JP4522530B2 - 回転体の動吸振装置及び同装置を用いたエレベータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、振子を回転体の側部に取り付けて振動を抑える回転体の動吸振装置と、この動吸振装置を用いたエレベータに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
回転体は多種多様であるが、その一例として、エレベータの主索が巻き掛けられて回動する回転体がある。
減速機付き巻上機でかごを昇降駆動させるエレベータでは、減速機の歯車の噛合いに起因する一定周波数、即ち、噛合い周波数の加振力が回転体と主索を介してかごに伝播されることがある。更に、その振動に、主索の縦振動が共振した場合、かごが大きく加振され、乗り心地を悪化させることがあった。
また、ギャレス巻上機でかごを昇降駆動するエレベータでも、電動機のトルクリップルが上記と同様の一定周波数の加振力を発生し、かごを振動させる原因となることがあった。
【0003】
このような、一定周波数の加振力に対しては、加振源とかごとの間に、加振力と同じ共振周波数を持ったばねと質量で構成された動吸振装置(ダイナミックダンパ)を設けることにより、振動を軽減させることができる。
即ち、かご速度が主索の速度に等しい、いわゆる1対1ローピング方式のエレベータでは、かご枠に主索端が取り付けられる。このような構造では、例えば実開昭56−103567号公報に開示されているように、主索とかご枠との連結部周辺に重りを付けることにより振動を抑えることができる。
また、特開昭58−11486号公報及び特開昭50−24953号公報には、ばねと重りとからなる動吸振装置により振動を抑えるものが開示されている。
【0004】
また、かごが主索の速度の半分の速度で昇降する、いわゆる2対1ローピング方式のエレベータでは、かご側に吊り車が取り付けられるため、1対1ローピング方式のエレベータと同じように動吸振装置を取り付けることはできない。
このため、例えば、特開平2−95693号公報に開示されているように、吊り車をばねで支持したり、動吸振装置を介してかごに取り付けて振動を抑えるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回転体の動吸振装置は、上記のとおり構成されており、例えばエレベータの場合、部品点数が増えてコストが上昇する。特に2対1ローピング方式のエレベータでは、吊り車を動吸振装置を介してかごに取り付けなければならないので、取付けスペースも大きくなる。このため、事後的に動吸振装置を取り付けることは容易でなく、エレベータを設置した後に振動の発生が判明した場合でも、対策が執り難い、という問題があった。
【0006】
また、従来のエレベータでは、回転体の振動そのものを制振させるのではなく、回転体から主索に伝播された振動がかごへ伝播されるのを制限するものであった。このため、仮にかごの振動は抑止できて乗り心地は改善されたとしても、建物の居室等へ伝播される振動は抑止できず別途対策しなければならない、という問題もあった。
【0007】
更に、例えば、内燃機関におけるクランク軸等のねじり振動の動吸振装置として、固体摩擦を用いる「ランチェスターダンパ」が周知されている(「機械力学」亘理厚著、共立出版社、昭和48年改訂版第11刷、81〜82ページによる。)。
しかし、このランチェスターダンパは、粘性減衰や摩擦減衰を用いるため、性能のばらつきが大きい。このため、定量的な設計が難しく、調整も容易ではないこと、また、事後的に取り付けることが困難である、という問題があった。
【0008】
この発明は、上記問題点を解決するもので、取付けが容易な回転体の動吸振装置を提供する。
また、定量的な設計が容易で、調整が容易な動吸振装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る回転体の動吸振装置は、両方向に回転する回転体の側部に揺動自在に軸支されたロッドに重りが取り付けられた振子と、回転体の側部に取り付けられてロッドの両側を押圧してロッドを回転体の放射方向へ向ける弾性体とからなり、弾性体は、コ字状に一体成形されて振子の基部を内包し、ロッドの両側にそれぞれ平行して延設された一対の側辺部でロッドの両側を押圧する板ばねからなり、一対の側辺部の回転体側縁部から外側に曲げられた取付脚で回転体の側部に取り付けられたものである。
【0010】
請求項2に係る回転体の動吸振装置は、所定の円周に沿って回転体の側部に等分割角ごとに振子と弾性体を取り付けたものである。
【0011】
請求項3に係る回転体の動吸振装置は、振子と弾性体を回転体の両側部に取り付けたものである。
【0012】
請求項4に係る回転体の動吸振装置は、弾性体によって押圧される位置よりも回転体の中心側で重りをロッドに取り付けたものである。
【0013】
請求項5に係る回転体の動吸振装置は、小片を積層してロッドに緊締し、小片を着脱することにより重りの取付量を増減し、緊締位置を変更することにより重りの取付位置を変えるようにしたものである。
【0015】
請求項6に係るエレベータは、上記動吸振装置をエレベータの回転体に装着したものである。請求項7に係るエレベータは、巻上機の綱車に動吸振装置を取り付けたものである。請求項8に係るエレベータは、かごの吊り車に動吸振装置を取り付けたものである。請求項9に係るエレベータは、昇降路頂部に取り付けられて主索を垂下させる返し車に動吸振装置を取り付けたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1から図5は、この発明の実施形態1を示す。図において、1は回転体、4は回転体1の側部、5は回転体1の軸である。
7は回転体1の側部4に取り付けられて回転体1に発生する振動を吸振する一対の振子式動吸振装置で、互い対称となる位置に取り付けられていて回転部全体がバランスするようになっている。
【0017】
この動吸振装置7は、両側部8aが屈曲されてコ字状をなすフレーム8と、このフレーム8を回転体1の側部4に取り付ける取付けボルト9と、フレーム8に軸12によって遥動自在に軸支されて軸5へ向けて延設されたロッド13の一部を構成する振子基部11と、ロッド13の軸5側端部に取り付けられた重り14と、振子基部11を貫通し両端がフレーム8の両側部8aにナット15aで固定された貫通ロッド15と、一端が貫通ロッド15に螺合するナット18に座金17を介して係止され、他端が振子基部11の両側面に当接してロッド13が軸5の中心へ向くように押圧する一対のコイルばねからなる弾性体16とからなる。
【0018】
なお、重り14は、貫通孔が形成された小片14aが積層されたもので、上記貫通孔にロッド13が捜通されて両端をロッド13に螺合するナット14bによって緊締され、上記ナット14bを取り外して上記小片14aを着脱することにより取付量が増減され、また、上記ナット14bの緊締位置を変えることにより取付位置が変更される。
また、ナット18の位置を変えることによりコイルばね16の押圧力を変更することができる。
【0019】
次に、上記動吸振装置7の動作原理を図4に従って説明する。
ここで、m:重り14の質量、L:軸12から重り14の重心までの距離、g:重力の加速度、k:コイルばね16のばね定数、a:軸12からコイルばね16の作用点までの距離、θ:鉛直線からのロッド13の角変位とすると、動吸振装置7の運動方程式は、下記(1)式で表される。
【0020】
【数1】
【0021】
式から、動吸振装置7の共振周波数ωnは、下記(2)式で表される。
【0022】
【数2】
【0023】
式において、ばね定数kを十分大きくとることにより、
【0024】
【数3】
【0025】
とおくことができる。従って、動吸振装置7の共振周波数ωnは下記(4)式で表される。
【0026】
【数4】
【0027】
上記動吸振装置7によって回転体1の振動を抑えるには、回転体1に作用している加振周波数と動吸振装置7の共振周波数ωnとを一致させる。これにより、振子7が大きく振れ、その反力によって回転体1の振動が低減される。理論的には振幅を「0」に抑えることができる。
【0028】
ところで、振子式の動吸振装置の一般的な振動モデルは、図5に示すとおりである。即ち、質量Mとばね定数Kからなる主振動系20に、質量mの重り21Wとばね定数kのばね21Sからなる振子式動吸振装置21を取りつけたものである。ここで、質量mが大きくなるほど大きな反力が得られるため、振子自身の振幅は小さくなるが、重り21Wが大形化する。逆に、質量mが小さいと重り21Wは小さくなるが、振子の振幅が大きくなってばね21Sのストロークが大きくなるため、動吸振装置21自身は大形になる。
従って、取付場所が限られる場合は、主振動系20の加振周波数に見合った動吸振装置21を取り付けることができないことがあった。
【0029】
上記実施の形態1によれば、動吸振装置7の共振周波数ωを加振周波数に一致させたので、回転体1の振動が低減される。
また、(4)式から明かなとおり、ばね定数k、距離L及び距離aをパラメータとして変化させれば、重り14の質量mを変えることなく、種種の共振周波数ωnに設定することができ、また、動吸振装置7の反力も大きくすることができる。
即ち、軸12から重り14の重心までの距離Lを変化させることにより、等価的に重り14の質量を変化させることができる。従って、同一のばね16と同一の重り14の組合せからなる動吸振装置7で、異なる加振周波数の振動を低減させることができる。
【0030】
また、動吸振装置7の反力を大きくする場合でも、重り14の質量はそのままにして、ばね定数kと距離Lを変化させればよい。ばね定数kは、ばね16の線径を変えればよく、線径が大きくなっても外形寸法に与える影響は小さいので、動吸振装置7を大形化することはない。
従って、小さな質量mの重り14で大きな振動低減が得られる。
【0031】
更に、同一の外形の動吸振装置7で回転体1の加振周波数に見合った共振周波数ωnに設定できるので、幅広い加振周波数に対して同一の動吸振装置7で対応でき、生産性が向上してコスト低減が可能となる。
更にまた、軸12から重り14の重心までの距離Lを変化させることにより、等価的に重り14の質量を変化させることができるので、動吸振装置7の小形化が可能となり、省スペースも可能となる。このため、特に事後対策として動吸振装置7を取り付ける場合に有効である。
【0032】
更にまた、(4)式から明かなとおり、共振周波数ωnは、ばね定数k、質量m及び距離L及びaによるので、設計が定量的になり、性能のばらつきも小さい。調整も、主として重り14の移動であるから、機器の設置されている現場であっても容易に調整できる。
【0033】
実施の形態2.
図6から図8は、この発明の実施の形態2を示し、動吸振装置7を、所定の円周に沿って回転体1の側部4に等分割角ごとに3個以上取り付けたものである。即ち、図6は、120度の分割角を隔てて3個の動吸振装置7を回転体1に取り付けた場合である。図7は、90度の分割角を隔てて4個の動吸振装置7を回転体1に取り付けた場合である。図8は、回転体1の表裏両側部にそれぞれ2個の動吸振装置7を取り付けた場合である。
【0034】
上記実施の形態2によっても、実施の形態1と同様に、回転体1の振動を低減することができ、等分割角ごとに動吸振装置7を取り付けたので、回転体1のダイナミックバランスを維持することができる。
また、動吸振装置7の取付個数を増やしたので、振動低減のために必要な反力を得ることができる。
更に、回転体1の振動に、複数の加振周波数が含まれていても、各加振周波数毎に共振周波数ωnを設定することにより振動を低減することができる。
【0035】
実施の形態3.
図9から図11は、この発明の実施の形態3を示し、特に、弾性体の各種態様を示す。
即ち、図9は、動吸振装置7の弾性体を管状のゴム16Aとしたものである。このため、伸縮に伴う軋み音をなくすことができると共に、ゴム16Aの材質を変えることにより、又は受圧面積を変えることにより、各種のばね定数で各種のストロークを設定でき、また、振動エネルギーをゴム16A内で消費させることもできる。
【0036】
また、図10は、弾性体をコイルばね16が内設された管状のゴム16Bとしたものである。
このものにあっても、同様に軋み音をなくすことができると共に、振動エネルギーをゴム16A内で消費させることもできる。
更に、図11は、コイルばねからなる一対の弾性体16の一端を、フレーム8の側部8a内面に直接当接させたものである。
このため、回転体1の加振周波数が既知であって、一定している場合は、調整の必要がない動吸振装置7とすることができる。
【0037】
実施の形態4.
図12は、この発明の実施の形態4を示す。図中、図1〜3と同符号は同一部分を示す。重り14Wは、不均等な小片14Waを積層してロッド13に螺合するナット14bで緊締されたものである。
このため、軸12から重り14Wの重心までの距離Lが大きくなり、動吸振装置7の重量を増加させることなく、制振に必要な反力を増大させることができる。
【0038】
実施の形態5.
図13は実施の形態5をし、特に、弾性体を板ばねとしたものである。
同図(a)に示したとおり、板材51の中央部に振子支持腕54を凸設して軸取付孔54aを穿設し、更に両側に取付脚55を凸設して取付孔55aを穿設し、一体成形する。
同図(b)に示したとおり、一体成形された板材51の中央部を底辺52とするコ字状に曲げ、両側辺部を板ばね53にすると共に、振子支持腕54を内側に曲げ、更に取付脚55を外側に曲げる。
同図(c)に示したとおり、軸12が軸取付孔54aに嵌設されて振子基部11がコ字状部に内包される。これによって板ばね53が当接片56を介して振子基部11に当接して振子10の遥動を制限する。このようにして組み立てられた振子式の動吸振装置50を、取付ボルト9で回転体に取り付ける。
【0039】
上記実施の形態5においても、動吸振装置50によって回転体の振動を軽減することができると共に、板ばね53が振子10のロッド13と平行して延設されたので、動吸振装置50の幅寸法を小さくすることができ、狭い場所にも取り付けることができる。
また、当接片56の位置を変更することにより、板ばね53のばね定数と反力の双方を変えることができる。
【0040】
実施の形態6.
図14は実施の形態6を示す。ここでは、上記の動吸振装置をエレベータに用いたもので、かごを吊持する主索が巻き掛けられる回転体に装着したものである。
図において、30はエレベータの昇降路を構成する建物、31昇降路の頂部に跨設された梁、32はピット、33はピット32に設置された巻上機、33aは巻上機33の綱車、34は綱車33aに巻き掛けられた主索、35は主索34に吊持されたかご、36はかご35の床下に取り付けられて主索34が巻き掛けられた一対の吊り車、37は主索34に吊持されたつり合重り、38は重り側吊り車、39は梁31に取り付けられて主索34を垂下させる返し車、40は同じく重り側返し車である。
綱車33a、吊り車36、返し車39及び重り側返し車40には、それぞれ動吸振装置7が装着されている。
【0041】
エレベータでは、一般に、巻上機33の減速機における歯車の噛合いが、また、減速機のないエレベータでは、電動機のトルクリップル等が、主な加振源となる。従って、かご35が一定速度で昇降しているときは、加振周波数は一定となる。巻上機33で発生した振動は、主索34の上下振動となって返し車39を経由してかご35に伝達される。従って、巻上機33とかご35の間のシーブに動吸振装置7を取り付けると制振効果が大きい。
【0042】
上記実施の形態6によれば、綱車33a、返し車39及び吊り車36のそれぞれに動吸振装置7を取り付けたので、かご35へ振動が伝播されるのを低減させることができる。
特に、巻上機33の綱車33aに動吸振装置7を取り付けたことにより、巻上機33が加振源となる振動は、振動そのものが吸振されるので、単にかご35の振動低減に限らず、建物30への振動も低減される。
なお、重り側つり車38及び重り側返し車40にも動吸振装置7を取り付けたので、重り側の主索34を介して建物30に伝播される振動も低減させることができる。
【0043】
【発明の効果】
この発明は上記のとおり構成されているので、以下の効果を奏する。請求項1に係る回転体の動吸振装置は、両方向に回転する回転体の側部に揺動自在に軸支されたロッドに重りが取り付けられた振子と、回転体の側部に取り付けられてロッドの両側を押圧してロッドを回転体の放射方向へ向ける弾性体とからなり、弾性体は、コ字状に一体成形されて振子の基部を内包し、ロッドの両側にそれぞれ平行して延設された一対の側辺部でロッドの両側を押圧する板ばねからなり、一対の側辺部の回転体側縁部から外側に曲げられた取付脚で回転体の側部に取り付けられ、共振周波数を加振周波数に合せるように調整したものである。このため、振動が発生すると振子が大きく振れ、その反力によって回転体の振動が低減されると共に、重りの位置を変えることにより、共振周波数を容易に変更することができ、調整が容易である、という効果を奏する。また、弾性体を板ばねとしたため、狭小化が可能とある、という効果を奏する。
【0044】
請求項2に係る回転体の動吸振装置は、所定の円周に沿って回転体の側部に等分割角ごとに振子と弾性体を取り付けたものである。
このため、取付個数を増やすことにより、振動低減のために必要な反力を容易に得ることができると共に、回転体の振動に、複数の加振周波数が含まれていても、各加振周波数毎に共振周波数を設定することにより振動を低減させることができる、という効果を奏する。
【0045】
請求項3に係る回転体の動吸振装置は、振子と弾性体を回転体の両側部に取り付けたものである。
このため、幅広い加振周波数の振動に対応することができる、という効果を奏する。
【0046】
請求項4に係る回転体の動吸振装置は、弾性体によって押圧される位置よりも回転体の中心側で重りをロッドに取り付けたものである。
このため、動吸振装置は回転体の側面内に収納され、省スペースを図ることができる、という効果を奏する。
【0047】
請求項5に係る回転体の動吸振装置は、小片が積層されてロッドに緊締され、小片を着脱することにより重りの取付量を増減し、緊締位置を変更することにより重りの取付位置を変えるようにしたものである。
このため、共振周波数を容易に調整できる、という効果を奏する。
【0049】
請求項6に係るエレベータは、上記動吸振装置をエレベータの回転体に装着したものである。このため、上記効果の下で振動を低減することができる。請求項7に係るエレベータは、巻上機の綱車に動吸振装置を取り付けたものである。このため、巻上機を加振源とする振動は、発生そのものを低減させることができる、という効果を奏する。請求項8に係るエレベータは、かごの吊り車に動吸振装置を取り付けたものである。このため、かごへの振動伝播を阻止でき、良好な乗り心地を得ることができる、という効果を奏する。請求項9に係るエレベータは、昇降路頂部に取り付けられて主索を垂下させる返し車に動吸振装置を取り付けたものである。このため、返し車で振動が吸収されてかごへの振動伝播を阻止できる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における回転体に装着された動吸振装置の正面図。
【図2】 同じく側面図。
【図3】 この発明の実施の形態1における動吸振装置の正面図。
【図4】 この発明の実施の形態1における動吸振装置の振動モデル図。
【図5】 振子式の動吸振装置の一般的な振動モデル図。
【図6】 この発明の実施の形態2における回転体に3個装着された動吸振装置の正面図。
【図7】 同じく回転体に4個装着された動吸振装置の正面図。
【図8】 同じく回転体の表裏面に装着された動吸振装置の側面図。
【図9】 この発明の実施の形態3における動吸振装置の要部を断面で示す正面図。
【図10】 同じく動吸振装置の要部を断面で示す正面図。
【図11】 同じく動吸振装置の正面図。
【図12】 この発明の実施の形態4における動吸振装置の正面図。
【図13】 この発明の実施の形態5における動吸振装置の正面図。
【図14】 この発明の実施の形態6における動吸振装置のエレベータへの応用例を示す概念図。
【符号の説明】
1 回転体、 4 側部、 5 軸、 6 、 7 動吸振装置、 8 フレーム、 9 取付ボルト、 10 振子、 11 振子基部、 12 軸、 13 ロッド、 14 重り、 14b ナット、 14W 重り、 14Wa 小片、 15 貫通ロッド、 15a ナット、 16 コイルばね、 16Aゴム、 16B ゴム、 20 振動系、 21 動吸振装置、 30 建物、 31 梁、 32 ピット、 33 巻上機、 33a 綱車 34 主索、 35 かご、 36 吊り車、 37 つり合重り、 38 重り側吊り車、 39 返し車、 40 重り側返し車、 50 動吸振装置、 51 板材、 52 底辺部、 53 板ばね、 54 振子支持腕、 54a 軸取付孔、 55 取付脚、 55a 取付孔 56 当接片。
Claims (9)
- 両方向に回転する回転体の側部に揺動自在に軸支されたロッドに重りが取り付けられた振子と、
上記回転体の上記側部に取り付けられて上記ロッドの両側を押圧して上記ロッドを上記回転体の放射方向へ向ける弾性体とからなり、
上記弾性体は、コ字状に一体成形されて上記振子の基部を内包し、上記ロッドの両側にそれぞれ平行して延設された一対の側辺部で上記ロッドの両側を押圧する板ばねからなり、上記一対の側辺部の上記回転体側縁部から外側に曲げられた取付脚で上記回転体の側部に取り付けられた回転体の動吸振装置。 - 振子と弾性体は、所定の円周に沿って回転体の側部に等分割角ごとに取り付けられるものとした請求項1に記載の動吸振装置。
- 振子と弾性体は、回転体の両側部に取り付けられるものとした請求項1又は2に記載の動吸振装置。
- 重りは、弾性体によって押圧される位置よりも回転体の中心側でロッドに取り付けられるものとした請求項1に記載の動吸振装置。
- 重りは、小片が積層されてロッドに緊締され、上記小片が着脱されることにより取付量が増減され、上記緊締位置が変えられることにより取付位置が変更されるものとした請求項1に記載の動吸振装置。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載の動吸振装置が、かごを吊持する主索が巻き掛けられた回転体に装着されたエレベータ。
- 回転体を巻上機の綱車とした請求項6に記載のエレベータ。
- 回転体をかごに装着された吊り車とした請求項6に記載のエレベータ。
- 回転体を昇降路頂部に取り付けられて主索を垂下させる返し車とした請求項6に記載のエレベータ。
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