JP5041291B2 - 非接触icカードの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ICチップがアンテナとして機能する導電体に接続されて構成されるインレットシートを有する非接触ICカードを、高品質に、かつ低コストで製造することができる非接触ICカードの製造方法に関する。
近年、リーダ・ライタ等の外部装置と非接触で通信する非接触ICカードが普及しつつある。非接触ICカードの需要は、今後、急速な勢いで拡大していくものと予想されており、これにともなって、高品質の非接触ICカードを低コストで製造することが強く望まれている。
非接触ICカードは、第1基材と、第1基材の一方の面に設けられた第1接着剤層とを含む表面側基材と、第2基材と、第2基材の一方の面に設けられた第2接着剤層とを含む裏面側基材とを備えている。また、表面側基材と裏面側基材間に、インレット用基材と、インレット用基材上に設けられたICチップと、ICチップに対応して設けられたアンテナとを含むインレットシートが設けられている(例えば、特許文献1参照)。このような構成からなる非接触ICカードにおいて、表面側基材の第1基材および裏面側基材の第2基材が所謂枚葉状に各々断裁され、かつ各々印刷されている場合、第1基材および第2基材に施された印刷を合わせるために、表面側基材と裏面側基材とインレットシートとを精確に位置合わせし、ラミネートする必要がある。
特開2003−162697号公報
しかしながら、表面側基材とインレットシートとを位置合わせする場合、表面側基材の第1接着剤層がタック性(粘着性)を有しているため、表面側基材とインレットシートとが接触すると容易に接合される。このことにより、表面側基材とインレットシートとを位置合わせしながらラミネートすることが困難となる。同様に、裏面側基材の第2接着剤層もタック性を有しているため、裏面側基材とインレットシートとが接触すると容易に接合される。このことにより、裏面側基材とインレットシートとを位置合わせしながらラミネートすることが困難となる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、表面側基材および裏面側基材が枚葉状に断裁されている場合に、表面側基材と裏面側基材とインレットとを、容易かつ精確に位置合わせを行うことができ、さらに表面が平坦となる高品質の非接触ICカードを低コストで製造することができる非接触ICカードの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、非接触ICカードの製造方法において、第1基材と、第1基材の一方の面に流動性ホットメルトを塗布して形成された第1ホットメルト層とを含む表面側基材を準備する工程と、第2基材と、第2基材の一方の面に流動性ホットメルトを塗布して形成された第2ホットメルト層とを含む裏面側基材を準備する工程と、インレット用基材と、インレット用基材上に設けられたICチップと、ICチップに対応して設けられたアンテナとを含むインレットシートを準備する工程と、表面側基材の第1ホットメルト層と、裏面側基材の第2ホットメルト層を乾燥して固化する工程と、表面側基材と裏面側基材間にインレットシートを介在させたICカード積層体を作製する工程と、ICカード積層体に対して仮接合手段を施して第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を部分的に接合させて、ICカード積層体を仮接合する工程と、少なくとも一対の加熱ローラ間において、仮接合されたICカード積層体を搬送させて、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を溶融させて、表面側基材とインレットシートとを接着させるとともに、裏面側基材とインレットシートとを接着させる工程と、を備えたことを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、インレットシートは、インレット用基材と、インレット用基材上に設けられた複数のICチップと、各ICチップに対応して設けられたアンテナとを有し、表面側基材とインレットシートとが接着し、かつ裏面側基材とインレットシートとが接着した後、ICカード積層体をICチップおよびアンテナ毎に断裁して非接触ICカードを得る工程を更に備えたことを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、ICチップおよびアンテナは、少なくとも一対の加熱ローラに対するICカード積層体の搬送方向に沿って多列に配置されて、多列の非接触ICカードを得るようになっており、表面側基材の第1ホットメルト層は、各々が多列の非接触ICカードの幅に対応する幅を有する多列の帯状体からなり、裏面側基材の第2ホットメルト層は、各々が多列の非接触ICカードの幅に対応する幅を有する多列の帯状体からなることを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、少なくとも一対の加熱ローラ間は、ICカード積層体の後端が少なくとも一対の加熱ローラ間を通過した直後に互いに引き離されることを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、仮接合手段は超音波ウェルダー、熱圧着機、接着材塗布機、または粘着材塗布機からなり、超音波ウェルダー、熱圧着機、接着材塗布機、または粘着材塗布機は、ICカード積層体のうち断裁されて得られる非接触ICカード以外の領域に施されることを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層は、インレットシートのICチップの厚さよりも各々厚く形成されることを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層を各々形成する流動性ホットメルトは、湿気硬化型ウレタン樹脂からなることを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、表面側基材とインレットシートとが接着し、かつ裏面側基材とインレットシートとが接着した後、ICカード積層体を冷却加圧保持し、表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層を硬化させ、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層が完全に硬化した後、ICカード積層体をICチップおよびアンテナ毎に断裁して非接触ICカードを得ることを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明によれば、表面側基材の第1ホットメルト層と、裏面側基材の第2ホットメルト層とを固化してICカード積層体を作製し、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を部分的に接合させてICカード積層体が仮接合される。その後、少なくとも一対の加熱ローラ間において、仮接合されたICカード積層体を搬送させて、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を溶融させて、表面側基材とインレットシートとを接着させるとともに、裏面側基材とインレットシートとを接着させて、非接触ICカードが得られる。このように、ICカード積層体を作製する前に、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を固化させてタック性を喪失させているため、表面側基材と、裏面側基材と、インレットシートとを容易に位置合わせすることができる。このため、ICカード積層体を精度良く作製することができ、この結果、高品質の非接触ICカードを低コストで製造することができる。
第1の実施の形態
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ここで、図1乃至図4は、本発明による非接触ICカードの製造方法の第1の実施の形態を示す図である。このうち、図1は、本発明における製造方法によって製造される非接触ICカードの断面構成を示す図であり、図2は、本発明における製造方法によって製造される非接触ICカードのインレットシートの一例を示す斜視図であり、図3は、本発明における非接触ICカードの製造方法および製造装置を示す概略図であり、図4は、ICカード積層体を示す斜視図である。
まず、図1および図2により、本発明における製造方法によって製造される非接触ICカードについて説明する。ここで、非接触ICカードは、リーダ・ライタ等の外部装置と非接触で通信することができるものである。
図1に示すように、非接触ICカード1は、第1基材3と、第1基材3の一方の面に流動性ホットメルト14(図3参照)を塗布して形成された第1ホットメルト層4とを含む表面側基材2と、第2基材6と、第2基材6の一方の面に流動性ホットメルト14を塗布して形成された第2ホットメルト層7とを含む裏面側基材5とを備えている。また、図1、図2、および図4に示すように、表面側基材2と裏面側基材5間に、インレット用基材9と、インレット用基材9上に設けられた複数のICチップ11と、各ICチップ11に対応して設けられたアンテナ10とを含むインレットシート8が設けられている。
図2に示すように、ICチップ11は直方体状に形成され、ICチップ11の厚さは、例えば150μmから300μmとなっている。また、ICチップ11は、情報を記録するためのメモリを含み、外部装置(リーダ・ライタ等)により、アンテナ10を介してICチップ11に記録された情報を読み出したり、アンテナ10を介してICチップ11に新たな情報を書き込んだりすることができるようになっている。そして、非接触ICカード1のこのような機能を発現するための回路配線がICチップ11に書き込まれている。
また、図2に示すように、アンテナ10は、インレット用基材9上で略コイル状に形成され、ICチップ11と電気的に接続されている。なお、本実施の形態においては、アンテナ10が略コイル状に形成された例を示したが、これに限定されるものではない。
また、アンテナ10は、例えば、スクリーン印刷機を用いて導電性インキをインレット用基材9上に塗布することにより、あるいはインレット用基材9上に銅やアルミニウム等からなる導電性箔を打ち抜き転写することにより、あるいはインレット用基材9上に積層された銅やアルミニウム等からなる導電性箔にエッチングを施して所望の形状にパターニングすること等により、インレット用基材9上に形成することができる。
また、表面側基材2の第1基材3、裏面側基材5の第2基材6、およびインレットシート8のインレット用基材9は、PETフィルムや紙等からなっている。
また、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7は、いずれもインレットシート8のICチップ11の厚さよりも各々厚く形成されている。また、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を各々形成する流動性ホットメルト14は、湿気硬化型ウレタン樹脂からなっている。
次に、図3により、非接触ICカード1の製造装置20について説明する。非接触ICカード1の製造装置20は、表面側基材2の第1基材3の一方の面に、流動性ホットメルト14を塗布する第1接着剤塗布手段21と、裏面側基材5の第2基材6の一方の面に、流動性ホットメルト14を塗布する第2接着剤塗布手段22とを有している。また、非接触ICカード1の製造装置20は、第1接着剤塗布手段21と第2接着剤塗布手段22の下流側に配置され、表面側基材2と裏面側基材5間にインレットシート8を介在させたICカード積層体12を作製する積層手段23と、積層手段23の下流側に配置され第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を部分的に接合させてICカード積層体12を仮接合する仮接合手段24とを有している。このうち、仮接合手段24は、超音波ウェルダー25からなっているが、超音波ウェルダー25に限らず、熱圧着機29、接着材塗布機30、または粘着材塗布機31を用いても良い。また、非接触ICカード1の製造装置20は、仮接合手段24の下流側に配置されるとともに、ICカード積層体12を溶融させて表面側基材2とインレットシート8とを接着させ、裏面側基材5とインレットシート8とを接着させる接着手段26を有している。このうち、接着手段26は、ICカード積層体12に対して表側および裏側に配置される一対または複数対の加熱ローラ27からなっている。さらに、非接触ICカード1の製造装置20は、接着手段26の下流側に配置され、接着されたICカード積層体12をICチップ11およびアンテナ10毎に断裁する断裁手段28を有している。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、すなわち非接触ICカード1の製造方法について説明する。
まず、図1および図3に示すように、第1基材3と、第1基材3の一方の面に流動性ホットメルト14を塗布して形成された第1ホットメルト層4とを含む表面側基材2を準備する。この場合、まず図4に示すように、多列で多段の非接触ICカード1を作製することができる大きさの第1基材3を準備する。図4において、第1基材3は、3列×3段=9枚の非接触ICカード1を作製することが可能な大きさを持つ。本実施の形態においては、基材を巻いた巻取コアが回転して、1枚の帯状に延びるシート状の基材を連続的に供給する方法ではなく、所謂枚葉状の第1基材3を準備する。このことにより、小ロットの非接触ICカード1を容易に製造することができる。なお、1枚の表面側基材2に対して作製することができる非接触ICカード1の枚数は9枚に限定されるものではない。
次に、第1接着剤塗布手段21により、第1基材3の裏面に湿気硬化型ウレタン樹脂からなる流動性ホットメルト14を塗布する。この場合、流動性ホットメルト14を塗布して形成される第1ホットメルト層4の厚さは、ICチップ11の厚さよりも厚くなるようにする。このことにより、インレットシート8が有する凹凸形状に影響を受けることなく、非接触ICカード1の表面を平坦にすることができる。
次に、図1および図3に示すように、第2基材6と、第2基材6の一方の面に流動性ホットメルト14を塗布して形成された第2ホットメルト層7とを含む裏面側基材5を準備する。この場合、まず表面側基材2と同様にして、図4に示すように、多列で多段の非接触ICカード1を作製することが可能な大きさをもつ第1基材3と略同一の大きさの第2基材6を準備する。次に、第2接着剤塗布手段22により、第2基材6の表面に湿気硬化型ウレタン樹脂からなる流動性ホットメルト14を塗布する。この場合、第1ホットメルト層4と同様に、流動性ホットメルト14を塗布して形成される第2ホットメルト層の厚さは、ICチップ11の厚さよりも厚くなるようにする。このことにより、インレットシート8が有する凹凸形状に影響を受けることなく、非接触ICカード1の裏面を平坦にすることができる
次に、図2および図3に示すように、インレット用基材9と、インレット用基材9上に設けられた複数のICチップ11と、各ICチップ11に対応して設けられたアンテナ10とを含むインレットシート8を準備する。この場合、まず第1基材3および第2基材6に対応した大きさのインレット用基材9を準備する。次に、図2に示すように、インレット用基材9上にアンテナ10を形成する。この際、9枚の非接触ICカード1を作製することができるよう、インレット用基材9上にはアンテナ10が9箇所に形成される。インレット用基材9上にアンテナ10を形成する手段としては、導電性インキをインレット用基材9上に塗布するスクリーン印刷機、あるいはインレット用基材9上に銅やアルミニウム等からなる導電性箔を転写する転写装置、あるいはインレット用基材9上に積層された銅やアルミニウム等からなる導電性箔にエッチングを施して所望の形状にパターニングするエッチング装置等を用いることができる。これらのアンテナを形成する手段を用いれば、コイル状のアンテナを有するインレットシート8だけでなく、種々の形状を有するアンテナをインレットシート8に形成することができる。その後、インレット用基材9上に形成された各アンテナ10に対応してICチップ11を取り付け、これによりインレット用基材9上にはアンテナ10が9箇所に形成され、かつ9個のICチップ11が設けられる。
次に、図3に示すように、表面側基材2の第1ホットメルト層4と、裏面側基材5の第2ホットメルト層7を冷却固化する。ところで、湿気硬化型ウレタン樹脂からなる流動性ホットメルト14は、常温における気中環境下に曝すもしくは急冷した場合、数秒〜数十秒でタック性が喪失されて固化する。このことにより、第1ホットメルト層4と第2ホットメルト層7を気中環境下に数秒〜数十秒曝すもしくは冷却し、第1ホットメルト層4と第2ホットメルト層7とがタック性が喪失されるまで固化させる。
次に、図3に示すように、積層手段23により、表面側基材2と裏面側基材5間にインレットシート8を介在させたICカード積層体12を作製する。この場合、表面側基材2と、裏面側基材5と、インレットシート8とを位置合わせする。この間、表面側基材2の第1ホットメルト層4はタック性が喪失されているため、表面側基材2とインレットシート8とが接触しても接合されない。このことにより、表面側基材2とインレットシート8とを位置合わせしながら容易かつ精確にICカード積層体12を作製することができる。同様に、裏面側基材5の第2ホットメルト層7もタック性が喪失されているため、裏面側基材5とインレットシート8とが接触しても接合されない。このことにより、裏面側基材5とインレットシート8とを位置合わせしながら容易かつ精確にICカード積層体12を作製することができる。ところで、図1に示すように、インレット用基材9上に配置されたICチップ11およびアンテナ10は、表面側基材2側に向いているが、裏面側基材5側に向けても良い。
次に、図3に示すように、ICカード積層体12に対して仮接合手段24を施して第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を部分的に接合させて、ICカード積層体12を仮接合する。本実施の形態においては、仮接合手段24は超音波ウェルダー25からなっている。この場合、図4に示すように、超音波ウェルダー25は、表面側基材2および裏面側基材5のうち断裁されて得られる非接触ICカード1以外の領域であって、ICカード積層体12の前方に施される。このことにより、ICカード積層体に仮接合部13が形成される。このため、断裁されて得られる非接触ICカード1の領域となる表面および裏面に仮接合により生じる凹凸を残すことはなく、ICカード積層体12を仮接合することができる。
次に、図3に示すように、接着手段26を構成する一対または複数対の加熱ローラ27間において、仮接合されたICカード積層体12を搬送させて、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を溶融させて、表面側基材2とインレットシート8とを接着させるとともに、裏面側基材5とインレットシート8とを接着させる。本実施の形態においては、前述したように、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7は、タック性が喪失された状態にある。このため、一対または複数対の加熱ローラ27により加熱されるまでは、表面側基材2および裏面側基材5とインレットシート8が粘着されることはない。このことにより、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7は、ICカード積層体12の前方に施された仮接合部分から後方に向けて順次溶融され、表面側基材2および裏面側基材5とインレットシート8とは順次接着されていく。この間、表面側基材2および裏面側基材5と、インレットシート8との間に介在する空気は、後方に抜けていく。このため、表面側基材2および裏面側基材5と、インレットシート8との間に、空気層が形成されることを確実に防止することができる。
次に、図3に示すように、ICカード積層体12を冷却加圧保持して、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を硬化させる。この場合、湿気硬化型ウレタン樹脂からなる流動性ホットメルト14は、溶融した後、気中の湿気を吸収することにより架橋反応して硬化する。このことにより、ICカード積層体12を冷却加圧状態において5日間程度放置して、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を硬化させることができる。このため、非接触ICカード1の使用中に、非接触ICカードを高温状態においても、非接触ICカード1が軟化することがない。
次に、図3に示すように、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7が完全に硬化した後、ICカード積層体12をICチップ11およびアンテナ10毎に断裁手段28により断裁する。以上のようにして、個々の非接触ICカード1を得ることができる。
このように本実施の形態によれば、表面側基材2の第1ホットメルト層4と、裏面側基材5の第2ホットメルト層7とを固化してICカード積層体12を作製し、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を部分的に接合させてICカード積層体12が仮接合される。その後、加熱ローラ27間において、仮接合されたICカード積層体12を搬送させて、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を溶融させて、表面側基材2とインレットシート8とを接着させるとともに、裏面側基材5とインレットシート8とを接着させて、非接触ICカード1が得られる。このように、ICカード積層体12を作製する前に、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を固化させてタック性を喪失させているため、表面側基材2と、裏面側基材5と、インレットシート8とを容易に位置合わせすることができる。このため、ICカード積層体12を精度良く作製することができる。
本発明の変形例
次に、本発明による非接触ICカード1の製造方法の変形例について説明する。本変形例は、ICカード積層体12の後端が一対または複数対の加熱ローラ27間を通過した直後に、一対または複数対の加熱ローラ27間を互いに引き離すものであり、他の構成は図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。
本変形例によれば、表面側基材2とインレットシート8とを接着させるとともに、裏面側基材5とインレットシート8とを接着させる工程において、ICカード積層体12のうち断裁されて得られる非接触ICカード1の後端が一対または複数対の加熱ローラ27間を通過した直後に、一対または複数対の加熱ローラ27間を互いに引き離す。このことにより、流動性ホットメルト14の余剰分が、非接触ICカード1の製造装置20のICカード積層体12搬送部分に付着することがなく、表面側基材2および裏面側基材5とインレットシート8とを確実に接着させることができる。
すなわち、表面側基材2とインレットシート8とを接着させ、かつ裏面側基材5とインレットシート8とを接着させる間、一対または複数対の加熱ローラ27間は、仮接合されたICカード積層体12の厚さに対応する一定の間隔に保たれている。この場合、加熱ローラ27間の間隔が変化しないことにより、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を形成する流動性ホットメルト14の余剰分が、一対または複数対の加熱ローラ27により加熱されて、ICカード積層体12の後端からICカード積層体12の後方に押出されることが考えられる。
これに対して本変形例によれば、ICカード積層体12のうち断裁されて得られる非接触ICカード1の後端が一対または複数対の加熱ローラ27間を通過した直後に、一対または複数対の加熱ローラ27間が互いに引き離される。このことにより、流動性ホットメルト14の余剰分が、一対または複数対の加熱ローラ27により加熱されて、ICカード積層体12の後端から後方に押出されることを防止することができる。このため、流動性ホットメルト14の余剰分が、非接触ICカード1の製造装置20のICカード積層体12搬送部分に付着することがなく、表面側基材2および裏面側基材5とインレットシート8とを確実に接着させることができる。
第2の実施の形態
次に、図5により、本発明による非接触ICカード1の製造方法の第2の実施の形態について説明する。ここで、図5は、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7の形状を示す斜視図である。
図5に示す第2の実施の形態における非接触ICカード1の製造方法において、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7は、3列の帯状体に形成される点が異なるのみであり、他の構成は図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図5において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態によれば、図5に示すように、ICチップ11およびアンテナ10が、一対または複数対の加熱ローラ27に対するICカード積層体12の搬送方向に沿って3列に配置され、3列の非接触ICカード1が得られる。このため、表面側基材2を準備する工程において、流動性ホットメルト14を、表面側基材2の第1基材3裏面に各々が3列の非接触ICカード1の幅に対応する幅を有する3列の帯状に塗布する。このことにより、第1ホットメルト層4は、3列の帯状体に形成される。
また、同様に、裏面側基材5を準備する工程において、流動性ホットメルト14を、裏面側基材5の第2基材6表面に各々が3列の非接触ICカード1の幅に対応する幅を有する3列の帯状に塗布する。このことにより、第2ホットメルト層7は、3列の帯状体に形成される。
上述のように、表面側基材2とインレットシート8とを接着させ、かつ裏面側基材5とインレットシート8とを接着させる間、一対または複数対の加熱ローラ27間は、仮接合されたICカード積層体12の厚さに対応する一定の間隔に保たれている。この場合、加熱ローラ27間の間隔が変化しないことにより、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を形成する流動性ホットメルト14の余剰分が、一対または複数対の加熱ローラ27により加熱されて、ICカード積層体12の後端からICカード積層体12の後方に押出されることが考えられる。
本実施の形態によれば、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7は、ICカード積層体12の搬送方向に沿った3列の帯状体に形成されている。このため、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7が第1基材3および第2基材6の全体に渡って各々形成されている場合に比べて、流動性ホットメルト14を塗布する量が少ない。このことにより、流動性ホットメルト14の余剰分が少なくなるため、流動性ホットメルト14の余剰分が、ICカード積層体12の後端から後方に押出されることを防止することができる。このため、流動性ホットメルト14の余剰分がICカード積層体12の後端から押出されて、非接触ICカード1の製造装置20のICカード積層体12搬送部分に付着することがなく、表面側基材2および裏面側基材5とインレットシート8とを確実に接着させることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における製造方法によって製造される非接触ICカードの断面構成を示す図。 図2は、本発明の第1の実施の形態における製造方法によって製造される非接触ICカードのインレットシートの一例を示す斜視図。 図3は、本発明の第1の実施の形態における非接触ICカードの製造方法および製造装置を示す概略図。 図4は、本発明の第1の実施の形態におけるICカード積層体を示す斜視図。 図5は、本発明の第2の実施の形態における第1ホットメルト層および第2ホットメルト層の形状を示す斜視図。
符号の説明
1 非接触ICカード
2 表面側基材
3 第1基材
4 第1ホットメルト層
5 裏面側基材
6 第2基材
7 第2ホットメルト層
8 インレットシート
9 インレット用基材
10 アンテナ
11 ICチップ
12 ICカード積層体
13 仮接合部
20 製造装置
21 第1接着剤塗布手段
22 第2接着剤塗布手段
23 積層手段
24 仮接合手段
25 超音波ウェルダー
26 接着手段
27 加熱ローラ
28 断裁手段
29 熱圧着機
30 接着材塗布機
31 粘着材塗布機

Claims (7)

  1. 非接触ICカードの製造方法において、
    第1基材と、第1基材の一方の面に流動性ホットメルトを塗布して形成された第1ホットメルト層とを含む表面側基材を準備する工程と、
    第2基材と、第2基材の一方の面に流動性ホットメルトを塗布して形成された第2ホットメルト層とを含む裏面側基材を準備する工程と、
    インレット用基材と、インレット用基材上に設けられたICチップと、ICチップに対応して設けられたアンテナとを含むインレットシートを準備する工程と、
    表面側基材の第1ホットメルト層と、裏面側基材の第2ホットメルト層を気中環境下に曝して固化する工程と、
    表面側基材と裏面側基材間にインレットシートを介在させたICカード積層体を作製する工程と、
    ICカード積層体に対して仮接合手段を施して第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を部分的に接合させて、ICカード積層体を仮接合する工程と、
    少なくとも一対の加熱ローラ間において、仮接合されたICカード積層体を搬送させて、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を溶融させて、表面側基材とインレットシートとを接着させるとともに、裏面側基材とインレットシートとを接着させる工程と、を備え
    表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層を各々形成する流動性ホットメルトは、湿気硬化型ウレタン樹脂からなることを特徴とする非接触ICカードの製造方法。
  2. インレットシートは、インレット用基材と、インレット用基材上に設けられた複数のICチップと、各ICチップに対応して設けられたアンテナとを有し、
    表面側基材とインレットシートとが接着し、かつ裏面側基材とインレットシートとが接着した後、ICカード積層体をICチップおよびアンテナ毎に断裁して非接触ICカードを得る工程を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカードの製造方法。
  3. ICチップおよびアンテナは、少なくとも一対の加熱ローラに対するICカード積層体の搬送方向に沿って多列に配置されて、多列の非接触ICカードを得るようになっており、
    表面側基材の第1ホットメルト層は、各々が多列の非接触ICカードの幅に対応する幅を有する多列の帯状体からなり、
    裏面側基材の第2ホットメルト層は、各々が多列の非接触ICカードの幅に対応する幅を有する多列の帯状体からなることを特徴とする請求項2に記載の非接触ICカードの製造方法。
  4. 少なくとも一対の加熱ローラ間は、ICカード積層体の後端が少なくとも一対の加熱ローラ間を通過した直後に互いに引き離されることを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカードの製造方法。
  5. 仮接合手段は超音波ウェルダー、熱圧着機、接着材塗布機、または粘着材塗布機からなり、超音波ウェルダー、熱圧着機、接着材塗布機、または粘着材塗布機は、ICカード積層体のうち断裁されて得られる非接触ICカード以外の領域に施されることを特徴とする請求項2に記載の非接触ICカードの製造方法。
  6. 表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層は、インレットシートのICチップの厚さよりも各々厚く形成されることを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカードの製造方法。
  7. 表面側基材とインレットシートとが接着し、かつ裏面側基材とインレットシートとが接着した後、ICカード積層体を冷却加圧保持し、表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層を硬化させ、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層が完全に硬化した後、ICカード積層体をICチップおよびアンテナ毎に断裁して非接触ICカードを得ることを特徴とする請求項に記載の非接触ICカードの製造方法。
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