JP5040526B2 - 吸着剤、濾材およびエアフィルター - Google Patents
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Description
すなわち、電子供与性基が結合した1級アミンは一旦アルデヒドと反応するが、アルデヒドとの反応性の高さの反面、一部のアルデヒドを脱離させてしまう。しかし2級アミンが同時に存在すると、この脱離したアルデヒドと反応することが出来る。つまり、1級アミンから2級アミンにアルデヒドが受け渡される。2級アミンは、アミン周りの立体障害が高いため、一旦結合すると逆反応が起こりにくい。
pKa+pKb=14
本発明の吸着材は、電子供与性基が結合してなる1級アミンの塩基解離定数pKbが4.0以下であることが高い求核反応性を得る上で好ましい。pKbが4.0以下とは、プロトンの存在下においてイオン化するアミンがアミン全体の0.1モル%以上であることを示している。pKbが4.0を超えると、塩基度が低く、アミンの求核反応性も低くなる傾向にあると考えられる。
その中でも、安全性が高く、アミン臭の発臭が無く、水溶性で加工性が良好であるという点から、1,3−ジメチル尿素やエチレン尿素が好ましい。
(1)BET比表面積、および、全細孔容積の測定方法
多孔質体を約100mg採取し、120℃で12時間真空乾燥の後、秤量した。マイクロメリティックス社製自動比表面積装置、商品名ジェミニ2375を使用し、液体窒素の沸点(−195.8℃)における窒素ガスの吸着量を相対圧0.02〜0.95の範囲で徐々に高めながら40点測定し、上記サンプルの窒素吸着等温線を作製した。相対圧0.02〜0.95での結果をBETプロットし、重量当りのBET比表面積(m2/g)を求めた。また、窒素吸着等温線のBET法により多孔質体の全細孔容積および各孔の容積を各々測定し、孔径2nm以上の細孔容積の全細孔容積に対する割合(%)を求めた。
平板状の繊維シートを実験用のダクトに取り付け、ダクトに温度23℃、湿度50%RHの空気を0.2m/secの速度で送風した。さらに上流側から、標準ガスボンベによりアセトアルデヒドを上流濃度20volppmとなるように添加し、繊維シートの上流側と下流側とにおいてエアをサンプリングし、赤外吸光式連続モニターを使用してそれぞれのアセトアルデヒド濃度を経時的に測定し、これから除去効率の推移を確認した。
良いほうから順にABCDとした。
(電子供与基を有する1級アミン)
電子供与基を有する1級アミンとしては、アジピン酸ジヒドラジド(日本化成社製、塩基解離定数pKbは4以下)を用いた。
2級アミンとしては、エチレン尿素(関東化学社製、塩基解離定数pKbは6以上)を用いた。
多孔質体として、細孔容積1.80ml/g、比表面積300m2/g、孔径2nm以上の孔の占める容積の割合が約70%である富士シリシア社製「サイリシア250N」を用いた。
繊維シートとしては、単繊維繊度1.5dtexのビニロン16.5質量%と単繊維繊度7.1dtexのビニロン22質量%と単繊維繊度2.0dtexのポリエチレンテレフタレート16.5質量%とリン系難燃剤含有アクリル樹脂バインダー45質量%とからなる目付70g/m2の不織布を用いた。
上記1級アミンを3質量%と上記2級アミンを3質量%と上記多孔質体を3質量%とを均一分散させた水溶液中に上記繊維シートを含浸させ、乾燥させて、目付110g/m2の濾材を得た。
(電子供与基を有する1級アミン)
実施例1で用いたのと同様の1級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
多孔質体として、細孔容積1.0ml/g、比表面積1430m2/g、孔径2nm以上の孔の占める容積の割合が75%である日本エンバイロケミカルズ社製「カルボラフィン」を用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
上記多孔質体を用いた以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付は110g/m2であった。
(電子供与基を有する1級アミン)
実施例1で用いたのと同様の1級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
多孔質体として、細孔容積が0.44ml/g、比表面積は700m2/g、孔径2nm以上の孔の占める容積の割合が約40%である富士シリシア社製「サイリシア770」を用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
上記多孔質体を用いた以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付は112g/m2であった。
(電子供与基を有する1級アミン)
実施例1で用いたのと同様の1級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
多孔質体として、細孔容積が0.45ml/g、比表面積は1000m2/g、孔径2nm以上の孔の占める容積の割合が約15%である日本エンバイロケミカルズ社製「白鷺DO−2」を用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
上記多孔質体を用いた以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付は108g/m2であった。
(電子供与基を有する1級アミン)
実施例1で用いたのと同様の1級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の多孔質体を用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
上記2級アミンの量を0.2質量%とした以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付は98g/m2であった。
(電子供与基を有する1級アミン)
実施例1で用いたのと同様の1級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の多孔質体を用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
上記電子供与基を有する1級アミンの量を0.2質量%とした以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付は98g/m2であった。
(電子供与基を有する1級アミン)
実施例1で用いたのと同様の1級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の多孔質体を用いた。
数平均分子量190〜210のPEG(ナカライテスク社製「ポリエチレングリコール200」)を、その他の薬剤として用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
水溶液中にさらに上記PEGを3質量%均一分散させた以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付けは105g/m2であった。
(電子供与基を有する1級アミン)
実施例1で用いたのと同様の1級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
多孔質体は用いなかった。
多孔質体を用いなかった以外は実施例1と同じ加工を行い、目付95g/m2の濾材を得た。
(電子供与基を有する1級アミン)
実施例1で用いたのと同様の1級アミンを用いた。
2級アミンは、用いなかった。
実施例1で用いたのと同様の多孔質体を用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
上記2級アミンを用いなかった以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付は100g/m2であった。
(電子供与基を有する1級アミン)
電子供与基を有する1級アミンは、用いなかった。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の多孔質体を用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
電子供与基を有する1級アミンを用いなかった以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付は122g/m2であった。
(電子供与基を有する1級アミン)
電子供与基を有する1級アミンは用いず、代わりに電子供与基を有しないアニリン(ナカライテスク社製、塩基解離定数pKbは9.4)を用いた。
実施例1で用いたのと同様の2級アミンを用いた。
実施例1で用いたのと同様の多孔質体を用いた。
実施例1で用いたのと同様の繊維シートを用いた。
1級アミンを上記アニリン6質量%とした以外は実施例1と同様にして、濾材を作製した。得られた濾材の目付は120g/m2であった。
Claims (6)
- 電子供与性基が結合してなる1級アミン、2級アミンおよび孔径2nm以上の孔の占める容積の割合が50%以上である多孔質体を含み、該2種アミンが水溶性であることを特徴とする吸着剤。
- 前記電子供与性基が結合してなる1級アミンの塩基解離定数pKbが4.0以下である、
請求項1に記載の吸着剤。 - 前記電子供与性基が結合してなる1級アミンが酸ヒドラジドである、請求項1または2に
記載の吸着剤。 - 前記2級アミンがアミド結合または尿素結合を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の
吸着剤。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の吸着剤が担持された繊維を含んでなることを特徴とする
濾材。 - 請求項5に記載の濾材を用いたことを特徴とするエアフィルター。
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