JP2019194059A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外乱トルクを補償でき、精度の高い角度制御が行えるモータ制御装置を提供する。【解決手段】手動操舵指令値生成部41は、操舵トルクを用いて手動操舵指令値を生成する。統合角度指令値演算部42は、自動操舵指令値に手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算する。制御部43は、統合角度指令値に基づいて、電動モータ18を角度制御する。制御部43は、統合角度指令値に基づいて、基本トルク指令値を演算する基本トルク指令値演算部と、電動モータ18の駆動対象に作用する電動モータ18のモータトルク以外の外乱トルクを推定する外乱トルク推定部と、基本トルク指令値を外乱トルクによって補正する外乱トルク補償部とを含む。【選択図】図2

Description

この発明は、舵角制御用の電動モータの制御装置に関する。
電動パワーステアリングシステム(EPS:electric power steering)、ステアバイワイヤシステムおよび後輪操舵システム等による自動運転や運転支援においては、電動モータによって転舵輪の転舵角が制御されている。この種のモータ制御には、目標転舵角と実転舵角との差に応じて、電動モータのモータトルクを制御する角度フィードバック制御が用いられている。角度フィードバック制御としては、一般的には、PID制御が用いられる。具体的には、目標転舵角と実転舵角との差の項、当該差の積分項および当該差の微分項にそれぞれ比例ゲイン、積分ゲインおよび微分ゲインが乗算された後、それらの項が加算されることにより目標トルクが演算される。そして、モータトルクが、目標トルクと等しくなるように電動モータが制御される。
特開2004−256076号公報 国際公開第2014/162769号
前述のPID制御は、線形な制御アルゴリズムであるため、路面負荷トルク(ラック軸側外乱トルク)、ステアリングシステムの摩擦トルク、操舵トルク(ステアリング側外乱トルク)等の非線形な外乱トルクの変動によって、角度制御精度の低下やばらつきが発生する。
この発明の目的は、角度制御性能への外乱トルクの影響を抑制することができ、精度の高い角度制御が行えるモータ制御装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、舵角制御用の電動モータ(18)を駆動制御するためのモータ制御装置(40)であって、操舵トルクを用いて手動操舵指令値を生成する手動操舵指令値生成部(41)と、自動操舵指令値に前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算する統合角度指令値演算部(42)と、前記統合角度指令値に基づいて、前記電動モータを角度制御する制御部(43)とを含み、前記制御部は、前記統合角度指令値に基づいて、基本トルク指令値を演算する基本トルク指令値演算部(61〜63,65)と、前記電動モータの駆動対象に作用する前記電動モータのモータトルク以外の外乱トルクを推定する外乱トルク推定部(64)と、前記基本トルク指令値を前記外乱トルクによって補正する外乱トルク補償部(66)とを含む、モータ制御装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。
この構成では、統合角度指令値に基づいて基本トルク指令値が演算され、外乱トルク推定部によって推定された外乱トルクによって基本トルク指令値が補正されているので、角度制御性能への外乱トルクの影響を抑制することができる。これにより、精度の高い角度制御が行えるようになる。
また、この構成では、自動操舵指令に手動操舵指令値が加算されて、統合角度指令値が演算され、この統合角度指令値に基づいて電動モータが角度制御される。これにより、手動操舵制御と自動操舵制御との間で切り替えを行うことなく、自動操舵制御主体での操舵制御を行いながら手動操舵が可能な協調制御を実現できる。これにより、手動操舵制御と自動操舵制御との間での移行をシームレスに行うことができるので、運転者の違和感を低減することができる。
請求項2に記載の発明は、前記手動操舵指令値生成部は、前記操舵トルクと、路面負荷トルクを生成するためのばね定数および粘性減衰係数とを用いて、前記手動操舵指令値を生成するように構成されている、請求項1に記載のモータ制御装置である。
請求項3に記載の発明は、前記ばね定数が前記外乱トルク推定部によって推定される前記外乱トルクに応じて設定され、前記粘性減衰係数が予め所定値に設定される、請求項2に記載のモータ制御装置である。
この構成では、手動操舵時に実際の路面負荷に応じた操舵感を得ることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、前記ばね定数および前記粘性減衰係数が、前記外乱トルク推定部によって推定される前記外乱トルクに応じて設定演算される、請求項2に記載のモータ制御装置である。
この構成では、手動操舵時に実際の路面負荷に応じた操舵感を得ることが可能となる。
請求項5に記載の発明は、前記外乱トルク補償部による補正後の前記基本トルク指令値または前記電動モータが発生しているモータトルクと、前記電動モータの回転角とに基づいて、前記外乱トルクおよび前記駆動対象の回転角を推定するように構成されており、前記基本トルク指令値演算部は、前記統合角度指令値と、前記駆動対象の回転角との差である角度偏差を演算する角度偏差演算部(62A)と、前記角度偏差に対して所定のフィードバック演算を行うことにより、前記基本トルク指令値を演算するフィードバック演算部(62B)とを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置である。
請求項6に記載の発明は、前記外乱トルク推定部は、前記外乱トルク補償部による補正後の前記基本トルク指令または前記電動モータが発生しているモータトルクと、前記電動モータの回転角とに基づいて、前記外乱トルクおよび前記駆動対象の回転角を推定するように構成されており、前記基本トルク指令値演算部は、前記統合角度指令値と、前記駆動対象の回転角との差である角度偏差を演算する角度偏差演算部(62A)と、前記角度偏差に対して所定のフィードバック演算を行うことにより、フィードバック制御トルクを演算するフィードバッ演算部(62B)と、前記統合角度指令値の二階微分値に所定値を乗算することにより、フィードフォワード制御トルクを演算するフィードフォワード演算部(63)と、前記フィードバック制御トルクに前記フィードフォワード制御トルクを加算することによって、前記基本トルク指令値を演算する加算部(65)とを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置である。
請求項7に記載の発明は、所定の第1の情報に応じて、前記自動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第1の重み付け部(46)をさらに備え、前記統合角度指令値演算部は、前記第1の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵指令値に前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置である。
請求項8に記載の発明は、所定の第2の情報に応じて、前記手動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第2の重み付け部(49)をさらに備え、前記統合角度指令値演算部は、前記自動操舵指令値に前記第2の重み付け部による重み付け処理後の前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置である。
請求項9に記載の発明は、所定の第3の情報に応じて、前記自動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第3の重み付け部(47)と、所定の第4の情報に応じて、前記手動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第4の重み付け部(48)とをさらに備え、前記統合角度指令値演算部は、前記第3の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵指令値に、前記第4の重み付け部による重み付け処理後の前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置である。
本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリングシステムの概略構成を示す模式図である。 モータ制御用ECUの電気的構成を説明するためのブロック図である。 手動操舵指令値生成部の構成を示すブロック図である。 操舵トルクTに対するアシストトルク指令値Tacの設定例を示すグラフである。 指令値設定部で用いられるリファレンスEPSモデルの一例を示す模式図である。 角度制御部の構成を示すブロック図である。 電動パワーステアリングシステムの物理モデルの構成例を示す模式図である。 外乱トルク推定部の構成を示すブロック図である。 トルク制御部の構成を示す模式図である。 Aは、自動操舵指令値θadacを示すグラフであり、Bは、手動操舵によってステアリングホイールに加えられた操舵トルクTdを示すグラフである。 自動操舵指令値および操舵トルクがそれぞれ図10Aおよび図10Bのように変化した場合の、手動操舵指令値θmdacおよび統合角度指令値θacmdの変化を示すグラフである。 手動操舵指令値生成部の第1変形例を示すブロック図である。 手動操舵指令値生成部の第2変形例を示すブロック図である。 モータ制御用ECUの第1変形例を示すブロック図である。 手動操舵指令値θmdacに対する重みWadの設定例を示すグラフである。 モータ制御用ECUの第2変形例を示すブロック図である。 各モード設定信号S1,S2,S3が入力されたときに設定される第1重みWadの設定例を示すグラフである。 各モード設定信号S1,S2,S3が入力されたときに設定される第2重みWmdの設定例を示すグラフである。 モータ制御用ECUの第3変形例を示すブロック図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリングシステムの概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリングシステム1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール(ハンドル)2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して相対回転可能に連結されている。
トーションバー10の近傍には、トルクセンサ12が配置されている。トルクセンサ12は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルク(トーションバートルク)Tを検出する。この実施形態では、トルクセンサ12によって検出される操舵トルクTは、例えば、左方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、右方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほど操舵トルクTの大きさが大きくなるものとする。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端には、ピニオン16が連結されている。
ラック軸14は、車両の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の中間部には、ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることによって、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助力(アシストトルク)を発生するための電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを増幅して転舵機構4に伝達するための減速機19とを含む。減速機19は、ウォームギヤ20と、このウォームギヤ20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。減速機19は、伝達機構ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。以下において、減速機19の減速比(ギヤ比)をNで表す場合がある。減速比Nは、ウォームホイール21の角速度ωwwに対するウォームギヤ20の角速度ωwgの比ωwg/ωwwとして定義される。
ウォームギヤ20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、出力軸9に一体回転可能に連結されている。
電動モータ18によってウォームギヤ20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6にモータトルクが付与されるとともにステアリングシャフト6(出力軸9)が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォームギヤ20を回転駆動することによって、電動モータ18による操舵補助や転舵輪3の転舵が可能となる。電動モータ18には、電動モータ18のロータの回転角を検出するための回転角センサ23が設けられている。
出力軸9(電動モータ18の駆動対象の一例)に加えられるトルクとしては、電動モータ18によるモータトルクと、モータトルク以外の外乱トルクとがある。モータトルク以外の外乱トルクTlcには、操舵トルクT、路面負荷トルク(路面反力トルク)Trl、摩擦トルクT等が含まれる。
操舵トルクTは、運転者によってステアリングホイール2に加えられる力や、ステアリング慣性によって発生する力等によって、ステアリングホイール2側から出力軸9に加えられるトルクである。
路面負荷トルクTrlは、タイヤに発生するセルフアライニングトルク、サスペンションやタイヤホイールアライメントによって発生する力、ラックアンドピニオン機構の摩擦力等によって、転舵輪3側からラック軸14を介して出力軸9に加えられるトルクである。
車両には、車両の進行方向前方の道路を撮影するCCD(Charge Coupled Device)カメラ25、自車位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)26、道路形状や障害物を検出するためのレーダー27および地図情報を記憶した地図情報メモリ28が搭載されている。
CCDカメラ25、GPS26、レーダー27および地図情報メモリ28は、運転支援制御や自動運転制御を行うための上位ECU(ECU:Electronic Control Unit)201に接続されている。上位ECU201は、CCDカメラ25、GPS26およびレーダー27によって得られる情報および地図情報を元に、周辺環境認識、自車位置推定、経路計画等を行い、操舵や駆動アクチュエータの制御目標値の決定を行う。
この実施形態では、上位ECU201は、自動操舵のための自動操舵指令値θadacを設定する。この実施形態では、自動操舵制御は、例えば、目標軌道に沿って車両を走行させるための制御である。自動操舵指令値θadacは、車両を目標軌道に沿って自動走行させるための操舵角の目標値である。このような自動操舵指令値θadacを設定する処理は、周知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
上位ECU201によって設定される自動操舵指令値θadacは、車載ネットワークを介して、モータ制御用ECU202に与えられる。トルクセンサ12によって検出される操舵トルクT、回転角センサ23の出力信号は、モータ制御用ECU202に入力される。モータ制御用ECU202は、これらの入力信号および上位ECU201から与えられる情報に基づいて、電動モータ18を制御する。
図2は、モータ制御用ECU202の電気的構成を説明するためのブロック図である。
モータ制御用ECU202は、マイクロコンピュータ40と、マイクロコンピュータ40によって制御され、電動モータ18に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)31と、電動モータ18に流れる電流(以下、「モータ電流I」という)を検出するための電流検出回路32とを備えている。
マイクロコンピュータ40は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリなど)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、手動操舵指令値生成部41と、統合角度指令値演算部42と、制御部43とを含む。
手動操舵指令値生成部41は、運転者がステアリングホイール2を操作した場合に、当該ステアリングホイール操作に応じた操舵角(より正確には出力軸9の回転角θ)を手動操舵指令値θmdacとして設定するために設けられている。手動操舵指令値生成部41は、トルクセンサ12によって検出される操舵トルクTを用いて手動操舵指令値θmdacを生成する。
統合角度指令値演算部42は、上位ECU201によって設定される自動操舵指令値θadacに手動操舵指令値θmdacを加算して、統合角度指令値θacmdを演算する。
制御部43は、統合角度指令値θacmdに基づいて、電動モータ18を角度制御する。より具体的には、制御部43は、操舵角θ(出力軸9の回転角θ)が統合角度指令値θacmdに近づくように、駆動回路31を駆動制御する。
制御部43は、角度制御部44とトルク制御部(電流制御部)45とを含む。角度制御部44は、統合角度指令値θacmdに基づいて、電動モータ18のモータトルクの目標値であるモータトルク指令値Tを演算する。トルク制御部45は、電動モータ18のモータトルクがモータトルク指令値Tに近づくように駆動回路31を駆動する。
図3は、手動操舵指令値生成部41の構成を示すブロック図である。
手動操舵指令値生成部41は、アシストトルク指令値設定部51と、指令値設定部52とを含む。
アシストトルク指令値設定部51は、手動操作に必要なアシストトルクの目標値であるアシストトルク指令値Tacを設定する。アシストトルク指令値設定部51は、トルクセンサ12によって検出される操舵トルクTに基づいて、アシストトルク指令値Tacを設定する。操舵トルクTに対するアシストトルク指令値Tacの設定例は、図4に示されている。
アシストトルク指令値Tacは、電動モータ18から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ18から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。アシストトルク指令値Tacは、操舵トルクTの正の値に対しては正をとり、操舵トルクTの負の値に対しては負をとる。そして、アシストトルク指令値Tacは、操舵トルクTの絶対値が大きくなるほど、その絶対値が大きくなるように設定される。
なお、アシストトルク指令値設定部51は、操舵トルクTに予め設定された定数を乗算することによって、アシストトルク指令値Tacを演算してもよい。
指令値設定部52は、この実施形態では、リファレンスEPSモデルを用いて、手動操舵指令値θmdacを設定する。
図5は、指令値設定部52で用いられるリファレンスEPSモデルの一例を示す模式図である。
このリファレンスEPSモデルは、ロアコラムを含む単一慣性モデルである。ロアコラムは、出力軸9およびウォームホイール21に対応する。図5において、Jは、ロアコラムの慣性であり、θはロアコラムの回転角であり、Tは、操舵トルクである。ロアコラムには、操舵トルクT、電動モータ18から出力軸9に作用するトルクN・Tおよび路面負荷トルクTrlが与えられる。路面負荷トルクTrlは、ばね定数kおよび粘性減衰係数cを用いて、次式(1)で表される。
rl=−k・θ−c(dθ/dt) …(1)
この実施形態では、ばね定数kおよび粘性減衰係数cとして、予め実験・解析等で求めた所定値が設定されている。
リファレンスEPSモデルの運動方程式は、次式(2)で表される。
・dθ/dt=T+N・T−k・θ−c(dθ/dt) …(2)
指令値設定部52は、Tにトルクセンサ12によって検出される操舵トルクTを代入し、N・Tにアシストトルク指令値設定部51によって設定されるアシストトルク指令値Tacを代入して、式(2)の微分方程式を解くことにより、ロアコラムの回転角θを演算する。そして、指令値設定部52は、得られたロアコラムの回転角θを手動操舵指令値θmdacとして設定する。
図6は、角度制御部44の構成を示すブロック図である。
角度制御部44は、統合角度指令値θacmdに基づいてモータトルク指令値Tを演算する。角度制御部44は、ローパスフィルタ(LPF)61と、フィードバック制御部62と、フィードフォワード制御部63と、外乱トルク推定部64と、トルク加算部65と、外乱トルク補償部66と、第1減速比除算部67と、減速比乗算部68と、回転角演算部69と、第2減速比除算部70とを含む。
減速比乗算部68は、第1減速比除算部67によって演算されるモータトルク指令値Tに減速機19の減速比Nを乗算することにより、モータトルク指令値Tを出力軸9(ウォームホイール21)に作用する操舵トルク指令値Tcmd(=N・T)に換算する。
回転角演算部69は、回転角センサ23の出力信号に基づいて、電動モータ18のロータ回転角θを演算する。第2減速比除算部70は、回転角演算部69によって演算されるロータ回転角θを減速比Nで除算することにより、ロータ回転角θを出力軸9の回転角(実操舵角)θに換算する。
ローパスフィルタ61は、統合角度指令値θacmdに対してローパスフィルタ処理を行う。ローパスフィルタ処理後の統合角度指令値θcmdは、フィードバック制御部62およびフィードフォワード制御部63に与えられる。
フィードバック制御部62は、外乱トルク推定部64によって演算される操舵角推定値^θを、ローパスフィルタ処理後の統合角度指令値θcmdに近づけるために設けられている。フィードバック制御部62は、角度偏差演算部62AとPD制御部62Bとを含む。角度偏差演算部62Aは、統合角度指令値θcmdと操舵角推定値^θとの偏差Δθ(=θcmd−^θ)を演算する。なお、角度偏差演算部62Aは、統合角度指令値θcmdと、第2減速比除算部70によって演算される実操舵角θとの偏差(θcmd−θ)を、角度偏差Δθとして演算するようにしてもよい。
PD制御部62Bは、角度偏差演算部62Aによって演算される角度偏差Δθに対してPD演算(比例微分演算)を行うことにより、フィードバック制御トルクTfbを演算する。フィードバック制御トルクTfbは、トルク加算部65に与えられる。
フィードフォワード制御部63は、電動パワーステアリングシステム1の慣性による応答性の遅れを補償して、制御の応答性を向上させるために設けられている。フィードフォワード制御部63は、角加速度演算部63Aと慣性乗算部63Bとを含む。角加速度演算部63Aは、統合角度指令値θcmdを2階微分することにより、目標角加速度dθcmd/dtを演算する。
慣性乗算部63Bは、角加速度演算部63Aによって演算された目標角加速度dθcmd/dtに、電動パワーステアリングシステム1の慣性Jを乗算することにより、フィードフォワード制御トルクTff(=J・dθcmd/dt)を演算する。慣性Jは、例えば、後述する電動パワーステアリングシステム1の物理モデル(図7参照)から求められる。フィードフォワード制御トルクTffは、慣性補償値として、トルク加算部65に与えられる。
トルク加算部65は、フィードバック制御トルクTfbにフィードフォワード制御トルクTffを加算することにより、基本トルク指令値(Tfb+Tff)を演算する。
外乱トルク推定部64は、プラント(電動モータ18の制御対象)に外乱として発生する非線形なトルク(外乱トルク:モータトルク以外のトルク)を推定するために設けられている。外乱トルク推定部64は、プラントへの入力値である操舵トルク指令値Tcmd(=N・T)と、プラントの出力である実操舵角θとに基づいて、外乱トルク(外乱負荷)Tlc、操舵角θおよび操舵角微分値(角速度)dθ/dtを推定する。外乱トルクTlc、操舵角θおよび操舵角微分値(角速度)dθ/dtの推定値を、それぞれ^Tlc、^θおよびd^θ/dtで表す。外乱トルク推定部64の詳細については、後述する。
外乱トルク推定部64によって演算された外乱トルク推定値^Tlcは、外乱トルク補償値として外乱トルク補償部66に与えられる。外乱トルク推定部64によって演算された操舵角推定値^θは、角度偏差演算部62Aに与えられる。
外乱トルク補償部66は、基本トルク指令値(Tfb+Tff)から外乱トルク推定値^Tlcを減算することにより、操舵トルク指令値Tcmd(=Tfb+Tff−^Tlc)を演算する。これにより、外乱トルクが補償された操舵トルク指令値Tcmd(出力軸9に対するトルク指令値)が得られる。
操舵トルク指令値Tcmdは、第1減速比除算部67に与えられる。第1減速比除算部67は、操舵トルク指令値Tcmdを減速比Nで除算することにより、モータトルク指令値Tを演算する。このモータトルク指令値Tが、トルク制御部45(図2参照)に与えられる。
外乱トルク推定部64について詳しく説明する。外乱トルク推定部64は、例えば、図7に示す電動パワーステアリングシステム1の物理モデル101を使用して、外乱トルクTlc、操舵角θおよび角速度dθ/dtを推定する外乱オブザーバから構成されている。
この物理モデル101は、出力軸9および出力軸9に固定されたウォームホイール21を含むプラント(モータ駆動対象の一例)102を含む。プラント102には、ステアリングホイール2からトーションバー10を介して操舵トルクTが与えられるとともに、転舵輪3側から路面負荷トルクTrlが与えられる。
さらに、プラント102には、ウォームギヤ20を介して操舵トルク指令値Tcmd(=N・T)が与えられるとともに、ウォームホイール21とウォームギヤ20との間の摩擦によって摩擦トルクTが与えられる。
プラント102の慣性をJとすると、物理モデル101の慣性についての運動方程式は、次式(3)で表される。
Figure 2019194059
θ/dtは、プラント102の角加速度である。Nは、減速機19の減速比である。Tlcは、プラント102に与えられるモータトルク以外の外乱トルクを示している。この実施形態では、外乱トルクTlcは、操舵トルクTと路面負荷トルクTrlと摩擦トルクTとの和として示されているが、実際には、外乱トルクTlcはこれら以外のトルクを含んでいる。
図7の物理モデル101に対する状態方程式は、次式(4)で表わされる。
Figure 2019194059
前記式(4)において、xは、状態変数ベクトルである。前記式(4)において、uは、既知入力ベクトルである。前記式(4)において、uは、未知入力ベクトルである。前記式(4)において、yは、出力ベクトル(測定値)である。前記式(4)において、Aは、システム行列である。前記式(4)において、Bは、第1入力行列である。前記式(4)において、Bは、第2入力行列である。前記式(4)において、Cは、出力行列である。前記式(4)において、Dは、直達行列である。
前記状態方程式を、未知入力ベクトルuを状態の1つとして含めた系に拡張する。拡張系の状態方程式(拡張状態方程式)は、次式(5)で表される。
Figure 2019194059
前記式(5)において、xは、拡張系の状態変数ベクトルであり、次式(6)で表される。
Figure 2019194059
前記式(5)において、Aは、拡張系のシステム行列である。前記式(5)において、Bは、拡張系の既知入力行列である。前記式(5)において、Ceは、拡張系の出力行列である。
前記式(5)の拡張状態方程式から、次式(7)の方程式で表される外乱オブザーバ(拡張状態オブザーバ)が構築される。
Figure 2019194059
式(7)において、^xはxの推定値を表している。また、Lはオブザーバゲインである。また、^yはyの推定値を表している。^xは、次式(8)で表される。
Figure 2019194059
式(8)において、^θはθの推定値であり、^TlcはTlcの推定値である。
外乱トルク推定部64は、前記式(7)の方程式に基づいて状態変数ベクトル^xを演算する。
図8は、外乱トルク推定部64の構成を示すブロック図である。
外乱トルク推定部64は、入力ベクトル入力部81と、出力行列乗算部82と、第1加算部83と、ゲイン乗算部84と、入力行列乗算部85と、システム行列乗算部86と、第2加算部87と、積分部88と、状態変数ベクトル出力部89とを含む。
減速比乗算部68(図6参照)によって演算される操舵トルク指令値Tcmd(=N・T)は、入力ベクトル入力部81に与えられる。入力ベクトル入力部81は、入力ベクトルuを出力する。
積分部88の出力が状態変数ベクトル^x(前記式(8)参照)となる。演算開始時には、状態変数ベクトル^xとして初期値が与えられる。状態変数ベクトル^xの初期値は、たとえば0である。
システム行列乗算部86は、状態変数ベクトル^xにシステム行列Aを乗算する。出力行列乗算部82は、状態変数ベクトル^xに出力行列Cを乗算する。
第1加算部83は、第2減速比除算部70(図6参照)によって演算された実操舵角θである出力ベクトル(測定値)yから、出力行列乗算部82の出力(C・^x)を減算する。つまり、第1加算部83は、出力ベクトルyと出力ベクトル推定値^y(=C・^x)との差(y−^y)を演算する。ゲイン乗算部84は、第1加算部83の出力(y−^y)にオブザーバゲインL(前記式(7)参照)を乗算する。
入力行列乗算部85は、入力ベクトル入力部81から出力される入力ベクトルuに入力行列Bを乗算する。第2加算部87は、入力行列乗算部85の出力(Be・u)と、システム行列乗算部86の出力(A・^x)と、ゲイン乗算部84の出力(L(y−^y))とを加算することにより、状態変数ベクトルの微分値d^x/dtを演算する。積分部88は、第2加算部87の出力(d^x/dt)を積分することにより、状態変数ベクトル^xを演算する。状態変数ベクトル出力部89は、状態変数ベクトル^xに基づいて、外乱トルク推定値^Tlc、操舵角推定値^θおよび角速度推定値d^θ/dtを演算する。
一般的な外乱オブザーバは、前述の拡張状態オブザーバとは異なり、プラントの逆モデルとローパスフィルタとから構成される。プラントの運動方程式は、前述のように式(3)で表される。したがって、プラントの逆モデルは、次式(9)となる。
Figure 2019194059
一般的な外乱オブザーバへの入力は、J・dθ/dtおよびN・Tであり、実操舵角θの2階微分値を用いるため、回転角センサ23のノイズの影響を大きく受ける。これに対して、前述の実施形態の拡張状態オブザーバでは、積分型で外乱トルクを推定するため、微分によるノイズ影響を低減できる。
なお、外乱トルク推定部64として、プラントの逆モデルとローパスフィルタとから構成される一般的な外乱オブザーバを用いてもよい。
図9は、トルク制御部45の構成を示す模式図である。
トルク制御部45(図2参照)は、モータ電流指令値演算部91と、電流偏差演算部92と、PI制御部93と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部94とを含む。
モータ電流指令値演算部91は、角度制御部44(図2参照)によって演算されたモータトルク指令値Tを電動モータ18のトルク定数Kで除算することにより、モータ電流指令値Icmdを演算する。
電流偏差演算部92は、モータ電流指令値演算部91によって得られたモータ電流指令値Icmdと電流検出回路32によって検出されたモータ電流Iとの偏差ΔI(=Icmd−I)を演算する。
PI制御部93は、電流偏差演算部92によって演算された電流偏差ΔIに対するPI演算(比例積分演算)を行うことにより、電動モータ18に流れるモータ電流Iをモータ電流指令値Icmdに導くための駆動指令値を生成する。PWM制御部94は、前記駆動指令値に対応するデューティ比のPWM制御信号を生成して、駆動回路31に供給する。これにより、駆動指令値に対応した電力が電動モータ18に供給されることになる。
自動操舵制御が行われているときに運転手によってステアリングホイール2が操作されたときに、統合角度指令値θacmdがどのように変化するのかについて、シミュレーションを行った。
具体的には、図10Aに曲線Aで示すような自動操舵指令値θadacが、上位ECU201からモータ制御用ECU202に与えられているときに、図10Bに折れ線Bで示すような操舵トルクTが手動操舵によってステアリングホイール2に加えられる場合について、シミュレーションを行った。
図10Bに曲線Bで示すような操舵トルクTがステアリングホイール2に加えられることによって、手動操舵指令値θmdacが図11の曲線Cに示すように変化した。これにより、統合角度指令値θacmdは、図11に曲線Dに示すように変化した。
つまり、自動操舵制御が行われているときに手動操舵が行われると、手動操舵指令値θmdacの絶対値が大きくなるにつれて、統合角度指令値θacmdは自動操舵指令値θadacから外れていく。一方、手動操舵が停止されると、手動操舵指令値θmdacの絶対値がほぼ零まで低下する。これにより、統合角度指令値θacmdは、自動操舵指令値θadacに徐々に近づいていき、自動操舵指令値θadacと等しくなる。したがって、自動操舵制御主体での操舵制御を行いながら手動操舵が可能な協調制御を実現できる。
前述の実施形態では、自動操舵指令値θadacに手動操舵指令値θmdacが加算されて、統合角度指令値θacmdが演算され、この統合角度指令値θacmdに基づいて電動モータ18が制御される。これにより、手動操舵制御と自動操舵制御との間で切り替えを行うことなく、自動操舵制御主体での操舵制御を行いながら手動操舵が可能な協調制御を実現できる。また、手動操舵制御と自動操舵制御との間での移行をシームレスに行うことができるので、手動操舵を行う際に運転者に違和感を与えない。
また、前述の実施形態では、統合角度指令値θacmdに基づいて基本トルク指令値(Tfb+Tff)が演算され、外乱トルク推定部64によって演算された外乱トルク推定値^Tlcによって基本トルク指令値(Tfb+Tff)が補正されているので、角度制御性能に対する外乱トルクの影響を抑制することができる。これにより、高精度の角度制御を実現することが可能となる。また、これにより、自動操舵制御中に手動操舵が行われたときの操舵感への角度制御部44の影響を排除することが可能となるので、操舵感の設計が容易となる。具体的には、ばね定数kおよび粘性減衰係数cの設定値に応じた操舵感を得ることができるので、操舵感の設計が容易となる。
図12は、手動操舵指令値生成部の第1変形例を示すブロック図である。図12において、前述の図3の各部に対応する部分には図3と同じ符号を付して示す。
手動操舵指令値生成部41Aは、アシストトルク指令値設定部51および指令値設定部52の他、ばね定数演算部53を含んでいる。
ばね定数演算部53は、外乱トルク推定部64(図6参照)によって演算された外乱トルク推定値^Tlcと、第2減速比除算部70によって演算される実操舵角θとに基づいて、ばね定数kを演算する。具体的には、ばね定数演算部53は、次式(11)に基づいて、ばね定数kを演算する。
k=^Tlc/θ …(11)
前述した式(2)内の粘性減衰係数cは、前述した実施形態と同様に、予め設定される。
指令値設定部52は、式(11)によって演算されるkおよび予め設定されたcを、それぞれ前述の式(2)内のkおよびcとして用いて、式(2)の微分方程式を解くことによってθを演算し、得られたθを手動操舵指令値θmdacとして設定する。
第1変形例に係る手動操舵指令値生成部41Aでは、外乱トルク推定部64によって演算された外乱トルク推定値^Tlcを用いてばね定数kが演算されるので、実際の路面負荷に応じた操舵感を得ることができるようになる。
図13は、手動操舵指令値生成部の第2変形例を示すブロック図である。図13において、前述の図3の各部に対応する部分には図3と同じ符号を付して示す。
手動操舵指令値生成部41Bは、アシストトルク指令値設定部51および指令値設定部52の他、ばね定数演算部53および減衰係数演算部54を含んでいる。
ばね定数演算部53は、第1変形例とばね定数演算部53と同様に、ばね定数kを、前記式(11)に基づいて、ばね定数kを演算する。
減衰係数演算部54は、外乱トルク推定部64(図6参照)によって演算された外乱トルク推定値^Tlcと、第2減速比除算部70によって演算される実操舵角θとに基づいて、粘性減衰係数cを演算する。具体的には、減衰係数演算部54は、次式(12)に基づいて、粘性減衰係数cを演算する。
c=^Tlc/(dθ/dt) …(12)
指令値設定部52は、式(11)によって演算されるkおよび式(12)によって演算されるcを、それぞれ前述の式(2)内のkおよびcとして用いて、式(2)の微分方程式を解くことによってθを演算し、得られたθを手動操舵指令値θmdacとして設定する。
第2変形例に係る手動操舵指令値生成部41Bでは、外乱トルク推定部64によって演算された外乱トルク推定値^Tlcを用いてばね定数kおよび粘性減衰係数cが演算されるので、実際の路面負荷に応じた操舵感を得ることができるようになる。
図14は、モータ制御用ECUの第1変形例を示すブロック図である。図14において、前述の図2の各部に対応する部分には、図2と同じ符号を付して示す。
以下において、自動操舵指令値θadacのみに基づいて電動モータ18が制御される操舵モードを自動操舵モードといい、手動操舵指令値θmdacのみに基づいて電動モータ18が制御される操舵モードを手動操舵モードということにする。
図14のモータ制御用ECU202Aでは、上位ECU201から与えられる自動操舵指令値θadacに対して重み付け処理を行う重み付け部46が設けられている点が、図2のモータ制御用ECU202と異なっている。重み付け部46は、「本発明の第1の重み付け部」の一例である。
重み付け部46は、手動操舵指令値生成部41によって生成される手動操舵指令値θmdacに応じて、自動操舵指令値θadacに対して重み付け処理を行う。
具体的には、まず、重み付け部46は、手動操舵指令値θmdacに基づいて重みWadを設定する。次に、重み付け部46は、上位ECU201から入力される自動操舵指令値θadacに重みWadを乗算する。そして、重み付け部46は、乗算値Wad・θadacを、重み付け処理後の自動操舵指令値θadac’として統合角度指令値演算部42に与える。
統合角度指令値演算部42は、手動操舵指令値生成部41によって生成される手動操舵指令値θmdacに、重み付け部46による重み付け処理後の自動操舵指令値θadac’を加算することにより、統合角度指令値θacmdを演算する。
重み付け部46によって設定される重みWadについて説明する。手動操舵指令値θmdacに対する重みWadの設定例は、図15に示されている。重みWadは、手動操舵指令値θmdacに応じて、0〜1.0の範囲内の値に設定される。重みWadは、手動操舵指令値θmdacが零のときに1.0に設定される。また、重みWadは、手動操舵指令値θmdacの絶対値が所定値E(ただし、E>0)以上のときに零に設定される。そして、重みWadは、手動操舵指令値θmdacの絶対値が0〜Eの範囲内において、手動操舵指令値θmdacの絶対値の増加に伴って非線形に漸減し、手動操舵指令値θmdacの絶対値の低下に伴って非線形に漸増するように設定される。所定値Eは、予め実験・解析等により設定されている。
なお、重みWadは、手動操舵指令値θmdacの絶対値が0〜Eの範囲内において、手動操舵指令値θmdacの絶対値の増加に伴って線形に漸減し、手動操舵指令値θmdacの絶対値の低下に伴って線形に漸増するように設定されてもよい。
このモータ制御用ECU202Aでは、手動操舵指令値θmdacが零であるときには、上位ECU201から入力される自動操舵指令値θadacがそのまま統合角度指令値演算部42に与えられる。この場合には、自動操舵指令値θadacのみに基づいて電動モータ18が制御されるので、操舵モードは自動操舵モードとなる。
一方、手動操舵指令値θmdacの絶対値が所定値E以上であるときには、自動操舵指令値θadacは零となる。この場合には、手動操舵指令値θmdacのみに基づいて電動モータ18が制御されるので、操舵モードは手動操舵モードとなる。
つまり、このモータ制御用ECU202Aでは、操舵モードを、自動操舵指令値θadacのみに基づいて電動モータ18が制御される自動操舵モードに設定したり、手動操舵指令値θmdacのみに基づいて電動モータ18が制御される手動操舵モードに設定したりすることが可能となる。自動操舵モードと手動操舵モードの間の切り替えは、操舵トルクTを用いて算出される手動操舵指令値θmdacに基づいて行われるので、運転者のステアリング操作によってこれらの操舵モード間の切り替えを行うことが可能である。
また、自動操舵モードから手動操舵モードへの切り替え時には自動操舵指令値θadacの絶対値が零まで漸減され、手動操舵モードから自動操舵モードへの切り替え時には自動操舵指令値θadacの絶対値が零から漸増される。このため、このモータ制御用ECU202Aでは、自動操舵モードと手動操舵モードとの間の切り替えを滑らかに行うことが可能となる。
なお、第1変形例では、手動操舵指令値θmdacに応じて、自動操舵指令値θadacに対して重み付け処理を行ったが、本発明はこのような実施態様に限定されない。例えば、操舵トルクTに応じて、自動操舵指令値θadacに対して重み付け処理を行ってもよい。具体的には、トルクセンサ12で検出された操舵トルクTを重み付け部46に入力し、図15の横軸を操舵トルクTとしたグラフから重みWadを設定すれば第1変形例と同様の効果を奏することができる。
図16は、モータ制御用ECUの第2変形例を示すブロック図である。図16において、前述の図2の各部に対応する部分には、図2と同じ符号を付して示す。
図16のモータ制御用ECU202Bでは、第1、第2および第3モードスイッチ111,112,113からのモード設定信号が入力される点と、第1重み付け部47および第2重み付け部48が設けられている点とが、図2のモータ制御用ECU202と異なっている。
第1重み付け部47は、「本発明の第3の重み付け部」の一例であり、第2重み付け部48は、「本発明の第4の重み付け部」の一例である。
第1モードスイッチ111は、運転者によってオンされたときに、操舵モードを通常操舵モードに設定するための通常操舵モード設定信号S1を出力する。通常操舵モードとは、図2のモータ制御用ECU202と同様に、手動操舵指令値θmdacおよび自動操舵指令値θadacに基づいて電動モータ18が制御されるモードである。
第2モードスイッチ112は、運転者によってオンされたときに、操舵モードを自動操舵モードに設定するための自動操舵モード設定信号S2を出力する。
第3モードスイッチ113は、運転者によってオンされたときに、操舵モードを手動操舵モードに設定するための手動操舵モード設定信号S3を出力する。
各モード設定信号S1,S2,S3は、第1および第2重み付け部47,48に与えられる。
第1重み付け部47は、入力されるモード設定信号に応じて、上位ECU201から入力される自動操舵指令値θadacに対して第1重み付け処理を行う。具体的には、第1重み付け部47は、モード設定信号S1,S2,S3のうちのいずれかが入力されたときには、まず、現在の操舵モードおよび入力されたモード設定信号に応じて、第1重みWadを設定する。次に、第1重み付け部47は、上位ECU201から入力される自動操舵指令値θadacに第1重みWadを乗算する。そして、第1重み付け部47は、乗算値Wad・θadacを、第1重み付け処理後の自動操舵指令値θadac’として統合角度指令値演算部42に与える。
第2重み付け部48は、手動操舵指令値生成部41と統合角度指令値演算部42との間に設けられている。第2重み付け部48は、入力されるモード設定信号に応じて、手動操舵指令値生成部41によって生成される手動操舵指令値θmdacに対して、第2重み付け処理を行う。
具体的には、第2重み付け部48は、モード設定信号S1,S2,S3のうちのいずれかが入力されたときには、まず、現在の操舵モードおよび入力されたモード設定信号に応じて、第2重みWmdを設定する。次に、第2重み付け部48は、手動操舵指令値生成部41から入力される手動操舵指令値θmdacに第2重みWmdを乗算する。そして、第2重み付け部46は、乗算値Wmd・θmdacを、第2重み付け処理後の手動操舵指令値θmdac’として統合角度指令値演算部42に与える。
統合角度指令値演算部42は、第1重み付け処理後の自動操舵指令値θadac’と、第2重み付け処理後の手動操舵指令値θmdac’とを加算して、統合角度指令値θacmdを演算する。
この第2変形例では、操舵モードが通常操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadおよび第2重みWmdは1.0となる。操舵モードが自動操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadが1.0となり、第2重みWmdが零となる。操舵モードが手動操舵モードに設定されている場合には、第1重みWadが零となり、第2重みWmdが1.0となる。つまり、このモータ制御用ECU202Bでは、運転者によるモードスイッチ111,112,113の操作によって、通常操舵モードと自動操舵モードと手動操舵モードとの間で操舵モードの切り替えを行うことが可能となる。
操舵モードの切り替えに伴う第1重みWadおよび第2重みWmdの設定例が、図17および図18にそれぞれ示されている。図17では、各モード設定信号S1,S2,S3の入力時(時点t1)から所定時間Tが経過する時点t2までに、第1重みWadが零から1.0まで漸増する状態が折れ線L1で示され、1.0から零まで漸減する状態が折れ線L2で示されている。また図18では、時点t1から時点t2までに、第2重みWmdが零から1.0まで漸増する状態が折れ線L3で示され、1.0から零まで漸減する状態が折れ線L4で示されている。これにより、第1重み付け処理後の自動操舵指令値θadac’および第2重み付け処理後の手動操舵指令値θmdac’のそれぞれの絶対値が漸増または漸減されることになるため、操舵モード間の切り替えが滑らかに行われる。
第1重みWadおよび第2重みWmdを零と1.0との間で切り替えるのに要する時間Tは、予め実験・解析等で求められた所定値が設定されている。また、第1重みWadおよび第2重みWmdとで、零と1.0との間で切り替えるのに要する時間Tが異なるように設定してもよい。また、第1重みWadおよび第2重みWmdは、線形ではなく、非線形に漸増・漸減するように設定されてもよい。
この第2変形例においては、操舵モードの変更を伴わないモードスイッチ111,112,113の操作が行われても、その操作は無効とされるものとする。また、この第2変形例においては、各モードスイッチ111,112,113が操作されてから所定時間Tが経過するまでに、いずれかのモードスイッチ111,112,113が操作されたとしても、その操作は無効とされるものとする。
なお、運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかに応じて、自動操舵モード設定信号S2または手動操舵モード設定信号S3を発生させるようにしてもよい。具体的には、図16に二点鎖線で示すように、運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかを判定するためのハンズオンオフ判定部114を設ける。ハンズオンオフ判定部114としては、ステアリングホイール2に設けられたタッチセンサ(図示せず)の出力信号に基づいて運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかを判定するもの、車内に設けられたカメラ(図示せず)の撮像画像に基づいて運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかを判定するもの等を用いることができる。なお、ハンズオンオフ判定部114としては、運転者がステアリングホイール2を把持したか解放したかを判定できるものであれば、前述の構成以外のものを用いることができる。
ハンズオンオフ判定部114は、運転者がステアリングホイール2を把持していない状態(解放状態)から把持した状態(把持状態)に変化したときには、手動操舵モード設定信号S3を出力する。一方、ハンズオンオフ判定部114は、把持状態から解放状態に変化したときには、自動操舵モード設定信号S2を出力する。
なお、このようなハンズオンオフ判定部114を設ける場合には、自動操舵モードと手動操舵モードとの切り替えが、ハンズオンオフ判定部114に基づき行われる動作モードと、第2、第3モードスイッチ112,113に基づき行われる動作モードとを運転者が切り替えられるようにすることが好ましい。
図19は、モータ制御用ECUの第3変形例を示すブロック図である。図19において、前述の図2の各部に対応する部分には、図2と同じ符号を付して示す。
図19のモータ制御用ECU202Cでは、運転可否判定部115と重み付け部49が設けられている点が、図2のモータ制御用ECU202と異なっている。重み付け部49は、「本発明の第2の重み付け部」の一例である。
運転可否判定部115は、例えば、車内に設けられた車載カメラ120によって撮像される運転者の映像に基づいて、運転者が運転を行ってはいけない状態であるか否かを判定する。例えば、運転可否判定部115は、運転者が居眠りをしている可能性が高いと判定したときに、運転者が運転を行ってはいけない状態であると判定する。
運転可否判定部115は、運転者が運転を行ってはいけない状態であると判定したときには、運転禁止信号S4を出力する。運転禁止信号S4は、重み付け部49に与えられる。
重み付け部49は、手動操舵指令値生成部41と統合角度指令値演算部42との間に設けられている。重み付け部49は、運転可否判定部115から与えられる運転禁止信号S4に応じて、手動操舵指令値θmdaccに対して重み付け処理を行う。
具体的には、重み付け部49は、運転禁止信号S4が入力されると、まず重みWmdを設定する。次に、重み付け部49は、手動操舵指令値生成部41によって生成される手動操舵指令値θmdacに重みWadを乗算する。そして、重み付け部46は、乗算値Wmd・θmdacを、重み付け処理後の手動操舵指令値θmdacc’として統合角度指令値演算部42に与える。
重みWmdは、例えば、前述の図18の折れ線L4に示す特性に従って設定される。つまり、運転禁止信号S4が入力された時点t1から所定時間Tが経過する時点t2まで、重みWmdは1.0から零まで漸減する。そして、時点t2以降においては、重みWmdは零を維持する。
したがって、運転可否判定部115からの運転禁止信号S4が重み付け部49に入力されたときには、重み付け処理後の手動操舵指令値θmdacc’の絶対値が漸減し、所定時間Tの経過後には零となる。そして、それ以降においては、重み付け処理後の手動操舵指令値θmdacc’ は零を維持する。これにより、操舵モードが自動操舵モードとなるので、その後において、運転者がステアリング操作を行ったとしても、当該ステアリング操作はモータ制御に反映されなくなる。これにより、運転者が運転を行っていけない状態にあるときに、運転者のステアリング操作に基づいて電動モータ18が制御されるのを回避することができる。
なお、この第3変形例において、自動操舵モードを通常操舵モードに戻すためのモードスイッチを設けることが好ましい。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。例えば、前述の実施形態では、指令値設定部52(図3、図12、図13参照)は、リファレンスEPSモデルに基づいて手動操舵指令値θmdacを設定しているが、指令値設定部52は他の方法によって手動操舵指令値θmdacを設定してもよい。
例えば、指令値設定部52は、操舵トルクTdと手動操舵指令値θmdacとの関係を記憶したマップを用いて、手動操舵指令値θmdacを設定してもよい。より具体的には、指令値設定部52は、ばね定数kおよび粘性減衰係数cの組み合わせ毎に前記マップを備え、予め設定されるかまたは演算されるばね定数kおよび粘性減衰係数cならびにトルクセンサ12によって検出される操舵トルクTに対応した手動操舵指令値θmdacを、前記マップから取得してもよい。また、指令値設定部52は、車速毎、または外乱トルク推定部64によって演算された外乱トルク推定値^Tlc毎に前記マップを備える構成であってもよい。
また、前述の実施形態では、角度制御部44(図6参照)は、フィードフォワード制御部63を備えているが、フィードフォワード制御部63を省略してもよい。この場合には、フィードバック制御部62によって演算されるフィードバック制御トルクTfbが基本目標トルクとなる。
また、前述の実施形態において、外乱トルク推定部64は、モータトルク指令値Tとプラントの回転角θとに基づいて外乱トルク^Tlcを推定しているが、電動モータ18が発生しているモータトルクを取得するモータトルク取得部を設け、このモータトルク取得部で取得したモータトルクをモータトルク指令値Tの代わりに用いてもよい。
また、前述の実施形態では、この発明をコラムタイプEPSのモータ制御に適用した場合の例を示したが、この発明は、コラムタイプ以外のEPSのモータ制御にも適用することができる。また、この発明は、ステアバイワイヤシステムの転舵角制御用の電動モータの制御にも適用することができる。
その他、この発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…電動パワーステアリング装置、3…転舵輪、4…転舵機構、18…電動モータ、41,41A,41B…手動操舵指令値生成部、42…統合角度指令値演算部、43…制御部、44…角度制御部、45…トルク制御部、51…アシストトルク指令値設定部、52…指令値設定部、53…ばね定数演算部、54…粘性減衰係数演算部、61…ローパスフィルタ(LPF)、62…フィードバック制御部、63…フィードフォワード制御部、64…外乱トルク推定部(外乱オブザーバ)、65…トルク加算部、66…外乱トルク補償部、46〜49…重み付け部

Claims (9)

  1. 舵角制御用の電動モータを駆動制御するためのモータ制御装置であって、
    操舵トルクを用いて手動操舵指令値を生成する手動操舵指令値生成部と、
    自動操舵指令値に前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算する統合角度指令値演算部と、
    前記統合角度指令値に基づいて、前記電動モータを角度制御する制御部とを含み、
    前記制御部は、
    前記統合角度指令値に基づいて、基本トルク指令値を演算する基本トルク指令値演算部と、
    前記電動モータの駆動対象に作用する前記電動モータのモータトルク以外の外乱トルクを推定する外乱トルク推定部と、
    前記基本トルク指令値を前記外乱トルクによって補正する外乱トルク補償部とを含む、モータ制御装置。
  2. 前記手動操舵指令値生成部は、前記操舵トルクと、路面負荷トルクを生成するためのばね定数および粘性減衰係数とを用いて、前記手動操舵指令値を生成するように構成されている、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記ばね定数が前記外乱トルク推定部によって推定される前記外乱トルクに応じて設定され、前記粘性減衰係数が予め所定値に設定される、請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記ばね定数および前記粘性減衰係数が、前記外乱トルク推定部によって推定される前記外乱トルクに応じて設定される、請求項2に記載のモータ制御装置。
  5. 前記外乱トルク推定部は、前記外乱トルク補償部による補正後の前記基本トルク指令値または前記電動モータが発生しているモータトルクと、前記電動モータの回転角とに基づいて、前記外乱トルクおよび前記駆動対象の回転角を推定するように構成されており、
    前記基本トルク指令値演算部は、
    前記統合角度指令値と、前記駆動対象の回転角との差である角度偏差を演算する角度偏差演算部と、
    前記角度偏差に対して所定のフィードバック演算を行うことにより、前記基本トルク指令値を演算するフィードバック演算部とを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記外乱トルク推定部は、前記外乱トルク補償部による補正後の前記基本トルク指令値または前記電動モータが発生しているモータトルクと、前記電動モータの回転角とに基づいて、前記外乱トルクおよび前記駆動対象の回転角を推定するように構成されており、
    前記基本トルク指令値演算部は、
    前記前記統合角度指令値と、前記駆動対象の回転角との差である角度偏差を演算する角度偏差演算部と、
    前記角度偏差に対して所定のフィードバック演算を行うことにより、フィードバック制御トルクを演算するフィードバック演算部と、
    前記統合角度指令値の二階微分値に所定値を乗算することにより、フィードフォワード制御トルクを演算するフィードフォワード演算部と、
    前記フィードバック制御トルクに前記フィードフォワード制御トルクを加算することによって、前記基本トルク指令値を演算する加算部とを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 所定の第1の情報に応じて、前記自動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第1の重み付け部をさらに備え、
    前記統合角度指令値演算部は、前記第1の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵指令値に前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  8. 所定の第2の情報に応じて、前記手動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第2の重み付け部をさらに備え、
    前記統合角度指令値演算部は、前記自動操舵指令値に前記第2の重み付け部による重み付け処理後の前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  9. 所定の第3の情報に応じて、前記自動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第3の重み付け部と、
    所定の第4の情報に応じて、前記手動操舵指令値に対して重み付け処理を行う第4の重み付け部とをさらに備え、
    前記統合角度指令値演算部は、前記第3の重み付け部による重み付け処理後の自動操舵指令値に、前記第4の重み付け部による重み付け処理後の前記手動操舵指令値を加算して、統合角度指令値を演算するように構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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