JPH0578420A - 貯蔵安定性の優れたw/o型エマルジヨンポリマーの製造方法 - Google Patents

貯蔵安定性の優れたw/o型エマルジヨンポリマーの製造方法

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JPH0578420A
JPH0578420A JP23798491A JP23798491A JPH0578420A JP H0578420 A JPH0578420 A JP H0578420A JP 23798491 A JP23798491 A JP 23798491A JP 23798491 A JP23798491 A JP 23798491A JP H0578420 A JPH0578420 A JP H0578420A
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polymer
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acrylate
polymerization
hydrophilic
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JP23798491A
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Manabu Ibuki
伊吹学
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KONAN KAGAKU KOGYO KK
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KONAN KAGAKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】親水性モノマーの水溶液を、界面活性剤の存在
下で、疎水性媒体中に乳化して親水性又は水溶性のW/
O型エマルジョンポリマーを製造するにあたり、、系内
に(1)式で表わされるアクリル酸エステル又はメタク
リル酸エステルの内、1種類以上を親水性モノマーの総
重量に対し、50重量%以下を油相に混合して重合す
る。 (式中R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1乃至
20の炭化水素基。) 【効果】ポリマー自身の性能、流動性、溶解性を低下さ
せることなく貯蔵安定性の優れたW/O型エマルジョン
ポリマーを製造できる。従って、貯蔵可能期間が大幅に
延びるため製品の遠隔地への配送が可能と成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子の分散安定性が従
来品より優れ、また、長期にわたる貯蔵安定性の優れた
水溶性又は親水性のW/O型エマルジョンポリマーの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】W/O型エマルジョンポリマーを得るた
めには、例示するまでもなく、逆相乳化重合法がある。
【0003】この逆相乳化重合法によると、吸湿性や表
面粘着性のため、他の重合法すなわち塊状重合法や水溶
液重合法によっては工業上製造がきわめて困難なポリマ
ーも簡単に得られる利点がある(例えば、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート4級塩のホモポリマー等)。
【0004】現在市販されている逆相乳化重合法による
W/O型エマルジョンポリマーは、ポリマー濃度が30
乃至50%(通常40%)で、0.1ミクロン乃至5ミ
クロン程度の粒径の親水性又は水溶性ポリマー粒子が疎
水性媒体中に一応安定に分散しているが、製品を長期間
静置保存した場合、ポリマー粒子は疎水性媒体より比重
が重いためポリマー粒子がゆっくりと沈降し、液面上部
より疎水性媒体が徐々に分離して、単一界面をもつ2つ
の相を形成する。一方液底部付近では、沈降した粒子同
志が親水性ポリマーであるため、表面の粘着性が強いこ
ともあり付着して流動しにくい層を形成し、製品として
そのままでは使用に耐え得ない状態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在市販されている逆
相乳化重合法によってW/O型エマルジョンポリマー
は、長期間保存する場合、製品の貯蔵タンクに撹拌装置
を設け、一定期間ごとにこの撹拌装置によって安定分散
状態を保つ必要があった。
【0006】従って、斯様な撹拌操作の煩雑さを解消す
るため、分散安定性の有るポリマーが希求されている
(ポリマーの安定性の改良とは、油中水型エマルジョン
が水中油型エマルジョンに逆転する、すなわち転相を防
ぐことを意味するものではない)。
【0007】ポリマーの分散安定性を改良するには次の
ような方法が検討された。すなわち、ポリマー粒子の沈
降速度を遅らせるべく、重合操作時に、モノマー水溶
液粒子を機械的又は化学的方法によって小さくしたもの
を用いたり、疎水性媒体とモノマー水溶液との比重差
を小さくしたり、粘度を増大させた疎水性媒体を用い
る等々の方法が種々検討され、これらの方法はそれなり
の成果を上げてきたが、ポリマーの流動性が悪くなった
り、ポリマー自体の性能或いは溶解性が低下したりする
という問題が生じ、エマルジョンポリマーの特長である
性能、溶解性および流動性のすべてに優れ、分散安定性
の有るポリマーは得られていない。
【0008】本発明は斯様な点に着目して粒子表面の性
質を改良して分散安定性の有るポリマーを提供すること
を目的として創案したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を行ない本発明に至った。
【0010】本発明は親水性モノマーの水溶液を疎水性
媒体中に界面活性剤の存在下に乳化して重合する逆相乳
化重合を行い、親水性又は水溶性のW/O型エマルジョ
ンポリマー(ラテックスポリマー)を製造するにあた
り、系内油相中に、(1)式で表わされるアクリル酸エ
ステル又はメタクリル酸エステルのうち1種類以上を親
水性モノマーの総重量に対して50重量%以下を混合し
て重合することを特徴とするものである。
【0011】 (式中R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1乃至
20の炭化水素基。)(1)式で表わされるモノマー
は、好ましいものとして以下のものが挙げられる。
【0012】アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペン
チル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸n−オクチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アク
リル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ミリス
チル、アクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸ステアリ
ル、アクリル酸イソステアリル、アクリル酸ラウリル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロビル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i
−ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ヘプチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ミリスチル、
メタクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸イソステアリル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸Sラウリル、メタクリル酸ドデシルペンタ
デシル、メタクリル酸ベンジル。
【0013】これらは1種類でも、2種類以上を混合し
て用いても良い。
【0014】アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルは上記に限定されないが、特に好ましいのは、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシルペンタデシル等であ
る。
【0015】(1)式で表わされるモノマーの配合量
は、親水性モノマー総重量に対して50重量%以下であ
る。(1)式で表わされるモノマーの割合が増すと、重
合後のラテックスポリマーの分散安定性は増すが、割合
が多すぎると、系の粘度が増したり、本来の水溶性ポリ
マーの性能が妨げられる。
【0016】従って、好ましくは、10重量%以下が良
い。
【0017】本発明に用いる親水性モノマーとしては、
アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルピロリド
ン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、並びに、アクリル
酸、メタクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、イタコン酸、ソルビン酸、ケイヒ酸、およびこ
れらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニ
ウム塩、アミン塩、並びにビニルスルホン酸、(メタ)
アクリルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドスルホン
酸およびこれらの塩が挙げられる。
【0018】なおまた、ジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレート、ジアルキルアミノヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル
(メタ)アクリルアミド、ジアルキルアミノヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリルアミド、及びそれらの4級ア
ンモニウム塩、N−アルキルビニルピリジニウムハライ
ド、トリアルキルアリルアンモニウムハライド等が挙げ
られる。
【0019】もとより、以上挙げた2種類以上の混合物
も含まれる。
【0020】又、本発明はこれら水溶性ポリマーを適当
な架橋剤によって、部分架橋した親水性ゲルエマルジョ
ンにも適用できる。親水性ゲルエマルジョンは、一般の
粉体吸水ゲルと異なり、粒子が数ミクロンのエマルジョ
ンであるため他物質への混合が容易であること、又、固
体表面に容易に塗布できるなどの性質から泥水の固化
剤、吸湿紙等の各種吸湿材料や粘度調整剤にも用いるこ
とができる。
【0021】本発明は、これら広範な用途に適用が可能
である。
【0022】逆相乳化重合は、通常、疎水性媒体に界面
活性剤を溶解させた油相に、親水性モノマー水溶液に重
合開始剤を加えた水相を、油相を連続相として乳化さ
せ、乳化状態を保ちながら重合を行う。
【0023】疎水性媒体としては、通常、不活性な液体
炭化水素や置換炭化水素などの非極性有機溶媒や、各種
の植物油、動物油が用いられ、脂肪族炭化水素や芳香族
炭化水素の中から、臭気、引火点、安全性を考慮し、適
当な炭素数分布のものを選んでやれば良い。具体例とし
ては、n−パラフィン、イソパラフィン、鉱物油、ケロ
シン、ナフサ、トルエン、ベンゼン等がある。このうち
特に好ましいものは、n−パラフィン、イソパラフィン
である。
【0024】乳化剤としては、通常の各種界面活性剤が
用いられるが、それらの配合割合とHLB値より組合せ
は無限に可能である。
【0025】具体的には、ノニオン系のポリオキシエチ
レン型、エタノールアミン型、ポリエチレングリコール
型、多価アルコール型のいずれでも良いが、ラテックス
の安定性から数種の混合物が良く、又生分解の面から、
特にポリオキシエチレン型と多価アルコール型の組合せ
が好ましい。又、強アルカリや特に高温度になる様な条
件下になるラテックスにおいては、高分子系界面活性剤
を用いることもできる。界面活性剤の配合量は、分散安
定性を損なわない範囲で、経済的に必要以上の配合を避
けるべきである。
【0026】重合開始剤は通常のラジカル重合開始剤を
用いる。一般的なイソブチルパーオキサイド、ベンジル
パーオキサイドなどの有機過酸化物、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの無機過酸
化物、又はこれら過酸化物に還元剤を組合せたレドック
ス系触媒、又は、アゾ系の重合開始剤が使用できるが、
できるだけ直鎖状の高分子重合体を得るためにはアゾ系
の重合開始剤が好ましい。
【0027】具体例としては、2,2′−アゾビス
(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン塩酸塩)、
4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2′−
アゾビス(イソブチルアミジン塩酸塩)、2,2′−ア
ゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)、
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,
1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2,44−トリメチルペン
タン)、ジメチル2,2′−アゾビス(2−メチルプロ
ピオネート)、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロ
パン塩酸塩)、その他アゾ系触媒とレッドクス触媒の組
合せも用いることができる。
【0028】重合開始剤は水溶性と油溶性のどちらか一
方、又は、両者を使用しても良いが本発明の目的のため
には、特に水溶性の重合開始剤を用いるのが効果的であ
る。
【0029】重合に際しては、その他の添加剤として、
任意に、連鎖移動剤、キレート剤、塩、緩衝剤を用いる
ことができる。
【0030】
【作用】本発明によりポリマーの特長を全く低下させる
ことなく、分散安定性のみを格段に向上させることがで
きる。本発明により得られるポリマーがなぜ、分散安定
性が格段に優れているかという理由は明らかでないが、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが親水性ポ
リマー粒子表面近くでよく多く重合するために粒子表面
の性質が変わり、分散性が向上しているものと考えられ
る。
【0031】本発明は、ソープフリーポリメリゼーショ
ンで目的とするような界面活性剤を減量する効果も期待
できる。
【0032】又、W/Oエマルジョンを濃縮してポリマ
ー濃度を増すために減圧、加熱濃縮を行う際のエマルジ
ョンの安定化にも利用できる。
【0033】
【実施例1】脱イオン水30重量部、80%アクリル酸
水溶液27.2重量部、25%水酸化ナトリウム水溶液
47.7重量部、50%アクリルアミド水溶液160.
8重量部を混合し、PH=7.5とした水相と、炭素分
布がC12〜C15であるn−パラフィン79重量部にソル
ビタンモノオレート(HLB=4.8)を5.17重量
部、オレイン酸ポリグリコールエステル(HLB=1
2.8)を3.67重量部、メタクリル酸ラウリル1
9.13重量部を溶解した油相とを回転式ホモジナイザ
ーにて、10000r.p.m.で1分間混合乳化処理
した後、撹拌機、温度計及び不活性ガス導入口を備えた
密閉重合容器に仕込み、60分間窒素置換した後、2,
2′−アゾビス(2−アミジノプロパン塩酸塩)0.1
重量部を1%脱イオン水溶液としたものを加えて、重合
容器ジャケット温度を40℃とし、10時間重合を行っ
た。重合終了後、オレイン酸ポリグリコールエステル
(HLB=12.8)を6.9重量部添加混合し、反応
を完了させた。
【0034】得られたラテックスは、ポリマー濃度33
%、原液粘度750cps(ローターNo.3、60
r.p.m.、at25℃)、0.25%水溶液粘度7
0cps(ローターNo.2、60r.p.m.、at
25℃)、0.25%水溶液PH=7.4の安定なW/
O型エマルジョンであった。このラテックスからポリマ
ーのみをとり出し、極限粘度を測定したところ〔η〕=
19.5であった。
【0035】
【比較例1】実施例1のうちメタクリル酸ラウリルを除
いた他は、全く同じ配合、処理、重合条件にて重合を行
った。
【0036】得られたポリマーの物性は、原液粘度78
0cps(ローターNo.3、60r.p.m.、at
25℃)、0.25%水溶液粘度68cps(ローター
No.2、60r.p.m.、at25℃)、0.25
%水溶液PH=7.3。
【0037】ポリマーのみをとり出して極限粘度を測定
したところ、〔η〕=19.8であった。
【0038】
【実施例2】脱イオン75重量部、80%アクリル酸水
溶液33.5重量部、25%水酸化ナトリウム水溶液5
8.7重量部、50%アクリルアミド水溶液129.5
重量部を混合し、PH=7.5とした水相と、蒸留範囲
が200℃〜250℃の範囲のイソパラフィン90重量
部にソルビタンモノオレート(HLB=4.8)を6.
15重量部、オレイン酸ポリグリコールエステル(HL
B=12.8)を5.1重量部、メタクリル酸ステアリ
ル17重量部を溶解した油相とを、圧力式ホモジナイザ
ーにて混合乳化処理(400kg/cm2にて1回通
過)した後、撹拌機、温度計及び不活性ガス導入口を備
えた密閉重合容器に仕込み、60分間窒素置換した後、
2,2′−アゾビス(2−アミジソプロパン塩酸塩)
0.1重量部、過硫酸カリ0.002重量部、トリエタ
ノールアミン0.01重量部を各々脱イオン水に溶解し
たものを加えて、重合容器ジャケット温度を40℃と
し、12時間重合を行った。重合終了後、オレイン酸ポ
リグリコールエステル(HLB=12.8)7.5重量
部を添加混合し、反応を完了させた。
【0039】得られたポリマーは、ポリマー濃度28
%、原液粘度560cps(ローターNo.3、60
r.p.m.、at25℃)、0.25%水溶液粘度6
0cps(ローターNo.2、60r.p.m.、at
25℃)、0.25%水溶液PH=7.4の安定なW/
O型エマルジョンであった。
【0040】このラテックスからポリマーのみをとり出
し、極限粘度を測定したところ〔η〕=21.0であっ
た。
【0041】
【比較例2】実施例2のうちメタクリル酸ステアリルの
みを除いた他は、全く同じ、配合、処理、重合条件にて
重合を行った。
【0042】得られたポリマーの物性は、原液粘度57
0cps(ローターNo.3、60r.p.m.、at
25℃)、0.25%水溶液粘度61cps(ローター
No.2、60r.p.m.、at25℃)、0.25
%水溶液PH=7.4。
【0043】ポリマーのみをとり出し、極限粘度を測定
したところ〔η〕=20.5であった。
【0044】
【実施例3】脱イオン水75重量部、79%ジメチルア
ミノエチルアクリレート・メチルクロライド4級塩水溶
液179重量部を混合し、PH=4.5とした水相と、
炭素分布がC12〜C15であるn−パラフィン83重量部
にソルビタンモノオレート(HLB=4.8)を3.2
重量部、オレイン酸ポリグリコールエステル(HLB=
12.8)を9.3重量部、アクリル酸ラウリル9.8
重量部を溶解した油相とを回転式ホモジナイザーにて、
10000r.p.m.で1分間混合乳化処理した後、
撹拌機、温度計及び不活性ガス導入口を備えた密閉重合
容器に仕込み、60分間窒素置換した後、2,2′−ア
ゾビス(N.N′−ジメチレンイソブチルアミジン塩酸
塩)0.2重量部を1%脱イオン水溶液としたものを加
えて、重合容器のジャケット温度を40℃とし、8時間
重合を行った。
【0045】得られたラテックスは、ポリマー濃度4
0.5%、原液粘度1500cps(ローターNo.
3、60r.p.m.、at25℃)、0.25%水溶
液粘度91cps(ローターNo.2、60r.p.
m.、at25℃)、0.25%水溶液PH=6.8。
【0046】このラテックスからポリマーのみをとり出
して極限粘度を測定したところ、〔η〕=11.0であ
った。
【0047】
【比較例3】実施例3のうち、アクリル酸ラウリルのみ
を除いた他は、全く同じ配合、処理、重合条件にて重合
を行った。
【0048】得られたポリマーの物性は、原液粘度14
50cps(ローターNo.3、60r.p.m.、a
t25℃)、0.25%水溶液粘度95cps(ロータ
ーNo.2、60r.p.m、at25℃)、0.25
%水溶液PH=6.8。
【0049】このラテックスからポリマーのみをとり出
して極限粘度を測定したところ、〔η〕=10.5であ
った。
【0050】分散安定性評価 内径80mmのスクリューキャップ付500mlポリプ
ロピレン製サンプルビンにラテックスサンプル400m
lを入れ、室温にて密閉静置した場合の経時変化を比較
する。
【0051】
【表1】
【0052】ポリマー性能評価 実施例及び比較例の各ラテックスポリマーサンプルを脱
イオン水に溶解し、0.25%ポリマー水溶液を作成し
た。この際、実施例と対応する比較例サンプルの間に溶
解性の差異は、認められなかった。
【0053】上記ラテックスポリマー水溶液を用いて、
凝集試験(シリンダーテスト)を行った。
【0054】試験1 検水(2.5%カオリン懸濁液)
【0055】
【表2】
【0056】試験2 検水(2.5%カオリン懸濁液)
【0057】
【表3】
【0058】試験3 検水(5.0%デンプン懸濁液)
【0059】
【表4】
【0060】凝集試験の結果実施例と対応比較例の間に
凝集性能の差異は認めれらなかった。
【0061】
【表5】
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、ポリマー自身の性能、
流動性、溶解性を低下させることなく貯蔵安定性の優れ
たW/O型エマルジョンポリマーを得ることができる。
【0063】このため、多くの大小さまざまな商品形態
に対応可能となり、また、倉庫貯蔵可能期間が大幅に延
びるため、遠隔地への配送が可能となり、特に今まで困
難とされていた海外への輸出が可能となることも大きな
メリットである。
【0064】又、エマルジョンをこわさずに後処理し
て、さらに濃縮したり、他の化学物質と反応させたりす
る際にも、そのラテックスのエマルジョン安定性は大い
に役立つものである。又、従来のラテックスポリマーか
ら、界面活性剤を減量する為にも役立つものである。
【0065】従って、本発明は排水処理用高分子凝集
剤、製紙用薬剤、土木用薬剤、石油回収薬剤など多くの
産業界に寄与すること大なるものがあるのである。
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在市販されている逆
相乳化重合法によるW/O型エマルジョンポリマーは、
長期間保存する場合、製品の貯蔵タンクに撹拌装置を設
け、一定期間ごとにこの撹拌装置によって安定分散状態
を保つ必要があった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】
【作用】本発明によりポリマーの特長を全く低下させる
ことなく、分散安定性のみを格段に向上させることがで
きる。本発明により得られるポリマーがなぜ、分散安定
性が格段に優れているかという理由は明らかでないが、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが親水性ポ
リマー粒子表面近くでより多く重合するために粒子表面
の性質が変わり、分散性が向上しているものと考えられ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性モノマーの水溶液を、界面活性剤
    の存在下で、疎水性媒体中に親水性又は水溶性のW/O
    型エマルジョンポリマーを製造するにあたり、系内に
    (1)式で表わされるアクリル酸エステル又はメタクリ
    ル酸エステルの内、1種類以上を親水性モノマーの総重
    量に対し、50重量%以下を油相に混合して、重合する
    ことを特徴とする、貯蔵安定性の優れたW/O型エマル
    ジョンポリマーの製造方法。 (式中R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1乃至
    20の炭化水素基。)
JP23798491A 1991-09-18 1991-09-18 貯蔵安定性の優れたw/o型エマルジヨンポリマーの製造方法 Pending JPH0578420A (ja)

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Cited By (5)

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