JP2001221733A - 微動機構 - Google Patents

微動機構

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JP2001221733A
JP2001221733A JP2000028317A JP2000028317A JP2001221733A JP 2001221733 A JP2001221733 A JP 2001221733A JP 2000028317 A JP2000028317 A JP 2000028317A JP 2000028317 A JP2000028317 A JP 2000028317A JP 2001221733 A JP2001221733 A JP 2001221733A
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vibration
weight
fine movement
moving
movement mechanism
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JP2000028317A
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Hisafumi Okada
尚史 岡田
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した制振効果を得られ、しかも整定時間
が短く高速による位置決めを可能にした微動機構を提供
する。 【解決手段】 平行ばね微動機構の一部にヒンジ19を
介して形成された錘支持アーム18、錘部17、この錘
部17と移動部12の間に設けられた粘弾性部材20を
有する受動的動吸振器Aにより移動部12の残留振動を
制振させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な駆動源とし
て用いられる微動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、走査型プローブ顕微鏡
(SPM)の走査や、レーザ走査型顕微鏡(LSM)の
対物レンズまたは観察試料の光軸方向の高精度の移動な
どの微細な駆動源として微動機構が用いられている。
【0003】図8は、このような微動機構のうち、平行
ばねを用いた微動機構の一例を示すもので、固定部1か
らヒンジ5を介して垂直方向に互いに平行に延びる2本
のアーム3の先端にヒンジ5を介して移動部2を形成
し、また、固定部1に、伸縮可能な圧電体からなるアク
チュエータ4の一端を固定するとともに、該アクチュエ
ータ4の他端によりアーム3の押圧部6を変位させるよ
うにしている。
【0004】このような構成において、アクチュエータ
4が伸びると、押圧部6を介してアーム3がヒンジ5を
支点として曲げられ右側に変位し、移動部2は右方向に
平行移動する。この場合、アクチュエータ4の伸縮量を
Δd、固定部1上面から押圧部6までの距離をL1、ア
ーム3の長さをL2とすると、移動部2の変位は、(L
1/L2)Δdとなり、アーム3をてことして用いるこ
とで、アクチュエータ4の変位量を移動部2で拡大縮小
することができる。
【0005】ちなみに、アクチュエータ4として積層型
圧電体を使用すると、nmの分解能で、数10〜数10
0μmmの変位を移動部2に与えることができる。ま
た、アクチュエータ4として履歴特性を有する圧電体を
用いて正確に微小変位させる場合は、変位計を用いて閉
ループ制御を行なうようになる。
【0006】このような平行ばねを用いた微動機構によ
れば、(1)てこ比により変位の拡大縮小が可能にな
る。(2)変位の直線性に優れている。(3)切り欠き
一体整形により小型化できる。などの利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、平行ばねを
用いた微動機構は、摺動部を持たないため、運動の再現
性に優れているが、構造上減衰要素が少なく、しかもヒ
ンジを持つことで共振周波数が低く振動しやすい構造で
あるため、移動部2の変位に対する変位応答は、図9に
示すようになり、移動部2の位置決め時の残留振動の整
定時間が著しく長くなってしまう。
【0008】このことは、このような平行ばねを用いた
微動機構を、上述したSPMやLSMに適用すると、走
査速度や対物レンズまたは観察試料の光軸方向の移動速
度が微動機構の整定時間に制限されることになり、これ
らSPMやLSMの操作性に多大な悪影響を及ぼすとい
う問題が生じる。
【0009】そこで、従来、定電流アンプを用いたり、
制御方法を改良するなどして高速位置決めを可能にする
方法が考えられているが、このような方法によれば、現
状の構成に対して制御系の変更、センサなどの追加、変
更、アンプの交換などが必要となり、価格的に高価にな
ってしまうという問題があった。また、特開平7−24
4057号に開示されるように、緩衝材を付加すること
で、振動特性を改善した微動機構も提案されている。つ
まり、かかる微動機構は、移動部の変位にともない緩衝
材を変形させることにより、移動部の振動を緩衝材によ
り制振させるものである。しかし、このような構成によ
り変位拡大率の大きな平行微動機構を形成すると、移動
部の振動に対する緩衝材の変形が拡大率の増加にともな
い小さくなるので、緩衝材の変形による制振効果が期待
できなくなるという問題があった。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、安定した制振効果を得られ、しかも整定時間が短く
高速による位置決めを可能にした微動機構を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
固定部よりヒンジを介して互いに平行に延びる2本のア
ーム端部にヒンジを介して移動部を形成するとともに、
前記固定部に設けられたアクチュエータにより前記アー
ムを介して移動部を移動させる平行ばね微動機構におい
て、前記移動部よりヒンジを介して互いに平行に延びる
2本のアーム端部にヒンジを介して前記移動部と平行に
形成される錘部と、該錘部と前記移動部との間に介在さ
れ、前記移動部の振動に応じて伸縮され該移動部の振動
を制振する粘弾性部材とを有する動吸振手段を具備した
ことを特徴としている。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記動吸振手段は、さらに前記移動部の振
動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段により
検出された前記移動部の振動に応じて前記錘部を駆動し
前記移動部の振動を制振させる錘駆動用アクチュエータ
とを具備したことを特徴としている。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、前記動吸振手段を前記平行ばね微
動機構のてこの力点と作用点の間の空間に配置したこと
を特徴としている。
【0014】この結果、本発明によれば、錘部と粘弾性
部材を有する受動的動吸振器により移動部の残留振動を
制振させることにより、整定時間を短縮でき、微動機構
として速やかな位置決めを行なうことができる。
【0015】また、本発明によれば、錘部と粘弾性部材
に加え、移動部の振動を検出する振動検出手段、この振
動検出手段により検出された移動部の振動に応じて錘部
を駆動する錘駆動用アクチュエータを有する能動的動吸
振器により移動部の残留振動を制振させることにより、
移動部の特性が変っても最適な制振効果を得ることがで
きる。
【0016】さらに本発明によれば、平行ばね微動機構
のてこの力点と作用点の間の空間を動吸振器の配置スペ
ースとして利用することで、外形寸法を小さく抑えるこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。
【0018】(第1の実施の形態)図1は、本発明が適
用される受動的動吸振器を有する平行ばね微動機構の概
略構成を示している。図において、11は固定部で、こ
の固定部11には、切り欠きにより一体形成されたヒン
ジ15を介して上方向に互いに平行に延びる2本のアー
ム13が形成され、このアーム13の先端部にヒンジ1
5を介して移動部12が形成されている。また、固定部
1には、伸縮可能なアクチュエータ14の一端が固定さ
れ、このアクチュエータ14の他端によりアーム13の
押圧部16を変位させるようにしている。
【0019】この場合、アクチュエータ14には、圧電
体が用いられるのが、マイクロねじや磁歪アクチュエー
タなどの利用も可能である。
【0020】移動部12には、以下述べる構成の受動的
動吸振器Aが設けられている。この場合、移動部12の
下面には、ヒンジ19を介して下方向に互いに平行に延
びる2本の錘支持アーム18が形成され、この錘支持ア
ーム18の先端部にヒンジ19を介して移動部12と平
行な錘部17が形成され、この錘部17を移動部12の
変位方向に振動可能にしている。そして、移動部12と
錘部17との間には粘弾性部材20が固定されている。
この場合、粘弾性部材20には、シリコンゴム、ウレタ
ンゴムなどが用いられる。
【0021】次に、このように構成された平行ばね微動
機構を、図2に示す物理モデルを参照して説明する。こ
の場合、制振対象である平行ばね微動機構の等価質量を
M、同平行ばね微動機構の等価剛性をK、同平行ばね微
動機構の等価粘性をCとし、これらとアクチュエータ1
4により平行ばね微動機構の物理モデルQ1が示されて
いる。ここで、等価質量Mは、等価質量同定法などによ
り求められ、等価剛性K、等価粘性をCは、平行ばね微
動機構の周波数特性から曲線適合法により求められる。
また、錘部17の質量(正確には、錘部17、ばね要
素、粘弾性部材20により構成される動吸振器の等価質
量)をm、ばね要素の剛性(正確には、錘部17、ばね
要素、粘弾性部材20により構成される動吸振器の等価
剛性)をk、粘弾性部材20の粘性抵抗をcとし、これ
らにより受動的動吸振器Aとしての物理モデルQ2が示
されている。
【0022】そして、これら物理モデルQ1、Q2にお
いて、アクチュエータ14が伸縮すると、等価質量M、
mとも振動するが、等価質量M、等価剛性Kに対して等
価質量m、等価剛性k、粘性抵抗cが下記の関係にある
場合に、Q2によるQ1の制振が最も効果的に行なわれ
る。
【0023】wd/wn=1/(1+μ) ただし、μ=m/M:質量比、wd:動吸振器の共振周
波数、wn:平行ばね微動機構の共振周波数 c/2√(k・m)=√(3μ/8(1+μ)) これにより、錘部17の質量mを決定することにより、
等価剛性k、粘性抵抗cの最適値を求めることができ
る。しかし、実際には、粘弾性部材20の材質、形状に
よっては、粘性抵抗cを最適に設定するのが難しいた
め、粘性抵抗cを実験的に調べて最適値に調整すること
があるが、上記の条件を満たすように構成することが好
ましい。
【0024】次に、このように構成された平行ばね微動
機構の位置決め動作について説明する。
【0025】いま、アクチュエータ14が伸びると、ア
ーム13がヒンジ15を支点として曲げられ右側に変位
し、移動部12は右方向に平行移動する。そして、この
移動の後、移動部12には、平行ばね微動機構の持つ共
振周波数の残留振動が生じる。しかし、この移動部12
の振動とともに、錘部17が振動を始め、錘部17と移
動部12に挟まれた粘弾性部材20に変形が生じる。
【0026】これにより、粘弾性部材20の変形にとも
なう内部摩擦と錘部17での振動の反力が移動部12の
振動を抑制させるように作用し、移動部12での残留振
動の整定が速やかに行なわれる。この場合、移動部12
の移動に対する変位応答は、図3に示すようになり、移
動部12の位置決め時の残留振動の整定時間を大幅に短
縮できる。
【0027】従って、このような構成すれば、平行ばね
微動機構の一部にヒンジ19を介して形成された錘支持
アーム18および錘部17、この錘部17と移動部12
の間に設けられた粘弾性部材20を有する受動的動吸振
器Aにより移動部12の残留振動を制振させるようにし
たので、整定時間を短縮でき、微動機構として速やかな
位置決めを行なうことができる。
【0028】また、ヒンジ19を介して形成された錘支
持アーム18および錘部17は、平行ばね微動機構の一
部として一体で形成されるので、部品点数を抑えること
ができ、価格的にも安価にできる。
【0029】さらに、受動的動吸振器Aにより位置決め
時の整定時間を短縮できるので、SPMやLSMの走査
機構として用いた場合、走査速度を高めることができ、
また、位置決め以外に移動部12に外乱が加わった場合
も、上述したと同様にして速やかに制振させることがで
きる。
【0030】さらにまた、変位拡大機構を有する平行ば
ね微動機構の力点と作用点の間の空間を受動的動吸振器
Aの配置スペースとして利用することにより、外形寸法
を従来の平行ばね微動機構と変らない程度に小さく抑え
ることができる。
【0031】(第2の実施の形態)図4は、本発明の第
2の実施の形態の概略構成を示すもので、図1と同一部
分には、同符号を付している。
【0032】この場合、移動部12の下面には、ヒンジ
19を介して下方向に互いに平行に延びる2本の錘支持
アーム18が形成され、この錘支持アーム18の先端部
にヒンジ19を介して錘部17が形成されている。そし
て、移動部12と錘部17との間に粘弾性部材20が固
定されるとともに、錘駆動用アクチュエータ21が設け
られ、これらにより能動的動吸振器Bが構成されてい
る。錘駆動用アクチュエータ21は、制御装置23から
の駆動信号25により錘部17を強制的に振動させるも
のである。制御装置23は、振動検出センサ22の出力
信号24に応じて錘駆動用アクチュエータ21を駆動す
るものである。振動検出センサ22は、移動部12の振
動を検出するもので、変位センサ、速度センサ、加速度
センサなどが用いられる。
【0033】なお、平行ばね微動機構の閉ループ制御に
用いる変位センサを利用していれば、その信号を錘駆動
用アクチュエータ21の駆動信号として利用することも
できる。
【0034】次に、このように構成された能動的動吸振
器Bを有する平行ばね微動機構を、図5に示す物理モデ
ルを参照して説明する。この場合も、制振対象である平
行ばね微動機構の等価質量をM、同平行ばね微動機構の
等価剛性をK、同平行ばね微動機構の等価粘性をCと
し、これらとアクチュエータ14により平行ばね微動機
構の物理モデルQ1が示されている。ここで、等価質量
Mは、等価質量同定法などにより求められ、等価剛性
K、等価粘性をCは、平行ばね微動機構の周波数特性か
ら曲線適合法により求められる。また、錘部17の質量
(正確には、錘部17、ばね要素、粘弾性部材20によ
り構成される動吸振器の等価質量)をm、ばね要素の剛
性(正確には、錘部17、ばね要素、粘弾性部材20に
より構成される動吸振器の等価剛性)をk、錘駆動用ア
クチュエータ21をfとし、これらにより能動的動吸振
器Bとしての物理モデルQ2が示されている。
【0035】そして、この能動的動吸振器Bは、第1の
実施の形態で述べた受動的動吸振器Aと異なり、m、k
の論理的な最適値が決まらず、むしろ制御装置23の制
御演算の最適化により制振効果が決まる。ここでは、制
御装置23による制御の周波数帯域を考慮して、m、k
で決まる動吸振器の共振周波数がM,Kで決まる平行ば
ね微動機構の共振周波数以上であればよいこととする。
【0036】次に、このように構成された平行ばね微動
機構の位置決め動作について説明する。
【0037】この場合も、アクチュエータ14が伸びる
と、アーム13がヒンジ15を支点として右側に変位
し、移動部12は右方向に平行移動する。そして、この
移動の後、移動部12に、平行ばね微動機構の持つ共振
周波数の残留振動が生じる。
【0038】すると、この移動部12の振動は、振動検
出センサ22により検出され、振動検出センサ22の出
力信号24が制御装置23に与えられる。すると、制御
装置23は、錘駆動用アクチュエータ21に駆動信号2
5を出力し、この駆動信号25により錘駆動用アクチュ
エータ21が駆動され、錘部17を振動させる。
【0039】これにより、錘部17の振動による反力と
粘弾性部材20の変形にともなう内部摩擦が移動部12
の振動を抑制させるように作用し、移動部12での残留
振動の整定が速やかに行なわれ、この場合も移動部12
の移動に対する変位応答は、図3に示すようになり、移
動部12の位置決め時の残留振動の整定時間を大幅に短
縮できる。
【0040】従って、このような構成すれば、平行ばね
微動機構の一部にヒンジ19を介して形成される錘支持
アーム18および錘部17、錘部17と移動部12の間
に設けられた粘弾性部材20に加え、移動部12の振動
を検出する振動検出センサ22、この振動検出センサ2
2により検出された移動部12の振動に応じて錘部17
を駆動する錘駆動用アクチュエータ21を有する能動的
動吸振器Bにより移動部12の残留振動を制振するよう
にしたので、整定時間を短縮でき、微動機構として速や
かな位置決めを行なうことができる。また、このような
能動的動吸振器Bを用いることにより、移動部12の特
性が変っても制御装置23により最適な制振効果を得る
ことができる。例えば、LSMの対物レンズの走査機構
に適用すれば、対物レンズが交換され、微動機構の等価
質量が変化した場合も、最適な制振効果を得られるよう
にでき、走査速度をさらに高めることができる。
【0041】その他、第1の実施の形態で述べたと同様
な効果も期待できる。
【0042】(第3の実施の形態)図6は、本発明の第
3の実施の形態の概略構成を示すもので、ここでは、本
発明の平行ばね微動機構をレーザ走査型顕微鏡(LS
M)の対物レンズの微動機構として適用した例を示して
いる。
【0043】図において、31は顕微鏡本体で、この顕
微鏡本体31は、試料32を載置したステージ33と対
物レンズ34とが対向して配置され、このうち対物レン
ズ34は、平行ばね微動機構35に取付けられ、図示矢
印の光軸方向に沿って微動可能になっている。
【0044】顕微鏡本体31には、LSMユニット36
が設けられ、レーザ光源37からのレーザ光を二次元方
向に走査する。そして、この二次元走査されたレーザ光
は、対物レンズ34を介して試料32上の所望位置に照
射され、また、試料32上で反射された光は、対物レン
ズ34を介して検出され、試料32の光学情報として、
図示しないコンピュータに取込まれ、例えば、試料32
の3次元像に画像化される。この場合、LSMユニット
36は、LSM制御装置38によりレーザ光の走査範囲
や反射光の検出などが制御される。
【0045】図7(a)は、このように構成されたLS
Mに第1の実施の形態で述べた受動的動吸振器Aを有す
る平行ばね微動機構35を用いた具体例を示すもので、
図1と同一部分には、同符号を付している。
【0046】この場合、アクチュエータ14が伸びる
と、アーム13がヒンジを支点として曲げられ移動部1
2は上方向に移動する。これにより、対物レンズ34が
光軸方向に沿って上方に微動され、顕微鏡の合焦位置が
変り、試料32の高さ方向の観察位置を変えられる。こ
の場合、対物レンズ34の移動により、平行ばね微動機
構の持つ共振周波数の残留振動が移動部12に生じる。
しかし、この移動部12の振動とともに、錘部17が振
動し、錘部17と移動部12に挟まれた粘弾性部材20
が変形するので、その内部摩擦と錘部17の振動の反力
により移動部12が制振され、残留振動の整定を速やか
に行なうことができる。
【0047】一方、図7(b)は、このように構成され
たLSMに第2の実施の形態で述べた能動的動吸振器B
を有する平行ばね微動機構35を用いた具体例を示すも
ので、図4と同一部分には、同符号を付している。
【0048】この場合も、アクチュエータ14が伸びる
と、アーム13がヒンジを支点として曲げられ移動部1
2は上方向に移動する。これにより、対物レンズ34が
光軸方向に沿って上方に微動され、顕微鏡の合焦位置が
変り、試料32の高さ方向の観察位置が変えられる。こ
の場合、対物レンズ34の移動により、平行ばね微動機
構の持つ共振周波数の残留振動が移動部12に生じる。
【0049】この移動部12の振動は、振動検出センサ
22により検出され、その検出信号24が制御装置23
に与えられる。すると、制御装置23は、錘駆動用アク
チュエータ21に駆動信号25を出力し、この駆動信号
25により錘駆動用アクチュエータ21が駆動され、錘
部17を振動させる。これにより、錘部17の振動によ
る反力と粘弾性部材20の変形にともなう内部摩擦が移
動部12の振動を抑制させるように作用し、残留振動の
整定を速やかに行なうことができる。
【0050】従って、このような構成とすれば、微動機
構として速やかな位置決めを行なうことができるので、
LSMとしてリアルタイムに近い速度で3次元像を得る
ことができ、特に、刻々と変化するような生物標本の観
察に有効である。
【0051】また、動吸振器として能動的動吸振器Bを
有する平行ばね微動機構35を用いた場合は、使用され
る対物レンズ34ごとに動吸振器の錘部17と剛性の関
係を調整しなくてよいので、倍率の異なる複数の対物レ
ンズ34を利用することができる。
【0052】なお、上述した第1および第2の実施の形
態では、てこを利用した変位拡大機構を有する平行ばね
微動機構の力点と作用点との間の空間に受動的動吸振器
A(または能動的動吸振器B)を配置したが、てこを利
用した変位縮小機構を有する平行ばね微動機構のてこの
支点と力点との間の空間に受動的動吸振器A(または能
動的動吸振器B)を配置するようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、安定
した制振効果を得られ、しかも整定時間が短く高速によ
る位置決めを可能にした微動機構を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図2】第1の実施の形態の物理モデルを説明するため
の図。
【図3】第1の実施の形態の移動部変位と変位応答の関
係を示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図5】第2の実施の形態の物理モデルを説明するため
の図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図7】第3の実施の形態の要部の概略構成を示す図。
【図8】従来の微動機構の概略構成を示す図。
【図9】従来の微動機構の移動部変位と変位応答の関係
を示す図。
【符号の説明】
11…固定部 12…移動部 13…アーム 14…アクチュエータ 15…ヒンジ 16…押圧部 17…錘部 18…錘支持アーム 19…ヒンジ 20…粘弾性部材 21…錘駆動用アクチュエータ 22…振動検出センサ 23…制御装置 24…出力信号 25…駆動信号 31…顕微鏡本体 32…試料 33…ステージ 34…対物レンズ 35…微動機構 36…LSMユニット 37…レーザ光源 38…LSM制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 7/28 G05D 19/02 D 3J066 21/24 G12B 5/00 Z G05D 19/02 G02B 7/04 C G12B 21/22 F 5/00 7/11 J G12B 1/00 601H Fターム(参考) 2F078 CA10 CB02 CB03 CB13 CB14 CB18 CC04 2H044 BB01 BB05 BC01 2H051 AA11 DD20 FA07 FA47 2H052 AA07 AD06 3J048 AA06 AB07 AC01 AC05 AD01 AD07 BD08 BF02 3J066 AA26 BA01 BD05 DA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部よりヒンジを介して互いに平行に
    延びる2本のアーム端部にヒンジを介して移動部を形成
    するとともに、前記固定部に設けられたアクチュエータ
    により前記アームを介して移動部を移動させる平行ばね
    微動機構において、 前記移動部よりヒンジを介して互いに平行に延びる2本
    のアーム端部にヒンジを介して前記移動部と平行に形成
    される錘部と、該錘部と前記移動部との間に介在され、
    前記移動部の振動に応じて伸縮され該移動部の振動を制
    振する粘弾性部材とを有する動吸振手段を具備したこと
    を特徴とする微動機構。
  2. 【請求項2】 前記動吸振手段は、さらに前記移動部の
    振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段によ
    り検出された前記移動部の振動に応じて前記錘部を駆動
    し前記移動部の振動を制振させる錘駆動用アクチュエー
    タとを具備したことを特徴とする請求項1記載の微動機
    構。
  3. 【請求項3】 前記動吸振手段を前記平行ばね微動機構
    のてこの力点と作用点の間の空間に配置したことを特徴
    とする請求項1または2記載の微動機構。
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