JP5045313B2 - 車両用ニーエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、衝突時にニーエアバッグを膨張展開させて乗員の膝を拘束する車両用ニーエアバッグ装置に関する。
近年、衝突時の乗員保護性能を向上させる観点から、衝突時にニーエアバッグを膨張展開させて乗員の膝を拘束する車両用ニーエアバッグ装置が搭載されつつある。下記特許文献1、2にはこの種の車両用ニーエアバッグ装置の一例が開示されている。簡単に説明すると、これらの特許文献に開示された先行技術では、インストルメントパネルに設けられたグラブボックスのグラブドアにニーエアバッグ装置を内蔵させている。
DE4209604号公報 US6276713号公報
ここで、上記先行技術に開示された技術のように、グラブドアにニーエアバッグ装置を内蔵させた場合、ニーエアバッグの展開時の反力及びニーエアバッグが乗員の膝を受け止めた際にかかる押圧力に耐え得るだけの剛性がグラブドアに要求される。このため、一例として、折り畳み状態のニーエアバッグ等から成るニーエアバッグモジュールを収容するエアバッグケースを板金で構成し、この板金製のエアバッグケースをグラブドア内に配置すると共に板厚や形状を工夫し、エアバッグケースをグラブドアのドアインナと締結して固定することが考えられる。
しかしながら、エアバッグケースを板金製にすると、グラブドアの質量が増加し、グラブドアの開閉時に大きな操作力が必要になる(ダンパ構造の場合にはダンパ力を増強する必要がある)。また、グラブドアの厚さが厚くなると、グラブボックスの収納スペースが少なくなるため、スペース効率が低下する。
本発明は上記事実を考慮し、グラブドアの質量増加及びグラブボックスのスペース効率の低下を抑制しつつ、グラブドアの必要剛性を確保することができる車両用ニーエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、樹脂材料によって構成されると共に、インストルメントパネルの所定位置に設けられたグラブボックス本体を開閉するグラブドアの外板を構成するグラブドアアウタと、樹脂材料によって構成されると共に、グラブボックス本体の開口部側に配置されてグラブドアの内板を構成し、グラブドアアウタに一体化されるグラブドアインナと、樹脂材料によって構成されると共にグラブドアアウタとグラブドアインナとの間に介在され、少なくとも非衝突時には折り畳み状態とされかつ衝突時には乗員の膝側へ膨張展開されるニーエアバッグを収納し、グラブドアアウタに溶着により固定されたエアバッグケースと、を有し、前記グラブドアインナから前記グラブドアアウタ側へ向かって延在する樹脂リブ及び前記グラブドアアウタから前記グラブドアインナ側へ向かって延在する樹脂リブの少なくとも一方を備えていると共に、当該樹脂リブを介してグラブドアインナとグラブドアアウタとが相互に結合されており、さらに、当該樹脂リブは、グラブドア正面視で前記エアバッグケースの底壁部と重ならない位置に設けられかつグラブドアアウタとグラブドアインナとを溶着により結合する第1リブと、グラブドア正面視で前記エアバッグケースの底壁部と重なる位置に設けられかつグラブドアインナとエアバッグケースの底壁部とを溶着により結合する第2リブと、を含んで構成されている、ことを特徴とする。
請求項1記載の本発明によれば、インストルメントパネルの所定位置にはグラブボックス本体が設けられており、当該グラブボックス本体はグラブドアによって開閉可能とされている。
ここで、上記グラブドアは樹脂材料によって構成されたグラブドアアウタと樹脂材料によって構成されたグラブドアインナとを備えており、両者の間には少なくとも折り畳み状態のニーエアバッグを収納したエアバッグケースが介在される。このエアバッグケースは樹脂材料によって構成されており、グラブドアアウタに溶着によって固定されている。従って、グラブドアの外板を構成するグラブドアアウタにエアバッグケースが一種の補強材として付加されるので、グラブドアの剛性が高くなる。従って、ニーエアバッグが展開する際の展開反力やニーエアバッグが乗員の膝を受け止めた際にかかる押圧力をグラブドアひいてはインストルメントパネルで支持することが可能となる。すなわち、このようにすれば、グラブドアの必要剛性を確保することができる。
また、グラブドアインナ、グラブドアアウタ及びエアバッグケースのすべてが樹脂製とされているので、これらの一部又は全部を金属製とする場合に比べて、質量増加も抑制される。また、グラブドアに内蔵されるエアバッグケース及びグラブドアアウタをいずれも樹脂製として両者を溶着により一体化させてグラブドアの剛性を上げる構成であるため、エアバッグケースを板厚が厚めの鉄板で構成する場合に比し、グラブドアの厚さが厚くならない。
さらに、本発明によれば、グラブドアインナも樹脂材料によって構成されており、当該グラブドアインナはエアバッグケース及びグラブドアアウタに溶着によりそれぞれ結合されているため、グラブドアアウタ、エアバッグケース、及びグラブドアインナがすべて溶着により相互に結合されることになる。従って、三者の結合力が高くなり、その結果、グラブドアの剛性も高められる。
また、本発明によれば、グラブドアインナからグラブドアアウタ側へ向かって延在する樹脂リブ及びグラブドアアウタからグラブドアインナ側へ向かって延在する樹脂リブの少なくとも一方を備え、当該樹脂リブを介してグラブドアインナとグラブドアアウタとが相互に結合されているので、樹脂リブによってグラブドアが更に補強されて剛性も上がる。
しかも、樹脂リブはグラブドアインナ、グラブドアアウタと一体に同時に形成することができるので、製造が容易である。
さらに、本発明によれば、樹脂リブはグラブドア正面視でエアバッグケースの底壁部と重ならない位置に設けられた第1リブと、グラブドア正面視でエアバッグケースの底壁部と重なる位置に設けられた第2リブとを含んで構成されており、第1リブによってグラブドアアウタとグラブドアインナとを結合し、第2リブによってグラブドアインナとエアバッグケースの底壁部とを結合することとしたので、グラブドアインナ、グラブドアアウタ、及びエアバッグケースの三者間の結合力がそれぞれ高められる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、グラブドアの質量増加及びグラブボックスのスペース効率の低下を抑制しつつ、グラブドアの必要剛性を確保することができるという優れた効果を有する。
また、請求項1記載の本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、グラブドアの剛性をより一層高めることができるという優れた効果を有する。
さらに、請求項1記載の本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、 簡単かつ製造容易な方法でグラブドアの剛性を更に高めることができるという優れた効果を有する。
また、請求項1記載の本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、グラブドアの剛性を全体的にバランス良く高めることができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置の実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、本実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置の組付状態における全体構成を示す縦断面図が示されている。また、図2には、当該グラブドアの分解斜視図が示されている。さらに、図3には、グラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置が搭載されたインストルメントパネルの外観斜視図が示されている。また、図4には、図1に示されるグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置が作動してニーエアバッグが展開した状態の縦断面図が示されている。
図3に示されるように、インストルメントパネル10の助手席側で乗員の膝と対向する位置(より正確には、インストルメントパネル10の下部を構成するインストルメントパネルロア12の上部)には、小物を入れるためのグラブボックス14が配設されている。図1に示されるように、グラブボックス14は、ボックス状に形成された樹脂製のグラブボックス本体16と、このグラブボックス本体16の開口部18を開閉するグラブドア20と、によって構成されている。
グラブボックス本体16は車両後方側(車室内側)に開口部18が臨むように配置されており、底壁部(前壁部)16Aと、上壁部16Bと、下壁部16Cと、左右一対の側壁部16Dと、によって構成されている。下壁部16Cの前後長は上壁部16Bの前後長よりも短く設定されており、これによりグラブボックス本体16の開口部18は、インストルメントパネル10の上部を構成するインストルメントパネルアッパ22(図3参照)とこれに続くインストルメントパネルロア12との連続性のある意匠面(ラウンドした曲面)に沿うようになっている。
図1及び図2に示されるように、上述したグラブボックス本体16の開口部18を閉塞するグラブドア20は、車室内側に配置されて意匠面を形成する樹脂製のグラブドアアウタ24と、このグラブドアアウタ24の車両前方側に配置されてグラブドアアウタ24に一体化される樹脂製のグラブドアインナ26と、によってその外郭が構成されている。
グラブドアアウタ24は、略矩形のトレイ状に形成されている。より具体的には、グラブドアアウタ24は、意匠面を構成する略矩形平板状のグラブドアアウタ一般部24Aと、このグラブドアアウタ一般部24Aの外周四辺から立ち上げられたグラブドアアウタ周壁部24Bと、によって構成されている。さらに、このグラブドアアウタ一般部24Aの裏面側(グラブドアインナ26と対向する車両前方側の面)にはグラブボックス本体16側から見てH形に設定された破断部(ティアライン)28が形成されている。破断部28は薄肉部として構成されており、破断部28に作用するバッグ展開圧が所定値に達すると、グラブドアアウタ一般部24Aは破断部28に沿って破断してエアバッグドア30(図4参照)が上下両開きに展開されるようになっている。なお、このグラブドア20のように、外部(乗員側)から破断部28が視認不能なインビジブルタイプで破断部を構成してもよいし、グラブドア一般部を表裏両面側から薄肉化させて外部(乗員側)から破断部が視認可能なビジブルタイプで破断部を構成してもよい。
一方、グラブドアインナ26も、グラブドアアウタ24に被嵌可能な大きさのトレイ状に形成されている。従って、グラブドアインナ26も、グラブドアアウタ24と同様に、グラブドアアウタ一般部24Aに対して略平行に配置された略矩形平板状のグラブドアインナ一般部26Aと、このグラブドアインナ一般部26Aの外周四辺から立ち上げられたグラブドアインナ周壁部26Bと、を備えている。なお、グラブドアインナ26の方がグラブドアアウタ24よりも底が深く形成されている。また、グラブドアインナ周壁部26Bの上壁部26B’は側面視で車両前方側へ向けて略半円形状に膨らんでおり、これに対応してグラブボックス本体16の上壁部16Bの室内側端部にはグラブドアインナ周壁部26Bの上壁部26B’を受け入れ可能な凹部32が形成されている。グラブドアインナ周壁部26Bの上壁部26B’と凹部32とは、衝突時の荷重入力方向(即ち、後述するニーエアバッグ46の展開時の展開反力の作用方向であり、乗員の膝がニーエアバッグ46を押圧する方向でもある。)にオーバーラップするように配置されている。
また、上述したグラブドアインナ26の内部には、狭幅板状に形成された補強用の樹脂リブ34が上下複数段に亘って一体に形成されている。各樹脂リブ34は、グラブドアインナ周壁部26Bの左右両側壁に架け渡されるように形成されており、グラブドアインナ一般部26Aとも接続されている。従って、樹脂リブ34は、その外周三辺でグラブドアインナ26の内側面に接続された構成となっている。但し、樹脂リブ34の高さはグラブドアインナ26の深さ(奥行き)よりも高く設定されているので、樹脂リブ34の先端部はグラブドアインナ周壁部26Bから所定長さ突出した状態で配置されている。
上記樹脂リブ34のうち、最上段とその一段下に配置された2本の樹脂リブ34Aと、最下段に配置された樹脂リブ34Bは同一高さに設定されているのに対し、両者の間に配置される樹脂リブ34Cは両端部を残して中間部が矩形状にカットされた形状となっている。これにより、樹脂リブ34Cの中央部には、平面視で略矩形状とされかつ深さ(奥行き)が所定深さ(奥行寸法)に設定された凹部36が形成されている。なお、グラブドアインナ26の上下に配置された樹脂リブ34A、34Bが本発明における第1リブに相当し、グラブドアインナ26の中間部に配置されかつ凹部36が形成された樹脂リブ34Cが本発明における第2リブに相当する。
上記凹部36には、グラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40のエアバッグモジュール42が配設されている。グラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40は、前述したエアバッグドア30とエアバッグモジュール42とによって構成されている。
エアバッグモジュール42は、箱形に形成された樹脂製のエアバッグケース44と、このエアバッグケース44内に折り畳み状態で格納されたニーエアバッグ46と、エアバッグケース44の上端側に配置された円柱形状のインフレータ48と、を主要部として構成されている。なお、このグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40では、ニーエアバッグ46をロール折りによって折り畳んでいるが、蛇腹折りで折り畳んでもよいし、両者を組み合わせて折り畳んでもよい。また、このグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40では、広義にはガス発生手段として把握される要素であるインフレータ48をエアバッグケース44内の上端側に配置しているが、これに限らず、インフレータをエアバッグケース44内の下端側や上下方向中間部に配置してもよいし、更にはインフレータをグラブドアの外部に設置してチューブ等で当該インフレータとニーエアバッグ46とを連通するようにしてもよい。
上記エアバッグケース44は、矩形平板状の底壁部44Aと、上壁部44B及び下壁部44Cと左右の側壁部44Dとを備えている。図1に示されるように、エアバッグケース44がグラブドアインナ26の凹部36に納められた状態では、エアバッグケース44の底壁部44Aは樹脂リブ34Cの中央底部34C’に当接し、上壁部44B及び下壁部44Cと左右の側壁部44Dの先端部がグラブドアアウタ一般部24Aに当接するように各部の寸法設定が成されている。
そして、本実施形態では、エアバッグケース44の上壁部44B、下壁部44C、及び左右の側壁部44Dの各先端部がグラブドアアウタ24の車両前方側の面に熱溶着されており(なお、この熱溶着部を「第1熱溶着部50」と称し、図1に示す。)、かつ底壁部44Aがグラブドアインナ26の樹脂リブ34Cの中央底部34C’に熱溶着されている(なお、この熱溶着部を「第2熱溶着部52」と称し、図1に示す。)。また、グラブドアインナ26の上下の樹脂リブ34A、34Bの各先端部はグラブドアアウタ24の車両前方側の面に熱溶着されている(なお、この熱溶着部を「第3熱溶着部54」と称し、図1に示す。)。さらに、グラブドアインナ周壁部26Bはグラブドアアウタ周壁部24Bに熱溶着されている(なお、この熱溶着部を「第4熱溶着部56」と称し、図1に示す。)。
補足すると、上記グラブドア20の上縁側には図示しない解除ノブが設けられており、乗員が指で操作することにより、グラブボックス本体16の開口部18側に設けられた図示しないロック機構との係合状態が解除され、図示しないスプリング等の付勢手段の付勢力によって下端部回りに室内側へ回動する(開く)ようになっている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
上記構成のグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40を搭載した車両が前面衝突すると、図示しない衝突検知手段によってその状態が検知され、検知信号がエアバッグECUへ出力される。エアバッグECUでエアバッグ作動と判定されると、運転席側の各種エアバッグ装置が作動する他、助手席側のグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40も作動する。すなわち、グラブドア20に内蔵されたエアバッグモジュール42のインフレータ48のスクイブに所定電流が通電されてインフレータ48が作動される。これにより、インフレータ48からガスが発生し、当該ガスは折り畳み状態でグラブドア20内に格納されているニーエアバッグ46内へ供給され、これを膨張させる。
エアバッグケース44の周壁部(上壁部44B及び下壁部44Cと左右の側壁部44D)の先端部はグラブドアアウタ24の車両前方側の面に熱溶着されているため、ニーエアバッグ46の膨張圧はグラブドアアウタ24にロスなく作用し、グラブドアアウタ一般部24Aは破断部28に沿って迅速に破断される。これにより、図4に示されるように、エアバッグドア30が上下に展開し、インストルメントパネル10と乗員の両膝との間にニーエアバッグ46が膨張展開され、ニーエアバッグ46によって乗員の両膝が拘束されて保護される。
ここで、本実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40では、グラブドア20が前後二分割構造とされており、両者の間に内蔵されたエアバッグモジュール42のエアバッグケース44がグラブドアアウタ24に熱溶着されて一体化されているため、グラブドアアウタ24の剛性が高くなる。つまり、グラブドア20の外板を構成するグラブドアアウタ24にエアバッグケース44が一種の補強材として付加されるので、グラブドアアウタ24の剛性が高くなる。従って、ニーエアバッグ46が展開する際の展開反力やニーエアバッグ46が乗員の膝を受け止めた際にかかる押圧力をグラブドア20で支持することが可能となる。すなわち、このようにすれば、グラブドア20の必要剛性を確保することができる。なお、グラブドア20で受け止められた荷重はグラブボックス本体16を介してインストルメントパネル10に伝達されて支持される。補足すると、当該荷重をインストルメントパネル10だけで支持してもよいし、インストルメントパネル10からその周辺に配置されるボディー要素(例えば、インパネリインフォースメント、インパネリインフォースメントブラケット、カウルトゥブラケット等)に伝達してインストルメントパネル10とボディー側の両方に支持させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、グラブドアアウタ24及びエアバッグケース44はいずれも樹脂製とされているので、グラブドア20全体の質量増加も抑制される。また、グラブドア20に内蔵されるエアバッグケース44及びグラブドアアウタ24をいずれも樹脂製として両者を熱溶着により一体化させてグラブドア20の剛性を上げる構成であるため、エアバッグケース44を板厚が厚めの鉄板で構成する場合に比し、グラブドア20の厚さ(グラブドア20の車両前後方向の厚み)が厚くならず、グラブボックス14の容量を狭めることもない。
以上により、本実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40によれば、グラブドア20の質量増加及びグラブボックス14のスペース効率の低下を抑制しつつ、グラブドア20の必要剛性を確保することができる。
また、本実施形態では、グラブドアアウタ24及びエアバッグケース44に加えてグラブドアインナ26も樹脂材料によって構成し、グラブドアインナ26をエアバッグケース44の底壁部44A及びグラブドアアウタ24のグラブドアアウタ一般部24A及びグラブドアアウタ周壁部24Bにそれぞれ熱溶着により結合させたので、グラブドアアウタ24、グラブドアインナ26、及びエアバッグケース44の三者の結合力が高くなる。従って、グラブドア20の剛性をより一層高めることができる。
さらに、本実施形態では、グラブドアインナ26側に当該グラブドアインナ26側からグラブドアアウタ24側へ向けて水平に延在する樹脂リブ(横リブ)34を上下複数段に一体に形成し、かつ当該樹脂リブ34を介してグラブドアインナ26とグラブドアアウタ24とを相互に結合させたので、樹脂リブ34によってグラブドア20が更に補強されて剛性も上がる。
しかも、樹脂リブ34はグラブドアインナ26、グラブドアアウタ24と一体に同時に形成することができるので、製造が容易である。
その結果、本実施形態によれば、簡単かつ製造容易な方法でグラブドア20の剛性を更に高めることができる。
さらに、本実施形態では、上下複数段に設けられた樹脂リブ34のうち、グラブドア正面視でエアバッグケース44の底壁部44Aと重ならない位置に設けられた樹脂リブ34A、34Bと、グラブドア正面視でエアバッグケース44の底壁部44Aと重なる位置に設けられた樹脂リブ34Bとを含んで構成されており、前者の樹脂リブ34A、34Bによってグラブドアアウタ24とグラブドアインナ26とを結合し、後者の樹脂リブ34Cによってグラブドアインナ26とエアバッグケース44の底壁部44Aとを結合することとしたので、これらの樹脂リブ34A、34B、34Cの個数、板厚、ピッチ等を調整することにより、グラブドアインナ26、グラブドアアウタ24、及びエアバッグケース44の三者間の結合力を更に効果的に高めることができる。その結果、本実施形態によれば、グラブドア20の剛性を全体的にバランス良く高めることができる。
〔上記実施形態の補足説明〕
(1) 上述した本実施形態では、前面衝突時にグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置10が作動するものとして説明したが、これに限らず、プリクラッシュセンサ等の衝突予知手段を車両に搭載させて、衝突予知手段によって衝突することが予知された場合にはグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置を作動させるようにしてもよい。つまり、請求項1記載の「衝突時」には、実際の衝突時が含まれる他、衝突予知時も含まれるものとする。
(2) 以下、図5を用いて参考例について説明する。
図5に示されるように、この参考例では、樹脂製のグラブドアアウタ60と金属製のグラブドアインナ62とをビス締め(締結点を一点鎖線Pで示す)することにより、グラブドア64が構成されている。また、グラブドアインナ62の内側には、上述した実施形態の樹脂リブ34に相当する位置に別途製作された金属製のリブ65が溶接されている。
上記構成のグラブドア64に内蔵されるエアバッグケース44は上述した実施形態と同様に構成されている。従って、エアバッグケース44は樹脂製であり、グラブドアアウタ60の車両前方側の面に熱溶着により結合されて一体化されている。一方、異種材料同士となるエアバッグケース44の底壁部44Aとグラブドアアウタ60のリブ65とは、両者が互いに当接(近接でもよい)するようにリブ65の長さが設定されている。従って、エアバッグケース44の底壁部44Aとグラブドアアウタ60のリブ65とは、結合されていない。上記構成によっても、ニーエアバッグ46の展開時の反力及びニーエアバッグ46で乗員の膝を受け止めた際にかかる押圧力を支持するだけの剛性を確保することは可能である。
(3) 上述した本実施形態では、樹脂リブ34をグラブドアインナ26側にのみ設定したが、これに限らず、グラブドアアウタにおいてエアバッグケースが取り付けられる範囲外となる部位に樹脂リブを設定してもよいし、グラブドアインナとグラブドアアウタの双方で樹脂リブを振り分けて設けてもよい。
(4) 上述した本実施形態では、樹脂リブ34が車両幅方向を長手方向とする横リブとして構成されているが、これに限らず、グラブドア20の厚さ方向に沿って延在するリブであればよく、車両上下方向を長手方向とする縦リブだけで構成してもよいし、横リブと縦リブとを組み合わせて例えば格子状のリブ等を設定してもよい。
(5) 本実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40といった場合の「内蔵」の語について補足すると、ニーエアバッグ装置の主要な構成要素のすべてがグラブドア20の内部に配設されている必要はなく、少なくともニーエアバッグがグラブドアの内部に配設されていれば「内蔵」に含まれる。従って、前述したようにインフレータとニーエアバッグとをホース等の連通手段で連通した上で、インフレータをグラブボックス本体16側に設けたり、インストルメントパネル10側に設けたり、インパネリインフォースメント等のボディーに設けたり、エアコンユニット等の設備機器に設けたりしてもよい。
(6) 上述した本実施形態では、樹脂リブ34とグラブドアアウタ24、エアバッグケース44の底壁部44Aとを熱溶着すると共に、グラブドアアウタ周壁部24Bとグラブドアインナ周壁部26Bとを熱溶着する構成を採ったが、熱溶着に限らず、振動溶着や超音波溶着によってもよい。
本実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置の組付状態における全体構成を示す縦断面図である。 図1に示されるグラブドアの分解斜視図である。 グラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置が搭載されたインストルメントパネルの外観斜視図である。 図1に示されるグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置が作動してニーエアバッグが展開した状態の縦断面図である。 グラブドアの別の実施形態を示す図1に対応する縦断面図である。
符号の説明
10 インストルメントパネル
14 グラブボックス
16 グラブボックス本体
18 開口部
20 グラブドア
24 グラブドアアウタ
26 グラブドアインナ
34 樹脂リブ
34A 樹脂リブ(第1リブ)
34B 樹脂リブ(第1リブ)
34C 樹脂リブ(第2リブ)
40 グラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置(車両用ニーエアバッグ装置)
44 エアバッグケース
46 ニーエアバッグ
50 第1熱溶着部
52 第2熱溶着部
54 第3熱溶着部
56 第4熱溶着部
60 グラブドアアウタ
62 グラブドアインナ
64 グラブドア

Claims (1)

  1. 樹脂材料によって構成されると共に、インストルメントパネルの所定位置に設けられたグラブボックス本体を開閉するグラブドアの外板を構成するグラブドアアウタと、
    樹脂材料によって構成されると共に、グラブボックス本体の開口部側に配置されてグラブドアの内板を構成し、グラブドアアウタに一体化されるグラブドアインナと、
    樹脂材料によって構成されると共にグラブドアアウタとグラブドアインナとの間に介在され、少なくとも非衝突時には折り畳み状態とされかつ衝突時には乗員の膝側へ膨張展開されるニーエアバッグを収納し、グラブドアアウタに溶着により固定されたエアバッグケースと、
    有し、
    前記グラブドアインナから前記グラブドアアウタ側へ向かって延在する樹脂リブ及び前記グラブドアアウタから前記グラブドアインナ側へ向かって延在する樹脂リブの少なくとも一方を備えていると共に、
    当該樹脂リブを介してグラブドアインナとグラブドアアウタとが相互に結合されており、
    さらに、当該樹脂リブは、グラブドア正面視で前記エアバッグケースの底壁部と重ならない位置に設けられかつグラブドアアウタとグラブドアインナとを溶着により結合する第1リブと、グラブドア正面視で前記エアバッグケースの底壁部と重なる位置に設けられかつグラブドアインナとエアバッグケースの底壁部とを溶着により結合する第2リブと、を含んで構成されている、
    車両用ニーエアバッグ装置。
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