JPH03146064A - 消臭材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は消臭機能を有する材料に関し、さらに詳しくは
ポリエチレンイミンを含有する消臭材に関する。

〔従来の技術］ 近年、生活様式の変化、高進化、居住環境の高密化等に
伴い臭い、特に悪臭に関する問題がクローズソアップさ
れ、各種の消臭、防臭技術に関する提案がなされている
。この中に、オフィス、家庭等の室内空気のタバコの臭
気の消臭がある。

タバコの喫煙によって生じる主流煙中の刺激臭は、主に
低級アルデヒドである。低級アルデヒドの消臭材として
は、例えばアニリン等の芳香族−級アミンを活性炭等に
添着したもの（特公昭６０−５４０９５号公報）、活性
炭をｐＨ１以下に酸性調整したもの（特開昭５４−７４
２６８号公報）、スピネル型の金属酸化物を含有させた
活性炭組成物（特開昭４８−３８２９１号公報）等が知
られている。しかし、特公昭６０−５４０９５号公報に
おいては、アニリン等の芳香族−級アミンを使用してい
るため、取扱い性、安全性に問題があり、特開昭５４−
７４２６８号公報においては、吸着温度条件が１５０〜
３００°Ｃの場合で、常温での吸着効果は満足し得るも
のではない。また、特開昭４８−３８２９１号公報にお
いては、アセトアルデヒドの吸着効果は充分でない。さ
らにポリエチレンイミンによって酸性有害物を除去する
ことが米国特許筒３，３４０，８７９号（１９６７）に
開示されているが、吸湿性物質との併用、低級アルデヒ
ドの効果については示唆されていない。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、常温で低級アルデヒドに対して優れた
消臭性能を有し、例えば空気清浄機用フィルタに用いた
場合でも低級アルデヒドが効果的に除去され、取扱いが
容易で安全性、安定性、加工性等が良好である消臭材を
提供することにある。

〔課題を解決するための手段］ 本発明は、ポリエチレンイミンと非イオン性の吸湿性有
機物質を含有することを特徴とする消臭材である。

ポリエチレンイミンは、非イオン性の吸湿性有機物質が
共存すると、低級アルデヒドに対して優れた吸着特性を
示す。

本発明に用いるポリエチレンイミンの重合度については
消臭性能に関しては特に効果に差はないが、実用的には
６．５〜２４００のものが好ましい。

重合度が低いと粘度が小さくなり、基材に保持させるの
が難しく、また重合度が高すぎると粘度が高くなり、処
理が困難になる傾向がある。

本発明の消臭材に用いられる基材としては、ポリエチレ
ンイミンと非イオン性の吸湿性有機物質を多量に保持で
きるようにポリエチレンイミンに対して親和力を有する
材料か、多孔質であるというような構造的に多量に保持
できるような材料が好ましい。ポリエチレンイミンに対
して親和力を有するような材料としては、例えばセルロ
ース系繊維、カルボキシル基やスルホン基等の陰イオン
性官能基を有する高分子材料等がある。また多孔質体と
しては、ウレタンフオーム、嵩高のシート状物、多孔質
繊維等が挙げられる。

非イオン性の吸湿性有機物質としては、２０°Ｃ１６５
％ＲＨ下での吸湿率が１０重量％以上の非イオン性の吸
湿性有機物質が好ましく、２５重量％以上がさらに好ま
しい。非イオン性の吸湿性有機物質の吸湿率が小さすぎ
ると、低級アルデヒドの吸着効果が充分ではなくなる。

非イオン性の吸湿性有機物質としては、例えばポリエチ
レングリコール、グリセリン、キチン、ラクチド、シス
ノコバラシン、セルロース系物質等がある。

本発明は、ポリエチレンイミンと非イオン性の吸湿性有
機物質だけでも消臭効果を生じるが、これに水を添加す
るとさらに消臭性能はアップする。

この場合、ポリエチレンイミン、非イオン性の吸湿性有
機物質および水の混合物中の水分率は下式％式％ ） （１） （１）式中の符号の説明は下記のとおりである。

ＷＲ：消臭材中の水分率 Ｗ。、　：非イオン性の吸湿性有機物質の重量（ｇ） Ｗ０２：水の重量（ｇ） Ｗ、：ポリエチレンイミンの重量（ｇ）Ｐ　：非イオン
性の吸湿性有機物質の吸湿率（％） 水分率Ｗ、ｌの値は低級アルデヒドの吸着性能の面から
０．４以上が好ましく、さらに好ましくは０゜５以上で
ある。

本発明の消臭材の製法としては、ポリエチレンイミン、
非イオン性の吸湿性有機物質および所望により水を単独
または混合物で基材の表面に付着および／または反応さ
せるか、基材成形時にブレンドし基材に保有させる。基
材が非イオン性の吸湿性有機物質であれば、非イオン性
の吸湿性有機物質はあらかじめポリエチレンイミンと混
合しなくてもよい。以上の方法により、基材にポリエチ
レンイミン、非イオン性の吸湿性有機物質および所望に
より水を保有した消臭材を得ることができる。

本発明の消臭材は、アミン系化合物の一般特性として当
然ながら酸性ガスに対しての消臭性能をあわせて持って
いる。

〔発明の効果） 本発明の消臭材は、低級アルデヒドの除去に冷めて優れ
た性能を有し、青酸や酸性悪臭物質等に対しても効果が
ある。

以下に本発明の効果を実施例によりさらに詳細に説明す
る。なお、実施例中の％はすべで重量％である。

実施例１．２、比較例１ ナイロン製不織布（１０ｇ、２０　ｃ＋ｎ　Ｘ　２４．
５　ｃｍＸ１ｃｎ＋）に重合度１６３０のポリエチレン
イくンと分子量４００のポリエチレングリコールの混合
重量比が、１：０．１：２．８、ｔ：４．Ｓの溶液を３
９重量％含浸した。これらのサンプルをそれぞれ空気清
浄機のフィルタ収納部ヘセットし、ｌｒｄのアクリル樹
脂製密閉容器にこの空気清浄機とアセトアルデヒド４．
０％水溶液を１３１ｍ１入れ、空気清浄機を運転して運
転時間と残存臭気量の関係を調べ、吸着スピードを評価
した。

臭気濃度の測定はガス検知管で行い、空気清浄機の風量
は３．０ポ／ｍｉｎとした。

結果を第１表に示す。表から明らかなように、非イオン
性の吸湿性物質であるポリエチレングリコールを併用し
た実施例１〜２は、ポリエチレングリコールを含まない
比較例１と較べて大幅に吸着速度が向上している。

以下余白 実施例３．４ アクリル製織布３．Ｏｇに重合度２８のポリエチレンイ
ミンを１．Ｏｇ付着させた消臭材を比較例２とし、アク
リル製織布３．Ｏｇに重合度２日のポリエチレンイミン
を０．７ｇ、分子量４００のポリエチレングリコールを
２．８ｇの混合物を付着させた消臭材を実施例３とし、
アクリル製織布３．Ｏｇに重合度２８のポリエチレンイ
ミンを０．７ｇ、グリセリンを２．８ｇの混合物を付着
させた消臭材を実施例４として、容量６００ｍｌ！のマ
イヤーフラスコ中にアセトアルデヒド４５．ＯＯＯｐｐ
ｍの気体を１０ｍｆとともにそれぞれのサンプルを入れ
、３０分後の残存ガス濃度をガス検知管で測定した結果
を第２表に示す。非イオン性の吸湿性有機物質とポリエ
チレンイミンをアクリル製織布に付着させた実施例３、
実施例４は、非イオン性の吸湿性有機物質を含まない比
較例２と較べてアセトアルデヒドに対して優れた消臭性
能を有するものであった。

第 表 ＊初期濃度７５０ｐｐｍ 実施例５ キュプラ製添付布１０．０　ｇに重合度１６３０のポリ
エチレンイミンを１．０ｇ付着させた消臭材を実施例５
とし、ウレタンフオーム５．０ｇに重合度１６３０のポ
リエチレンイミンを１．０ｇ付着させた消臭材を比較例
３とした。比較例としてヤシガラ活性炭１．０ｇ比較例
４およびヤシガラ活性炭に硝酸アルミニウムを単独で熱
分解して得た酸化アルミニウムと、エチルシリケートを
熱分解して得たシリカ粉末とをそれぞれ５．０重量％混
合した活性炭配合物１．０ｇ比較例５について実施例３
．４の方法で吸着性能測定を行った結果を第３表に示す
。実施例５は比較例３、比較例４、比較例５よりもアセ
トアルデヒドに対して優れた消臭性能を有するものであ
った。

第　　　３　　　表 ＊初３ｔ）］濃度７５０ｐｐｍ 実施例６ アクリロニトリル７９％とアクリル酸２１％の混合比で
共重合したポリマーを７５％硝酸に熔解し、２５％硝酸
浴中で紡糸して得た３デニールの繊維を、重合度１６３
０のポリエチレンイミン重量％と純水１２重量％からな
る常温のエタノール溶液で３分浸漬処理した後、エタノ
ールで洗浄、乾燥した。このようにして得られたものは
、重量増加よりポリエチレンイミンの付着量は３％とな
る。次いでこの試料を分子量４００のポリエチレングリ
コール中に浸漬後、遠心分離機を用いて３０００ｒｐｍ
で１分間処理して実施例６の試料を得た。ここで得られ
た実施例６の試料のポリエチレングリコールの付着量は
３２％であった。実施例６の試料３．０ｇを実施例３．
４に示す方法で消臭性能を評価したところ、第４表に示
すごとくアセトアルデヒドに対して優れた消臭性能を有
するものであった。

第 表 ＊初期濃度７５０ｐｐｍ 実施例７ ウレタンフオームを重合度１６３０のポリエチレンイミ
ン３０重量％水溶液で浸漬処理した後、遠心分離機を用
いて３０００ｒｐｍで１分間処理して実施例７の試料を
得た。ここで得られた実施例７の試料のポリエチレンイ
ミン水溶液の付着量は３５％であった。実施例７の試料
１．０　ｇを実施例３．４に示す方法で消臭性能を評価
したところ、第４表に示すごとくアセトアルデヒドに対
して優れた消臭性能を有するものであった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ポリエチレンイミンと非イオン性の吸湿性有機物質を含
   有することを特徴とする消臭材。