JP5047884B2 - 定着装置、画像形成装置、ローラ部材とその製造方法 - Google Patents

定着装置、画像形成装置、ローラ部材とその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置とそこに設置されるベルト方式の定着装置と、ベルト部材を張架するローラ部材とその製造方法と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置に設置される定着ベルトを用いたベルト方式の定着装置において、定着ベルトの温度低下を防止するとともにニップ部において充分なニップ幅を形成することを目的として、定着ベルトを介して加圧部材(加圧ローラ)に圧接してニップ部を形成する定着補助ローラ(定着ローラ)に、断熱性を有する発泡弾性層(弾性体層)を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、定着補助ローラは、芯金上に発泡シリコーンゴム(シリコーンスポンジゴム)からなる発泡弾性層が形成されたものである。このように形成された定着補助ローラは、発泡弾性層の気泡によって断熱性が高められるために定着ベルトの熱を吸収しにくく、定着ベルトの温度低下を防止することができる。さらに、定着補助ローラの表面硬度が比較的低くなるために、加圧部材の圧接力が比較的小さくてもニップ部において充分なニップ幅が形成されて、良好な定着性を確保することができる。
また、特許文献2等には、定着補助ローラ等のローラ部材(ゴムローラ)を押出成型にて形成する技術が開示されている。
一方、特許文献3、特許文献4等には、定着ベルト、転写ベルト等のベルト部材が幅方向に大きく移動(ベルト寄り)するのを防止する技術が開示されている。
詳しくは、特許文献3等におけるベルト駆動装置には、ベルト部材(ベルト)の両端に突出部(リブ状突起)が設けられるとともに、ベルト部材が張架されたローラ部材のジャーナル部(軸部材)に回転部材が回転自在に設置されている。そして、ベルト部材が大きくベルト寄りしたときに、ベルト部材の突出部が回転自在に設置された回転部材に当接することで、ベルト部材の走行を不安定化することなくベルト部材の脱輪が確実に防止される。
また、特許文献4等には、ベルト部材(定着ベルト)の両端に突出部(蛇行防止部材)を設けるとともに、ベルト部材が張架された中空構造のローラ部材(加熱ローラ)のジャーナル部に膨出部を形成して溝状の係止部を設けている。そして、ベルト部材が大きくベルト寄りしたときに、ベルト部材の突出部がローラ部材の係止部に当接することで、ベルト部材の蛇行が防止される。
特開2002−139941号公報 特開2007−7942号公報 特開2002−372872号公報 特開2005−316080号公報
上述した特許文献1等の技術は、定着ベルトを張架する定着補助ローラの発泡弾性層を押出成型にて形成した場合に、定着ベルトが定着補助ローラの軸方向の一方向に大きくベルト寄りしやすくなっていた。そして、このように定着ベルトに大きなベルト寄りが生じてしまうと、定着ベルトを張架しているローラ部材の端部に定着ベルトが乗り上げてしまい定着ベルトの端部に亀裂が生じる不具合等が発生していた。
このような問題を解決するために、上述した特許文献3、特許文献4等の技術を用いる方策も考えられる。しかし、特許文献3、特許文献4等の技術は、定着ベルトがある程度ベルト寄りした後にそれ以上大きなベルト寄りが生じないようにするものであって、定着ベルトにベルト寄りが生じないようにしたものではない。したがって、大きな力が作用して定着ベルトに大きなベルト寄りが生じたときに、定着ベルトが回転部材や係止部材に当接することにより定着ベルトが磨耗したり、回転部材や係止部材によってベルト寄りを抑止しきれずにローラ部材に定着ベルトが乗り上げてしまったりする可能性があった。
本願発明者は、このような問題を解決するために研究を重ねた結果、定着補助ローラの発泡弾性層を押出成型にて形成した場合に、その押出方向とベルト寄りが生じる方向とに大きな関係があることを知得した。
また、上述した問題は、ベルト方式の定着装置に用いられる定着補助ローラに限定されることなく、ベルト部材が張架されて発泡弾性層が押出成型にて形成されるローラ部材のすべてに共通する問題である。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、定着ベルトを張架する定着補助ローラの発泡弾性層を押出成型にて形成した場合であっても、ベルト寄りが生じにくい、定着装置、画像形成装置、ローラ部材とその製造方法を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる定着装置は、記録媒体上にトナー像を定着する定着装置であって、押出成型にて所定の押出方向に押し出されて形成される発泡弾性体からなる発泡弾性層を有する定着補助ローラと、前記定着補助ローラと、少なくとも1つのローラ部材と、に張架された定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記定着補助ローラに圧接することで記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧部材と、を備え、前記定着補助ローラの前記発泡弾性層は、当該定着補助ローラの軸方向に沿って複数に分割されるとともに、その複数に分割された発泡弾性層のうち一部の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記定着補助ローラの前記発泡弾性層は、当該定着補助ローラの軸方向に沿って等間隔に偶数個に分割されるとともに、その偶数個に分割された発泡弾性層のうち半数の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の半数の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されたものである。
また、請求項3記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記発泡弾性体を、発泡シリコーンゴムとしたものである。
また、この発明の請求項4記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置を備えたものである。
また、この発明の請求項5記載の発明にかかるローラ部材は、ベルト部材が張架されるローラ部材であって、押出成型にて所定の押出方向に押し出されて形成される発泡弾性体からなる発泡弾性層を有し、前記発泡弾性層は、軸方向に沿って複数に分割されるとともに、その複数に分割された発泡弾性層のうち一部の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されたものである。
また、請求項6記載の発明にかかるローラ部材は、前記請求項5に記載の発明において、前記発泡弾性層は、軸方向に沿って等間隔に偶数個に分割されるとともに、その偶数個に分割された発泡弾性層のうち半数の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の半数の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されたものである。
また、請求項7記載の発明にかかるローラ部材は、前記請求項5又は請求項6に記載の発明において、前記発泡弾性体を、発泡シリコーンゴムとしたものである。
また、この発明の請求項8記載の発明にかかるローラ部材の製造方法は、ベルト部材が張架されるローラ部材の製造方法であって、ゴム材料と発泡剤と添加剤とを混練する混練工程と、前記混練工程にて形成された混練材料を押出成型にて所定の押出方向にチューブ状に押し出す押出工程と、前記押出工程にて形成されたチューブ状部材を加硫するとともに発泡させる発泡工程と、前記発泡工程にて形成された発泡弾性体を複数に切断する切断工程と、前記切断工程にて形成された複数の発泡弾性体を芯金の軸方向に挿入して当該芯金上に発泡弾性層を形成する挿入工程と、を備え、前記挿入工程を、前記複数の発泡弾性体のうち一部の発泡弾性体の前記押出方向が前記芯金の軸方向の正方向に一致して、他の発泡弾性体の前記押出方向が前記芯金の軸方向の逆方向に一致するように前記発泡弾性層を形成する工程としたものである。
また、請求項9記載の発明にかかるローラ部材の製造方法は、前記請求項8に記載の発明において、前記切断工程の後であって前記挿入工程の前に前記複数の発泡弾性体の2次加硫をおこなう2次加硫工程と、前記挿入工程の後に前記芯金への前記発泡弾性層の接着をおこなう接着工程と、前記接着工程の後に前記発泡弾性層の研磨をおこなう研磨工程と、をさらに備えたものである。
本発明は、定着補助ローラの発泡弾性層を定着補助ローラの軸方向に沿って複数に分割して、複数に分割された発泡弾性層のうち一部の発泡弾性層の押出方向と他の発泡弾性層の押出方向とが互いに逆方向になるように形成している。これにより、定着ベルトを張架する定着補助ローラの発泡弾性層を押出成型にて形成した場合であっても、ベルト寄りが生じにくい、定着装置、画像形成装置、ローラ部材とその製造方法を提供することができる。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像部、14は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成されたトナー像を記録媒体P上に重ねて転写する転写バイアスローラ(1次転写バイアスローラ)、15は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部、を示す。
また、16は中間転写ベルト17を清掃する中間転写ベルトクリーニング部、17は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、18は中間転写ベルト17上のカラートナー像を記録媒体P上に転写するための2次転写バイアスローラ、20は記録媒体P上のトナー像(未定着画像)を定着するベルト方式の定着装置、を示す。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス5上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応する感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKは、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKの表面は、帯電部12との対向部で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目の感光体ドラム11Y表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム11Yの回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部12にて帯電された後の感光体ドラム11Y上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から2番目の感光体ドラム11M表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、紙面左から3番目の感光体ドラム11C表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目の感光体ドラム11BK表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、現像部13との対向位置に達する。そして、各現像部13から感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ14が設置されている。そして、転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
そして、転写工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、クリーニング部15との対向位置に達する。そして、クリーニング部15で、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の各色のトナーが重ねて転写(担持)された中間転写ベルト17は、図中の時計方向に走行して、2次転写バイアスローラ18との対向位置に達する。そして、2次転写バイアスローラ18との対向位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト17上に担持されたカラーのトナー像が転写される(2次転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部16の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部16に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
ここで、中間転写ベルト17と2次転写バイアスローラ18との間(2次転写ニップである。)に搬送される記録媒体Pは、給紙部7からレジストローラ9等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルトによって定着装置20に導かれる。定着装置20では、定着ベルトと加圧ローラとのニップ部にて、カラー画像(トナー)が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2〜図5にて、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2は、定着装置20を示す概略断面図である。図3は、定着装置20を示す正面図であって、主として加圧機構の構成を示す図である。図4は、定着ベルト21が張架された加熱ローラ23を示す部分拡大断面図である。また、図5は定着補助ローラ22を示す概略正面図である。
図2に示すように、定着装置20は、定着補助ローラ22(ローラ部材)、加熱ローラ23(ローラ部材)、加圧部材としての加圧ローラ31、温度センサ40、ガイド板35、等で構成される。
ここで、ベルト部材としての定着ベルト21は、樹脂材料からなるベース層上に、弾性層、離型層が順次積層された多層構造の無端状ベルトである。定着ベルト21の弾性層は、フッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料で形成されている。定着ベルト21の離型層は、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等で形成されている。定着ベルト21の表層に離型層を設けることにより、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保されることになる。定着ベルト21は、2つのローラ部材(定着補助ローラ22と加熱ローラ23とである。)に張架・支持されて、図2中の矢印方向に走行する。定着部材として熱容量の低い定着ベルト21を用いることで、装置の昇温特性が向上する。
なお、図4を参照して、定着ベルト21の幅方向両端には、内周側に突出する突出部21a(寄り止め部材)が形成されている。
定着補助ローラ22は、SUS304等の芯金22a上に、層厚が14mm程度の発泡シリコーンゴムからなる発泡弾性層22bが形成された外径52mm程度のローラ部材であって、加圧部材としての加圧ローラ31に定着ベルト21を介して圧接してニップ部を形成する。発泡弾性層22bを発泡材料で形成することで、ニップ部におけるニップ幅(ニップ量)を比較的大きく設定できるとともに、定着ベルト21の熱が定着補助ローラ22に移行しにくくなる。定着補助ローラ22は、図2中の時計方向に回転する。
ここで、定着補助ローラ22の発泡弾性層22bは、図5に示すように、定着補助ローラ22の軸方向に沿って2つに分割されている(第1発泡弾性層22bAと第2発泡弾性層22bBとである。)。そして、定着補助ローラ22の発泡弾性層22bは、第1発泡弾性層22bAの押出方向と、第2発泡弾性層22bBの押出方向と、が互いに逆方向になるように形成されている。これについては、後で詳しく説明する。
加熱ローラ23は、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属材料からなる外径が38mm程度の中空構造のローラ部材(円筒体)であって、その円筒体の内部には3つのヒータ25(熱源)が固設されている。なお、加熱ローラ23は、耐食性を向上させるために、その表面にアルマイト処理が施されている。
加熱ローラ23のヒータ25は、ハロゲンヒータであって、その両端部が定着装置20の側板(不図示である。)に固定されている。そして、装置本体1の電源部(交流電源)により出力制御されたヒータ25からの輻射熱によって加熱ローラ23が加熱されて、さらに加熱ローラ23によって加熱された定着ベルト21の表面から記録媒体P上のトナー像Tに熱が加えられる。ヒータ25の出力制御は、定着ベルト21表面に非接触で対向する温度センサ40(サーモパイル)によるベルト表面温度の検知結果に基いておこなわれる。詳しくは、温度センサ40の検知結果に基づいて定められる通電時間だけ、ヒータ25に交流電圧が印加される。このようなヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度(目標制御温度)に調整制御することができる。
また、図示は省略するが、加熱ローラ23は定着装置20の側板に対して図2の左右方向に揺動可能に保持されて、加熱ローラ23がテンションプレートによって図2の右側に付勢されている。このような構成により、加熱ローラ23は、定着ベルト21に所定のテンションを与えるテンションローラとして機能することになる。なお、本実施の形態では加熱ローラ23をテンションローラとして用いたが、加熱ローラ23を定着装置の側板に回転自在に固定して、定着ベルト21にテンションを与えるテンションローラを別に設置することもできる。
また、加圧部材としての加圧ローラ31は、外径が50mm程度であって、主として、芯金32と、芯金32の外周面に接着層を介して形成された弾性層33と、からなる。加圧ローラ31の弾性層33は、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のソリッドゴム材料で形成されている。なお、弾性層33の表層にPFA等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。
そして、加圧ローラ31は、図3に示す加圧機構50〜52によって定着ベルト21を介して定着補助ローラ22に圧接する。こうして、加圧ローラ31と定着ベルト21との間に、所望のニップ部が形成される。なお、本実施の形態では、定着補助ローラ22の発泡弾性層22bの圧縮量が3mm程度であって、ニップ部のニップ幅が14mm程度に設定されている。
また、上述の加圧機構は加圧解除(又は減圧)ができるように構成されている。詳しくは、図3に示すように、加圧機構は、加圧ローラ31の軸部に係合するレバー50、レバー50に作用して加圧ローラ31を定着補助ローラ22に向けて付勢するスプリング52、レバー50に係合して加圧ローラ31の加圧・解除をするためのカム51、カム51を駆動する駆動モータ(不図示である。)、等で構成される。そして、定着工程がおこなわれるときには、カム51を図3の姿勢になるように回転駆動して、定着ベルト21(定着補助ローラ22)に対して加圧ローラ31を加圧する(図3の状態である。)。これに対して、定着工程がおこなわれないときには、カム51を図3の姿勢から半周ほど回転駆動して、定着ベルト21(定着補助ローラ22)に対する加圧ローラ31の加圧を解除(又は減圧)する。このように非定着工程時に加圧ローラ31の加圧解除(又は減圧)をおこなうことで、定着補助ローラ22の発泡弾性層22bが破泡(発泡弾性体のセルが破れる現象である。)してローラ硬度が低下する現象がおこりにくくなる。なお、本実施の形態では、定着補助ローラ22の発泡弾性層22bが破泡してローラ硬度が低下する現象が生じても、それに応じて定着補助ローラ22の圧縮量が増加するために、ニップ部のニップ幅の低下が生じにくい。
なお、本実施の形態において、加圧ローラ31を直接的に加熱するヒータ等の加熱手段を設置することもできる。これにより、定着装置20の昇温特性がさらに向上することになる。
図2を参照して、定着ベルト21と加圧ローラ31との当接部(ニップ部である。)の入口側と出口側には、それぞれ、記録媒体Pの搬送を案内するガイド板35が配設されている。ガイド板35は、定着装置20の側板に固設されている。
また、図示は省略するが、定着ベルト21の外周面に対向する位置であって、ニップ部の出口側近傍には、分離板が配設されている。分離板は、定着工程後の記録媒体Pが定着ベルト21の走行に沿って定着ベルト21に巻き付いてしまう不具合を抑止する。
図4を参照して、中空構造の加熱ローラ23には、定着ベルト21の内周面が当接するローラ主部23aと、ローラ主部23aの外径よりも小さな外径を有するジャーナル部23bと、が設けられている。ジャーナル部23bは軸方向両端に設けられていて、ジャーナル部23bは軸受(不図示である。)を介して装置20の側板に回転自在に支持されている(上述したように図2の左右方向に揺動自在にも支持されている。)。そして、加熱ローラ23は、当接する定着ベルト21との摩擦抵抗によって、定着ベルト21の走行に従動して所定方向に回転することになる。
なお、図示は省略するが、加熱ローラ23及び定着ベルト21の他方の幅方向端部も、図4と同様に(線対称形に)構成されている。
また、ジャーナル部23bには、周状に溝部23b1が形成されている。そして、この溝部23b1に対して、リング部材24(回動部材)が回動自在に係合されている。詳しくは、リング部材24は、その内径が溝部23b1の外径よりも僅かに大きくなるように形成されている。このリング部材24は、定着ベルト21が幅方向(図4の左右方向である。)に所定量変位したときに突出部21aに当接して、大きなベルト寄りを抑止するためのものである。
詳しくは、定着ベルト21の内周面であって幅方向両端には、内側に向けて起立する突出部21aが設けられている。突出部21aはゴム材料からなり、定着ベルト21と一体的に形成することができる。
そして、定着ベルト21が幅方向に所定量移動(ベルト寄り)したときに、加熱ローラ23の溝部23b1に設置されたリング部材24に、定着ベルト21の突出部21aが当接することになる。これにより、定着ベルト21が一方の幅方向端部側に位置ずれ(図4の右側への移動である。)しそうになっても、他方の幅方向端部(図4に示す幅方向端部である。)に設けられた突出部21aが、ストッパとして機能するリング部材24に当接することで、定着ベルト21の幅方向の移動が制限される。
ここで、リング部材24は加熱ローラ23に回動自在に保持されているために、突出部21aがローラ主部23aの外周面に乗り上がろうとするときにその移動エネルギーがリング部材24の回転エネルギーに変換される。すなわち、リング部材24を設けることで、突出部21aの加熱ローラ23への乗り上がりが抑止される。
上述のように構成された定着装置20は、次のように動作する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、交流電源からヒータ25に交流電圧が印加(給電)されるとともに、定着ベルト21(定着補助ローラ22、加熱ローラ23)及び加圧ローラ31の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。
その後、給紙部7から記録媒体Pが給送されて、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の各色のトナーが記録媒体P上に未定着画像として担持される。未定着画像T(トナー像)が担持された記録媒体Pは、図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部に送入される。そして、定着ベルト21による加熱と、定着ベルト21(定着補助ローラ22)及び加圧ローラ31の押圧力とによって、記録媒体Pの表面にトナー像Tが定着される。その後、回転する定着ベルト21及び加圧ローラ31によってそのニップ部から送出された記録媒体Pは、矢印Y11方向に搬送される。
以下、図5にて、本実施の形態における定着装置20に設置される定着補助ローラ22の、特徴的な構成・動作について、詳しく説明する。
ローラ部材としての定着補助ローラ22は、押出成型にて所定の押出方向に押し出されて形成される発泡弾性体からなる発泡弾性層22bが、芯金22a上に形成されている。なお、本実施の形態では、発泡弾性層22bA、22bBを構成する発泡弾性体として、発泡シリコーンゴムが用いられている。
そして、図5に示すように、発泡弾性層22bは、定着補助ローラ22の軸方向(回転軸方向)に沿って2つに分割されている。すなわち、第1発泡弾性層22bAと第2発泡弾性層22bBとが、密着して(隙間をあけることなく)芯金22a上に並設されている。さらに、2つに分割された発泡弾性層のうち一部の発泡弾性層(第1発泡弾性層22bA)の押出方向(押出成型により押し出される方向である。)が軸方向の正方向(例えば、図5の右側である。)に一致するように形成されて、他の発泡弾性層(第2発泡弾性層22bB)の押出方向が軸方向の逆方向(例えば、図5の左側である。)に一致するように形成されている。すなわち、定着補助ローラ22の発泡弾性層は、第1発泡弾性層22bAの押出方向と、第2発泡弾性層22bBの押出方向と、が互いに逆方向になるように芯金22aに挿入されている。
これは、定着補助ローラ22の発泡弾性層22bを押出成型にて形成した場合に、その押出方向と定着ベルト21のベルト寄りが生じる方向とに大きな関係があることによるものである。すなわち、発泡弾性層22bを押出機にて形成する場合((1)チューブ状に押出した発泡弾性体を芯金に圧入する方式と、(2)クロスヘッド押出機により芯金上に発泡弾性体を被覆した後に加硫する方式と、がある。)、定着ベルト21を一方向にベルト寄りさせる方向性が生じてしまう。したがって、図6に示すように、従来の定着補助ローラ22(1つの発泡弾性層22bが芯金上に形成されたものである。)を用いた場合、定着補助ローラ22に張架される定着ベルト21に、押出方向に応じた一方向(白矢印方向である。)の力が作用して、定着ベルト21が図6の右方向にベルト寄りしやすくなる。本願発明者は、図6に示す定着補助ローラ22と、図6に示す定着補助ローラ22に対して発泡弾性層22bの押出方向が逆方向になるものと、を用いて比較実験をおこなったところ、互いに異なる方向に定着ベルト21のベルト寄りが生じることを確認した。
これに対して、本実施の形態では、発泡弾性層を2つに分割して、第1発泡弾性層22bAの押出方向と第2発泡弾性層22bBの押出方向とが互いに逆方向になるように形成しているために、図5に示すように、第1発泡弾性体22bAが定着ベルト21に作用する軸方向の力(図5の右側へ作用する力である。)と、第2発泡弾性層22bBが定着ベルト21に作用する軸方向の力(図5の左側へ作用する力である。)と、が相殺される。すなわち、発泡弾性層22bA、22bBが定着ベルト21をベルト寄りさせる力が弱められて、定着ベルト21のベルト寄りが生じにくくなる。したがって、定着ベルト21に大きなベルト寄りが生じることがなくなり、定着ベルト21がリング部材24に強い力で当接して定着ベルト21が磨耗する不具合や、定着補助ローラ22上に定着ベルト21(突出部21a)が乗り上げる不具合が抑止される。
特に、本実施の形態では、図5に示すように、発泡弾性層22bを、定着補助ローラ22の軸方向に沿って等間隔に偶数個(2つである。)に分割して、その偶数個に分割された発泡弾性層のうち半数の発泡弾性層22bAの押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成して、他の半数の発泡弾性層22bBの押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成している。これにより、第1発泡弾性体22bAが定着ベルト21に作用する軸方向の力(図5の右側へ作用する力である。)の大きさと、第2発泡弾性層22bBが定着ベルト21に作用する軸方向の力(図5の左側へ作用する力である。)の大きさと、がほぼ同じになる。すなわち、発泡弾性層22bA、22bBが定着ベルト21をベルト寄りさせる力がほぼゼロになって、他の因子(例えば、ローラ部材21、22間の平行度、ニップ偏差、圧偏差、硬度偏差、発泡弾性層22bの反発力や復元力の偏差、等である。)がなければ、定着ベルト21のベルト寄りが生じなくなる。
図7は、本実施の形態の変形例である。
具体的に、図7(A)に示す定着補助ローラ22は、発泡弾性層22bA〜22bDが、定着補助ローラ22の軸方向に沿って等間隔に偶数個(4つである。)に分割されている。そして、偶数個に分割された発泡弾性層のうち、半数の発泡弾性層22bA、22bCの押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の半数の発泡弾性層22bB、22bDの押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されている。
また、図7(B)に示す定着補助ローラ22は、図5に示す定着補助ローラ22に対して、第1発泡弾性層22bAの押出方向と、第2発泡弾性層22bBの押出方向と、を変えている。
これらの定着補助ローラ22を用いた場合にも、発泡弾性層22bA、22bBが定着ベルト21をベルト寄りさせる力がほぼゼロになって、定着ベルト21のベルト寄りが生じなくなる。
図8は、さらに別の変形例である。
具体的に、図8(A)に示す定着補助ローラ22は、発泡弾性層22bA、22bBが、定着補助ローラ22の軸方向に沿って2つに分割されているものの、等間隔には分割されていない。詳しくは、第1発泡弾性層22bAの軸方向の長さが、第2発泡弾性層22bBの軸方向の長さよりも長くなるように形成されている。そして、第1発泡弾性層22bAの押出方向と、第2発泡弾性層22bBの押出方向と、が互いに逆方向になるように形成されている。
また、図8(B)に示す定着補助ローラ22は、発泡弾性層22bA〜22bCが、定着補助ローラ22の軸方向に沿って等間隔に分割されているものの、偶数個には分割されていない(3つに分割されている。)。そして、第1発泡弾性層22bAの押出方向と第3発泡弾性層22bCの押出方向とが同方向であって、第2発泡弾性層22bBの押出方向が第1発泡弾性層22bAや第3発泡弾性層22bCの押出方向と逆方向になるように芯金22a上に挿入されている。
これらの定着補助ローラ22を用いた場合には、発泡弾性層が定着ベルト21をベルト寄りさせる力はゼロにはならないが、その力はある程度相殺されて小さなものになるとともに、その力が作用する方向を制御することができる。具体的に、図8(A)の定着補助ローラ22を用いた場合も、図8(B)の定着補助ローラ22を用いた場合も、図8の右側方向に定着ベルト21をベルト寄りさせる力が作用する。したがって、定着ベルト21に大きなベルト寄りが生じることがなくなり、定着ベルト21がリング部材24に強い力で当接して定着ベルト21が磨耗する不具合や、定着補助ローラ22上に定着ベルト21(突出部21a)が乗り上げる不具合が抑止される。しかも、定着ベルト21のベルト寄りが生じる方向が予め定められているために、定着ベルト21のベルト寄りを制限する突出部21aやリング部材24を片側端部(図8の左側端部である。)のみに設置すればよいことになり、部品点数を軽減することができる。
最後に、本実施の形態における定着補助ローラ22(ローラ部材)の製造方法について説明する。
まず、ゴム材料と発泡剤と添加剤とを混練する混練工程がおこなわれる。なお、本実施の形態では、ゴム材料としてシリコーンゴムが用いられている。また、発泡剤や添加剤には、公知のものを用いることができる。
次に、上述した混練工程にて形成された混練材料を押出機にセットして、押出成型にて所定の押出方向にチューブ状に押し出す(押出工程である。)。そして、その直後に押出工程にて形成されたチューブ状部材を連続炉に入れて加硫(1次加硫)をおこなうとともに混練材料を発泡させる(発泡工程である。)。そして、発泡工程にて形成された発泡弾性体を複数に切断する(切断工程である。)。その後、切断工程にて形成された複数の発泡弾性体をそれぞれ2次加硫する(2次加硫工程である。)。その後、複数の発泡弾性体を、芯金22aの軸方向に挿入して、芯金22a上に発泡弾性層22bA、22bBを形成する(挿入工程である。)。その際、第1発泡弾性層22bAの押出方向が第2発泡弾性層22bBの押出方向と逆方向になるように芯金22a上に挿入する。また、芯金22aへの発泡弾性体の挿入は、真空状態の筒状容器内にチューブ状の発泡弾性体を設置して、真空引きによりチューブの内径部を拡げながら、その内径部に芯金22aを挿入(自重落下)させておこなう。
そして、芯金22a上に挿入された発泡弾性層22bA、22bBを芯金22aに接着する接着工程をおこなった後に、最後に、挿入工程を経た発泡弾性層22bA、22bBの研磨(研磨工程)をおこなって、最終的に定着補助ローラ22の外径を所望の値に調整して、定着補助ローラ22の製造を終える。
以上説明したように、本実施の形態では、定着補助ローラ22(ローラ部材)の発泡弾性層22bを定着補助ローラ22の軸方向に沿って複数に分割して、複数に分割された発泡弾性層のうち一部の発泡弾性層22bAの押出方向と他の発泡弾性層22bBの押出方向とが互いに逆方向になるように形成している。これにより、定着ベルト21(ベルト部材)を張架する定着補助ローラ22の発泡弾性層22bを押出成型にて形成した場合であっても、定着ベルト21のベルト寄りが生じにくくなる。
なお、本実施の形態では加圧部材として加圧ローラ31を用いたが、加圧部材として加圧ベルトや加圧パッドを用いてもよい。その場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、定着装置20に設置されるベルト装置に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、画像形成装置に設置される他のベルト装置(例えば、感光体ベルト、転写ベルト、中間転写ベルトをベルト部材とするベルト装置である。)や、画像形成装置以外に用いられるベルト装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。その場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態ではヒータ25の輻射熱によって定着ベルト21を加熱する熱ヒータ方式の定着装置20に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、励磁コイルから生じる磁束によって定着ベルト21を直接的又は間接的に電磁誘導加熱する電磁誘導加熱方式の定着装置に対しても本発明を適用することができる。その場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施の形態ではベルト方式の定着装置20に用いられる定着補助ローラ22に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、ベルト部材が張架されて発泡弾性層が押出成型にて形成されるローラ部材のすべてに対して本発明を適用することができる。その場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 定着装置を示す概略断面図である。 定着装置を示す正面図である。 定着ベルトが張架された加熱ローラを示す部分拡大断面図である。 定着補助ローラを示す概略正面図である。 従来の定着補助ローラを示す概略正面図である。 別の形態の定着補助ローラを示す概略正面図である。 さらに別の形態の定着補助ローラを示す概略正面図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ベルト(ベルト部材)、
22 定着補助ローラ(ローラ部材)、
22a 芯金、
22b、22bA〜22bD 発泡弾性層、
23 加熱ローラ、
25 ヒータ、
31 加圧ローラ(加圧部材)。

Claims (9)

  1. 記録媒体上にトナー像を定着する定着装置であって、
    押出成型にて所定の押出方向に押し出されて形成される発泡弾性体からなる発泡弾性層を有する定着補助ローラと、
    前記定着補助ローラと、少なくとも1つのローラ部材と、に張架された定着ベルトと、
    前記定着ベルトを介して前記定着補助ローラに圧接することで記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧部材と、
    を備え、
    前記定着補助ローラの前記発泡弾性層は、当該定着補助ローラの軸方向に沿って複数に分割されるとともに、その複数に分割された発泡弾性層のうち一部の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着補助ローラの前記発泡弾性層は、当該定着補助ローラの軸方向に沿って等間隔に偶数個に分割されるとともに、その偶数個に分割された発泡弾性層のうち半数の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の半数の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記発泡弾性体は、発泡シリコーンゴムであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. ベルト部材が張架されるローラ部材であって、
    押出成型にて所定の押出方向に押し出されて形成される発泡弾性体からなる発泡弾性層を有し、
    前記発泡弾性層は、軸方向に沿って複数に分割されるとともに、その複数に分割された発泡弾性層のうち一部の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されたことを特徴とするローラ部材。
  6. 前記発泡弾性層は、軸方向に沿って等間隔に偶数個に分割されるとともに、その偶数個に分割された発泡弾性層のうち半数の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の正方向に一致するように形成されて、他の半数の発泡弾性層の前記押出方向が軸方向の逆方向に一致するように形成されたことを特徴とする請求項5に記載のローラ部材。
  7. 前記発泡弾性体は、発泡シリコーンゴムであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のローラ部材。
  8. ベルト部材が張架されるローラ部材の製造方法であって、
    ゴム材料と発泡剤と添加剤とを混練する混練工程と、
    前記混練工程にて形成された混練材料を押出成型にて所定の押出方向にチューブ状に押し出す押出工程と、
    前記押出工程にて形成されたチューブ状部材を加硫するとともに発泡させる発泡工程と、
    前記発泡工程にて形成された発泡弾性体を複数に切断する切断工程と、
    前記切断工程にて形成された複数の発泡弾性体を芯金の軸方向に挿入して当該芯金上に発泡弾性層を形成する挿入工程と、
    を備え、
    前記挿入工程は、前記複数の発泡弾性体のうち一部の発泡弾性体の前記押出方向が前記芯金の軸方向の正方向に一致して、他の発泡弾性体の前記押出方向が前記芯金の軸方向の逆方向に一致するように前記発泡弾性層を形成する工程であることを特徴とするローラ部材の製造方法。
  9. 前記切断工程の後であって前記挿入工程の前に前記複数の発泡弾性体の2次加硫をおこなう2次加硫工程と、
    前記挿入工程の後に前記芯金への前記発泡弾性層の接着をおこなう接着工程と、
    前記接着工程の後に前記発泡弾性層の研磨をおこなう研磨工程と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項8に記載のローラ部材の製造方法。
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