JP5041219B2 - 光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を不斉触媒とするn−保護アミノアルコール化合物の不斉エステル化反応 - Google Patents

光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を不斉触媒とするn−保護アミノアルコール化合物の不斉エステル化反応 Download PDF

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Description

本発明は、不斉エステル化反応に基づく、光学活性N−保護アミノアルコール化合物の製造方法に関する。
光学活性N−保護アミノエタノール化合物は、各種キラル医薬の合成シントンとして重要であり、その不斉合成法の開発研究が活発に行なわれている。
光学活性N−保護アミノエタノール化合物の製造方法としては、(i)プロキラルなN−保護アミノ−1,3−ジオール化合物を立体選択的にモノエステル化することによって不斉非対称化する方法、または(ii)不斉中心を有するラセミのN−保護アミノエタノール化合物の一方のエナンチオマーのみを選択的にエステル化または加水分解する光学分割法が挙げられる。
方法(i)としては、近年、下記スキーム(1)に示される酵素法(非特許文献1)およびスキーム(2)に示される不斉銅錯体を触媒とする不斉合成法(非特許文献2)が報告されている。
Figure 0005041219
スキーム(1)の酵素法では、基質濃度が低く生産性が高くなく、また適用できる基質に制限がある。また、スキーム(2)の不斉合成法では反応中にアシル基転位が起こるため、極低温で反応させなければならない。また長時間の反応ではラセミ化が進行し光学純度が低下するという欠点を有していた。
本発明者らは、光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を不斉触媒として用いた各種プロキラル1,3−ジオール化合物の不斉エステル化または不斉カルバモイル化により、立体選択的に非対称化を行なうことができることを見出している(特許文献1参照)。
しかし、この方法にN−保護アミノ−1,3−ジオール化合物を適用した場合の光学純度はそれほど高いものではなく、キラル医薬品の中間体としては満足できるものではなかった。酸をトラップするために使用するジイソプロピルアミンなどの塩基がアシル基転位によるラセミ化を促進するためであると思われる。
Figure 0005041219
一方、方法(ii)としては、下記スキーム(3)〜(6)に示される2−ヒドロキシメチル環状アミン化合物を基質とした酵素法が種々報告されている(非特許文献3〜6)。
Figure 0005041219
これら酵素法では、(1)基質濃度が低く生産性が高くない、(2)適用できる基質に制限がある、(3)生成物の光学純度がそれほど高くないなどの欠点を有している。一方、化学合成法は全く知られていない。
特願2005−36982号 中村大輔ら、日本薬学会第126年会要旨集4、講演番号O28[F]-020 p8 佐野茂樹ら、日本薬学会第126年会要旨集4、講演番号O28[H]-070 p16 Tetrahedron Asymmetry, Vol. 9, p. 1951-1965 (1998) Synlett, p. 449-451 (1996) Tetrahedron Letters, Vol. 32, p. 4197-4198 (1991) Advanced Synthesis & Catalysis, Vol. 345, p. 790-796 (2003)
本発明の目的は、キラル医薬品の中間体として有用な光学活性N−保護アミノアルコール化合物の高立体選択的な製造方法を提供することである。
本発明者らは、かかる目的を達成するため鋭意検討した。その結果、ラセミN−保護アミノエタノール化合物の不斉エステル化による光学分割が、光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を不斉触媒として用いることにより高立体選択的に行うことができることを見出した。
さらに、光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を不斉触媒として用いたN−保護アミノ−1,3−ジオール化合物の不斉エステル化において、塩基として炭酸カリウムのような無機塩基を選択することによって、光学純度が飛躍的に向上することを見出した。
これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
本発明の第1実施態様は以下に示す不斉非対称化を要旨とする。
一般式(II)で表されるN−保護アミノ−1,3−ジオール化合物(以下、「1,3−ジオール化合物(II)」と略する場合がある。)および一般式(III)で表される酸ハライド化合物(以下、「酸ハライド(III)」と略する場合がある。)を、一般式(IVa)または一般式(IVb)で表される光学活性ビスオキサゾリン化合物(以下、「光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)」と略する場合がある。)、一般式(V)で表される銅塩(以下、「銅塩(V)」と略する場合がある。)および無機塩基の存在下反応させることを特徴とする、一般式(I)で表される光学活性N−保護アミノ−1,3−ジオール化合物(以下、「光学活性1,3−ジオール化合物(I)」と略する場合がある。)の製造方法。
Figure 0005041219
(式中、
は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC2−18アルケニル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールを示す;
は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールを示す;あるいは
およびRが一体となって、置換基を有していてよいC2−6アルキレンを形成する;
は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキル、置換基を有していてよいヘテロアリール、置換基を有していてよいC1−18アルコキシ、置換基を有していてよいC6−18アリールオキシ、置換基を有していてよいC7−18アラルキルオキシまたは置換基を有していてよいヘテロアリールオキシ(好ましくは、水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリール)を示す;
はC1−8アルキルまたは置換基を有していてよいC6−12アリールを示す;
は水素原子またはC1−8アルキルを示すか、あるいは一体となってC2−5アルキレンを示す;
はC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、C7−18アラルキル、C1−18アルコキシ、C3−18アルケニルオキシ、C6−18アリールオキシまたはC7−18アラルキルオキシを示す;
はOTf、Cl、Br、I、BF、PFまたはSbFを示す;
はハロゲン原子を示す;および
*は不斉炭素原子を示す。)
第1実施態様の無機塩基として好ましくは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウムから選ばれる。
当該無機塩基は、好ましくは固体の状態で反応中に存在する。
第1実施態様の反応は好ましくは、テトラヒドロフラン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸tert−ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ベンゼン、キシレン、2-プロパノール、エタノール、1-プロパノールおよびtert−ブタノール(好ましくは、テトラヒドロフラン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸tertert−ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ベンゼンおよびキシレン)から選ばれる少なくとも一つの溶媒中で行なわれる。
第1実施態様において、
として好ましくは、メチル、イソプロピル、tert−ブチル、ベンジル、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチルであり、より好ましくはフェニルであり;
として好ましくは、水素原子、メチルまたはエチル、または一体となってエチレン、トリメチレン、テトラメチレンまたはペンタメチレンであり、より好ましくはメチルであり;
として好ましくは、OTfであり;
として好ましくは、水素原子、メチル、エチル、アリル、4−ペンテニル、フェニル、2−チエニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フリル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニルまたは4−メチルフェニルであり;
として好ましくは、水素原子またはメチルであり;あるいは
およびRは好ましくは一体となって、C2−6アルキレンを形成し;
として好ましくは、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、2−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、tert−ブトキシまたはベンジルオキシ(好ましくは、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、2−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチル)であり;
として好ましくは、メチル、エチル、tert−ブチル、イソプロピル、フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−クロルフェニル、4−クロルフェニル、2−ビフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、アリルオキシ、フェノキシまたはベンジルオキシであり;
として好ましくは、ClまたはBrである。
本発明の第2実施態様は以下に示す光学分割法を要旨とする。
一般式(II’)で表されるN−保護アミノエタノール化合物(以下、「アミノエタノール化合物(II’)」と略する場合がある。)および酸ハライド(III)を、光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)および銅塩(V)の存在下反応させることを特徴とする、一般式(I’)で表される光学活性N−保護アミノエチルエステル化合物(以下、「光学活性アミノエチルエステル化合物(I’)」と略する場合がある。)および一般式(II”)で表される光学活性N−保護アミノエタノール化合物(以下、「光学活性アミノエタノール化合物(II”)」と略する場合がある。)の製造方法。
Figure 0005041219
(式中、
1’は置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC2−18アルケニル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールを示す;
2’は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールを示す;あるいは
1’およびR2’が一体となって、置換基を有していてよいC2−6アルキレンを形成する;
3’は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキル、置換基を有していてよいヘテロアリール、置換基を有していてよいC1−18アルコキシ、置換基を有していてよいC6−18アリールオキシ、置換基を有していてよいC7−18アラルキルオキシまたは置換基を有していてよいヘテロアリールオキシ(好ましくは、水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリール)を示す;
はC1−8アルキルまたは置換基を有していてよいC6−12アリールを示す;
は水素原子またはC1−8アルキルを示すか、あるいは一体となってC2−5アルキレンを示す;
はC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、C7−18アラルキル、Rは水素原子またはC1−18アルキル(好ましくは、水素原子)を示す;
1−18アルコキシ、C3−18アルケニルオキシ、C6−18アリールオキシまたはC7−18アラルキルオキシを示す;
はOTf、Cl、Br、I、BF、PFまたはSbFを示す;
はハロゲン原子を示す;
*は不斉炭素原子を示す;および**は、*と逆の立体配置の不斉炭素原子を示す。)
第2実施態様は、好ましくは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸セシウムおよびトリエチルアミンから選ばれる塩基の存在下行われる。
第2実施態様の反応は好ましくは、テトラヒドロフラン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸tert−ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ベンゼン、キシレン、2-プロパノール、エタノール、1-プロパノールおよびtert−ブタノール(好ましくは、テトラヒドロフラン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸tert−ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ベンゼンおよびキシレン)から選ばれる少なくとも一つの溶媒中で行なわれる。
第2実施態様において、
として好ましくは、メチル、イソプロピル、tert−ブチル、ベンジル、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチルであり、より好ましくはフェニルであり;;
として好ましくは、水素原子、メチルまたはエチル、または一体となってエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、またはペンタメチレンであり、より好ましくはメチルであり;
として好ましくは、OTfであり;
1’として好ましくは、メチル、エチル、アリル、4−ペンテニル、フェニル、2−チエニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フリル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニルまたは4−メチルフェニルであり;
2’として好ましくは、水素原子またはメチルであり;あるいは
1’およびR2’は好ましくは一体となって、C2−6アルキレンを形成し;
1’およびR2’はより好ましくは一体となって、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンまたはヘキサメチレンを形成し;
3’として好ましくは、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、2−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、tert−ブトキシまたはベンジルオキシ(好ましくは、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、2−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチル)であり;
として好ましくは、メチル、エチル、tert−ブチル、イソプロピル、フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−クロルフェニル、4−クロルフェニル、2−ビフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、アリルオキシ、フェノキシまたはベンジルオキシであり;
として好ましくは、ClまたはBrである。
本発明の方法により、入手容易な2−N−保護アミノ−1,3−ジオール化合物またはラセミN−保護アミノエタノール化合物から医薬品中間体として有用な光学活性2−N−保護アミノアルコール化合物を簡便かつ高立体選択に合成することができる。
すなわち、本発明の第1実施態様において、1,3−ジオール化合物(II)の不斉エステル化による不斉非対称化により、光学活性1,3−ジオール化合物(I)の製造方法が提供される。
また、本発明の第2実施態様において、アミノエタノール化合物(II’)の不斉エステル化による光学分割により、光学活性アミノエチルエステル化合物(I’)および光学活性アミノエタノール化合物(II”)の製造方法が提供される。
本発明の方法は、不斉触媒として使用する光学活性ビスオキサゾリンの立体配置を選択することにより、所望のエナンチオマーを得ることができる。
以下、本発明について詳述する。
1.用語の説明
本発明において「C1−18アルキル」としては、炭素数1〜18個の直鎖または分枝のアルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル等が挙げられる。「C1−8アルキル」は、このうち炭素数1〜8個のものを意味する。
本発明において「C2−6アルキレン」としては、例えばエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンが挙げられる。「C2−5アルキレン」は、このうち炭素数2〜5個のものを意味する。
本発明において「C1−18アルコキシ」としては、炭素数1〜18個の直鎖または分枝のアルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、オクタデシルオキシ等が挙げられる。
本発明において「C3−18アルケニルオキシ」としては、炭素数3〜18個の直鎖または分枝のアルケニルオキシ、例えばアリルオキシ、2−ブテニルオキシ、3−ブテニルオキシ、2−イソブテニルオキシ、2−sec−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ペンテニルオキシ、4−ペンテニルオキシ、2−イソペンテニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ、2−ヘプテニルオキシ、2−オクテニルオキシ、2−ノネニルオキシ、2−デセニルオキシ、2−ウンデセニルオキシ、2−ドデセニルオキシ、2−トリデセニルオキシ、2−テトラデセニルオキシ、2−ペンタデセニルオキシ、2−ヘキサデセニルオキシ、2−ヘプタデセニルオキシ、2−オクタデセニルオキシ等が挙げられ、好ましくはアリルオキシである。
本発明において「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。
本発明において「C2−18アルケニル」としては、炭素数2〜18個の直鎖または分枝のアルケニル、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−イソブテニル、2−イソブテニル、1−sec−ブテニル、2−sec−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−イソペンテニル、1−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1−オクテニル、1−ノネニル、1−デセニル、1−ウンデセニル、1−ドデセニル、1−トリデセニル、1−テトラデセニル、1−ペンタデセニル、1−ヘキサデセニル、1−ヘプタデセニル、1−オクタデセニル等が挙げられる。
本発明において「C6−18アリール」とは、炭素数6〜18個の芳香族炭化水素環から誘導される1価の基であり、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。「C6−12アリール」は、このうち炭素数6〜12個のものを意味する。
本発明において「C6−18アリールオキシ」とは、前記C6−18アリールが酸素原子に結合した基であり、例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ、アントリルオキシ、フェナントリルオキシ等が挙げられる。
本発明において「C7−18アラルキル」とは、上記アルキルの任意の位置に上記アリールが置換して形成される総炭素数7〜18個の基であり、例えば、フェニルメチル(ベンジル)、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルメチル、1−ナフチルメチル、1−アントリルメチル、1−フェナントリルメチル等が挙げられる。
本発明において「C7−18アラルキルオキシ」とは、前記C7−18アラルキルが酸素原子に結合した基であり、例えば、フェニルメトキシ(ベンジルオキシ)、1−フェニルエトキシ、2−フェニルエトキシ、1−フェニルプロポキシ、2−フェニルプロポキシ、3−フェニルプロポキシ、1−ナフチルメトキシ、1−ナフチルメトキシ、1−アントリルメトキシ、1−フェナントリルメトキシ等が挙げられる。
本発明において「ヘテロアリール」とは、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜6個含む5〜20員の芳香性を有する単環性複素環または縮合複素環から誘導される1価の基であり、例えば、2−チエニル、3−チエニル、2−フリル、3−フリル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、1,8−ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル等が挙げられる。
本発明において「ヘテロアリールオキシ」とは、前記ヘテロアリールが酸素原子に結合した基であり、例えば、2−チエニルオキシ、3−チエニルオキシ、2−フリルオキシ、3−フリルオキシ、1−ピロリルオキシ、2−ピロリルオキシ、3−ピロリルオキシ、1−イミダゾリルオキシ、2−イミダゾリルオキシ、4−イミダゾリルオキシ、オキサゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、ピラゾリルオキシ、イソキサゾリルオキシ、イソチアゾリルオキシ、トリアゾリルオキシ、テトラゾリルオキシ、フラザニルオキシ、ピリジルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピリダジニルオキシ、ピラジニルオキシ、トリアジニルオキシ、テトラジニルオキシ、インドリルオキシ、イソインドリルオキシ、インドリジニルオキシ、インダゾリルオキシ、ベンゾフリルオキシ、イソベンゾフリルオキシ、ベンゾチエニルオキシ、イソベンゾチエニルオキシ、ベンズイミダゾリルオキシ、キノリルオキシ、イソキノリルオキシ、1,8−ナフチリジニルオキシ、キノキサリニルオキシ、キナゾリニルオキシ、シンノリニルオキシ、フタラジニルオキシ、フェナントリジニルオキシ、アクリジニルオキシ、ペリミジニルオキシ、フェナントロリニルオキシ、フェナジニルオキシ等が挙げられる。
「C1−18アルキル」、「C2−18アルケニル」、「C6−18アリール」、「C7−18アラルキル」、「ヘテロアリール」、「C2−6アルキレン」、「ヘテロアリールオキシ」などが有していてもよい置換基としては、(a)C1−18アルキル(ただし、C1−18アルキルおよびC2−18アルケニルの置換基とはならない)、(b)C1−18アルコキシ、(c)ハロゲン原子、(d)モノC1−18アルキルアミノ、(e)ジC1−18アルキルアミノ、(f)C6−18アリール(ただし、C1−18アルキルの置換基とはならない)、(g)C6−18アリールオキシ、(h)ヘテロアリール、(i)オキソ、(j)チオキソ、(k)シアノ、(l)ニトロ、(m)C1−18アルキル−カルボニル(C2−19アシル)、(n)C1−18アルコキシ−カルボニル、(o)カルバモイル、(p)モノC1−18アルキルアミノ−カルボニル(モノC1−18アルキルカルバモイル)、(q)ジC1−18アルキルアミノ−カルボニル(ジC1−18アルキルカルバモイル)、(r)C1−18アルキル−チオ、(s)C1−18アルキル−スルホニル、(t)C1−18アルコキシ−スルホニル、(u)スルファモイル、(v)モノC1−18アルキルアミノ−スルホニル(モノC1−18アルキルスルファモイル)、(w)ジC1−18アルキルアミノ−スルホニル(ジC1−18アルキルスルファモイル)などの1個以上が挙げられる。置換基が2個以上の場合は、同一でも異なっていてもよい。
「モノC1−18アルキルアミノ」とは、炭素数1〜18個の直鎖または分枝のアルキルを1つ有するアミノ、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ペンチルアミノ、イソペンチルアミノ、ネオペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、2−エチルブチルアミノ、ヘプチルアミノ、オクチルアミノ、ノニルアミノ、デシルアミノ、ウンデシルアミノ、ドデシルアミノ、トリデシルアミノ、テトラデシルアミノ、ペンタデシルアミノ、ヘキサデシルアミノ、ヘプタデシルアミノ、オクタデシルアミノ等が挙げられる。
「ジC1−18アルキルアミノ」とは、炭素数1〜18個の直鎖または分枝の同一または異なる2個のアルキルを有するアミノ、例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジ−sec−ブチルアミノ、ジ−tert−ブチルアミノ、ジペンチルアミノ、ジイソペンチルアミノ、ジネオペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、ジ−2−エチルブチルアミノ、ジヘプチルアミノ、ジオクチルアミノ、ジノニルアミノ、ジデシルアミノ、ジウンデシルアミノ、ジドデシルアミノ、ジトリデシルアミノ、ジテトラデシルアミノ、ジペンタデシルアミノ、ジヘキサデシルアミノ、ジオクタデシルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノ、N−メチル−N−イソプロピルアミノ、N−メチル−N−ブチルアミノ、N−メチル−N−イソブチルアミノ、N−メチル−N−sec−ブチルアミノ、N−メチル−N−tert−ブチルアミノ、N−メチル−N−ペンチルアミノ、N−メチル−N−イソペンチルアミノ、N−メチル−N−ネオペンチルアミノ、N−メチル−N−ヘキシルアミノ、N−メチル−N−2−エチルブチルアミノ、N−メチル−N−ヘプチルアミノ、N−メチル−N−オクチルアミノ、N−メチル−N−ノニルアミノ、N−メチル−N−デシルアミノ、N−メチル−N−ウンデシルアミノ、N−メチル−N−ドデシルアミノ、N−メチル−N−トリデシルアミノ、N−メチル−N−テトラデシルアミノ、N−メチル−N−ペンタデシルアミノ、N−メチル−N−ヘキサデシルアミノ、N−メチル−N−オクタデシルアミノ等が挙げられる。
「光学活性」とは、立体配置が異なる光学異性体の等量混合物(ラセミ体)でないことを意味し、一方の光学異性体が過剰に存在すること(例えば、6:4の混合物)を意味する。
*で表される「不斉炭素原子」とは、光学活性な不斉炭素原子を意味する。
**で表される「*と逆の立体配置の不斉炭素」とは、例えば、*が下式(Ia’)で表される立体配置を有する不斉炭素である場合は、**が下式(IIa”)で表される立体配置を有する不斉炭素であることを意味する。
Figure 0005041219
(式中、各記号は前記と同義である。)
本発明の化合物は塩の形態であってもよい。そのような塩としては、例えば無機酸塩(例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等);有機酸塩(例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、メタンスルホン酸塩、4−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩等)等が挙げられる。
2.光学活性N−保護アミノアルコール化合物の製造方法(不斉エステル化反応)
本発明の方法を構成する不斉エステル化反応は、以下の二つの実施態様に分けられる。
(i)プロキラルなアミノ−1,3−ジオール化合物(II)を立体選択的にモノエステル化する不斉非対称化法(以下、単に不斉非対称化法ともいう)。
(ii)ラセミのアミノエタノール化合物(II’)の一方のエナンチオマーのみを選択的にエステル化する光学分割法(以下、単に光学分割法ともいう)。
以下、各々について説明する。
2−1.不斉非対称化法
本発明の第1の実施態様である不斉非対称化法において、1,3−ジオール化合物(II)および酸ハライド(III)を、光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)、銅塩(V)および無機塩基の存在下反応させることにより、光学活性1,3−ジオール化合物(I)が製造される。
Figure 0005041219
(式中、各記号は前記と同義である。)
1,3−ジオール化合物(II)は、Chemical & Pharmaceutical Bulletin, Vol. 44 p. 2205-2212 (1996)に記載の方法に準じて調製することができる。
光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)は市販品を使用、またはTetrahedron: Asymmetry, Vol. 9, p. 1-45 (1998)に記載の方法に準じて調製することができる。
酸ハライド(III)および銅塩(V)は、市販品を使用、またはAngew. Chem.Int. Ed. Vol. 34, p. 798-800 (1995)に記載の方法に準じて調製することができる。
反応において、各試薬の添加順序は限定されず、任意の順序で混合すればよい。ただし、光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)と銅塩(V)は反応中において下記式(IVa')または(IVb')で表される光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を形成し、これが不斉触媒として作用すると考えられる。
Figure 0005041219
したがって、光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)と銅塩(V)をまず混合して確実に銅錯体を形成させた後に、残りの試薬を添加する順序が好ましい。
銅塩(V)の使用量は、光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)に対して、通常0.5〜2当量であり、好ましくは0.8〜1.2当量である。銅塩(V)の使用量がこの範囲にあれば、確実かつ効率的に光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を生成させることができる。銅塩(V)の使用量がこの範囲より多いと、錯体を形成しない銅塩により光学純度を低下させる原因となりうる。
生成する光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体は、基質である1,3−ジオール化合物(II)に対して、通常0.001〜1当量、好ましくは0.01〜0.2当量となるように調製され、この範囲にあれば、十分な反応速度と触媒の生産性を両立できる。
酸ハライド(III)の使用量は、1,3−ジオール化合物(II)に対して、通常0.8〜2当量であり、好ましくは1〜1.2当量である。
不斉非対称化法において副生する酸をトラップするために使用する塩基としては、無機塩基、好ましくは溶媒に溶解しにくい固体状の無機塩基が使用される。ジイソプロピルエチルアミンのような3級アミンなどの使用は、反応中に溶解してアシル化転位によるラセミ化を促進するため好ましくない。これに対し、固体状の無機塩基は溶媒に溶解しにくいためアシル化転位に関与しにくい一方、反応中に固体として分散させておけば界面において塩酸などをトラップすることができる。
また、無機塩基は塩基性が低い弱塩基が好ましい。強い無機塩基を使用した場合は、アシル化転位を促進する場合がある。
かかる条件を満たす無機塩基としては、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸アンモニウムなどが挙げられ、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムがより好ましい。
無機塩基の使用量は、酸ハライド(III)に対して、通常0.3〜5当量であり、好ましくは0.5〜3当量である。この範囲内の使用量であれば、酸を確実にトラップすることにより反応を促進することができ、また攪拌効率を損なうことなく反応を操作することができる。
不斉非対称化は、好ましくは溶媒が使用される。溶媒としては反応を阻害しないかぎり特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルカーボネート等のカーボネート類、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、へキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、2-プロパノール、エタノール、1-プロパノール、tert−ブタノール等のアルコール類等が挙げられ、これらは単独でも混合溶媒でもよい。中でも、テトラヒドロフラン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸tert−ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ベンゼン、キシレンなどの無機塩基を溶解しにくい溶媒が好ましい。
溶媒は、反応に使用した試薬の総モル濃度が通常0.1M〜5M、好ましくは0.3M〜3Mとなる量が使用される。
かかる濃度が0.1M以上であると、単位容積当たりの生産性が高くなるという利点があり、0.3M以上であると、この効果がより顕著になる。
かかる濃度が5M以下であると、反応液の均一性が高まるという利点があり、3M以下であると、この効果がより顕著になる。
反応温度は−30〜60℃の範囲内にあることが好ましい。また、反応温度は−10〜30℃の範囲内にあることがさらに好ましい。
反応温度が−30℃以上であると、反応が速やかに進行するという利点がある。反応温度が−10℃以上であると、この効果がより顕著になる。反応温度が60℃以下であると、反応のエナンチオ選択性が向上するという利点がある。反応温度が30℃以下であると、この効果がより顕著になる。
反応時間は、かかる反応温度内において、通常1〜24時間程度である。
反応終了後の混合物から、常法(例えば、抽出、洗浄、再結晶、クロマトグラフィーなど)により、光学活性1,3−ジオール化合物(I)を単離精製することができる。
2−2.光学分割法
本発明の第2の実施態様である光学分割法において、アミノエタノール化合物(II’)および酸ハライド(III)を、光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)および銅塩(V)の存在下反応させることにより、光学活性アミノエチルエステル化合物(I’)および光学活性アミノエタノール化合物(II”)が製造される。
Figure 0005041219
(式中、各記号は前記と同義である。)
アミノエタノール化合物(II’)は、Journal of Organometallic Chemistry, Vol. 370; p. 81-96 (1989)に記載の方法に準じて調製することができる。
光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)、酸ハライド(III)および銅塩(V)の由来は上記2−1.の項に示すとおりである。
反応において、各試薬の添加順序は限定されず、任意の順序で混合すればよい。ただし、不斉非対称化法と同様に、光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)と銅塩(V)をまず混合して確実に銅錯体を形成させた後に、残りの試薬を添加するのが好ましい。
銅塩(V)の使用量は、光学活性ビスオキサゾリン(IVa)または(IVb)に対して、通常0.5〜2当量であり、好ましくは0.8〜1.2当量である。銅塩(V)の使用量がこの範囲にあれば、確実かつ効率的に光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を生成させることができる。銅塩(V)の使用量がこの範囲より多いと、錯体を形成しない銅塩により光学純度を低下させる原因となりうる。
生成する光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体は、基質であるアミノエタノール化合物(II’)に対して、通常0.001〜1当量、好ましくは0.01〜0.2当量となるように調製され、この範囲にあれば、十分な反応速度と触媒の生産性を両立できる。
酸ハライド(III)の使用量は、アミノエタノール化合物(II’)に対して、通常0.3〜0.8当量であり、好ましくは0.45〜0.55当量である。この範囲内であれば、高収率と高選択性を両立できる。酸ハライド(III)の使用量がこの範囲より多いと過剰のエステル化が進行して選択性が低下する場合がある。
光学分割法は、副生する酸をトラップするために通常塩基の存在下行われるが、アシル基転位によるラセミ化は関与しないため塩基の種類は限定されない。
かかる塩基としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルプロパンジアミン等の脂肪族3級アミン化合物、ピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルピロール、N−エチルピロール、N−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール等の芳香族三級アミン化合物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム等の無機炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物を挙げることができる。中でも、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸アンモニウムなどが収率、選択性が良好なため好ましい。
塩基の使用量は、酸ハライド(III)に対して、通常0.3〜5当量であり、好ましくは0.5〜3当量である。この範囲内の使用量であれば、酸を確実にトラップすることにより反応を促進することができ、また攪拌効率を損なうことなく反応を操作することができる。
光学分割法は、好ましくは溶媒が使用される。溶媒としては反応を阻害しないかぎり特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルカーボネート等のカーボネート類、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、へキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、2-プロパノール、エタノール、1-プロパノール、tert−ブタノール等のアルコール類等が挙げられ、これらは単独でも混合溶媒でもよい。中でも、テトラヒドロフラン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸tert−ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ベンゼン、キシレンなどが収率、選択性が良好なため好ましい。
溶媒は、反応に使用した試薬の総モル濃度が通常0.1M〜5.0M、好ましくは0.2M〜3.0Mとなる量が使用される。
かかる濃度が0.1M以上であると、単位容積当たりの生産性が高くなるという利点があり、0.2M以上であると、この効果がより顕著になる。
かかる濃度が5.0M以下であると、反応液の均一性が高まるという利点があり、3.0以下であると、この効果がより顕著になる。
反応温度は−30〜60℃の範囲内にあることが好ましい。また、反応温度は−10〜30℃の範囲内にあることがさらに好ましい。
反応温度が−30℃以上であると、反応が速やかに進行するという利点がある。反応温度が−10℃以上であると、この効果がより顕著になる。反応温度が60℃以下であると、反応のエナンチオ選択性が向上するという利点がある。反応温度が30℃以下であると、この効果がより顕著になる。
反応時間は、かかる反応温度内において、通常1〜24時間程度である。
反応終了後の混合物から、常法(例えば、抽出、洗浄、再結晶、クロマトグラフィーなど)により、光学活性アミノエチルエステル化合物(I’)および光学活性アミノエタノール化合物(II”)を単離精製することができる。
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1−1
(−)−2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−ベンゾイルオキシメチル−1−プロパノールの合成
Figure 0005041219
室温でトリフルオロメタンスルホン酸銅(II)(5.4mg, 0.015mmol)と(R,R)−(+)−2,2’−イソプロピリデンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)(5.0mg, 0.015mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオール(104.6mg,0.5mmol)を加え撹拌した。
そこへ炭酸カリウム(69.6mg, 0.5mmol)、続いて塩化ベンゾイル(0.058mL, 0.5mmol)を加えた。3時間攪拌後、反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製して(−)−2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−ベンゾイルオキシメチル−1−プロパノール(0.152g,収率97%,95%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3380, 2948, 1727, 1659, 1642, 1582, 1451, 1117, 1028, 718cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.54 (s, 3H), 3.79 (d, J=12.3Hz, 1H), 3.88 (d, J=12.3Hz, 1H), 4.42 (br s, 1H), 4.61 (d, J=11.7Hz, 1H), 4.69 (d, J=11.4Hz, 1H), 6.79 (br s, 1H), 7.40-7.64 (m, 6H), 7.77 (d, J=6.9Hz, 2H), 8.06 (d, J=7.2Hz, 2H).
HPLC: Daicel Chiralcel OD column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 20 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 31.7min([-], enriched), 36.7min([+]),
[α]26.5 D-19.7 (c 2.0, CHCl3).
実施例1−2
実施例1−1のテトラヒドロフランをトルエンに替えて、実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。(収率77%, 60%ee)
実施例1−3
実施例1−1のテトラヒドロフランをジエチルエーテルに替えて、実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。(収率91%, 90%ee)
実施例1−4
実施例1−1のテトラヒドロフランをジクロロメタンに替えて、実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。(収率96%, 76%ee)
実施例2
(−)−2−ベンゾイルオキシメチル−2−(N−o−メトキシベンゾイルアミノ)−1−プロパノールの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールを2−(N−o−メトキシベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオール(119.6mg, 0.5mmol)に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。(−)−2−ベンゾイルオキシメチル−2−(N−o−メトキシベンゾイルアミノ)−1−プロパノール(収率81%, 94%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3370, 2950, 1727, 1659, 1599, 1483, 1115, 760, 716cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.51(s, 3H), 3.81 (d, J=11.7Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.90 (d, J=11.7Hz, 1H), 4.55 (d, J=11.1Hz, 1H), 4.61 (d, J=11.1Hz, 1H), 4.98 (br s, 1H), 6.95 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.09 (t, J=7.3Hz, 1H), 7.42-7.50 (m, 2H), 7.59 (t, J=7.3Hz, 1H), 8.07 (d, J=8.4Hz, 2H), 8.19 (dd, J=7.8, 1.5Hz, 1H), 8.45 (br s, 1H).HPLC: Daicel Chiralcel OD column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 10 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 21.9min([+]), 23.6min([-], enriched),
[α]26.3 D-34.3 (c 1.0, CHCl3).
実施例3
(−)−2−ベンゾイルオキシメチル−2−(N−1−ナフトイルアミノ)−1−プロパノールの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールを2−(N−1−ナフトイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオール(129.7mg, 0.5mmol)に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。
その結果、(−)−2−ベンゾイルオキシメチル−2−(N−1−ナフトイルアミノ)−1−プロパノール(収率91%, 76%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3341, 2930, 1720, 1639, 1275, 1071cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.57(s, 3H), 3.86 (dd, J=12.0, 7.2Hz, 1H), 3.94 (dd, J=12.0, 6.6Hz, 1H), 4.43 (t, J=6.6Hz, 1H), 4.72 (d, J=11.4Hz, 1H), 4.77 (d, J=11.1Hz, 1H), 6.41 (br s, 1H), 7.40-7.56 (m, 5H), 7.60 (t, J=7.5Hz, 2H), 7.85-7.89 (m, 1H), 7.93 (d, J=8.4Hz, 1H), 8.06 (d, J=7.2Hz, 2H), 8.28 (d, J=7.5Hz, 1H).
HPLC: Daicel Chiralcel OD column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 5 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.2mL/min. retention time: 10.2min([-], enriched), 12.2min([+]),
[α]30.0 D-18.6 (c 1.2, CHCl3).
実施例4
(−)−3−ベンゾイルオキシ−2−(N−o−メトキシベンゾイルアミノ)プロパノールの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールを2−(N−o−メトキシベンゾイルアミノ)−1,3−プロパンジオール(112.6mg, 0.5mmol)に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。その結果、(−)−3−ベンゾイルオキシ−2−(N−o−メトキシベンゾイルアミノ)プロパノール(収率77%, 63%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3380, 2950, 1727, 1659, 1599, 1483, 1280, 1117, 1026, 760, 716cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 3.05 (br s, 1H), 3.78-4.00 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 4.52-4.68 (m, 3H), 6.96 (d, J=8.4Hz, 1H), 7.09 (t, J=7.3Hz, 1H), 7.47 (t, J=7.5Hz, 3H), 7.60 (t, J=7.3Hz, 1H), 8.07 (d, J=8.4Hz, 2H), 8.21 (d, J=8.4Hz, 2H), 8.50 (br d, J=6.6Hz, 1H).
HPLC: Daicel Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 5 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 11.1min([+]), 13.0min([-], enriched),
[α]26.4 D-12.8 (c 1.5, CHCl3).
実施例5
(−)−2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−ベンゾイルオキシメチル−6−ヘプテン−1−オールの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールを2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−(4’−ペンテニル)−1,3−プロパンジオール(131.7mg, 0.5mmol)に、および3時間の攪拌を15時間に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。その結果、(−)−2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−ベンゾイルオキシメチル−6−ヘプテン−1−オール(収率40%, 70%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3380, 2936, 1725, 1648, 1541, 1277, 710cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.40-1.78 (m, 3H), 1.84-1.95 (m, 1H), 2.04-2.16 (m, 2H), 3.89 (s, 1H), 4.54 (d, J=11.4Hz, 1H), 4.74 (d, J=11.7Hz, 1H), 4.92-5.05 (m, 2H), 5.72-5.85 (m, 1H), 6.73 (s, 1H), 7.43-7.65 (m, 6H), 7.77 (d, J=7.2Hz, 2H), 8.05 (d, J=7.2Hz, 2H).
HPLC: Daicel Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : Ethanol = 30 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 37.5min([+]), 42.3min([-], enriched), [α]29.0 D -8.7 (c 1.4, CHCl3).
実施例6−1
(−)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチル−2−ヒドロキシメチルピロリジンの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールをN−ベンゾイル−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ピロリジン(117.6mg,0.5mmol)に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。その結果、(-)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチル−2−ヒドロキシメチルピロリジン(収率88%, 94%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3380, 1723, 1632, 1612, 1414, 1113, 1026, 716cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.75-2.02 (m, 3H), 2.18-2.28 (m, 1H), 3.40-3.60 (m, 2H), 3.95-4.02 (m, 2H), 4.81 (d, J=11.1Hz, 1H), 4.95 (d, J=11.4Hz, 1H), 5.63 (br t, J=5.7Hz, 1H), 7.28-7.52 (m, 7H), 7.56-7.63 (m, 1H), 8.07 (d, J=7.2Hz, 2H).
HPLC: Chiralpak AD column (4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 5 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 10.9min ([+]), 14.4min ([-], enriched).
[α]28.0 D -50.4 (c 0.85, CHCl3).
実施例6−2
実施例6−1のテトラヒドロフランをトルエンに替えて、実施例6−1と同様に不斉非対称化を行った。(収率80%, 93%ee)
実施例6−3
実施例6−1のテトラヒドロフランをジクロロメタンに替えて、実施例6−1と同様に不斉非対称化を行った。(収率88%, 91%ee)
実施例7
(−)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールをN−ベンゾイル−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ピペリジン(117.6mg, 0.5mmol)に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。その結果、(−)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(収率28%, 23%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.40-1.90 (m, 6H), 2.90-3.80 (m, 2H), 4.60-5.50 (m, 4H), 7.22-7.62 (m, 8H), 7.95-8.08 (m, 2H).
HPLC: Chiralcel OJ column (4.6mmφ, 25cm), n-hexane : ethanol = 30 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 32.0min([-], enriched), 35.9min([+]).
[α]27.0 D -6.7 (c 1.45, CHCl3).
実施例8
光学活性2−(N−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−ベンゾイルオキシメチル−1−プロパノールの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールを2−(N−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオール(119.6mg, 0.5mmol)に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。その結果、2−(N−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−ベンゾイルオキシメチル−1−プロパノールの光学活性体(収率47%, 82%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3503, 1717, 1701, 1509, 1273, 1071, 712cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.40 (s, 3H), 3.64 (d, J=11.4Hz, 1H), 3.74 (d, J=12.6Hz, 1H), 4.49 (d, J=11.4Hz, 1H), 4.52 (d, J=12.6Hz, 1H), 5.09 (s, 2H), 5.23 (br s, 1H), 7.35 (s, 5H), 7.46 (t, J=7.5Hz, 2H), 7.60 (t, J=7.5Hz, 1H), 8.03 (d, J=7.5Hz, 2H).
HPLC: Chiralcel OD-H column (4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 10 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 16.4min, 19.0min (enriched).
実施例9
(−)−2−(N−tert−ブトキシカルボニル)−2−ベンゾイルオキシメチル−1−プロパノールの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールを2−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオール(102.6mg, 0.5mmol)に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。その結果、(−)−2−(N−tert−ブトキシカルボニル)−2−ベンゾイルオキシメチル−1−プロパノール(収率52%, 46%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3500, 2978, 1717, 1507, 1453, 1273, 1167, 1071, 712cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.44 (s, 9H), 3.63 (d, J=12.3Hz, 1H), 3.74 (d, J=12.3Hz, 1H), 4.90 (s, 2H), 4.94 (br s, 1H), 7.47 (t, J=8.1Hz, 1H), 7.60 (t, J=7.8Hz, 1H), 8.05 (d, J=7.2Hz, 2H).
HPLC: Chiralcel OD-H column (4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 30 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 12.8min ([-], enriched), 16.2min ([+]).
[α]26.1 D -9.3 (c 0.5, CHCl3).
実施例10
(−)−1−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンゾイルオキシメチル−2−ヒドロキシメチルピロリジンの合成
Figure 0005041219
実施例1−1の2−(N−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−1,3−プロパンジオールを1−ベンジルオキシカルボニル−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ピロリジン(132.7mg, 0.5mmol)に替えて実施例1−1と同様に不斉非対称化を行った。その結果、(−)−1−ベンジルオキシカルボニル−2−ベンゾイルオキシメチル−2−ヒドロキシメチルピロリジン(収率67%, 89%ee)を無色油状物として得た。光学純度はHPLCにより決定した。生成物の分析結果は以下の通りであった。
IR νmax; 3567, 2959, 1717, 1698, 1412, 1273, 1115, 1026, 712cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.60-2.15 (m, 4H), 3.40-4.00 (m, 4H), 4.66 (s, 2H), 4.90 (br s, 1H), 5.15 (s, 2H), 4.95 (d, J=11.4Hz, 1H), 7.35 (s, 5H), 7.44 (t, J=7.8Hz, 2H), 7.57 (t, J=7.5Hz, 2H), 8.02 (d, J=6.9Hz, 2H).
HPLC: Chiralcel OJ-H column (4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 10 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.2mL/min. retention time: 16.7min ([+]), 19.4min ([-], enriched).
[α]26.1 D -40.9 (c 1.0, CHCl3).
実施例12−1
1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割
Figure 0005041219
室温でトリフルオロメタンスルホン酸銅(II)(5.4mg,0.015mmol)と(R,R)−(+)−2,2’−イソプロピリデンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)(5.0mg, 0.015mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(110mg, 0.5mmol)を加え撹拌した。そこへ炭酸カリウム(69.1mg, 0.5mmol)、続いて塩化ベンゾイル(0.029mL, 0.25mmol)を加えた。3時間攪拌後、反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で3回抽出した。有機層を集めて無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製して(S)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチルピペリジン(64.9mg, 収率40%, 95%ee)及び(R)−1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(53.0mg, 収率48%, 79%ee)を得た。光学純度はHPLCにより決定した。
生成物(S)−(−)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチルピペリジン(64.9mg, 収率40%, 95%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物,
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.50-1.92 (m, 6H), 3.12 and 3.62 (br s,2H), 4.20-4.40 (m, 1H), 4.60-5.50 (m, 2H), 7.22-7.40 (m, 5H), 7.44 (t, J=7.8Hz, 2H), 7.56 (t, J=7.8Hz, 1H), 8.30 (d, J=6.6Hz, 2H).
HPLC: Daicel Chiralcel OD column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 20 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 19.7min((S)-(-), enriched), 22.9min((R)-(+)),
[α]26.6 D-40.4 (c 3.8, CHCl3).
回収した(R)−1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(53.0mg, 収率48%, 79%ee)の分析結果は以下のとおりである。
mp 83-84oC,
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.42-1.89 (m, 6H), 2.69-3.28 (m, 2H), 3.45-3.86 (m, 2H), 3.90-4.06 (m, 1H), 4.84 (br s, 1H), 7.41 (s, 5H).
HPLC: Daicel Chiralcel OD column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 20 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 18.1min((S)-(-)), 20.2min((R)-(+), enriched),
[α]27.5 D+24.3 (c 2.5, CHCl3).
実施例12−2〜13
実施例12−1で示す1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割の溶媒をテトラヒドロフランからジクロロメタン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、アセトン、2-プロパノール、エタノール、1-プロパノール、tert−ブタノールに替えて実施例12−1と同様に行った。結果を表1にまとめて示す。
Figure 0005041219
実施例12−14〜23
実施例12−4で示す1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割の塩基を炭酸カリウムから炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムに替えて実施例12−4と同様に行った。結果を表2にまとめて示す。
Figure 0005041219
実施例13
1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−4の塩化ベンゾイルを塩化ベンジルオキシカルボニル(クロロギ酸ベンジル)に替えて実施例12−4と同様に光学分割を行った。(S)−1−ベンゾイル−2−ベンジルオキシカルボニルオキシメチルピペリジン(収率50%, 84%ee)及び(R)−1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(収率47%, 84%ee)を得た。
生成物(S)−(−)−1−ベンゾイル−2−ベンジルオキシカルボニルオキシメチルピペリジン(84%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物,
IR νmax; 2942, 1748, 1636, 1428, 1270, 953, 787, 700cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.35-1.90 (m, 6H), 2.85-3.90 (m,2H), 4.00-4.70 (m, 2H), 4.50 (dd, J=11.1, 8.4Hz, 2H), 5.16 (s, 2H), 7.25-7.45 (m, 10H).
HPLC: Daicel Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 15 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.2mL/min. retention time: 34.3min((S)-(-), enriched), 40.7min((R)-(+)),
[α]27.2 D-39.2 (c 1.8, CHCl3).
実施例14
1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−4の塩化ベンゾイルを塩化アセチルに替えて実施例12−4と同様に光学分割を行った。(S)−1−ベンゾイル−2−アセチルオキシメチルピペリジン(収率39%, 28%ee)及び(R)−1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(収率55%, 20%ee)を得た。
生成物(S)−1−ベンゾイル−2−アセチルオキシメチルピペリジン(28%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物,
IR νmax; 2939, 1737, 1727, 1642, 1632, 1442, 1427, 1240, 1048, 1027cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.45-1.85 (m, 6H), 2.06 (s, 3H), 2.80-3.90 (m,2H), 3.90-5.40 (m, 2H), 4. 50 (br t, J=7.8Hz, 1H), 7.30-7.50 (m, 5H).
HPLC: Daicel Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 20 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 21.4min((S)-(-), enriched), 25.8min((R)-(+)),
[α]27.0 D-10.6 (c 2.1, CHCl3).
実施例15
1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−4の塩化ベンゾイルを塩化フェニルオキシカルボニル(クロロギ酸フェニル)に替えて実施例12−4と同様に光学分割を行った。(S)−1−ベンゾイル−2−フェニルオキシカルボニルオキシメチルピペリジン(収率37%, 85%ee)及び(R)−1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(収率62%, 48%ee)を得た。
生成物(S)−(−)−1−ベンゾイル−2−フェニルオキシカルボニルオキシメチルピペリジン(85%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物,
IR νmax; 2939, 1763, 1636, 1427, 1279, 1246, 1211, 1071, 774, 707cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.40-2.00 (m, 6H), 2.90-5.40 (m, 3H), 4.63 (dd, J=11.1, 9.3Hz, 2H), 7.17 (d, J=7.5Hz, 2H), 7.24 (t, J=7.5Hz, 1H), 7.39 (s, 7H).
HPLC: Daicel Chiralcel OD-H column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 10 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 21.7min((R)-(+)), 30.5min((S)-(-), enriched),
[α]26.1 D-45.9 (c 1, CHCl3).
実施例16
1−o−クロロベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−1の1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンを1−o−クロロベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(127mg, 0.5mmol)に替えて実施例12−1と同様に光学分割を行った。
生成物(−)−1−o−クロロベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチルピペリジン(収率26%, 80%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物,
IR νmax; 2944, 1727, 1642, 1441, 1270, 712cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.20-2.17 (m, 6H), 2.91-3.42 (m, 2H), 3.88-4.02 and 5.35-5.50 (2m, 1H), 4.35-4.90 (m, 2H), 6.88-7.60 (m, 7H), 7.97 and 8.10 (2d, J=7.2Hz, 2H).
HPLC: Chiralpak AS column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 20 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.3ml/min. retention time: 34.3min([-], enriched), 44.5min([+]),
[α]27.9 D-27.9 (c 0.95, CHCl3).
回収した(+)−1−o−クロロベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(収率74%, 15%ee)の分析結果は以下のとおりである。
mp 104-106oC,
IR νmax; 3405, 2940, 1727, 1642, 1632, 1613, 1443, 1285, 1055, 770cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.29-1.95 (m, 6H), 2.29 and 2.51 (2 br s, 1H), 2.74-3.35 (m, 2H), 3.42-4.05 (m, 2H), 4.66-5.06 (m, 1H), 7.21-7.48 (m, 4H).
HPLC: Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 40 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 27.5min([-], enriched), 35.7min([+]),
[α]24.0 D+4.9 (c 2.4, CHCl3).
実施例17
1−p−クロロベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−1の1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンを1−p−クロロベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(127mg, 0.5mmol)に替えて実施例12−1と同様に光学分割を行った。
生成物(−)−1−p−クロロベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチルピペリジン(収率42%, 93%ee)の分析結果は以下のとおりである。
mp 84-87oC,
IR νmax; 2942, 1727, 1632, 1428, 1267, 1115, 1012, 712cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.40-1.88 (m, 6H), 2.90-3.90 (m, 2H), 4.15-4.35 (m, 1H), 4.65-5.50 (m, 2H), 7.22 (d, J=8.4Hz, 2H), 7.29 (d, J=8.4Hz, 2H), 7.44 (t, J=7.8Hz, 2H), 7.58 (t, J=8.1Hz, 1H), 8.01 (d, J=7.2Hz, 2H).
HPLC: Chiralcel OD column (4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 20 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 16.3min ([-], enriched), 20.0min ([+]),
[α]24.0 D-44.9 (c 1.1, CHCl3).
回収した(+)−1−p−クロロベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(収率57%, 57%ee)の分析結果は以下のとおりである。
mp 107-109oC.
IR νmax; 3400, 2940, 1659, 1642, 1462, 1442, 1279, 1088, 1013, 841, 758cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.40-1.90 (m, 6H), 2.62-3.26 (m, 2H), 3.38-4.05 (m, 3H), 4.80 (br s, 1H), 7.38 (s, 4H).
HPLC: Chiralcel OJ column (4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 40 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 18.9min ([-]), 21.4min([+], enriched),
[α]24.0 D+14.2 (c 1.5, CHCl3).
実施例18
1−o−メトキシベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−1の1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンを1−o−メトキシベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(125mg, 0.5mmol)に替えて実施例12−1と同様に光学分割を行った。
生成物(-)−1−o−メトキシベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチルピペリジン(収率35%, 96%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物,
IR νmax; 2944, 1722, 1632, 1601, 1441, 1113, 1026, 714cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.35-2.00 (m, 6H), 2.82-3.50 (m, 2H), 3.42, 3.62, and 3.84 (3s, 3H), 3.95-4.06 and 5.40-5.50 (2m, 1H), 4.20-4.90 (m, 2H), 6.68-7.05 (m, 2H), 7.20-7.60 (m, 5H), 7.95-8.12 (m, 2H).
HPLC: Chiralcel OC column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 5 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.3mL/min. retention time: 29.8min([-], enriched), 44.3min([+]),
[α]27.3 D-47.7 (c 2.1, CHCl3).
回収した(+)−1−o−メトキシベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(収率59%, 44%ee)の分析結果は以下のとおりである。
mp 143-145oC.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.28-1.82 (m, 6H), 2.37 and 2.49 (2br s, 1H), 2.62-4.05 and 4.70-5.10 (m, 5H), 3.85 (s, 3H), 6.86-7.07 (m, 2H), 7.15-7.40 (m, 2H).
HPLC: Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 40 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 36.1min([-]), 42.3min([+], enriched),
[α]24.0 D+11.5(c 1.4, CHCl3).
実施例19
1−p−メトキシベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−1の1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンを1−p−メトキシベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(125mg, 0.5mmol)に替えて実施例12−1と同様に光学分割を行った。
生成物(−)−1−p−メトキシベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチルピペリジン(収率31%, 95%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物.
IR νmax; 2942, 1722, 1711, 1632, 1605, 1428, 1250, 1026, 714cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.40-1.85 (m, 6H), 3.14 (br t, J=13.3Hz, 1H), 3.70-4.10 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 4.32-4.40 (m, 2H), 4.76 (br t, J=10.0Hz, 1H), 6.83 (d, J=8.7Hz, 2H), 7.40-7.62 (m, 4H), 8.02 and 8.09 (2d, J=7.2Hz, 2H).
HPLC: Chiralcel OD column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 10 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 15.8min([-], enriched), 20.2min([+]), [α]26.6 D -42.3 (c 1.5, CHCl3).
回収した(+)−1−p−メトキシベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジン(収率60%, 36%ee)の分析結果は以下のとおりである。
mp 112-114oC.
IR νmax; 3360, 2938, 1642, 1613, 1441, 1252, 1175, 846cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.45-1.83 (m, 6H), 2.90-3.25 (m, 2H), 3.61-4.06 (m, 3H), 3.83 (s, 3H), 4.67 (br s, 1H), 6.91(d, J=9.0Hz, 2H), 7.41 (d, J=8.7Hz, 2H).
HPLC: Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 15 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 19.8min([-]), 26.4min([+], enriched),
[α]26.6 D+2.9(c 0.60, CHCl3).
実施例20−1
1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピロリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−1の1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンを1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピロリジン(102.6mg, 0.5mmol)に替えて実施例12−1と同様に光学分割を行った。
生成物(S)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチルピロリジン(収率49%, 94%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.63-2.32 (m, 4H), 3.51 (br s, 2H), 4.48-4.86 (m, 3H), 7.23-7.70 (m, 8H), 8.06 (d, J=6.6Hz, 2H).
HPLC: Daicel Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 20 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 16.0min((R)-(+)), 26.0min((S)-(-) , enriched),
[α]26.7 D-139.7 (c 3.3, CHCl3).
回収した(R)−1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピロリジン(収率44%, 95%ee)の分析結果は以下のとおりである。
mp 62-64oC.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.54-1.94 (m, 3H), 2.13-2.25 (m, 1H), 3.41-3.60 (m, 2H), 3.69-3.88 (m, 2H), 4.36-4.47 (m, 1H), 4.96 (br d, J=5.1Hz, 2H),7.36-7.55 (m, 5H).
HPLC: Daicel Chiralcel OJ column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 10 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 10.4min((R)-(+), enriched), 13.0min((S)-(-)),
[α]27.0 D+118.0 (c 2.31, CHCl3).
実施例20−2および3
実施例20−1で示す1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピロリジンの光学分割の溶媒をテトラヒドロフランからジエチルエーテルおよびトルエンに替えて実施例20−1と同様に行った。結果を表3に示す。
Figure 0005041219
実施例21
1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチル−2−メチルピロリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−1の1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンを1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチル−2−メチルピロリジン(102.6mg, 0.5mmol)に替えて実施例12−1と同様に光学分割を行った。
生成物(−)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチル−2−メチルピロリジン(収率16%, 39%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物.
IR νmax; 2977, 1721, 1603, 1451, 1273, 1177, 1113, 1026, 710cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.70 (s, 3H), 1.78-1.90 (m, 3H), 2.18-2.26 (m, 1H), 3.40-3.52 (m, 2H), 4.69 (d, J=9.9Hz, 1H), 4.99 (d, J=9.0Hz, 1H), 7.23-7.60 (m, 8H), 8.05 (d, J=6.9Hz, 2H).
HPLC: Daicel Chiralcel OD-H column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 20 : 1, wavelength: 210nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 24.9min([−], enriched), 29.7min([+]),
[α]28.9 D -15.3 (c 0.4, CHCl3).
実施例22
1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチル−2−メチルピロリジンの光学分割
Figure 0005041219
実施例12−1の1−ベンゾイル−2−ヒドロキシメチルピペリジンを1−ベンゾイル−2−エチル−2−ヒドロキシメチルピロリジン(116.7mg, 0.5mmol)に替えて実施例12−1と同様に光学分割を行った。
生成物(−)−1−ベンゾイル−2−ベンゾイルオキシメチル−2−エチルピロリジン(収率20%, 57%ee)の分析結果は以下のとおりである。
無色油状物.
IR νmax; 2968, 1721, 1630, 1404, 1273, 1113, 1026, 710cm-1.
1HNMR(300MHz, CDCl3)δ; 1.03 (t, J=7.5Hz, 3H), 1.72-2.20 (m, 5H), 2.40-2.58 (m, 1H), 3.40-3.52 (m, 2H), 4.66 (d, J=10.8Hz, 1H), 5.03 (d, J=10.8Hz, 1H),7.23-7.60 (m, 8H), 8.05 (d, J=6.9Hz, 2H).
HPLC: Daicel Chiralcel OJ-H column(4.6mmφ, 25cm), n-hexane : isopropanol = 10 : 1, wavelength: 254nm, flow rate: 1.0mL/min. retention time: 14.3min([−], enriched), 21.1min([+]),
[α]26.1 D -21.7 (c 0.5, CHCl3).

Claims (16)

  1. 一般式(II)で表されるN−保護アミノ−1,3−ジオール化合物および一般式(III)で表される酸ハライド化合物を、一般式(IVa)または一般式(IVb)で表される光学活性ビスオキサゾリン化合物、一般式(V)で表される銅塩および無機塩基の存在下反応させることを特徴とする、一般式(I)で表される光学活性N−保護アミノ−1,3−ジオール化合物の製造方法。
    Figure 0005041219

    (式中、
    は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC2−18アルケニル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールを示す;
    は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールを示す;あるいは
    およびRが一体となって、置換基を有していてよいC2−6アルキレンを形成する;
    は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキル、置換基を有していてよいヘテロアリール、置換基を有していてよいC1−18アルコキシ、置換基を有していてよいC6−18アリールオキシ、置換基を有していてよいC7−18アラルキルオキシまたは置換基を有していてよいヘテロアリールオキシを示す;
    はC1−8アルキルまたは置換基を有していてよいC6−12アリールを示す;
    は水素原子またはC1−8アルキルを示すか、あるいは一体となってC2−5アルキレンを示す;
    はC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、C7−18アラルキル、C1−18アルコキシ、C3−18アルケニルオキシ、C6−18アリールオキシまたはC7−18アラルキルオキシを示す;
    はOTf、Cl、Br、I、BF、PFまたはSbFを示す;
    はハロゲン原子を示す;および
    *は不斉炭素原子を示す。)
  2. が水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールである;請求項1記載の製造方法。
  3. 無機塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウムから選ばれる、請求項1または2記載の製造方法。
  4. 無機塩基が固体の状態で反応中に存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. テトラヒドロフラン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸tert−ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ベンゼン、キシレン、2-プロパノール、エタノール、1-プロパノールおよびtert−ブタノールから選ばれる少なくとも一つの溶媒中で行なわれる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. がメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ベンジル、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチルであり;
    が水素原子、メチルまたはエチルであるか、または一体となってエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、またはペンタメチレンである;
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. がフェニルであり、Rがメチルであり、およびXがOTfである、請求項6記載の製造方法。
  8. が水素原子、メチル、エチル、アリル、4−ペンテニル、フェニル、2−チエニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フリル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニルまたは4−メチルフェニルであり;
    が水素原子またはメチルであり;あるいは
    およびRが一体となって、C2−6アルキレンを形成し;
    がフェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、2−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、tert−ブトキシまたはベンジルオキシであり;
    がメチル、エチル、tert−ブチル、イソプロピル、フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−クロルフェニル、4−クロルフェニル、2−ビフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、アリルオキシ、フェノキシまたはベンジルオキシであり;
    がClまたはBrである;
    請求項6または7記載の製造方法。
  9. 一般式(II’)で表されるN−保護アミノエタノール化合物および一般式(III)で表される酸ハライド化合物を、一般式(IVa)または一般式(IVb)で表される光学活性ビスオキサゾリン化合物および一般式(V)で表される銅塩の存在下反応させることを特徴とする、一般式(I’)で表される光学活性N−保護アミノエチルエステル化合物および一般式(II”)で表される光学活性N−保護アミノエタノール化合物の製造方法。
    Figure 0005041219

    (式中、
    1’は置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC2−18アルケニル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールを示す;
    2’は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールを示す;あるいは
    1’およびR2’が一体となって、置換基を有していてよいC2−6アルキレンを形成する;
    3’は水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキル、置換基を有していてよいヘテロアリール、置換基を有していてよいC1−18アルコキシ、置換基を有していてよいC6−18アリールオキシ、置換基を有していてよいC7−18アラルキルオキシまたは置換基を有していてよいヘテロアリールオキシを示す;
    はC1−8アルキルまたは置換基を有していてよいC6−12アリールを示す;
    は水素原子またはC1−8アルキルを示すか、あるいは一体となってC2−5アルキレンを示す;
    はC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、C7−18アラルキル、C1−18アルコキシ、C3−18アルケニルオキシ、C6−18アリールオキシまたはC7−18アラルキルオキシを示す;
    は水素原子またはC1−18アルキルを示す;
    はOTf、Cl、Br、I、BF、PFまたはSbFを示す;
    はハロゲン原子を示す;
    *は不斉炭素原子を示す;および
    **は、*と逆の立体配置の不斉炭素原子を示す。)
  10. 3’が水素原子、置換基を有していてよいC1−18アルキル、置換基を有していてよいC6−18アリール、置換基を有していてよいC7−18アラルキルまたは置換基を有していてよいヘテロアリールであり;Rが水素原子である;請求項9記載の製造方法。
  11. 炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸セシウムおよびトリエチルアミンから選ばれる塩基の存在下行われる、請求項9または10記載の製造方法。
  12. テトラヒドロフラン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸tert−ブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ベンゼン、キシレン、2-プロパノール、エタノール、1-プロパノールおよびtert−ブタノールから選ばれる少なくとも一つの溶媒中で行なわれる、請求項9〜11のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. がメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ベンジル、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチルであり;
    が水素原子、メチルまたはエチルであるか、または一体となってエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、またはペンタメチレンである;
    請求項9〜12のいずれか一項に記載の製造方法。
  14. がフェニルであり、Rがメチルであり、およびXがOTfである請求項13記載の製造方法。
  15. 1’がメチル、エチル、アリル、4−ペンテニル、フェニル、2−チエニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フリル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニルまたは4−メチルフェニルであり;
    2’が水素原子またはメチルであり;あるいは
    1’およびR2’が一体となって、C2−6アルキレンを形成し;
    3’がフェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、4−クロルフェニル、2−クロルフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、または2−ナフチル、tert−ブトキシまたはベンジルオキシであり;
    がメチル、エチル、tert−ブチル、イソプロピル、フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−クロルフェニル、4−クロルフェニル、2−ビフェニル、4−ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、アリルオキシ、フェノキシまたはベンジルオキシであり;
    がClまたはBrである;
    請求項13または14記載の製造方法。
  16. 1’およびR2’が一体となって、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンまたはヘキサメチレンを形成する、
    請求項15記載の製造方法。
JP2007184271A 2006-07-14 2007-07-13 光学活性ビスオキサゾリン−銅錯体を不斉触媒とするn−保護アミノアルコール化合物の不斉エステル化反応 Expired - Fee Related JP5041219B2 (ja)

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