JPH05169997A - 液圧駆動車両の駆動及び制動制御装置 - Google Patents

液圧駆動車両の駆動及び制動制御装置

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JPH05169997A
JPH05169997A JP34307991A JP34307991A JPH05169997A JP H05169997 A JPH05169997 A JP H05169997A JP 34307991 A JP34307991 A JP 34307991A JP 34307991 A JP34307991 A JP 34307991A JP H05169997 A JPH05169997 A JP H05169997A
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JP
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hydraulic
hydraulic motor
drive
vehicle
brake
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JP34307991A
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Masafumi Nakajima
雅文 中島
Takeshi Sakai
猛 酒井
Yuichi Imani
雄一 今仁
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Denso Corp
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液圧駆動システムによって補助駆動輪に確か
な制動力を与え、車両の主ブレーキを助ける補助ブレー
キとする。 【構成】 原動機3が発生する動力の一部を変速機4を
介して主駆動輪2に与える一方、動力の他の一部を少な
くともリザーブタンク11、液圧ポンプ9、切換弁1
4、及び液圧モータ10を含む液圧駆動システム7を介
して補助駆動輪6に与え得るように構成すると共に、液
圧モータ10から下流側に向かってリザーブタンク11
に至る作動液体の流動経路18の途中に絞り弁19を設
けて、それを開閉制御することにより、液圧モータ10
を通過する作動液体の流量を調整し、補助駆動輪6の駆
動状態や制動状態を制御する液圧駆動車両の駆動及び制
動制御装置。絞り弁19が液圧モータ10の下流側に設
けられ、絞り弁19を半開又は全閉にして制動を行う際
に、液圧モータ10の上流側が低圧にならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主駆動輪を原動機から
変速機を介して駆動すると共に、補助駆動輪を液圧駆動
システムを介して駆動するようにした自動車等の車両の
駆動及び制動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油圧駆動車両の走行制御装置に関する従
来技術の一つが特開昭63−121538号公報に記載
されている。この従来技術においては、原動機の回転数
を制御することによって、その原動機によって駆動され
ている油圧ポンプの圧油の吐出量を調整し、その圧油を
受け入れている油圧モータによって車両を駆動すること
によって、車両の走行速度を制御するばかりでなく、車
両を制動することもできるように構成されている。
【0003】そして、運転者によって操作される操作レ
バーが車両を前進又は後退させる操作位置におかれてい
る状態において、更にアクセルペダルが操作されてそれ
を示す信号が出力されると、操作レバーの操作位置に応
じた切換信号が駆動制御手段から方向制御弁に供給さ
れ、それによって方向制御弁が前進又は後退位置に切り
換えられて、はじめて車輪に連結された油圧モータが前
進又は後退の方向に駆動されることにより、車両が走行
を開始するようになっている。従って、アクセルペダル
が操作されていない状態では、操作レバーを前進又は後
退位置に操作しても、圧油が油圧モータに供給されるこ
とがないので、原動機のアイドル回転によって車両が動
きだすようなこと(クリープ発進)がないと記載されて
いる。
【0004】また、油圧モータが駆動されて車両が前進
又は後退の方向に走行しているときに、ブレーキペダル
が操作されることによってブレーキ信号が出力される
と、操作レバーの操作位置に関係なく、駆動制御手段か
ら切換信号が方向制御弁に供給される。それによって方
向制御弁が中立位置へ切り換わり、油圧モータへの圧油
の供給を遮断して油圧モータの駆動が停止され、車両が
減速して停止するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術によれ
ば、ブレーキペダルを踏むと、前述のように油圧モータ
への圧油供給回路に設けられている方向制御弁が中立位
置へ切り換わるが、車両の慣性力が大きい場合や車両が
下り坂を走行している時には、油圧モータへの圧油の供
給を遮断しても、方向制御弁から油圧モータまでの管路
内が低圧になって、作動油にキャビテーションが発生す
ることがあり、その結果、制動力が不十分になったり、
油圧回路が損傷を受ける恐れがある。
【0006】また、前記従来技術においては、車両停止
時に原動機のアイドル回転によるクリープ発進を防止す
るために、油圧モータ側の回路を閉回路に切り換えるこ
とにより、原動機のアイドル回転による油圧ポンプの吐
出油圧が油圧モータに供給されないようにしているが、
坂道等で停車したような時は、別に機械式ブレーキのよ
うな確実な制動手段を設けて制動をかけない限り、前記
と同様な理由で車両が動きだしてしまう可能性がある。
【0007】本発明は、従来技術において懸念されるこ
のような問題に鑑み、主たる駆動輪を内燃機関のような
原動機から通常の変速機等を介して駆動すると共に、補
助的な駆動輪を液圧駆動システムを介して駆動するよう
にした自動車等の車両において、補助的な液圧駆動シス
テムを、車両走行中は補助ブレーキとしても作動させる
と共に、車両停止時にはクリープ発進や坂道における暴
走を確実に防止する手段として利用するようにした液圧
駆動車両の駆動及び制動制御装置を提供することを、発
明の解決課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、原動機が発生する動力の一
部を変速機を介して主駆動輪に与える一方、動力の他の
一部を少なくともリザーブタンク、液圧ポンプ、切換
弁、及び液圧モータを含む液圧駆動システムを介して補
助駆動輪に与え得るように構成すると共に、前記液圧モ
ータから下流側に向かって前記リザーブタンクに至る作
動液体の流動経路の途中に絞り弁を設けることによっ
て、前記液圧モータを通過する作動液体の流量を制御可
能としたことを特徴とする液圧駆動車両の駆動及び制動
制御装置を提供する。
【0009】
【作用】本発明の液圧駆動車両は、主として通常の変速
機を介して主駆動輪に与えられる動力の一部によって駆
動されて走行するが、動力の他の一部が液圧駆動システ
ムを介して補助駆動輪に与えられた場合には、主及び補
助駆動輪の双方によって駆動されてより安定に走行す
る。本発明における液圧駆動システムでは、液圧モータ
から下流側に向かってリザーブタンクに至る作動液体の
流動経路の途中に絞り弁を設けるので、絞り弁を開閉制
御することにより、液圧モータを通過する作動液体の流
量を調整することができ、それによって、液圧駆動シス
テムによる補助駆動輪の駆動及び制動の状態を自由に制
御することができる。
【0010】特に、液圧駆動システムによる補助駆動輪
の制動状態においては液圧モータが補助駆動輪によって
逆に駆動されるような状態になるが、そのような状態で
も、本発明においては絞り弁を液圧モータから下流側に
向かってリザーブタンクに至る作動液体の流動経路の途
中に設けるので、液圧モータの上流側の作動液体の流動
経路を絞った場合のように液圧モータの上流側に低圧が
発生することがなく、それによってキャビテーションを
起こすようなことがない。従って、補助駆動輪による車
両の制動作用が確実に行われ、キャビテーションによる
トラブル発生も回避することができる。
【0011】
【実施例】図1に本発明の液圧駆動車両としての実施例
である自動車の駆動システムが示されている。自動車1
の二個の前輪2は主駆動輪であって、原動機である内燃
機関3から図示されない通常の変速機4と差動歯車装置
5を介して直接に駆動される。ここで「通常の変速機」
と言うのは、クラッチや歯車を組み合わせた多段変速機
のようなものを意味するが、これには、最近よく使用さ
れるようになったオートマチック車用の自動変速機のよ
うに、その一部分にトルクコンバータのような流体的機
構を使用しているものや、各種の無段変速機のようなも
のをも含んでいる。
【0012】図1の実施例では、二個の後輪6は補助的
な駆動輪になっており、前輪2と同じ内燃機関3から、
液圧駆動システム7を介して駆動される。例えば雪道や
ぬかるみを走行する際の走行状態を改善することができ
る4WD(四輪駆動)方式をとる場合、補助駆動輪であ
る後輪6には、主駆動輪である前輪に与える動力の数分
の一程度の比較的少ない量の動力を与えることによって
十分な効果が得られるが、そのために内燃機関3から後
輪6までの長いプロペラシャフトやそれに関連する多数
の継ぎ手類、軸受類、更に差動歯車装置、クラッチ等を
必要とする機械的な伝動機構を後輪6に対して設けるこ
とは、コスト面やスペース面、或いは部品のレイアウト
の面等から制約を受ける。それに対して、液圧駆動シス
テム7によれば、構造が比較的簡単で嵩張らないので設
計上有利に、且つコスト的にも安く4WDを実施するこ
とが可能になる。
【0013】図示実施例の場合、液圧駆動システム7は
基本的に、内燃機関3のクランク軸に取り付けられたベ
ルト伝動装置8、それによって駆動される液圧ポンプ
9、それが吐出する加圧された作動液体によって駆動さ
れて後輪6を駆動する液圧モータ10、作動液体を貯溜
しているリザーブタンク11等からなっており、これら
は液圧配管によってそれぞれ図1のように接続される。
ベルト伝動装置8を歯車伝動装置によって置きかえた
り、伝動装置を使用しないで液圧ポンプ9を内燃機関3
に直結に駆動し得ることは言うまでもない。
【0014】二つの液圧モータ10は配管12及び13
によって並列に接続され、それらはいずれも切換弁14
に接続される。切換弁14は液圧モータ10の正転、逆
転、及び停止に対応する三つの位置を取ることができ、
付設されたソレノイドコイル(図示例)又はパイロット
油圧装置によって切り換え作動を行うが、その関連装置
や作動については後に詳しく説明する。切換弁14は配
管15によって液圧ポンプ9の吐出口に接続されて、液
圧ポンプ9によって加圧された圧力液体を受け入れるよ
うになっている。液圧ポンプ9は配管16によってリザ
ーブタンク11から液体を吸入し、加圧して配管15へ
送り出す。配管15の液圧が所定値を越えないように、
配管15とリザーブタンク11との間にはリリーフ弁1
7が設けられ、配管15から過剰な圧力液体をリザーブ
タンク11へバイパスさせる。リリーフ弁17の設定圧
は一定値に固定されていてもよいが、後述の制御装置に
よって所定の範囲内で変更可能になっていてもよい。
【0015】本発明の構成上最も大きな特徴に対応し
て、図1の実施例では切換弁14からリザーブタンク1
1に通じる配管18の途中に絞り弁19が挿入されてい
る。絞り弁19は液圧モータ10を通過して補助的な駆
動輪である後輪6を駆動した後の圧力液体がリザーブタ
ンク11に戻る量を制御するためのもので、絞り弁19
を開閉調整することによって、後輪6の駆動状態を自由
に制御することができ、また、後輪6に制動をかけるこ
ともできる。更に、停車時に絞り弁19を全閉すること
により、液圧ポンプ9が作動していなくても液圧モータ
10と後輪6をロックすることができるので、液圧駆動
システム7を駐車ブレーキとして使用することも可能で
ある。
【0016】絞り弁19は液圧モータ10の下流側に設
けられているので、絞り弁19が半開状態或いは全閉状
態になっているときに、液圧ポンプ9が供給する圧力液
体の量を越えて液圧モータ10が回転することはできな
い。もし、絞り弁19を液圧モータ10の上流側に設け
るとすれば、自動車1が下り坂を走行するような状態で
制動のために絞り弁19を半開或いは全閉状態にする
と、従来技術と同様に、液圧モータ10の上流側の配管
12内が低圧になり、作動液体にキャビテーションが生
じて制動効果が低下したり、配管12、13、15の損
傷等のトラブルの原因になる恐れがある。なお、図1に
おいては、理解し易いように絞り弁19を仮にバタフラ
イバルブの形で示しているが、勿論、絞り弁19をその
ような弁形式のものに限る意味ではなく、色々な形式の
流量調整弁や、場合によっては単なる開閉弁のようなも
のまで使用することができる。
【0017】切換弁14や絞り弁19、場合によっては
リリーフ弁17を自動的に制御するため、電子式制御装
置のような制御装置20が設けられる。制御装置20に
は、前輪2の車輪速センサ21及び22、後輪6の車輪
速センサ23及び24、内燃機関3のスロットル弁の開
閉を検出するスロットルセンサ25、運転者によってブ
レーキ操作が行われたことを検出するブレーキセンサ2
6、同じく変速機4の図示しないシフトレバーが運転者
によって操作された場合に、少なくとも前進、後退、及
びニュートラルの3位置を含むシフト位置を検出するシ
フト位置センサ27、自動車1の前後方向の加速度を検
出するGセンサ28等の各種のセンサ類の出力信号が入
力される。
【0018】制御装置20は、車輪速センサ21、2
2、23、24、スロットルセンサ25、ブレーキセン
サ26、シフト位置センサ27、或いはGセンサ28等
によって自動車1の走行状態を検知し、それに対応して
自動的に切換弁14を切り換えたり、絞り弁19を開閉
して、後輪6の駆動状態及び制動状態を自動的に制御す
る。しかし、その作動の一部を運転者の手動によって行
うこともできる。
【0019】図1においては、切換弁14が中立位置に
ある状態が示されており、この状態では後輪6は非駆動
の状態にある。但し、これは自動車1の停止を意味する
ものではなく、もし自動車1が前進又は後退の走行状態
にあるときは、前輪2のみが内燃機関3から通常の変速
機4及び差動歯車装置5を介して駆動されている前輪駆
動(FF)の状態と言うことができる。この時、内燃機
関3によって駆動されている液圧ポンプ9が吐出する圧
力液体は、配管15、切換弁14、配管18を通るか、
或いはリリーフ弁17を開放してリザーブタンク11に
戻る。
【0020】自動車1が駐車して、内燃機関3が停止し
ているときも、切換弁14はI位置もしくはII位置にあ
るが、その状態で絞り弁19が全閉になるように絞り弁
19と制御装置20を設定すれば、配管18の作動液体
が絞り弁19を通ってリザーブタンク11へ戻ることが
できなくなるから、液圧モータ10は回転不能になって
後輪6がロックされ、液圧モータ10が駐車ブレーキと
しての作用をすることになる。このロック状態は、運転
者が図示しないアクセルペダルを踏んで発進操作を行う
ことによって解除されるように設定すれば、通常の変速
機4が自動変速機からなるオートマチック車の場合は、
クリープ発進による暴走を防止することができるし、変
速機4が普通の多段歯車変速機構からなるマニュアルミ
ッション車の場合は、坂道発進の際の煩雑で難しい運転
操作を、きわめて簡単なものにすることができる。ま
た、これと反対に、駐車状態で絞り弁19が全開になる
ように設定しておけば、駐車中の自動車1を強制的に移
動させる場合に後輪6が移動を妨げるようなことがない
(後述の図2の説明参照)。
【0021】自動車1が前進走行の状態にあるときは、
シフト位置センサ27の信号等によって制御装置20は
切換弁14の弁体を左方へ移動させるので、切換弁14
は前進位置Iをとる。この状態では内燃機関3によって
駆動されている液圧ポンプ9が吐出する圧力液体は、配
管15とI位置の切換弁14を通り、配管12から液圧
モータ10へ正方向に供給されて配管13へ抜ける。液
圧モータ10によって後輪6を自動車1の前進方向に補
助的に駆動したあとの圧力液体は、配管13から再び切
換弁14を通り、配管18及び絞り弁19を経てリザー
ブタンク11に戻る。このとき自動車1は四輪駆動(4
WD)の状態にある。前輪2に対して補助的に後輪6に
与える駆動力の大きさを制御するには、制御装置20に
よって絞り弁19の開度を調整することによって容易に
可能になる。この調整は、制御装置20によって自動的
に行わせるだけでなく、運転者が手動で任意に行うこと
もできるようにしておくのがよい。また、制御装置20
等によってリリーフ弁17の設定圧力を変更することが
できるようにすれば、この手段によっても同様に後輪6
の駆動力の制御が可能になる。
【0022】更にこのシステムの有用性は、図示例にお
いて絞り弁19が補助的な駆動輪である後輪6の駆動力
を調整することができるばかりでなく、自動車1の走行
の慣性力に対して制動作用を加えることができるという
ことである。走行状態において、運転者によって図示し
ない主ブレーキが操作されてブレーキセンサ26が信号
を発生すると、制御装置20が絞り弁19に対して半開
から全閉に近い開度を指令する。それによって液圧モー
タ10は回転を抑制されるので、液圧モータ10は後輪
6に対するブレーキとして働くことになる。
【0023】本発明の特徴として、絞り弁19は、どの
ような運転状態でも液圧モータ10の常に下流側になる
配管18に設けられているから、制動状態において液圧
モータ10が後輪6によって駆動されるときも、配管1
5や配管12が負圧になることはなく、作動液体にキャ
ビテーションが発生して制動効果が低下したり、キャビ
テーションによって配管が損傷する等の恐れがない。液
圧駆動システム7が補助的なブレーキとしても作動する
ことによって、前輪2及び後輪6に設けられる図示しな
い主ブレーキの負担が軽くなり、ブレーキ面の摩耗が軽
減され、焼き付きを防止することができる。
【0024】自動車1が後退運転されるとき、シフト位
置センサ27の信号によって制御装置20は切換弁14
の弁体を図1に示した後退位置IIへ移動させる。この場
合は液圧ポンプ9から吐出された圧力液体は、配管15
を通って切換弁14に入ったところで配管13の方へ送
り出されるから、液圧モータ10に対して前進位置Iの
場合とは逆方向に供給される。従って液圧モータ10と
後輪6は逆転し、変速機4をシフトさせることによって
回転方向が切り換えられた前輪2と共に、自動車1を後
退方向に走行させる。後退時における後輪6の駆動力の
調整や、液圧駆動システム7による補助的な制動作用は
前進走行の場合と同様に行われるから繰り返して説明し
ない。
【0025】図2は、自動車1の制御例をフローチャー
トによって示したものである。この制御プログラムは、
短時間毎に、制御装置20内に設けられたマイクロプロ
セッサによって繰り返して実行される。制御プログラム
がスタートすると、まずステップ101で車速が0であ
るかどうか判定される。これは、前述のように制動の制
御方法が自動車1の走行時と停車時とでは異なるため
で、判定は車輪速センサ21、22、23、24の一部
又は全部の信号によって行うことができる。
【0026】自動車1が走行中であれば、ステップ10
2に進んで、ブレーキセンサ26からの入力信号によっ
てブレーキが操作されているかどうかが判定される。操
作されていなければ、ステップ103で絞り弁19を全
開にして、液圧駆動システム7による後輪6の駆動力を
100%にする。それによって、液圧モータ10が後輪
6に対してブレーキとならないようにするのである。ス
テップ102でブレーキ操作が行われていると判定され
たときは、ステップ104に進み、車輪速センサ21〜
24やGセンサ28、シフト位置センサ27等の信号に
応じた量だけ絞り弁19を絞る。それによって液圧駆動
システム7が補助的なブレーキとして作用し、液圧モー
タ10が後輪6に制動作用を及ぼす。
【0027】ステップ101において車速0、つまり自
動車1が停車していると判定されたときは、ステップ1
05に進み、シフト位置センサ27の信号を調べて変速
機4のシフト位置がニュートラルになっているかどうか
が判定される。ニュートラルであれば、この例ではステ
ップ106で絞り弁19を全開にし、液圧モータ10に
よる後輪6のロックを防止する。これは、駐車中に自動
車1を強制的に移動させるような場合があることを想定
したものである。ステップ105で変速機4がニュート
ラル以外の位置にシフトされているときは、ステップ1
07に進んで、スロットルセンサ25の信号により自動
車1が駆動操作されているかどうかを判定する。駆動状
態(アクセルON)にあれば発進状態であるから、ステ
ップ108で絞り弁19を全開にして4WDの状態と
し、どのような路面状態でも発進が容易になるようにす
る。
【0028】ステップ107で駆動状態でないと判定さ
れたときは、ステップ109に進んで、絞り弁19を全
閉にする。それによって、前述のように液圧モータ10
が後輪6をロックして駐車ブレーキとなり、運転者がア
クセルペダルを踏んで発進操作を行って、ステップ10
7における判定結果がアクセルON、つまり自動車1が
駆動状態にあると判定されるまで、自動車1を確実に停
止させるのに役立つ。これによってオートマチック車で
は停車中のクリープ発進や、暴走の恐れがなくなり、マ
ニュアルミッション車ではクラッチやブレーキの煩雑な
操作を要することなく、アクセルペダルを踏むだけで自
動車1が発進するから、坂道発進時の運転操作がきわめ
て簡単になる。
【0029】図1に示した実施例では、前輪2を主たる
駆動輪として内燃機関3から変速機4によって直接に駆
動すると共に、後輪6を補助的な駆動輪として、同じ内
燃機関3から液圧駆動システム7を介して、前輪2の何
分の一かの動力によって駆動しているが、前輪2と後輪
6の駆動関係を図1の場合と逆にして、4WDと後輪駆
動(FR)の切り換えにした場合も略同様な効果が得ら
れる。
【0030】また、図示例では、二個の液圧モータ10
を自動車1の車体に取り付け、それらの出力軸をドライ
ブシャフト29によって後輪6と連結しているが、液圧
モータ10を車輪の内部に収容するようにしてもよく、
それによってドライブシャフト29や、それに付属する
継ぎ手類を不要とし、スペースを節約することができ
る。 更に、液圧モータ10は二個の後輪6に対応して
二個設けているが、液圧モータを1個とし、差動歯車装
置やドライブシャフトを用いて二個の車輪を駆動するよ
うに構成することもできる。
【0031】オートマチック車においては一般にエンジ
ンブレーキの効きが悪いが、本発明を適用すれば、液圧
駆動システム7が補助的なブレーキとして作用するか
ら、スロットルセンサ25がアクセルOFFの信号を出
している状態で、車速、機関回転数、シフト位置等の信
号に応じて、制御装置20において液圧モータ10によ
る最適な制動力を計算し、絞り弁19の開度を制御する
ことによって、エンジンブレーキに似た制動効果を得る
こともできる。
【0032】
【発明の効果】本発明の液圧駆動システムにおいては、
絞り弁が液圧モータの下流側に設けられているので、絞
り弁によって液圧モータの駆動状態を自由に制御するこ
とができるだけでなく、液圧駆動システムによって駆動
される補助的な駆動輪に対して確かな制動力を与えるこ
とができるので、車両の主ブレーキを助ける補助ブレー
キとして役立ち、走行中及び停車中における制動状態を
確実なものにする。そして、液圧駆動システムが車両の
ブレーキの働きの一部を負担することにより、主ブレー
キの摩耗を軽減し、焼き付きを防止することができる。
更に、オートマチック車においては 車両停止時のクリ
ープ発進や暴走を防止し、マニュアルミッション車では
坂道発進を容易にするという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す車両の概念的平面図であ
る。
【図2】本発明を実施する場合の制御例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1…自動車 2…前輪 3…内燃機関 4…通常の変速機 5…差動歯車装置 6…後輪 7…液圧駆動システム 8…ベルト伝動装置 9…液圧ポンプ 10…液圧モータ 11…リザーブタンク 12、13…配管 14…切換弁 15、16…配管 17…リリーフ弁 18…配管 19…絞り弁 20…制御装置 21、22、23、24…車輪速センサ 25…スロットルセンサ 26…ブレーキセンサ 27…シフト位置センサ 28…Gセンサ 29…ドライブシャフト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機が発生する動力の一部を変速機を
    介して主駆動輪に与える一方、動力の他の一部を少なく
    ともリザーブタンク、液圧ポンプ、切換弁、及び液圧モ
    ータを含む液圧駆動システムを介して補助駆動輪に与え
    得るように構成すると共に、前記液圧モータから下流側
    に向かって前記リザーブタンクに至る作動液体の流動経
    路の途中に絞り弁を設けることによって、前記液圧モー
    タを通過する作動液体の流量を制御可能としたことを特
    徴とする液圧駆動車両の駆動及び制動制御装置。
JP34307991A 1991-12-25 1991-12-25 液圧駆動車両の駆動及び制動制御装置 Pending JPH05169997A (ja)

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