JP5052315B2 - 顕微鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、顕微鏡システムに関するものである。
従来、対物レンズ等の高精度の駆動を行うために、錘部と粘弾性部材とを備えた振動減衰機構を備えたレーザ走査型顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に開示されている振動減衰機構は、対物レンズに固定される固定部と、該固定部に、ヒンジによって、対物レンズの移動方向である光軸方向のみに移動可能に設けられた錘部との間に粘弾性部材を挟むことにより、振動に応じて粘弾性部材を伸縮させて対物レンズの振動を制振するようになっている。
特開2001−221733号公報
しかしながら、特許文献1の振動減衰機構は、対物レンズの光軸方向の移動停止に伴う振動を安定して抑制することはできるものの、対物レンズの移動停止に伴う振動は、純粋に光軸方向に沿うもののみには限られないので、他の方向に沿う振動については、別途対策する必要がある。
この場合に、別個の振動減衰機構を設ける場合には新たなスペースが必要となり、また、対物レンズ周りが煩雑になるという不都合がある。
さらに、顕微鏡システムには、対物レンズに限られず、高速位置決め動作が必要とされる光学部品が複数存在し、これらの光学部品に対しても、それぞれ複数方向の振動を効果的に短時間で制振する必要がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、標本または光学部品を固定した可動体を、省スペース、省エネルギかつ発熱等を発生させることなく、低コストに効果的に短時間で制振し、高速位置決め動作後、速やかに標本の高精度の観察を行うことができる顕微鏡システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、標本または光学部品を固定した可動体を駆動して位置決め状態に停止させる駆動機構と、該駆動機構による可動体の停止時に発生する振動を減衰する振動減衰機構とを備え、該振動減衰機構が、所定の質量を有する慣性部材と、該慣性部材と前記可動体との間に挟まれる粘弾性部材とを備え、該粘弾性部材の複数方向の寸法が、前記可動体の停止時に発生する複数方向の振動の共振周波数に基づいて設定され、前記振動減衰機構は、前記慣性部材が全ての前記複数の振動方向に変位することで、前記可動体の停止時に発生する全ての前記複数方向の振動を減衰させる顕微鏡システムを提供する。
本発明によれば、駆動機構を作動させて可動体を駆動し、位置決め状態に停止させることにより、可動体に固定された標本または光学部品が位置決め状態に停止させられる。可動体はその質量および固定されている標本や光学部品の質量に応じた慣性力と、駆動機構の剛性とに応じて振動するが、その振動は振動減衰機構によって減衰させられる。
この場合において、可動体が駆動機構による移動方向のみならず他の方向にも振動させられても、粘弾性部材に固定された慣性部材が、その全ての振動方向に変位し、その変位によって粘弾性部材を伸縮させるので、全ての振動について制振動作が行われる。そして、粘弾性部材は、各方向の振動の共振周波数に基づいてその寸法が設定されているので、全ての方向の振動を効果的に制振することができる。これにより、画像のブレや標本の振動を短時間に抑えて、速やかに高精度の観察を低コストで行うことができる。
また、単一の慣性部材と粘弾性部材とからなる振動減衰機構によって複数方向の振動を効果的に抑制するので、設置スペースを最小限に抑えて、コンパクトな顕微鏡システムを提供することができる。さらに、粘弾性部材を用いるので、特別なエネルギ源を必要とすることなく制振を行い、また、発熱を抑えて部品の変形等の問題の発生を防止することができる。
上記発明においては、ベース部材を備え、前記駆動機構が、前記ベース部材に対して前記可動体を駆動させ、前記ベース部材に、他の振動減衰機構が備えられていてもよい。
このようにすることで、駆動機構による可動体の位置決め停止により、その反力によってベース部材にも振動が発生するが、該ベース部材の振動も、該ベース部材に備えられた他の振動減衰機構によって短時間に制振されるので、さらに位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。
また、上記発明においては、前記可動体が前記標本を搭載するステージであり、前記振動減衰機構が、前記ステージの下面ほぼ中央に設置され、該ステージの移動方向の振動および該ステージを湾曲させる方向の振動を減衰させてもよい。
このようにすることで、駆動機構を作動させて標本の位置を移動させ、位置決め状態に停止させる際に生じるステージの移動方向に沿う振動およびステージを湾曲させる方向の振動が、振動減衰機構によって同時に制振され、標本の振動を短時間に抑えて移動停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。
また、上記発明においては、前記可動体が、光を変調する複数のフィルタを搭載した円板状のフィルタターレットであり、前記振動減衰機構が、前記フィルタターレットの外周面に設置され、該フィルタターレットの回転方向の振動および該フィルタターレットの厚さ方向の振動を減衰させてもよい。
このようにすることで、フィルタターレットを回転させて、光を変調させるフィルタを交換して位置決め停止した際に生じるフィルタターレットの回転方向および厚さ方向の振動が同時に短時間で制振され、フィルタへの光の透過位置の変動により画像への光学的なノイズが入ることを防止し、位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。また、フィルタターレットの振動が最も大きくなる外周面に振動減衰機構を設置することにより、振動を効果的に抑制することができる。
また、上記発明においては、前記可動体が、レンズ、プリズムまたはミラーを直線移動可能に支持するスライダであり、前記振動減衰機構が、前記スライダの側面に設置され、該スライダの移動方向の振動および該スライダの移動方向に直交する方向の振動を減衰させてもよい。
このようにすることで、スライダを直線移動させることにより、レンズ、プリズムまたはミラー等の光学部品を直線移動させ、位置決め停止した際に生じるスライダの移動方向の振動およびこれに直交する方向の振動が同時に短時間で制振され、光路の変動や合焦位置の変動を防止し、位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。
また、上記発明においては、前記可動体が、対物レンズを光軸方向に直線移動可能に支持するスライダであり、前記振動減衰機構が、前記スライダの側面に配置され、該スライダの移動方向の振動および該スライダの移動方向に直交する方向の振動を減衰させてもよい。
このようにすることで、スライダを直線移動させることにより、対物レンズを光軸方向に直線移動させ、位置決め停止した際に生じる対物レンズの移動方向の振動およびこれに直交する方向の振動が同時に短時間で制振され、光路の変動や合焦位置の変動を防止し、位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。また、対物レンズの先玉が標本にエマージョンオイル等を介して近接配置されている場合に、対物レンズの振動による標本の振動を抑制し、標本を動揺させず健全な状態に維持することができる。
また、上記発明においては、前記慣性部材が、前記粘弾性部材に対してその重心位置を移動可能に構成されていてもよい。
このようにすることで、対物レンズが変更されることによりその重量が変動して共振周波数が変化した場合に、慣性部材の重心位置を調節することにより、共振周波数を調節することができる。これにより、対物レンズが変更されても、その振動を効率的に短時間で抑制して位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。
本発明によれば、標本または光学部品を固定した可動体を、省スペース、省エネルギかつ発熱等を発生させることなく、低コストに効果的に短時間で制振し、位置決め停止後速やかに標本の高精度の観察を行うことができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る顕微鏡システム1について、図1〜図7を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡システム1は、図1に示されるように、標本Aを搭載するステージ2と、励起光を出射する光源3と、該光源3からの励起光を2次元的に走査するスキャナ4と、該スキャナ4により走査された励起光を集光する瞳投影レンズ5および結像レンズ6と、励起光を標本Aに照射する一方、標本Aにおいて発生した蛍光を集光する対物レンズ7と、該対物レンズ7により集光され、結像レンズ6、瞳投影レンズ5およびスキャナ4を介して戻る蛍光を励起光から分岐するダイクロイックミラー8と、分岐された蛍光を波長毎に分岐するビームスプリッタ9と、分岐された蛍光を集光レンズ10、共焦点ピンホール11およびバリアフィルタ12を介して検出する光検出器13とを備えている。図中、符号14はミラーである。
光源3は、例えば、アルゴンレーザ光源のような励起光源3aと、該励起光源3aから発せられるれ励起光を調光するAOTF3bのような音響光学素子とを備えている。
ステージ2は、ベース15に対して水平2方向に移動可能に設けられ、ベース15との間に配置された2組の直線移動機構(駆動機構)16によって駆動され、ステージ2に搭載した標本Aにおける所定の観察位置が対物レンズ7の光軸に一致する位置において位置決め状態に停止されるようになっている。各直線移動機構16は、例えば、直線ガイド16aと、モータ16bと、ボールネジ16cとにより構成されている。
ステージ2には、図2および図3に示されるように、振動減衰機構17が備えられている。
ステージ2に備えられた振動減衰機構17は、ステージ2の裏面の略中央位置に配置された錘(慣性部材)17aと、ステージ2と錘17aとの間に配置される粘弾性部材17bとにより構成されている。
粘弾性部材17bの硬度および寸法Dx1,Dy1,Dz1は、それぞれ直線移動機構の作動によりステージ2が駆動されて停止するときにステージ2に発生する、X方向、Y方向およびZ方向の振動の共振周波数に基づいて設定されている。すなわち、寸法Dx1,Dy1は、それぞれの直線移動機構16の動作方向に一致し、その停止時の加速度により発生するX方向およびY方向の振動を抑制するように設定されている。また、寸法Dz1は、いずれかの直線移動機構16によってステージ2が駆動されて停止するときに、ステージ2や直線移動機構16の剛性不足等に起因して発生するステージ2のZ方向の振動を抑制するように設定されている。
対物レンズ7は、図4および図5に示されるように、直線移動機構18によって光軸に沿う方向(Z方向)に駆動されるようになっている。これにより、対物レンズ7を光軸方向に駆動して、合焦位置を調節し、2以上の所定の合焦位置で対物レンズ7が駆動されて位置決め状態に停止されるようになっている。直線移動機構18は、例えば、2箇所のヒンジ部18aによりベース18bに連結されたスライダ18cと、ベース18bとヒンジ18aとの間に配置されたピエゾアクチュエータ18dとからなり、スライダ18cに固定された対物レンズ7を微小移動させる際に、擬似的に直線的に移動させることができるようになっている。
対物レンズ7には、該対物レンズ7を挟んでスライダ18cとは反対側に突出する取付ベース19に配置された錘20aと、該錘20aと取付ベース19との間に挟まれる粘弾性部材20bとからなる振動減衰機構20が設けられている。
粘弾性部材20bの硬度および寸法Dx2,Dy2,Dz2は、それぞれ直線移動機構18の作動により対物レンズ7が駆動されて停止するときに対物レンズ7に発生する、X方向、Y方向およびZ方向の振動の共振周波数に基づいて設定されている。
すなわち、寸法Dz2は、直線移動機構18による対物レンズ7の動作方向に一致し、その停止時の加速度により発生するZ方向の振動を抑制するように設定されている。また、寸法Dx2,Dy2は、直線移動機構18によって対物レンズ7が駆動されて停止するときに、ベース18bやスライダ18c等の非対称性に起因して、図4に矢印で示されるようにX方向およびY方向に対物レンズ7が変位する際の振動を抑制するように設定されている。
ダイクロイックミラー8は、図6および図7に示されるように、分光特性の異なる複数のものが円板状のターレット21の周方向に間隔をあけて配置されている。ターレット21は、回転駆動機構(例えば、モータ)22によってその中心回りに回転可能に支持されている。回転駆動機構22を作動させてターレット21を回転させ、所望の分光特性を有するダイクロイックミラー8を光軸上に配置した位置で、ターレット21を位置決め状態に停止するようになっている。
ターレット21には、その外周縁に沿って円環状の錘23aが配置され、該錘23aとターレット21の外周面との間に挟まれる位置に円環状の粘弾性部材23bが配置され、該粘弾性部材23bおよび錘23aによって振動減衰機構23が構成されている。
粘弾性部材23bの硬度および寸法Dd,Dwは、それぞれ回転駆動機構22の作動によりターレット21が駆動されて停止するときにターレット21に発生する、周方向および幅方向の振動の共振周波数に基づいて設定されている。すなわち、寸法Ddは、回転駆動機構22によるターレット21の停止時の加速度により周方向発生する振動を抑制するように設定されている。また、寸法Dwは、回転駆動機構22によってターレット21が駆動されて停止するときに、ターレット21等の重量配分の非対称性に起因して、図6に矢印Bで示されるように、厚さ方向にターレット21が変位する際の振動を抑制するように設定されている。
また、ビームスプリッタ9およびバリアフィルタ12は、その透過する波長帯域の異なる複数のものが、直線移動機構(図示略)によって直線移動させられるスライダにそれぞれ搭載されている。直線移動機構の作動により、スライダを直線移動させることで、所望の波長帯域を有するビームスプリッタ9またはバリアフィルタ12を選択的に光軸上に位置決め状態に停止させることができるようになっている。
この場合においても、スライダはその移動方向のみならず、移動方向に交差する方向にも非対称性に起因する振動が発生するので、錘と粘弾性部材とからなる振動減衰機構(図示略)として、移動方向およびこれに交差する方向の振動の共振周波数に基づいて、粘弾性部材の各部の寸法が設定されている。
このように構成された本実施形態に係る顕微鏡システム1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡システム1を用いて標本Aの蛍光観察を行うには、励起光源3aから励起光を発生させ、スキャナ4により2次元的に走査された励起光を標本Aに照射する。これにより、標本Aにおける励起光の集光位置から発生した蛍光は、対物レンズ7、結像レンズ6、瞳投影レンズ5およびスキャナ4を介して戻り、ダイクロイックミラー8によって励起光から分岐されてビームスプリッタ9により波長毎に分岐され、集光レンズ10、共焦点ピンホール11およびバリアフィルタ12を介して光検出器13により検出される。スキャナ4による励起光の走査位置と、光検出器13により検出された蛍光の強度とを対応づけて記憶していくことにより、2次元的な蛍光画像を取得することができる。
この場合において、標本Aにおける励起光の照射位置を変更するには、直線移動機構16の作動により、標本Aを搭載したステージ2を水平2方向に移動させて、対物レンズ7の光軸が所望の照射位置に一致した時点で位置決め状態に停止させる。この動作を高速に行うと、ステージ2に作用する大きな加減速加速度によってステージ2に振動が発生する。
本実施形態に係る顕微鏡システム1においては、ステージ2に設けられた振動減衰機構17の錘17aがステージ2と共に移動し、その際に発生する加減速加速度によって粘弾性部材17bを変形させることにより振動が吸収される。特に、粘弾性部材17bが、X方向およびY方向の振動の共振周波数に基づいてその寸法が設定されているので、ステージ2に発生した複数方向の振動を急速に減衰させることができる。また、ステージ2の加減速に伴うステージ2の上下方向の振動についても、同様に減衰させることができる。
これにより、標本Aの振動を短時間で抑えて、位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。
また、標本Aにおける励起光の合焦位置を変更するには、直線移動機構18の作動により、対物レンズ7を光軸方向に移動させ、所望の合焦位置に一致した時点で位置決め状態に停止させる。この動作を高速に行うと、対物レンズ7に作用する大きな加減速加速度によって対物レンズ7に振動が発生する。
本実施形態に係る顕微鏡システム1においては、対物レンズ7を駆動させる直線移動機構18のスライダ18cに固定された振動減衰機構20の錘20aがスライダ18cと共に移動し、その際に発生する加減速加速度によって粘弾性部材20bが変形させられることにより振動が吸収される。特に、粘弾性部材20bが、光軸方向のみならず、X方向およびY方向の振動の共振周波数に基づいてその寸法が設定されているので、対物レンズ7に発生した複数方向の振動を急速に減衰させることができる。これにより、対物レンズ7の振動を短時間で抑えて、位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。
また、標本Aに照射する励起光の波長を変更する場合には、回転駆動機構22を作動させてターレット21を回転させ、所望の波長の励起光を選択的に透過させるダイクロイックミラー8が光軸上に配置される位置で、ターレット21を位置決め状態に停止する。この動作を高速に行うと、ターレット21に作用する大きな加減速加速度によってターレット21に振動が発生する。
本実施形態に係る顕微鏡システム1においては、ターレット21を回転駆動させると、ターレット21に固定された振動減衰機構23の錘23aがターレット21と共に移動し、その際に発生する加減速加速度によって粘弾性部材23bが変形させられることにより振動が吸収される。特に、粘弾性部材23bが、ターレット21の回転方向のみならずその厚さ方向の振動の共振周波数にも基づいてその寸法が設定されているので、ターレット21に発生した複数方向の振動を急速に減衰させることができる。これにより、光源3からの光の光束に対して、ダイクロイックミラー8が振動することが防止され、標本Aに照射される励起光の光束が振動することを防止して位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。
さらに、検出する蛍光の波長あるいは遮断する励起光の波長を変更する場合には、直線移動機構を作動させてビームスプリッタ9あるいはバリアフィルタ12が固定されたスライダを移動させ、所望の分光特性を有するビームスプリッタ9あるいはバリアフィルタ12が蛍光の光軸上に配置される位置で、スライダを位置決め状態に停止する。この動作を高速に行うと、スライダに作用する大きな加減速加速度によってスライダに振動が発生する。
本実施形態においては、スライダに振動減衰機構が設けられているので、スライダの移動の際に発生する加減速加速度によって錘が移動し、その際に粘弾性部材が変形させられることにより振動が減衰される。これにより、ビームスプリッタ9あるいはバリアフィルタ12を透過する蛍光の光束が振動することを防止して位置決め停止後速やかに高精度の観察を行うことができる。
また、これらの場合に、各可動体を構成するステージ2、ターレット21あるいはスライダ18cに設けられた単一の錘17a,20a,23aと粘弾性部材17b,20b,23bとからなる振動減衰機構17,20,23によって、可動体の複数方向の振動を効果的に抑制するので、設置スペースを最小限に抑えて、コンパクトな顕微鏡システム1を提供することができる。さらに、粘弾性部材17b,20b,23bを用いるので、特別なエネルギ源を必要とすることなく制振を行い、また、発熱を抑えて部品の変形等の問題の発生を防止することができる。
なお、本実施形態においては、単一の対物レンズ7について制振する場合について説明したが、これに代えて、図8に示されるように、錘として、粘弾性部材20bに接着された第1の錘部20cと、該第1の錘部20cに対して移動可能に取り付けられる第2の錘部20dとを備え、第1の錘部20cに対して第2の錘部20dを移動させることにより、錘20aの重心位置を変化させて制振周波数を変化させ、重量の異なる複数の対物レンズ7を制振することができるようにしてもよい。図中、符号20eは第2の錘部20dを各位置に固定するための係止溝である。
また、ステージ2に備えられる振動減衰機構17として、透過光観察の場合には、ステージ2中央に設けた貫通孔2aを遮らないように、図9に示されるような環状の錘17aおよび粘弾性体17bにより、制振することにしてもよい。
また、抑制したい振動が複数の周波数を有する場合には、異なる共振周波数に基づいてチューニングした錘と粘弾性部材とからなる振動減衰機構を複数配置することにしてもよい。
さらに、ベース15に対するステージ2、対物レンズ7、ターレット21あるいはスライダの制振を行った結果、ベース15側に反作用による振動が発生する場合には、当該ベース15側にも同様の振動減衰機構を設けることにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る顕微鏡システムを示す全体構成図である。 図1の顕微鏡システムに備えられるステージを示す斜視図である。 図2のステージに備えられた振動減衰機構を示す斜視図である。 図1の顕微鏡システムに備えられる対物レンズとその駆動機構を示す側面図である。 図4の対物レンズに備えられた振動減衰機構を示す斜視図である。 図1の顕微鏡システムに備えられるダイクロイックミラーとその駆動機構を示す縦断面図である。 図6のダイクロイックミラーの正面図である。 図5の振動減衰機構の変形例を示す側面図である。 図2のステージの変形例を示す斜視図である。
符号の説明
A 標本
1 顕微鏡システム
2 ステージ(可動体)
7 対物レンズ(光学部品)
8 ダイクロイックミラー(フィルタ、光学部品)
15 ベース部材
16,18 直線移動機構(駆動機構)
17,20.23 振動減衰機構
17a,20a,23a 錘(慣性部材)
17b,20b,23b 粘弾性部材
18c スライダ(可動体)
21 ターレット(フィルタターレット、可動体)
22 回転駆動機構(駆動機構)

Claims (7)

  1. 標本または光学部品を固定した可動体を駆動して位置決め状態に停止させる駆動機構と、
    該駆動機構による可動体の停止時に発生する振動を減衰する振動減衰機構とを備え、
    該振動減衰機構が、所定の質量を有する慣性部材と、該慣性部材と前記可動体との間に挟まれる粘弾性部材とを備え、
    該粘弾性部材の複数方向の寸法が、前記可動体の停止時に発生する複数方向の振動の共振周波数に基づいて設定され、
    前記振動減衰機構は、前記慣性部材が全ての前記複数の振動方向に変位することで、前記可動体の停止時に発生する全ての前記複数方向の振動を減衰させる顕微鏡システム。
  2. ベース部材を備え、
    前記駆動機構が、前記ベース部材に対して前記可動体を駆動させ、
    前記ベース部材に、他の振動減衰機構が備えられている請求項1に記載の顕微鏡システム。
  3. 前記可動体が前記標本を搭載するステージであり、
    前記振動減衰機構が、前記ステージの下面ほぼ中央に設置され、該ステージの移動方向の振動および該ステージの移動方向に直交する方向の振動を減衰させる請求項1に記載の顕微鏡システム。
  4. 前記可動体が、光を変調する複数のフィルタを搭載した円板状のフィルタターレットであり、
    前記振動減衰機構が、前記フィルタターレットの外周面に設置され、該フィルタターレットの回転方向の振動および該フィルタターレットの厚さ方向の振動を減衰させる請求項1に記載の顕微鏡システム。
  5. 前記可動体が、レンズ、プリズムまたはミラーを直線移動可能に支持するスライダであり、
    前記振動減衰機構が、前記スライダの側面に設置され、該スライダの移動方向の振動および該スライダの移動方向に直交する方向の振動を減衰させる請求項1に記載の顕微鏡システム。
  6. 前記可動体が、対物レンズを光軸方向に直線移動可能に支持するスライダであり、
    前記振動減衰機構が、前記スライダの側面に配置され、該スライダの移動方向の振動および該スライダの移動方向に直交する方向の振動を減衰させる請求項1に記載の顕微鏡システム。
  7. 前記慣性部材が、前記粘弾性部材に対してその重心位置を移動可能に構成されている請求項1に記載の顕微鏡システム。
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