JP5043732B2 - ディスプレイ用光学フィルム、ディスプレイ用光学シート体、ディスプレイ装置、及びディスプレイ用光学フィルムの製造方法 - Google Patents

ディスプレイ用光学フィルム、ディスプレイ用光学シート体、ディスプレイ装置、及びディスプレイ用光学フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイ装置において、視野角を制御するためのディスプレイ用光学フィルム、その製造方法、及び前記光学フィルムを備えたディスプレイ用光学シート体やディスプレイ装置に関するものである。
PDP(プラズマディスプレイパネル)等のディスプレイ装置は、どの視角から見ても鮮明な画像を見ることができるように、可能な限り広い視野角が求められることが多い。特に、液晶表示装置は、液晶そのものが視角依存性を有することから、広視野角化に関して様々な技術開発が行われてきた。
しかしながら、使用環境によっては、使用者本人にしか表示内容が視認できないよう、視野角が狭い方が好都合であることもある。特に、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型情報端末(PDA:Personal Data Assistant)、又は携帯電話等の電子機器は、電車や飛行機内等、不特定多数の人間が存在し得る場所で使用される可能性も高い。そのような使用環境においては、機密保持やプライバシー保護等の観点から、近傍の他人から表示内容を覗かれたくないので、ディスプレイ装置の視野角が狭いことが望まれる。
ディスプレイ装置の視野角を狭める方法としては、ストライプ状の遮光パターンが形成された光学フィルムをディスプレイ装置本体の画像を表示する領域に配置する方法が考えられる。
遮光パターンが形成されているフィルムとしては、例えば、下記特許文献1には、フィルタベースと、前記フィルタベースの表面に形成されている外部光遮光層とを備え、前記外部光遮光層は、透明樹脂と、導電性物質を含む所定の基材の表面上に等間隔に並べられた遮光パターンとを含むディスプレイフィルタが開示されている。
特開2007−243185号公報
前記特許文献1に開示の技術は、ストライプ状に遮光パターンを形成することによって、外部光の反射量を抑制して、コントラスト比や輝度を向上させるものである。また、ここでの遮光パターンは、外部光遮光層の基材に沈み彫り又は浮き彫りにより形成されている。このような方法で形成された遮光パターンでは、遮光パターンと基材とに段差が発生しやすい。遮光パターンと基材とに段差があると、ディスプレイ装置本体の画像を表示する領域や他のフィルム等に貼付する際に、遮光パターンの周辺に気泡が形成されやすく、可視光の透過性が低下する等の表示機能を低下させるという問題があった。
本発明は、可視光の透過性に優れ、ディスプレイ装置における表示機能を低下させずに、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができるディスプレイ用光学フィルム、その製造方法、及び前記光学フィルムを備えたディスプレイ用光学シート体やディスプレイ装置を提供することを目的とする。
本発明のディスプレイ用光学フィルムは、熱可塑性の透明性樹脂フィルムと、前記透明性樹脂フィルムに押圧して埋め込まれて形成される、金属を含有するルーバー状の導電性パターンとを備えることを特徴とするものである。
上記のような構成によれば、ルーバー状の導電性パターンを備えるので、ディスプレイ装置本体の画像を表示する領域に貼付することによって、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。また、この導電性パターンは、透明性樹脂フィルムに押圧して埋め込まれて形成されているので、ディスプレイ装置本体の画像を表示する領域や他のフィルム等に貼付する際に、導電性パターンの周辺に気泡が形成されにくい。したがって、このようなディスプレイ用光学フィルムは、可視光の透過性に優れ、ディスプレイ装置における表示機能を低下させずに、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。
また、導電性パターンが、金属を含有するので、電磁波を遮蔽する機能も発揮することができる。よって、ディスプレイ装置の視野角を狭めるだけではなく、ディスプレイ装置の近傍の電子機器に誤作動を招く等の、電磁気的なノイズ妨害(EMI:Electro-Magnetic Interference)の発生を抑制できる。
また、前記ディスプレイ用光学フィルムにおいて、前記導電性パターンの少なくとも一表面が、前記透明性樹脂フィルムの少なくとも一表面と略同一の高さとなることが好ましい。このような構成によれば、導電性パターンと透明性樹脂フィルムとの高さが略同一の表面においては、段差による気泡の発生を防止できる。したがって、表示機能をより低下させずに、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。
また、前記導電性パターンの、長手方向に直行する断面形状が、略台形であることが、ディスプレイ装置の視野角を狭める機能を高める点で好ましい。
また、前記導電性パターンの表面が黒化処理されていることが、ディスプレイ装置の視野角を狭める機能を高める点で好ましい。
また、前記透明性樹脂フィルムの軟化温度が、200℃以下であることが好ましい。このような透明性樹脂フィルムであると、導電性パターンを形成する際、導電性パターンを透明性樹脂に押し込みやすい。よって、ディスプレイ装置の視野角を狭めるのに好適な位置に導電性パターンを形成させやすい。また、量産性の点からも好ましい。
また、前記透明性樹脂フィルムが、非晶性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びポリエチレン−酢酸ビニル系共重合体樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する樹脂からなるフィルムであることが好ましい。このような樹脂フィルムは、透明性が高いので、表示機能の低下を抑制できる。
また、前記透明性樹脂フィルムが、非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂からなるフィルムであることが、さらに好ましい。このような樹脂フィルムは、透明性が高く、また、耐熱性も高い。このため、表示機能の低下を抑制でき、さらに、ディスプレイ製造時に光学フィルムに受ける熱によって導電性パターンが所望の位置からずれることを抑制できる。よって、表示機能をより低下させずに、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。
また、前記透明性樹脂フィルムが、非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂とを含有する樹脂からなるフィルムであることが好ましい。このような樹脂は、高い透明性を維持しつつ、導電性パターンとの密着性を高めることができる。このため、表示機能の低下を抑制でき、さらに、ディスプレイ製造時に光学フィルムに受ける熱によって導電性パターンが所望の位置からずれることを抑制できる。よって、表示機能をより低下させずに、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。
また、本発明のディスプレイ用光学シート体は、前記ディスプレイ用光学フィルムとプラスチック基板又はガラス基板とを積層してなるものである。このような構成によれば、ディスプレイ装置における表示機能を低下させずに、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。さらに、前記ディスプレイ用光学フィルムをディスプレイ装置本体の画像を表示する領域に直接貼り付ける方がより取り扱いやすい。
また、本発明のディスプレイ装置は、前記ディスプレイ用光学フィルム又は前記ディスプレイ用光学シート体を、ディスプレイ装置本体の画像を表示する領域に配置してなるものである。このような構成によれば、表示機能を低下させずに、視野角を狭めることができる。さらに、外部に放射される電磁波を低減できる。
また、本発明のディスプレイ用光学フィルムの製造方法は、熱可塑性の透明性樹脂フィルムの少なくとも一表面に、金属を含有するルーバー状の導電性パターンを形成するパターン形成工程と、前記導電性パターンを前記透明性樹脂フィルムに押圧して埋め込む埋込工程とを備えることを特徴とするものである。
上記のような構成によれば、可視光の透過性に優れ、ディスプレイ装置における表示機能を低下させずに、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができるディスプレイ用光学フィルムが得られる。また、ここで形成される導電性パターンが、金属を含有するので、電磁波を遮蔽する機能も発揮することができる。
また、前記製造方法において、前記埋込工程が、前記導電性パターンが表面上に形成された透明性樹脂フィルムを、平滑板でプレスする工程であることが好ましい。このような構成によれば、導電性パターンを透明性樹脂フィルムに埋め込むことができるだけではなく、透明性樹脂フィルムの平滑性を高めることができる。よって、透明性樹脂フィルムの透明性が高まり、ディスプレイ装置における表示機能の低下をより抑制できるディスプレイ用光学フィルムが得られる。
また、前記パターン形成工程が、透明樹脂の樹脂溶液を金属箔表面に塗布した後、乾燥させることにより、前記金属箔に透明性樹脂フィルムを形成するフィルム形成工程と、前記金属箔を部分的に除去することにより、前記導電性パターンを形成する除去工程とを備えることが好ましい。
このような構成によれば、透明性樹脂フィルムと金属箔とを直接接合するので、金属箔を部分的に除去することにより形成される導電性パターンと透明性樹脂フィルムとの間に、接着剤層等を介在させない。よって、可視光の透過性に優れ、ヘイズを低減できる。
また、金属箔と透明性樹脂フィルムとの間に接着剤層等を介在させるプロセスが不要であり、光学フィルムを容易に製造できる。
さらに、金属箔に接合された透明性樹脂フィルムを形成する際に、加熱下で加圧する圧着で形成させる場合とは異なり、かける熱が少なくてすむので、透明性樹脂フィルムと金属箔との間に炭化物の混入を低減でき、また、冷却時に透明性樹脂フィルムが収縮することにより発生する反りを低減できる。
したがって、可視光の透過性に優れ、ヘイズが低く、ディスプレイ装置における表示機能を低下させずに、視野角を狭くできる光学フィルムが得られる。
また、前記除去工程が、エッチングプロセスによる工程であることが、容易に所望の形状の導電性パターンを形成できる点で好ましい。
また、前記エッチングプロセスが、マイクロリソグラフィ法を用いたケミカルエッチングプロセスであることが好ましい。このようなエッチングプロセスは、加工精度が高く、簡便に導電性パターンを形成でき、量産性が高い。
また、前記パターン形成工程が、印刷によって、所定の形状に導電ペーストを塗布した後、加熱することにより、前記導電性パターンを形成する工程であることが好ましい。このような構成によれば、所望の形状の導電性パターンを容易に形成できる。また、印刷を用いて導電性パターンを形成する場合も、圧着を用いて導電性パターンを形成する場合に発生する上記不具合が発生しにくい。よって、可視光の透過性に優れ、ヘイズが低く、ディスプレイ装置における表示機能を低下させずに、視野角を狭くできる光学フィルムが得られる。
また、前記印刷が、スクリーン印刷、グラビア印刷又はオフセット印刷であることが、容易に所望の形状の導電性パターンを形成できる点で好ましい。
本発明によれば、可視光の透過性に優れ、ディスプレイ装置における表示機能を低下させずに、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる光学フィルムを提供することができる。
本発明に係るディスプレイ用光学フィルムについて図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムについて図1及び図2に基づき説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの構成を示す概略図である。図2は、本発明の第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの製造方法を説明するための概略断面図である。なお、図1(a)は、ディスプレイ用光学フィルムの構成を示す断面図であり、図1(b)は、ディスプレイ用光学フィルムの構成を示す上面図である。図2(a)〜(i)は、ディスプレイ用光学フィルムを製造する際の各過程を示す断面図である。
本発明の第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、図1に示すように、熱可塑性の透明性樹脂フィルム11と、前記透明性樹脂フィルム11に押圧して埋め込まれて形成される、金属を含有するルーバー状の導電性パターン15とを備えるものであって、透明性樹脂フィルム11の厚みCより導電性パターン15の厚みDのほうが厚い場合のディスプレイ用光学フィルムである。
本実施形態で用いられる透明性樹脂フィルム11は、熱可塑性の透明性樹脂を含有するフィルムであって、導電性パターン15は、金属を含有するルーバー状のパターンである。本実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、ルーバー状の導電性パターン15が形成されているので、ディスプレイ装置本体の画像を表示する領域に貼付することによって、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。そして、透明性樹脂フィルム11及び導電性パターン15は、例えば、後述の方法によって製造される。なお、ここで、透明性とは、全可視光透過率が70%以上であることを意味する。
また、ディスプレイ装置の視野角を狭める機能を発揮させるために、隣り合う導電性パターン15のピッチAは、0.1〜500μmであることが好ましく、導電性パターン15の最広幅Bは、0.1〜50μmであることが好ましく、導電性パターン15の厚みDは、0.1〜150μmであることが好ましい。また、導電性パターン15の厚みDは、0.1〜100μmであることが好ましい。そして、透明性樹脂フィルム11の厚みCは、導電性パターン15の厚みDより薄いが、透明性樹脂フィルム11から突出する導電性パターン15の大きさを小さくするためやディスプレイ用光学フィルムの形状を保持するために、0.05μm以上であることが好ましい。具体例には、例えば、隣り合う導電性パターン15のピッチAは160μmであり、導電性パターン15の最広幅Bは30μmであり、透明性樹脂フィルム11の厚みCは25μmであり、導電性パターン15の厚みDは35μmであるディスプレイ用光学フィルムが挙げられる。なお、隣り合う導電性パターン15のピッチAは大きいほど可視光の透過率が向上するが、ピッチAが大きくなり過ぎると、視野角を狭める機能が低下し、さらに、電磁波シールド性も低下する傾向がある。また、導電性パターン15の最広幅Bや厚みDは、小さすぎる場合には、視野角を狭める機能が低下し、さらに、表面抵抗が大きくなって電磁波シールド性も低下する傾向がある。
導電性パターン15の断面形状は、特には限定されないが、ディスプレイ装置の視野角を狭める機能を高める点で、図1(a)に示すように、長手方向に直行する断面形状が略台形であることが好ましい。また、導電性パターン15は、その表面が黒化処理されていることが、ディスプレイ装置の視野角を狭める機能を高める点で好ましい。また、黒化処理されていると、導電性パターン15が経時的に酸化されて退色することを抑制することもできる。
また、本実施形態の場合、導電性パターン15の一表面が、透明性樹脂フィルム11の一表面と略同一の高さとなるまで、導電性パターン15を透明性樹脂フィルム11に押圧して埋め込むことが好ましい。すなわち、導電性パターン15を埋め込む前に、導電性パターン15の、透明性樹脂フィルム11と接合している面(導電性パターン15の下面)が、透明性樹脂フィルム11の、導電性パターン15と接合していない面(透明性樹脂フィルム11の下面)と略同一の高さとなるまで、導電性パターン15を透明性樹脂フィルム11に押圧して埋め込むことが好ましい。そうすることによって、導電性パターン15と透明性樹脂フィルム11との高さが略同一の表面が形成され、さらに、透明性樹脂フィルム11の厚みCより導電性パターン15の厚みDのほうが厚い場合であっても、導電性パターン15による凸部を小さくすることができる。よって、段差による気泡の発生を少なくすることができる。
本発明の第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、以下に示す方法によって製造する。
はじめに、透明性樹脂を溶媒に溶解させて、樹脂溶液を調製する。
前記透明性樹脂は、熱可塑性の透明性樹脂であれば、特に限定されない。前記熱可塑性の透明性樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂,ポリエチレンナフタレート系樹脂,ポリブチレンテレフタレート系樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン系樹脂,ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリメチルメタクリレート系樹脂等の(メタ)アクリル系樹脂等の樹脂であって、全可視光透過率が70%以上の樹脂が挙げられる。これらの中では、透明性及び導電性パターンとの密着性の点から、ポリエチレンテレフタレート系樹脂,ポリカーボネート系樹脂及びポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂とを含有する樹脂が好ましく、また、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の中では、非晶性のポリエチレンテレフタレート系樹脂が特に好ましい。
前記非晶性のポリエチレンテレフタレート系樹脂とは、ポリエチレンテレフタレートのエチレングリコール単位の一部を1,4−シクロヘキサンジメタノール等のシクロヘキサンジメタノール単位で置換した分子構造を有する非晶性の共重合ポリエステルである。このような非晶性のポリエチレンテレフタレート系樹脂は、結晶性ポリエチレン系樹脂のように、除冷しても白化が起こらず透明性を維持することができるものである。
前記非晶性のポリエチレンテレフタレート系樹脂の具体例としては、例えば、東洋紡績(株)製のバイロン(登録商標)、三菱商事プラスチック(株)製のSKY GREEN(登録商標)、イーストマンケミカル(株)製のイースター(登録商標)及びスペクター(登録商標)等が挙げられる。
また、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂とを含有する樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂とのポリマーアロイにより得られる樹脂が挙げられ、具体的にはポリエチレンテレフタレート系樹脂60〜30質量%とポリカーボネート系樹脂40〜70質量%とからなるポリマーアロイ等が挙げられる。このようなポリマーアロイからなる透明性樹脂フィルムは、特に、高い透明性と、導電性パターンとの高い密着性とを有し、また、耐熱性が高いために、ディスプレイデバイスの製造時に受ける熱により導電性パターンがずれることを抑制できる点から特に好ましい。
また、透明性樹脂は、軟化温度が200℃以下であることが好ましい。なお、本発明における軟化温度は、動的粘弾性の測定により確認することができる。具体的には、粘弾性測定装置において試験片に引張応力を与え、その応答によって測定される損失正接(tanδ)を測定したときにtanδがピークを示す温度である。
前記溶媒は、前記熱可塑性の透明性樹脂を溶解させることができるものであれば、特に限定なく用いられる。前記溶媒は、透明性樹脂の種類によって適宜選択されるが、具体的な一例としては、例えば、透明性樹脂が非晶質のポリエチレンテレフタレート系樹脂の場合には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、1−(2−メトキシ−2−メチルエトキシ)−2−プロパノール、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等をそれぞれ単独で用いたり、2種以上の溶媒を任意の割合で混合した混合溶媒として用いたりすることが挙げられる。
また、樹脂溶液には、本発明の効果を損なわない範囲で、前記熱可塑性の透明性樹脂以外の成分を含有してもよい。熱可塑性の透明性樹脂以外の成分としては、例えば、前記溶媒に溶解できる熱硬化性の透明性樹脂や近赤外線吸収剤等が挙げられる。熱硬化性の透明性樹脂を含有させることによって、耐熱性を高めることができ、また、近赤外線吸収剤を含有させることによって、近赤外線領域の光線の透過を抑制できる。
前記熱硬化性の透明性樹脂としては、熱、光、電子線、X線等のエネルギー線により硬化する透明性の各種硬化性樹脂が用いられる。具体的には、例えば、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂、アクリル系樹脂、イミド樹脂等が挙げられる。
前記近赤外線吸収剤としては、例えば、ジアゾ系色素、イモニウム系色素、及びジチオール金属化合物等の近赤外線吸収色素が挙げられる。
また、樹脂溶液は、透明性樹脂濃度が、10〜50質量%であることが好ましい。
次に、図2(a)に示す金属箔10の表面上に前記樹脂溶液を塗布する。そうすることによって、金属箔10上に樹脂溶液が均一に塗布される。
樹脂溶液を金属箔10に塗布する方法は、特に限定されないが、例えば、刷毛塗り法、スプレーコート法、ディッピング法、ディップコート法、ロールコート法、フローコート法、カーテンコート法、ナイフコート法、スピンコート法、テーブルコート法、シートコート法、ダイコート法、バーコート法等の適宜公知の塗布方法を利用することができる。また、塗布条件は、透明性樹脂の種類や透明性樹脂濃度等によって適宜選ばれるが、例えば、乾燥前の厚み(濡れ厚)が、1〜500μmとなるように塗布することが好ましい。
前記金属箔10の具体例としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム、チタン等の金属、又はこれらを含有する合金からなる金属箔が挙げられる。これらの中では、導電性パターンを形成するためのエッチング加工が容易な点、透明性樹脂フィルムとの密着性の点、さらに、電磁波シールド性に優れている点等から、銅箔、アルミニウム箔またはニッケル箔が好ましい。金属箔10の厚みは、導電性パターン15の厚みDに相当するが、例えば、0.1〜150μmであることが好ましく、0.1〜100μmであることがより好ましい。
なお、前記金属箔の少なくとも透明性樹脂フィルムと接合する面は、透明性樹脂フィルムとの密着性を高めるために粗化処理がされていることが好ましい。すなわち、樹脂溶液が塗布される金属箔の表面は、粗化された面であることが好ましい。前記粗化処理とは、銅箔等の金属箔の接着性を高めるために、金属箔表面にめっき処理や電解処理等を施して、金属箔表面を粗くするための処理であり、金属箔の表面処理の分野において行われている公知の処理方法を用いることができる。このような粗化処理の程度としては、金属箔表面の表面粗さ(Ra)が、好ましくは0.02〜0.35μm、更に好ましくは0.15〜0.25μm程度であることが好ましい。表面粗さが前記範囲にある場合には、透明性樹脂フィルムと金属箔との密着性が良好である点から好ましい。表面粗さ(Ra)は、JIS B 0601で定義される算術平均粗さを意味し、前記規格に基づいて算出される。
次に、金属箔10に塗布された樹脂溶液を乾燥させる。そうすることによって、樹脂溶液中の溶媒が除去され、図2(b)に示すように、金属箔10上に、透明性樹脂フィルム11が形成され、接着剤層等を介在させずに、透明性樹脂フィルム11が金属箔10に直接接合される。乾燥条件としては、塗布した樹脂溶液の量等によって異なるが、40〜150℃、0.01〜360分間の乾燥であることが好ましく、より具体例な乾燥条件としては、例えば、120℃、5分間の乾燥が挙げられる。
ここでの透明性樹脂フィルム11は、導電性パターン15を埋め込む前のものであるが、その厚みは、導電性パターン15を埋め込んだ後の透明性樹脂フィルム11の厚みCより厚く、0.2〜200μmであることが好ましい。
次に、透明性樹脂フィルム11が接合された金属箔10をエッチングにより部分的に除去する。金属箔10を部分的に除去する方法としては、所望の形状の導電性パターン15を形成できる方法であればよく、特に限定されないが、エッチングプロセスによる方法であることが好ましい。さらに、エッチングプロセスとしては、例えば、マイクロリソグラフィ法を用いたケミカルエッチングプロセスであることが好ましい。
前記マイクロリソグラフィ法の種類としては、フォトリソグラフィ法、X線リソグラフィ法、電子線リソグラフィ法、イオンビームリソグラフィ法等が挙げられる。これらの中でも、加工精度、簡便性及び量産性の点からフォトリソグラフィが好ましく、特に、後述するような、ケミカルエッチング法を用いたフォトリソグラフィが好ましい。
前記フォトリソグラフィとしては、まず、図2(c)に示すように、透明性樹脂フィルム11の表面上に、プラスチックフィルム12を積層し、そして、図2(d)に示すように、金属箔10の表面上に、ドライフィルム13を積層する。
ここで積層したプラスチックフィルム12は、積層しなくてもよいが、本実施形態の場合、透明性樹脂フィルム11が薄いので、積層することによって、作業性が高まる。プラスチックフィルム12としては、ディスプレイ用光学フィルムの製造後、完成したディスプレイ用光学フィルムから剥離できれば、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルム12の厚みは、フィルムの材質等によっても異なるが、作業性を高める効果を発揮するために、20〜300μmであることが好ましい。具体的には、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム等を用いることができる。
前記ドライフィルム13は、感光性レジストフィルムであれば、特に限定なく使用できる。具体的には、例えば、デュポン製リストンFRA305−25等が挙げられる。
プラスチックフィルム12及びドライフィルム13の積層条件は、フィルムの材質や厚みによってもことなるが、0.1〜100Kg/cm、0.01〜50m/分間であることが好ましく、より具体例な積層条件としては、例えば、17Kg/cm、10m/分間の積層が挙げられる。
次に、ドライフィルム13が積層された積層体を露光する。具体的には、後に形成する導電性パターン15の形状に合わせて、ドライフィルム13に紫外線等を照射する。紫外線等が照射された領域14のみが、図2(e)に示すように硬化される。露光条件としては、使用するドライフィルムによって異なるが、例えば、波長300〜420nmの紫外線を0.1〜600秒間照射することが好ましい。
そして、露光した積層体を現像する。具体的には、露光した積層体に現像液を吹き付けるシャワー現像を行う。そうすることによって、紫外線等を照射していない領域が除去されて、図2(f)に示すように、ドライフィルムが硬化した領域14が金属箔10上に残存する。前記現像液としては、使用するドライフィルムによって異なるが、例えば、0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液、無水NaCOの10g/L水溶液等が挙げられる。
次に、現像した積層体をエッチングする。具体的には、金属箔10上に残存した領域14をマスクとして、現像した積層体にエッチング液を吹き付けるシャワーエッチングを行う。そうすることによって、表面にドライフィルムが残存していない領域の金属箔10が除去されて、図2(g)に示すように、表面にドライフィルムが残存している領域の金属箔15が、導電性パターンとして残存する。その際、シャワーエッチングでは、等方性エッチングとなるので、導電性パターン15の断面形状が、略台形となる。前記エッチング液としては、使用するドライフィルムや金属箔10の材質等によって異なるが、例えば、40質量%の塩化第二鉄水溶液、過酸化水素/硫酸水溶液等が挙げられる。
次に、エッチングした積層体から、残存するドライフィルム14を剥離する。具体的には、エッチングした積層体に剥離液を吹き付けるシャワー剥離を行う。そうすることによって、図2(h)に示すように、透明性樹脂フィルム11上に導電性パターン15が形成されたものが得られる。本実施形態における導電性パターン15とは、金属箔から形成される、ストライプ状の薄膜であって、視野角を狭めるルーバーとして働き、さらに電磁波を遮蔽する金属部である。
また、前記シャワー現像、シャワーエッチング、シャワー剥離の処理条件は、特に限定されないが、例えば、シャワー圧0.01〜10MPa、液温5〜100℃の条件で行うことができる。より具体的には、例えば、シャワー圧0.15MPa、液温40℃の条件で行う。
なお、導電性パターン15は、上述のように黒化処理されていることが好ましい。黒化処理は、例えば、図2(h)に示すような透明性樹脂フィルム11上に導電性パターン15が形成された状態のときに、亜塩素酸ナトリウム水溶液(31g/l)、水酸化ナトリウム水溶液(15g/l)、リン酸三ナトリウム水溶液(12g/l)等の水溶液で、95℃で2分間浸漬処理することにより行うことができる。
次に、透明性樹脂フィルム11上に導電性パターン15が形成された積層体にプレス加工を施す。前記プレス加工としては、導電性パターン15を透明性樹脂フィルム11に埋め込むことができれば、特に限定されないが、例えば、透明性樹脂フィルム11上に導電性パターン15が形成された積層体を、平滑なプレス面を有するプレス板により熱プレスする方法等が挙げられる。熱プレスする方法は、具体的には、平滑なプレス面を有するプレス板を、導電性パターン15が位置ずれしない程度の温度、すなわち、透明性樹脂フィルム11の軟化温度と同等か、それよりもやや高い温度に加熱し、加熱したプレス板で、透明性樹脂フィルム11上に導電性パターン15が形成された積層体を挟み込む。そうすることによって、図2(i)に示すように、透明性樹脂フィルム11に導電性パターン15が埋め込まれる。熱プレスの条件は、プレス板を、導電性パターン15が位置ずれしない程度の温度にして、0.01〜200Kg/cmで加圧することが好ましい。より具体的には、例えば、プレス板の温度を115℃にして、5Kg/cmで加圧する。
そして、熱プレスした状態で、0.1〜600分間程度、例えば、50分間放置した後、プレス板を急冷して、積層体を冷却させる。その際、プレス板の冷却条件としては、例えば、0〜40℃で0.1〜180分間放置する。より具体的には、例えば、プレス板の温度を115℃から30℃に急冷し、その温度で20分間放置する。そうすることによって、透明性樹脂フィルム11の透明性が高まる。
その後、プラスチックフィルム12を剥離することによって、本実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムが得られる。なお、本実施形態の場合、透明性樹脂フィルム11の凹凸を低減させて、より透明性を高めるために、導電性パターン15が突出している側の表面に、別途、透明性樹脂層を形成する被覆工程を施してもよい。この透明性樹脂層により、ディスプレイ用光学フィルムの両面が平滑化される。
前記透明性樹脂層を形成する方法としては、(1)導電性パターン15が突出している側の表面に、透明性樹脂層として第2の透明性樹脂フィルムを圧着して貼り合わせる方法、(2)導電性パターン15が突出している側の表面に、硬化性又は熱可塑性の透明性樹脂の溶液を塗布し、乾燥させることによって、透明性樹脂層を形成させる方法等が挙げられる。
前記(1)の方法において用いられる第2の透明性樹脂フィルムとしては、前記透明性樹脂フィルムの説明で挙げた熱可塑性の透明性樹脂と同様のものが用いられ、同じ材質であることがより好ましい。
なお、前記(1)の方法は、導電性パターン15が突出している側の表面に、第2の透明性樹脂フィルムを圧着させる。この方法は、第1の透明性樹脂フィルムに第2の透明性樹脂フィルムを圧着する、樹脂と樹脂との圧着であるので、金属箔に透明性樹脂フィルムを圧着させる場合より、加熱温度が低く、炭化物の発生が抑制される。加熱条件としては、具体的には、80〜160℃であることが好ましい。
前記(2)の方法において用いられる透明性樹脂層を構成する透明性樹脂としては、第1の透明性樹脂フィルムの説明で挙げた透明性樹脂と同様のものが用いられ、熱硬化性の透明性樹脂であっても、熱可塑性の透明性樹脂であっても用いることができる。また、透明性樹脂層を構成する透明性樹脂としては、屈折率の調整が容易であり、透明性に優れている点から、熱硬化性樹脂では、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂、熱可塑性樹脂では、アクリル系樹脂や非晶性ポリエステル系樹脂が好ましい。
このような、硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の樹脂溶液の塗布方法は、特に限定されず、スピンコート法や、スプレー法、ローラ法による塗布方法等が用いられるが、膜厚を均一にして塗布することができる点から、スピンコート法によることが好ましい。
前記透明性樹脂層の厚みとしては、前記導電性メッシュの厚さ以上であることが好ましく、具体的には0.1〜200μm、更には、0.1〜100μm程度であることが好ましい。前記範囲の厚みである場合には、透過率を充分に維持することができ、ディスプレイデバイスに張り合わせる際に必要な、可とう性を充分に維持できる点から好ましい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムについて図3及び図4に基づき説明する。本発明の第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、導電性パターンの厚みより透明性樹脂フィルムの厚みのほうが厚いこと以外、第1の実施形態と同様であり、具体的には、以下のようなディスプレイ用光学フィルムである。
図3は、本発明の第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの構成を示す概略図である。図4は、本発明の第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの製造方法を説明するための概略断面図である。なお、図3(a)は、ディスプレイ用光学フィルムの構成を示す断面図であり、図3(b)は、ディスプレイ用光学フィルムの構成を示す上面図である。図4(a)〜(h)は、ディスプレイ用光学フィルムを製造する際の各過程を示す断面図である。
本発明の第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、図3に示すように、熱可塑性の透明性樹脂フィルム21と、前記透明性樹脂フィルム21に押圧して埋め込まれて形成される、金属を含有するルーバー状の導電性パターン25とを備えるものであって、導電性パターン25の厚みGより透明性樹脂フィルム21の厚みHのほうが厚い場合のディスプレイ用光学フィルムである。本実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、ルーバー状の導電性パターン25が形成されているので、ディスプレイ装置本体の画像を表示する領域に貼付することによって、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。
本実施形態で用いられる透明性樹脂フィルム21及び導電性パターン25は、第1の実施形態で用いられる透明性樹脂フィルム11及び導電性パターン15と厚み以外は同様である。また、隣り合う導電性パターン25のピッチEは、0.1〜500μmであることが好ましく、導電性パターン25の最広幅Fは、0.1〜50μmであることが好ましく、導電性パターン25の厚みGは、0.1〜150μmであることが好ましい。また、導電性パターン25の厚みGは、0.1〜100μmであることが好ましい。そして、透明性樹脂フィルム21の厚みHは、導電性パターン25の厚みGより厚いが、ディスプレイ用光学フィルムの透光性等を維持するために、200μm以下であることが好ましい。具体例には、例えば、隣り合う導電性パターン25のピッチEは160μmであり、導電性パターン25の最広幅Fは30μmであり、導電性パターン25の厚みGは35μmであり、透明性樹脂フィルム21の厚みHは100μmであるディスプレイ用光学フィルムが挙げられる。
また、本実施形態の場合、導電性パターン25の一表面が、透明性樹脂フィルム21の一表面と略同一の高さとなるまで、導電性パターン25を透明性樹脂フィルム21に押圧して埋め込むことが好ましい。すなわち、導電性パターン25を埋め込む前に、導電性パターン25の、透明性樹脂フィルム21が接合していない面(導電性パターン25の上面)が、透明性樹脂フィルム21の、導電性パターン25が接合している面(透明性樹脂フィルム21の上面)と略同一の高さとなるまで、導電性パターン15を透明性樹脂フィルム11に押圧して埋め込むことが好ましい。そうすることによって、導電性パターン15と透明性樹脂フィルム11との高さが略同一の表面が形成され、導電性パターン15による凸部が形成されないので、段差による気泡の発生を防止できる。
本発明の第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、以下に示す方法によって製造する。
はじめに、透明性樹脂を溶媒に溶解させて、樹脂溶液を調製する。ここでの樹脂溶液は、第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムを製造する際に用いた樹脂溶液と同様のものを用いることができる。
次に、図4(a)に示す金属箔20の表面上に前記樹脂溶液を塗布する。そうすることによって、金属箔20上に樹脂溶液が均一に塗布される。
樹脂溶液を金属箔20に塗布する方法は、第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムを製造する際に用いた方法と同様の方法を用いることができるが、例えば、乾燥前の厚み(濡れ厚)を、第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムを製造するときよりも厚く、1〜1000μmとなるように塗布したり、複数回塗布すること等によって、所定の厚みの透明性樹脂フィルムを形成させる必要がある。
前記金属箔20としては、第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムを製造する際に用いた金属箔10と同様のものを用いることができる。
次に、金属箔20に塗布された樹脂溶液を乾燥させる。そうすることによって、樹脂溶液中の溶媒が除去され、図4(b)に示すように、金属箔20上に、透明性樹脂フィルム21が形成され、接着剤層等を介在させずに、透明性樹脂フィルム21が金属箔20に直接接合される。乾燥条件としては、塗布した樹脂溶液の量等によって異なるが、40〜150℃、0.1〜180分間の乾燥であることが好ましく、より具体例な乾燥条件としては、例えば、120℃、5分間の乾燥が挙げられる。
ここでの透明性樹脂フィルム21は、導電性パターン25を埋め込む前のものであるが、その厚みは、導電性パターン25を埋め込んだ後の透明性樹脂フィルム21の厚みHより厚く、1〜200μmであることが好ましい。
次に、透明性樹脂フィルム21が接合された金属箔20をエッチングにより部分的に除去する。金属箔20を部分的に除去する方法としては、図4(c)〜(g)に示すように、第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムを製造する際に用いた方法と同様の方法を用いることができるが、本実施形態の場合、透明性樹脂フィルム21が厚いので、作業性が高めるために、プラスチックフィルムを積層する必要がない。
次に、金属箔20をエッチングにより部分的に除去して得られた、透明性樹脂フィルム21上に導電性パターン25が形成された積層体にプレス加工を施す。前記プレス加工としては、第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムを製造する際に用いた方法と同様の方法を用いることができる。そうすることによって、図4(h)に示すように、本実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムが得られる。なお、本実施形態の場合、プレス加工する際に、平滑なプレス板で透明性樹脂フィルム21が挟まれることによって、透明性樹脂フィルム21の凹凸が減り、より透明性が高まる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムについて図5に基づき説明する。本発明の第3実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、導電性パターンを形成させる方法が、エッチングプロセスではなく、印刷による方法であること以外、第2実施形態と同様であり、第3実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの構成も、図3に示す第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの構成と同様である。
図5は、本発明の第3実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの製造方法を説明するための概略断面図である。なお、図5(a)〜(c)は、ディスプレイ用光学フィルムを製造する際の各過程を示す断面図である。
本発明の第3実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムと同様、図3に示すように、熱可塑性の透明性樹脂フィルム31と、前記透明性樹脂フィルム31に押圧して埋め込まれて形成される、金属を含有するルーバー状の導電性パターン35とを備えるものであって、導電性パターン35の厚みGより透明性樹脂フィルム31の厚みHのほうが厚い場合のディスプレイ用光学フィルムである。本実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、ルーバー状の導電性パターン35が形成されているので、ディスプレイ装置本体の画像を表示する領域に貼付することによって、ディスプレイ装置の視野角を狭めることができる。
本実施形態で用いられる透明性樹脂フィルム31は、第2の実施形態で用いられる透明性樹脂フィルム21と同様であり、導電性パターン35は、金属を含有するルーバー状のパターンであり、本実施形態では、印刷によって、所定の形状に導電ペーストを塗布した後、加熱することにより形成されるものである。
本発明の第3実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムは、以下に示す方法によって製造する。
はじめに、図5(a)に示す透明性樹脂フィルム31の表面に、印刷によって、所定の形状に導電ペーストを塗布する。なお、その際、導電ペーストを濡れ厚0.1〜500μmとなるように塗布することが好ましい。前記導電ペーストは、導電性フィラー、バインダ、溶媒及び添加剤等を含有するペーストである。
また、導電性フィラーとしては、例えば、アエロジル等のシリカ、スメクタイト等の粘土物、カーボン粉、グラファイト粉、銀粉、銅粉、ニッケル粉、アルミニウム粉、鉄粉、マグネシウム粉、これらの合金粉及びこれらの粉末に異種金属を1層以上コーティングしたもの等が挙げられる。
また、バインダとしては、例えば、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等や、−COC−骨格、−COO−骨格等を含むこれらの樹脂の誘導体等や、カルボキシメチルセルロース、アセチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体等が挙げられる。
また、溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、1−(2−メトキシ−2−メチルエトキシ)−2−プロパノール及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等をそれぞれ単独で用いたり、任意の割合で混合した混合溶媒等が挙げられる。
また、添加剤としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製「BYK333(シリコンオイル)」等の消泡剤・レベリング剤等が挙げられる。
導電ペーストとしては、より具体的には、例えば、EASTMAN製「セルロースアセテートブチレート CAB−551−0.2」を14.6質量%、ライオン株式会社製「ケッチェンカーボンブラック EC300J」を0.5質量%、三井金属鉱業株式会社製「銀粉 SPN10J」を50質量%、メチルイソブチルケトンを34.9質量%配合した導電性ペーストが用いられる。また市販品としては、例えば、太陽インキ製造(株)製AF5200Eが用いられる。
前記印刷は、所定の形状に導電ペーストを塗布できれば、特に限定されないが、図6に示す印刷等が挙げられる。図6は、印刷の例示を説明するための図面である。なお、図6(a)には、スクリーン印刷を示し、図6(b)には、グラビア印刷を示し、図6(c)には、オフセット印刷を示す。
スクリーン印刷は、図6(a)に示すように、導電性パターン35の形状に応じた穴が形成されているスクリーン51上に導電性ペースト53を載置し、スキージ54をスクリーン51の内面を加圧しながら移動させることによって、透明性樹脂フィルム31上に所定の形状に導電ペースト36を塗布する方法である。
また、グラビア印刷は、図6(b)に示すように、まず、導電性パターン35の形状に応じた穴が形成されている円筒状のグラビア版54上に、導電性ペースト53を塗布して、グラビア版54の穴に、導電性ペーストを埋める。そして、導電性ペーストが埋められたグラビア版54を透明性樹脂フィルム31に接触させることによって、透明性樹脂フィルム31上に所定の形状に導電ペースト36を塗布する。
また、オフセット印刷は、図6(c)に示すように、まず、導電性パターン35の形状に応じた穴が形成されている円筒状のグラビア版54上に、導電性ペースト53を塗布して、グラビア版54の穴に、導電性ペーストを埋める。そして、導電性ペーストが埋められたグラビア版54をゴムロール55に接触させることによって、所定の形状の導電ペースト36がゴムロール55上に形成される。次に、所定の形状の導電ペースト36が表面に形成されたゴムロール55を透明性樹脂フィルム31に接触させることによって、透明性樹脂フィルム31上に所定の形状に導電ペースト36を塗布する。
次に、導電ペーストを塗布された透明性樹脂フィルム31を加熱する。そうすることによって、図5(b)に示すように、透明性樹脂フィルム31上に導電性パターン35が形成された積層体が得られる。
そして、透明性樹脂フィルム31上に導電性パターン35が形成された積層体にプレス加工を施す。前記プレス加工としては、第1実施形態や第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムを製造する際に用いた方法と同様の方法を用いることができる。そうすることによって、図5(c)に示すように、本実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムが得られる。なお、本実施形態の場合、プレス加工する際に、平滑なプレス板で透明性樹脂フィルム31が挟まれることによって、透明性樹脂フィルム31の凹凸が減り、より透明性が高まる。
次に、本発明と比較するため比較用の実施形態として、透明性樹脂フィルムに押圧して埋め込まれて形成される導電性パターンではなくて、透明性樹脂フィルム上に形成される導電性パターンを備える光学フィルムについて説明する。図7は、比較用の実施形態に係る光学フィルムの概略断面図である。図7(a)に示すように、透明性樹脂フィルム42上に形成される導電性パターン45を備える光学フィルムであると、導電性パターン45が露出しているので、導電性パターン45が形成されている側の表面を、別途、透明性樹脂フィルム46で被覆する。そうすると、図7(b)に示すように、導電性パターン45が形成されている周辺に、気泡47が形成されやすい。このように光学フィルム内に気泡47が形成されると、可視光の透光性が低下するので、好ましくない。
本発明のディスプレイ用光学フィルムは、PDP等のディスプレイ前面に直接貼り合わせても良いが、プラスチック基板又はガラス基板に貼り合わせて積層して形成される、ディスプレイ用光学シート体、例えば、PDP用光学フィルター等としてディスプレイに装着して用いても良い。
前記ディスプレイ用光学シート体は、透明プラスチック基板又はガラス基板に、本発明のディスプレイ用光学フィルムを圧着することにより貼り合わせて形成されたものが、可視光の透過率を低下させず、また、曇価を高めない点から好ましい。
前記プラスチック基板としては、例えば、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等からなる、厚み0.5〜5mm程度の透明性プラスチック板が用いられる。
このようにして得られる、本発明のディスプレイ用光学フィルム又はディスプレイ用光学シート体がディスプレイ前面に配されたディスプレイ装置は、可視光の透過性に優れ、表示機能を低下させずに、視野角を狭めることができる。さらに、外部に放射される電磁波を低減できる。
以下に、本実施例について具体的に説明するが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1は、上記第2実施形態で記載した製造方法によって製造されたディスプレイ用光学フィルムである。
具体的には、非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂(軟化温度100℃)を、メチルエチルケトン(MEK)と酢酸エチルとの混合溶媒(混合比MEK:酢酸エチル=1:1)に40質量%となるように溶解させ、厚さ35μmの銅箔に、乾燥後の透明性樹脂フィルム厚が100μmになるように塗布した。これを、120℃、5分間の条件で加熱乾燥し、銅箔付透明性樹脂フィルムを得た。
次に、前記銅箔付透明性樹脂フィルムの銅箔表面にパターンが形成されたガラスマスクを配して、フォトリソグラフィプロセスにより、所定の形状の導電性パターンを形成し、導電性パターンが形成された透明性樹脂フィルムを得た。
その後、導電性パターンが形成された透明性樹脂フィルムをプレス板に挟み込み、プレス板の温度を115℃にして、5Kg/cmで加圧した。その後、50分間放置した後、プレス板の温度を115℃から30℃に急冷し、その温度で20分間放置した。そうすることによって、実施例1に係るディスプレイ用光学フィルムが得られた。
なお、その際の透明性樹脂フィルム21や導電性パターン25のサイズは、隣り合う導電性パターン25のピッチEは160μmであり、導電性パターン25の最広幅Fは30μmであり、導電性パターン25の厚みGは35μmであり、透明性樹脂フィルム21の厚みHは100μmであるディスプレイ用光学フィルムである。
(実施例2)
実施例2は、上記第3実施形態で記載した製造方法によって製造されたディスプレイ用光学フィルムである。
具体的には、導電ペーストとして、太陽インキ製造(株)製AF5200Eを用いた。
100μm厚の非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂(軟化温度100℃)からなる透明性樹脂フィルム上に、所定の形状の導電性ペーストを印刷により塗布した。そして、120℃、30分間加熱することによって、導電性パターンが形成された透明性樹脂フィルムが得られた。
その後、導電性パターンが形成された透明性樹脂フィルムをプレス板に挟み込み、プレス板の温度を115℃にして、5Kg/cmで加圧した。その後、50分間放置した後、プレス板の温度を115℃から30℃に急冷し、その温度で20分間放置した。そうすることによって、実施例2に係るディスプレイ用光学フィルムが得られた。
なお、その際の透明性樹脂フィルム21や導電性パターン25のサイズは、上記実施例1と同様である。
(比較例)
非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂(軟化温度100℃)を、メチルエチルケトン(MEK)と酢酸エチルとの混合溶媒(混合比MEK:酢酸エチル=1:1)に40質量%となるように溶解させ、厚さ35μmの銅箔に、乾燥後の透明性樹脂フィルム厚が25μmになるように塗布した。これを、120℃、5分間の条件で加熱乾燥し、銅箔付透明性樹脂フィルムを得た。
次に、前記銅箔付透明性樹脂層の銅箔表面にパターンが形成されたガラスマスクを配して、フォトリソグラフィプロセスにより、正方形格子のパターンの導電性メッシュを形成し、導電性メッシュが形成された透明性樹脂層を得た。
その後、導電性メッシュが形成された透明性樹脂フィルムをプレス板に挟み込み、プレス板の温度を115℃にして、5Kg/cmで加圧した。その後、50分間放置した後、プレス板の温度を115℃から30℃に急冷し、その温度で20分間放置した。そうすることによって、実施例2に係るディスプレイ用光学フィルムが得られた。
その際、導電性メッシュのサイズは、ライン幅20μm、ライン間隔300μm、ライン高12μmである光学フィルムである。
得られた光学フィルムについて、以下の方法により、ルーバー機能を評価した。
<ルーバー機能評価>
日本電色工業(株)製のヘイズメータNDH2000を用いて、光学フィルムの可視光の透過率を測定した。その際、光学フィルムに対する受光プローブの角度を変えて測定した。図8及び図9は、ルーバー機能を評価するための測定を説明するための概略図である。
具体的には、図8に示すように、暗室61内の光源62と受光プローブ64との間に、光学フィルム63を設置した。その際、光源62と光学フィルム63との距離Iを10cmとし、光学フィルム63と受光プローブ64との距離Jを10cmとした。また、光源62と光学フィルム63とを結ぶ線と、受光プローブ64の受光方向とのなす角αが−80°〜80°となるように変化させた。αを変化させたときの、各αに対する光学フィルムの可視光の透過率をそれぞれ測定した。
光学フィルム63は、図9(a)に示すように、導電性パターンの長手方向が受光プローブ64の移動方向に対して直角になるように設置する縦方向に設置したときと、図9(b)に示すように、導電性パターンの長手方向が受光プローブ64の移動方向に対して平行になるように設置する横方向に設置したときとの両方を測定した。縦方向に設置したときの測定結果と横方向に設置したときの測定結果にずれが発生すれば、ルーバー機能を発揮していることがわかる。なお、比較例は、図9(c)に示すように、測定した。
測定結果を図10に示す。図10は、ルーバー機能評価の結果を示すグラフである。図10(a)は、実施例1の結果を示し、図10(b)は、実施例2の結果を示し、図10(c)は、比較例の結果を示す。
図10からわかるように、実施例1及び実施例2では、αが40〜80°のとき、縦方向と横方向とで可視光の透光率が異なる。これに対して、比較例では、縦方向と横方向とで測定結果に差異が見られない。このことから、ルーバー状の導電性パターンが透明性樹脂フィルムに埋め込まれて形成されていると、ルーバー機能を発揮できることがわかる。
本発明の第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの構成を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの製造方法を説明するための概略断面図である。 本発明の第2実施形態及び第3実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの構成を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの製造方法を説明するための概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係るディスプレイ用光学フィルムの製造方法を説明するための概略断面図である。 印刷の例示を説明するための図面である。 比較用の実施形態に係る光学フィルムの概略断面図である。 ルーバー機能を評価するための測定を説明するための概略図である。 ルーバー機能を評価するための測定を説明するための概略図である。 ルーバー機能評価の結果を示すグラフである。
符号の説明
10,20 金属箔
11,21,31,42,46 透明性樹脂フィルム
12 プラスチックフィルム
13 ドライフィルム
15,25,35,45 導電性パターン
36 導電ペースト
47 気泡

Claims (17)

  1. 熱可塑性の透明性樹脂フィルムと、
    前記透明性樹脂フィルムに押圧して埋め込まれて形成される、金属を含有するルーバー状の導電性パターンとを備え
    該導電性パターンの厚みが、0.1〜150μmであることを特徴とするディスプレイ用光学フィルム。
  2. 前記導電性パターンの少なくとも一表面が、前記透明性樹脂フィルムの少なくとも一表面と略同一の高さとなる請求項1に記載のディスプレイ用光学フィルム。
  3. 前記導電性パターンの、長手方向に直行する断面形状が、略台形である請求項1又は請求項2に記載のディスプレイ用光学フィルム。
  4. 前記導電性パターンの表面が黒化処理されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルム。
  5. 前記透明性樹脂フィルムの軟化温度が、200℃以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルム。
  6. 前記透明性樹脂フィルムが、非晶性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、及びポリオレフィン系樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する樹脂からなるフィルムである請求項1〜5のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルム。
  7. 前記透明性樹脂フィルムが、非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂からなるフィルムである請求項1〜5のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルム。
  8. 前記透明性樹脂フィルムが、非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂とを含有する樹脂からなるフィルムである請求項1〜5のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルムとプラスチック基板又はガラス基板とを積層してなるディスプレイ用光学シート体。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のディスプレイ用光学フィルム又は請求項9に記載のディスプレイ用光学シート体を、ディスプレイ装置本体の画像を表示する領域に配置してなるディスプレイ装置。
  11. 熱可塑性の透明性樹脂フィルムの少なくとも一表面に、金属を含有するルーバー状の導電性パターンを形成するパターン形成工程と、
    前記導電性パターンを前記透明性樹脂フィルムに押圧して埋め込む埋込工程とを備えることを特徴とするディスプレイ用光学フィルムの製造方法。
  12. 前記埋込工程が、前記導電性パターンが表面上に形成された透明性樹脂フィルムを、平滑板でプレスする工程である請求項11に記載のディスプレイ用光学フィルムの製造方法。
  13. 前記パターン形成工程が、
    透明性樹脂の樹脂溶液を金属箔表面に塗布した後、乾燥させることにより、前記金属箔に透明性樹脂フィルムを形成するフィルム形成工程と、
    前記金属箔を部分的に除去することにより、前記導電性パターンを形成する除去工程とを備える請求項11又は請求項12に記載のディスプレイ用光学フィルムの製造方法。
  14. 前記除去工程が、エッチングプロセスによる工程である請求項13に記載のディスプレイ用光学フィルムの製造方法。
  15. 前記エッチングプロセスが、マイクロリソグラフィ法を用いたケミカルエッチングプロセスである請求項14に記載のディスプレイ用光学フィルムの製造方法。
  16. 前記パターン形成工程が、印刷によって、所定の形状に導電ペーストを塗布した後、加熱することにより、前記導電性パターンを形成する工程である請求項11又は請求項12に記載のディスプレイ用光学フィルムの製造方法。
  17. 前記印刷が、スクリーン印刷、グラビア印刷又はオフセット印刷である請求項16に記載のディスプレイ用光学フィルムの製造方法。
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