JP5045061B2 - 電動パワーステアリング装置のチューニング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置のチューニング方法に関し、特にチューニング装置と実車に組み込まれたコントロールユニットに対して、必要なアシスト操舵トルクの設定を、ラック推力(タイヤ反力)より算出してモータ電流を調整することにより、調整工程における作業の効率を上げ、コストを抑えることができる電動パワーステアリング装置のチューニング方法に関する。
車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を、減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、アシスト操舵トルク(操舵トルク)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、電流指令値とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデュ−ティ比の調整で行っている。
ここで、電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図7に示して説明すると、操向ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に結合されている。コラム軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクThを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に結合されている。パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット30には、バッテリ14から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニション信号が入力され、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThと車速センサ12で検出された車速Vとに基づいてアシスト指令の操舵補助指令値Iの演算を行い、演算された操舵補助指令値Iに基づいてモータ20に供給する電流を制御する。
コントロールユニット30は主としてCPU(MPUやMCUを含む)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図8のようになる。
図8を参照してコントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThは操舵補助指令値演算部32に入力される。また、車速センサ12で検出された車速Vも操舵補助指令値演算部32に入力される。操舵補助指令値演算部32は、入力された操舵トルクTh及び車速Vに基づいて、アシストマップ33を参照してモータ20に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値Iを決定する。操舵補助指令値Iは減算部30Aに入力されると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワード系の微分補償部34に入力され、減算部30Aの偏差(I−i)は比例演算部35に入力されると共に、フィードバック系の特性を改善するための積分演算部36に入力され、その比例出力は加算部30Bに入力される。微分補償部34及び積分演算部36の出力も加算部30Bに加算入力され、加算部30Bでの加算結果である電流制御値Eが、モータ駆動信号としてモータ駆動回路37に入力される。モータ20のモータ電流検出値iはモータ電流検出部38で検出され、モータ電流検出値iは減算部30Aに入力されてフィードバックされる。
このような、電動パワーステアリング装置から出力される操舵トルクThの調整を行う場合、実車による調整作業の前にシミュレーションを行い、予め目標とする目標操舵トルクを決定してアシストマップ33を設定する。そして、アシストマップ33に設定された目標操舵トルクと、実際に出力される操舵トルクThとを、実車を用いたテストドライバによる比較テストを行う。そして、テストドライバは、実際に出力される操舵トルクThの大小を実車にて確認すると共に、目標とする目標操舵トルクが出力されるように操舵補助指令値Iを調整し、再び車両を走行させ、実際に出力される操舵トルクThを確認して調整を行っている。また、このような調整作業は、一般的に重要視される操舵角速度或いはモータ慣性の影響が少ない所定の操舵角速度(例えば30deg/sec)における、各車速(例えば10〜80km/hの10km/h毎)に対した任意の各操舵角の範囲(例えば−25〜25degの5deg毎)において、出力される操舵トルクThの調整をそれぞれ行っている。
このように、電動パワーステアリング装置から出力される操舵トルクThの調整は、テストドライバにより、車両走行時のフィーリングが良くなるような操舵トルクThが出力されるように操舵補助指令値Iの調整を行っている。つまり、電動パワーステアリング装置のチューニング方法は、テストドライバによるトライ・アンド・エラーで、目標とする操舵トルクThが出力されるように操舵補助指令値Iを調整している。
このような、従来の電動パワーステアリング装置のチューニング方法では、調整工程に要する時間が大幅にかかると共に、ラック推力(タイヤ反力)を算出するために特殊な計測器(ロードセル等)を用いるためコストアップとなる。
特開2005−59688号公報(特許文献1)に示される装置は、操舵力特性を制御する操舵力特性制御手段と、車両の車両応答特性を制御する車両応答特性制御手段と、所望の操舵フィーリングを設定する操舵フィーリング設定手段とを設け、操舵フィーリング設定手段は、所定車速以上の直進状態からハンドルを切り込んだとき、車速の変化に関係なく常に操舵力特性がほぼ一定となるように、操舵力制御手段及び/又は車両応答特性制御手段を制御するものである。つまり、車両の環境に合わせて操舵フィーリング(操舵力特性)を定量化し、車速、操舵速度、車両重量や路面状況の変化に関係なく、ドライバの感じる操舵フィーリングがほぼ一定となるように操舵トルクの調整を行っている。
特開2005−59688号公報
しかしながら、特許文献1の装置においては、横加速度センサ、舵角センサ、ヨーレートセンサ、車両重量センサ、路面抵抗センサ等を用いているためコストアップになると共に、構成が複雑であり、特に検出される路面からのラック推力(タイヤ反力)は推定のみであり、電動パワーステアリング装置が出力する操舵トルクの調整には利用されていない問題があった。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、電動パワーステアリング装置に備えられた各補償系(位相補償、慣性補償、収れん性制御等)の出力を無効(ゼロ)にして、特殊なセンサや計測器を用いることなく、一般的な電動パワーステアリング装置に備わるセンサ系から、車両走行時のラック推力をチューニング装置により推定する。そして、チューニング装置は、検出される操舵トルクと、算出されるラック推力と、チューニング装置に入力される目標操舵トルクに基づいて、必要モータ電流を算出し、算出される必要モータ電流に基づいて、コントロールユニットのアシストマップを設定することにより、調整作業の効率と必要コストを改善すると共に、理想的な操舵トルクを出力できる電動パワーステアリング装置のチューニング方法を提供することにある。
また、電動パワーステアリング装置の各補償系の出力を無効にした状態で、目標操舵トルクを満たした後(必要モータ電流をアシストマップに設定した後)、各補償系出力のシミュレーションをチューニング装置により行い、最適な各補償系のパラメータを求めることで、操舵補助指令値及び各補償系の最適化を行うことができる電動パワーステアリング装置のチューニング方法を提供することにある。
本発明は、コントロールユニットに設けられたアシストマップに基づいて、操舵補助指令値を演算し、前記操舵補助指令値に基づいてステアリング機構に操舵補助力を付与するモータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置を、前記コントロールユニットに接続されたチューニング装置でチューニングする電動パワーステアリング装置のチューニング方法に関し、本発明の上記目的は、前記チューニング装置に所定のパラメータ値を設定する工程1と、目標とする目標操舵トルクを前記チューニング装置に入力する工程2と、センサ系の測定値に基づいて操舵トルクを測定し、前記測定された前記操舵トルクに基づきラック推力を推定する工程3と、前記工程1〜前記工程3に基づいて必要モータ電流を算出する工程4と、前記必要モータ電流に基づいて前記アシストマップを設定してチューニングする工程5とを具備し、前記コントロールユニットに設けられている各補償系の制御値をゼロにして、前記チューニングを行うことにより達成される。
また、本発明の上記目的は、前記チューニング後、前記必要モータ電流に基づいて前記各補償系の制御値に対してシミュレーションを行い、前記シミュレーションに基づき、前記各補償系の制御値に対して最適化を行うことにより、或いは前記チューニング装置は、前記工程3に基づいて操舵角に対する操舵トルクリサージュ波形図と、前記工程3に基づいて操舵角に対するラック推力リサージュ波形図とを作成するようになっていることにより、或いは前記工程2において、前記目標操舵トルクを前記操舵トルクリサージュ波形図或いは前記ラック推力リサージュ波形図に入力することにより、より効果的に達成される。
本発明の電動パワーステアリング装置のチューニング方法によれば、特殊なセンサや計測器を用いることなく、電動パワーステアリング装置に備えられた各補償系の出力を無効にして、電動パワーステアリング装置に一般的に備わるセンサ系からの検出値に基づいて、チューニング装置により検出される操舵トルクと、チューニング装置により算出されるラック推力と、チューニング装置に入力される目標操舵トルクとに基づき、必要モータ電流を算出してアシストマップに設定することにより、調整作業の効率を改善し、必要コストを縮小することができる。
また、電動パワーステアリング装置の各補償系の出力を無効にし、目標操舵トルクを満たした状態で各補償系出力のシミュレーションをチューニング装置により行うことにより、操舵補助指令値及び各補償系の最適化を行うことができる。
本発明に係る電動パワーステアリング装置のチューニング方法では、チューニング装置を電動パワーステアリング装置のコントロールユニットに接続し、電動パワーステアリング装置に備えられた各補償系(位相補償、慣性補償、収れん性制御等)の出力を無効(ゼロ)にして、一般的に重要視される操舵角速度或いはモータ慣性の影響が少ない所定の操舵角速度(例えば30deg/sec)における、各車速(例えば10〜80km/hの10km/h毎)に対した任意の各操舵角度の範囲(例えば−25〜25degの5deg毎)において検出される操舵トルク、モータ電流検出値を測定すると共に、モータギア比、ピニオンラックギア比、ウォームギア効率、ピニオンラックギア効率等の所定値を、チューニング装置に入力して設定する。チューニング装置は、測定値と入力される設定値に基づきラック推力を算出し、所定の車速における操舵角に対するラック推力リサージュ波形図(操舵角に対するタイヤ反力の推定図)を作成すると共に、所定の車速における操舵角に対する操舵トルクリサージュ波形図(出力された操舵角に対する操舵トルクの図)を作成する。そして、テストドライバ或いは調整作業担当者は、目標操舵トルクを、チューニング装置で作成される操舵角に対する操舵トルクリサージュ波形図に入力する。次に、チューニング装置では、検出された操舵トルクと、算出されたラック推力と、入力された目標操舵トルクに基づいて必要モータ電流を算出し、算出された必要モータ電流に基づいてコントロールユニットに備えられたアシストマップを設定する。
また、操舵補助指令値の最適化を行うために、電動パワーステアリング装置の各補償系の出力を無効にし、目標操舵トルクを満たした状態(必要モータ電流に基づきアシストマップを設定した状態)に基づいて、各補償系のシミュレーションをチューニング装置により行う。チューニング装置は、シミュレーションにより求まる各補償系の最適なパラメータと、目標操舵トルク及び必要モータ電流に基づいて操舵補助指令値の最適化を行う。
以下に本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の構成例を示すブロック図であり、本発明を実施する装置の構成は、図7の電動パワーステアリング装置にチューニング装置40を付加したものである。図7と同一部には同一符号を付して説明を省略する。
先ず、チューニング装置40は、チューニング装置全体の制御を実行するCPUと、動作プログラムを内蔵したROMと、メモリとして機能するRAMと、コントロールユニット30と相互通信を行うLANやRS232C等の通信部と、調整作業担当者が操作するマウスやキーボード或いはタッチパネル等の入力部と、演算結果や状況の表示等を行う表示部とで構成されている。また、電動パワーステアリング装置及びコントロールユニット30は、従来と同様の構成からなり、説明を省略する。
そして、テストドライバ若しくは調整作業担当者は、減速ギア3のモータギア比、ピニオンラック機構5のピニオンラックギア比及びピニオンラックギア効率等、予め求めることができるパラメータ値をチューニング装置40に設定する。
次に、チューニング装置40は、コントロールユニット30の各制御系及びアシストマップ33を設定できるように接続する。また、コントロールユニット30に入力される操向ハンドル1の操舵角θ、操舵角速度ω、操舵トルクTh及びモータ20に流れるモータ電流検出値i等を測定できるように接続する。また、測定時には、各補償系の影響を受けない状態で調整を行うことが理想であるため、コントロールユニット30に備えた各補償系の出力をオフにして、各補償系からの干渉を受けずにモータ20に操舵補助指令値Iを供給する状態にすると共に、操向ハンドル1の操舵角θ、操舵角速度ω、操舵トルクTh及びモータ20に流れるモータ電流検出値iの測定を行う。
そして、チューニング装置40は、センサ系からの操舵角θ、操舵角速度ω、操舵トルクTh、モータ電流検出値iに基づいて、ラック推力Fを算出し、調整作業担当者により入力される目標操舵トルクTmhと、ラック推力Fに基づいて必要モータ電流Imtを算出して、アシストマップ33に必要モータ電流Imtを設定することで、目標操舵トルクTmhを満たした操舵補助指令値Iをモータ20に出力する。
図2は、図1の信号及び情報の経路を簡略化して示すブロック図であり、同一部には同一符号を付して説明を省略する。
操向ハンドル1に設けられたセンサ系から、操舵トルクTh、操舵角θ及び操舵角速度ωの検出信号がコントロールユニット30に入力され、モータ20に備えられたモータ電流検出部38より検出されるモータ電流検出値iもコントロールユニット30に入力される。コントロールユニット30に入力される操舵トルクTh、操舵角θ、操舵角速度ω及びモータ電流検出値iはチューニング装置により測定され、測定値に基づいてラック推力Fを算出し、調整作業担当者により入力される目標操舵トルクTmhと、算出するラック推力Fに基づいて必要モータ電流Imtを算出し、必要モータ電流Imtに基づいてアシストマップ33を設定する。
図3は本発明の動作例を示すフローチャートであり、このフローチャートを参照して本発明を説明する。
先ず、テストドライバ若しくは調整作業担当者は、実車に具備された電動パワーステアリング装置のコントロールユニット30にチューニング装置40を接続し(ステップS10)、電動パワーステアリング装置の各補償系(位相補償、慣性補償、収れん性制御等)の出力をチューニング装置40により無効(ゼロ)にする(ステップS11)。次に、テストドライバ若しくは調整作業担当者は、モータギア比Gr、ピニオンラックギア比Cf、ピニオンラックギア効率μ2、ウォームギア効率μ1をチューニング装置40に予め設定し、チューニング装置により舵角センサ11からの操舵角θ、操舵角速度ω、トルクセンサ10からの操舵トルクTh、モータ電流検出部38からのモータ電流検出値iを測定できるようにする。そして、テストドライバ若しくは調整作業担当者により、一般的に重要視される操舵角速度或いはモータ慣性の影響が少ない所定の操舵角速度(例えば30deg/sec)における、各車速(例えば10〜80km/hの10km/h毎)に対した任意の各操舵角度の範囲(例えば−25〜25degの5deg毎)において、実際に出力される操舵トルクTh及びモータ電流検出値iを測定する(ステップS12)。ここで、ステップ12の測定値及び設定値に基づいて、下記(1)式のラック推力算出式よりラック推力Fを算出する(ステップS13)。

F=(Th+Kt*Im*Gr*μ1)*2π/Cf*μ2*1000 ・・・(1)

上記(1)式のラック推力Fに基づき、例として図4に示すように、操舵角に対するラック推力リサージュ波形図を任意の操舵角度の範囲で作成する(ステップS14)。
次に、ステップS12で検出した実際に出力された操舵トルクThの測定値に基づき、例として図5に示すように、操舵角に対する操舵トルクリサージュ波形図を任意の操舵角度の範囲で作成する(ステップS15)。
そして、各操舵角に対する目標操舵トルクTmhを、チューニング装置40に表示されるラック推力リサージュ波形図(図4)及び操舵トルクリサージュ波形図(図5)を参照して、チューニング装置40に入力する(ステップS16)。ここで、チューニング装置40はステップS16で入力された目標操舵トルクTmhに基づいて必要モータ電流Imtを算出する。必要モータ電流Imtの算出方法は、上記(1)式より求めたラック推力Fと入力された目標操舵トルクTmh、及びモータトルク定数Kt、モータギア比Gr、ウォームギア効率μ1、ピニオンラックギア効率μ2、ピニオンラックギア比Cfとして、下記(2)式の必要モータ電流算出式より算出する(ステップS17)。

Imt=(Cf*F−2π*μ2*Tmh*1000)/2π/Kt/μ1/μ2/Gr/1000 ・・・(2)

そして、チューニング装置40は上記(2)式より算出された必要モータ電流Imtに基づいてアシストマップ33を設定する(ステップS18)。
次に、チューニング装置40は、ステップS18で必要モータ電流Imtをアシストマップ33に設定した状態における各補償系のシミュレーションを行い、各補償系の最適化を行う(ステップS19)。ステップS19で最適化された各補償系と、目標操舵トルクTmh及び必要モータ電流Imtにより、コントロールユニット30から出力される操舵補助指令値Iの最適化を効率良く行うことができる(ステップS20)。
例として、チューニング装置40で求めた操舵角に対する操舵トルクリサージュ波形図に、目標操舵トルクTmhを入力して調整を行う様子を図5を参照して説明する。
図5のX軸方向はハンドルの操舵角を表し、Y軸方向は操舵トルクThの大きさを表している。例として、測定条件を車速40km/h、操舵角速度30deg/secにおけるX軸方向の±25degの範囲において、操向ハンドル1の左右操舵の切り増し/切り戻し動作の5deg毎の操舵トルクThをチューニング装置40にて表示し、目標操舵トルクTmhを入力して設定する様子を示す。また、各点の標記はそれぞれステアリング動作を表しており、右操舵R、左操舵L、切り増しp、切り戻しn、の組み合わせで示している。例としてRpは“右操舵の切り増し”、Lnは“左操舵の切り戻し”を表し、図中に円で示す操舵トルクThの設定点(5deg毎)を目標操舵トルクTmhとして入力した例を示し、チューニング装置40の表示部(図示しない)で設定点(5deg毎)をマウス等により自在にポイントを動かして調整を行うことができる。このように、目標操舵トルクTmhの入力後、チューニング装置40により算出する必要モータ電流Imtを自動的に上記(2)式を用いて各車速に対した任意の各操舵角度を算出し、それぞれをアシストマップ33に設定する。また、目標操舵トルクTmhに対する必要モータ電流Imtの特性例を図6に示す。
図6は、図5にて入力した目標操舵トルクTmhに基づいて算出される必要モータ電流Imtの特性例の図である。チューニング装置40は、算出する必要モータ電流Imtを図6に示すような特性でアシストマップ33を設定する。
なお、必要モータ電流Imtは上記(2)式より算出されるラック推力Fと、予め入力される予想された目標操舵トルクTmhに基づいて、チューニング装置40により自動的に必要モータ電流Imtを算出し、チューニング装置40で作成される操舵トルクリサージュ波形図に予想された目標操舵トルクTmhを図に自動的にプロットし、チューニング装置40により自動的に必要モータ電流Imtを算出するようにしても良い。また、操舵角に対する操舵トルクリサージュ波形図及びラック推力リサージュ波形図は表でも良く、データとして必要モータ電流Imtが算出できる又はアシストマップ33に設定できるようにしていれば良く、或いは、目標操舵トルクTmhの入力においても、チューニング装置40に目標操舵トルクの数値を入力すれば必要モータ電流Imtが算出できるので同等の効果が得られる。
本発明に係る電動パワーステアリング装置のチューニング方法の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る電動パワーステアリング装置のチューニング方法の構成例を示す簡略図である。 本発明に係る動作例を示すフローチャートである。 本発明に係るラック推力リサージュ波形図の例を示す図である。 本発明に係る操舵トルクリサージュ波形図の例を示す図である。 本発明に係る必要モータ電流の特性例を示す図である。 一般的な電動パワーステアリング装置の構成例を示す図である 従来の電動パワーステアリング装置の構成図を示す図である。
符号の説明
1 操向ハンドル
2 コラム軸
3 減速ギア
5 ピニオンラック機構
10 トルクセンサ
11 舵角センサ
12 車速センサ
13 舵角速度検出部
20 モータ
30 コントロールユニット
32 操舵補助指令値演算部
33 アシストマップ
34 微分補償部
35 比例演算部
36 積分演算部
40 チューニング装置

Claims (4)

  1. コントロールユニットに設けられたアシストマップに基づいて、操舵補助指令値を演算し、前記操舵補助指令値に基づいてステアリング機構に操舵補助力を付与するモータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置を、前記コントロールユニットに接続されたチューニング装置でチューニングする電動パワーステアリング装置のチューニング方法において、
    前記チューニング装置に所定のパラメータ値を設定する工程1と、
    目標とする目標操舵トルクを前記チューニング装置に入力する工程2と、
    センサ系の測定値に基づいて操舵トルクを測定し、前記測定された前記操舵トルクに基づきラック推力を推定する工程3と、
    前記工程1〜前記工程3に基づいて必要モータ電流を算出する工程4と、
    前記必要モータ電流に基づいて前記アシストマップを設定してチューニングする工程5とを具備し、
    前記コントロールユニットに設けられている各補償系の制御値をゼロにして、前記チューニングを行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置のチューニング方法。
  2. 前記チューニング後、前記必要モータ電流に基づいて前記各補償系の制御値に対してシミュレーションを行い、前記シミュレーションに基づき、前記各補償系の制御値に対して最適化を行う請求項1に記載の電動パワーステアリング装置のチューニング方法。
  3. 前記チューニング装置は、前記工程3に基づいて操舵角に対する操舵トルクリサージュ波形図と、前記工程3に基づいて操舵角に対するラック推力リサージュ波形図とを作成するようになっている請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置のチューニング方法。
  4. 前記工程2において、前記目標操舵トルクを前記操舵トルクリサージュ波形図或いは前記ラック推力リサージュ波形図に入力する請求項3に記載の電動パワーステアリング装置のチューニング方法。
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