JP5037836B2 - 光触媒材料 - Google Patents

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Description

本発明は、光照射によって窒素酸化物(NO)の化学反応の触媒としての性能を高める光触媒材料に関するものである。
従来より、気体中の窒素酸化物を除去することが可能な物質として、酸化チタン(TiO)や酸化亜鉛(ZnO)などの光触媒物質が知られている。これらの光触媒物質は、光照射による光触媒作用で気体中の窒素酸化物の化学反応を促進することで、気体中の窒素酸化物を除去することができる。
また、表面に貴金属を担持させることで光触媒物質の触媒性能を高め得ることも知られている。例えば、特許文献1には、光触媒物質たる酸化チタンの表面に、貴金属たる金(Au)を担持させたことで、無垢の酸化チタンに比べて良好な光触媒性能を発揮させるようにした光触媒物質が記載されている。また例えば、特許文献2には、光触媒物質たる酸化亜鉛の表面に、パラジウム(Pd)や白金(Pt)等の貴金属を担持させたことで、無垢の酸化亜鉛に比べて良好な光触媒性能を発揮させるようにした光触媒物質が記載されている。なお、気体中の窒素酸化物(NO)は、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO)のことを示す。
一方、近年の住宅の高気密化に伴い、建築資材や家具から発せられる有機溶媒成分によるシックハウス症候群が増加している。このため、近年の新築住宅では、外気を室内にゆっくり取り入れることで、1時間あたりに室内の半分の空気を外気と入れ替えることが可能な24時間換気システムと呼ばれる機械換気設備の設置が義務付けられるようになった。
特開平2−90924号公報 特開平11−179205号公報
ところが、幹線道路の近くにある住宅では、換気により、建築資材や家具から発せられる有機溶媒成分を室外に排出する代わりに、自動車の排気ガス中に含まれる窒素酸化物を室内に取り入れて、呼吸器系疾患を引き起こしてしまうおそれがある。
このような呼吸器系疾患の発生を抑えるべく、光触媒物質の光触媒作用によって外気から窒素酸化物を除去しながら室内に取り入れるようにすることが考えられる。そして、外気中の窒素酸化物の濃度変動にかかわらず、窒素酸化物を安定して除去できるようにするためには、より窒素酸化物分解性能に優れた光触媒物質の開発が望まれる。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、従来よりも窒素酸化物除去性能に優れた光触媒材料を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光照射により、窒素酸化物(NO)を分解する触媒としての性能を高める光触媒材料であって、多孔質構造の酸化チタンである多孔質酸化チタンと、光触媒作用による窒素酸化物分解能力が該多孔質酸化チタンよりも高く、且つ銀粒子を担持させた酸化亜鉛粒子である、銀担持酸化亜鉛粒子とを含有することを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1の光触媒材料において、上記多孔質酸化チタンと上記銀担持酸化亜鉛粒子とのうち、何れか一方の1重量部に対して、他方を0.5〜2重量部の割合で添加したことを特徴とするものである。
これらの発明においては、第1光触媒物質が多孔質構造によって窒素酸化物を吸着あるいは捕捉しながら、光触媒作用による化学反応の促進によってその窒素酸化物を分解する。この一方で、気体中の窒素酸化物や、第1光触媒物質に吸着あるいは捕捉されている窒素酸化物を、第1光触媒物質よりも窒素酸化物分解能力の高い第2光触媒物質によって良好に分解する。かかる構成では、後述する実験から明らかなように、第1光触媒物質による窒素酸化物の吸着あるいは捕捉と、第2光触媒物質による窒素酸化物の分解との相乗作用により、従来の単一種類の光触媒物質に比べて、優れた窒素酸化物除去性能を発揮することができる。
以下、本発明を適用した光触媒材料の一実施形態について説明する前に、本発明を理解する上で参考になる参考形態に係る光触媒材料について説明する
参考形態に係る光触媒材料は、無機物質からなる第1光触媒物質と、これとは異なる無機物質からなる第2光触媒物質とを含有している。第1光触媒物質、第2光触媒物質の何れも、光照射によって窒素酸化物(以下、NOという)の化学反応の触媒としての性能を高めることができる。
第1光触媒物質は多孔質構造を有しており、その3次元立体構造の多孔によって気体との接触効率を高めている。そして、気体中のNOを効率良く吸着あるいは捕捉することが可能である。かかる第1光触媒物質としては、周知のゾル−ゲル法や特開2003−321222号公報に記載の方法などによって製造された多孔質酸化チタン(TiO)が挙げられる。
第2光触媒物質は、光触媒作用によるNO分解能力が第1光触媒物質よりも高くなっている。第2光触媒物質として機能することが可能な無機物質としては、アナターゼ型の結晶構造を有するアナターゼ型二酸化チタン、正方晶型の構造を有するルチル型二酸化チタン、斜方晶型の構造を有するブルッカイト型二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化第2鉄、三酸化2ビスマス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウムなどが挙げられる。これらは、そのまま、あるいは表面に貴金属を担持することで、多孔質構造の無機物質からなる第1光触媒物質よりも窒素酸化物分解能力が高い第2光触媒物質として機能することが可能である。
前述した第2光触媒物質として機能することが可能な無機物質に、貴金属を担持させる方法としては、特許文献1、特許文献2、特開2005−319451号公報などに記載の方法を用いることが可能である。なお、貴金属とは、金(Au)、銀(Ag)あるいは白金属(ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt))のことを示す。
参考形態に係る光触媒材料は、上述した第1光触媒物質と第2光触媒物質とをミキサー等によって混合することで製造することが可能である。また、必要に応じて加熱処理や薬品処理を施してもよい。
かかる構成の光触媒材料においては、それに通される気体中のNO濃度が一時的に大きく高まって第1光触媒物質や第2光触媒物質の触媒作用によるNO分解能力を超えたとしても、処理しきれない分のNOが第1光触媒物質の多孔質構造内に一時的に拘束される。そして、拘束されたNOが第1光触媒物質に近接する第2光触媒物質に強制的に接触せしめられることで、第2光触媒物質の触媒作用によるNOの化学反応が促進されてNOが効率良く除去される。更に、第1光触媒物質の多孔質構造内に拘束されたNOのうち、第2光触媒物質との非接触位置にあるものは、第1光触媒物質の触媒作用によって分解される。これらの結果、従来の単一種類の光触媒物質に比べて、優れたNO除去性能を発揮することができる。
次に、参考形態に係る光触媒材料に、より特徴的な構成を付加した光触媒材料である、実施形態に係る光触媒材料について説明する。
実施形態に係る光触媒材料では、第1光触媒物質として、多孔質酸化チタン粉末を含有している。この多孔質酸化チタン粉末は、周知のゾル−ゲル法によって二酸化チタンに多孔質構造を付与したものである。
また、実施形態に係る光触媒材料では、第2触媒物質として銀担持酸化亜鉛粉体を含有している。この銀担持酸化亜鉛粉体については、特開2005−319451号公報に記載の製造方法によって製造した。具体的には、まず、クエン酸ナトリウム3水和物及び硫酸鉄7水和物を含む水溶液に、硝酸銀水溶液を添加するなどして、銀コロイド分散液を得る。次いで、この銀コロイド分散液と、酸化亜鉛の水溶液とが混合された混合液を磁性容器中で加熱して水分を蒸発させた後、得られた粉末を乳鉢中で更に細かく粉砕する。これにより、表面に銀ナノ微粒子を担持した銀担持酸化亜鉛粉末を得る。
この銀担持酸化亜鉛粉末と、上述の多孔質酸化チタン粉末とを、周知の乾式粉体混合機によって1対1の重量比で60秒間混合した。この混合により、混合機の回転波で両粉末に打撃を与えることで、多孔質酸化チタン粒子の凹凸に銀担持酸化亜鉛粒子を入れ込むことができる。このようにして、本実施例に係る光触媒材料を得た。
本発明者らは、この光触媒材料にて、気体中からNOを除去する実験を行った。実験にあたっては、図1に示すNO除去実験システムを用いた。同図において、NO除去実験システムは、空気精製装置1、空気送出管2、加湿器3、加湿空気送出管4、分岐管5、NOガスボンベ6、流量制御弁7、暗箱8、石英ガラス管9、光源10、処理気体送出管11、NO濃度測定装置12などを有している。
暗箱8は、その内部を外光から遮断するものであり、その天板内壁に光源10を保持しているとともに、石英ガラス管9を内包している。図中で100という符号が付されているのは試料であり、試料としては本実施例に係る光触媒材料などが用いられる。試料100は、この石英ガラス管9内に封入されており、光触媒材料や光触媒物質の場合には、光源10から光照射を受けることで、光触媒性能を高めることができる。なお、光源10は、図示しないブラックライト灯(F4T5/BLB)と昼光色蛍光灯(FL4EX−N−H)とを有しており、それぞれのオンオフを独立して行うことができる。ブラックライト灯から発せられる光は、図2に示すような波長特性を有する。また、昼光色蛍光灯から発せられる光は、図3に示すような波長特性を有する。
空気精製装置1は、室内の空気を取り入れて、その空気中に含まれるTHC、CO、NO、CO、H、HOなどを周知の技術によって除去して、それぞれ1[ppb]以下の濃度まで下げることが可能である。空気精製装置1によって精製された空気は、空気送出管2と加湿器3とを経由して加湿された後、加湿空気送出管4内に流入する。
NOガスボンベ6は、Nベースで5[ppm]濃度のNOガスを収容しており、そのNOガスを分岐管5に向けて送り出す。この分岐管5は、上述した加湿空気送出管4から分岐したものであり、分岐管5内に送り出されたNOガスは加湿空気送出管4内で加湿空気と混合される。NOガスと加湿空気との混合比は、分岐管5に設けられた流量制御弁7の操作によるNOガス送出量、及び、空気精製装置1からの空気送出量を調整することで、任意の比に設定することが可能である。本実験においては、混合比の調整により、1[ppm]のNOを含むNO汚染空気をつくり出した。
このNO汚染空気は、加湿空気送出管4に接続された石英ガラス管内に進入して、試料100内に通される。この際、試料100の触媒作用により、NOの一部量が除去されて処理気体となる。そして、処理気体送出管11を通って暗箱8外に出た後、NO濃度測定装置12を経由してから排気される。NO濃度測定装置12内では、周知の技術により、NO濃度とNO濃度とが測定される。
かかる構成のNO除去実験システムにおいて、相対湿度50[%]、NO濃度1[ppm]のNO汚染空気を、0.8[L/min]の流速で試料100内に通しながら、通過後の処理気体中のNO濃度及びNO濃度を連続測定した。そして、1時間分のNO濃度測定データの積分により、処理気体からの1時間あたりのNO検出量を求め、その結果を1時間あたりのNO送出量から減じることで、1時間あたりのNO処理量を求めた。また、1時間分のNO濃度測定データの積分によって処理気体からの1時間あたりのNO検出量を求め、その結果を前述のNO検出量から減じることで、試料100からの1時間あたりのNO放出量を求めた。試料100の触媒作用により、NOがNO以外の化合物に変換されるとは限らず、触媒作用による化学変化によってNOの一部がNOに変換されることもある。このように変換されたNOの量、即ち、試料100からのNO放出量については、NO検出量とNO検出量との総和である前述のNO検出量から、NO検出量を減じることで求めることができる。
試料100としては、実施形態に係る光触媒材料、これの構成要素である上述の多孔質酸化チタン粉末、及び銀担持酸化亜鉛粉末の3種類を用いた。これら3種類の試料についてそれぞれ個別に、上述した実験を5回繰り返した後、試料を水洗い及び乾燥させてから6回目を行った。
図4は、光源10のブラックライト灯だけを点灯した場合におけるNO除去処理の実験結果を示す棒グラフである。同図において、棒グラフの高さは、上述のNO検出量に基づく1時間あたりのNO処理量を示している。また、棒グラフ内における網掛け領域は、上述のNO放出量を示している。試料100の光触媒作用による化学反応でNOではなくなったが、NOになってしまったものの量である。よって、試料100による実際のNO除去量は、棒グラフ内における白抜きの領域になる。
実施形態に係る光触媒材料によるNO処理量と、多孔質酸化チタンによるNO処理量とはほぼ同じであるが、多孔質酸化チタンは実施例に係る光触媒材料に比べてNO放出量が数倍もあることから、実質的なNO除去量が少なくなっていることがわかる。
銀担持酸化亜鉛は、実施例に係る光触媒材料や、多孔質酸化チタンに比べて、NO処理量が少ない。これは、多孔質構造を有さない銀担持酸化亜鉛におけるNO汚染空気との接触面積が小さいためであると考えられる。銀担持酸化亜鉛はNO放出量がごく少量であるため、多孔質酸化チタンに比べて、NO汚染空気との接触面積が小さいにもかかわらず、NO除去量は多くなっている。
第1光触媒物質である多孔質酸化チタンと、第2光触媒物質である銀担持酸化亜鉛との混合物である実施形態に係る光触媒材料は、次のような特性を有することがわかる。即ち、多孔質構造によってNO処理量が銀担持酸化亜鉛よりも多いという多孔質酸化チタンの特性と、NO放出量がごく少量であるという銀担持酸化亜鉛の特性とを兼ね備えている。このため、多孔質酸化チタン単体や銀担持酸化亜鉛単体よりも多くのNOを除去することができている。多孔質酸化チタンが光照射による励起によってNOを積極的に吸着させて濃縮する一方で、濃縮されたNOをNO除去能力の高い銀担持酸化亜鉛による光触媒作用で化学分解したからである。実施形態に係る光触媒材料と、銀担持酸化亜鉛とで、NO放出量に有意差が認められないことから、銀担持亜鉛が酸化チタンの放出するNOを余力で分解していると考えられる。
実施形態に係る光触媒材料のNO除去能力は、同図に示すように経時的に少しずつ低下していくが、水洗処理が行われることで、初期能力近くまで復帰し得ることがわかる。
図5は、光源10の昼光色蛍光灯だけを点灯した場合におけるNO除去処理の実験結果を示す棒グラフである。実施例に係る光触媒材料、多孔質酸化チタン、銀担持酸化亜鉛の何れも、ブラックライトを照射した場合に比べて、NO除去量が低下する点の他は、ブラックライト照射時とほぼ同様の結果になっている。なお、多孔質酸化チタン、銀担持酸化亜鉛は何れも、その光触媒作用を高めるためには400[nm]以下の波長の光照射が必要であり、可視光の照射で光触媒作用を高めることはできない。
本発明者らは、次に、多孔質酸化チタンと銀担持酸化亜鉛との適切な混合比を調査するための実験を行った。具体的には、試料として、多孔質酸化チタンと銀担持酸化亜鉛との混合比(対重量)が次に掲げるように互いに異なっている5種類のものを容易した。そして、これら5種類の試料についてそれぞれ、先の実験と同様にしてNO処理量、NO2放出量及びNO除去量を調べた。なお、光源としては、ブラックライトのみを照射した。
・混合比3:1(TiO:Ag−ZnO)
・混合比2:1(TiO:Ag−ZnO)
・混合比1:1(TiO:Ag−ZnO)
・混合比1:2(TiO:Ag−ZnO)
・混合比1:3(TiO:Ag−ZnO)
この実験の結果を図6にグラフとして示す。図示のように、多孔質酸化チタンの混合率が銀担持酸化亜鉛に比べて高い場合において、多孔質酸化チタンの量が銀担持酸化亜鉛の2倍であっても、良好なNO除去性能が発揮される。また、NO放出量も、混合比1:1の場合と同様に僅かな値に留めることができている。但し、多孔質酸化チタンの量が銀担持酸化亜鉛の3倍になると、NO放出量が急激に多くなってしまうことがわかる。
一方、多孔質酸化チタンの混合率が銀担持酸化亜鉛に比べて低い場合において、多孔質酸化チタンの量が銀担持酸化亜鉛の2分の1であっても、良好なNO除去性能が発揮される。また、NO放出量も、混合比1:1の場合と同様に僅かな値に留めることができている。但し、多孔質酸化チタンの量が銀担持酸化亜鉛の3分の1になると、NO処理量が急激に少なくなってしまうことがわかる。
これらの結果を踏まえて、実施形態に係る光触媒材料においては、多孔質酸化チタンと銀担持酸化亜鉛とのうち、何れか一方の1重量部に対して、他方を0.5〜2重量部の割合で添加している。かかる構成では、多孔質酸化チタンにNOを吸着させることによって光触媒材料にNOを一時的に捕捉すること、及び、銀担持酸化亜鉛によって僅かなNO放出量でNOを積極的に分解すること、による相乗作用を確実に得ることができる。
以上、実施形態に係る光触媒材料においては、第1光触媒物質として、多孔質酸化チタンを用いている。多孔質酸化チタンは、代表的な光触媒物質であり、様々な仕様のものが市販されている。よって、市販の多孔質酸化チタンを用いて、光触媒材料を安価に製造することができる。
また、実施形態に係る光触媒材料においては、第2光触媒物質として、酸化亜鉛粒子にこれよりも小径の貴金属粒子を担持させた貴金属担持酸化亜鉛粒子からなるものを用いている。かかる構成では、第2光触媒物質として無垢の酸化亜鉛粒子からなるものを用いる場合に比べて、NO除去性能を高めることができる。
また、実施形態に係る光触媒材料においては、貴金属担持酸化亜鉛粒子として、貴金属粒子たる銀粒子を担持させた銀担持酸化亜鉛粒子を用いている。かかる構成では、銀粒子の担持によって酸化亜鉛粒子のNO分解能力を高めることができる。
また、実施形態に係る光触媒材料においては、第1光触媒物質として、多孔質酸化チタンを用いるとともに、貴金属担持酸化亜鉛粒子として、銀粒子を担持させた銀担持酸化亜鉛粒子を用いている。かかる構成では、既に説明したように、多孔質酸化チタン単体に比べて、NO分解能力を高めつつ、NO放出量を大幅に低減することができる。
また、実施形態に係る光触媒材料においては、多孔質酸化チタンと銀担持酸化亜鉛とのうち、何れか一方の1重量部に対して、他方を0.5〜2重量部の割合で添加しているので、多孔質酸化チタンにNOを吸着させることによって光触媒材料にNOを一時的に捕捉すること、及び、銀担持酸化亜鉛によって僅かなNO放出量でNOを積極的に分解すること、による相乗作用を確実に得ることができる。
NO除去実験システムを示す概略構成図。 同NO除去実験システムのブラックライト灯から発せられる光の波長特性を示すグラフ。 同NO除去実験システムの昼光色蛍光灯から発せられる光の波長特性を示すグラフ。 同ブラックライト灯だけを点灯した場合におけるNO除去処理の実験結果を示す棒グラフ。 同昼光色蛍光灯だけを点灯した場合におけるNO除去処理の実験結果を示す棒グラフ。 2種類の光触媒材料の混合比と、NO除去量との関係を示す棒グラフ。
符号の説明
1:空気精製装置
2:空気送出管
3:加湿器
4:加湿空気送出管
5:分岐管
6:NOガスボンベ
7:流量制御弁
8:暗箱
9:石英ガラス管
10:光源
11:処理気体送出管
12:NO濃度測定装置

Claims (2)

  1. 光照射により、窒素酸化物(NO)を分解する触媒としての性能を高める光触媒材料であって、
    多孔質構造の酸化チタンである多孔質酸化チタンと、光触媒作用による窒素酸化物分解能力が該多孔質酸化チタンよりも高く、且つ銀粒子を担持させた酸化亜鉛粒子である、銀担持酸化亜鉛粒子とを含有することを特徴とする光触媒材料
  2. 請求項1の光触媒材料において、
    上記多孔質酸化チタンと上記銀担持酸化亜鉛粒子とのうち、何れか一方の1重量部に対して、他方を0.5〜2重量部の割合で添加したことを特徴とする光触媒材料。
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