JP2004313860A - ガス吸着シート - Google Patents

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貴士 田上
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Abstract

【課題】シックハウス症候群の原因物質であるVOCの吸着能力に優れ、かつ取り扱い性に優れたガス吸着シートを提供する。
【解決手段】吸着層の少なくとも片面に通気性シートが、熱融着粉体により点接着されてなることを特徴とするガス吸着シート。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガス吸着シートに関し、さらに詳しくはシックハウス症候群の原因と考えられる揮発性有機化合物の吸着に優れたガス吸着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、戸建住宅やマンションにおけるアレルギー性疾患の発生が大きな問題として取り上げられている。これらは通称「シックハウス症候群」と呼ばれ、室内空間内に存在するホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(以下VOC(Volatile Organic Compounds)という)が原因の一つと考えられており、これらを除去するニーズも高まってきている。特にホルムアルデヒドについては日本でもガイドラインが設けられ、建築基準法でも規制されるようになった。また、最近では、新車の車内空間内に存在するVOCについても問題視されており、空気浄化に対するニーズが高まってきている。
【0003】
これらの問題を解決するためには、室内のVOC濃度を低減させることが重要であり、VOCを除去するためには、通常、室内の換気を頻繁に行うことや、特定の吸着剤を使って除去する方法が取られている。
【0004】
吸着材を使って除去する方法の一つとして、活性炭などの多孔質物質をシートに担持させ、室内空気と接触させることで、VOCを吸着除去する方法が種々提案されている。
【0005】
公知の技術として、不織布の間に熱融着繊維を用いて吸着剤を熱融着繊維の溶融によって固定しているシートがある(例えば、特許文献1参照)。しかし、この技術では吸着剤を熱融着繊維のみでシート間に強固に固定化しようとすると、熱融着繊維が多く必要となり、また多く使うことで、吸着剤の表面を熱融着繊維によって被覆してしまい本来の吸着能力が損なわれるという問題がある。また、吸着剤の表面を熱融着繊維で被覆してしまわないように熱可塑性樹脂を少なくすると、不織布との接着が弱くなり不織布が剥がれやすくかつ吸着剤をシートの間にうまく固定できないという問題がある。
【0006】
また、2枚の通気性不織布の間に吸着剤粒子とホットメルト剤粉体を介在させることで、ホルメット剤粉体の熱融着により2枚の通気性不織布の間に吸着剤粒子を固定しているシートがある(例えば、特許文献2参照)。しかし、上記のようなシートでは吸着剤を多く担持させようとすると、多くのホットメルト剤粉体を使う必要があり、また、そのように固定しようとした際、ホットメルト剤粉体の溶融によって、吸着剤粉体を被覆してしまい本来の吸着性能が損なわれるという問題がある。
【0007】
【特許文献1】特開昭61−119269号公報
【0008】
【特許文献2】特開2000−246827号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来の技術の問題を解決し、吸着剤の性能を損なうことなく、かつ、シートをはがれにくくすることで、ガス吸着能力及び、取り扱い性に優れたガス吸着シートを提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を採用する
すなわち本発明は、
(1)吸着層の少なくとも片面に通気性シートが、熱融着粉体により点接着されてなることを特徴とするガス吸着シート。
(2)吸着層は、吸着剤と熱融着繊維とで構成されており、吸着剤の一部が熱融着繊維の溶融によって固定されている(1)に記載のガス吸着シート。
(3)吸着剤が活性炭および/またはエチレン尿素が添着された活性炭であり、粒径が0.1〜0.5mmである(2)に記載のガス吸着シート。
(4)熱融着繊維は芯鞘型繊維であり、芯部が変性ポリエステル、鞘部がポリエステルで、平均繊維長が5〜10mmの範囲内にある(2)に記載のガス吸着シート。
(5)通気性シートが乾式パルプ不織布である、(1)に記載のガス吸着シート。
(6)熱融着粉体が、100〜300μmの範囲内の粒径を有する低密度ポリエチレン粉体および/または粉末エチレン−酢酸ビニル共重合体粉末である(1)に記載のガス吸着シート。
(7)使用される熱融着繊維と熱融着粉体の量は、吸着剤の重量を基準として、熱融着繊維が20〜40重量%の範囲内であり、熱融着粉体が10〜25重量%の範囲内である(2)に記載のガス吸着シート。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載のガス吸着シートを用いた車両内装材。
(9)(1)〜(7)のいずれかに記載のガス吸着シートを用いたカーペット。
(10)(1)〜(7)のいずれかに記載のガス吸着シートを用いた壁紙。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の形態の一例であるガス吸着シートの断面図である。図1において吸着層1と通気性シート2の間に熱融着粉体3を介在させ、吸着層1と通気性シート2とを加熱することで点接着していることを特徴とする。吸着層1を接着する方法としては吸着層1と通気性シート2との間に合成デンプン系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤等を用いて接着する方法もあるが、この場合、接着剤は揮発性有機溶剤を含んでおり、接着剤自体からVOCを発生することが多く、接着剤に起因するVOCを吸着層で吸着して、室内空間中のVOCを吸着すべき能力が損なわれてしまう場合がある。また、接着剤により吸着層1に含まれる吸着剤の表面を被覆してしまい吸着能力が損なわれる、さらには接着剤によりシートの通気性が無くなってしまう可能性がある。よって、熱融着粉体3を用いて吸着層1と通気性シート2とを加熱し点接着することで、通気性があり、かつ吸着層1中の吸着剤の表面を被覆することなく、吸着層1と通気性シート2を強固に接着することができる。
【0013】
ここで、加熱し熱接着させる温度としては、使用する熱融着粉体、および、後述の熱融着繊維の融点よりも10〜20℃高い温度で加熱することが好ましい。
熱融着粉体および熱融着繊維の融点よりも低い温度で加熱しても接着することができず、反対に高すぎると過剰に溶融され、吸着剤の表面を被覆し、吸着剤の性能を失う可能性があるからである。また、加工時の使用するエネルギーを最小限に抑えるためにも、加熱温度は使用する熱融着粉体および熱融着繊維の融点よりも10〜20℃高い温度で加熱することが好ましい。加熱する方法としては熱プレスロールを通過させ接着させる方法を採っても良いし、加熱炉を通し加圧し接着させてもよい。
【0014】
熱融着粉体3としては、加工時に粒径が小さすぎると飛散しやすく加工性や取扱性を低下させる傾向にあり、また大きすぎると通気性シートの表面平滑性が低くなるため、100〜300μmの粒径のものを使うことが好ましい。特に、100〜300μmの粒径を有する低密度ポリエチレン粉体および/または粉末エチレン−酢酸ビニル共重合体であることが好ましい。これらの粉体は、自身にホルマリンが使用されておらず、加熱・溶融時にホルムアルデヒドが発生することがないため好ましい。また、低密度ポリエチレン粉体および/または粉末エチレン−酢酸ビニル共重合体は、融点が90℃〜120℃の範囲内にあるものであると、通気性シートとして一般的な合成繊維や合成樹脂からなるシートを用いた場合においても、加熱・溶融加工時に、これらの通気性シート自体が溶融する等の影響を及ぼしにくく、ガス吸着シート製造時の加工性にも優れている。
【0015】
図2は吸着層1を拡大した断面図である。吸着層1は、吸着剤4と熱融着繊維5によって構成されており、吸着剤4が熱融着繊維5同士の熱融着によってできる立体構造の中に固定されたり、吸着剤4の一部が熱融着繊維5と融着することで固定されている。このように熱融着繊維5を使用することで、熱融着繊維同士による立体構造内においても吸着剤4を固定できるため、少量の熱融着繊維5により吸着剤を多く固定することができる。また立体構造をしているため通気性の点においても優れている。
【0016】
吸着剤3は活性炭および/またはエチレン尿素が添着された活性炭であることが好ましい。上記活性炭とはヤシ殻、タール、樹脂などを焼成して得ることができる無添着活性炭であり、無添着活性炭は、アルデヒドに対しては吸着性能が若干劣るが、その他のガスについては非常に高い吸着能力を有する。このためアルデヒド以外のガスを吸着する吸着剤として好ましい。また、無添着活性炭では吸着性能が劣るアルデヒド類を吸着させるために、エチレン尿素を活性炭に添着させた添着活性炭を使用することで、アルデヒド類を吸着できるようになる。アルデヒドを吸着するのに優れたエチレン尿素は、同じくアルデヒド吸着性能に優れた毒性物質であるアニリンなどに比べ、安全性に優れているため好ましい。また、活性炭にエチレン尿素を添着させることで、大きな表面積でアルデヒドガスと接触できるため、高い吸着速度を発現することができる。アンモニア等のガスを特に吸着させたいときは、酸性物質等を同時に添着させても良い。
【0017】
吸着剤3の粒径は、0.1〜0.5mmの範囲内にあることが好ましい。0.1mmよりも大きな粒径では粒子が大きすぎて吸着剤3の表面積を十分に確保できず、高い吸着作用を得ることが難しい。さらに通気性シート2の上から吸着剤の形状が浮き出る場合もあり、意匠性を下げてしまう場合がある。また、粒径が0.1より小さいと加工時に飛散しやすく、シート内部から脱落しやすくなり、加工時の取扱性を低下させる傾向にある。
【0018】
熱融着繊維5は芯鞘型繊維であることが好ましく、芯部が変性ポリエステル、鞘部がポリエステルであるとよい。また、吸着層を上述のように熱融着繊維によって立体構造にするためにも繊維長が1〜10mmの範囲内にあることが好ましい。芯鞘型繊維であると、加熱しても繊維の形状を保ったままであるため立体構造を形成でき、吸着剤と融着する際も吸着剤表面の一部を被覆するのみで固定することができるので、吸着剤の吸着能力を低下させにくい。繊維長が1mm未満では繊維長が短すぎて立体構造が形成されにくく、多くの吸着剤を担持することができず、また10mmを超えると吸着剤を被覆しすぎてしまう可能性、さらに立体構造を取れず通気性を阻害してしまう可能性があるため好ましくない。
【0019】
また、芯鞘型繊維の芯部の融点または軟化点は、鞘部の融点または軟化点よりも100℃以上高いことが加熱・融着時の形状保持性の点から好ましい。通気性シートとして一般的な合成繊維や合成樹脂からなるシートを用いた場合においては、鞘部の融点または軟化点は80℃〜120℃の範囲内にあることが好ましく、また、芯部の融点または軟化点は、180℃〜280℃であることが好ましい。 図1において、通気性シート2としては、合成繊維からなる不織布、マット、フェルト、織物、合成樹脂からなる多孔性フィルム、網状体やパルプ紙、パルプ不織布を使用することができるが、特に、パルプ繊維からなる乾式パルプ不織布が好ましい。乾式パルプ不織布は、水中に繊維を懸濁させて作る湿式不織布に比べ、ウェブの密度が低く空隙率が高くなるため、不織布を通して空気が吸着層と触れやすくなり好ましい。また、密度が低いため嵩高の加工ができ、クッション性に優れ、吸湿性も有することができるので好ましい。
【0020】
また、通気性を有するシートの最大孔径が吸着剤の粒径および熱融着粉体よりも小さいことが、吸着剤の脱落を防ぎ、また、熱融着粉体がシートの孔に入り込むことにより生じる目詰まりを防ぐ点から好ましい。さらに、通気性シートに除去したいガスを吸着できるような薬品が含浸・添着されていてもよい。、薬品添着されたシートとを使用するとにより、吸着剤では吸着しにくいガスを同時に吸着できるため好ましい。
【0021】
通気性シートは1層だけに限らず、通気性を有するシートを数層積層しても良い。また、通気性シートは吸着層の少なくとも片面に接着されており、もう一方の面にはフィルムなどの非通気性シートを接着させてよい。好ましくはこのガス吸着シートを設置する際の作業性を考慮して、滑り止めシートまたは接着性を有するシール等を接着させたものがよい。
【0022】
本発明において、使用される熱融着繊維5と熱融着粉体3の量は、吸着剤4の重量を基準として、熱融着繊維が20〜40重量%の範囲内であり、熱融着粉体が10〜25重量%の範囲内であることが好ましい。熱融着繊維5が20重量%未満では、熱融着繊維5が少なすぎて吸着剤4を十分に固定することができず、40重量%を超えると熱融着繊維5が過剰に吸着剤表面を被覆しやすくなるため本来の吸着能力を発揮できない可能性があるからである。熱融着粉体3についても同様に、10重量%未満になってしまうと接着力が十分ではなく、25%を超えると吸着層を被覆してしまう可能性があるからである。
【0023】
ここで、本発明のガス吸着シートには、吸着剤が5〜500g/mの範囲内で担持されていることが好ましく、ガス吸着シートとしての性能および取り扱い性を考慮すると、50〜200g/mの範囲内にあることがより好ましい。
【0024】
この吸着シートの形態は、平シートの形態で使用することができるが、シートをコルゲート加工し、波形シートと平シートを接着・積層した形態でも使用することができる。コルゲート加工すると、吸着シートの表面積を多く取ることができるため、さらに優れた性能を発揮することができる。吸着シートは平シートおよび波形シートと両方に使用しても良いが、波形シートのみに使用しても良い。
【0025】
このガス吸着シートを車両内装材として用いる場合は、意匠性のあり、かつ通気性のある基布を接着・積層し、基布を通してガス吸着シート内の吸着層に空気が触れるようにすることにより、通常の外観を持った基布として車両内天井材や、トランク内装材、座席シート等の車両内装材として使用することができる。また、通気性シートとして上記の基布を、直接吸着層の片面に熱融着粉体で点接着させても良い。基布とガス吸着シートとを接着する方法としては、合成デンプン系樹脂等の接着剤で点接着させても良いが、接着剤からのVOCの発生を考慮すると、ここでも熱融着粉体で熱接着するか、ホットメルトにより点または線状に接着した方が好ましい。使用する基布としては通気性があれば限定しないが、好ましくは、意匠性があり、吸着剤自体の色が透けて見えないものがよい。また、難燃性のある基布であればなお好ましい。
【0026】
また、このガス吸着シートをカーペットとして用いる場合は、カーペットのバッキングとして使用するまたは、パイル糸をタフティングする基布として使用することができる。この場合、ガス吸着シートに使用する通気性シートとして、剛性のある不織布または織物にすると、タフティングする際のシートの破れを防ぐことができる点から良い。
【0027】
また、このガス吸着シートを壁紙として使用する際には、通気性があり、かつ意匠性のあるシートを接着、積層し壁紙として使用することができる。接着、積層する方法としては接着剤で点接着しても良いが、接着剤からVOCの発生を考慮すると、熱融着粉体等で熱接着した方が好ましい。この場合積層する意匠性シートとして、難燃性を有するシートであればなお好ましい。また、このようにしてできた壁紙を、住宅用の天井材として使用しても良い。天井材として使う場合は、ボード状のものに接着、積層して使用しても良い。
【0028】
【実施例】
以下本発明のガス吸着シートの具体的な実施例を示す。
【0029】
実施例1
通気性シートを構成する基材として、パルプ繊維からなる、目付が30g/mのパルプ不織布を準備した。また、吸着剤として、粒度分布が0.2〜0.5mmのエチレン尿素が添着された活性炭を準備した。熱融着粉体としては、粒度分布が100〜300μmの低密度ポリエチレン粉体(融点100℃)と、同粒度分布を有する粉末エチレン−酢酸ビニル重合体(融点:94℃)とを1:1の割合で混合したものを準備した。また、熱融着繊維として、鞘部が変性ポリエステル樹脂(軟化点:110℃)からなり、芯部がポリエステル樹脂(軟化点:230℃)からなる熱可塑性芯鞘型複合繊維(平均繊維長:7mm、繊維太さ2.2d、芯部と鞘部の比率が芯部50%、鞘部50%)を準備した。
【0030】
次に、上記エチレン尿素が添着された活性炭と上記熱融着繊維とを、重量比1:0.4になるように混合し、活性炭粒子と熱融着繊維との混合物を得た。
【0031】
次にパルプ不織布の上に熱融着粉体を10g/m散布した後、活性炭が100g/m、熱融着繊維が40g/mになるように、活性炭と熱融着繊維との混合物を散布し、さらにその上から熱融着粉体を10g/m散布し最後にもう一枚のパルプ不織布を重ね合わせ、重ね合わせ体を120℃のニップロール間に通して加熱、加圧し、図1に示したようなガス吸着シートを得た。なお、熱融着粉体の量は、活性炭の重量を基準として20重量%となる。
【0032】
次に、得られたガス吸着シートのガス吸着性能を評価した。評価は、フッ素樹脂フィルム製のバックに、ガス吸着シートを10cm入れ、そのバック内にホルムアルデヒド濃度が10ppmになるように調整したガス3リットルを封入し、検知管を用いて3時間後のホルムアルデヒドガス濃度を測定することにより行った。
【0033】
3時間後におけるバック内のホルムアルデヒド濃度は1ppm以下(検知管の検知限界以下)に下がっており、ホルムアルデヒドを有効に吸着できていた。
【0034】
実施例2
吸着剤として、粒度分布が0.2〜0.5mmのエチレン尿素が添着された活性炭と無添着の活性炭とを、1:1になるように混合した薬品添着炭と無添着炭との混合物を準備した。この混合物を用いた他は実施例1と同様にして図1に示すようなガス吸着シートを得た。
【0035】
次に、得られたガス吸着シートのガス吸着性能を評価した。評価は、フッ素樹脂フィルム製のバックに、ガス吸着シートを10cm入れ、その中にホルムアルデヒド濃度およびトルエン濃度それぞれが10ppmになるように調整したガス3リットルを封入し、検知管を用いて3時間後のホルムアルデヒドガス濃度およびトルエン濃度を測定することにより行った。
【0036】
3時間後におけるバック内のホルムアルデヒド濃度およびトルエン濃度は共に1ppm以下(検知管の検知限界以下)に下がっており、ホルムアルデヒドとトルエンの双方を有効に吸着できていた。
【0037】
【発明の効果】
本発明によると、吸着層の少なくとも片面に通気性シートが、熱融着粉体により点接着されてなるので、吸着層と通気性シートとをVOCを発生することなく強固に接着でき、さらに、通気性シートの通気性の接着による阻害を最小限に抑え、汚染空気を吸着剤と効率よく接触させて吸着することができるガス吸着シートを得ることができる。また、その吸着層が吸着剤を熱融着繊維によって固定することにより、多くの吸着剤を担持することができる。さらに外観、取り扱い性および2次加工性に優れたものであり、建材の養生シート、カーペット、車両内装材、壁紙などの使用に適したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態に係るガス吸着シートの概略断面図である。
【図2】図1における吸着層の拡大図である。
【符号の説明】
1:吸着層
2:通気性シート
3:熱融着粉体
4:吸着剤
5:熱融着繊維

Claims (10)

  1. 吸着層の少なくとも片面に通気性シートが、熱融着粉体により点接着されてなることを特徴とするガス吸着シート。
  2. 吸着層は、吸着剤と熱融着繊維とで構成されており、吸着剤の一部が熱融着繊維の溶融によって固定されている請求項1に記載のガス吸着シート。
  3. 吸着剤が活性炭および/またはエチレン尿素が添着された活性炭であり、粒径が0.1〜0.5mmの範囲内にある、請求項2に記載のガス吸着シート。
  4. 熱融着繊維は芯鞘型繊維であり、芯部が変性ポリエステル、鞘部がポリエステルで、平均繊維長が5〜10mmの範囲内にある、請求項2に記載のガス吸着シート。
  5. 通気性シートが乾式パルプ不織布である、請求項1に記載のガス吸着シート。
  6. 熱融着粉体が、100〜300μmの範囲内の粒径を有する低密度ポリエチレン粉体および/または粉末エチレン−酢酸ビニル共重合体粉末である、請求項1に記載のガス吸着シート。
  7. 使用される熱融着繊維と熱融着粉体の量は、吸着剤の重量を基準として、熱融着繊維が20〜40重量%の範囲内であり、熱融着粉体が10〜25重量%の範囲内である、請求項2に記載のガス吸着シート。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のガス吸着シートを用いた車両内装材。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のガス吸着シートを用いたカーペット。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載のガス吸着シートを用いた壁紙。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008080328A (ja) * 2006-08-31 2008-04-10 Toray Ind Inc 吸着剤、濾材およびエアフィルター
JP2012171212A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Toyobo Co Ltd 吸着シート
CN106319670A (zh) * 2015-07-02 2017-01-11 Nvh韩国株式会社 汽车用挥发性有机化合物消减板的制备方法

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