しかしながら、上記特許文献1による場合、ベース部材とカバー部材との間を押し開くために、別部品である楔が必要になる。また、光ファイバが未挿入のときは凹状の楔挿入部に常に楔を挿入しておく必要があるが、楔が抜け落ちてしまうことがある。
本発明は上記事実を考慮し、楔を用いずに蓋部材と基板との間に光ファイバを挿入可能な空間を保持し、楔が抜け落ちるという問題が発生しない光ファイバ用接続構造、メカニカルスプライス、光コネクタおよび光ファイバ用接続方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る光ファイバ用接続構造は、光ファイバ同士を接続する光ファイバ用接続構造であって、接続される光ファイバがガイドされる溝部を備えた基板と、前記基板の前記溝部が形成された面を覆う蓋部材と、前記蓋部材と前記基板が組み合わされた状態で、前記蓋部材と前記基板の外周面を回転可能に把持し、かつ、前記蓋部材を前記基板に向けてばね力により押圧するクランプ部材と、前記クランプ部材に設けられた少なくとも一つの係合部と、前記基板及び/または前記蓋部材に設けられ前記係合部が係合される少なくとも一つの第1被係合部と、を備え、前記係合部が前記第1被係合部に係合された状態で前記基板と前記蓋部材との間に前記光ファイバを前記溝部へ挿入可能な空間が形成されるものである。
本発明によれば、クランプ部材に設けられた少なくとも一つの係合部が、基板及び/または蓋部材に設けられた少なくとも一つの第1被係合部に係合された状態で、基板と蓋部材との間に光ファイバを溝部へ挿入可能な空間が形成されている。基板の溝部に光ファイバを挿入し、クランプ部材を周方向に回転させることにより、クランプ部材のばね力により蓋部材で光ファイバが溝部へ押し当てられて把持される。これによって、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材と基板との間に光ファイバを挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。
また、上記目的を達成するために、請求項2の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1に記載の発明において、前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方に設けられ前記係合部が係合される少なくとも一つの第2被係合部をさらに備え、少なくとも前記クランプ部材を周方向に回転させて前記係合部が前記第2被係合部に係合されたときに、前記光ファイバの接続部の押圧固定が安定な状態とされるものである。
本発明によれば、基板及び蓋部材の少なくとも一方に係合部が係合される少なくとも一つの第2被係合部が設けられており、基板の溝部に光ファイバを挿入した後、クランプ部材を周方向に回転させて少なくとも係合部が第2被係合部に係合されたときに、光ファイバの接続部の押圧固定が安定な状態とされる。これによって、基板と蓋部材との間に空間が形成された状態で基板の溝部に光ファイバを挿入した後、クランプ部材を周方向に回転させる動作により光ファイバ同士を接続することができる。
また、請求項3の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項2に記載の発明において、前記係合部が突起であり、前記第2被係合部が前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方に設けられた把持用窪み部であるものである。
本発明によれば、基板の溝部に光ファイバを挿入した後、クランプ部材を周方向に回転し、クランプ部材の突起を基板及び蓋部材の少なくとも一方に設けられた把持用窪み部に係合させることで、クランプ部材のばね力により蓋部材で光ファイバが溝部へ押し当てられて把持される。したがって、簡易な構成により光ファイバ同士を蓋部材と基板とで固定して接続することができる。
また、請求項4の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1に記載の発明において、前記係合部が突起であり、前記第1被係合部が前記基板と前記蓋部材にまたがって設けられたテーパー面からなる空間形成用窪み部であるものである。
本発明によれば、クランプ部材の突起が、基板と蓋部材にまたがって設けられたテーパー面からなる空間形成用窪み部に係合されることで、基板と蓋部材との間に光ファイバを溝部へ挿入可能な空間が形成されている。これによって、簡易な構成により、基板と蓋部材との間に光ファイバを溝部へ挿入可能な空間を形成することができる。
請求項5の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の発明において、前記基板及び前記蓋部材の少なくとも一方に、前記第1被係合部と前記第2被係合部との間で前記突起が入り込む凹状部が形成されているものである。
本発明によれば、基板及び蓋部材の少なくとも一方に、第1被係合部と第2被係合部との間でクランプ部材の突起が入り込む凹状部が形成されており、クランプ部材の突起が凹状部に入り込んだ状態でクランプ部材が周方向に回転する。これによって、クランプ部材を周方向に回転しやすくなり、クランプ部材の回転時に光ファイバが溝部から外れることを阻止できる。また、クランプ部材の突起が凹状部に入り込むことで、クランプ部材が基板又は蓋部材に対してずれるのを抑制することができる。
請求項6の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の発明において、前記クランプ部材のばね力により前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部へ押し当てて把持したときに、前記クランプ部材に形成された開口部が前記基板と前記蓋部材との合わせ目に配置されるものである。
本発明によれば、蓋部材で光ファイバを溝部へ押し当てて把持したときに、クランプ部材に形成された開口部が基板と蓋部材との合わせ目に配置されることにより、クランプ部材の強いばね力により蓋部材と基板とが安定して押圧される。これによって、光ファイバを強固に固定することができる。
請求項7の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の発明において、前記係合部が所定の幅を持つ前記クランプ部材の内面に設けられた二つの突起であり、前記第1被係合部は前記蓋部材および前記基板の開放側側面に設けられ、前記蓋部材と前記基板が閉じた状態で前記蓋部材と前記基板との間隔が前記所定の幅より小さい幅を持つ二つの係合用凹部であり、前記二つの突起と前記二つの係合用凹部が係合したとき前記蓋部材と前記基板の間に空間が形成されるものである。
本発明によれば、係合部が所定の幅を持つクランプ部材の内面に設けられた二つの突起であり、第1被係合部は蓋部材および基板の開放側側面に設けられた二つの係合用凹部であり、二つの突起と二つの係合用凹部が係合したとき蓋部材と基板の間に空間が形成されることで、基板の溝部に光ファイバを挿入することができる。また、二つの突起と二つの係合用凹部との係合が外れ、蓋部材と基板が閉じた状態では、蓋部材と基板との間隔が所定の幅より小さい幅を持ち、クランプ部材のばね力により蓋部材で光ファイバが溝部へ押し当てられて把持される。
請求項8の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の発明において、前記クランプ部材のばね力により前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部へ押し当てて把持したときに、前記基板と前記蓋部材の対向面に嵌合して位置決めする凸部及び凹部を有するものである。
本発明によれば、クランプ部材のばね力により蓋部材で光ファイバを溝部へ押し当てて把持したときに、基板と蓋部材の対向面の凸部と凹部とが嵌合することにより基板と蓋部材とが位置決めされ、光ファイバの固定時に基板と蓋部材との位置がずれるのを防止できる。
請求項9の発明に係る光ファイバ用接続構造は、請求項8に記載の発明において、前記凹部がV字状溝であるものとする。
本発明によれば、凹部がV字状溝であり、凸部がV字状溝に嵌合しやすく、基板と蓋部材の対向面の嵌合状態を安定化することができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項10の発明に係るメカニカルスプライスは、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造を備え、前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間が形成された状態で、前記溝部の両側から光ファイバがそれぞれの端面が突き当たるまで挿入されるものである。
本発明のメカニカルスプライスによれば、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材と基板との間に光ファイバを挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。なお、本発明における「メカニカルスプライス」とは、前記ファイバ用接続構造を備えた光ファイバ同士の接続構造及びその接続部材構成の事を指すものである。
一方、上記目的を達成するために、請求項11の発明に係る光コネクタは、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の光ファイバ用接続構造の前記基板の一端側に設けられ、内蔵光ファイバが前記溝部に配置されたフェルールを備え、前記基板と前記蓋部材との間に光ファイバが前記溝部に挿入可能な空間が形成された状態で、前記基板の他端側から光ファイバが前記溝部に前記内蔵光ファイバに突き当たるまで挿入されるものである。
本発明の光コネクタによれば、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材と基板との間に光ファイバを挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項12の発明に係る光ファイバ用接続方法は、請求項10に記載のメカニカルスプライスを用いた光ファイバ用接続方法であって、前記基板と前記蓋部材との間に形成され光ファイバを前記溝部へ挿入可能な空間に、前記基板の両側から前記光ファイバをそれぞれの端面が突き当たるまで挿入する工程と、前記クランプ部材を周方向に回転させて前記クランプ部材のばね力により前記蓋部材で前記光ファイバを前記溝部へ押し当てて把持する工程と、を備えている。
本発明によれば、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材と基板との間に光ファイバを挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項13の発明に係る光ファイバ用接続方法は、請求項11に記載の光コネクタを用いた光ファイバ用接続方法であって、前記基板と前記蓋部材との間に形成され光ファイバを前記溝部へ挿入可能な空間に、前記基板の他端側から前記光ファイバを前記内蔵光ファイバに突き当たるまで挿入する工程と、前記クランプ部材を周方向に回転させて前記クランプ部材のばね力により前記蓋部材で前記内蔵光ファイバと前記光ファイバを前記溝部へ押し当てて把持する工程と、を備えている。
本発明によれば、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材と基板との間に光ファイバを挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。
本発明によれば、楔を用いずに蓋部材と基板との間に光ファイバを挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題が発生しない。
以下、図1〜図3を用いて、本発明の光ファイバ用接続構造が適用される光コネクタの第1実施形態について説明する。
図1には、光コネクタ10の全体構成が示されている。また、図2及び図3には、この光コネクタ10の長手方向と直交する方向の断面図が示されている。これらの図に示されるように、光コネクタ10は、光ファイバ40を位置決め固定するための基板20を備えたファイバ固定部12と、基板20の上部側を覆う蓋部材14と、蓋部材14を基板20に向けてばね力により押圧するクランプ部材16と、を備えている。
ファイバ固定部12は、蓋部材14により光ファイバ40が押し当てられる基板20と、基板20の一端側に固着された筒状の鍔部22に挿入される略円柱状のフェルール24と、を備えている。基板20は、長手方向と直交する方向の断面が略半円状に形成されており、長手方向に沿って平面状の上面部20Aが形成されている。上面部20Aには、長手方向に沿って浅い溝部20Bとこの溝部20Bよりも深くかつ幅広の溝部20Cとが連続して形成されている。溝部20B、20Cは、長手方向と直交する方向の断面が略V字状に形成されている。
フェルール24の芯部には光ファイバ26が内蔵されており、光ファイバ26の端部26Aがフェルール24の鍔部22側から突出している。鍔部22側から突出した光ファイバ26は、基板20の溝部20Bに挿入されている。
図2に示されるように、基板20の上面部20Aには、溝部20Bの両側に長手方向に沿って断面が略V字状に形成された凹部28、29が設けられている。凹部28、29の深さはほぼ同じであり、溝部20Bの深さよりも浅く形成されている。なお、凹部28、29は、溝部20Cの両側にも設けられている。
光ファイバ40は、裸光ファイバ40Aの長手方向後端側に裸光ファイバ40Aの周囲を樹脂等で被覆した被覆部40Bを備えている。光ファイバ40の裸光ファイバ40Aは基板20の溝部20Bに保持され、光ファイバ40の被覆部40Bは基板20の溝部20Cに保持されるようになっている。
蓋部材14は、基板20の溝部20B、20Cに挿入される光ファイバ40を押さえるものである。蓋部材14は、長手方向と直交する方向の断面が略半円状に形成されており、長手方向に沿って平面状の下面部14Aが形成されている。蓋部材14の下面部14Aは基板20の上面部20Aと対向するように配置されており、蓋部材14の下面部14Aと基板20の上面部20Aとが突き合わされることによって略円柱状となる。
蓋部材14の下面部14Aには、長手方向に沿って断面が略半円状に突出する凸部30、31が設けられている。凸部30、31は、基板20の凹部28、29と対向する位置に設けられている。そして、クランプ部材16で蓋部材14を基板20に向けて押圧したときに、蓋部材14の凸部30が基板20の凹部28に嵌合されると共に、蓋部材14の凸部31と基板20の凹部29が嵌合され、蓋部材14と基板20とが位置決めされるようになっている。
クランプ部材16は、長手方向と直交する方向の断面が略円筒状に形成されており、周方向の一部が切断された開口部17を備えている。クランプ部材16の内周面で蓋部材14と基板20とを挟み込むことで、蓋部材14を基板20に向けてばね力により押圧する。クランプ部材16の開口部17と反対側の位置(開口部17に対して約180°の位置)には、半径方向内側に突出する係合部としての突起16Aが設けられている。突起16Aは、湾曲面状に突出するように形成されている。
基板20と蓋部材14にまたがった部位には、基板20の角部を切欠いたテーパー面34Aと、蓋部材14の角部を切欠いたテーパー面34Bとからなる空間形成用窪み部34(第1被係合部)が設けられている。クランプ部材16の突起16Aは、基板20のテーパー面34Aと蓋部材14のテーパー面34Bが開いた状態で空間形成用窪み部34に係合可能となっている。クランプ部材16の突起16Aが空間形成用窪み部34に係合された状態で、クランプ部材16のばね力に抗して蓋部材14の下面部14Aと基板20の上面部20Aとが開放され、これらの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成される。
蓋部材14の上部(蓋部材14の外周面の中間部)には、長手方向と直交する方向の断面が略V字状の把持用窪み部36(第2被係合部)が設けられている。クランプ部材16の突起16Aは把持用窪み部36に係合可能とされており、突起16Aが把持用窪み部36に係合された状態で、クランプ部材16のばね力により蓋部材14で光ファイバ40を溝部20B、20Cに押し当てて把持するようになっている。クランプ部材16の突起16Aが把持用窪み部36に係合されたときは、クランプ部材16の開口部17は、基板20の下方側に位置している。
クランプ部材16の突起16Aは、予め基板20と蓋部材14にまたがった空間形成用窪み部34に係合されることで、蓋部材14の下面部14Aと基板20の上面部20Aとの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。この状態からクランプ部材16を周方向(矢印A方向)に回転させることによって、突起16Aを蓋部材14の把持用窪み部36に係合させる構成となっている。
なお、本実施形態では、突起16Aはクランプ部材16の長手方向の一部に設けられているが、突起をクランプ部材16の長手方向のほぼ全長に設け、この突起と対応するように空間形成用窪み部34と把持用窪み部36とを設けてもよい。
次に、本実施形態の光ファイバ用接続方法が適用された光コネクタ10の作用並びに効果について説明する。
図2に示されるように、光コネクタ10は、予めクランプ部材16の突起16Aが空間形成用窪み部34に係合されており、クランプ部材16のばね力に抗して蓋部材14の下面部14Aと基板20の上面部20Aとの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。
光コネクタ10を光ファイバ40に取り付ける際には、基板20の溝部20Cに光ファイバ40を裸光ファイバ40A側から軸方向に沿って挿入する(図1参照)。そのとき、光ファイバ40は、裸光ファイバ40Aが溝部20Bに配置された光ファイバ26に突き当たるまで挿入する。
次いで、図3に示されるように、クランプ部材16を周方向(図2に置ける矢印A方向)に回転させることによって、突起16Aを蓋部材14の把持用窪み部36に係合させる。これによって、クランプ部材16のばね力により蓋部材14の下面部14Aと基板20の上面部20Aとの間の空間及び空間形成用窪み部34が閉じられ、蓋部材14で光ファイバ40が溝部20B、20Cに押し当てられて把持される。
クランプ部材16の突起16Aは湾曲面状に形成され、空間形成用窪み部34はテーパー面34A、34Bからなるため、クランプ部材16を周方向(矢印A方向)に回転させる際に、突起16Aが空間形成用窪み部34から外れやすい。また、把持用窪み部36は長手方向と直交する方向の断面が略V字状に形成されているため、クランプ部材16を周方向(矢印A方向)に回転したときに突起16Aが把持用窪み部36に入り込みやすい。
また、突起16Aが蓋部材14の把持用窪み部36に係合され、クランプ部材16のばね力により蓋部材14が基板20に向けて押圧されたときに、蓋部材14の凸部30が基板20の凹部28に嵌合されると共に、蓋部材14の凸部31と基板20の凹部29が嵌合され、蓋部材14と基板20とが位置決めされる。これによって、蓋部材14で光ファイバ40が溝部20B、20Cに押し当てられたときに蓋部材14と基板20の位置がずれるのを抑制することができる。
このような光コネクタ10では、クランプ部材16の突起16Aを空間形成用窪み部34に係合することで、蓋部材14の下面部14Aと基板20の上面部20Aとが開放され、これらの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。このため、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材14と基板20との間に光ファイバ40を挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。
一方、別部品である楔を用いて蓋部材と基板との間に光ファイバ40を挿入可能な空間を形成した場合には、楔が抜け落ちることがある。楔が抜け落ちた場合には、クランプ部材による応力が付与されていると、内蔵された光ファイバ26が樹脂製の基板に沈み込み、光ファイバ40の接続時に光ファイバ26と光ファイバ40との軸ずれが発生する可能性がある。これに対して、本実施形態では、クランプ部材16の突起16Aが空間形成用窪み部34に係合されることによって、蓋部材14と基板20との間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されており、突起16Aを移動させるときにクランプ部材16を周方向に回転させる方向に力を加える必要がある。このため、突起16Aが不用意に空間形成用窪み部34から外れることを阻止することができる。
なお、クランプ部材16を周方向に回転させる際には、回転用の治具を用いて回転させるようにしてもよいし、クランプ部材16、基板20、又は蓋部材14に摘みを設けてその摘みを回転させるようにしてもよい。これによって、クランプ部材16をスムーズに回転させることができる。
次に、本発明の第2実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図4及び図5に示されるように、光コネクタ50は、基板20と、蓋部材14と、クランプ部材52と、を備える点は第1実施形態と同様であるが、クランプ部材52には、周方向の一部が切断された開口部53と、この開口部53に対して約90°の位置に半径方向内側に突出する湾曲面状の突起16Aとが設けられている。図4に示されるように、基板20と蓋部材14にまたがった部位には、テーパー面34Aとテーパー面34Bとからなる空間形成用窪み部34が設けられている。
クランプ部材52の突起16Aは、予め空間形成用窪み部34に係合されており、クランプ部材52のばね力に抗して蓋部材14の下面部14Aと基板20の上面部20Aとが開放され、これらの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。そのとき、クランプ部材52の開口部53は、蓋部材14の把持用窪み部36と対向する位置に配置されている。
光コネクタ50に光ファイバ40を取り付ける際には、基板20の溝部20Cに光ファイバ40を裸光ファイバ40A側から軸方向に沿って挿入し、裸光ファイバ40Aを溝部20Bに配置された光ファイバ26に突き当てる(図1参照)。
次いで、図5に示されるように、クランプ部材52を周方向(矢印A方向)に回転させることによって、突起16Aを蓋部材14の把持用窪み部36に係合させる。これによって、クランプ部材52のばね力により蓋部材14の下面部14Aと基板20の上面部20Aとの間の空間及び空間形成用窪み部34が閉じられ、蓋部材14で光ファイバ40が溝部20B、20Cに押し当てられて把持される。このとき、クランプ部材52の開口部53は、空間形成用窪み部34と反対側の基板20と蓋部材14の合わせ目に位置している。
このような光コネクタ50では、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材14と基板20との間に光ファイバ40を挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。また、クランプ部材52の突起16Aが蓋部材14の把持用窪み部36に係合されたときに、クランプ部材52の開口部53は空間形成用窪み部34と反対側の基板20と蓋部材14の合わせ目に位置しており、クランプ部材52の強いばね力により蓋部材14と基板20とを安定して挟み込むことができる。これによって、蓋部材14と基板20との間に光ファイバ40を強固に固定することができる。
次に、本発明の第3実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図6〜図8に示されるように、光コネクタ60は、基板20と、蓋部材62と、クランプ部材16と、を備える点は第1実施形態と同様であるが、蓋部材62の外周面のテーパー面34Bと把持用窪み部36との間に、突起16Aが入り込んだ状態で移動する凹状部64が形成されている。凹状部64は、クランプ部材16の突起16Aの回転方向に沿って溝状に形成されている。凹状部64の深さは、クランプ部材16の回転時に突起16Aが軽く接触するような深さに形成されている。
図6に示されるように、クランプ部材16の突起16Aは、予め空間形成用窪み部34に係合されており、この状態でクランプ部材16のばね力に抗して蓋部材62の下面部14Aと基板20の上面部20Aとが開放され、これらの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。
光コネクタ60を光ファイバ40に取り付ける際には、基板20の溝部20Cに光ファイバ40を裸光ファイバ40A側から軸方向に沿って挿入し、裸光ファイバ40Aを溝部20Bに配置された光ファイバ26に突き当てる(図1参照)。
次いで、図7に示されるように、クランプ部材16を周方向(矢印A方向)に回転させる。その際、クランプ部材16の突起16Aが蓋部材62の空間形成用窪み部34から外れて凹状部64に入り込み、突起16Aが凹状部64に軽く接触した状態でクランプ部材16が回転する。そして、図8に示されるように、クランプ部材16を更に回転させると、突起16Aが凹状部64から外れて蓋部材62の把持用窪み部36に係合する。これによって、クランプ部材16のばね力により蓋部材62の下面部14Aと基板20の上面部20Aとの間の空間及び空間形成用窪み部34が閉じられ、蓋部材62で光ファイバ40が溝部20B、20Cに押し当てられて把持される。
このような光コネクタ60では、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材62と基板20との間に光ファイバ40を挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。また、クランプ部材16の回転時にクランプ部材16の突起16Aが蓋部材62の凹状部64に入り込み、突起16Aが凹状部64に軽く接触した状態で回転するので、クランプ部材16が回転しやすくなる。このため、クランプ部材16の回転時に光ファイバ40が溝部20B、20Cから外れることを阻止することができる。また、蓋部材62に溝状の凹状部64を設けることで、クランプ部材16が蓋部材62の長手方向にずれにくくなる。
次に、本発明の第4実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1〜第3実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図9及び図10に示されるように、光コネクタ70は、基板72と、蓋部材74と、クランプ部材76と、を備える点は第1実施形態と同様であるが、クランプ部材76は、長手方向と直交する方向の断面が略四角形に形成された4つの平面部76Aを備えており、4つの平面部76Aの間の角部はR状に湾曲されている。クランプ部材76は、2つの平面部76Aの間の角部付近が切断された開口部77を備えている。クランプ部材76の開口部77と反対側の位置(開口部77に対して約180°の位置)には、半径方向内側に突出する突起16Aが設けられている。
基板72の外周面の斜め下部側には、クランプ部材76の平面部76Aが当接可能な2つの平面部72Aが形成されている。蓋部材74の外周面の斜め上部側には、クランプ部材76の平面部76Aが当接可能な2つの平面部74Aが形成されている。
図9に示されるように、クランプ部材76の突起16Aは、予め空間形成用窪み部34に係合されており、この状態でクランプ部材76のばね力に抗して蓋部材74の下面部14Aと基板72の上面部20Aとが開放され、これらの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。このとき、クランプ部材76の開口部77は、基板72と蓋部材74との合わせ目に配置され、クランプ部材76の4つの平面部76Aは、それぞれ基板72の2つの平面部72Aと蓋部材74の2つの平面部74Aに当接している。
光コネクタ70を光ファイバ40に取り付ける際には、基板72の溝部20Cに光ファイバ40を裸光ファイバ40A側から軸方向に沿って挿入し、裸光ファイバ40Aを溝部20Bに配置された光ファイバ26に突き当てる(図1参照)。
次いで、図10に示されるように、クランプ部材76を周方向(矢印A方向)に回転させることによって、突起16Aを蓋部材74の把持用窪み部36に係合させる。これによって、クランプ部材76のばね力により蓋部材74の下面部14Aと基板72の上面部20Aとの間の空間及び空間形成用窪み部34が閉じられ、蓋部材74で光ファイバ40が溝部20B、20Cに押し当てられて把持される。その際、クランプ部材76の開口部77は、基板72の下方側に配置され、クランプ部材76の4つの平面部76Aが、それぞれ基板72の2つの平面部72Aと蓋部材74の2つの平面部74Aに当接する。
このような光コネクタ70では、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材74と基板72との間に光ファイバ40を挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。また、クランプ部材76は、長手方向と直交する方向の断面が略四角形で4つの平面部76Aを備えており、これらの平面部76Aがそれぞれ基板72の平面部72Aと蓋部材74の平面部74Aに当接することで、クランプ部材76により基板72と蓋部材74とが安定して挟み込まれる。このため、光ファイバ40を基板72と蓋部材74とで溝部20B、20Cに安定して固定することができる。
次に、本発明の第5実施形態の光ファイバ接続構造が適用された光コネクタについて説明する。なお、第1〜第4実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図11及び図12に示されるように、光コネクタ80は、基板82と、蓋部材84と、クランプ部材86と、を備える点は第1実施形態と同様であるが、クランプ部材86は、断面が略円形状に形成されて周方向の一部が切断された開口部87と、この開口部87に対して約120°の位置で半径方向内側に突出した2つの湾曲面状の突起86A(係合部)と、を備えている。
基板82の外周面の斜め下部(図11中の右側下部)には、一方の突起86Aが係合する窪み部82Aが設けられており、窪み部82Aは断面が略V字状に形成されている。また、蓋部材84の外周面の斜め上部(図11中の右側上部)には、他方の突起86Aが係合する窪み部84Aが設けられており、窪み部84Aは断面が略V字状に形成されている。
図11に示されるように、クランプ部材86の一方の突起86Aが基板82の窪み部82Aに係合されると共に、クランプ部材86の他方の突起86Aが蓋部材84の窪み部84Aに係合された状態で、クランプ部材86のばね力に抗して蓋部材84の下面部14Aと基板82の上面部20Aとが開放され、これらの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。すなわち、クランプ部材86の2つの突起86Aと基板82の窪み部82A及び蓋部材84の窪み部84Aとの位置関係を適切に設定することによって、蓋部材84と基板82との間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されており、基板82の窪み部82Aと蓋部材84の窪み部84Aとが本発明の第1被係合部となっている。
蓋部材84の外周面の窪み部84Aと逆側の斜め上部(図11中の左側上部)には、他方の突起86Aが係合する窪み部84Bが設けられており、窪み部84Bは断面が略V字状に形成されている。そして、図12に示されるように、クランプ部材86の一方の突起86Aが蓋部材84の窪み部84Aに係合されると共に、クランプ部材86の他方の突起86Aが蓋部材84の窪み部84Bに係合された状態で、クランプ部材86のばね力により蓋部材84で光ファイバ40を溝部20B、20Cに押し当てて把持するようになっている。すなわち、クランプ部材86の2つの突起86Aと蓋部材84の窪み部84A及び窪み部84Bとの位置関係を適切に設定することによって、蓋部材84の下面部14Aと基板82の上面部20Aとの間の空間を閉止するように構成しており、蓋部材84の窪み部84Aと窪み部84Bが本発明の第2被係合部となっている。
このような光コネクタ80は、図11に示されるように、クランプ部材86の一方の突起86Aが予め基板82の窪み部82Aに係合されると共に、クランプ部材86の他方の突起86Aが予め蓋部材84の窪み部84Aに係合されている。この状態で、蓋部材84の下面部14Aと基板82の上面部20Aとの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。光コネクタ80を光ファイバ40に取り付ける際には、基板82の溝部20Cに光ファイバ40を裸光ファイバ40A側から軸方向に沿って挿入し、裸光ファイバ40Aを溝部20Bに配置された光ファイバ26に突き当てる(図1参照)。
次いで、図12に示されるように、クランプ部材86を周方向(矢印A方向)に回転させることによって、クランプ部材86の一方の突起86Aを蓋部材84の窪み部84Aに係合させると共に、クランプ部材86の他方の突起86Aを蓋部材84の窪み部84Bに係合させる。これによって、クランプ部材86のばね力により蓋部材84の下面部14Aと基板82の上面部20Aとの間の空間が閉じられ、蓋部材84で光ファイバ40が溝部20B、20Cに押し当てられて把持される。
このような光コネクタ80では、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材84と基板82との間に光ファイバ40を挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。また、クランプ部材86の2つの突起86Aを基板82の窪み部82Aと蓋部材84の窪み部84Aに係合させることによって、蓋部材84と基板82との間に光ファイバ40を挿入可能な空間を形成するので、蓋部材84と基板82との間の空間形成状態(開放状態)を安定化させることができる。また、クランプ部材86の2つの突起86Aを蓋部材84の窪み部84Aと窪み部84Bに係合させることによって、蓋部材84で光ファイバ40を溝部20B、20Cに押し当てて把持するので、光ファイバ40の把持状態を安定化させることができる。第1〜第5実施形態の光コネクタにおいて、蓋部材14およびクランプ部材を二つに分けて、裸光ファイバの接続部と挿入される光ファイバの被覆部をそれぞれ別々に押圧固定する構成にしても良い。
次に、本発明の第6実施形態の光ファイバ接続構造が適用されたメカニカルスプライスについて説明する。なお、第1〜第5実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図13〜図15に示されるように、メカニカルスプライス100は、基板102と、蓋部材104と、クランプ部材106と、を備えている。基板102の上面部20Aには、長手方向中央部に浅い溝部20Bと、この溝部20Bの長手方向両側に溝部20Bよりも深くかつ幅広の溝部20Cとが連続して形成されている。
図14及び図15に示されるように、クランプ部材106は、周方向の一部が切断された開口部17と、開口部17に対して約180°の位置に半径方向内側に突出する突起16A(係合部)と、を備えている。基板102と蓋部材104にまたがった部位には、クランプ部材106の突起16Aが係合可能な空間形成用窪み部34(第1被係合部)が設けられている。また、蓋部材104の上部には、断面が略V字状でクランプ部材106の突起16Aが係合可能な把持用窪み部36(第2被係合部)が設けられている。
このメカニカルスプライス100は、図14に示されるように、クランプ部材106の突起16Aが予め空間形成用窪み部34に係合されており、この状態でクランプ部材106のばね力に抗して蓋部材104の下面部14Aと基板102の上面部20Aとが開放され、これらの間に光ファイバ40を溝部20B、20Cに挿入可能な空間が形成されている。このメカニカルスプライス100では、図13に示されるように、基板102の長手方向両側から溝部20B、20Cに、2本の光ファイバ40を双方の裸光ファイバ40Aの端面が突き当たるまで挿入する。
次いで、図15に示されるように、クランプ部材106を周方向(矢印A方向)に回転させて突起16Aを把持用窪み部36に係合させる。この状態で、クランプ部材106のばね力により蓋部材104で2本の光ファイバ40が溝部20B、20Cに押し当てられて把持される。
このようなメカニカルスプライス100では、従来のような別部品である楔を用いずに蓋部材104と基板102との間に2本の光ファイバ40を挿入可能な空間を保持することができ、楔が抜け落ちるという問題を解決することができる。
なお、上述した第2実施形態〜第5実施形態は基板、蓋部材、クランプ部材を備えた光コネクタであるが、同様の基板、蓋部材、クランプ部材の構成でメカニカルスプライスを構成することができる。これによって、2本の光ファイバを蓋部材で基板の溝部に押し当てて接続することができる。
また、上述のメカニカルスプライス100では蓋部材104およびクランプ部材106は一つの部材から構成したが、それぞれの光ファイバ40Bの被覆部分を固定する部材、光ファイバ本体40Aの接続部を固定する部材、それぞれの部材と対応する基板をクランプするクランプ部材とに分割して、別々に固定しても良い。
また、上述した第1実施形態〜第6実施形態では、蓋部材に把持用窪み部が設けられているが、これに限定されず、クランプ部材の回転方向を逆方向に設定し、基板に把持用窪み部を設けた構成としてもよい。
上述した第1実施形態〜第6実施形態では、基板に凹部28、29を設け、蓋部材に凸部30、31を設けたが、これに限定されず、ファイバ固定部(又は基板)に凸部を設け、蓋部材に凹部を設ける構成でもよい。
上述した第1実施形態〜第6実施形態では、略V字状に形成された凹部28、29が設けられ、凹部28、29の深さはほぼ同じであり、溝部20Bの深さよりも浅く形成されているが、これに限定されず、ファイバの少なくとも一方の側に蓋の(あるいは基板の)凸部と基板の(あるいは蓋の)凹部が形成され、空間形成用窪み部34に突起が係合した状態で、蓋と基板がずれないように凸部と凹部の少なくとも一部が係合した状態を保てるような大きさの凸部と凹部の大きさであっても良い(成形を考慮すると一方であると都合が良い)。また形状も断面V字形状に限られず、矩形などそのほかの形状でも良い。また、開放端と他方の蓋あるいは基板の端部を切り欠いて、凹部28と凸部30を支点に開放する構成としても良い。
上述した第1実施形態〜第6実施形態では、クランプ部材に係合部としての突起を設け、蓋部材に第2被係合部としての把持用窪み部、蓋部材及びファイバ固定部(又は基板)にテーパー面34Aとテーパー面34Bとからなる空間形成用窪み部を設けているが、これに限定されず、突起の移動する側のテーパー面のみを設けてもよい。この場合、蓋と基板の開放角度が大きくなり都合が良い。また、テーパー面の角度、曲率を変化させて蓋と基板を閉じる際のショックを和らげることもできる。
上述した第1実施形態〜第6実施形態では、クランプ部材に係合部としての突起を設け、蓋部材に第2被係合部としての把持用窪み部、蓋部材及び基板に第1被係合部としての空間形成用窪み部を設けているが、これに限定されず、係合部を窪み部とし、第2被係合部を把持用突起、第1被係合部を開放用突起とする構成でもよい。
上述した第1実施形態〜第6実施形態では、蓋部材に第2被係合部としての把持用窪み部を設ける構成を教示したが、把持用窪み部を基板側に設ける、あるいは蓋部材と基板の両側に設けてもよい。両側に設けた場合、クランプ部材を固定するための回転方向に自由度が生じ作業性が向上する。
なお、クランプ部材の係合部(例えば突起)が第2被係合部(例えば把持用窪み部)に係合されない状態であっても、クランプ部材のばね力により蓋部材で光ファイバを溝部へ押し当てて把持される構成としてもよい。