JP7146726B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents
鞍乗り型車両 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7146726B2 JP7146726B2 JP2019218191A JP2019218191A JP7146726B2 JP 7146726 B2 JP7146726 B2 JP 7146726B2 JP 2019218191 A JP2019218191 A JP 2019218191A JP 2019218191 A JP2019218191 A JP 2019218191A JP 7146726 B2 JP7146726 B2 JP 7146726B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- swash plate
- motor
- piston pump
- oil passage
- plate type
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/62—Hybrid vehicles
Landscapes
- Motor Power Transmission Devices (AREA)
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
Description
車両の駆動源として、主にエンジンを想定しているが、電動機を用いることも開示されている。
この場合、電気モータを前輪及び後輪の両方にそれぞれ搭載することによるコストアップが懸念される。
本発明の目的は、小型・軽量・安価で、前後輪の駆動力配分及び回生ブレーキの設定自由度を増すことが可能なシステムを備える鞍乗り型車両を提供することにある。
また、上記構成において、前記第1油路(51)と前記第2油路(52)との間にリリーフ弁(55,56)が設けられるようにしても良い。
図1は、自動二輪車10及び自動二輪車10に備える駆動・回生装置20を示す模式図である。
自動二輪車10は、車体本体11、フロントフォーク12、前輪13、スイングアーム14、後輪16、駆動・回生装置20を備える鞍乗り型車両である。
車体本体11は、フレームで形成され、上部に乗員が座るシートが配置されている。フロントフォーク12は、車体本体11の前端部に操舵可能に取付けられ、上部にハンドル17が取付けられ、下端部に車軸を介して前輪13が支持されている。
スイングアーム14は、車体本体11の下部に前端部が上下揺動可能に取付けられ、後端部に車軸を介して後輪16が支持されている。
後輪側駆動・回生装置25は、車体本体11又はスイングアーム14に設けられる。
後輪側駆動・回生装置25は、電気モータ31、遊星歯車機構32、減速機構33、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34を備える。
電気モータ31は、回転軸31aを備え、動力源又は発電機となり、制御装置28によって制御される。
遊星歯車機構32は、回転軸31aに取付けられたサンギヤ36と、サンギヤ36に噛み合う複数のプラネタリギヤ37と、複数のプラネタリギヤ37をそれぞれ回転可能に支持するキャリア38と、複数のプラネタリギヤ37に内歯が噛み合うリングギヤ39とから構成される。
キャリア38の回転は、自動二輪車10の後輪16に、例えば、チェーンを介して伝えられる。電気モータ31を含む後輪側駆動・回生装置25は、車体側(車体本体11)に搭載されるため、車体後部のバネ下質量が軽減し、乗り心地を向上できる。
なお、キャリア38の回転軸が後輪16の車軸に直接接続されて、キャリア38の回転を後輪16に伝えても良い。
減速機構33は、遊星歯車機構32との間で減速又は増速される。減速機構33は、リングギヤ39の外歯に噛み合う第1ギヤ41と、第1ギヤに噛み合う第2ギヤ42とを備える。第2ギヤ42は、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34の回転軸73に取付けられ、減速機構33と第1斜板型ピストンポンプ・モータ34との間で動力が伝達される。
上記した遊星歯車機構32及び減速機構33は、図示せぬハウジングに収容され、ハウジングに、キャリア38の回転軸、リングギヤ39自体又はリングギヤ39の回転軸、第1ギヤ41の回転軸がそれぞれ回転可能に支持される。
第2斜板型ピストンポンプ・モータ44は、斜板92の傾角を変更することで作動油の吐出流量又は吸込み流量を変更可能な可変容量型のものであり、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34と接続油路27で接続されている。
斜板傾角調整装置45は、斜板92から延びるアーム部92bに連結するリンク46と、リンク46に連結されて斜板92をリンク46を介して駆動する斜板用アクチュエータ47とを備える。斜板用アクチュエータ47の作用については、後で詳述する。
流量制御弁53は、作動油の流量を連続的に制御可能なリニアソレノイド型のものであり、流量制御弁53の作用については、後で詳述する。
上記した斜板用アクチュエータ47及び流量制御弁53は、制御装置28によって制御される。
スロットル操作量は、ハンドル17に設けられたスロットルグリップの回動量、あるいはスロットルグリップにケーブルを介して連結されたスロットルボディのスロットルバルブの開度である。スロットルグリップの回動量又はスロットルバルブの開度は、回転センサ又は開度センサにて検出されて入力信号として制御装置28に入力され、電気モータ31の出力の制御に利用される。
車体姿勢は、IMU(慣性計測装置:Inertial Measurement Unit)にて検出される前後、上下、左右方向の加速度、ロールレート、ピッチレート、ヨーレイト及び、それらから算出される値(バンク角、ピッチ角)である。これらの値は、入力信号として制御装置28に入力され、例えばコーナリング時などに車体のバンク角が大きい場合でもスムーズに走行できるように回生量を調整するために利用される。
通常、前輪及び後輪の制動力出力装置は、ブレーキレバー、ブレーキペダルの入力量(操作力)に応じた制動力を発生させる。ブレーキレバー、ブレーキペダルの入力量は、流体の圧力(ブレーキ液圧)に変換され、ブレーキキャリパとブレーキディスクとによって構成される制動力出力装置(ディスクブレーキ)の場合は、操作によりブレーキキャリパ内のピストンがブレーキパッドを押すことでブレーキパッドがブレーキディスクを挟み込み、制動力を発生させる。
制御装置28による駆動・回生装置20の作用については、後で詳述する。
電気モータ31は、ハウジング61と、ハウジング61に一対のベアリング62を介して回転可能に支持された回転軸31aと、回転軸31aに取付けられたロータ31bと、ロータ31bを囲むようにハウジング61に設けられたステータ31cとを備える。
ハウジング61は、有底筒状のハウジング本体61Aと、ハウジング本体61Aの開口を塞ぐとともにハウジング本体61Aに取付けられたハウジングカバー61Bとからなる。ハウジング本体61Aの内周面にはステータ31cが固定され、ハウジング本体61A及びハウジングカバー61Bには、それぞれベアリング62が設けられている。なお、符号63はシール部材である。
ハウジング61内から外部に突出した回転軸31aの一端部には、サンギヤ36が取付けられている。
キャリア38は、軸部材65が固定される円板部38aと、円板部38aの中心に設けられた軸部38bとを備え、軸部38bは、図示せぬハウジング(不図示)に回転可能に支持されている。また、軸部38bは、上記したハウジング内から外部に突出し、軸部38bの突出部分にドライブスプロケットが取付けられる。このドライブスプロケットと、後輪16(図4参照)に設けられたドリブンスプロケットとにはチェーンが掛け渡される。後輪16を駆動するときは、キャリア38から後輪16に動力が伝達され、後輪16により回生ブレーキを利用するときは、後輪16からキャリア38に動力が伝達される。
第1斜板型ピストンポンプ・モータ34は、ハウジング71、一対のベアリング72、回転軸73、シリンダブロック74、複数のピストン75、斜板76を備える。
ハウジング71には、一対のベアリング72を介して回転可能に回転軸73が支持されている。ハウジング71は、カップ状の第1ハウジング71Aと、第1ハウジング71Aの開口部を塞ぐとともに第1ハウジング71Aに取付けられた第2ハウジング71Bとからなる。なお、符号77はシール部材である。
一側溝部71dは、第2ハウジング71Bの内面71cに形成されて隣り合う半数のシリンダ穴74aに連通している。他側溝部71eは、内面71cに形成されて隣り合う他の半数のシリンダ穴74aに連通している。
一側内部油路71f及び他側内部油路71gは、一側溝部71d及び他側溝部71eからそれぞれ第2ハウジング71Bの外周部まで延び、一側内部油路71fは、第1油路51に接続され、他側内部油路71gは、第2油路52に接続されている。
斜板76は、回転軸73よりも大径の内径を有する回転軸挿通穴76aと、回転軸73に直交する方向に対して傾斜した斜面76bとを備え、第1ハウジング71Aに固定されている。
なお、複数のピストン75の各一端部75cを、摺動部材であるピストンシューを介して斜面76bに当たるようにしても良い。
また、後輪側駆動・回生装置25では、扁平な遊星歯車機構32と減速機構33とは、上下方向に直線状に連なるように配置され、遊星歯車機構32及び減速機構33に対して、電気モータ31と第1斜板型ピストンポンプ・モータ34とは反対側に配置されるようにしたが、これに限らない。例えば、二点鎖線で第1斜板型ピストンポンプ・モータ34を示したように、電気モータ31と第1斜板型ピストンポンプ・モータ34とを、遊星歯車機構32及び減速機構33に対して同じ側に配置しても良い。これにより、後輪側駆動・回生装置25をよりコンパクトに配置でき、車体スペースを有効利用することができる。
電気モータ31を作動させると、回転軸31aと共にサンギヤ36が回転し、サンギヤ36が回転することで、複数のプラネタリギヤ37が自転するとともにサンギヤ36の周囲を公転する。これにより、複数のプラネタリギヤ37の公転によってキャリア38が回転し、後輪16に駆動力が発生する。
また、複数のプラネタリギヤ37の自転がリングギヤ39に伝わり、リングギヤ39の回転が、減速機構33の第1ギヤ41及び第2ギヤ42によって減速されて、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34の回転軸73に伝わる。
詳しくは、ピストン75Aは、斜板76の斜面76bが第2ハウジング71Bに近づくにつれて次第に各シリンダ穴74a内の容積を減少させるように移動するため、シリンダ穴74a内の作動油は、一側溝部71dを介して一側内部油路71fに流出し、第1油路51に流れ込み、第1油路51内を第2斜板型ピストンポンプ・モータ44(図1参照)に向けて流れる。
また、ピストン75Bは、斜板76の斜面76bが第2ハウジング71Bから遠ざかるにつれて次第に各シリンダ穴74a内の容積を増加させるように移動するため、第2油路52内の作動油を、他側内部油路71gに流入させ、他側溝部71eを介してシリンダ穴74a内に取り込む。従って、第2油路52内の作動油は、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44側から第1斜板型ピストンポンプ・モータ34に向けて流れる。
図3に示すように、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44は、ハウジング81、一対の車軸支持部材82a,82b、車軸84、カラー86、一対のニードルベアリング87、シリンダブロック88、複数のピストン91、斜板92を備える。
ハウジング81は、開口部を一端に備えるとともに車軸支持部材82b側に配置された第1ハウジング81Aと、開口部を一端に備えるとともに車軸支持部材82a側に配置された第2ハウジング81Bとからなる。
一方の車軸支持部材82aは、車軸84を通す車軸挿通穴82cを備え、他方の車軸支持部材82bは、雌ねじ82dを備える。
車軸挿通穴82cには、後で説明する車軸84の軸部84aが通され、雌ねじ82dには、後で説明する車軸84の雄ねじ84cがねじ結合される。
車軸84は、ボルト状に形成され、軸部84aと、軸部84aの一端部に形成された頭部84bと、軸部84aの他端部に形成された雄ねじ84cとを備える。
なお、シリンダブロック88を支持するものとしては、上記した一対のニードルベアリング87に限らない。例えば、ローラーベアリング(ころ軸受)、プレインベアリング(滑り軸受)でも良い。
シリンダブロック88は、車軸84に沿って延びる複数のシリンダ穴88bと、一対の第1ハウジング81A及び第2ハウジング81Bのそれぞれの間を半径方向外側に延びるホイール取付フランジ部88cとを備える。
ホイール取付フランジ部88cは、ホイール97(図4参照)を締結するボルトを通す複数のボルト挿通穴88dが開けられている。
複数のシリンダ穴88bには、それぞれピストン91が移動可能に挿入されている。ここで、一方のピストン91をピストン91A、他方のピストン91をピストン91Bと識別する。
一側溝部81dは、第2ハウジング81Bの内面81cに形成されて隣り合う半数のシリンダ穴88bに連通している。他側溝部81eは、内面81cに形成されて隣り合う他の半数のシリンダ穴88bに連通している。
斜板92は、カラー86に軸受(不図示)を介して図の上下方向に揺動可能に取付けられ、車軸84に直交する方向に対して傾斜可能な斜面92aと、ハウジング81の外部まで延びるアーム部92bとを備える。
なお、複数のピストン91の各一端部91cを、摺動部材であるピストンシューを介して斜面92aに当たるようにしても良い。
フロントフォーク12は、緩衝器である左右一対のフォークチューブ103と、左右のフォークチューブ103を接続するボトムブリッジ104とを備える。
車軸84は、一方のフォークチューブ103に設けられた車軸挿通穴103c、一方の車軸支持部材82a、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44を貫通し、他方の車軸支持部材82bにねじ結合される。第1ハウジング81Aは、一方の車軸支持部材82aと共に一方のフォークチューブ103に固定され、第2ハウジング81Bは、他方の車軸支持部材82bと共に他方のフォークチューブ103に固定される。
ロッド47bの先端部にはリンク46の一端部が揺動可能に取付けられ、リンク46の他端部は、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44における斜板92のアーム部92bに揺動可能に連結されている。
図1において、流量制御弁53を開けるとともに第2斜板型ピストンポンプ・モータ44の斜板92を傾けると、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34のシリンダブロック74(図2参照)が回転し始める。第1斜板型ピストンポンプ・モータ34は、第1油路51に作動油を吐出し、第2油路52から作動油を吸入する。
この結果、図3において、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44のピストン91Bは、シリンダブロック88のシリンダ穴88bに流入した作動油によって斜板92側に突出して斜面92aを押し付け、ピストン91Aは、シリンダ穴88bからの作動油の流出によってシリンダ穴88b内に引き込まれ、斜面92aを引っ張る。
図5は、後輪駆動時の駆動・回生装置20の作用を示す作用図である。(なお、各構成品の符号については図1~図4も参照)
後輪側駆動・回生装置25の電気モータ31で後輪16のみを駆動するときには、制御装置28は、流量制御弁53に弁閉信号を送って流量制御弁53を閉める。更に、制御装置28は、斜板用アクチュエータ47に制御信号を送り、前輪側駆動・回生装置26の第2斜板型ピストンポンプ・モータ44における斜板92の斜面92aを、斜板用アクチュエータ47により車軸84に直交する方向に対する傾斜角度(傾角)0°の状態に保つ。即ち、車軸84に直交する方向に延びる直線110に対して斜面92aの傾角θをθ=0°にする。
前輪側駆動・回生装置26の第2斜板型ピストンポンプ・モータ44では、斜面92aの傾角が0°であるため、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44の吐出量、吸入量はゼロとなる。つまり、前輪13が回転する際の第2斜板型ピストンポンプ・モータ44での抵抗が抑えられ、自動二輪車10の走行を妨げない。
後輪側駆動・回生装置25の電気モータ31で前輪13及び後輪16の両方を駆動するときには、制御装置28は、流量制御弁53に弁開信号を送り、流量制御弁53を開ける。更に、制御装置28は、斜板用アクチュエータ47に制御信号を送り、前輪側駆動・回生装置26における第2斜板型ピストンポンプ・モータ44の斜板92を傾け、斜板92の斜面92aを、斜板用アクチュエータ47により車軸84に直交する方向に対する傾角を所定角度に傾斜した状態に保つ。即ち、直線110に対して斜面92aの傾角θをθ=θ1にする。
つまり、電気モータ31を駆動すると、遊星歯車機構32は、キャリア38に加えてリングギヤ39も回転する差動機構として振る舞う。
なお、図中の矢印は、第1油路51及び第2油路52での作動油の流れの方向を示している。
図中の共線図において、実線で示すようにリングギヤ39は、所定の回転数で回転し、電気モータ31の回転軸31aの回転(サンギヤ36の回転)は、キャリア38(後輪16)にも分配される。また、図中の共線図の破線及び一点鎖線のように、流量制御弁53の開度に応じてリングギヤ39の回転数は、白抜き矢印で示すように増減する。
後輪16により回生ブレーキを利用する場合には、制御装置28は、流量制御弁53に弁閉信号を送り、流量制御弁53を閉める。更に、制御装置28は、斜板用アクチュエータ47に制御信号を送り、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44の斜板92の斜面92aを、傾角0°の状態に保つ。即ち、直線110に対して斜面92aの傾角θをθ=0°にする。
これによって、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34は、作動油を第1油路51に吐出することができず、シリンダブロック74の回転は停止する。従って、遊星歯車機構32のリングギヤ39も停止する。
図中の共線図に示すように、リングギヤ39は、回転数=0となり、サンギヤ36の回転(電気モータ31の回転軸31aの回転)は、キャリア38の回転(後輪16の回転)によって増速され、その分、発電される。
また、前輪13側の第2斜板型ピストンポンプ・モータ44の斜面92aの傾角が0°であるため、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44における作動油の吐出量又は吸入量はゼロとなる。つまり、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44での抵抗が抑えられ、自動二輪車10の走行を妨げない。なお、後輪16のブレーキ操作のみで前輪13にも制動を行ういわゆるCBS(Combined Brake System)として利用する場合は、後述する前後輪回生時と同様の振る舞いとなる。
前輪13及び後輪16の両方により回生ブレーキを利用する場合には、制御装置28は、流量制御弁53に弁開信号を送り、流量制御弁53を開ける。更に、制御装置28は、斜板用アクチュエータ47に制御信号を送り、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44の斜板92を傾け、斜板92の斜面92aを、前輪駆動時とは反対方向に所定角度傾斜した状態に保つ。即ち、直線110に対して斜面92aの傾角θをθ=-θ2にする。
この第1斜板型ピストンポンプ・モータ34の回転軸73の回転により、図中のグラフに実線で示すように、遊星歯車機構32のリングギヤ39に逆方向の回転が発生し、遊星歯車機構32のサンギヤ36の回転数(電気モータ31の回転軸31aの回転数)は増速する。
本実施形態では、第1リリーフ弁55及び第2リリーフ弁56によって第1油路51と第2油路52との差圧を吸収して、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34及び第2斜板型ピストンポンプ・モータ44の負荷を減らすことで車両の円滑な減速度制御を行うことが可能である。
この構成によれば、本システム(駆動・回生装置20)により、小型・軽量・安価なシステムで前輪13及び後輪16の駆動力配分及び前輪13及び後輪16での回生の設定自由度を増すことができる。
この構成によれば、電気モータ31の出力を、損失を抑えつつ後輪16に伝達することができる。
この構成によれば、前輪13及び後輪16の駆動を安価で小型・軽量のシステムで可能とし、且つ前輪13及び後輪16の駆動力配分量の設定自由度を増すことができる。
この構成によれば、後輪16による回生を安価で小型・軽量のシステムで可能である。
この構成によれば、前輪13及び後輪16による回生を安価で小型・軽量のシステムで可能である。
この構成によれば、車両の走行中からの急ブレーキ時などに前輪13及び後輪16による回生を行う際、前輪13側の第2斜板式ピストンポンプ・モータ44の斜板92を傾斜させるときに、第2斜板式ピストンポンプ・モータ44内の負荷が高まり過ぎて発生する急激な減速を抑制するため、第1リリーフ弁55及び第2リリーフ弁56により第1油路51と第2油路52との差圧を吸収して第2斜板式ピストンポンプ・モータ44の負荷を減らして円滑な減速度制御を行うことが可能である。
この構成によれば、後輪側駆動・回生装置25をよりコンパクトに配置でき、車体スペースを有効利用することができる。
この構成によれば、前輪13を簡単な構成で駆動可能とすることができて、部品数を削減することができ、コスト低減を図ることができる。
例えば、上記実施形態において、図2に示したように、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34の斜板76の傾角を固定したが、これに限らない。第1斜板型ピストンポンプ・モータ34を可変容量型として、斜板76を回転軸73に対して傾斜可能に設け、斜板76の斜面76bの傾角を変更可能としても良い。この場合、流量制御弁53は設けなくても良い。また、第1斜板型ピストンポンプ・モータ34の傾斜可能な斜板76を駆動するアクチュエータは、第2斜板型ピストンポンプ・モータ44の斜板用アクチュエータ47と同様に制御装置28で制御するようにしても良い。
13 前輪
16 後輪
31 電気モータ(駆動用モータ)
32 遊星歯車機構
34 第1斜板型ピストンポンプ・モータ
36 サンギヤ
38 キャリア
39 リングギヤ
44 第2斜板型ピストンポンプ・モータ
47 斜板用アクチュエータ(アクチュエータ)
51 第1油路
52 第2油路
53 流量制御弁(制御弁)
55 第1リリーフ弁(リリーフ弁)
56 第2リリーフ弁(リリーフ弁)
92 斜板
Claims (6)
- 駆動用モータ(31)と、
前記駆動用モータ(31)に接続されるサンギヤ(36)、後輪(16)との間で動力伝達が行われるキャリア(38)、前記サンギヤ(36)を囲むように配置されたリングギヤ(39)を備える遊星歯車機構(32)と、
前記リングギヤ(39)との間で動力伝達が行われる第1斜板式ピストンポンプ・モータ(34)と、
前記第1斜板式ピストンポンプ・モータ(34)に接続される第1油路(51)に設けられて前記第1油路(51)の作動油の流量を制御可能な制御弁(53)と、
前記第1油路(51)に接続されるとともに前輪(13)との間で動力伝達が行われる第2斜板式ピストンポンプ・モータ(44)と、
前記第2斜板式ピストンポンプ・モータ(44)の斜板(92)の傾角を変更可能とするアクチュエータ(47)と、前記第1斜板式ピストンポンプ・モータ(34)及び前記第2斜板式ピストンポンプ・モータ(44)のそれぞれを接続する第2油路(52)と、
を備えることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記後輪(16)の駆動時に、前記第1油路(51)を閉塞するように前記制御弁(53)を制御するとともに、前記第2斜板式ピストンポンプ・モータ(44)の斜板(92)の傾角が0°になるように前記アクチュエータ(47)を制御することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
- 前記前輪(13)及び前記後輪(16)の両方から駆動力を出力する際に、前記第1油路(51)が開放状態になるように前記制御弁(53)を制御するとともに、前記第2斜板式ピストンポンプ・モータ(44)の斜板(92)の傾角が0°よりも大きくなるように前記アクチュエータ(47)を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両。
- 前記後輪(16)での回生時に、前記第1油路(51)を閉塞するように前記制御弁(53)を制御するとともに、前記第2斜板式ピストンポンプ・モータ(44)の斜板(92)の傾角が0°になるように前記アクチュエータ(47)を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 前記前輪(13)及び前記後輪(16)での両輪回生時に、前記第1油路(51)が開放状態になるように前記制御弁(53)を制御するとともに、前記第2斜板式ピストンポンプ・モータ(44)の斜板(92)の傾角が前記前輪(13)の駆動時と反対側の方向に0°よりも大きくなるように前記アクチュエータ(47)を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 前記第1油路(51)と前記第2油路(52)との間にリリーフ弁(55,56)が設けられることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019218191A JP7146726B2 (ja) | 2019-12-02 | 2019-12-02 | 鞍乗り型車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019218191A JP7146726B2 (ja) | 2019-12-02 | 2019-12-02 | 鞍乗り型車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021088219A JP2021088219A (ja) | 2021-06-10 |
JP7146726B2 true JP7146726B2 (ja) | 2022-10-04 |
Family
ID=76219109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019218191A Active JP7146726B2 (ja) | 2019-12-02 | 2019-12-02 | 鞍乗り型車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7146726B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5894903A (en) | 1996-02-29 | 1999-04-20 | Hieble; Siegfried | Motorcycle with adjustable-power front wheel drive (all wheel drive) |
JP2000229596A (ja) | 1999-02-10 | 2000-08-22 | Yamaha Motor Co Ltd | 全輪駆動式車両 |
JP5055032B2 (ja) | 2007-06-14 | 2012-10-24 | キヤノン化成株式会社 | ポリウレタンフォームローラの製造方法 |
JP5169997B2 (ja) | 2009-05-29 | 2013-03-27 | ソニー株式会社 | フィルタ回路、画像処理装置、撮像装置、画像処理方法及びプログラム |
JP5443373B2 (ja) | 2007-11-01 | 2014-03-19 | デュセル ホールディングス(プロプライエタリー)リミテッド | モータまたはポンプとして動作可能な開ループ油圧機構を備えた駆動装置および車両 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5055032A (ja) * | 1973-09-19 | 1975-05-15 | ||
JPH05169997A (ja) * | 1991-12-25 | 1993-07-09 | Nippondenso Co Ltd | 液圧駆動車両の駆動及び制動制御装置 |
JPH09175204A (ja) * | 1995-12-28 | 1997-07-08 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用流体圧駆動装置 |
JP3588664B2 (ja) * | 1996-05-24 | 2004-11-17 | 日産自動車株式会社 | 四輪駆動車 |
JPH11348587A (ja) * | 1998-06-11 | 1999-12-21 | Toyota Motor Corp | 油圧式4輪駆動車 |
-
2019
- 2019-12-02 JP JP2019218191A patent/JP7146726B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5894903A (en) | 1996-02-29 | 1999-04-20 | Hieble; Siegfried | Motorcycle with adjustable-power front wheel drive (all wheel drive) |
JP2000229596A (ja) | 1999-02-10 | 2000-08-22 | Yamaha Motor Co Ltd | 全輪駆動式車両 |
JP5055032B2 (ja) | 2007-06-14 | 2012-10-24 | キヤノン化成株式会社 | ポリウレタンフォームローラの製造方法 |
JP5443373B2 (ja) | 2007-11-01 | 2014-03-19 | デュセル ホールディングス(プロプライエタリー)リミテッド | モータまたはポンプとして動作可能な開ループ油圧機構を備えた駆動装置および車両 |
JP5169997B2 (ja) | 2009-05-29 | 2013-03-27 | ソニー株式会社 | フィルタ回路、画像処理装置、撮像装置、画像処理方法及びプログラム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021088219A (ja) | 2021-06-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2017152844A1 (en) | Frame of a vehicle with front wheels | |
US7343997B1 (en) | Tilting independent suspension system for motorcycle trike | |
US20060254842A1 (en) | Vehicle Braking System | |
AU747700B2 (en) | An integrated semi-independent suspension and drivetrain system for vehicles | |
WO2005066015A1 (ja) | 自転車および自転車用の差動装置 | |
EP2933156B1 (en) | Brake system and vehicle | |
WO2021131703A1 (ja) | リーン型車両 | |
CA2734319C (en) | Vehicle final reduction gear unit | |
WO2015079611A1 (ja) | ブレーキ装置および鞍乗り型車両 | |
US9988027B2 (en) | Brake system and vehicle | |
JP2021142946A (ja) | Absユニット | |
JP7146726B2 (ja) | 鞍乗り型車両 | |
WO2021131706A1 (ja) | リーン型車両 | |
CN1049190C (zh) | 摩托车的制动装置 | |
EP1799472B1 (en) | Vehicle lean and alignment control system | |
CN114174162A (zh) | 具有作用在减震器上的倾斜阻挡系统的滚动机动车辆 | |
EP1847429A1 (en) | Vehicle braking system | |
WO2021131707A1 (ja) | リーン型車両 | |
JP2020086594A (ja) | 操作装置 | |
JP2020079035A (ja) | 鞍乗型車両 | |
JPS59179467A (ja) | 揺動型車輛の揺動制御装置 | |
TWI755703B (zh) | 用於自行車之剎車系統 | |
JP7457912B2 (ja) | 自転車 | |
JP5393354B2 (ja) | 電動二三輪車 | |
JP2021142967A (ja) | 検出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211126 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220825 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220830 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220921 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7146726 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |