JPH0770216A - 水溶性ポリマーの分散重合法 - Google Patents

水溶性ポリマーの分散重合法

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JPH0770216A
JPH0770216A JP6122599A JP12259994A JPH0770216A JP H0770216 A JPH0770216 A JP H0770216A JP 6122599 A JP6122599 A JP 6122599A JP 12259994 A JP12259994 A JP 12259994A JP H0770216 A JPH0770216 A JP H0770216A
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monomer
polymer
water
reaction mixture
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JP6122599A
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Manian Ramesh
ラメッシュ マニアン
Christopher P Howland
ピー.ホーランド クリストファー
Jeffrey R Cramm
アール.クラム ジェフリー
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/04Polymerisation in solution
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造時の最大粘度が通常の製造装置に充分に
適合し、したがって工業的な実施が容易な分散重合プロ
セスを提供する。 【構成】 水連続相分散系の形態で水溶性ポリマーを合
成する重合方法であって、水系反応混合物中で水溶性モ
ノマーを重合し、ここで、水系反応混合物は多価アニオ
ン系塩、少なくとも1種の高分子分散剤、随意の低分子
量の多価有機アルコール、及び随意の予備生成種ポリマ
ーを含み、水溶性モノマー、多価アニオン系塩、高分子
分散剤、随意の有機多価アルコールは水系反応混合物の
溶質であり、予備生成種ポリマーが存在する場合、これ
は水系反応混合物中で不溶性であり、重合の間に生成し
た水溶性ポリマーは、重合の間に生成したその濃度にお
いて水系反応混合物中で不溶であり、重合反応が開始し
た後に、モノマーの一部を水系反応混合物中に供給す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分散重合に関係し、より
詳しくは、水溶性ポリマーを合成するためのエチレン的
不飽和モノマーの分散重合に関係する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】水溶性
の合成ポリマーは凝集剤、脱水剤、製紙用薬剤、分散
剤、土壌改質剤などに広く使用されている。ポリマー
は、高分子構造の中のイオン及び/又は高極性のモノマ
ー単位の存在により親水性である。水溶性ポリマーはア
ニオン系、カチオン系、両性系、又は極性ノニオン系
(例、ポリアクリルアミド)であることができる。水溶
性ポリマーは一般に少なくとも約1000の重量平均分
子量を有し、通常はさらに高く、また、当然ながら塩化
ナトリウムのような無機塩と同等には水溶性がない。ま
た、水溶性ポリマーの水溶液は、5〜10重量%の濃度
で著しく粘稠であることが多い。これらのポリマーを凝
集剤、分散剤などに水系に使用する場合、その使用濃度
は一般に非常に低く、数ppm(100万分の1)又は
数ppb(10億分の1)のように低いことが多い。低
濃度の使用では、当然ながら高濃度で経験されるような
粘度の問題がない。
【0003】最も好ましい重合技術は工業的に実施可能
であって、さらにポリマー製品の貯蔵や輸送のような商
業的要因を含むポリマーの商業的使用に適する形態でポ
リマーを製造することである。ポリマーの目的とする商
業的用途が少なくとも一部においてポリマーの水溶性に
依存する場合、使用環境及び/又はポリマーの供給流体
中でのポリマーの溶解や分散の容易性は主要な因子であ
ることが多いが、一般に他の商業的実用性の全てよりも
重要な因子ではない。工業的な重合技術は一般に、エマ
ルジョンやバルク(生)の中に保持された、溶液やサス
ペンション中でのモノマーの重合を含み、これらの各々
は、以降でのべるように、重合プロセス、製品が供給さ
れる形態、ポリマー製品に含まれる異種物質、使用に要
求される溶解や分散の容易性に長所と短所を有する。
【0004】水溶性ポリマーは、比較的低いポリマー活
性における比較的高い溶液粘度のため、水溶液として供
給することは殆どない。所望の分散系についてその溶液
の粘度が充分に低い場合、殆ど常にポリマー濃度が低過
ぎ、貯蔵と輸送に過大なコストと労力、エネルギーの無
駄を必要とする。このため及び他の理由により、追加の
処理のないポリマー溶液の提供のための溶液重合は、一
般に重合技術として選択されない。溶液の形態でないポ
リマーを提供するための溶液重合は、溶媒を乾燥若しく
はストリップするか、ポリマーを溶液から沈殿させる必
要があり、いずれも望ましくない付加的な処理過程を必
要とする。
【0005】ポリマーは場合によりポリマーの濃縮され
た形態であるドライ粉末(一般に約85〜95重量%活
性体)として供給され、貯蔵/輸送の負担が少ないが、
製造と最終的な用途の両方で付加的な処理、それに伴う
時間、労力、エネルギーを必要とする。ドライポリマー
は或るタイプのビヒクルから回収する必要があり、或い
はあるタイプの乾燥又はストリッピングプロセスによっ
て溶媒を回収する必要があり、後者は使用前に溶解/分
散処理を必要とする。高温でのポリマーの乾燥はエネル
ギーを消費するだけでなく、加熱によって三次元のポリ
マー架橋が生じ、水不溶性の部分が生成することがあ
る。例えば、ポリマー供給溶液を調製するためにドライ
ポリマーを使用する場合、ポリマーを水にゆっくりと添
加し、次いで攪拌及び/又は熟成の長い時間を必要とす
ることが多い。ドライの形態を所望とする場合、一般に
サスペンション重合技術は、最小限の異種物質を含む重
合媒体からポリマーを最も容易に回収することができる
が、通常このようなサスペンション重合は疎水性溶媒と
してシクロヘキサン、トルエンなどのような易燃性物質
を使用し、同様にエネルギー回収と装置に多大なコスト
を必要とする。比較的純粋なポリマーの必要性が、それ
にもかかわらずドライ形態のポリマーが選ばれる基本的
な理由である。
【0006】例えば、バルクの均一な重合又はモノマー
の生の混合物の重合による溶媒や流体ビヒクルを用いな
い重合は、固体高分子塊や表面積の高くない粉末を生成
することができる。ポリマーの堅固な塊は、当然ながら
溶解や分散がさらに困難である。一般にバルクの重合方
法は堅固な塊の製造に限定され、易溶解性の水溶性ポリ
マーの製造には使用されない。
【0007】分散相にポリマーを含むエマルジョンはポ
リマー含有製品の便利な形態であることが多い。エマル
ジョンは、流体でありながら合理的に高い濃度のポリマ
ーを保持できることが多く、分散相の高い表面積はポリ
マーの具体的な溶解や分散を助ける。さらに、エマルジ
ョン重合によって多種のポリマーを便利に調製すること
ができ、追加の処理なしに所望のエマルジョン形態を提
供する。水連続形と油中水形の両方のエマルジョン重合
法が知られている。
【0008】水連続形エマルジョン重合法は、水中油形
の乳化剤とミセル中に形成されたポリマーを使用する。
実質的に油を含まないラテックスを生成することができ
るが、出発モノマーが水不溶性又はわずかだけ水溶性ゆ
モノマーでなければならないため、水溶性の範疇の殆ど
のポリマーには適さない。また、得られたラテックスは
ミセル形成と安定性に必要な水中油形の乳化剤を含むこ
とがある。
【0009】水溶性モノマーから誘導された水溶性ポリ
マーの油中水形ラテックスはよく知られ、例えば米国特
許第3284393 号(1966年11月8日発行、発明者Vanderho
ffら)、米国再発行特許第28474 号(1974年7月8日再
発行、発明者D.R. Anderson,A.J. Frisque)に開示され
ており、これらの特許の開示事項は本願でも参考にして
含まれる。ラテックスは水中油形重合によって形成する
ことができ、又は予備生成したポリマーの水中油形エマ
ルジョン中の分散系であることができる。いずれの方法
もラテックスの形態で貯蔵・輸送ができ、次いで便利な
量を入れて逆にすることができる油中水形のラテックス
又はエマルジョンを提供する。この逆転は容易に分散さ
れる分散相ポリマーを開放する。好適に製造される油中
水形エマルジョン、その重合法や分散法は世界的な商業
的成功を得ている。さらに、非常に分子量の高いポリマ
ー、例えば500万〜1000万又はそれ以上の重量平
均分子量のポリマーは油中水形エマルジョン重合法を用
いて調製できることが多く、高分子量の水溶性ポリマー
もまた例えば水処理分野に世界的な商業的成功を得てい
る。
【0010】油中水形エマルジョンとして市販されてい
るポリマーの使用における1つの固有な欠点は、目的の
供給溶液又は前駆体へのエマルジョンの転化がポリマー
だけを導入せず、エマルジョン重合に使用した油と界面
活性剤もまた導入することである。上記のように、ドラ
イ形態のポリマーが選択される理由の多くは比較的純粋
なポリマーの必要性である。油相は20重量%以上のラ
テックスを含むことができる。使用する前にポリマーを
エマルジョンの油、界面活性剤、及び他の非水系成分か
ら単離することは、この形態のポリマー製品によって得
られる長所を消すであろうため、概して工業的に妥当で
はない。油中水形エマルジョンの使用におけるもう1つ
の欠点は、転化は転化用薬剤(水溶性界面活性剤)を必
要とし、ポリマー供給溶液、したがってポリマーを使用
する水系又は他の工業的系に付加する異種物質の量を増
すことである。また、転化は一般にエマルジョンを使用
する場所で付加的な処理装置を必要とする。油中水形の
エマルジョンは易燃性であることがある。連続的な油相
として採用した有機物質は、用途に適用するに概して不
必要であっても消費され、この高価な原料の無駄は油中
水形エマルジョンの原価効率のマイナス要因である。連
続相として使用する有機物質は環境的理由又は他の理由
により、使用の系において不都合な不純物であることが
あり、環境的に許容できる油フリーの工業的要請が増加
してきている。油中水形エマルジョンを調製及び/又は
使用するにおけるこれらの欠点は、通常は油中水形エマ
ルジョンの形態からのみ得られる長所を有する油フリー
のポリマーへの工業的要請を増している。
【0011】塩水溶性中での従来の沈殿重合において、
ポリマー粒子は生成しながら接合する傾向があり、この
ため大き過ぎる塊に肥大し、取扱いを非常に難しくす
る。得られた分散系はイオンの解離(disassociation)を
抑制するpH条件においてのみ安定であり、ポリマーの
イオン基が解離した(dissociate)ときにゲル化する。イ
オン性ポリマーは、一般にイオン基の解離とポリマー鎖
の伸長によって意図する活性を明示し、使用時に中性に
するか、アニオン系ポリマーでは高いpHにカチオン系
ポリマーでは低いpHの溶液中で使用しなければ充分な
活性を有さない。また、この方法で、多くの用途に最も
有効な電荷密度である15モル%以下のイオン化程度を
有するポリマーを生成することは難しい。
【0012】水溶性ポリマーを調製するための沈殿重合
が米国特許第4380600 号(1983年4月19日発行、発明者
Hasodaら)に開示されている。水溶性ポリマー(堆積用
ポリマー)を沈殿媒体として使用する。堆積用ポリマー
の沈殿作用は乏しく、このため所望の水溶性ポリマーを
不溶化するには多量の堆積用ポリマーを必要とする。例
示のように、重合反応混合物中に使用する水溶性ポリマ
ーの量は、時には、それにより生成するポリマーの量よ
りもかなり多い。
【0013】分散形態の水溶性ポリマーを製造するため
の、有益性の高い分散重合のプロセスが米国特許第4929
655 号(1990年5月29日発行、発明者Hisao Takeda, Mu
tsumi Kawano)、米国特許第5006590 号(1991年4月9
日発行、発明者Hisao Takeda, Mutsumi Kawano)、欧州
特許出願No.85308398.8(発行No.0183466, 1986年6月4
日、発明者H.Takeda, M. Kawano)に開示されており、こ
れらの3報は本願でも参考にして含まれる。これらのプ
ロセスを次に説明する。
【0014】米国特許第4929655 号において、所望によ
り95モル%までの(メタ)アクリルアミドを含む水溶
性モノマーを、カチオン系水溶性ポリマーを含む多価ア
ニオン系塩水系反応混合物中で重合している(以降で詳
細に述べる)。多価のアニオン系塩は溶液からポリマー
を堆積させる薬剤である。グリセリンやエチレングリコ
ールのような多価アルコールはポリマーの堆積を促進す
るために時々使用される。反応媒体中に存在するカチオ
ン系水溶性ポリマーはポリマー粒子を形成するための分
散剤であり、モノマーの全重量を基準に1〜10重量%
の量で使用すべきと説明されている。このポリマーの濃
度が最小値の1重量%より低いとポリマーの堆積は生じ
ない。重合反応媒体中のモノマーの濃度は、好ましくは
5〜30重量%と開示されている。約500〜約290
0cpsの粘度を有するポリマー分散系生成物が例示さ
れており、後者の例では、重合の後にさらに多価アニオ
ン系塩を添加することにより粘度を下げている。0.2
%のポリマー溶液の調製に必要なこれらのポリマーの溶
解時間は、10〜15%のポリマー濃度のこれらの分散
系を使用して20分間のみであった。これに対し、同じ
攪拌条件で市販の粉末状ポリマー(95%活性)を溶解
して0.2%ポリマー溶液を得るには60分間を必要と
した。
【0015】米国特許第5006590 号において、2種の水
溶性カチオン系ポリマーを含み、その1種は多価アニオ
ン系塩溶液中で不溶性であり、もう1種は多価アニオン
系塩溶液中で可溶性である多価アニオン系塩の水溶液中
での水溶性モノマーを重合している(以降で詳細に述べ
る)。溶液から生成するポリマーを沈殿するために多価
アニオン系塩を混和し、ポリマーの微細な粒子を得るよ
うに沈殿を調節している(この塩析は「ホフマイスター
系列の原理」に基づく)。場合により、グリセリンやエ
チレングリコールのような多価アルコールがポリマー沈
殿をさらに改良することができる。反応媒体中に存在す
る2種のカチオン系水溶性ポリマーはポリマー粒子を形
成するための分散系を共に含み、モノマーの全重量を基
準に1〜10重量%の量でそれぞれ使用すべきと開示さ
れている。重合反応媒体中のモノマー濃度は、好ましく
は5〜30重量%の範囲であると開示されている。約5
00〜3200cps(付加的多価アニオン系塩の重合
後の添加の前)を有するポリマー分散系生成物の調製が
例示されている。付加的多価アニオン系塩の重合後の添
加により1000cps以下に分散系粘度を下げること
が作業性のために好ましいとしている。
【0016】上記の米国特許第4929655 号と米国特許第
5006590 号に開示の分散重合は、連続油相の欠点、安定
性のための通常の界面活性剤の使用、及び分散相からポ
リマーを開放するための逆転の必要性を無しに、その希
薄な水溶液を調製する際のポリマーの迅速な溶解を含む
上記の油中水形エマルジョン重合の長所を提供する。例
えば約10〜20重量%又はそれ以上の高いモノマー濃
度を使用する場合、製造中の最大粘度は通常の製造装置
だと高すぎる。低いモノマー濃度は製造中の高粘度の問
題を回避することができるが、得られる分散系中のポリ
マーの濃度を下げる。
【0017】欧州特許出願公開明細書No.85308398.8 に
おいてカチオン系、アニオン系、ノニオン系の水溶性ポ
リマーを調製するための同様な分散重合プロセスが開示
されている。本発明の目的は、連続油相の欠点、安定性
のための通常の界面活性剤の使用、及び分散相からポリ
マーを開放するための逆転の必要性を無しに、その希薄
な水溶液を調製する際の高濃度のポリマーの迅速な溶解
を含む上記の油中水形エマルジョン重合の長所を提供す
ることである。また、本発明の目的は製造時の高過ぎる
最大(ピーク)粘度を生じることなく分散重合を提供す
ることである。また、本発明の目的は製造時の最大粘度
が通常の製造装置に充分に適合する分散重合プロセスを
提供することである。また、本発明の目的は製造時の過
度に高い最大粘度が回避され、このため最大粘度による
得られた分散系のポリマー濃度の減少が生じない分散重
合プロセスの提供である。本発明のこれら及びこの他の
目的は次の詳細な説明より明らかになるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明は、
水連続相分散系(water-continuous dispersion) の形態
で水溶性ポリマーを調製する重合プロセスを提供するも
のであり、水系反応混合物中での水溶性モノマーの重合
を含み、使用するモノマーの一部を重合反応が開始した
後に反応混合物中に供給する。より詳しくは、水系反応
混合物は、多価アニオン系塩、少なくとも1種の高分子
分散剤、随意の低分子量の多価有機アルコール、随意の
予備生成した種ポリマーを含み、ここで水溶性モノマ
ー、多価アニオン系塩、ポリマー分散剤、及び多価有機
アルコール(存在するならば)は水系反応混合物の溶質
であり、予備生成種ポリマー(存在するならば)は反応
混合物中で不溶性であり、好ましくは微細粒子分散系の
形態であり、生成したポリマーは重合の際に生成したそ
の濃度において反応混合物中で不溶性である。
【0019】米国特許第4929655 号、米国特許第500659
0 号、欧州特許出願公開明細書No.85308398.8 に開示の
ユニークな分散重合の大きな長所は、最終製品の高濃度
のポリマー活性を有する分散系を得るためには、必要な
過剰製造設備の高いコスト、それによるエネルギーの消
費によって減じられる。また、これらのユニークな長所
は、製造時の粘度の問題を避けようとして代わりに15
〜20重量%のモノマー濃度の限界を設定したときに減
じられ、このことは通常の製作の反応器においても経験
されている。約15〜20重量%、又はそれ以上のモノ
マー濃度をこれらの分散プロセスで採用すると、製造時
の粘度ピークは通常の工業的製造設備では高過ぎる。製
造時における過大な高粘度においても操作することがで
きる工業的規模の装置コストは法外であり、それ自身で
その分散プロセスの工業的価値を大きく減じる。代わり
に低いモノマー濃度を採用することは、生産能力あたり
のポリマー生産速度を減じ、分散系製品中のポリマー濃
度を下げる。重合完了後の粘度を下げるために多価アニ
オン系塩の濃度を増すこともできるが、分散重合の際で
はない。多価アニオン系塩の過剰濃度はカチオン系水溶
性ポリマーの速い沈殿につながることがある。安定した
速度よりも大きい沈殿速度は粒子の凝集につながること
があり、ゲルの生成となることがある。
【0020】本発明は、広い態様において、既知の分散
重合法の長所を全く減じることなく製造時の最大粘度の
パラメーターを低下する分散重合法により、水溶性ポリ
マーの水分散系を調製するプロセスを提供する。本発明
は製造時の粘度ピークを低下するため、高いモノマー装
入量においても標準的な工業的製造装置を使用すること
ができる。このプロセスにおいて、水溶性モノマーの供
給は多価塩の水溶液中で重合し、重合は多価アニオン系
塩の水溶液中で可溶な水溶性ポリマーの存在下で行い、
好ましくは水溶性モノマー供給原料の100重量部あた
りの少なくとも10〜15重量部が重合の開始時に重合
反応混合物中に存在し、残りは重合の際に漸増等して添
加する。
【0021】本発明の方法の間に生成したポリマーは、
多価アニオン系塩含有反応混合物から沈殿又は堆積し、
この堆積等によって最終的なポリマー製品の分散系が生
成する。重合の開始時及びその後の重合反応時に、多価
塩の水溶液には不溶であるがそれにもかかわらず水溶性
であるポリマーを、所望により種ポリマー分散系として
存在させることができる。或いは、初期モノマー装入量
よりポリマーを生成させ、種ポリマー分散系をその場で
形成する。ここで、本発明の方法はポリマー上のポリマ
ーの継続的蓄積にはならない。そのようなメカニズムで
は、過度に大きいポリマー粒子径に不可避的につながる
であろう。本発明の方法においては、モノマー及び/又
は生成中のポリマー鎖がポリマー粒子の中に拡散し、反
応混合物の水系相の中で重合するよりもその粒子の中で
重合し、次いで堆積すると考えられるが、本発明はこの
考えに限定されるものではない。その代わりに本発明に
よって提供される最終的な有益な効果を例証する。
【0022】好ましい態様において、本発明は水溶性モ
ノマーの生成するためのエチレン的不飽和モノマーの分
散重合である。生成するポリマーは高分子構造中のイオ
ン及び/又は高極性の単量体単位の存在によって水溶性
である。これらの水溶性ポリマーはアニオン系、カチオ
ン系、両性系又は極性ノニオン系(例、ポリアクリルア
ミド)であることができる。これらの水溶性ポリマーは
一般に少なくとも1000の平均分子量を有し、通常は
さらに高い。これらの水溶性ポリマーの水溶液は5〜1
0重量%のポリマー濃度であっても顕著に粘稠であるこ
とが多い(B型粘度計で2000cps以上)。また、
本発明は水溶液ポリマーを製造するための工業的に実施
可能な重合技術を提供し、かつポリマー製品の貯蔵や輸
送のような工業的因子を含むポリマーの工業的使用に充
分に適する形態のポリマーを生成する。また、本発明の
方法によって得られる水溶液ポリマー分散系は、ポリマ
ー製品に含まれる異種物質や異種物質を後に添加するこ
と無くして、使用環境及び/又はポリマー供給原料流体
中でのポリマーの溶解又は分散の容易性を提供する。
【0023】本発明は、連続油相の欠点がなく、安定性
のための通常の界面活性剤の使用や分散相からポリマー
を開放するための逆転の必要が無く、ポリマーの希薄な
水溶液を調製する際のポリマーの速い溶解とポリマーの
高濃度を含む上記の油中水形エマルジョン重合の長所を
有する分散重合を提供する。本発明は製造時の過大な粘
度ピークが生じない分散重合を提供する。本発明は製造
時の粘度ピークが通常の製造装置に充分適合し、したが
って製造時の粘度ピークが反応混合物中又は得られる分
散系の中のポリマー濃度を減じない分散重合法を提供す
る。
【0024】本発明は、広い態様において、低い最終製
品粘度を有して水中でのポリマーの迅速な溶解を可能に
する水溶性ポリマーの水分散系の調製方法であり、ポリ
マーは高い分子量を有することができ、この方法は製造
時の粘度ピークのパラメーターに対して最も有意な調節
を提供する。この方法において、(1) 多価アニオン系塩
の水溶液中で水溶性モノマーの供給原料を重合し、(2)
多価アニオン系塩の水溶液中で可溶な水溶性ポリマーの
存在下で重合を行い、(3) 重合パラメーターは、モノマ
ー供給原料を多価アニオン系塩の水溶液中で不溶なポリ
マーに重合するに充分であり、(4) 特に有意には、重合
の開始時に重合反応混合物中にモノマー供給原料の一部
のみが存在し、残りは重合開始後の重合終了前に添加す
る(重合プロセスの間)。
【0025】広い態様において、全モノマー供給原料の
100重量部あたり少なくとも5重量部が重合開始時に
反応混合物中に存在し、全モノマー供給原料の100重
量部あたり少なくとも15重量部を前記の重合開始後に
反応混合物中に添加する。好ましい態様において、全モ
ノマー供給原料の100重量部あたり少なくとも10重
量部が重合開始時に反応混合物中に存在し、全モノマー
供給原料の100重量部あたり少なくとも20重量部を
前記の重合開始後に反応混合物中に添加する。
【0026】別な好ましい態様において、反応混合物
は、重合の開始時に重合すべきモノマーの少なくともポ
リマー不溶化限界濃度を含む。本願において、用語「ポ
リマー不溶化限界濃度(polymer-insolubility-threshol
d cocentration) 」とは、所与の多価アニオン系塩の水
系溶液の条件中で重合反応生成物の沈殿を見ることがで
きる重合反応生成物の最小濃度に等しい重合開始時のモ
ノマー濃度を意味する。このようなポリマー不溶化限界
濃度は、好ましくは実質的に同じ単量体単位のポリマ
ー、単量体単位の実質的に同じモル比、実質的に同じ重
量平均分子量のポリマーについて求め、又は調製してい
るポリマーとしての極限粘度数(IV)又は換算比粘度
(RSV)を求める。これらの1種以上のパラメーター
について約10%の違いのあるポリマーは実質的に同じ
範疇のポリマーであると考えられる。重合開始時の所与
の多価アニオン系塩水溶液の条件は、溶質の種類と濃
度、溶液中のコロイド状又は固体物質、圧力や温度等の
ような物理的パラメーターのような組成物のパラメータ
ーを含む。反応開始時の反応混合物中のモノマーのポリ
マー不溶化限界濃度は、モノマーを全く付加的に添加せ
ずに、重合がモノマーのポリマーへの転化を約30%進
行させたときに多価アニオン系塩水溶液中の溶解限界に
少なくとも近い重合反応生成物の濃度を提供することが
できる(ここで、本発明はこのような程度の転化が生じ
る前の付加的モノマーの転化を除外しない)。重合開始
時の反応混合物中のモノマーのポリマー不溶化限界濃度
の存在は、上記のように、好ましくは最小限であり、絶
対的な最小値や全ての所与の重合プロセスにおける最適
開始条件では必ずしもない。
【0027】いくつかの好ましい態様において、本発明
の方法によって調製されるポリマーは、3重量%以下の
ポリマー不溶化限界濃度を有し、反応混合物は、重合の
開始時に重合すべきモノマーを少なくとも3重量%含
む。この3重量%の最小値は調製されているポリマーに
ついてのポリマー不溶化限界濃度と同等又はそれ以上で
ある。このような好ましい態様及び他の態様において、
モノマーは、所与の反応混合物中で所望のポリマー不溶
化限界濃度のポリマーを提供するために選択し、或いは
反応混合物の成分を、所望のポリマーが所望の範囲のポ
リマー不溶化限界濃度を有するように選択することがで
きる。
【0028】何らかの決定的な最小ポリマー不溶化限界
濃度があるのではなく、重合開始時にその濃度において
多価アニオン系塩水溶液中でモノマーが可溶であり、重
合開始時の濃度が合理的に効率のよいフリーラジカル重
合を提供するに充分高い束縛条件が要求事項となりやす
い。(フリーラジカル重合は、他のモノマーと反応する
フリーラジカルモノマーの生成によって開始する連鎖反
応である。成長しているポリマー鎖はフリーラジカル末
端基を有し、末端基が他のフリーラジカルと反応したと
きにポリマー鎖の成長が停止する。この連鎖反応重合メ
カニズムは当業者がよく知るところであり、合理的に効
率のよいフリーラジカル重合が提供されるか否かは当業
者により既知の方法又は理論的に容易に決められる。)
例えば0.1重量%以下の極めて低いポリマー不溶化限
界濃度を有するポリマーは、問題の多価アニオン系塩水
溶液中で不都合に低い溶解性を有するモノマーから誘導
されたいくつかの単量体単位を含む傾向にある。
【0029】別な好ましい態様において、重合開始時の
反応混合物中のモノマー(2種以上のこともある)の濃
度は約n〜20nであり、ここでnは所与の反応混合物
中でのそのモノマー(2種以上のこともある)のポリマ
ー不溶化限界濃度である。別な好ましい態様において、
重合開始時の初期反応混合物中のモノマー(2種以上の
こともある)の濃度は、所与の反応混合物でのそのモノ
マー(2種以上のこともある)のポリマー不溶化限界濃
度の値にかかわらず約3〜約30重量%又は35重量%
である。より好ましい態様において、重合開始時の初期
反応混合物中のモノマー(2種以上のこともある)の濃
度は、所与の反応混合物でのそのモノマー(2種以上の
こともある)のポリマー不溶化限界濃度の値にかかわら
ず約6〜25重量%又は30重量%である。
【0030】反応混合物は、当然ながら、開始時から終
了時まで重合反応を維持するために充分なモノマー及び
/又は成長中のポリマー鎖を含む必要がある。重合が早
過ぎて終了しなければ、重合開始後に反応混合物中に維
持されなければならない特定のモノマー濃度の最小値は
ない。重合開始時に反応混合物中に含まれていなかった
モノマー(開始後のモノマー供給)を、例えば滴状で時
間をかけて少ない増量で添加することができ、又はモノ
マーの迅速な実質的に均一な分散を可能にしながら製造
中の反応混合物に添加することもできる。どんな理由で
も、反応混合物全体へのモノマーの分散を阻害するモノ
マーの多量の添加は不都合であろう。
【0031】重合開始後のモノマー供給原料の添加は重
合開始後直ちに、又はその後に開始することができる。
好ましい態様において、全体の重合反応期間の前半の中
で重合開始後モノマー供給原料を添加する。より好まし
い態様において、重合開始後モノマー供給原料は、全体
の重合反応期間の4分区間の2番目の中で添加する。よ
り好ましい態様において、重合開始後モノマー供給原料
は、重合反応期間の全体の前半の中で添加し、約0.0
25m〜約0.25mの期間の中で全部を添加し、ここ
でmは重合反応の全期間であり、さらに好ましい態様に
おいては、開始後モノマー供給原料を重合反応期間の全
体の前半の中で添加し、約0.05m〜約0.1mの期
間の中で全部を添加する。より好ましい態様において、
開始後モノマー供給原料は全体の重合反応期間の4分区
間の2番目の中で添加し、約0.025m〜約0.25
mの時間の中で全部を添加し、ここでmは重合反応の全
期間であり、さらに好ましい態様においては、重合開始
後モノマー供給原料を重合反応期間の4分区間の2番目
の中で添加し、約0.05m〜約0.1mの時間の中で
全部を添加する。
【0032】本発明の方法の主な長所は、重合の間の反
応混合物の見掛け粘度(bulk viscosity)を、多価塩を不
都合に高い使用量にすることなく、操作できないほど高
い粘度から妥当に低い粘度まで低下させることが可能な
点である。最終生成物と、生成ポリマーの溶液からの堆
積が開始した後の前駆体反応混合物は安定な分散系を維
持する必要がある。重合の完了前の反応混合物は、生成
するポリマーの堆積物に分散作用を提供し、制御されな
いポリマー粒子の成長及び/又はポリマー粒子の凝集を
防ぐために、充分な量の可溶性ポリマーを含む必要があ
る。反応混合物中の必要な可溶性ポリマーの存在は、多
価アニオン系塩の無制限の濃度を防ぐ。重合開始後モノ
マー供給原料の添加の時間と速度についての上記の好ま
しい態様は、見掛け粘度の低下と本発明の長所の調節を
向上させる。
【0033】このように、水溶性モノマー供給原料は2
つの方法によって重合反応混合物に供給する。第1の方
法は、重合の開始時に反応混合物中に存在するように、
重合の開始前に重合反応混合物に水溶性モノマー供給原
料の一部を添加することである。この第1の方法は、添
加が多量又は漸増的であっても本質的にバッチ技術であ
り、水溶性モノマー供給原料のその部分は本明細書にお
いて「初期モノマー供給原料」と称す。第2の方法は、
添加が多量又は漸増的であっても重合開始後であり、水
溶性モノマー供給原料のその部分は本願において「開始
後モノマー供給原料」と称す。
【0034】好ましい態様において、初期のモノマー供
給原料と重合開始後のモノマー供給原料の中のモノマー
のモル比は実質的に同じである(各々のモノマー種のモ
ル%値は、初期モノマー供給原料と開始後モノマー供給
原料の間で約10〜15%以上は変わらない)。初期モ
ノマー供給原料と開始後のモノマー供給原料の中のモノ
マーのモル比は実質的に同じである必要はなく、実際に
は、初期のモノマー種と重合開始後のモノマー種とのモ
ノマー種の一致は必要でない。モル比及び/又はモノマ
ー種の違いの程度が増すにつれて、得られるポリマーの
不均質性の程度が増し、特に開始後モノマー供給原料を
重合開始の直後よりも後に開始したときにそうなる。不
均質なポリマー生成物は通常は工業的に望まれていない
が、特にポリマー画分の極値(extreme of polymer frac
tion) が反応混合物中で類似の溶解性を有するときに本
発明の方法によって製造することができる。
【0035】重合開始時において、多価アニオン系塩の
水溶液中で不溶性である水溶性ポリマーは、所望により
予備生成種ポリマーとして存在することができ、そのよ
うな予備生成種ポリマーが存在する場合、好ましくは本
発明の方法によって生成したポリマー堆積物の最大粒子
径と同等以下の粒子径を有する安定な分散系の形態で存
在する。ここで、このような随意の成分を使用しない好
ましい態様においては、代わりに「種ポリマー」として
初期のモノマー装入量からその場で生成したポリマーを
使用する。重合開始前に重合反応混合物に予備生成種ポ
リマーを添加する場合、好ましい態様では、特に多価ア
ニオン系塩水溶性中で分散した状態において微細な粒子
として重合反応混合物中に添加する。
【0036】多価アニオン系塩の水溶液中で不溶性であ
る水溶性ポリマーは、好ましくは本発明の方法によって
調製した生成物であり、理由は本発明によって調製した
分散系は望ましい低粘度と、そのような予備生成種ポリ
マーの望ましい微細な粒子径を有するためである。ここ
で、予備生成種ポリマーは、予備生成種ポリマーを生成
するために反応混合物からその場で堆積させた粘稠な溶
液として添加することもできる。予備生成種ポリマーの
特性(単量体単位、モル比、分子量、枝別れや架橋の度
合い等のパラメーター)は本発明の方法によって得られ
るポリマーのそれと同等であることができる(常に必要
とされることはない)。予備生成した種ポリマーを反応
混合物中に含める場合、好ましくは可溶性分散剤の好ま
しい範囲と同じ範囲の量で使用し、即ち使用する(全)
モノマーの100重量部につき約3〜10重量部の量で
ある。
【0037】多価アルコール、例えばグリセリン(グリ
セリン又は工業用グリセリン)、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ペンタエリトリトール、ソルビ
トール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等は本発明の方法で生成したポリマーの堆積又は
沈殿を、安定な分散系を形成する微細な粒子としてさら
に助長することが多い。このような多価アルコールは約
1000以下、好ましくは500以下の分子量を有する
アルコールであり、ポリビニルアルコール等のような高
分子系を含まない。反応混合物はこのような多価アルコ
ールを、全モノマー供給原料の100重量部あたり0〜
約10重量部の量で含むことができる。
【0038】本発明の重合は、好ましくは通常の水溶性
フリーラジカル開始剤を使用して行う。水溶性のアゾ化
合物、例えば 2,2'-アゾビス(2- アミジノプロパン)ハ
イドロクロライド又は 2,2'-アゾビス(N,N- ジメチレン
イソブチルアミジン)ハイドロクロライドの使用が特に
好ましい。最終生成物のポリマー分散系への種々の塩の
添加(重合が完了した後)は、ポリマー分散系の粘度低
下と、連続的水系相の比重が分散したポリマー粒子の比
重が同等又は等しい分散系の製造に有効である。このよ
うな同等な比重は分散系の長期間の安定性を向上する。
取扱いに対しては最終生成物の分散系の粘度はB型粘度
計で1000cps以下であることが好ましく、塩の添
加は一般にこの範囲に粘度を低下させることができ、一
方で、2つの分散系の相に同等な比重を提供することに
より分散系からのポリマーの分離を効果的に抑制する。
このような重合後の塩の添加は、上記のような重合の際
の過度に高い塩の量のような欠点がなく、又は少なくと
も程度が少ない。
【0039】多価アニオン系塩は、生成中又はこの他の
可溶性ポリマーを堆積させるために反応混合物中に混和
する。塩は好ましくはスルフェート又はホスフェートで
あり、これらの塩の典型的な例としては硫酸アンモニウ
ム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニ
ウム、リン酸水素アンモニウム、リン酸水素ナトリウ
ム、リン酸水素カリウムがある。塩は重合の際に反応混
合物から生成ポリマーを沈殿させるに充分な量で使用
し、好ましくはこのような堆積は、少なくとも全重合期
間の最初の4分の1の間に生成を開始する。好ましい態
様において、重合反応の全ての所与の時点で、反応混合
物の全重量を基準に約15〜約20重量%の量で反応混
合物中の重合反応の間にずっと存在する。塩溶液の濃度
が15重量%より低いと生成したポリマーは不都合な程
度で可溶のままで反応混合物中に残ることがあり、この
ことは結果的に流体分散系よりも粘稠なポリマー水溶性
の形態となる。より好ましい態様において、重合の際に
存在する塩の量は同じ基準で約16〜約18重量%であ
る。
【0040】本発明で用いる高分子分散剤は、好ましく
は適切に高い分子量でありながら塩の水溶液中で可溶で
ある有機ポリマーであり、好ましくは使用する全モノマ
ーの100重量部あたり約2〜約10重量部の量で使用
する。好ましい態様において、高分子分散剤は少なくと
も約50000〜100000の重量平均分子量を有
し、より好ましくは少なくとも約5000000であ
る。この分散剤は生成中のポリマーを不溶化する作用を
有しないと考えられる。この高分子分散剤は一般に生成
中のポリマーと同様な装入量とすべきである。例えば、
カチオン系ポリマーを調製している場合、高分子分散剤
は概してカチオン系の全装入量を有することができ、ア
ニオン系ポリマーを調製している場合、高分子分散剤は
概してアニオン系の全装入量を有することができる。
【0041】一般に、開始後モノマー供給原料と共に希
釈剤として添加する量(通常は供給原料中のモノマー自
身の量以下であろう)を除く全水相、多価アニオン系塩
の全量(重合後の添加を除く)、高分子分散剤の全量、
予備生成種ポリマー、及び多価アルコールは重合開始前
に反応混合物中に混和する。何らかの理由により重合開
始後に高分子分散剤の一部を添加することが望ましい場
合、好ましい態様において、高分子分散剤はその場合で
も重合反応の任意の時に、反応混合物に供給するモノマ
ーの100重量部につき約2〜約10重量部の量で反応
混合物中に常に存在すべきである。何らかの理由により
反応混合物の他の成分の一部を重合後に添加することが
望ましい場合、一般に、その反応混合物の成分の100
重量部につき約10〜15重量部以下を重合開始後まで
反応混合物に供給しないでおくべきである。開始剤の場
合又はモノマー安定剤の場合、重合開始後にその1以上
のアリコートを添加することが合理的であり、又は場合
により好ましく、その開始後の添加は初期装入量の2〜
3倍又はそれ以上であることができる。生成中のポリマ
ーを改質し、重合開始後に有意な比率で添加することが
あるもう1つの反応混合物成分は連鎖移動剤であり、例
えばイソプロパノールやベンジルアルコールのような低
分子量(約500未満)のアルコールである。
【0042】全重合時間についての時間の範囲を求める
ための、完了又は終了すべきと考えられる重合は、当該
技術分野においては一般に、モノマーからポリマーへの
転化が95重量%達した後の約1時間後である。次の式
I、Ia、II、IIaは本発明の好ましい態様の以降の説
明に関係し、ここで本発明の方法は、水溶性カチオン系
ポリマーを生成するための分散重合である。式IとIIで
定義される構造は次の第4アンモニウム塩モノマーであ
る。
【0043】
【化3】
【0044】
【化4】
【0045】ここで、R1 とR4 はそれぞれH又はCH
3 であり、R2 、R3 、R5 、R6 はそれぞれ1又は2
の炭素原子を有するアルキル基、R7 は水素原子又は1
〜2の炭素原子を有するアルキル基、A1 とA2 はそれ
ぞれ酸素原子又はNH、B1 とB2 はそれぞれ2〜4の
炭素原子を有するアルキレン基又はヒドロキシプロピレ
ン基、X1 - とX2 - はそれぞれ対アニオンである。
【0046】式IaとIIaで定義される構造は、それぞ
れ式IとIIで定義したモノマーから誘導される次の第4
アンモニウム塩単量体単位である。
【0047】
【化5】
【0048】
【化6】
【0049】ここで、R1'とR4'はそれぞれH又はCH
3 であり、R2'、R3'、R5'、R6'はそれぞれ1又は2
の炭素原子を有するアルキル基、R7'は水素原子又は1
〜2の炭素原子を有するアルキル基、A1'とA2'はそれ
ぞれ酸素原子又はNH、B1'とB2'はそれぞれ2〜4の
炭素原子を有するアルキレン基又はヒドロキシプロピレ
ン基、X1'- とX2'- はそれぞれ対アニオンである。
【0050】本発明は好ましい態様において、低い最終
生成物の粘度を有し、水中へのポリマーの速い溶解を可
能にしながらも高い分子量を有する水溶性カチオン系ポ
リマーの水分散系の調製方法であり、さらにこの方法は
製造時の粘度パラメーターのピークを下げる。この好ま
しい方法において、水溶性モノマー供給原料(より好ま
しくは、上記の式Iのカチオン系モノマーを少なくとも
5モル%含む)を多価アニオン系塩水溶性中で重合し、
重合は多価アニオン系塩の水溶性中で可溶な水溶性カチ
オン系ポリマーの存在下で行い、重合の開始時に重合反
応混合物中に多価アニオン系塩の水溶液中で可溶な水溶
性カチオン系ポリマーの100重量部につき少なくとも
25重量部の水溶性モノマーの供給原料が存在し、残り
は重合の間に添加し、場合により重合反応の間に漸増す
る。
【0051】重合の開始時に、所望により多価アニオン
系塩の水溶液中で可溶な水溶性カチオン系ポリマー(式
Iaのカチオン系単量体単位の少なくとも5モル%を含
む)が存在でき、或いはこのようなポリマーを初期モノ
マー装入量よりその場で形成する。重合開始前に予備生
成した種ポリマーとして重合反応混合物中に添加する場
合、好ましい態様において、特には多価アニオン系塩の
水溶液中に分散した状態の微細粒子として重合反応混合
物に添加する。
【0052】水溶性モノマー供給原料の残りは重合反応
混合物に2つの方法によって装入する。第1の方法は、
重合開始前に重合反応混合物に水溶性モノマーの一部を
添加し、重合開始時に反応混合物中に存在する。この第
1の方法は、添加が多量又は漸増であっても本質的にバ
ッチであり、水溶性モノマー供給原料のその部分は本明
細書では初期モノマー供給原料と称する。第2の方法
は、添加が多量又は漸増であっても開始後の方法であ
り、水溶性モノマー供給原料のその部分は本明細書では
開始後のモノマー供給原料と称する。より好ましい態様
において、初期モノマー供給原料は式Iで表されるカチ
オン系モノマー単位の少なくとも5モル%を含み、使用
するとすれば予備生成種ポリマーは式Iaで表されるカ
チオン系単量体単位の少なくとも5モル%を含む。
【0053】上記のように、式Iaは当然ながら式Iの
モノマーの重合によって誘導することができるポリマー
単量体単位の構造である。簡便のため、モノマーと単量
体単位の両方に適用可能な特性を議論する場合、以降で
時々用語「モノマー/単量体」と「式I/Ia」を使用
する。より好ましい態様において、多価アニオン系塩の
水溶液中で可溶な水溶性カチオン系ポリマーと、使用す
る場合の予備生成種ポリマーは、使用する全水溶性モノ
マー供給原料の100重量部につき約0.1又は1重量
部から約10重量部の量で使用する(初期モノマー供給
原料と開始後モノマー供給原料を一緒にし、時々「総モ
ノマー供給原料」と称する)。
【0054】もう1つの好ましい態様において、総モノ
マー供給原料及び/又は予備生成種ポリマーは、式I/
Iaで表されるカチオン系モノマー/単量体単位を少な
くとも5モル%を含み、残余は(メタ)アクリルアミ
ド、及び以降で述べる他のカチオン系モノマー/単量体
単位から選択され、式II/IIaで表されるカチオン系モ
ノマー/単量体単位とその混合物を含む。
【0055】好ましい態様において、式I/Iaで表さ
れるカチオン系モノマー/単量体単位は、ジアルキルア
ミノアルキル(メタ)アクリレートとジアルキルアミノ
アルキル(メタ)アクリルアミドのベンジル化第4アン
モニウム塩から選択する。これらは、限定されるもので
はないが、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチ
ルアミノヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、ジメチルアミノヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド
のベンジル化第4アンモニウム塩、及びそれらの混合物
を含む。もう1つの好ましい態様において、式I/Ia
のモノマー/単量体単位はアクリロイルオキシエチルジ
メチルベンジルアンモニウムクロライド、メタクリロイ
ルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、又はそれらの混合物である。
【0056】多価アニオン系塩の水溶液中で可溶な水溶
性カチオン系ポリマー(本明細書で時々「分散剤」又は
「高分子分散剤」と称す)は、使用する濃度において多
価塩の水溶液中で可溶であるために充分な密度のカチオ
ン系単量体単位を含む。より好ましい態様において、高
分子分散剤は、好ましくはアクリル酸のN-アルキル置換
アミノアルキルエステルの単量体単位の第4塩のような
第4アンモニウム塩のタイプのカチオン系単量体単位の
少なくとも20モル%を含む。上記のように、総モノマ
ー供給原料と、存在する場合の予備生成種ポリマーは、
上記の式I/Iaで表される以外のモノマー/単量体単
位を含むことができ、同様に好ましくは、アクリル酸の
N-アルキル置換アミノアルキルエステルの単量体単位の
第4塩のような第4アンモニウム塩のタイプである。高
分子分散剤及び/又は総モノマー供給原料と、存在する
場合の予備生成種ポリマーとして適切な第4アンモニウ
ムのタイプには、例えば次のようなものがある。
【0057】1.ポリアミンとアクリレートのタイプの
化合物、例えばメチルアクリレートとエチレンジアミン
から調製される反応生成物の第4塩 2.(メタアクリロイルオキシエチル)トリメチルアン
モニウムクロライド 3.ジアリルメチル(β−プロピオンアミド)アンモニ
ウムクロライド(β−メタアクリロイルオキシエチル)
トリメチルアンモニウムメチルスルフェート、等 4.第4ビニルラクタム 5.ビニルベンジルトリアルキルアミンの第4塩、例え
ばビニルベンジルトリトリメチルアンモニウムクロライ
ド 6.窒素環を有するビニル複素環式モノマーの第4塩、
例えば (1,2-ジメチル-5-ビニルピリジニウムメチルス
ルフェート)、(2- ビニル-2- イミダゾリニウムクロラ
イド)、等 7.ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(DAD
MAC)を含むジアルキルジアリルアンモニウム塩 8.メタアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロライド(MAPTAC) エピクロロヒドリン/ジメチルアミン(epi/DM
A)カチオン系ポリマーが高分子分散剤として特に有用
なことがある。特定の好ましい態様において、高分子分
散剤及び/又は総モノマー供給原料、及び存在する場合
の種ポリマーは上記に列挙したカチオン系単量体単位を
50モル%まで含み、より好ましい態様において、その
約30〜40モル%までを含む。これらの化合物種の全
て、特に高分子分散剤に好ましいカチオン系単量体単位
はDADMACである。好ましい高分子分散剤は実質的
にアクリルアミドとDADMACを含んでなる。
【0058】別の態様において、高分子分散剤は、上記
の式IIaで表されるカチオン系単量体単位を少なくとも
20モル%含む。総モノマー供給原料と、存在する場合
の予備生成種ポリマーもまた上記の式II/IIaのカチオ
ン系モノマー/単量体単位を含むことができる。もう1
つの好ましい態様において、式II/IIaで表されるカチ
オン系モノマー/単量体単位はジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリレートとジアルキルアミノアルキル
(メタ)アクリルアミドの塩とメチル化第4アンモニウ
ム塩から選択される。それらには、限定されるものでは
ないが、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチル
アミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノヒドロ
キシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタ
アクリレート、ジメチルアミノプロピルメタアクリルア
ミド、ジメチルアミノヒドロキシプロピルメタアクリレ
ート、及びこれらの混合物の塩とメチル化第4アンモニ
ウム塩がある。別な好ましい態様において、式II/IIa
で表されるカチオン系モノマー/単量体単位はアクリロ
イルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、
メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムク
ロライド、又はそれらの混合物である。
【0059】特定の好ましい態様において、混合物分散
剤は実質的に全体が式IIaの単量体単位からなる。好ま
しい態様において、塩水溶液の多価アニオン系塩の濃度
は、水の100重量部あたり少なくとも15重量部であ
る。多価アニオン系塩は、好ましくはスルフェート塩、
ホスフェート塩、及びそれらの混合物から選択され、よ
り好ましくはスルフェート塩、特には硫酸アンモニウム
である。
【0060】特定の好ましい態様において、塩は重合の
完了後に分散系に付加的に溶解させる(重合後の添
加)。特定の好ましい態様において、分散系中のポリマ
ーの比重は水溶液の比重に等しい。好ましい態様におい
て、最終生成物のポリマー分散系の粘度は約1000c
ps以下であり、好ましくはこの粘度は重合後の塩を全
く添加せずに達成する。より好ましい態様において、重
合反応混合物の製造中のピーク粘度は約20000cp
sを越えない。
【0061】より好ましい態様において、重合反応混合
物の全重量を基準にした総モノマー供給原料(初期モノ
マー供給原料と開始後のモノマー供給原料、重合後の添
加を除く)は約15又は20〜約40又は45重量%、
又はそれ以上である。過度に高い製造中のピーク粘度
は、重合反応混合物の全重量を基準に少なくとも15重
量%、より一般には少なくとも20重量%のモノマー装
入量(重合後の添加を除く)のときに主として生じる。
【0062】ここで、モノマー装入量の高濃度を有する
方法が特に好ましく、理由は濃度の高いポリマーは結果
として多い生産量を提供し、輸送コストが安く、エネル
ギー消費や補助原料消費(限定されない)を含む周囲へ
の影響が少ないためである。また、高濃度のモノマー装
入量は特に製造時に高粘度を生じやすく、本発明の長所
は製造時の粘度ピークを下げることであるため、高濃度
のモノマー装入量を採用することが好ましい。ここで、
本発明は広い態様において、全モノマー装入量が重合反
応混合物の全重量を基準に15重量%未満(重合後の添
加を除く)である方法の使用を除外するものではない。
このような低いモノマー装入量においても製造時の粘度
ピークの制御が本発明によって提供されることが経験で
き、場合により顕著な効果を有することがある。
【0063】好ましい態様において、重合開始剤として
水溶液アゾ系フリーラジカル開始剤を使用する。より好
ましい態様において、重合開始剤は 2,2'-アゾビス(2-
アミジノプロパン)ハイドロクロライド、 2,2'-アゾビ
ス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミジン)、及びこれら
の混合物より選択する。好ましい態様において、最終生
成物の分散系中のポリマーの粒子径は25ミクロン以下
である。
【0064】
【実施例】次の例において、特に明記しなければ、重合
反応は攪拌機(半月状の3ピッチの羽根を有する)、窒
素パージ管、温度計、コンデンサー、熱電対と栓を備え
た五つ口ヘッドを有する反応器を使用して行った。攪拌
羽根は、反応混合物の上部で一定の攪拌を提供するよう
に液面から約1cm下に位置させた。反応器はまず窒素
パージして中の酸素を含む空気を置換し、反応混合物を
反応器に添加した後、反応混合物を通して窒素をバブリ
ングすることにより同様に反応混合物を窒素でパージ
し、この窒素の流れは重合期間の全体及び重合後のモノ
マー残が減少する間にわたって継続した。この反応器に
初期のバッチ成分を加えた。反応器の内容物を反応温度
まで加熱し、次いで重合を開始するために重合開始剤を
加えた。少なくとも加熱を開始したときから反応混合物
を攪拌し、その後の重合反応と重合後の期間にわたって
攪拌した。攪拌速度は特定の例に明記したように約40
0〜約600rpmとした。重合反応は開始剤を添加し
た後から始まり、全ての例で高温の反応温度に達した後
に開始した(開始剤装入、最初の開始剤装入も初期バッ
チ反応混合物成分と共に表に示した)。明記がない限
り、反応温度は重合期間の全体で維持した。開始後のモ
ノマー原料の供給は、重合反応が進行する間の全体の期
間でいずれも適切な一定速度とした。重合後の添加は反
応混合物が約室温まで冷却したときに行い、その時には
重合は継続しなかった。比較例の項で記載の、完了前に
廃棄した比較例の反応を除き、全ての重合反応はモノマ
ーからポリマーへの少なくとも約98重量%の転化まで
進行した。特定の例で示したように、場合によりベンジ
ルアルコールを連鎖移動剤として添加し、その添加は連
鎖移動剤がなかったときよりもポリマーの重量平均分子
量を下げたと思われる。また、場合によりアゾ開始剤及
び/又はモノマー安定剤(Versene) を、重合反応が開始
した後にかなりのアリコートに添加したが、いずれの例
も重合が早期に停止し、そこで再度開始したとは考えら
れなかった。実施例と比較例で調製した全てのポリマー
は、記載の水系反応混合物中で3重量%以下のポリマー
不溶化限界濃度を有するような溶解特性であった。重合
完了前の反応混合物には1種類のみの多価アニオン系塩
が存在するが、当然ながら多価アニオン系塩の組み合わ
せも使用可能である。例で使用した特定の種類のモノマ
ーは用いた反応温度で容易に重合可能であるが、異なる
モノマー又はモノマーの組み合わせも高い又は低い反応
温度で良好に重合することができ、当業者であれば適切
な反応温度を選択することができる。概して、殆どのエ
チレン的不飽和モノマーのフリーラジカル重合には約2
5℃〜約65℃の重合温度で充分である。実験室サイズ
の重合又は工業生産の重合における適切な攪拌速度は約
400rpm〜約1000rpmである。
【0065】例1 アクリルアミド/DMAEA・BCQコポリマー(モル
比90/10)の19.5重量%活性セミバッチ分散重
合を、初期モノマー供給原料と開始後のモノマー供給原
料の両方とも90/10のモノマーのモル比を使用して
行った。初期の反応混合物は21.21グラムのポリD
MAEA・MCQ、311.06グラムの蒸留水(D
I)、137.47グラムの48.6重量%アクリルア
ミド水溶液、55.91グラムの50.0重量%DMA
EA・BCQ水溶液、7.07グラムのグリセロール、
155.50グラムの硫酸アンモニウム、0.30グラ
ムのVersene、及び4.712グラムの種ポリマ
ーを含んだ。使用した種ポリマーは、同様な補助成分を
使用したバッチ重合によって調製したアクリルアミド/
DMAEA・BCQコポリマー(モル比90/10)の
15重量%活性体分散系である。反応混合物を40℃に
加熱し、その温度に達した後に2.00グラムの1重量
%V−044アゾ系開始剤を添加し、次いで137.4
7グラムの48.6重量%アクリルアミド水溶液、5
5.91グラムの50.0重量%DMAEA・BCQ水
溶液、及び0.30グラムのVerseneを含む開始
後モノマー供給原料を、反応温度を40℃に保ちながら
反応の最初の2時間の中で実質的に一定の添加速度で添
加した。反応温度を40℃に保ちながら重合をさらに3
時間継続し、モノマーからポリマーへの約30重量%の
転化を得た。この5時間の重合期間の直後に2.00グ
ラムの1重量%アゾ系開始剤水溶液を添加し、モノマー
残を下げた。得られた反応混合物の見掛け粘度を下げる
ため、及び加水分解にたいして分散ポリマーを安定化す
るため、62.22グラムの硫酸ナトリウムと7.07
グラムの氷酢酸の重合後の添加をそれぞれ行った。重合
と重合後の処理の全過程の中で、見掛け粘度は反応混合
物を攪拌棒のシャフトに1インチ以下まで登らせた。反
応期間の中で生じたこの最大見掛け粘度はB型粘度計で
約2000cpsの最大粘度であった。得られた反応混
合物は低粘度(約800cps)であり、ミルク状の白
い流体であった。生成したポリマーを水希釈によって単
離し、13.9dl/gの極限粘度数と、0.125モ
ル硝酸ナトリウム溶液中で14.72の換算比粘度を有
することが測定された。残存モノマーの濃度は液体クロ
マトグラフィーによって約49.8ppmのアクリルア
ミド、100ppm未満のDMAEA・BCQ、及び約
100ppmのDMAEA・MCQと測定された。
【0066】例2 アクリルアミド/DMAEA・BCQコポリマー(モル
比90/10)の24.4重量%活性セミバッチ分散重
合を、初期モノマー供給原料と開始後のモノマー供給原
料の両方とも90/10のモノマーのモル比を使用して
行った。初期の反応混合物は22.27グラムの(34
62〜196?)のポリDMAEA・MCQ、213.
38グラムの蒸留水(DI)、171.83グラムの4
8.6重量%アクリルアミド水溶液、69.88グラム
の50.0重量%DMAEA・BCQ水溶液、7.07
グラムのグリセロール、155.50グラムの硫酸アン
モニウム、0.30グラムのVersene、0.30
グラムの無水ホウ酸、及び4.712グラムの種ポリマ
ーを含んだ。使用した種ポリマーは、同様な補助成分を
使用したバッチ重合によって調製したアクリルアミド/
DMAEA・BCQコポリマー(モル比90/10)の
15重量%活性分散系であった。反応混合物は重合と重
合後の期間をとおして約800rpmで攪拌した。反応
混合物を40℃に加熱し、その温度に達した後に2.0
0グラムの1重量%V−044アゾ系開始剤を添加し、
次いで171.83グラムの48.6重量%アクリルア
ミド水溶液、69.88グラムの50.0重量%DMA
EA・BCQ水溶液、及び0.30グラムのVerse
neを含む開始後モノマー供給原料を、反応温度を40
℃に保ちながら反応の最初の1時間50分の中で実質的
に一定の添加速度(約1.4ml/分)で添加した。反
応温度を40℃に保ちながら重合をさらに3時間10分
継続し、モノマーからポリマーへの約30重量%の転化
を得た。この5時間の重合期間の直後に2.00グラム
の1重量%アゾ系開始剤水溶液を添加し、残留モノマー
を減らした。得られた反応混合物の見掛け粘度を下げる
ため、62.22グラムの硫酸ナトリウムと7.07グ
ラムの氷酢酸の重合後の添加をそれぞれ行った。重合と
重合後の処理の全過程の中で、見掛け粘度の増加ピーク
は攪拌棒のトルクを約15ダイン・cmから、T1.5Hr
(重合開始後1.5時間)の約20ダイン・cmとT
1.75Hrの35ダイン・cmに増加した。重合過程の間に
生じたこれらの最大見掛け粘度の増加はそれぞれB型粘
度計で約600cpsと約2000cpsの粘度であっ
た。得られた反応混合物はどろっとした粘度(B型粘度
計で約1000cps)の白い流体であった。蒸留水で
希釈し、100rpmで15〜20分間攪拌して反応混
合物から1重量%のポリマー活性溶液を調製した。生成
したポリマーを蒸留水で希釈して単離し、12.9dl
/gの極限粘度数と、0.125モル硝酸ナトリウム溶
液中の0.045、0.0225、0.015のポリマ
ー濃度で、それぞれ15.2、13.9、13.8の換
算比粘度を有することが測定された。残存モノマーの濃
度は液体クロマトグラフィーによって約437ppmの
アクリルアミド、100ppm未満のDMAEA・BC
Q、及び約100ppmのDMAEA・MCQと測定さ
れた。
【0067】例3 初期装入よりも高い比率のモノマーを開始後供給原料と
して添加した以外は例2の記載と同様な分散重合を行っ
た。アクリルアミド/DMAEA・BCQコポリマー
(モル比90/10)の24.4重量%活性セミバッチ
分散重合を、初期モノマー供給原料と開始後のモノマー
供給原料の両方とも90/10のモノマーのモル比を使
用して行った。初期の反応混合物は、27.27グラム
のポリDMAEA・MCQの22重量%活性溶液、14
3.00グラムの蒸留水(DI)、85.91グラムの
48.6重量%アクリルアミド水溶液、34.94グラ
ムの50.0重量%DMAEA・BCQ水溶液、7.0
7グラムのグリセロール、110.50グラムの硫酸ア
ンモニウム、0.30グラムのVersene、及び
3.00グラムのVA−044の1重量%水溶液を含ん
だ。反応混合物は重合と重合後の期間をとおして約80
0rpmで攪拌した。反応混合物を40℃に加熱し、そ
の温度に達した後に窒素パージを30分間継続し、次い
で2.00グラムの1重量%V−044アゾ系開始剤を
添加し、次いで270.43グラムの48.6重量%ア
クリルアミド水溶液、110.00グラムの50.0重
量%DMAEA・BCQ水溶液、及び0.30グラムの
Verseneを含む開始後モノマー供給原料を、反応
温度を40℃に保ちながら反応の最初の2時間の中で実
質的に一定の添加速度(約3.8ml/分)で添加し
た。重合開始から約2.5時間後、16グラムの蒸留水
(DI)を反応混合物の粘度を下げるために添加した。
この水の添加は反応混合物の粘度を2000cps(B
型粘度計)を越える粘度から2000cpsに低下し、
その後さらに40グラムの蒸留水を添加した。重合開始
から約3時間後に20グラムの硫酸アンモニウムを添加
し、反応混合物の粘度を攪拌機のトルク値で約1700
ダイン・cmまで下げた。重合開始から約3.5時間後
に20グラムの硫酸アンモニウムをさらに添加し、さら
に0.5時間の反応の後に反応混合物の粘度を攪拌機の
トルク値で約935ダイン・cmまで下げた。反応温度
を40℃に保ちながら重合をさらに1時間継続し、モノ
マーからポリマーへの約99.3重量%の転化を得た。
この4時間の重合期間の直後に2.00グラムの1重量
%アゾ系開始剤水溶液を添加し、残留モノマーを減らし
た。得られた反応混合物の見掛け粘度を下げるため、2
5.00グラムの硫酸ナトリウムと7.07グラムの氷
酢酸の重合後の添加をそれぞれ行った。得られた反応混
合物はミルク状の白色流体で、微細な粒子を観察するこ
とができた。水で希釈して生成したポリマーを単離し、
15.72dl/gの極限粘度数を測定した。残存モノ
マーの濃度は液体クロマトグラフィーによって約211
0ppmのアクリルアミド、200ppm未満のDMA
EA・BCQと測定された。
【0068】例4 初期装入よりも高い比率のモノマー(58重量%)を開
始後供給原料として添加した以外は例1の記載と同様な
セミバッチの分散重合を行った。アクリルアミド/DM
AEA・BCQコポリマー(モル比90/10)の約2
0重量%活性セミバッチ分散重合を、初期モノマー供給
原料と開始後のモノマー供給原料の両方とも90/10
のモノマーのモル比を使用して行った。初期の反応混合
物バッチは、21.21グラムのポリDMAEA・MC
Qの22重量%活性溶液、308.27グラムの蒸留水
(DI)、103.10グラムの48.2重量%アクリ
ルアミド水溶液、41.94グラムの80重量%DMA
EA・BCQ水溶液、155.50グラムの硫酸アンモ
ニウム、0.30グラムのVersene、及び47.
12グラムの15重量%活性ポリアクリルアミドコDM
AEA・BCQ種ポリマーを含んだ。反応混合物は重合
と重合後の期間をとおして約400rpmで攪拌した。
反応混合物を40℃に加熱し、その温度に達したときに
反応混合物の窒素パージを30分間継続し、次いで2.
00グラムの1重量%V−044アゾ系開始剤を添加
し、重合を開始させた。重合開始から1時間後、18
2.37グラムの48.2重量%アクリルアミド水溶液
と46.36グラムの80重量%DMAEA・BCQ水
溶液を含む開始後モノマー供給原料を、実質的に一定の
速度でその後の1時間の重合反応にわたって添加した。
反応混合物の粘度を下げるための付加的な蒸留水や塩は
全く添加しなかった。重合は約7時間の全重合期間を継
続した。得られた反応混合物の見掛け粘度を下げるた
め、62.22グラムの硫酸ナトリウムと7.07グラ
ムの氷酢酸の重合後の添加を行った。得られた反応混合
物は白色の低粘度(約80cps)の流体であった。生
成したポリマーを水で希釈して単離し、14dl/gの
極限粘度数を測定した。残存モノマーの濃度は液体クロ
マトグラフィーによって約1100ppmのアクリルア
ミド、100ppm未満のDMAEA・BCQと測定さ
れた。
【0069】例5 アクリルアミド/DMAEA・BCQ/DMAEA・M
CQターポリマー(65/25/10のモル比)の2
6.8重量%活性セミバッチ分散重合を、初期モノマー
供給原料と開始後のモノマー供給原料の両方とも65/
25/10のモノマーのモル比を使用して行った。総モ
ノマー供給原料を初期モノマー供給原料と開始後モノマ
ー供給原料とで2:1に分けた。予備生成種ポリマーは
使用しなかった。反応は400rpmで攪拌しながら4
5℃で行い、若干の発熱で約48℃までの昇温が見られ
た。開始後モノマー供給原料は重合の最初の3時間の中
で実質的に一定な速度で添加し、2回目の開始剤の装入
は重合開始の5時間後に添加した。重合は全部で8時間
継続し、次いで反応混合物を室温まで冷却し、重合後の
添加を行った。得られた分散系生成物を48メッシュの
網で濾過すると、その12重量%が軽い凝集の生成のた
め通過しなかった。反応の間に達した最大の見掛け粘度
はB型粘度計で1900cpsであった。最終反応生成
物は低粘度(約86cps)のミルク状の白い流体であ
った。得られたポリマーは17.6dl/gの極限粘度
数と、0.125モルの硝酸ナトリウム溶液中で21.
9の換算比粘度を有した。残存モノマーの濃度は約60
0ppmのアクリルアミド、100ppm未満のDMA
EA・BCQとDMAEA・MCQであった。反応混合
物の成分を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】比較例A アクリルアミド/DMAEA・BCQ/DMAEA・M
CQターポリマー(65/25/10のモル比)の2
9.6重量%活性バッチ分散重合の実施を試みた。予備
生成種ポリマーを使用し、後重合添加の前に反応混合物
中に31.4重量%のポリマー活性の濃度を提供した。
反応は400rpmで攪拌しながら45℃で行った。反
応混合物は開始後90分でゲル化し、反応を停止した。
開始後90分に反応を停止したときの見掛け粘度は、B
型粘度計で500000cpsよりも高かった。反応を
停止する前に装入した反応混合物の成分と、反応混合物
を基準にしたいくつかの成分の割合を次の表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】例6アクリルアミド/DMAEA・BCQ
/DMAEA・MCQターポリマー(65/25/10
のモル比)の29.84重量%活性セミバッチ分散重合
を、初期モノマー供給原料と開始後のモノマー供給原料
の両方とも65/25/10のモノマーのモル比を使用
して行った。総モノマー供給原料を初期モノマー供給原
料と開始後モノマー供給原料とで70:30に分けた。
予備生成種ポリマーは使用しなかった。反応は400r
pmで攪拌しながら45℃で行った。開始後モノマー供
給原料は、重合開始後の2.5時間より90分間の中で
実質的に一定な速度で添加し、2回目の開始剤の装入は
重合の5時間後に添加した。重合は全体で7時間継続
し、次いで反応混合物を室温まで冷却し、重合後の添加
を行い、生成した最終反応混合物さらに15分間攪拌し
た。反応中に生じた最大見掛け粘度はB型粘度計で約1
0000cpsであった。得られた最終反応混合物は約
120cpsの粘度であった。得られたポリマーは2
1.02dl/gの極限粘度数と、0.125モルの硝
酸ナトリウム溶液中で17.14の換算比粘度を有し
た。残存モノマーの濃度は約1400ppmのアクリル
アミド、100ppm未満のDMAEA・BCQとDM
AEA・MCQであった。反応混合物の成分を表3に示
す。
【0074】
【表3】
【0075】例7 アクリルアミド/DMAEA・BCQ/DMAEA・M
CQターポリマー(65/25/10のモル比)の2
9.9重量%活性セミバッチ分散重合を、初期モノマー
供給原料と開始後のモノマー供給原料の両方とも65/
25/10のモノマーのモル比を使用して行った。総モ
ノマー供給原料を初期モノマー供給原料と開始後モノマ
ー供給原料とで62:38に分けた。予備生成種ポリマ
ーは使用しなかった。反応は400rpmで攪拌しなが
ら48℃で行った。開始後モノマー供給原料は、重合開
始後の2.5時間より開始し、重合を継続して行いなが
ら30分間の中で実質的に一定な速度で添加した。2回
目の開始剤の装入は開始後モノマー供給原料を装入した
後に行い、開始剤の3回目の装入は重合の5時間後に添
加した。重合は全体で7時間継続し、次いで反応混合物
を室温まで冷却し、重合後の添加を行い、最終反応生成
物をさらに15分間攪拌した。最終反応混合物は約12
0cpsの粘度であった。得られたポリマーは16.2
7dl/gの極限粘度数と、0.125モルの硝酸ナト
リウム溶液中で20.18の換算比粘度を有した。残存
モノマーの濃度は約1100ppmのアクリルアミド、
100ppm未満のDMAEA・BCQとDMAEA・
MCQであった。反応混合物の成分を表4に示す。
【0076】
【表4】
【0077】この例の反応で得られた最終生成物の分散
系の100グラムを400メッシュのフィルター網を通
して濾過した結果、99.18グラムがこの網を通過
し、最終生成物の分散系の中の凝集物はわずか0.8重
量%であることが分かった。重合開始後の時間に対する
攪拌時のトルク、反応混合物の粘度(#3スピンドルを
12rpmで使用)を表5に示す。
【0078】
【表5】
【0079】比較例B アクリルアミド/DMAEA・BCQ/DMAEA・M
CQターポリマー(65/25/10のモル比)の20
重量%活性セミバッチ分散重合を行った。反応は400
rpmで攪拌しながら45℃で行い、所定の反応温度に
達したときに最初の開始剤のアリコートを添加して反応
を開始させた。2回目の開始剤のアリコートは反応開始
の4時間後に添加し、さらに8時間重合を継続した。重
合は全体で12時間継続し、次いで反応混合物を室温ま
で冷却し、重合後の添加を行い、最終反応生成物をさら
に15分間攪拌した。最終反応混合物はB型粘度計で約
120cpsの粘度であった。得られたポリマーは1
7.1dl/gの極限粘度数と、0.125モルの硝酸
ナトリウム溶液中で20.1の換算比粘度を有した。残
存モノマーの濃度は約1700ppmのアクリルアミ
ド、100ppm未満のDMAEA・BCQとDMAE
A・MCQであった。反応混合物の成分と、重合開始か
らの時間に対する間欠的な攪拌機のトルク、時々の反応
混合物粘度(#3スピンドルを12rpmで使用)を次
の表6と7に示す。
【0080】
【表6】
【0081】
【表7】
【0082】比較例CとD アクリルアミド/DMAEA・BCQ/DMAEA・M
CQターポリマー(65/25/10のモル比)の30
重量%活性バッチ分散重合を2回試みた。比較例Cは4
00rpmで攪拌しながら50℃で反応を行い、所定の
反応温度に達したときに開始剤を添加して反応を開始さ
せた。重合開始より1時間35分間後に反応混合物はB
型粘度計で100000cpsを越える粘度に達した。
その15分後に反応混合物はゲル化し、さらにその10
分後に攪拌機のトルクが異常に増加したため攪拌機のモ
ーターが焼けた。この時点で重合反応を放棄した。比較
例Dは、比較例Cの初期開始剤アリコートを40%に減
らし、蒸留水の装入をやや減らし、反応を45℃で行っ
た他は比較例Cを繰り返した。この比較例Dの反応もま
たゲル化し、重合開始の2時間後にゲル生成のために放
棄した。反応の停止するまでに装入した反応混合物の成
分、重合開始からの時間に対する攪拌機のトルク、反応
混合物粘度(#3スピンドルを12rpmで使用)を次
の表8と9に示す。
【0083】
【表8】
【0084】
【表9】
【0085】定義 本明細書において、用語「単量体単位」は2つの主鎖炭
素を含むモノマー種から誘導されたポリマーのセドメン
トを意味する。「Versene」は、ダウケミカル社
のエチレンジアミンテトラ酢酸を基礎にした一連のキレ
ート化剤の商標であり、モノマー安定剤として実施例と
比較例に示した重合で使用した。実施例と比較例で使用
した特定のVerseneキレート化剤はVersen
e50?であった。
【0086】本発明で使用するポリマー、及び得られる
ポリマーは水溶性である。水溶性であるとするために必
要な水溶性の程度は、当然ながらポリマーを使用する技
術分野で相違することがある。ポリマー系列の水溶性の
程度は、そのモノマーの水溶性、それらモノマーのモル
比、架橋や単量体単位の相互作用の程度、配座、装入密
度、重量平均分子量、極限粘度数、換算比粘度、これら
のパラメーターの相互作用によって決まることがある。
或る種のポリマーの水溶性の度合いを1以上のこのよう
なパラメーターから求めることは場合によりやっかいで
あり、パラメーターが公知でなければ価値が殆どない。
本発明の目的において、本明細書で「水溶性」と記載す
るポリマーが有する水溶性の程度は、好ましくはポリマ
ーを水溶液として使用するか否かによらず、その水溶液
の粘度について限定する。本明細書における「水溶液ポ
リマー」とは、水処理分野で一般的に理解されているよ
うに、約6〜約7.5の中性pH領域において、約0.
5〜1重量%以上のポリマー活性濃度で適度な流体であ
り、好ましくは室温(約23〜26℃)において約50
00〜20000cps(B型粘度計)以下の粘度であ
ることを意味する。このような水溶性は、実質的に電解
基を含まないアクリルアミドホモポリマーであっても、
ポリマーが実質的に直鎖であれば、通常の合成技術によ
って今では高分子量においてこのような基準に合致する
ため、分子量や極限粘度数の超過は一般に生成しない。
【0087】一般的な用語である「可溶性」とは、本明
細書では、本発明での適用に供する指定の濃度レベルで
各々の流体に溶けることを意味する。また、括弧を伴う
用語は括弧の有無の両者を含み、(メタ)アクリルアミ
ドはアクリルアミド及び/又はメタアクリルアミドを、
ポリマーは1種又は2種以上のポリマーを意味する。
【0088】本発明の方法においては、一般に、ポリマ
ーの分散形態を保持及び/又は形成するための界面活性
剤や洗剤のような通常の表面活性化剤を混和する必要が
全くない。このような表面活性化剤の添加は、行うとし
ても、例えば希釈後又は環境的変化に応じるようなポリ
マー分散系の安定化のための重合後の添加であって、そ
の通常の表面活性化剤の重合後の添加は本発明の好まし
い態様ではない。ここで、用語「通常の表面活性化
剤」、「通常の界面活性剤」、「表面活性化剤」、「界
面活性剤」は現在の技術分野において一般的に理解すべ
きであり、明確な疎水性部分又は親水性部分を有する比
較的低分子量の化学種を意味する。このような薬剤は、
一般に、例えばポリエチレンオキサイドやポリプロピレ
ンオキサイドのような繰り返しのアシルコキシ単位を有
する部分の他は高分子部分ではない。場合により、本発
明に使用する水溶性ポリマーのようなポリマーも広い定
義の表面活性化剤には含めることがあるが、用語「通常
の表面活性化剤」はこのようなポリマーは含まない。一
般に、分子量によってこのような化学種を識別すること
ができ、通常の表面活性化剤が500000に達する分
子量を有することは少なく、100000又は5000
0の分子量でも非常に高い分子量と考えられる。好まし
い態様において、本発明の重合反応混合物は、高分子分
散形態を形成・保持するに必要な水溶性ポリマーの他
は、分子量が50000未満の表面活性化剤を含まな
い。
【0089】特に明記がなければ、%は重量%であり、
溶液は水溶液である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリストファー ピー.ホーランド アメリカ合衆国,イリノイ 60506,オー ロラ,サファイア レーン 1930 (72)発明者 ジェフリー アール.クラム アメリカ合衆国,イリノイ 60190,ウィ ンフィールド,チャートウェル ドライブ 27ダブリュ163

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水連続相分散系の形態で水溶性ポリマー
    を合成する重合方法であって、次の過程を含んでなる方
    法:水系反応混合物中で水溶性モノマーを重合し、 ここで、前記水系反応混合物は多価アニオン系塩、少な
    くとも1種の高分子分散剤、随意の低分子量の多価有機
    アルコール、及び随意の予備生成種ポリマーを含み、 前記水溶性モノマー、前記多価アニオン系塩、前記高分
    子分散剤、前記随意の有機多価アルコールは前記水系反
    応混合物の溶質であり、前記予備生成種ポリマーが存在
    する場合は前記水系反応混合物中で不溶性であり、 前記重合の間に生成した水溶性ポリマーは、重合の間に
    生成したその濃度において水系反応混合物中で不溶性で
    あり、 前記重合反応が開始した後に、前記モノマーの一部を前
    記水系反応混合物中に供給し、 それによって、前記水系反応混合物において発生する製
    造中の粘度のピークを等価なバッチ重合で発生する製造
    中の粘度のピークよりも低くせしめる。
  2. 【請求項2】 前記重合の開始時において、前記水系反
    応混合物中に、前記水溶性モノマーの100重量部につ
    き少なくとも5重量部の前記水溶性モノマーが存在し、
    前記水溶性モノマー残りは重合の間に前記水系反応混合
    物に添加する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記重合の間に生成した前記水溶性ポリ
    マーが、少なくとも約1000の重量平均分子量を有す
    る請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記重合の開始時において、前記水系反
    応混合物中の水溶性モノマーの濃度が、前記重合開始時
    の前記水系反応混合物の全重量を基準に約3〜約30重
    量%であり、前記モノマーの残りは、全重合反応時間の
    前半に前記反応混合物に添加する請求項1に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 製造時の最大粘度を低下させる水溶性ポ
    リマー水分散系の製造方法であって、次の過程を含んで
    なる方法: (1) 多価アニオン系塩の水溶液中で水溶性モノマー供給
    原料を重合させ、 (2) 前記重合は、前記多価アニオン系塩の水溶液中で可
    溶な水溶性高分子分散剤の存在下で行い、 (3) 前記重合の条件は、前記モノマー供給原料を、前記
    多価アニオン系塩の水溶液中で不溶な水溶性ポリマーに
    重合させるに充分であり、 (4) 前記重合の開始時には、前記多価アニオン系塩の水
    溶液中に前記モノマー供給原料の一部のみが存在し、前
    記モノマー供給原料の残りは前記重合プロセスの間に前
    記多価アニオン系塩の水溶液に添加し、 ここで、前記水溶性高分子分散剤と、前記重合によって
    生成する水溶性ポリマーはいずれもカチオン系ポリマー
    である。
  6. 【請求項6】 その重合の開始時において、前記多価ア
    ニオン系塩の水溶液に、前記モノマー供給原料の100
    重量部につき少なくとも5重量部が存在し、前記モノマ
    ー供給原料の100重量部につき少なくとも15重量部
    を、前記重合法の間に前記多価アニオン系塩の水溶液に
    添加する請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記多価アニオン系塩の水溶液は、重合
    の開始時において、該モノマー供給原料の少なくとも1
    つのポリマー不溶化限界濃度(polymer-insolubility-th
    reshold cocentration) を含み、それにより、前記モノ
    マー供給原料の重合反応生成物の少なくとも最小濃度に
    等しい前記モノマー濃度で、重合開始時における多価ア
    ニオン系塩の水溶液の該条件において前記重合反応生成
    物の沈殿を見ることができる請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記反応混合物は、重合開始時におい
    て、前記モノマー供給原料の少なくとも3重量%を含む
    請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記多価アニオン系塩の水溶液中の前記
    モノマーの濃度は、重合開始時において約n〜20nで
    あり、nは前記反応混合物中のそのモノマー供給原料の
    前記ポリマー不溶化限界濃度である請求項7に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記重合開始後に、前記一部のモノマ
    ー供給原料を、前記多価アニオン系塩の水溶液に全重合
    反応時間の前半の中で添加し、残りの全部は約0.02
    5m〜0.25mの中で添加し、mは前記重合反応の全
    部の時間である請求項5に記載の方法。
  11. 【請求項11】 水溶性モノマー供給原料を重合し、水
    溶性カチオン系ポリマーが完全には可溶でない水系重合
    混合物中で水溶性カチオン系ポリマーを生成する水溶性
    カチオン系ポリマーの水連続相分散系の製造方法であっ
    て、次の過程を含んでなる方法:第1と第2の方法によ
    って、前記重合反応混合物に前記水溶性モノマーを供給
    し、 前記第1の方法は、重合開始前に、初期モノマー供給原
    料として前記水系重合混合物に前記水溶性モノマーの一
    部を添加することを含むバッチ方法であり、 前記第2の方法は開始後の方法であり、前記水溶性モノ
    マーの一部を、前記水系重合混合物に開始後のモノマー
    供給原料として添加し、 前記初期モノマー供給原料が前記水系重合混合物中に存
    在するときに前記重合を開始し、 前記水系重合混合物は、多価アニオン系塩の水溶液を含
    んでなり、 前記重合を、前記多価アニオン系塩の水溶液中で可溶な
    前記水溶性カチオン系ポリマーの存在下で行い、 前記開始後のモノマー供給原料を前記重合反応混合物に
    添加する間に前記重合を継続し、 前記モノマーの少なくとも約95重量%がポリマーに転
    化したときに前記重合を停止する。
  12. 【請求項12】 多価アルコールが、重合の開始時にお
    いて、前記モノマー供給原料の全体の100重量部あた
    り0〜約10重量部の量で前記水系重合混合物中に存在
    する請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記多価アニオン系塩が、前記重合反
    応の任意の時点で、前記反応混合物の全重量を基準に約
    15〜約20重量%の量で、前記水系重合混合物の全体
    に存在する請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記高分子分散剤が、前記の全モノマ
    ー供給原料の100重量部あたり約2〜約10重量部の
    量で前記水系重合混合物中に存在し、少なくとも約50
    000の重量平均分子量を有する請求項11に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記水溶性モノマー供給原料は、次の
    式Iのカチオン系モノマーを少なくとも5モル%含み、 【化1】 ここで、R1 はH又はCH3 、R2 とR3 はそれぞれ1
    〜2の炭素原子を有する独立したアルキル基、A1 は酸
    素原子又はNH、B1 は2〜4の炭素原子を有するアル
    キレン基又はヒドロキシプロピレン基、X1 - は対アニ
    オンである請求項11に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記高分子分散剤が、前記水溶性モノ
    マー供給原料の100重量部につき2〜10重量部の量
    で前記水系重合混合物中に存在する請求項11に記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 前記モノマー供給原料は、前記式Iの
    カチオン系モノマーを少なくとも5モル%を含み、前記
    モノマーの残りはアクリルアミド、メタクリルアミド、
    前記式Iのカチオン系モノマー以外のカチオン系モノマ
    ー、又はこれらの組み合わせである請求項11に記載の
    方法。
  18. 【請求項18】 前記高分子分散剤が少なくとも20モ
    ル%のカチオン系単量体単位を含む請求項11に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 前記高分子分散剤が、式IIaで表され
    るカチオン系単量体単位を少なくとも20モル%含み、 【化2】 ここで、R4'はH又はCH3 、R5'とR6'はそれぞれ1
    〜2の炭素原子を有するアルキル基、R7'は水素原子又
    は1〜2の炭素原子を有するアルキル基、A2'は酸素原
    子又はNH、B2'は2〜4の炭素原子を有するアルキレ
    ン基又はヒドロキシプロピレン基、X1'- は対アニオン
    である請求項11に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記モノマー供給原料は、前記重合を
    終了した時点で、重合後の添加を除く前記重合反応高分
    子の全重量を基準に約15〜約45重量%である請求項
    11に記載の方法。
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