以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態である画像形成装置を説明するための概略断面図である。
本実施形態の画像形成装置は、イエロー色の画像を形成する画像形成部1Yと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部1Mと、シアン色の画像を形成する画像形成部1Cと、黒色の画像を形成する画像形成部1Bkとを備える。
画像形成部1Y,1M,1C,1Bkは一定の間隔をあけて一列に配置されており、その下方には給紙カセット17や手差しトレイ20が配置されている。
画像形成部1Y,1M,1C,1Bkには、それぞれ像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという)2a,2b,2c,2dが設置されている。感光体ドラム2a,2b,2c,2dは、負帯電のOPC感光体でアルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有しており、駆動装置(不図示)によって矢印方向(時計回り方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。
感光体ドラム2a,2b,2c,2dの周囲には、一次帯電器3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写手段としての転写ローラ5a,5b,5c,5d、ドラムクリーナ装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ配置されている。
一次帯電器3a,3b,3c,3dと現像装置4a,4b,4c,4dとの間の下方には、レーザ露光装置7が設置されている。一次帯電器3a,3b,3c,3dは、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって感光体ドラム2a,2b,2c,2dの表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。
レーザ露光装置7は、与えられる画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応した発光を行うレーザユニット117(図2参照)、ポリゴンミラー、レンズ、反射ミラー等で構成され、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの表面にレーザ光を露光する。これにより、一次帯電器3a,3b,3c,3dで帯電された感光体ドラム2a,2b,2c,2dの表面に画像情報に応じた各色の静電潜像が形成される。
現像装置4a,4b,4c,4dは、それぞれイエロー色トナー、シアン色トナー、マゼンタ色トナー、黒色トナーが収納されており、感光体ドラム2a,2b,2c,2dに形成される静電潜像に各色のトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。
転写ローラ5a,5b,5c,5dは、一次転写部32a,32b,32c,32dにて中間転写ベルト(中間転写手段)8を介して感光体ドラム2a,2b,2c,2dに当接可能に配置されている。転写ローラ5a,5b,5c,5dにより、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの各色のトナー像を順次中間転写ベルト8に転写して重ね合わせていく。
ドラムクリーナ装置6a,6b,6c,6dは、クリーニングブレード等で構成され、一次転写時に感光体ドラム2a,2b,2c,2dに残留したトナーを掻き落としてドラムの表面を清掃する。
中間転写ベルト8は、例えば、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの上面側に配置されて、二次転写対向ローラ10とテンションローラ11との間に張架されている。二次転写対向ローラ10は、二次転写部34において、中間転写ベルト8を介して二次転写ローラ12と当接可能に配置されている。
また、中間転写ベルト8は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等の誘電体樹脂によって形成されている。感光体ドラム2a,2b,2c,2dから中間転写ベルト8に転写されたトナー像は、二次転写部34において、給紙カセット17や手差しトレイ20からピックアップローラ17a,20aを介して給紙搬送されるシートPに転写される。二次転写部34でトナー像が転写されたシートは、定着ユニット16に搬送される。
ピックアップローラ17a,20aにより給紙されたシートPは、給紙ガイド18を通ってレジストローラ19まで搬送されて一旦停止し、画像形成部1Y,1M,1C,1Bkの画像形成タイミングに合わせて二次転写部34へ送り出される。
定着ユニット16は、セラミックヒータ基板などの熱源が内蔵された定着ローラ16aと加圧ローラ16bとからなるローラ対を有している。定着ユニット16のシートの搬送方向の上流側にはローラ対のニップ部31へシートPを導くガイド35が配設され、下流側には定着ユニット16を通過したシートPを排紙トレイ22に排出する排紙ローラ21が配設されている。
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施形態である画像形成装置の制御系について説明する。
本実施形態の画像形成装置の制御系は、コントローラ部150および画像処理部300を有する。
コントローラ部150は、装置全体を制御するCPU201を備えており、CPU201は、制御プログラムを記憶したROM203からプログラムを順次読み取り、処理を実行する。CPU201のアドレスバスおよびデータバスは、バスドライバ・アドレスデコーダ回路202を介してROM203,RAM204,PWM215,シリアルIC220,I/Oインターフェース206に接続されている。RAM204は、入力データの記憶や作業用記憶領域等として用いる主記憶装置である。
I/Oインターフェース206は、操作者がキー入力を行い、装置の状態等を液晶、LEDを用いて表示する操作パネル151や給紙系、搬送系、光学系の駆動を行うモータ類207、クラッチ類208、ソレノイド類209、高圧ユニット213に接続される。高圧ユニット213は、CPU201の指示に従って、一次帯電器3a,3b,3c,3dや現像装置4a,4b,4c,4d等へ高圧を出力する。
また、I/Oインターフェース206は、搬送されるシートを検知する紙検センサ類210に接続される。トナーセンサ211は、現像装置4a,4b,4c,4d内のトナー量を検知して、その検知信号をI/Oインターフェース206に出力する。さらに、各負荷のホームポジション、ドアの開閉状態等を検知するスイッチ類212の検知信号もI/Oインターフェース206に出力される。
画像処理部300は、PC(パーソナルコンピュータ)301などから出力された画像信号に所定の画像処理を施して生成した画像データに従ってPWM215を介してレーザユニット117の制御信号を出力する。
レーザユニット117から出力されるレーザ光は感光体ドラム2a,2b,2c,2dの表面を照射して露光するとともに非画像領域においてビーム検知センサ214によって発光状態が検知され、その出力信号がI/Oインターフェース206に出力される。
次に、各感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転位相を揃える制御を行なうことにより、ドラムの回転軸中心の偏りによって生ずる色ズレを低減できる仕組みについて簡単に説明する。
図3は、感光体ドラム2a,2b,2c,2dが1回転する際のドラムの回転軸中心の偏りによる回転変動を表した図である。感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転変動がマイナスの状態では、ドラムから中間転写ベルト8への転写速度が速くなって目が細かくなり(副走査方向の間隔が狭くなる=ピッチ間隔が狭くなる)、一方、回転変動がプラスの状態はドラムから中間転写ベルト8への転写速度が遅くなって目が粗くなる(副走査方向の間隔が広くなる=ピッチ間隔が広くなる)。なお、図3は感光体ドラムの1回転分(1周期分)の回転変動であるが、実際には感光体ドラムは回転しているので、該回転変動は周期的に発生する。
感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転変動によるズレのプロファイルを一致させることができれば、絶対的な位置はズレたままであるが、色間の相対的なズレを低減(理想的には0)することができる。画像形成装置によって形成された画像は、概して色のシートに対する絶対的な位置ズレに比べて色間の相対的な位置ズレのほうが目立ちやすいために、相対的な色の位置を合わせることは画質向上のために非常に有効な手段である。
感光体ドラム2a,2b,2c,2dのズレのプロファイルを一致させるために、ドラム中心間の距離をドラムの外周長の整数倍にとり、各感光体ドラム間の回転位相を一致させる。
図4を参照して説明する。感光体ドラム2a,2b,2c,2dの直径をD、ドラム間距離をπDとし、図の最も左にある感光体ドラム2aから黒い丸のトナーが転写されて右方向に搬送されるものとする。また、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転位相は揃っているものとする。
図4(a)では、感光体ドラム2aのトナーが中間転写ベルト8に転写される。感光体ドラム2a,2b,2c,2dが回転して、中間転写ベルト8のトナーが搬送される様子が図4(b)〜図4(e)である。
感光体ドラム2aのトナーが中間転写ベルト8に転写されてから感光体ドラム2a,2b,2c,2dが一回転すると、感光体ドラム2aで中間転写ベルト8に転写されたトナーが感光体ドラム2bに到達するときのドラムの位相は一致している。これは、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの外周速とトナーの搬送速度は一致し、各ドラム間がπDの距離であるためである。
ここでは、ドラム間距離をπDと仮定したので、各ドラムが一回転したときにトナーがドラム2aからドラム2bに到達しているが、ドラム間距離をNπD(Nは自然数)にとるならば、各ドラムがN回転したときにトナーがドラム2aからドラム2bに到達する。
同様にして感光体ドラム2c、感光体ドラム2dの位相も一致し、全て同じ位相のトナーが中間転写ベルト8に重なり合うことになる。このようにする条件が、感光体ドラム間中心の距離を感光体ドラム外周長の整数倍にとって、かつ感光体ドラム間の回転位相を一致させることである。
感光体ドラム2a,2b,2c,2dのドラム間の中心距離は装置への取り付け位置によって一意に定まるが、ドラムの回転位相に関しては、各感光体ドラムが自由度を持っているために、制御しないと一致させることはできない。
次に、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転位相を一致させる制御例について説明する。
図5は、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転速度および回転位相を制御する制御部を説明するためのブロック図である。なお、ここでは、感光体ドラム2dを基準にして説明する。
感光体ドラム2dの制御部(制御手段)78には、回転速度の基準となる基準信号70が入力される。なお、感光体ドラム2a,2b,2c,2dは中間転写ベルト8と同期した速度で回転するために、本実施形態では、例えば、図6に示すセンサ36,37を用いて回転速度を検出している。このセンサは、中間転写ベルト8の駆動源に取り付けられたエンコーダ37の回転状態をフォトインタラプタ36で検知することにより1回転1パルスを出力することができる。
感光体ドラム2dの制御部78は、回転速度の基準信号70に対して回転位相の基準信号を生成する感光体ドラム2dの速度を制御する。制御部78では、感光体ドラム2dの回転速度信号と回転速度の基準信号70との差がなくなるように制御器73によって駆動モータ71が制御される。
感光体ドラムの回転速度信号は、例えば図6に示すように、感光体ドラムの軸に直結されたエンコーダ37とフォトインタラプタ36とからなるセンサを用いることにより、感光体ドラムの回転速度をパルスの周期として取り出すことができる(図7参照)。感光体ドラム2dに取り付けられたセンサ36,37から出力されるパルスの周期と基準信号70のパルスの周期とが所定の関係になるように制御器73により駆動モータ71が制御される。
ここで、所定の関係とは、制御部78においてはパルスの周期が一致することである。このようにして、基準となる感光体ドラム2dの速度を制御すると同時に、各感光体ドラム2a,2b,2cの位相合わせの基準となる位相が決められる。
制御部(制御手段)79,84,89は、感光体ドラム2a,2b,2cを基準となる感光体ドラム2dと同じ回転速度、同じ回転位相に制御する。制御部78は基準となる速度に一致させるような速度追従系の制御によって実現されるが、制御部79,84,89は、基準となる位置に一致させるような位置追従系の制御によって実現される。
制御部79,84,89への入力は、例えば先に図6で示したセンサを用いたとすると、パルスの周期と位相である。制御部79,84,89では、各感光体ドラム2a,2b,2cに取り付けたセンサ出力(図9参照)の周期と位相が入力パルスの周期と位相に一致するように制御器77,83,88が駆動モータ75,81,86を制御する。実際には、基準のパルスに制御対象からのパルスを重ね合わせるように制御系を構成することで実現される。
図8は、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転位相を一致させる制御の様子を表した図である。図中黒丸は基準の位相であり、図8(a)は初期状態である。感光体ドラム2dを基準にとって、図8(b)、図8(c)、図8(d)と制御が進につれて感光体ドラム2a,2b,2cを徐々に感光体ドラム2dの位相に合わせている。
図10に、上述した感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転速度制御・回転位相制御を行ったときの各ドラム2a,2b,2cの中間転写ベルト8に対する速度差の一例を示す。なお、感光体ドラム2aは回転位相の基準として用いられるため、図10では、3つの感光体ドラム2a,2b,2cについての中間転写ベルト8に対する速度差が示されている。
図10から判るように、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転速度制御および回転位相制御を開始すると、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との速度差は徐々に大きくなっていく。速度差が各感光体ドラム2a,2b,2cで異なるのは、回転位相の初期位相が異なること、各感光体ドラム2a,2b,2cの負荷が異なることが大きな理由である。制御が進むと、やがて感光体ドラム2a,2b,2cの速度が中間転写ベルト8の速度に一致し、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転位相が一致して速度差がなくなる。
ところで、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8とが当接した状態で感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8と間に速度差が生ずると両者の間にすべりが発生する。
このすべりは、感光体ドラム2a,2b,2cおよび中間転写ベルト8の表面にダメージを与え、該ダメージが蓄積されると、縦スジや周期的なムラとなってプリント画像に現れ、画像品質を損なう結果となる。
また、すべりは感光体ドラム2a,2b,2cの駆動源および中間転写ベルト8の駆動源に対して負荷が大きくなるように作用するため、駆動源の負荷容量、駆動エネルギーの増大につながる。
感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8とが当接した状態で回転位相を制御する限り、両者の間にすべりが生ずることは避けられない。
そこで、本実施形態では、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との間のすべりをある一定範囲内に抑えることによって、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8とのダメージを軽減し、かつ、駆動源の負荷を軽減する。
以下、詳述する。
図11は、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転速度および回転位相を制御する制御部を説明するためのブロック図である。なお、図5と重複する部分については、図に同一符号を付してその説明を省略する。
感光体ドラム2a,2b,2cの回転位相を制御する制御部(制御手段)102,103,104は、回転速度信号と基準信号70との差に対して制限器(制限手段)90,91,92で制限をかける。これにより、感光体ドラム2a,2b,2cの回転速度に制限をかけて、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との速度差に制限をかける。
図12は、制限器90,91,92を設けた制御部102,103,104によって感光体ドラム2a,2b,2cの回転位相を制御したときの感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との速度差を示したものである。図12から、制限器90,91,92を設けたことによって、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との速度差がある一定範囲内に抑えられていることが判る。
このようにすることによって、感光体ドラム2a,2b,2cおよび中間転写ベルト8のすべりによるダメージを軽減することができ、また、感光体ドラム2a,2b,2cおよび中間転写ベルト8の駆動源の負荷を軽減することが可能になる。
次に、図13を参照して、本実施形態の画像形成装置において、図11に示す制御部によって感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転速度および回転位相を制御する際の動作例を説明する。
まず、ステップS502では、中間転写ベルト8の駆動源を駆動して該中間転写ベルト8を所定の速度で回転させ、ステップS503で、基準となる感光体ドラム2dの駆動モータ71を駆動して該感光体ドラム2dを回転させる。このとき、中間転写ベルト8と感光体ドラム2dとの間に速度差が生じないように、すなわち、基準信号70と感光体ドラム2dの回転速度信号とが一致するように制御器73で駆動モータ71を制御する。なお、ステップS502およびステップS503はシーケンシャルに表示しているが、実際には、同時に処理が行なわれる。また、基準となる感光体ドラムは感光体ドラム2dに限定されず、他の感光体ドラム2a,2b,2cでもよい。
次に、ステップS504〜ステップS512の処理を行なう。なお、ステップS504〜ステップS506の処理、ステップS507〜ステップS509の処理、およびステップS510〜ステップS512の処理はシーケンシャルに表示しているが、実際には、各処理は同時に行なわれる。
ステップS504では、中間転写ベルト8と感光体ドラム2dとの間に速度差がなくなった時点、或いは速度差がなくなる前に、制御器77が駆動モータ75を駆動して感光体ドラム2aの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
そして、ステップS505で、制限器90が感光体ドラム2aと中間転写ベルト8との速度差が所定の範囲内か否かを判断し、所定の範囲内であればステップS505aに進み、所定の範囲内でなければステップS506に進む。
ステップS506では、制限器90が速度差に制限をかけて制御器77が感光体ドラム2aの速度を制限するように駆動モータ75を制御する。
一方、ステップS505aでは、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2aの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2aの回転位相合わせが終了しない場合はステップS505に戻って感光体ドラム2aの回転位相合わせが終了するまで処理を繰り返し、回転位相合わせが終了した場合は処理を終了する。
また、ステップS507では、制御器83が駆動モータ81を駆動して感光体ドラム2bの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
そして、ステップS508で、制限器91が感光体ドラム2bと中間転写ベルト8との速度差が所定の範囲内か否かを判断し、所定の範囲内であればステップS508aに進み、所定の範囲内でなければステップS509に進む。
ステップS509では、制限器91が速度差に制限をかけて制御器83が感光体ドラム2bの速度を制限するように駆動モータ81を制御する。
一方、ステップS508aでは、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2bの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2bの回転位相合わせが終了しない場合はステップS508に戻って感光体ドラム2bの回転位相合わせが終了するまで処理を繰り返し、回転位相合わせが終了した場合は処理を終了する。
さらに、ステップS510では、制御器88が駆動モータ86を駆動して感光体ドラム2cの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
そして、ステップS511で、制限器92が感光体ドラム2cと中間転写ベルト8との速度差が所定の範囲内か否かを判断し、所定の範囲内であればステップS511aに進み、所定の範囲内でなければステップS512に進む。
ステップS512では、制限器92が速度差に制限をかけて制御器86が感光体ドラム2cの速度を制限するように駆動モータ86を制御する。
一方、ステップS511aでは、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2cの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2cの回転位相合わせが終了しない場合はステップS511に戻って感光体ドラム2cの回転位相合わせが終了するまで処理を繰り返し、回転位相合わせが終了した場合は処理を終了する。
なお、本実施形態では、中間転写ベルト8、感光体ドラム2a,2b,2c,2dが全て独立して駆動可能な場合について例示したが、これに限定されない。
例えば、図14に示すように、中間転写ベルト8と一つの感光体ドラム(例えば感光体ドラム2d)の駆動源71を共通として、中間転写ベルト8と感光体ドラム2dとの間にすべりが生ずることなく同期して動作させる。また、他の3つの感光体ドラム2a,2b,2cの駆動源86を共通として、各ドラム2a,2b,2cの回転位相を揃えるように構成してもよい。
これにより、一つの感光体ドラム2dと中間転写ベルト8の速度制御、および感光体ドラム2a,2b,2cと感光体ドラム2dとの回転位相制御の2つの制御に簡単化することができる。すなわち、図15に示すように、例えば図11で説明した制御部78と制御部104とでの2つの制御に簡略化することができる。なお、制御部78および制御部104での動作は上述した内容と同様であるため、その説明を省略する。
(第2の実施形態)
次に、図16〜図21を参照して、本発明の第2の実施形態である画像形成装置について説明する。なお、上記第1の実施形態に対して重複又は相当する部分については、各図に同一符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。
上記第1の実施形態では、感光体ドラム2a,2b,2cの回転位相制御を3つ同時に行ったが、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との間で速度の差が同時に生じると、中間転写ベルト8のダメージおよび駆動負荷が増大する場合がある。
そこで、本実施形態では、感光体ドラム2a,2b,2cの回転位相制御を分散させることによって中間転写ベルト8のダメージおよび駆動負荷を軽減する。
図16は、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転速度および回転位相を制御する制御部を説明するためのブロック図である。
図16では、感光体ドラム2a,2b,2cの回転位相を制御する制御部(制御手段)105,106,107の入力を切替スイッチ94,95,96によって回転速度の基準信号70又は回転位相の基準信号72に切り替えるように構成している。
切替スイッチ94,95,96が回転速度の基準信号70に接続された場合は、制御部105,106,107では回転速度の基準信号70に追従するように制御器77,83,88が駆動モータ75,81,86を駆動して回転速度制御がなされる。
一方、切替スイッチ94,95,96が回転位相の基準信号72に接続された場合は、制御部105,106,107では回転位相の基準信号72に追従するように制御器77,83,88が駆動モータ75,81,86を駆動して回転位相制御がなされる。
このように、制御部105,106,107の入力を切替スイッチ94,95,96により回転速度の基準信号70又は回転位相の基準信号72に切り替えることにより、感光体ドラム2a,2b,2cでの回転位相制御のタイミングをずらすことができる。
次に、図17を参照して、本実施形態の画像形成装置において、図16に示す制御部によって感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転速度および回転位相を制御する際の動作例を説明する。なお、この例では、制御を開始する時点で切替スイッチ94,95,96はいずれも回転速度の基準信号70に接続されているものとする。
まず、ステップS602では、中間転写ベルト8の駆動源を駆動して該中間転写ベルト8を所定の速度で回転させ、ステップS603で、基準となる感光体ドラム2dの駆動モータ71を駆動して該感光体ドラム2dを回転させる。
このとき、中間転写ベルト8と感光体ドラム2dとの間に速度差が生じないように、すなわち、回転速度の基準信号70と感光体ドラム2dの回転速度信号とが一致するように制御器73で駆動モータ71を制御する。なお、ステップS602およびステップS603はシーケンシャルに表示しているが、実際には、同時に処理が行なわれる。また、基準となる感光体ドラムは感光体ドラム2dに限定されず、他の感光体ドラム2a,2b,2cでもよい。
ステップS604では、中間転写ベルト8と感光体ドラム2dとの間に速度差がなくなった時点、或いは速度差がなくなる前に、切替スイッチ94を切り替えて回転位相信号72側に接続する。そして、この状態で、制御器77が駆動モータ75を駆動して感光体ドラム2aの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
次に、ステップS605では、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2aの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2aの回転位相合わせが終了しない場合は回転位相制御を継続し、回転位相合わせが終了した場合はステップS606に進む。
ステップS606では、切替スイッチ95を切り替えて回転位相信号72側に接続し、この状態で、制御器83が駆動モータ81を駆動して感光体ドラム2bの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
次に、ステップS607では、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2bの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2bの回転位相合わせが終了しない場合は回転位相制御を継続し、回転位相合わせが終了した場合はステップS608に進む。
ステップS608では、切替スイッチ96を切り替えて回転位相信号72側に接続し、この状態で、制御器88が駆動モータ86を駆動して感光体ドラム2cの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
次に、ステップS609では、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2cの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2cの回転位相合わせが終了しない場合は回転位相制御を継続し、回転位相合わせが終了した場合は処理を終了する。
このような制御を行なうことにより、図18に示すように、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との速度差が生ずるタイミングをずらすことができる。これにより、速度差を制限する制限器等を設けることなく、中間転写ベルト8へのダメージおよび中間転写ベルト8の駆動負荷を低減することができる。
なお、本例では、感光体ドラム2a,2b,2cの順に一つずつ回転位相を合わせる制御を行なっているが、回転位相制御の順序はこれに限定されず、また、2つの感光体ドラムの回転位相制御を同時に行ってもよい。
また、中間転写ベルト8へのダメージおよび中間転写ベルト8の駆動負荷をさらに低減したい場合には、図19に示すように、上記第1の実施形態で説明した制限器90,91,92を設けてもよい。すなわち、図19では、図16に示す制御部105,106,107にそれぞれ制限器90,91,92を設けて、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との速度差に制限をかける制御を行なう。
図20を参照して、本実施形態の画像形成装置において、図19に示す制御部によって感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転速度および回転位相を制御する際の動作例を説明する。
まず、ステップS702では、中間転写ベルト8の駆動源を駆動して該中間転写ベルト8を所定の速度で回転させ、ステップS703で、基準となる感光体ドラム2dの駆動モータ71を駆動して該感光体ドラム2dを回転させる。このとき、中間転写ベルト8と感光体ドラム2dとの間に速度差が生じないように、すなわち、基準信号70と感光体ドラム2dの回転速度信号とが一致するように制御器73で駆動モータ71を制御する。なお、ステップS702およびステップS703はシーケンシャルに表示しているが、実際には、同時に処理が行なわれる。また、基準となる感光体ドラムは感光体ドラム2dに限定されず、他の感光体ドラム2a,2b,2cでもよい。
次に、ステップS704では、中間転写ベルト8と感光体ドラム2dとの間に速度差がなくなった時点、或いは速度差がなくなる前に、切替スイッチ94を切り替えて回転位相信号72側に接続する。そして、この状態で制御器77が駆動モータ75を駆動して感光体ドラム2aの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
次に、ステップS705では、制限器90が感光体ドラム2aと中間転写ベルト8との速度差が所定の範囲内か否かを判断し、所定の範囲内であればステップS707に進み、所定の範囲内でなければステップS706に進む。
ステップS706では、制限器90が速度差に制限をかけて制御器77が感光体ドラム2aの速度を制限するように駆動モータ75を制御する。
一方、ステップS707では、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2aの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2aの回転位相合わせが終了しない場合はステップS705に戻って感光体ドラム2aの回転位相合わせが終了するまで処理を繰り返し、回転位相合わせが終了した場合はステップS708に進む。
ステップS708では、切替スイッチ95を切り替えて回転位相信号72側に接続し、この状態で制御器83が駆動モータ81を駆動して感光体ドラム2bの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
次に、ステップS709で、制限器91が感光体ドラム2bと中間転写ベルト8との速度差が所定の範囲内か否かを判断し、所定の範囲内であればステップS711に進み、所定の範囲内でなければステップS710に進む。
ステップS710では、制限器91が速度差に制限をかけて制御器83が感光体ドラム2bの速度を制限するように駆動モータ81を制御する。
一方、ステップS711では、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2bの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2bの回転位相合わせが終了しない場合はステップS709に戻って感光体ドラム2bの回転位相合わせが終了するまで処理を繰り返し、回転位相合わせが終了した場合はステップS712に進む。
ステップS712では、切替スイッチ96を切り替えて回転位相信号72側に接続し、この状態で制御器88が駆動モータ86を駆動して感光体ドラム2cの回転位相を感光体ドラム2dの回転位相に合わせる制御を開始する。
次に、ステップS713では、制限器92が感光体ドラム2cと中間転写ベルト8との速度差が所定の範囲内か否かを判断し、所定の範囲内であればステップS715に進み、所定の範囲内でなければステップS714に進む。
ステップS714では、制限器92が速度差に制限をかけて制御器86が感光体ドラム2cの速度を制限するように駆動モータ86を制御する。
一方、ステップS715では、感光体ドラム2dに対する感光体ドラム2cの回転位相合わせが終了したか否かを判断する。そして、感光体ドラム2cの回転位相合わせが終了しない場合はステップS713に戻って感光体ドラム2cの回転位相合わせが終了するまで処理を繰り返し、回転位相合わせが終了した場合は処理を終了する。
このような制御を行なうことにより、図21に示すように、感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との速度差の発生タイミングをずらすことができ、かつ感光体ドラム2a,2b,2cと中間転写ベルト8との速度差がある一定範囲内に抑えられる。
これにより、中間転写ベルト8へのダメージおよび中間転写ベルト8の駆動負荷をさらに低減することができる。
なお、本例においても、感光体ドラム2a,2b,2cの順に一つずつ回転位相を合わせる制御を行なっているが、回転位相制御の順序はこれに限定されず、また、2つの感光体ドラムの回転位相制御を同時に行ってもよい。
本発明は上記各実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。