JP6105906B2 - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、露光装置及びデバイス製造方法に関する。
従来の露光装置では、投影光学系及びレチクルが搭載されたステージの位置を計測するためのセンサと、ウエハが搭載されたステージの位置を計測するためのセンサとが、除振された定盤の上にそれぞれ搭載されている。レチクルが搭載されたステージとウエハが搭載されたステージとは、その両方又は片方が、前記除振された定盤と概略剛に結合された定盤に搭載されている場合もあるが、前記除振された定盤とは別の支持構造体によって支持されている場合もある。
露光装置の稼働時には、ステージの駆動や各種可動物の外乱により、露光装置内に振動が発生する。このような構成の露光装置では、ステージの位置を計測するためのセンサと投影光学系とは、除振マウントによりステージや床とは分離された構造となっている。しかし、ステージの静止状態でも、空調機や同じ建屋内の駆動物等が原因の振動により、振幅数がナノメートル程度の微振動は発生しており、さらにステージが駆動するとその振動は大きくなる。ステージの位置を計測するためのセンサや投影光学系が振動し、両者の相対距離が変化すると、レチクルのパターンがウエハ上の本来投影される位置に対してずれが生じ、重ね合わせ精度の低下が発生してしまう。
特許文献1には、投影光学系の位置を測定し、これを補正値としてステージを制御することで投影光学系の固有振動周波数成分を除去するという方法が提案されている。特許文献2には、投影光学系を保持する保持部材にピエゾアクチュエータを構成し、投影光学系に構成された加速度センサの値に応じて、その信号が小さくなるようにピエゾアクチュエータを駆動する方法が開示されている。
特許文献3には、投影系の支持点以外の場所に動吸振器を構成する方法が開示されている。また、特許文献4には、投影光学系の支持点とは異なる位置で、ステージの位置を計測するためのセンサの支持構造と投影光学系の相対振動を制振機構により抑制する方法が開示されている。特許文献4では、リニアモータや変位センサ、速度センサなどの情報を電気信号に変換し、その信号の大きさに応じてアクチュエータの出力を決めるという方法が取られている。
特開2000−058421号公報 特開2001−148341号公報 特開2001−076660号公報 特開2007−120646号公報
しかし、背景技術として挙げた従来の技術にはそれぞれ以下に記載する課題がある。特許文献1では、ステージと投影光学系との相対位置を制御している。しかし、投影光学系の位置を検出するための検出器、ステージを駆動するためのアクチュエータは、電気信号を使用するため、電気ノイズによる誤差が積み上げられる。
特許文献2では、ステージと投影光学系との相対位置を制御していない。また、特許文献2の実施形態では、投影光学系を保持する保持部材に、投影光学系の変位を検出する検出装置とアクチュエータが構成されている。投影光学系の変位を検出する検出装置、アクチュエータは、電気信号を必要とする。
特許文献3では、投影系の振動を低減するために動吸振器というアクティブダンパーを使用している。すなわち、特許文献3では、投影系の絶対空間に対する変位を制御しているが、ステージと投影系との相対位置を制御していない。そこで、ステージの位置を計測するためのセンサを支持する構造体と投影系とそれぞれに動吸振器を構成することも考えられる。しかし、その場合においても、動吸振器はその特性上効果のある周波数領域が限られているので、ステージの位置を計測するためのセンサを支持する構造体と投影系とが複数の振動モードを持つ場合には、全ての周波数領域でうまく相対振動を低減できない。
特許文献4でも、ステージと投影系との相対位置を制御していないし、また、制振機構として、リニアモータや変位センサ、速度センサ等の情報を電気信号に変換し、その信号の大きさに応じてアクチュエータの出力を決めるものが使用されている。
センサ、アクチュエータとして電気信号を使用するものについては、以下の3つの課題がある。第1の課題は、センサのノイズの問題である。センサは電気的ノイズを含んでいる場合に、ノイズを含んだ位置情報を制御にフィードバックさせると、十分に振動を低減させることができないだけでなく、振動を増大させてしまう懸念もある。
第2の課題は、センサやアクチュエータなどの電気部品の故障の問題である。一般にセンサやアクチュエータなどの電気部品には寿命があり、故障が発生しうる。半導体製造の現場において、装置部品の故障が発生し、交換作業のために装置停止時間が発生すると、多大な損失が発生することになる。さらに、近年装置が大型化している場合が多く、交換作業が困難になっている場合も見受けられる。そのため、故障して機能しなくなる可能性のある複雑な電気部品よりも、単純な原理で作動することにより故障の心配がなく使用できる機構を用いる方が好ましいと言える。
第3の課題、コストの問題である。一般に半導体露光装置の重ね合わせ精度に匹敵する分解能のセンサは高額である。特許文献2や特許文献4で提案されているアクティブ振動制御では、センサとアクチュエータが一体として使用されるため、その両者に対してコストが発生する。さらに全方向に対して振動制御を行う場合、原理的に6軸分のセンサとアクチュエータが必要となり、全体として高額な構成になってしまう。
そこで、本発明は、ステージに対する投影光学系の相対振動を低減して重ね合わせ精度を向上することを目的とする。
本発明は、基板を露光する露光装置であって、レチクルを保持するレチクルステージと、基板を保持する基板ステージと、前記レチクルのパターンを前記基板に投影する投影光学系と、前記レチクルステージ及び前記基板ステージのうちの一方のステージの位置を検出する検出器を保持している構造体と、前記投影光学系と前記構造体とを支持している定盤と、前記構造体の前記検出器を保持している部位と前記構造体の前記定盤によって支持されている部位との間に位置する前記構造体の第1部位と、前記検出器によって位置が検出される前記ステージと前記投影光学系の前記定盤によって支持されている部位との間に位置する前記投影光学系の第2部位とを接続するように配置され、前記構造体に対する前記投影光学系の相対振動を低減するパッシブ制振機構と、を備え、前記パッシブ制振機構は、オイルダンパーを含み、前記オイルダンパーは、前記第1部位及び前記第2部位のうちの一方の部位に取り付けられたシリンダと、前記第1部位及び前記第2部位のうちの他方の部位に取り付けられたピストンとを含み、前記パッシブ制振機構は、前記ピストンの一端に接続された屈曲可能な連結部材を含み、前記ピストンは、前記連結部材を介して前記他方の部位に取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ステージに対する投影光学系の相対振動を低減して重ね合わせ精度を向上することができる。
露光装置を示した図である。 オイルダンパーの一実施例を示した断面図である。 オイルダンパーの他の実施例を示した断面図である。 連結部品の詳細を示した図である。 投影光学系に対するオイルダンパーの配置の詳細を示した図である。
〔露光装置〕
図1は、本発明に係る基板を露光する露光装置の構成を示す図である。レチクル(原版、マスクともいう)1には、半導体回路パターンが描かれている。レチクルステージ(ステージ)2はレチクル1を保持する。レチクルステージ2の位置は、レーザー干渉計(検出器)4によって、レチクルステージ2上に設けられたバーミラーにレーザーを当ててレーザー干渉計4自身が持っている基準光と反射光の干渉光を用いて検出される。このレーザー干渉計4を異なる位置に複数配置することにより、レチクルステージ2のX、Y、Z方向及びωx、ωy、ωz方向の位置が計測され、この計測値に基づいてレチクルステージ2は6軸方向に駆動、位置決め制御される。レチクルステージ2は、粗動ステージ、微動ステージなど部分ごとに個別の駆動部によって駆動されてよい。レチクルステージ2はレチクルステージ定盤5によって支持されている。レチクルステージ定盤5には、レチクルステージ2に加えて、レチクル1を照明する照明光学系6が搭載されている。
レチクルステージ2と照明光学系6の間にはTTL(throughthe lens)顕微鏡7が配置されている。TTL顕微鏡7は、レチクル1上のマークの観察及び計測や投影光学系12を通して基板(ウエハ)14上のマークの観察及び計測を行うことができる。レチクルステージ定盤5はベースフレーム8により支持されている。ベースフレーム8はペデスタル10上にレべリングブロック9を介して設置されている。ベースフレーム8とレチクルステージ定盤5の間にレチクルステージ定盤5の位置を調整することができる駆動ユニット(レチクルステージアジャスタ)11が搭載されている。レチクル1に描画された半導体回路パターンを基板14上に投影するための投影光学系12は、鏡筒定盤(定盤)3によって支持されている。投影光学系マウント13は、鏡筒定盤3と投影光学系12との間に位置して投影光学系12の荷重を支持し、鏡筒定盤3の変形が投影光学系12に伝わるのを防ぐ。
ベースフレーム8と鏡筒定盤3の間には床からの振動を低減するために鏡筒定盤マウント18が配置されている。マーク位置計測用顕微鏡20は、鏡筒定盤3に支持され基板14上に描かれたマークの位置を計測する。基板14は、基板ステージ(ステージ)15によって保持されている。構造体25に保持されたレーザー干渉計19は、基板ステージ(ステージ)15上に設けられたバーミラーにレーザーを照射して基板ステージ15のX、Y、Z方向及びωx、ωy、ωz方向の位置の測定を行っている。この測定値を基に、制御部Cは、基板ステージ15をX、Y、Z方向及びωx、ωy、ωz方向に駆動し、位置決め制御している。レチクルステージ2と同様に、基板ステージ15も、粗動ステージ及び微動ステージによって構成されていてもよい。基板ステージ15は基板ステージ定盤16により支持されており、基板ステージ定盤16はベースフレーム8に支持されている。フォーカスセンサ17は、鏡筒定盤3と基板14間の距離を計測する。
照明光学系の床設置分のユニットを照明光学系床置き部21とする。この照明光学系床置き部21には、光源から発振されたレーザーの形を整え、均一に照射する光学系が設けられている。該光学系は、照明光学系6とは振動分離の観点から分割されており、別の支持構造体により支持されている。符号22、23は、レーザー干渉計4,19それぞれから照射されたレーザービームを示す。レーザー干渉計4及びレーザー干渉計19は、それぞれ、鏡筒定盤3に支持された構造体24、25により支持されている。
構造体24に対する投影光学系12の相対振動を低減するパッシブ制振機構26が、構造体24の第1部位と投影光学系12の第2部位とを接続するように配置される。構造体24の第1部位は、構造体24がレーザー干渉計4を保持する部位と構造体24が鏡筒定盤3によって支持される部位との間に位置する。また、投影光学系12の第2部位は、レーザー干渉計4によって位置が検出されるレチクルステージ2と投影光学系12が鏡筒定盤3によって支持される部位との間に位置する。すなわち、パッシブ制振機構26が取り付けられる投影光学系12の第2部位は、投影光学系12を支持する投影光学系マウント13から離れている。パッシブ制振機構26は、構造体24に対する投影光学系12の相対振動の発生に応じて、その振動エネルギーを熱エネルギーに変換することで、投影光学系12の相対振動を減衰させる。パッシブ制振機構26は、図1ではレチクルステージ2の位置を検出するレーザー干渉計4を支持する構造体24と投影光学系12との間に取り付けている。しかし、基板ステージ15の位置を検出するレーザー干渉計19を支持する構造体25と投影光学系12との間にパッシブ制振機構26を取り付けてもよい。
[パッシブ制振機構]
本発明は、投影光学系12の相対振動を低減するために、電力などのエネルギーの入力を一切必要とせず、電気信号を用いないパッシブ制振機構26を使用する。パッシブ制振機構26は、例えば、オイルダンパーを含みうる。オイルダンパーは、レーザー干渉計4を支持する構造体24と投影光学系12との間の相対速度に応じてその相対変位を小さくする向きに力を発生するので、相対振動の周波数に関係なく制振効果を得ることができる。パッシブ制振機構26のその他の例としては、櫛歯状の2部材が入れ子に配置され2部材が相対運動して接触したときに発生する摩擦力によって振動エネルギーを吸収する機構を使用することができる。
実施例1
パッシブ制振機構26の実施例1として、図2に示されるオイルダンパー27を挙げる。オイルダンパー27は、図2に示すように、シリンダ28とピストン29からなり、第1部位及び第2部位のうちの一方にシリンダ28が取り付けられ、他方にピストン29が取り付けられる。シリンダ28内には、粘性媒体(オイル)31とピストン29の一部が挿入されている。図2のようにシリンダ28の軸が水平方向の場合は、Oリング30により粘性媒体31の封止を行う。シリンダ28とピストン29との間に相対的な運動が発生すると、シリンダ28内の粘性媒体31の粘性により、運動を妨げる向きに力が発生する。
オイルダンパー27に使用する粘性媒体31は、高い粘性係数を持ち、かつ粘性係数を広い領域で調整できるものを用いることが好ましい。このような粘性媒体31の一例としては、シリコンオイルが挙げられる。しかし、シリコンオイルのアウトガスの影響を懸念する場合は、フッ素オイルなど影響の小さい粘性媒体を用いるのが良い。
実施例2
振動エネルギーの減衰係数を向上させた実施例2のオイルダンパー27を図3に示す。実施例1に記載のオイルダンパー27は、シリンダ28とピストン29との半径寸法の差分で表される隙間寸法εを小さくしていくと減衰係数Cが大きくなる。減衰係数Cと隙間寸法εの関係は、以下の式で表される。ここで、μは粘性係数、Lはピストン29の軸方向寸法、Rはピストン29の半径である。
C=(6πμLR3)/ε3
一方、隙間寸法εを小さくしていくと、組立の誤差や、シリンダ28の軸方向以外の方向に対しての相対変形、相対振動により、シリンダ28とピストン29とが接触してしまう懸念がある。シリンダ28とピストン29との接触が発生すると、投影光学系12が鏡筒定盤3以外の点でも拘束されていることになり、投影光学系12の弾性変形を引き起こすことで、光学性能の低下につながってしまう。
そこで、ピストン29がシリンダ28に対して接触しないように、実施例2のオイルダンパー27は、ピストン29の中心軸がとシリンダ28の軸に対して傾斜することを規制する規制部材を有する。規制部材を有するオイルダンパー27の一例を図3に示す。ここでは、規制部材としてピストン29が貫通した孔をそれぞれ有し、互いに平行に配置された複数の板ばね32を用いている。この規制部材は、シリンダ28とピストン29の径方向の相対変位および両者の軸の相対的な傾きを規制するため、両者の接触を防ぐことができる。また、図3の例では、平行板ばね32の一方の板ばねは、ピストン29にも取り付けられて、シリンダ28内のオイルの封入機能も兼ねている。前述のように、粘性が高く、オイルダンパーの性能向上に効果的な粘性媒体の一つであるシリコンオイルは、そのアウトガスが露光装置に与える影響の懸念を孕んでいるが、この封入機能によりその懸念を防止することもできる。
一方、2枚の平行板ばね32による規制部材は、シリンダ28の軸方向以外の方向に対して概略剛である。そのため、規制部材を介してシリンダ28、ピストン29を組み付けたときに、投影光学系12に対して過剰な拘束となってしまうことがある。つまり、部品のわずかな加工誤差、取り付け位置誤差や、取り付け後のわずかな変形により、投影光学系12に変形が発生し、光学性能の低下につながってしまうことがある。
そこで、図4に示されるパッシブ制振機構26では、ピストン29の一端に接続された屈曲可能な連結部材を介して、オイルダンパー27が構造体24の第1部位又は投影光学系12の第2部位と連結される。連結部材33は、その中心軸を含む平面で切断したときの断面に中心軸を挟んで互いに逆側に位置する2つの凹部(切欠き)34の組を有する。図4に示される連結部材33は、YZ平面(第1平面)で切断した断面で互いに逆側に位置する2つの凹部の第1の組と、XY平面(第2平面)で切断した断面で互いに逆側に位置する2つの凹部の第2の組とを含んでいる。連結部材33に凹部34の組を設けることで、連結部材33に回転方向の自由度を持たせ、これを組み合わせることでシリンダ28の軸方向以外の5方向について概略軟の支持剛性を実現する。凹部34の大きさは、シリンダ28の軸方向の剛性が弱くなりすぎないように調整する。
規制部材32、連結部材33がない場合、シリンダ28とピストン29が接触しないためには、各部品(投影光学系12、構造体24、シリンダ28、ピストン29等)の加工や組立の誤差を積み上げで考慮しなければならない。そのため、シリンダ28とピストン29の設計上の隙間寸法εを数mm以上確保しなければならない。しかし、規制部材32、連結部材33を用いることでシリンダ28とピストン29の隙間寸法εを0.1mm以下程度にまで低減することができる。上式で記載したように、オイルダンパー27の減衰係数Cはシリンダ28とピストン29の隙間εの3乗で関係するので、規制部材32、連結部材33を用いることで、減衰係数Cを飛躍的に向上させることができる。
減衰係数Cの向上以外の利点として、シリンダ28とピストン29が位置決めされていることにより、オイルダンパー27単体での組立及び性能保証が可能になることも挙げられる。さらに、この構成では、平行板ばねに32よりピストン29の荷重をシリンダ28側で受けるので、オイルダンパー27全体の荷重を、レーザー干渉計4を支持する構造体24で全て受けることになる。したがって、投影光学系12の側には連結部材33の荷重しかかからないので、投影光学系12に対する荷重変形による光学性能の低下を最小限に抑えることができる。
[パッシブ制振機構の配置]
次に、オイルダンパー27の具体的な配置例について、図5を用いて以下説明する。露光装置の投影光学系12は、支持点付近を中心とした倒れの振動モードが出やすい。オイルダンパー27は、その振動を低減したい方向に対して取り付ける。図5の(a)の例は、1つのオイルダンパー27をそのシリンダ28の軸の方向が投影光学系12の光軸に垂直であるように配置する。図5の(a)の配置では、投影光学系のy方向への倒れ振動について低減することができる。しかしこの場合、図中に矢印で示すx方向への倒れ振動や、z軸周りの回転振動は残留してしまう。
各方向の倒れの方向の振動モードを効果的に止めるには複数のオイルダンパー27を取り付けることが有効である。図5の(b)の例では、2つのオイルダンパー27をそれらのシリンダ28の軸の方向が投影光学系12の光軸に垂直な平面内で交わるように配置する。このとき、2つのオイルダンパー27の取り付け箇所が投影光学系12の光軸に近ければ、倒れ方向の振動モードは効果的に抑制でき、投影光学系12の光軸周りの回転方向の振動のみが抑制されないことになる。一般に投影光学系12の光軸周りの回転方向の振動モードは発生しにくく、仮に発生したとしても重ね合わせ精度の低下にはつながりにくいので、図5の(b)の配置によって振動がそのように低減できる場合は、この配置でも良い。
レチクルステージ2の駆動方向がy方向で、レーザー干渉計4はy方向のみを計測しており、x方向については駆動ストロークが小さいため投影光学系12とレチクルステージ2の間に直接位置センサを配置できる場合がある。この場合には、x方向は相対距離が位置センサにより直接計測できているので振動が発生しても問題なく、y方向及びz軸周りの相対振動のみを抑えれば良いので、図5の(c)のような配置を取る。図5の(c)の配置では、2つのオイルダンパー27をそれらのシリンダ28の軸の方向が投影光学系12の光軸に垂直な平面内で互いに平行であるように配置する。逆にx方向の振動のみを抑えたい場合は、x方向とy方向とを入れ替えて図5の(c)と同様な配置をとればよい。
x方向、y方向、z軸周りの振動の全てを抑えたい場合は、図5の(d)に示すように、3つのオイルダンパー27を配置する。図5の(d)の配置では、3つのオイルダンパー27をそれらのシリンダ28の軸の方向が投影光学系12の光軸に垂直な平面内に位置するように配置する。
[デバイス製造方法]
次に、デバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)の製造方法について説明する。半導体デバイスは、基板に集積回路を作る前工程と、前工程で作られた基板上の集積回路チップを製品として完成させる後工程を経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布された基板を露光する工程と、基板を現像する工程を含む。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)を含む。液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、ガラス基板を現像する工程を含む。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。

Claims (12)

  1. 基板を露光する露光装置であって、
    レチクルを保持するレチクルステージと、
    基板を保持する基板ステージと、
    前記レチクルのパターンを前記基板に投影する投影光学系と、
    前記レチクルステージ及び前記基板ステージのうちの一方のステージの位置を検出する検出器を保持している構造体と、
    前記投影光学系と前記構造体とを支持している定盤と、
    前記構造体の前記検出器を保持している部位と前記構造体の前記定盤によって支持されている部位との間に位置する前記構造体の第1部位と、前記検出器によって位置が検出される前記ステージと前記投影光学系の前記定盤によって支持されている部位との間に位置する前記投影光学系の第2部位とを接続するように配置され、前記構造体に対する前記投影光学系の相対振動を低減するパッシブ制振機構と、
    を備え、
    前記パッシブ制振機構は、オイルダンパーを含み、
    前記オイルダンパーは、前記第1部位及び前記第2部位のうちの一方の部位に取り付けられたシリンダと、前記第1部位及び前記第2部位のうちの他方の部位に取り付けられたピストンとを含み、
    前記パッシブ制振機構は、前記ピストンの一端に接続された屈曲可能な連結部材を含み、前記ピストンは、前記連結部材を介して前記他方の部位に取り付けられていることを特徴とする露光装置。
  2. 前記連結部材は、該連結部材をその中心軸を含む平面で切断したときの断面に前記中心軸を挟んで互いに逆側に位置する2つの凹部の組を有することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  3. 前記組は、前記連結部材をその中心軸を含む第1平面で切断したときの断面に前記中心軸を挟んで互いに逆側に位置する2つの凹部の第1の組と、前記連結部材をその中心軸を含む第2平面で切断したときの断面に前記中心軸を挟んで互いに逆側に位置する2つの凹部の第2の組と、を含むことを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  4. 前記パッシブ制振機構は、前記ピストンの中心軸が前記シリンダの軸に対して傾斜することを規制する規制部材を含むことを特徴とする請求項乃至3のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記規制部材は、前記ピストンが貫通した孔をそれぞれ有する複数の板ばねを含むことを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  6. 基板を露光する露光装置であって、
    レチクルを保持するレチクルステージと、
    基板を保持する基板ステージと、
    前記レチクルのパターンを前記基板に投影する投影光学系と、
    前記レチクルステージ及び前記基板ステージのうちの一方のステージの位置を検出する検出器を保持している構造体と、
    前記投影光学系と前記構造体とを支持している定盤と、
    前記構造体の前記検出器を保持している部位と前記構造体の前記定盤によって支持されている部位との間に位置する前記構造体の第1部位と、前記検出器によって位置が検出される前記ステージと前記投影光学系の前記定盤によって支持されている部位との間に位置する前記投影光学系の第2部位とを接続するように配置され、前記構造体に対する前記投影光学系の相対振動を低減するパッシブ制振機構と、
    を備え、
    前記パッシブ制振機構は、オイルダンパーを含み、
    前記オイルダンパーは、前記第1部位及び前記第2部位のうちの一方の部位に取り付けられたシリンダと、前記第1部位及び前記第2部位のうちの他方の部位に取り付けられたピストンとを含み、
    前記パッシブ制振機構は、前記ピストンの中心軸が前記シリンダの軸に対して傾斜することを規制する規制部材を含む
    ことを特徴とする露光装置。
  7. 前記規制部材は、前記ピストンが貫通した孔をそれぞれ有する複数の板ばねを含むことを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記パッシブ制振機構は、1つのオイルダンパーを含み、前記1つのオイルダンパーは、そのシリンダの軸の方向が前記投影光学系の光軸に垂直であるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  9. 前記パッシブ制振機構は、2つのオイルダンパーを含み、前記2つのオイルダンパーは、それらのシリンダの軸の方向が前記投影光学系の光軸に垂直な平面内で互いに平行であるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  10. 前記パッシブ制振機構は、2つのオイルダンパーを含み、前記2つのオイルダンパーは、それらのシリンダの軸の方向が前記投影光学系の光軸に垂直な平面内で交わるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  11. 前記パッシブ制振機構は、3つのオイルダンパーを含み、前記3つのオイルダンパーは、それらのシリンダの軸の方向が前記投影光学系の光軸に垂直な平面内に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  12. 請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記工程で露光された基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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