポリウレタンフォームローラの製造方法 - Google Patents

ポリウレタンフォームローラの製造方法 Download PDF

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本発明は、ポリウレタンフォームローラの製造方法に関し、特には、複写機やプリンター等の画像形成装置において、感光体や紙等の画像形成体にトナー(現像剤)を供給してその表面に可視画像を形成する現像ローラに対しトナーを供給するために用いるトナー供給ローラとして好適に用いられるポリウレタンフォームローラの製造方法に関する。
複写機やプリンター、ファクシミリ等の電子写真装置や静電気記録装置等においては、電子写真プロセスにおける帯電、トナー層形成、現像、クリーニング、給紙、搬送等の各工程で、帯電ローラ、トナー供給ローラ、現像ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、搬送ローラ等の弾性材料や樹脂材料からなるローラが多様な役割を果たしている。
これら各種ローラ部材において多く使用されているのが、ローラ軸の外周に、ポリウレタン材料を主成分とするポリウレタン層が形成されているポリウレタンフォームローラである。かかる各種ローラ部材としてのポリウレタンフォームローラにおいては、ポリウレタンフォーム層が全体として均一な内部及び表面構造を有しており、抵抗値や硬度等のローラ性能に局所的なバラツキが無いことが要求される。
一般にかかる各種ローラ部材としてのポリウレタンフォームローラの製造方法としては、ポリウレタンフォーム層を金軸と一体で筒型内において発泡成形する方法が一般的であり(特許文献1参照)、この方法に基づいて、従来の水を発泡剤とする一般的な低圧発泡方法を用いてポリウレタンフォーム層を得る技術に対し、機械的攪拌により液体を形成するメカニカルフロスの技術を用いて、より微細なセル構造を有するポリウレタンフォーム形成品を得る技術も提案されている(特許文献2参照)。これら各種方法により製造されるポリウレタンフォームは、通常、膜により隔てられ、互いに連通しない独立空間として形成された多数のセル骨格から成り立っている。
一方、ポリウレタンフォームローラからなるローラ部材の各種性能を十分確保するためには、ポリウレタンフォーム層の表面性や内部構造、物性値が重要となる。例えば、トナー供給ローラの場合には、トナーを均一に供給し、掻き取るために、使用されるトナー及び現像ローラに対して最適な表面性及び硬度を有することが必要である。よって、原料成分中のイソシアネート成分やポリオール成分及び触媒、整泡剤、発泡剤、導電性付与剤、その他添加剤の選定や配合比率、また、これらの原料成分を硬化させるための製造方法が重要となっている。
例えば、型内成形後直ちに、ポリウレタンフォームに負荷応力を与えながらローラを回転させることで、ローラ表面および内部において良好な連通セル構造を有するポリウレタンフォームローラを得るクラッシング処理技術が提案されている(特許文献3参照)。さらには、クラッシング処理と二次キュアの双方を行うことにより、ローラの外径寸法精度を向上させ、フォームに残留する原料の不純物を減少させ、良好な表面特性を得ることができるトナー供給ローラも提案されている(特許文献4参照)。
特開平9−274373号公報 特開2003−211461号公報 特開2004−226953号公報 特開2003−156930号公報
しかしながら、成形型から脱型された際にウレタンフォーム層が収縮した場合、二次キュアを行った後に、クラッシング処理を行っても、製品が収縮したまま復元しないばかりか、安定した通気度を得ることが困難であることが研究により明らかとなった。特に、極めて連通度が低く独立気泡型のポリウレタンフォームに関してはこのような現象が顕著にみられた。また、二次キュア温度が低温過ぎるとフォーム内の残留不純物が減少せず、長時間のキュアが必要となる。一方、二次キュア温度が高温過ぎるとフォーム自体が劣化し、所定の表面性や物性値を得ることが出来なくばかりか、フォーム内の残留不純物以外にも、フォーム内の反応を促進させる触媒等が揮発してしまい、硬化が進まなくなる恐れもある。さらには、低温による二次キュアを行う場合には、空気中の水分がフォーム内の未反応イソシアネート基と反応するため、温湿度にバラツキが生じると、空気中の水蒸気量にバラツキが生じるので、最終的に硬度バラツキが大きくなってしまい、安定した硬度を得ることができない。
本発明の目的は、上記の問題を解消して、安定した硬度及び優れた表面性を有するポリウレタンフォームローラの製造方法提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、以下の通りである。
状型と芯金の両端部を支持する成形型を用い、ポリウレタンフォーム層を形成する原料成分を該筒状型内で発泡、硬化し脱型した後、該ポリウレタンフォーム層にクラッシング処理する工程を含むポリウレタンフォームローラの製造方法において
該クラッシング処理後に、水蒸気量5〜40g/m 環境下で15〜80℃にて10分〜10時間のエージングし、80〜300℃にて5分〜5時間の乾燥を行うことを特徴とするポリウレタンフォームローラの製造方法。
以上説明したように、本発明によれば、安定した硬度及び優れた表面性を有するポリウレタンフォームローラの製造方法、その方法により得られたポリウレタンフォームローラを得ることができる。
本発明は、筒状型と芯金の両端部を支持する成形型を用い、ポリウレタンフォーム層を形成する原料成分を該筒状型内で発泡、硬化し脱型した後、該ポリウレタンフォーム層にクラッシング処理する工程を含むポリウレタンフォームローラの製造方法において、該クラッシング処理後にさらにエージング処理と乾燥処理を行うことを特徴とするポリウレタンフォームローラの製造方法である。
以下、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(本発明のポリウレタンフォームローラの製造方法について)
(成形型)
本発明では、成形型の構成としては特に限定はない。例えば、上下が開放された円筒状の型と、その円筒状の型の上下に配置され、芯金を両端部で支持可能な上駒及び下駒と、で構成することができる。
成形型の部材としては特に限定されず、鉄などの鋼材にニッケルやクロムなどのメッキを施した金属部材、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属部材のほか、ポリカーボネート、ポリアミドなどの合成樹脂やセラミックなどを適宜使用することができる。成形型の径は、所定寸法に対して±0.05mmとし、特に、内径については、型から成形品を抜き出した状態で、表面の研磨・研削を不要とする場合、より高い精度を必要とするが、後工程で、表面研磨・研削をして所望精度を出す場合は、高い精度を必ずしも必要としない。上駒、下駒や成形キャビティーには、離型剤を塗布したり、フッ素樹脂コーティングを施したりして、離型性を良好にしても良い。また、型内での芯金固定方法は上駒及び下駒による固定に限定されず、磁石やネジ、バネなどで固定することができる。
(材料注入・硬化工程)
本発明では、上記の成形型を用い、芯金を配置して、ポリウレタンフォーム層を形成する原料成分を成形型内に注入し、発泡、硬化することで、芯金の外周にポリウレタンフォーム層を形成する。
材料注入・硬化工程については、まず、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、及び所望により用いられる整泡剤、発泡剤、触媒、導電性付与剤、架橋剤、その他助剤などを均質に混合する。原料を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常10〜90℃、好ましくは20〜60℃の範囲であり、混合時間は、通常1秒〜10分間、好ましくは3秒〜5分間程度である。次に加熱して反応硬化させる際に従来公知の方法により発泡させることにより、ポリウレタンフォーム層を形成することが出来る。ここでの発泡方法については特に制限は無く、前記発泡剤を用いる方法、機械的な撹拌により気泡を混入する方法など、いずれの方法をも用いることが出来る。なお、発泡倍率は、適宜定めればよく、特に制限はない。
(クラッシング処理)
本発明では、ポリウレタンフォーム層を形成し、脱型した後、クラッシング処理を行う。クラッシング処理の方法は、特に制限はなく、物理的圧迫、エアー吹き付け等の公知の方法を適宜用いることができる。これにより、ポリウレタンフォームローラの外径寸法を良好に整えることができる。
(エージング処理工程について)
本発明では、クラッシング処理が行われたポリウレタンフォームローラに対してエージング処理工程が行われる。ここで、エージング処理とは、ポリウレタンフォーム層の硬化をほぼ終結させる処理を言い、このエージング処理により最終的に得られるポリウレタンフォーム層を所望の硬度に調整することができる。
エージング処理は、水蒸気量5〜40g/m3環境下でエージング処理されるのが好ましい。より好ましくは水蒸気量15〜30g/m3である。特に、エージング処理時にポリウレタンフォーム層内に未反応成分が残っている場合などは、該未反応成分と空気中の水分子による反応が最終的な硬度に大きく影響を及ぼすので、エージング処理を行う際の水蒸気量のコントロールは重要である。水蒸気量が5g/m3未満であると、ポリウレタンフォーム層内の未反応成分と空気中の水分子の反応が殆ど起こらないため、硬度安定までの時間が長くなり、安定時の硬度も高硬度化する傾向がある。一方、水蒸気量が40g/m3を超えると、安定時の硬度が本発明で説明する用途で所望される程度よりも低硬度化する傾向がある。なお、水蒸気量をコントロールする方法については、特に限定されず、市販の噴霧型加湿器や除湿器などを使用しても何ら問題はない。
エージング処理温度は15〜80℃が好ましく、より好ましくは20〜40℃である。エージング処理温度が15℃未満であると、ポリウレタンフォームローラが急激に冷却されるので、ローラ表面が結露し、芯金部分に錆が発生する恐れがあり、また、所望する水蒸気量の規制に影響する恐れがある。一方、該エージング処理温度が80℃を超えると、ポリウレタンフォーム層内の反応を促進させる触媒等が揮発してしまい、エージングが進まなくなる恐れがある。
また、エージング処理時間は10分〜10時間が好ましく、より好ましくは1〜5時間である。エージング処理はポリウレタンフォーム内の反応をほぼ終結させることが望ましく、エージング処理時間が10分未満であると未反応成分が残ってしまう可能性があり、硬度バラツキが生じる恐れがある。一方、エージング処理時間が10時間以上であると、ポリウレタンフォーム層表面が黄変する可能性があり、良好な表面特性を得ることができない場合がある。
(乾燥処理工程について)
本発明では、クラッシング処理が行われたポリウレタンフォームローラに対して乾燥処理工程が行われる。ここで、乾燥処理とは、所望の温度でポリウレタンフォーム層内の不純物を除去する処理を言い、この乾燥処理により最終的に得られるポリウレタンフォーム層を所望の表面性や硬度に調整することができる。
乾燥処理工程は、80〜300℃の温度で行うことが好ましい。より好ましくは80〜180℃である。乾燥処理温度が80℃未満であると、ポリウレタンフォーム層内に残留する不純物が減少しないため、所定の表面性や物性値を得ることが出来なくなる場合がある。一方、乾燥処理温度が300℃を超えると、ポリウレタンフォーム層自体が劣化する恐れがある。
また、乾燥処理時間は5分〜5時間が好ましく、より好ましくは30分〜2時間である該乾燥処理時間が5分未満であると、ポリウレタンフォーム層が所定の温度まで上昇せず、本発明の効果を十分に得ることが出来ない場合がある。一方、5時間を超えると、ポリウレタンフォーム層表面が黄変する可能性があることに加え、ポリウレタンフォーム層の劣化が起こりうるため、硬度が低下する恐れがあり、あまり好ましくない。
乾燥処理を行う際の環境条件は制限されず、静置させた状態でも、送風を送ってもよく、また、減圧下で乾燥させてもよい。
(エージング処理工程及び乾燥処理工程)
本発明では、エージング処理工程及び乾燥処理工程の双方を行うことが必要である。エージング処理のみを行った場合には、ポリウレタンフォーム層に原料の不純物が残留し、良好な表面特性を得ることが出来ない。また、乾燥処理のみ行った場合には、硬度安定までに長時間必要となるばかりか、硬度バラツキが大きくなってしまい、安定した硬度を得ることができない。これらの処理を行う順序は、どちらでも良いが、エージング処理を行った後に、乾燥処理を行った方が、本発明の効果がより得られる。
(ポリウレタンフォーム層を形成する材料について)
ポリウレタンフォームローラのポリウレタンフォーム層を形成する材料の組成は特に制限はなく、ポリウレタンフォーム形成材料として、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、及び所望により用いられる発泡剤、導電性付与剤、触媒、整泡剤、架橋剤などを含有するものが使用される。
(材料について:ポリイソシアネート成分)
ポリイソシアネート成分としては、トルエンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体が好ましいが、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から、適宜選択して使用しても何ら問題はない。このポリイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート及びその誘導体、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート及びその誘導体などが挙げられる。
(材料について:ポリオール成分)
ポリオール成分としては、特に制限は無く、従来公知の各種ポリオールの中から、適宜選択して使用することが出来る。このポリオールの例としては、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート(PHA)、エチレンアジペートとブチレンアジペートの共重合体、ダイマー酸系ポリオール、ヒマシ油系ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルポリオールや、ポリオキシアルキレングリコール等のポリエーテルポリオールが挙げられる。また、あらかじめポリイソシアネートと重合させたプレポリマーとして用いても差し支えない。
(材料について:発泡剤)
必要に応じて用いられる発泡剤は、水;トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロライド、トリクロロフルオロメタンのようなハロゲン化炭化水素類;n−およびイソ−ペンタン、これらの工業的混合物;フラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メチルホルマート、ジメチルオキサラート、エチルアセタート等のカルボン酸アルキルエステル類;二酸化炭素等を単独又は混合して使用されるが、環境保護の観点より水を単独で使用することが好ましい。
(材料について:整泡剤)
必要に応じて用いられる整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとEO/PO共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物等が挙げられる。この中でもポリエーテルポリオール系整泡剤としては、水溶性ポリエーテルシロキサンが好適である。
(材料について:触媒)
必要に応じて用いられる触媒としては、公知のもので特に限定はないが、例えば、アミン系触媒としては、1,2−ジメチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−オクタデシルモルホリン、ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕エーテル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一及び第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、N,N−ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化合物、種々のN,N’,N’’−トリアルキルアミノアルキルヘキサヒドロトリアミン類等があり、有機金属系ウレタン化触媒としては、酢酸錫、オクチル酸錫、オクテタン酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等があり、前記アミン系触媒及び有機金属系触媒の初期活性を低下させた有機酸塩触媒(カルボン酸塩やホウ酸塩等)がある。
(材料について:架橋剤)
必要に応じて用いられる架橋剤の構造は特に限定されないが、アルキレングリコール、1,4−ブタンジオール(1,4BD)等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン(TMP)等のトリオール類、ペンタエリスルトール等のテトラオール類、エチレンジアミン(EDA)等のジアミン類、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)等のアミノアルコール類等を、単独、又は混合して使用することが出来る。
(材料について:導電性材料)
必要に応じて用いられる、導電性を付与するための導電性材料としては、一般の導電性付与剤が使用でき、例えばイオン導電性物質も用いることができる。イオン導電剤としては、第四級アンモニウム塩等があげられ、単独でもしくは併せて用いられる。
(材料について:その他)
その他添加剤として、難燃剤、着色剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、酸化防止剤、破泡剤等を必要に応じて使用することが出来る。
(ポリウレタンフォームローラの用途)
本発明のようにエージング処理及び乾燥処理を有する方法で製造されたポリウレタンフォームローラは、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、クリーニングローラなどの弾性を有するローラ等の形態で用いられるが、特に電子写真装置の現像システム中で用いるトナー供給ローラとして使用するのが最適である。
(トナー供給ローラとしての使用形態の説明)
トナー供給ローラとしては、ポリウレタンフォーム(スポンジ)からなる発泡弾性体ローラが用いられているのが一般的である。また、電子写真プロセスにおいて、現像ローラ表面に付着せるトナーをトナー供給ローラにて掻き取り、除去せしめる一方、現像ローラ上に、新たに、均一にトナーを供給することで、目的とするトナー像を形成する。よって、トナー供給ローラには、安定した硬度及び優れた表面性であることが求められるため、本発明のようにエージング処理及び乾燥処理を有する方法で製造されたポリウレタンフォームローラが適している。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜4、比較例1〜3)
まず、混合ポリオールとして、FA−908(三洋化成株式会社製商品名、ポリエーテルポリオール)100質量部、ジエタノールアミン0.5質量部、L5366(日本ユニカー株式会社製商品名、シリコーン系整泡剤)1質量部、ToyoCat−ET(東ソー株式会社製商品名、第3級アミン触媒)0.1質量部、TEDA−L33(東ソー株式会社製商品名、第3級アミン触媒)0.5質量部、水(発泡剤)2質量部を混合し、その後、T80(三井武田ケミカル株式会社製商品名、イソシアネート、NCO%=48)29.5質量部と、M200(三井武田ケミカル株式会社製商品名、イソシアネート、NCO%=31)7.4部とをNCOインデックス100となるように混合攪拌した。次に、その混合物5gを温度60℃に予熱された成形型(芯金が配置されている)に注入し、そのまま温度60℃で10分硬化させて芯金の外周にポリウレタンフォーム層を形成した後、成形型から脱型し、クラッシング処理を行った。なお、該クラッシング処理は、図2に示すようなロール対5の間に、処理前のポリウレタンフォームローラ1を挟み込む方法を用いて行った。図示する方法においては、平行に配置されたポリウレタンフォームローラ1を該ロール対5に対して平行に配置する。このとき該ポリウレタンフォームローラ1の軸となる芯金2の両端部は回転可能に固定されている。次いで、該ポリウレタンフォームローラ1を該ロール対5で所望の圧縮率に圧迫させた状態で該ロール対5を同方向、同速度で回転させ、該ポリウレタンフォームローラ1を矢印方向に回転させることにより、クラッシング処理を行うことができる。次いで、水蒸気量11.5g/m3の環境下で25℃5時間のエージング処理を行い、さらに110℃30分の乾燥処理を行うことにより、図1に示されるが如き回転軸となる芯金2の周りに、ポリウレタンフォーム層3を一体的に形成せしめてなるポリウレタンフォームローラ1を製造した。
なお、上記の条件により、製造されたポリウレタンフォームローラの硬度平均値は200g/mmであった。なお、硬度の測定方法は、図3に示すように、芯金2とポリウレタンフォーム層3を有するポリウレタンフォームローラ1において、該ローラ表面の荷重を測定するに際し、長さ50mm幅10mmの板状押し圧面を有する硬度測定装置の押板冶具4にて10mm/minの速度で押圧して1mm変形させた時のローラ表面にかかる荷重にて表したものである。また、測定ポイントはローラ長手方向3点、周方向4点、合計12点の平均とした。
ここで、実施例1については、上記のようにエージング処理工程及び乾燥処理工程の双方を行った。また、エージング処理工程のみ行ったものを比較例1、乾燥処理工程のみ行ったものを比較例2、双方とも行わないものを比較例3とした。
(評価基準)
得られた実施例及び比較例のポリウレタンフォームローラについて、硬度安定性を評価した。具体的には、硬度バラツキが小さく、安定した硬度であるものを○、硬度バラツキが大きく、所定の硬度が得られなかったものを×と評価した。ここでの所定の硬度は、図3の硬度測定方法によって測定した12点平均が200g/mmであり、硬度バラツキはn=50以上のローラを同条件で成形したときの硬度分布が12点平均200g/mm±5%未満であれば小、200g/mm±5%以上であれば大とした。さらに、表面性の評価として、画像評価試験をおこない、濃度均一性を調べて、それらの結果を下記表1に示した。なお、かかる画像評価試験における濃度均一性の評価は、それぞれのポリウレタンフォームローラをトナー供給ローラとして組み込んでなるトナーカートリッジを市販の複写機に組み込み可能にしてからセットして、15℃×10%RH環境下における画像出しにより、最大濃度でベタ黒コピー画像出しを行い、目視にて濃度ムラの有無について調べた。その評価において、○は濃度ムラの発生がほとんどなく良好なもの、△は濃度ムラの発生が見られるもの、×は濃度ムラの発生が顕著であることを示す。
Figure 0004807869
かかる表1の結果より明らかなように、本発明に従う実施例1にあたっては、硬度安定性に優れ、また、濃度均一性にて示される画像評価においても、良好な結果であることから、優れた表面性であることが分かる。また、比較例1においては、硬度安定性に優れているものの、濃度均一性が悪く、表面性が劣ることが認められ、比較例2においては、硬度にバラツキがあり、安定した硬度を得ることができず、さらには濃度均一性においても所定の硬度を得ることが出来なかった結果から、濃度ムラが若干見られた。比較例3においては硬度安定性及び表面性のどちらも良好な結果が得られなかった。
本発明におけるポリウレタンフォームローラの概略構成図である。 クラッシング処理(ロールクラッシング時)の断面図である。 ポリウレタンフォームローラのポリウレタンフォーム層の硬度測定方法を示す説明図であって、(a)は平面説明図、(b)は側面説明図である。
符号の説明
1 ポリウレタンフォームローラ
2 芯金
3 ポリウレタンフォーム層
4 硬度測定装置の押板治具
5 (クラッシング用)ロール対

Claims (1)

  1. 筒状型と芯金の両端部を支持する成形型を用い、ポリウレタンフォーム層を形成する原料成分を該筒状型内で発泡、硬化し脱型した後、該ポリウレタンフォーム層にクラッシング処理する工程を含むポリウレタンフォームローラの製造方法において、
    該クラッシング処理後に、水蒸気量5〜40g/m 環境下で15〜80℃にて10分〜10時間のエージングし、次いで80〜300℃にて5分〜5時間の乾燥を行うことを特徴とするポリウレタンフォームローラの製造方法。
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