JP5146224B2 - 非接触icカードの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ICチップがアンテナとして機能する導電体に接続されて構成されるインレットシートを有する非接触ICカードを、高品質に製造することができる非接触ICカードの製造方法に関する。
近年、リーダ・ライタ等の外部装置と非接触で通信する非接触ICカードが普及しつつある。非接触ICカードの需要は、今後、急速な勢いで拡大していくものと予想されており、これにともなって、高品質の非接触ICカードを低コストで製造することが強く望まれている。
非接触ICカードは、第1基材と、第1基材の一方の面に設けられた第1接着剤層とを含む表面側基材と、第2基材と、第2基材の一方の面に設けられた第2接着剤層とを含む裏面側基材とを備えている。また、表面側基材と裏面側基材間に、インレット用基材と、インレット用基材上に設けられたICチップと、ICチップに対応して設けられたアンテナとを含むインレットシートが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
このような構成からなる非接触ICカードを製造する場合、まず、表面側基材の一方の面に接着剤が塗布されて第1接着剤層が形成されるとともに、裏面側基材の一方の面に接着剤が塗布されて第2接着剤層が形成される。次に、表面側基材とインレットシートと裏面側基材とを積層して、少なくとも一対の加熱ローラにより第1接着剤層および第2接着剤層を溶融して、表面側基材とインレットシートおよびインレットシートと裏面側基材とが接着される。その後、冷却加圧することにより、表面側基材の第1接着剤層および裏面側基材の第2接着剤層を硬化させている。
特開2003−162697号公報
しかしながら、このような非接触ICカードの製造方法において、表面側基材および裏面側基材に接着剤を塗布する際、塗工ムラにより表面側基材の第1接着剤層および裏面側基材の第2接着剤層の厚みにムラが形成される場合がある。
また、加熱ローラにより第1接着剤層および第2接着剤層を溶融させる際、この加熱ローラが偏芯している場合、または加熱ローラの温度にムラが生じている場合がある。この場合、加熱後の第1接着剤層および第2接着剤層の厚みにムラが形成されることがある。
このように、厚みにムラが形成された第1接着剤層を含む表面側基材と、インレットシートと、厚みにムラが形成された第2接着剤層を含む裏面側基材に対して冷却加圧を行った場合、第1接着剤層および第2接着剤層の厚みにムラが形成された状態で第1接着剤層および第2接着剤層が硬化する。このため、表面および裏面を平坦にすることが困難になる。
また、表面および裏面を平坦にするために、圧力をより一層高くして加圧冷却をすることも考えられる。しかしながら、この場合、ゴミなどの異物を挟み込むと、表面および裏面に顕著な凹凸が形成されるという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、表面および裏面が平坦となる高品質の非接触ICカードを製造することができる非接触ICカードの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、非接触ICカードの製造方法において、第1基材と、第1基材の一方の面に流動性ホットメルトを塗布して形成された第1ホットメルト層とを含む表面側基材を準備する工程と、第2基材と、第2基材の一方の面に流動性ホットメルトを塗布して形成された第2ホットメルト層とを含む裏面側基材を準備する工程と、インレット用基材と、インレット用基材上に設けられたICチップと、ICチップに対応して設けられたアンテナとを含むインレットシートを準備する工程と、表面側基材と裏面側基材間にインレットシートを介在させたICカード積層体を作製する工程と、少なくとも一対の加熱ローラ間において、ICカード積層体を搬送させて、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を溶融させて、表面側基材とインレットシートとを接着させるとともに、裏面側基材とインレットシートとを接着させる工程と、インレットシートと、表面側基材および裏面側基材が接着されたICカード積層体を冷却加圧し、表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層を硬化させる工程と、を備え、ICカード積層体を冷却加圧する際、ICカード積層体側に各々押圧板が取り付けられた一対の冷却ブロック間でICカード積層体を挟持するとともに、少なくとも一方の冷却ブロックと対応する押圧板との間であって、ICカード積層体に形成された所定の突出部に対応する部分に介在板を設けたことを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、インレットシートは、インレット用基材と、インレット用基材上に設けられた複数のICチップと、各ICチップに対応して設けられたアンテナとを有し、表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層が硬化した後、ICカード積層体をICチップおよびアンテナ毎に断裁して非接触ICカードを得る工程を更に備えたことを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、介在板の厚みは、5μm〜0.5mmであることを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明は、介在板は、ポリエチレンテレフタレート、または金属材料からなることを特徴とする非接触ICカードの製造方法である。
本発明によれば、インレットシートと、表面側基材および裏面側基材が接着されたICカード積層体を冷却加圧する際、ICカード積層体側に各々押圧板が取り付けられた一対の冷却ブロック内でICカード積層体が挟持される。この場合、少なくとも一方の冷却ブロックと対応する押圧板との間であって、ICカード積層体に形成された所定の突出部に対応する部分に介在板が設けられている。このことにより、ICカード積層体に形成された突出部を、突出部以外のICカード積層体の領域よりも強く押圧して、この突出部を平坦にすることができる。このため、表面および裏面が平坦となる高品質の非接触ICカードを製造することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ここで、図1乃至図6は、本発明による非接触ICカードの製造方法の実施の形態を示す図である。このうち、図1は、本発明の実施の形態における製造方法によって製造される非接触ICカードの断面構成を示す図であり、図2は、本発明の実施の形態における製造方法によって製造される非接触ICカードのインレットシートの一例を示す斜視図であり、図3は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法および製造装置を示す概略図であり、図4は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法において作製されるICカード積層体を示す斜視図である。また、図5(a)は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法において作製されるICカード積層体の上面を示す図であり、図5(b)は、ICカード積層体の側面を示す図である。また、図6(a)は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法において、下側の冷却ブロック上面におけるICカード積層体に形成された突出部に対応する部分を示す図であり、図6(b)は、下側の冷却ブロック上面に介在板が設けられた状態を示す図であり、図6(c)は、下側の冷却ブロック上面に介在板を介して押圧板が取り付けられた状態を示す図である。また、図7(a)は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法において、各冷却ブロックに介在板を介して押圧板が取り付けられた状態を示す図であり、図7(b)は、各冷却ブロック間にICカード積層体が搬送された状態を示す図であり、図7(c)は、ICカード積層体が各冷却ブロック間で挟持された状態を示す図である。
まず、図1および図2により、本発明における製造方法によって製造される非接触ICカードについて説明する。ここで、非接触ICカードは、リーダ・ライタ等の外部装置と非接触で通信することができるものである。
図1に示すように、非接触ICカード1は、第1基材3と、第1基材3の一方の面に流動性ホットメルト14(図3参照)を塗布して形成された第1ホットメルト層4とを含む表面側基材2と、第2基材6と、第2基材6の一方の面に流動性ホットメルト14を塗布して形成された第2ホットメルト層7とを含む裏面側基材5とを備えている。また、図1、図2、および図4に示すように、表面側基材2と裏面側基材5間に、インレット用基材9と、インレット用基材9上に設けられた複数のICチップ11と、各ICチップ11に対応して設けられたアンテナ10とを含むインレットシート8が設けられている。
図2に示すように、ICチップ11は直方体状に形成され、ICチップ11の厚さは、例えば150μmから300μmとなっている。また、ICチップ11は、情報を記録するためのメモリを含み、外部装置(リーダ・ライタ等)により、アンテナ10を介してICチップ11に記録された情報を読み出したり、アンテナ10を介してICチップ11に新たな情報を書き込んだりすることができるようになっている。そして、非接触ICカード1のこのような機能を発現するための回路配線がICチップ11に書き込まれている。
また、図2に示すように、アンテナ10は、インレット用基材9上で略コイル状に形成され、ICチップ11と電気的に接続されている。なお、本実施の形態においては、アンテナ10が略コイル状に形成された例を示したが、これに限定されるものではない。
また、アンテナ10は、例えば、スクリーン印刷機を用いて導電性インキをインレット用基材9上に塗布することにより、あるいはインレット用基材9上に銅やアルミニウム等からなる導電性箔を打ち抜き転写することにより、あるいはインレット用基材9上に積層された銅やアルミニウム等からなる導電性箔にエッチングを施して所望の形状にパターニングすること等により、インレット用基材9上に形成することができる。
また、表面側基材2の第1基材3、裏面側基材5の第2基材6、およびインレットシート8のインレット用基材9は、PETフィルムや紙等からなっている。
また、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7は、いずれもインレットシート8のICチップ11の厚さよりも各々厚く形成されている。また、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を各々形成する流動性ホットメルト14は、湿気硬化型ウレタン樹脂からなっている。
次に、図3により、非接触ICカード1の製造装置20について説明する。非接触ICカード1の製造装置20は、表面側基材2の第1基材3の一方の面に、流動性ホットメルト14を塗布する第1接着剤塗布手段21と、裏面側基材5の第2基材6の一方の面に、流動性ホットメルト14を塗布する第2接着剤塗布手段22とを有している。また、非接触ICカード1の製造装置20は、第1接着剤塗布手段21と第2接着剤塗布手段22の下流側に配置され、表面側基材2と裏面側基材5間にインレットシート8を介在させたICカード積層体12を作製する積層手段23と、積層手段23の下流側に配置され第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を部分的に接合させてICカード積層体12を仮接合する仮接合手段24とを有している。このうち、仮接合手段24は、超音波ウェルダー25からなっているが、超音波ウェルダー25に限らず、熱圧着機29、接着材塗布機30、または粘着材塗布機31を用いても良い。また、非接触ICカード1の製造装置20は、仮接合手段24の下流側に配置されるとともに、ICカード積層体12を溶融させて表面側基材2とインレットシート8とを接着させ、裏面側基材5とインレットシート8とを接着させる接着手段26を有している。このうち、接着手段26は、ICカード積層体12に対して表側および裏側に配置される一対または複数対の加熱ローラ27からなっている。また、この接着手段26の下流側に、接着されたICカード積層体12を冷却加圧する冷却加圧手段32が設けられている。さらに、冷却加圧手段32の下流側に、接着されたICカード積層体12をICチップ11およびアンテナ10毎に断裁する断裁手段28が設けられている。
このうち冷却加圧手段32について、詳しく説明する。図3に示すように、冷却加圧手段32は、ICカード積層体12を挟持する一対の冷却ブロック33と、各冷却ブロック33のICカード積層体12側に取り付けられた押圧板34と、各冷却ブロック33と対応する押圧板34との間であって、ICカード積層体12に形成された所定の突出部12a(図5(a)、(b)参照)に対応する部分に設けられた介在板35とを有している。
ここで、突出部12aは、一例として図5(a)、(b)に示すように、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7の厚みが均一ではなくムラがあるために形成され、この突出部12aの位置および形状は、使用するホットメルトの種類、または加熱ローラ27の加熱温度を含む前工程の諸条件などにより異なる。しかしながら、同一仕様の非接触ICカードを製造する場合には、同一の諸条件により製造される。このことにより、同一仕様のICカード積層体12に形成される突出部12aは、ほぼ同じ位置にほぼ同じ形状で形成される。このため、この同一仕様の非接触ICカードを製造する場合、ICカード積層体12に形成される突出部12aの位置と大きさを予め確認しておき、この突出部12aに対応する位置に、この突出部12aに対応する形状を有する介在板35を予め取り付けておく。このことにより、この同一仕様のICカード積層体12の表面および裏面を確実に平坦にすることができる。
また、冷却加圧手段32の介在板35の厚みは、5μm〜0.5mmであるとともに、介在板35は、ICカード積層体12に形成された所定の突出部12aに対応する形状を有している。このうち介在板35の厚みについては、対応するICカード積層体12に形成された突出部12aの厚みにほぼ等しくすることが好ましい。このことにより、ICカード積層体12に形成された突出部12aを確実に平坦にすることができる。また、この介在板35に用いる材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、またはステンレスもしくはアルミニウムなどの金属材料を用いることができる。
また、冷却加圧手段32の押圧板34は、2mmの厚みを有したステンレスまたはアルミニウムなどの金属材料からなっており、この押圧板34におけるICカード積層体12側の面は、鏡面に仕上げられている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、すなわち非接触ICカード1の製造方法について説明する。
まず、図1および図3に示すように、第1基材3と、第1基材3の一方の面に流動性ホットメルト14を塗布して形成された第1ホットメルト層4とを含む表面側基材2を準備する。この場合、まず図4に示すように、多列で多段の非接触ICカード1を作製することができる大きさの第1基材3を準備する。図4において、第1基材3は、3列×3段=9枚の非接触ICカード1を作製することが可能な大きさを持つ。本実施の形態においては、基材を巻いた巻取コアが回転して、1枚の帯状に延びるシート状の基材を連続的に供給する方法ではなく、所謂枚葉状の第1基材3を準備する。このことにより、小ロットの非接触ICカード1を容易に製造することができる。なお、1枚の表面側基材2に対して作製することができる非接触ICカード1の枚数は9枚に限定されるものではない。
次に、第1接着剤塗布手段21により、第1基材3の裏面に湿気硬化型ウレタン樹脂からなる流動性ホットメルト14を塗布する。この場合、流動性ホットメルト14を塗布して形成される第1ホットメルト層4の厚さは、ICチップ11の厚さよりも厚くなるようにする。このことにより、インレットシート8が有する凹凸形状に影響を受けることなく、非接触ICカード1の表面を平坦にすることができる。
次に、図1および図3に示すように、第2基材6と、第2基材6の一方の面に流動性ホットメルト14を塗布して形成された第2ホットメルト層7とを含む裏面側基材5を準備する。この場合、まず表面側基材2と同様にして、図4に示すように、多列で多段の非接触ICカード1を作製することが可能な大きさをもつ第1基材3と略同一の大きさの第2基材6を準備する。次に、第2接着剤塗布手段22により、第2基材6の表面に湿気硬化型ウレタン樹脂からなる流動性ホットメルト14を塗布する。この場合、第1ホットメルト層4と同様に、流動性ホットメルト14を塗布して形成される第2ホットメルト層の厚さは、ICチップ11の厚さよりも厚くなるようにする。このことにより、インレットシート8が有する凹凸形状に影響を受けることなく、非接触ICカード1の裏面を平坦にすることができる
次に、図2および図3に示すように、インレット用基材9と、インレット用基材9上に設けられた複数のICチップ11と、各ICチップ11に対応して設けられたアンテナ10とを含むインレットシート8を準備する。この場合、まず第1基材3および第2基材6に対応した大きさのインレット用基材9を準備する。次に、図2に示すように、インレット用基材9上にアンテナ10を形成する。この際、9枚の非接触ICカード1を作製することができるよう、インレット用基材9上にはアンテナ10が9箇所に形成される。インレット用基材9上にアンテナ10を形成する手段としては、導電性インキをインレット用基材9上に塗布するスクリーン印刷機、あるいはインレット用基材9上に銅やアルミニウム等からなる導電性箔を転写する転写装置、あるいはインレット用基材9上に積層された銅やアルミニウム等からなる導電性箔にエッチングを施して所望の形状にパターニングするエッチング装置等を用いることができる。これらのアンテナを形成する手段を用いれば、コイル状のアンテナを有するインレットシート8だけでなく、種々の形状を有するアンテナをインレットシート8に形成することができる。その後、インレット用基材9上に形成された各アンテナ10に対応してICチップ11を取り付け、これによりインレット用基材9上にはアンテナ10が9箇所に形成され、かつ9個のICチップ11が設けられる。
次に、図3に示すように、表面側基材2の第1ホットメルト層4と、裏面側基材5の第2ホットメルト層7を冷却固化する。ところで、湿気硬化型ウレタン樹脂からなる流動性ホットメルト14は、常温における気中環境下に曝すもしくは急冷した場合、数秒〜数十秒でタック性が喪失されて固化する。このことにより、第1ホットメルト層4と第2ホットメルト層7を気中環境下に数秒〜数十秒曝すもしくは冷却し、第1ホットメルト層4と第2ホットメルト層7とがタック性が喪失されるまで固化させる。
次に、図3に示すように、積層手段23により、表面側基材2と裏面側基材5間にインレットシート8を介在させたICカード積層体12を作製する。この場合、表面側基材2と、裏面側基材5と、インレットシート8とを位置合わせする。この間、表面側基材2の第1ホットメルト層4はタック性が喪失されているため、表面側基材2とインレットシート8とが接触しても接合されない。このことにより、表面側基材2とインレットシート8とを位置合わせしながら容易かつ精確にICカード積層体12を作製することができる。同様に、裏面側基材5の第2ホットメルト層7もタック性が喪失されているため、裏面側基材5とインレットシート8とが接触しても接合されない。このことにより、裏面側基材5とインレットシート8とを位置合わせしながら容易かつ精確にICカード積層体12を作製することができる。ところで、図1に示すように、インレット用基材9上に配置されたICチップ11およびアンテナ10は、表面側基材2側に向いているが、裏面側基材5側に向けても良い。
次に、図3に示すように、ICカード積層体12に対して仮接合手段24を施して第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を部分的に接合させて、ICカード積層体12を仮接合する。本実施の形態においては、仮接合手段24は超音波ウェルダー25からなっている。この場合、図4に示すように、超音波ウェルダー25は、表面側基材2および裏面側基材5のうち断裁されて得られる非接触ICカード1以外の領域であって、ICカード積層体12の前方に施される。このことにより、ICカード積層体に仮接合部(図示せず)が形成される。このため、断裁されて得られる非接触ICカード1の領域となる表面および裏面に仮接合により生じる凹凸を残すことはなく、ICカード積層体12を仮接合することができる。
次に、図3に示すように、接着手段26を構成する一対または複数対の加熱ローラ27間において、仮接合されたICカード積層体12を搬送させて、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を溶融させて、表面側基材2とインレットシート8とを接着させるとともに、裏面側基材5とインレットシート8とを接着させる。本実施の形態においては、前述したように、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7は、タック性が喪失された状態にある。このため、一対または複数対の加熱ローラ27により加熱されるまでは、表面側基材2および裏面側基材5とインレットシート8が粘着されることはない。このことにより、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7は、ICカード積層体12の前方に施された仮接合部分から後方に向けて順次溶融され、表面側基材2および裏面側基材5とインレットシート8とは順次接着されていく。この間、表面側基材2および裏面側基材5と、インレットシート8との間に介在する空気は、後方に抜けていく。このため、表面側基材2および裏面側基材5と、インレットシート8との間に、空気層が形成されることを確実に防止することができる。
次に、図3に示すように、ICカード積層体12を冷却加圧保持して、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を硬化させる。なお、ICカード積層体12を冷却加圧する前に、図5(a)、(b)、および図6(a)に示すように、ICカード積層体12に形成された突出部12aを予め確認しておき、この突出部12aに対応する部分に介在板35を取り付けておく。
介在板35を取り付ける場合、まず、図6(a)に示すように、ICカード積層体12に形成される突出部12aの位置、厚み、および形状を確認する。次に、この突出部12aの厚みおよび形状に対応する厚みおよび形状を有する介在板35を準備する。ここで、本実施の形態においては、図5(a)、(b)に示すように、ICカード積層体12に形状が異なる突出部12aが、ICカード積層体12の上面および下面にそれぞれ2箇所形成されているため、各突出部12aに対応して形状が異なる4つの介在板35を準備する。次に、図6(b)に示すように、各介在板35が下側の冷却ブロック33の上面のうち突出部12aに対応する位置に載置される。次に、図6(c)に示すように、取付手段(図示せず)を用いて、各介在板35を介して下側の冷却ブロック33の上面に押圧板34が取り付けられる。また、上側の冷却ブロック33の下面に、介在板35および押圧板34を取り付ける場合、各介在板35が押圧板34の上面のうち突出部12aに対応する位置に載置され、この押圧板34が各介在板35を介して、取付手段(図示せず)により上側の冷却ブロック33に取り付けられる。このようにして、図7(a)に示すように、ICカード積層体12に形成される突出部12aに対応する部分に介在板35が取り付けられる。
次に、ICカード積層体12を冷却加圧保持して、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を硬化させる場合、まず、図7(b)に示すように、ICカード積層体12が、冷却加圧保持手段33の一対の冷却ブロック33間に搬送されて、下側の冷却ブロック33の上面に介在板35および押圧板34を介して載置される。次に、図7(c)に示すように、上側の冷却ブロック33が、下側の冷却ブロック33に向けて移動して、各冷却ブロック33間でICカード積層体12が挟持されて冷却加圧される。ここで、ICカード積層体12は、1000g/cmの圧力で加圧されるとともに、20℃の冷却温度において20秒間冷却加圧される。この際、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7が溶融された状態のままICカード積層体12が冷却加圧されて、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7が硬化する。このことにより、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7の厚みを均一にして、ICカード積層体12に形成された突出部12aを確実に平坦にすることができる。
その後、この冷却加圧されたICカード積層体12が各冷却ブロック33の間から取り出されて、気中環境下に2日間程度放置される。この場合、湿気硬化型ウレタン樹脂からなる流動性ホットメルト14は、溶融した後、気中の湿気を吸収することにより架橋反応して硬化する。このことにより、ICカード積層体12を気中環境下に2日間程度放置して、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7を確実に硬化させることができる。このため、非接触ICカード1の使用中に、非接触ICカードを高温状態においても、非接触ICカード1が軟化することがない。
次に、図3に示すように、第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7が完全に硬化した後、ICカード積層体12をICチップ11およびアンテナ10毎に断裁手段28により断裁する。以上のようにして、個々の非接触ICカード1を得ることができる。
このように本実施の形態によれば、インレットシート8と、表面側基材2および裏面側基材5が接着されたICカード積層体12を冷却加圧する際、ICカード積層体12側に各々押圧板34が取り付けられた一対の冷却ブロック33内でICカード積層体12が挟持される。この場合、各冷却ブロック33とこれに対応する押圧板34との間であって、ICカード積層体12に形成された所定の突出部12aに対応する位置に、この突出部12aに対応する厚みおよび形状を有する介在板35が取り付けられている。このことにより、ICカード積層体12に形成された突出部12aを、突出部12a以外のICカード積層体12の領域よりも強く押圧して、厚みにムラが形成されていた第1ホットメルト層4および第2ホットメルト層7の厚みを均一にすることができる。このため、ICカード積層体12に形成された突出部12aを平坦にして、不良の発生を防止することができる。
また本実施の形態によれば、上述のように、ICカード積層体12を冷却加圧する際、各冷却ブロック33とこれに対応する押圧板34との間に介在板35を設けることにより、ICカード積層体12に形成された突出部12aを平坦にすることができる。このことにより、各冷却ブロック33および各押圧板34を製作する際に要求される精度を緩和することが可能になる。このため、冷却ブロック33および押圧板34を製作するコストを低減させることができる。
なお、本実施の形態においては、一対の冷却ブロック33のうち下側の冷却ブロック33とこれに対応する押圧板34との間、および上側の冷却ブロック33とこれに対応する押圧板34との間に介在板35を各々設けている例について述べた。しかしながら、このことに限られることはなく、介在板35は、下側の冷却ブロック33とこれに対応する押圧板34との間、および上側の冷却ブロック33とこれに対応する押圧板34との間のいずれか一方にのみ設けられていても良い。
また、本実施の形態においては、ICカード積層体12の上面および下面にそれぞれ2箇所形成された突出部12aの位置および形状に対応して、形状の異なる4つの介在板35を用いている例について述べた。しかしながら、このことに限られることはなく、ICカード積層体12の上面および下面に形成された突出部12aの位置および形状に対応して、任意の形状を有する任意の数の介在板35を用いることができる。
図1は、本発明の実施の形態における製造方法によって製造される非接触ICカードの断面構成を示す図。 図2は、本発明の実施の形態における製造方法によって製造される非接触ICカードのインレットシートの一例を示す斜視図。 図3は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法および製造装置を示す概略図。 図4は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法において作製されるICカード積層体を示す斜視図。 図5(a)は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法において作製されるICカード積層体の上面を示す図。図5(b)は、ICカード積層体の側面を示す図。 図6(a)は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法において、下側の冷却ブロック上面におけるICカード積層体に形成された突出部に対応する部分を示す図。図6(b)は、下側の冷却ブロック上面に介在板が設けられた状態を示す図。図6(c)は、下側の冷却ブロック上面に介在板を介して押圧板が取り付けられた状態を示す図。 図7(a)は、本発明の実施の形態における非接触ICカードの製造方法において、各冷却ブロックに介在板を介して押圧板が取り付けられた状態を示す図。図7(b)は、各冷却ブロック間にICカード積層体が搬送された状態を示す図。図7(c)は、ICカード積層体が各冷却ブロック間で挟持された状態を示す図。
符号の説明
1 非接触ICカード
2 表面側基材
3 第1基材
4 第1ホットメルト層
5 裏面側基材
6 第2基材
7 第2ホットメルト層
8 インレットシート
9 インレット用基材
10 アンテナ
11 ICチップ
12 ICカード積層体
12a 突出部
20 製造装置
21 第1接着剤塗布手段
22 第2接着剤塗布手段
23 積層手段
24 仮接合手段
25 超音波ウェルダー
26 接着手段
27 加熱ローラ
28 断裁手段
29 熱圧着機
30 接着材塗布機
31 粘着材塗布機
32 冷却加圧手段
33 冷却ブロック
34 押圧板
35 介在板

Claims (4)

  1. 非接触ICカードの製造方法において、
    第1基材と、第1基材の一方の面に流動性ホットメルトを塗布して形成された第1ホットメルト層とを含む表面側基材を準備する工程と、
    第2基材と、第2基材の一方の面に流動性ホットメルトを塗布して形成された第2ホットメルト層とを含む裏面側基材を準備する工程と、
    インレット用基材と、インレット用基材上に設けられたICチップと、ICチップに対応して設けられたアンテナとを含むインレットシートを準備する工程と、
    表面側基材と裏面側基材間にインレットシートを介在させたICカード積層体を作製する工程と、
    少なくとも一対の加熱ローラ間において、ICカード積層体を搬送させて、第1ホットメルト層および第2ホットメルト層を溶融させて、表面側基材とインレットシートとを接着させるとともに、裏面側基材とインレットシートとを接着させる工程と、
    インレットシートと、表面側基材および裏面側基材が接着されたICカード積層体を冷却加圧し、表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層を硬化させる工程と、を備え、
    ICカード積層体を冷却加圧する際、ICカード積層体側に各々押圧板が取り付けられた一対の冷却ブロック間でICカード積層体を挟持するとともに、少なくとも一方の冷却ブロックと対応する押圧板との間であって、ICカード積層体に形成された所定の突出部に対応する部分に介在板を設けたことを特徴とする非接触ICカードの製造方法。
  2. インレットシートは、インレット用基材と、インレット用基材上に設けられた複数のICチップと、各ICチップに対応して設けられたアンテナとを有し、
    表面側基材の第1ホットメルト層および裏面側基材の第2ホットメルト層が硬化した後、ICカード積層体をICチップおよびアンテナ毎に断裁して非接触ICカードを得る工程を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカードの製造方法。
  3. 介在板の厚みは、5μm〜0.5mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の非接触ICカードの製造方法。
  4. 介在板は、ポリエチレンテレフタレート、または金属材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の非接触ICカードの製造方法。
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