JP5046479B2 - 安定且つ溶解に優れた油中水型分散液とその使用方法 - Google Patents

安定且つ溶解に優れた油中水型分散液とその使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5046479B2
JP5046479B2 JP2004273065A JP2004273065A JP5046479B2 JP 5046479 B2 JP5046479 B2 JP 5046479B2 JP 2004273065 A JP2004273065 A JP 2004273065A JP 2004273065 A JP2004273065 A JP 2004273065A JP 5046479 B2 JP5046479 B2 JP 5046479B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
oil
soluble polymer
dispersion
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004273065A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006089515A (ja
Inventor
豪一 林田
清 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hymo Corp
Original Assignee
Hymo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hymo Corp filed Critical Hymo Corp
Priority to JP2004273065A priority Critical patent/JP5046479B2/ja
Publication of JP2006089515A publication Critical patent/JP2006089515A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5046479B2 publication Critical patent/JP5046479B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、安定且つ溶解に優れた油中水型分散液に関する。さらに詳しくは、水非混和性有機液体、水溶性高分子を含む水相、酸及びカチオン性油溶性高分子を必須として含有する安定且つ溶解に優れた油中水型分散液に関する。
技術背景
水相に水溶性高分子を含む油中水型分散液は粉末品や高粘ちょう液品に比べ計量・溶解とその自動化が容易である。特に油中水型エマルジョンは取扱い性に優れ、凝集処理剤や増粘剤などとして、広く用いられている。
これらには機械的なシェアにより水溶性高分子粒子が付着し異物を発生する、また、重力により分離固結する、溶解に時間を要するなどといった問題がある。また、これらの傾向は単量体濃度を増す程に特に顕著となるため、高品質な高濃度分散液を得ることは困難である。
特許文献1では水相にイオン性水溶性高分子を含む懸濁重合法として、および製造物の安定化を目的に水相内のイオン性水溶性高分子と反対電荷をもつ油溶性高分子を使用する方法が提案されている。しかしながら、製造物の機械的シェアに対する安定性は十分なものではなく、また、水相内のイオン性水溶性高分子と反対電荷をもつ油溶性高分子を使用しているため、水相内のイオン性水溶性高分子を溶解する際にその溶解を阻害してしまうことがある。
特許文献2では貯蔵安定性に優れた、水相にイオン性水溶性高分子を含む油中水型エマルジョンを製造する目的で、疎水性単量体と親水性単量体からなるカチオン性油溶性高分子を油相に添加し界面活性剤とともに溶解させた後、単量体水溶液と混合し油中水型エマルジョンを作り重合している。しかしこの方法は、カチオン性基を酸で中和し分散性を改良するなどに関しては記載されていない。
特開昭59−47203号公報 英国特許第1482515号公報
本発明は、このような事情のもとで水相に水溶性高分子を含む安定且つ溶解に優れる油中水型分散液、特に油中水型エマルジョンを得ることを目的とするものである。ここで油中水型分散液と記載した場合は、水相粒子径が0.5〜500μmの分散液を指し、油中水型エマルジョンと記載した場合は、水相粒子径が0.1〜5μmの分散液を指す。また両方をまとめて以下油中水型分散液と記載する。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、水非混和性有機液体、水溶性高分子を含む水相、酸及びアクリル酸ラウリル又はアクリル酸2−エチルヘキシルと、ジメチルアミノエチルメタクリレートとの共重合物であるカチオン性油溶性高分子を必須として含有し、前記カチオン性油溶性高分子が、前記アクリル酸ラウリル又は前記アクリル酸2−エチルヘキシル50〜95モル%と、前記ジメチルアミノエチルメタクリレート5〜50モル%との共重合物であり、前記カチオン性油溶性高分子の分子中アミノ基に対し、重合前の油中水型単量体分散液あるいは重合後の油中水型高分子分散液に前記酸を30モル%以上添加することにより、目的とする安定且つ溶解に優れた油中水型分散液が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。また前記カチオン性油溶性高分子の分子中アミノ基に対し、重合前の油中水型単量体分散液あるいは重合後の油中水型高分子分散液に30モル%以上の酸が含有することを特徴とする
また本発明は、前記水溶性高分子分散液を凝集処理剤として使用することを特徴とする油中水型分散液の使用方法にも関する。
本発明は、安定でかつ溶解性に優れた油中水型分散液を製造するため、水非混和性有機液体、水溶性高分子を含む水相、酸及び特定のカチオン性基と疎水性基との構造単位を有するカチオン性油溶性高分子を必須として含有することを特徴とする。また前記カチオン性油溶性高分子は、炭素数4〜18のアルキル基を持つアルキル(メタ)アクリレートとジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとの共重合物であることが好ましい。また前記カチオン性油溶性高分子の分子中アミノ基に対し、重合前の油中水型単量体分散液あるいは重合後の油中水型高分子分散液に前記酸を30モル%以上添加することが好ましい。
初めにカチオン性油溶性高分子に関して説明する。本発明のカチオン性油溶性高分子は、疎水性単量体とカチオン性基を有する単量体との共重合によって製造することができる。疎水性単量体は、スチレンやα−メチルスチレンなど芳香環やアルキル基の付加した芳香環を有する単量体やα−オレフィンなど炭素数6〜20の芳香環あるいは脂肪族ビニル化合物である。また炭素数4〜18のアルキル基を持つアルキル(メタ)アクリレートも使用することができる。
アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては以下のものがある。すなわちアクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルなどである。
カチオン性基を有する単量体は、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドあるいはジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートなどである。ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドの具体例としては、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミドなどである。またジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレートなどがあげられる。
これら疎水性単量体とカチオン性基を有する単量体との共重合の組み合わせのうち、最も好ましいのはアクリル酸2−エチルヘキシルあるいはアクリル酸ラウリルとジメチルアミノエチルメタクリレートである。
カチオン性油溶性高分子中の疎水性単量体のモル比は、好ましくは50〜95モル%であり、更に好ましくは50〜80モル%である。一方カチオン性基を有する単量体のモル比は、好ましくは5〜50モル%であり、更に好ましくは20〜50モル%である。
カチオン性油溶性高分子は前記単量体混合物を調整後、通常の重合法によって行なうことが出来る。重合法としては溶液重合、塊状重合、懸濁重合などがあげられる。好ましい方法は重合操作、取り扱いが容易な溶液重合である。溶液重合の場合、単量体濃度は20〜80%、好ましくは40〜60%で重合する。その場合の重合溶媒は非極性の有機溶媒が好ましい。すなわち芳香族や脂肪族炭化水素であり、特に好ましいのは油中水型エマルジョン重合に分散媒として使用する沸点190°Cないし230°Cのパラフィンあるいはイソパラフィンが好ましい。
本発明のカチオン性油溶性高分子の使用方法は、任意に使用することができる。すなわちカチオン性油溶性高分子を重合後、油中水型エマルジョンに適切な量を加え分散し、その後カチオン性油溶性高分子中のアミノ基に比例した量の酸を加え安定化する。あるいは単量体油中水型分散液に予めカチオン性油溶性高分子中のアミノ基に比例した量の酸を添加しておき、重合後カチオン性油溶性高分子を添加することもできる。好ましくは予め酸を添加しておき、重合後カチオン性油溶性高分子を添加する。
上記のように添加する酸は、カチオン性油溶性高分子のアミノ基を中和、解離させカチオン性油溶性高分子の分散性を増強させ、分散安定剤としての機能を向上させるためである。またもう一つの目的として重合後の油中水型分散液pHを調整し水溶性高分子の劣化防止などである。このような目的で使用する酸は、水相内水溶性高分子や分散液形態保持に悪影響を及ぼすことがなければどのようなものを用いても良い。具体的には、こはく酸、酢酸、クエン酸、アジピン酸などがあげられる。
添加する酸の量は、カチオン性油溶性高分子の分子中アミノ基に対し、重合前の油中水型単量体分散液あるいは重合後の油中水型高分子分散液に30モル%以上添加する。また好ましくは30モル%以上、1000モル%以下であり、更に好ましくは50モル%以上、500モル%以下である。
また上記酸は、アニオン性基を有する単量体で代替することができる。すなわち両性水溶性高分子を製造する場合は、カルボキシル基あるいはスルホン基を含有する単量体を中和することなしに原料として使用する。これらアニオン性基を有する単量体の酸の量で不足する場合は、追加の酸として上記こはく酸、酢酸、クエン酸、アジピン酸などを追加する。アニオン性水溶性高分子を製造する場合も同様な操作を行なうことができる。
本発明における水溶性高分子は油中水型分散重合法あるいは油中水型エマルジョン重合法を用い重合する。水溶性高分子はカチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性何れでも製造することができる。油中水型分散重合法は単量体、あるいは共重合可能な二種以上の単量体からなる単量体混合物を水、少なくとも水と非混和性の炭化水素からなる油状物質、油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤を混合し、強攪拌し油中水型分散液を形成させた後、重合することにより合成する方法である。
分散媒として使用する炭化水素からなる油状物質の例としては、パラフィン類あるいは灯油、軽油、中油などの鉱油、あるいはこれらと実質的に同じ範囲の沸点や粘度などの特性を有する炭化水素系合成油、あるいはこれらの混合物があげられる。含有量としては、油中水型分散液全量に対して20重量%〜50重量%の範囲であり、好ましくは20重量%〜35重量%の範囲である。
油中水型分散液を形成するに有効な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤の例としては、HLB3〜13のノニオン性界面活性剤であり、その具体例としては、ソルビタンモノオレ−ト、ソルビタンモノステアレ−ト、ソルビタンモノパルミテ−トなどがあげられる。これら界面活性剤の添加量としては、油中水型エマルジョン全量に対して0.5〜10重量%であり、好ましくは1〜5重量%の範囲である。
重合後は、転相剤と呼ばれる親水性界面化成剤を添加して油の膜で被われた分散粒子が水になじみ易くし、中の水溶性高分子が溶解しやすくする処理を必要に応じて行い、水で希釈しそれぞれの用途に用いる。親水性界面化成剤の例としては、カチオン性界面化成剤やHLB9〜15のノニオン性界面化成剤であり、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエ−テル系、ポリオキシエチレンアルコールエ−テル系などである。
本発明における水溶性高分子は、カチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性のいずれでも製造することが可能であり、油中水型分散重合法に製造することができる。カチオン性水溶性高分子は、カチオン性単量体あるいはカチオン性単量体と非イオン性単量体を用い重合することにより製造できる。また両性水溶性高分子は、カチオン性単量体、アニオン性単量体及び非イオン性単量体を用い重合することにより製造できる。またアニオン性水溶性高分子は、アニオン性単量体あるいはアニオン性単量体と非イオン性単量体を用い重合することにより製造できる。
カチオン性単量体の例としては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが上げられ、四級アンモニウム基含重合体の例は、前記三級アミノ含有単量体の塩化メチルや塩化ベンジルによる四級化物である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。
アニオン性単量体の例としては、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸およびこれらの塩があげられる。これらは一種でも、二種以上を混合して用いても良い。
使用する水溶性非イオン性単量体の例としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイルモルホリン、アクリロイルピペラジンなどがあげられる。
本発明の水溶性高分子に対し、複数のビニル基を有する多官能性単量体として、メチレンビスアクリルアミドやエチレングルコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、架橋性単量体として、N、N−ジメチルアクリルアミドなどを適用することができる。
重合条件は通常、使用する単量体や共重合モル%によって適宜決めていき、温度としては20〜80℃、好ましくは20〜60℃の範囲で行なう。重合開始はラジカル重合開始剤を使用する。これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちらでも良く、アゾ系、過酸化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能である。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオネ−ト)、4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチル)バレロニトリルなどがあげられる。
水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。またレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、過酸化水素、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、t-ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエ−トなどをあげることができる。
本発明のカチオン性油溶性高分子により分散液は安定化されるため、高い安定性を持つ高濃度製品を得ることが可能である。本発明により安定且つ溶解に優れる油中水型分散液が得られる理由については、pH調整にて水分散性となる、カチオン性油溶性高分子が酸によってpH調整された水相に接触した際に、接触部分が塩を形成して水分散性(水溶性)となり水相に強く吸着するためと考えられる。
(実施例)以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン24.75gにジメチルアミノエチルメタクリレート(以下DMMと略記)5.48g(30モル%)、ラウリルアクリレート(炭素数12、以下LAと略記)19.52g(70モル%)、3−メルカプト1,2−プロパンジオール0.25g、ジメチル−2,2−アゾビスイソブチレート(和光純薬製V−601)0.5g(対単量体2重量%)を仕込み溶解させた。単量体溶液の温度を70〜73℃に保ち、窒素置換を30分行い、重合反応を開始させた。反応温度を71±2℃で5時間重合させ反応を完結させた。
(合成例2)
単量体としてDMM3.52g(20モル%)、LA21.48g(80モル%)を用いた以外は実施例1と同様の操作で重合を行なった。
(合成例3)
単量体としてDMM12.39g(60モル%)、LA12.61g(40モル%)を用いた以外は実施例1と同様の操作で重合を行なった。
(合成例4)
単量体としてDMM6.40g(30モル%)、アクリル酸2−エチルヘキシル18.60g(70モル%)を用いた以外は実施例1と同様の操作で重合を行なった。
(合成例5)
単量体としてDMM0.50g(3モル%)、LA24.50g(97モル%)を用いた以外は実施例1と同様の操作で重合を行なった。
(合成例6)
単量体としてDMM14.95g(30モル%)、エチルアクリレート(炭素数2)10.5g(70モル%)を用いた以外は実施例1と同様の操作で重合を行なった。
(合成例7)
単量体としてDMM3.76g(30モル%)、ベヘニルアクリレート(炭素数22)21.24g(70モル%)を用いた以外は実施例1と同様の操作で重合を行なった。
合成例1、2、3、4、5、7においてはイソパラフィンに均一に溶解した高分子が得られた。合成例6においては高分子が析出して均一な重合物が得られず、安定剤として使用できなかった。
攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン135gにポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレート15.0gを仕込み溶解させた。別にアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物(以下DMQと略記)80%水溶液236g、アクリルアミド(AAMと略記)50%水溶液92.4g、メチレンビスアクリルアミド0.2%水溶液1.76g、イソプロピルアルコール0.71g(対単量体0.3重量%)、こはく酸5.00gイオン交換水4.14gを各々採取し、混合し完全に溶解させた。その後油と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて1000rpmで15分間攪拌乳化した。この時の単量体組成は、DMQ/AAM=60/40(モル%)である。得られたエマルジョンを単量体溶液の温度を40〜43℃に保ち、窒素置換を30分行なった後、ジメチル−2,2−アゾビスイソブチレート(和光純薬製V−601)0.12g(対単量体0.05重量%)を加え、重合反応を開始させた。反応温度を42±2℃で12時間重合させ反応を完結させた。重合後の油中水型エマルジョン粘度は、355mPa・sであり、動的光散乱法による重量平均分子量は、720万であった。
実施例の油中水型エマルジョン重合物に合成例1、2、3、4、5、7の油溶性高分子1%(液総量に対し油溶性高分子の純分換算で)を添加したものをそれぞれ試料−1、試料−2、試料−3、試料−4、試料−5、試料−6とし、油溶性高分子無添加のものを試料−7とした。
結果を表1に示す。
(表1)
Figure 0005046479
DMQ:アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物
AAM:アクリルアミド、分散液粘度:mPa・s、
油中水型エマルジョンの機械的安定性試験として以下の操作を行なった。50mlビーカーに各試料をそれぞれ5g取り、30mmマグネチックスターラー800rpmにて攪拌し、製品が固化に至るまでの時間を測定した。結果を表2に示す。
(表2)
Figure 0005046479
水への溶解性を試験するため以下の実験を行なった。各試料をイオン交換水に0.2%濃度で溶解し、粘度が一定となるまでの時間を測定した。結果を表3に示す。
(表3)
Figure 0005046479
この試験結果より、本発明を凝集処理剤に適用した場合、溶解時間短縮による作業性向上が可能であるといえる。
静置安定性を見るため以下の試験を行なった。各試料40gに対し3000rpm、30分の遠心分離操作を行い、それぞれの沈殿残渣量を測定した。結果を表4に示す。
(表4)
Figure 0005046479
以上試験を行なった結果のように本発明は、水相に水溶性高分子を含む安定且つ溶解に優れる油中水型分散液を得ることを可能とすることが分かる。









Claims (3)

  1. 水非混和性有機液体、水溶性高分子を含む水相、酸及びアクリル酸ラウリル又はアクリル酸2−エチルヘキシルと、ジメチルアミノエチルメタクリレートとの共重合物であるカチオン性油溶性高分子を必須として含有し、
    前記カチオン性油溶性高分子が、前記アクリル酸ラウリル又は前記アクリル酸2−エチルヘキシル50〜95モル%と、前記ジメチルアミノエチルメタクリレート5〜50モル%との共重合物であり、
    前記カチオン性油溶性高分子の分子中アミノ基に対し、重合前の油中水型単量体分散液あるいは重合後の油中水型高分子分散液に前記酸を30モル%以上添加する、油中水型分散液
  2. 界面活性剤を共存させることを特徴とする請求項1に記載の油中水型分散液。
  3. 請求項1又は2に記載の油中分型分散液を凝集処理剤として使用することを特徴とする油中水型分散液の使用方法。
JP2004273065A 2004-09-21 2004-09-21 安定且つ溶解に優れた油中水型分散液とその使用方法 Active JP5046479B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004273065A JP5046479B2 (ja) 2004-09-21 2004-09-21 安定且つ溶解に優れた油中水型分散液とその使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004273065A JP5046479B2 (ja) 2004-09-21 2004-09-21 安定且つ溶解に優れた油中水型分散液とその使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006089515A JP2006089515A (ja) 2006-04-06
JP5046479B2 true JP5046479B2 (ja) 2012-10-10

Family

ID=36230802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004273065A Active JP5046479B2 (ja) 2004-09-21 2004-09-21 安定且つ溶解に優れた油中水型分散液とその使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5046479B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5142210B2 (ja) * 2008-01-21 2013-02-13 ハイモ株式会社 汚泥の脱水方法
JP7101947B2 (ja) * 2018-08-31 2022-07-19 ハイモ株式会社 溶解性且つ安定性に優れた油中水型分散液

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1482515A (en) * 1974-07-24 1977-08-10 Allied Colloids Ltd Polymers
FR2770526B1 (fr) * 1997-11-04 2000-01-14 Atochem Elf Sa Dispersions aqueuses stables a base de polymeres hydrosolubles contenant un dispersant cationique comportant des motifs hydrophobes
JP4072075B2 (ja) * 2003-02-28 2008-04-02 ハイモ株式会社 含油廃水の処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006089515A (ja) 2006-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4167969B2 (ja) 凝集処理剤及びその使用方法
CA2545464C (en) Improved inversion of inverse emulsion polymers
JP5622263B2 (ja) 汚泥の脱水方法
JP4840995B2 (ja) 油中水型分散液の希釈液、その調製方法及びその使用方法
JP5142210B2 (ja) 汚泥の脱水方法
JP5088770B2 (ja) 抄紙用薬剤
JP4167974B2 (ja) 有機汚泥の脱水方法
JP5046479B2 (ja) 安定且つ溶解に優れた油中水型分散液とその使用方法
JP4897523B2 (ja) 汚泥脱水剤および汚泥脱水方法
JP4167972B2 (ja) 有機汚泥の脱水方法
JP2015517599A (ja) アニオン性または非イオン性ポリマーおよび安定化剤を含む逆分散体
JP4167919B2 (ja) 汚泥の脱水処理方法
JP7101947B2 (ja) 溶解性且つ安定性に優れた油中水型分散液
WO2022128184A1 (en) Miniemulsions comprising superhydrophobic and/or hydrophobic monomers, method of preparing the same and use thereof
JP4167973B2 (ja) 有機汚泥の脱水方法
JP5709257B2 (ja) 汚泥処理剤および汚泥脱水処理方法
JPH0578420A (ja) 貯蔵安定性の優れたw/o型エマルジヨンポリマーの製造方法
JP5288576B2 (ja) 活性汚泥の流出を防止する方法
JP5561759B2 (ja) 油中水型エマルジョン、その製造方法およびその使用方法
JP4753401B2 (ja) 油中水型水溶性高分子エマルジョンの使用方法
JP2003342305A (ja) 水溶性重合体エマルジョンの製造方法
JP4676632B2 (ja) 油中水型エマルジョンの溶解性調節方法
JP2014233647A (ja) 凝集処理剤及び汚泥の脱水方法
JP5630782B2 (ja) 汚泥脱水剤および汚泥脱水方法
JP2004202400A (ja) 希釈液の調製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091014

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20091222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091224

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100209

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20100611

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120717

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5046479

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250