JP2000312809A

JP2000312809A - フィルター材

Info

Publication number: JP2000312809A
Application number: JP11121553A
Authority: JP
Inventors: Taira Omori; 平大森
Original assignee: Toray Industries Inc
Current assignee: Toray Industries Inc
Priority date: 1999-04-28
Filing date: 1999-04-28
Publication date: 2000-11-14

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明は、アンモニア、硫化水素などの悪臭や
タバコ臭に多く含まれるアルデヒド類、酢酸などの悪臭
に対して、優れた消臭性を有し、かつ、フィルター材と
して圧力損失の低い優れたフィルター材を提供せんとす
るものである。【解決手段】本発明のフィルター材は、合成繊維の不織
布からなるフィルター材において、該フィルター材を構
成する繊維表面に、合成樹脂バインダーを介して、ポリ
アミン化合物、ヒドラジド化合物から選ばれた少なくと
も１種類の消臭性有機化合物および消臭性無機系化合物
とが固着されていることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アンモニア、硫化
水素などの悪臭やタバコ臭に多く含まれるアルデヒド
類、酢酸などに対し耐久性のある優れた消臭性を有し、
かつ、空気中に浮遊する微細な固体粒子を分離捕集する
フィルター材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のフィルターは、活性炭を消臭材と
して利用したものが多く、繊維状活性炭のシートを積層
したフィルター材や粒状活性炭をフィルターユニットに
組み込んだフィルターが知られている。また、原糸段階
で消臭材を練り込んだ繊維を用い、フィルター材を構成
したものも提案されている。さらに、最近は酸化チタン
の光触媒効果を利用したフィルター材も提案されてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
にしても従来の方法では、消臭可能な悪臭成分が限られ
ており、アンモニア、硫化水素などの悪臭やタバコ臭に
多く含まれるアルデヒド類、酢酸などの悪臭に対して、
消臭効果の大きいものは見あたらなかった。また、粒状
活性炭をフィルターユニットに組み込んだものは、フィ
ルター材のスペースが粒状活性炭を充填するために狭く
なる。同様に、特開平８−７４１７１号公報や特開平８
−２８４０１１号公報のような酸化チタンを利用したフ
ィルター材も酸化チタンの光励起を促すための蛍光灯や
ブラックライトといった光源が必要となりフィルター材
のスペースが狭くなる。フィルター材のスペースが狭く
なることで、フィルター材の有効濾過面積が減り、濾過
風速が速くなり、圧力損失が高くなるといった問題が発
生する。

【０００４】本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、
アンモニア、硫化水素などの悪臭やタバコ臭に多く含ま
れるアルデヒド類、酢酸などの悪臭に対して、優れた消
臭性を有し、かつ、フィルター材として圧力損失の低い
優れたフィルター材を提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明のフィルター材は、合成繊維の不織布からな
るフィルター材において、該フィルター材を構成する繊
維表面に、合成樹脂バインダーを介して、ポリアミン化
合物、ヒドラジド化合物から選ばれた少なくとも１種類
の消臭性有機化合物および消臭性無機系化合物とが固着
されていることを特徴とするものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明は、前記課題つまり、アン
モニア、硫化水素などの悪臭やタバコ臭に多く含まれる
アルデヒド類、酢酸などに対し耐久性のある優れた消臭
性を有し、かつ、空気中に浮遊する微細な固体粒子を分
離捕集するフィルター材について、鋭意検討したとこ
ろ、合成繊維の不織布からなるフィルター材の少なくと
も１層以上の不織布の繊維表面に、ポリアミン化合物、
ヒドラジド化合物から選ばれた少なくともいずれか１種
類の消臭性有機化合物と消臭性無機系化合物とを合成樹
脂バインダーをを介し、付着せしめたところかかる課題
を一挙に解決することを究明したものである。

【０００７】本発明のフィルター材は、消臭機能を有す
る化合物を合成樹脂バインダーを介し、繊維表面に付着
せしめたものであるが、消臭機能を有する化合物や合成
樹脂バインダーの付着量を多くすると消臭性能の向上な
どが考えられるが、その反面、不織布の空隙が該化合物
や合成樹脂バインダーによってせまくなり、フィルター
材としては、圧力損失が高くなるといった問題が考えら
れる。また、消臭機能を有する化合物や合成樹脂バイン
ダーの付着量が少ないと、圧力損失が高くなるといった
問題はないが、消臭性能が得られないといった問題が考
えられる。したがって、フィルター材としては、消臭性
能と低圧力損失という両方の性能を満足させることが重
要となる。

【０００８】本発明における合成繊維の不織布として
は、衣料用品、家庭用品、インテリア用品および産業資
材用品に用いられるポリエステル系、ポリオレフィン
系、ポリアミド系、ハロゲン化ビニル系、アクリル系、
ポリビニルアルコール系等の合成樹脂、および、これら
の樹脂に第三成分を添加、共重合した樹脂等からなる合
成繊維の不織布を用いることができる。また、これらの
合成繊維を単独あるいはこれら合成繊維を少なくとも１
種類含む、混綿、混繊された不織布を用いることができ
る。さらに、合成繊維の形態としても、コア／シェル
形、サイド／サイド形等の少なくとも２成分以上の樹脂
を含む複合繊維であっても問題なく使用することができ
る。

【０００９】かかる不織布としては、レジンボンド不織
布、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、ニ
ードルパンチ不織布、スパンレース不織布、スパンボン
ド不織布、メルトブロー不織布、湿式不織布などの公知
の製法によって得られる不織布を使用することができ
る。

【００１０】本発明のフィルター材に用いる消臭剤とし
ては、ポリアミン化合物、ヒドラジド化合物から選ばれ
た少なくとも１種類の消臭性有機化合物を好ましく使用
することができる。かかるポリアミン化合物としては、
脂肪族ポリアミン化合物と芳香族ポリアミン化合物を用
いることができるが、下記一般式［１］に示されるポリ
ビニルアミン化合物は、アルデヒド類の消臭効果があ
る。

【００１１】

【化２】

【００１２】かかる上記一般式において、ｎ、ｍは０で
はなく、好ましくは３０〜７０％の範囲で混合したも
の、特に好ましくはｎ＝ｍがよく、さらにｎ＋ｍ＝２０
０〜４０００の正の整数であるものがよい。また、構造
としては、ブロックでもランダムでもさしつかえない。

【００１３】かかるポリビニルアミン化合物は、例え
ば、Ｎ−ホルムビニルアミドまたは、Ｎ−ビニルアセト
アミドなどを水溶液中で重合させ、酸または塩基により
加水分解させることにより得ることができる。なお、該
重合時にその他のビニルモノマー、例えば、アクリル
酸、アクリルアミド、アクリロニトリル、エチレン、ス
チレンおよびビニルアセテートなどを共重合させても使
用することができる。

【００１４】また、芳香族ポリアミンとしては、例え
ば、キシレンジアミン、フェニレンジアミン等のアミン
化合物をエチレングリコールやプロピレングリコールな
どのアルコール類で脱水反応させて得られるものを使用
することができる。

【００１５】さらに、ヒドラジド化合物としては、例え
ば、ホルムヒドラジド、アセトヒドラジド、プロピオン
酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒ
ドラジド、サリチル酸ヒドラジド、安息香酸ヒドラジ
ド、ｐ−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、メチルカルバ
ゼート、エチルカルバゼート、セミカルバジド塩酸塩な
どのモノヒドラジド類や、カルボジヒドラジド、シュウ
酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒ
ドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒド
ラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラ
ジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラ
ジド、テレフタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒド
ラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、
イミノジ酢酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、
ドデカンジオヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジ
ド、２，６−ナフトエ酸ジヒドラジド、１，４−ナフト
エ酸ジヒドラジド、４，４’−ビスベンゼンジヒドラジ
ド、２，６−ピリジンジヒドラジド、１，４−シクロヘ
キサンジヒドラジド、Ｎ，Ｎ’−ヘキサメチレンビスセ
ミカルバジドなどのジヒドラジド類や、クエン酸トリヒ
ドラジド、ピロメリット酸トリヒドラジド、１，２，４
−ベンゼントリヒドラジド、ニトリロ酢酸トリヒドラジ
ド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジドなど
のトリヒドラジド類や、エチレンジアミン四酢酸テトラ
ヒドラジド、１，４，５，８−ナフトエ酸テトラヒドラ
ジドなどのテトラヒドラジド類などを使用することがで
きる。特にヒドラジド基を２つ以上有するヒドラジド化
合物が消臭性の面から好ましく使用される。

【００１６】かかる消臭性有機化合物の付着量は、不織
布に対して好ましくは０．５〜３０％ｏｗｆ、さらに好
ましくは１〜２５％ｏｗｆである。付着量が０．５％ｏ
ｗｆより少ない場合は、アルデヒド類に対して十分な消
臭効果が得られにくくなり、３０％ｏｗｆより多い場合
は、得られる不織布の空隙がせまくなりフィルター材と
して使用したときの圧力損失が高くなるといった問題や
不織布の風合いが粗硬になるといった問題がある。ま
た、かかるポリアミン化合物やヒドラジド化合物には、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチ
レンジアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミ
ン、ポリビニルアミンなどのアミン化合物を併用しても
よい。

【００１７】本発明の消臭性無機系化合物としては、ケ
イ素、チタン、亜鉛、アルミニウム、銅、銀、鉛、鉄、
アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、
ニッケル、コバルトなどの金属酸化物、水酸化物、塩化
物、硫酸塩、硝酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、クエン酸
塩などの有機酸塩、あるいはゼオライト、シリカゲル、
活性炭などを用いることができる。かかる消臭性無機系
化合物の比表面積は、１０ｍ²／ｇ以上であるものが好
ましく、５０ｍ²／ｇ以上であるのがさらに好ましい。
また、消臭性無機系化合物の粒径としては、３００μｍ
以下が好ましく、さらに好ましくは１００μｍ以下の平
均粒径のものが消臭性能の面から用いられる。硫化水素
やメルカプタン類の臭気に対する消臭性能を高めるため
には、ケイ素、チタン、亜鉛、アルミニウム、銅、銀、
鉛、鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、マ
ンガン、ニッケル、コバルトなどの金属酸化物、水酸化
物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、
クエン酸塩などの有機酸塩、あるいは、ゼオライト、シ
リカゲル、活性炭などの多孔性物質を用いることができ
る。これらの中でも銅および亜鉛の少なくとも１種の化
合物が好ましく使用される。

【００１８】かかる消臭性無機化合物系の消臭剤の付着
量は、不織布に対して好ましくは０．１〜３０％ｏｗ
ｆ、さらに好ましくは０．５〜２５％ｏｗｆである。付
着量が０．１％ｏｗｆより少ない場合は、硫化水素やメ
ルカプタン類に対して十分な消臭効果が得られにくくな
り、３０％ｏｗｆより多い場合は、得られる不織布の空
隙がせまくなりフィルター材として使用したときの圧力
損失が高くなるといった問題や不織布の風合いが粗硬に
なるといった問題がある。

【００１９】次に、かかる消臭性有機化合物および消臭
性無機系化合物を繊維表面に固着させる合成樹脂バイン
ダーとしては、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系、
塩化ビニル系、酢酸ビニル系、フッ素系、シリコン系、
ポリアミド系、ポリエステル系、グリオキザール系、ポ
リビニルアルコール系、ポリフッ化ビニリデン、アミノ
プラスト樹脂、エチレン尿素樹脂などの各種樹脂剤を使
用することができる。これらの中でもウレタン系樹脂や
アクリル系樹脂が耐久性の上から好ましく用いられる。

【００２０】また、かかるバインダーを介して該消臭剤
を、繊維表面に固着せしめる方法としては、パディング
法、コーティング法、浸漬法、スプレー法、プリント法
などを採用することができる。パディング法は、不織布
に対して均一に処理することができるので好ましい。す
なわち、この方法は、該不織布を該消臭剤および合成樹
脂バインダーを含む処理液の中に適当な時間浸漬した
後、２本の回転ロールで絞る方法である。この処理液中
に消臭性を特に損なわない範囲で抗菌剤、防カビ剤など
の機能性薬剤を添加してもよい。また、加工性を向上さ
せる目的で消臭剤の性能を損なわない範囲で浸透剤など
を添加してもよい。

【００２１】かかる合成樹脂バインダーの付着量は、本
発明のフィルター材に要求される耐久性などによって決
定されるが、不織布に対して好ましくは０．０５〜２０
％ｏｗｆ、さらに好ましくは０．１〜１５％ｏｗｆであ
る。付着量が０．０５％ｏｗｆより少ない場合は、接着
性が不十分になる傾向があり、２０％ｏｗｆより多い場
合は、得られる不織布の空隙がせまくなり、フィルター
材として使用したときの圧力損失が高くなるといった問
題や、不織布の風合いが粗硬になるといった問題や、さ
らに合成樹脂バインダーによって、消臭性有機化合物や
消臭性無機系化合物が被覆されて、消臭性能が得られな
いといった問題がある。

【００２２】また、本発明のフィルター材の濾過層とし
て用いられる不織布は、捕集効率の面から、繊維径の小
さいメルトブロー不織布が好ましく使用される。さらに
好ましくは、かかる不織布の中でも、エレクトレット加
工が施されたもの、特にポリオレフィン系のメルトブロ
ー不織布が好ましく用いられる。

【００２３】本発明のフィルター材としては、実用上、
本発明で詳述した消臭薬剤を処理した不織布である消臭
不織布と濾過層であるメルトブロー不織布を積層したフ
ィルター材を用いることが好ましいが、その際の積層方
法としては、フィルター材の圧力損失を低くするといっ
た面から、全面を接着する方法より部分的に接着する方
法が好ましい。かかる接着方法としては、低融点のパウ
ダーを消臭不織布とメルトブロー不織布の間に散布し、
該低融点パウダーの融点以上の温度で処理し、部分接着
する手法、超音波で部分的に融着する手法、ホットメル
ト樹脂を霧状に接着面に散布し部分接着する手法などを
採用することができる。

【００２４】上述のようにして得た本発明のフィルター
材は、アンモニア、硫化水素などの悪臭やタバコ臭に多
く含まれるアルデヒド類、酢酸などに対し、耐久性のあ
る優れた消臭性を有し、しかも高い捕集効率を有するこ
とができる。したがって、本発明のフィルター材は、ビ
ル空調用、車載用、エアコン用等の各種フィルターは勿
論のことマスクなどにも好適に使用することができる。

【００２５】

【実施例】以下に実施例によりさらに詳細に説明する。

【００２６】なお、実施例中の性能評価は、次の方法で
行った。〔検知管による消臭性能評価方法〕試料を０．０１ｍ²
を入れた５５０ｍｌの容器に初期濃度が２００ｐｐｍに
なるようにアンモニアガスを入れ密閉し、３０分間放置
後にガス検知管で残留アンモニア濃度を測定した。同様
な方法で硫化水素、アセトアルデヒド、酢酸についても
初期濃度が各々２０ｐｐｍ、２００ｐｐｍ、２０ｐｐｍ
になるように設定し、残留ガス濃度を測定した。〔タバコ臭に対する消臭性の臭覚評価方法〕５００ｍｌ
のガラス製三角フラスコの入り口を下方に向け、入り口
の直下に発煙している紙巻タバコの煙を５秒間採取した
後、すばやく試料を０．０１ｍ²を入れてガラス栓で密
閉した。１時間放置後にガラス栓を開け、残臭を嗅いで
評価した。

【００２７】○：残臭がほとんどない。

【００２８】△：やや残臭がある。

【００２９】×：残臭が大きい。〔圧力損失の変化量〕ＪＩＳＤ−１６１２の通気抵抗
試験を測定する装置を用い、フィルター材と該フィルタ
ー材と同等の不織布を用い、同様の構成としたフィルタ
ー材を未加工のフィルター材としてそれぞれ圧力損失を
測定し比較した。測定面積を０．０１７７ｍ²とし、風
速４ｍ／ｍｉｎとした。なお、表５中の記号は、フィル
ター材の圧力損失が未加工のフィルター材の圧力損失と
比較し、１．０〜１．１倍の範囲にある時を○とし、
１．１〜１．３の範囲にある時を△とし、１．３を越え
る時を×とした。実施例１ポリエステル製のレジンボンド不織布をウェットピック
アップを２００％となるように調整したマングルを用い
て、パディング法により、表１に示す処理液で処理し、
１２０℃×３分で乾燥し、１５０℃×１分で乾熱処理を
行った。得られた消臭不織布とエレクトレット処理を施
したポリプロピレン製メルトブロー不織布を低融点のパ
ウダーを用いて部分的に接着させフィルター材を得た。
なお、消臭不織布の薬剤付着量を表２に示す。また、得
られたフィルター材の性能を表３〜５に示す。実施例２処理液を表１に示す組成とした以外は、実施例１と同様
にしてフィルター材を得た。なお、消臭不織布の薬剤付
着量を表２に示す。また、得られたフィルター材の性能
を表３〜５に示す。実施例３ポリプロピレン製メルトブロー不織布を実施例１と同様
に調整したマングルを用いて、パディング法により表１
に示す処理液で処理し、１１０℃×４分で乾燥を行っ
た。その後、エレクトレット処理し、フィルター材を得
た。なお、消臭不織布の薬剤付着量を表２に示す。ま
た、得られたフィルター材の性能を表３〜５に示す。比較例１処理液を表１に示す組成とした以外は、実施例１と同様
にしてフィルター材を得た。なお、消臭不織布の薬剤付
着量を表２に示す。また、得られたフィルター材の性能
を表３〜５に示す。比較例２処理液を表１に示す組成とした以外は、実施例３と同様
にしてフィルター材を得た。なお、消臭不織布の薬剤付
着量を表２に示す。また、得られたフィルター材の性能
を表３〜５に示す。比較例３処理液を表１に示す組成とした以外は、実施例１と同様
にしてフィルター材を得た。なお、消臭不織布の薬剤付
着量を表２に示す。また、得られた消臭フィルター材の
性能を表３〜５に示す。比較例４マングルをウェットピックアップ３００％になるように
調整し、実施例２と同様の処理液を用いた以外は、実施
例１と同様にしてフィルター材を得た。なお、消臭不織
布の薬剤付着量を表２に示す。また、得られたフィルタ
ー材の性能を表３〜５に示す。

【００３０】

【表１】

【００３１】

【表２】

【００３２】

【表３】

【００３３】

【表４】

【００３４】

【表５】

【００３５】表３〜５から明らかなように、実施例１〜
３は、検知管による消臭性能評価の各臭気における消臭
性能はもちろんのこと、実際のタバコ臭に対しても優れ
た優れた消臭性能を有していることがわかる。実施例４実施例１において、実施例５実施例１において、

【００３６】

【発明の効果】本発明によれば、アンモニア、硫化水素
などの悪臭やタバコ臭に多く含まれるアルデヒド類、酢
酸などに対し、耐久性のある優れた消臭性を有し、しか
も低い圧力損失と高い捕集効率を有するフィルター材を
提供することができる。

【００３７】したがって、本発明のフィルター材は、ビ
ル空調用、車載用、エアコン用、キャビンフィルター
用、空気清浄器用等の各種フィルターは勿論、マスクな
どにも好適に使用することができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｄ０６Ｍ 15/61 Ｄ０６Ｍ 15/61 Ｆターム(参考） 4D019 AA01 BA02 BA03 BA06 BA07 BA13 BA18 BB03 BC01 BC10 BD01 4F100 AA01B AA19B AA20B AA21B AA25B AA37B AB02B AB09B AB10B AB11B AB14B AB15B AB16B AB17B AB18B AB23B AB24B AC04A AH00B AH03B AK01A AK01G AK02B AK07A AK07C AK41 AK55G AL06B BA02 BA03 BA07 BA10B BA10C BA32 CA12B CB00 DG15A DG15C DJ01B EJ62A GB56 JC00 JC00B JL00 4L031 AA14 AB01 AB34 BA08 CA08 DA00 DA13 4L033 AA05 AB01 AB07 AC10 AC15 BA78 CA57 DA06 4L047 AA14 AB03 BC12 CB10 CC12

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】合成繊維の不織布からなるフィルター材
において、該フィルター材を構成する繊維表面に、合成
樹脂バインダーを介して、ポリアミン化合物、ヒドラジ
ド化合物から選ばれた少なくとも１種類の消臭性有機化
合物および消臭性無機系化合物とが固着されていること
を特徴とするフィルター材。
【請求項２】該消臭性有機化合物および消臭性無機系
化合物が、それぞれ少なくともその一部が露出した状態
で繊維表面に固着されているものである請求項１記載の
フィルター材。
【請求項３】該消臭性有機化合物が、不織布に対して
０．５〜３０％ｏｗｆの範囲で固着されているものであ
る請求項１または２記載のフィルター材。
【請求項４】該消臭性無機系化合物が、不織布に対し
て０．１〜３０％ｏｗｆの範囲で固着されているもので
ある請求項１〜３のいずれかに記載のフィルター材。
【請求項５】該合成樹脂バインダーが、不織布に対し
て０．０５〜２０％ｏｗｆの範囲で塗布されているもの
である請求項１〜４のいずれかに記載のフィルター材。
【請求項６】ポリアミン化合物が、下記一般式［１］
に示されるポリビニルアミン化合物であることを特徴す
る請求項１〜４のいずれかに記載のフィルター材。【化１】なお、上記一般式において、ｎ、ｍは０ではなく、か
つ、ｎ＋ｍ＝２００〜４０００の正の整数である。
【請求項７】該消臭性無機系化合物が、多孔質物質、
銅、亜鉛、銀、鉛、鉄、アルミニウム、カルシウム、マ
グネシウム、マンガン、ニッケルおよびコバルトから選
ばれた少なくとも１種類の化合物である請求項１〜６の
いずれかに記載のフィルター材。
【請求項８】該多孔質物質が、二酸化ケイ素、二酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、ゼオライト、シ
リカゲルおよび活性炭から選ばれた少なくとも１種類で
ある請求項７記載のフィルター材。
【請求項９】該合成樹脂バインダーが、ウレタン系樹
脂である請求項１〜８のいずれかに記載のフィルター
材。
【請求項１０】該不織布が、メルトブロー不織布であ
る請求項１〜９のいずれかに記載のフィルター材。
【請求項１１】該メルトブロー不織布が、ポリオレフ
ィン系繊維である請求項１０記載のフィルター材。
【請求項１２】該不織布が、エレクトレット処理され
ているものである請求項１〜１１のいずれかに記載のフ
ィルター材。
【請求項１３】該フィルター材が、請求項１〜１２の
いずれかに記載のフィルター材の少なくとも一部に、メ
ルトブロー不織布を積層して構成されたものであること
を特徴とするフィルター材。