JP5037748B2 - オゾン水の濃度調整方法及びオゾン水供給系 - Google Patents
オゾン水の濃度調整方法及びオゾン水供給系 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾン水の濃度調整方法、オゾン水供給系及びオゾン水のサンプリング方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、電子材料などのウェット洗浄工程において、オゾン水を使用箇所に供給するに際して、使用箇所に所要のオゾン濃度のオゾン水を容易に供給することができるオゾン水の濃度調整方法及びオゾン水供給系並びにオゾンによる酸化の影響を受けることなくオゾン水の水質を分析することができるオゾン水のサンプリング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの電子材料の表面から、微粒子、有機物、金属などを除去することは、製品の品質、歩留まりを確保する上で極めて重要である。この目的のために、いわゆるRCA洗浄法と呼ばれる過酸化水素をベースとする濃厚薬液による高温でのウェット洗浄が行われ、アンモニアと過酸化水素水の混合溶液(APM)や塩酸と過酸化水素水の混合溶液(HPM)などが用いられていた。これらの洗浄法を採用した場合の多大な薬液コスト、リンス用の超純水コスト、廃液処理コスト、薬品蒸気を排気し新たに清浄空気を作る空調コストなどを低減し、さらに水の大量使用、薬物の大量廃棄、排ガスの放出などの環境への負荷を低減するために、近年ウェット洗浄工程の見直しが進められている。
本発明者らは、先に純水にオゾンを溶解した電子材料洗浄用のガス溶解洗浄水を開発した。純水にオゾンを溶解した洗浄水は、溶存オゾン濃度が数mg/リットル程度の低濃度でありながら、極めて高い酸化力を発揮し、電子材料表面に付着した有機物や金属などの不純物による汚染を除去する工程や、シリコン基板の表面を均一に酸化してケミカル酸化膜層を形成する工程で活用されている。純水にオゾンを溶解した洗浄水は、残留性がないので被洗浄物の表面を清浄に保ち、また、オゾンの分解又は除去によりふたたび高純度の水となり、再利用することができるという利点も有する。しかし、オゾンを溶解した洗浄水は、溶存オゾンが経時的に自己分解して酸素ガスとなるために、オゾン濃度の維持管理が容易ではない。
これに対し、本発明者らは、オゾン含有ガスと純水とを通水配管内で混合しつつ送給することにより、オゾン濃度の低下が抑制されることを見いだし、オゾン濃度がほぼ一定したオゾン水を供給するシステムを開発した。すなわち、オゾン発生器でオゾンと酸素ガスの混合ガスを製造し、オゾン溶解装置において純水中に送り込む。オゾンと酸素ガスの混合ガスは、純水と混合して気液混合状態となり、オゾンが溶解してオゾン水が生成し、さらに気液混合状態のまま通水配管の中を流れる。水中に溶解したオゾンは、自己分解により酸素ガスとなるが、自己分解によるオゾンの減少分は、気相中のオゾンが水相中に溶解することにより補われるので、水中のオゾン濃度をほぼ一定に保つことができる。しかし、このシステムによっても、オゾン水を使用箇所へ導く分岐配管が複雑な配管経路を経由すると、オゾン濃度が低下する場合がある。また、使用箇所によって、オゾン濃度の異なるオゾン水が必要とされる場合もある。
特開平10−57907号公報には、一定濃度のオゾン水を安定的に供給し得る方法として、オゾン水製造手段で得られるオゾン水の供給量を、オゾン水の最大吐出量よりも高く設定し、オゾン水タンク内のオゾン水量が常時一定範囲になるように制御する方法が提案されている。しかし、このような方法では、制御が複雑で、大がかりな設備が必要となる。
半導体や液晶などの電子産業で使われるオゾン水は、オゾン以外の不純物に関しては非常に高い純度が要求されており、使用にあっては分析をしてその水質を確認する必要がある。分析するためには、試料水を採取する必要があるが、試料水の容器としては、通常ポリエチレン製やポリプロピレン製などの耐オゾン性に乏しい容器が用いられている。また、オゾン水中の微粒子数を測定するためには、オゾン水をフィルターでろ過して微粒子を捕捉する必要があるが、微粒子捕捉用の親水性フィルターもまた耐オゾン性が乏しい。
耐オゾン性の乏しい容器にオゾン水を採取すると、容器の表面がオゾンによって侵され、不純物が容器壁から試料水中に溶出して、正しい水質分析結果が得られない。また、微粒子の測定の場合には、耐オゾン性の乏しいフィルターを用いると、フィルター表面がオゾンによって侵されて、表面に凹凸が発生し、捕捉された微粒子が正しく識別計数できないという問題が生ずる。
オゾン水は、電子産業分野におけるウェット洗浄に限らず、医薬品工業、食品工業などの分野でも、洗浄、殺菌などに広く利用されているので、オゾン水の濃度の厳密な調整や、オゾン水の水質の正確な分析に対して、多方面から強い要求が出されている。このために、使用箇所に所要のオゾン濃度のオゾン水を容易に供給することができるオゾン水の濃度調整方法及びオゾンによる酸化の影響を受けることなく水質を分析することができるオゾン水のサンプリング方法が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子材料などのウェット洗浄工程において、オゾン水を使用箇所に供給するに際して、使用箇所に所要の濃度のオゾン水を容易に供給することができるオゾン水の濃度調整方法及びオゾン水供給系並びにオゾンによる酸化の影響を受けることなくオゾン水の水質を分析することができるオゾン水のサンプリング方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、オゾン溶解装置において純水に過剰のオゾンを溶解させ、使用箇所において使用される前にオゾンの分解を促進することにより、オゾン水の濃度を容易に調整することができ、かつ、同様な手段によりオゾン水中のオゾンを完全に分解したのち試料水を採取することにより、オゾンによる酸化の影響を受けることなくオゾン水の水質の分析が可能となることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)過剰にオゾンを溶解させたオゾン水(ただし、電解水生成装置で生成された酸性水にオゾンを溶解させたオゾン水を除く)のオゾン濃度を使用箇所の所定の濃度にまで低下させる濃度低下手段であって、電子材料のウェット洗浄工程のオゾン水の使用箇所の通水配管に設置した駆動部分を有しないスタティックミキサーによる乱流化により、オゾンの分解を促進してオゾン水の濃度を使用箇所の所定の濃度に調整することを特徴とする電子材料のウェット洗浄工程に用いるオゾン水の濃度調整方法、
(2)使用箇所の所定の濃度に調整されたオゾン水中のオゾンを完全に分解して、水質分析用の試料水を採取したのち、前記オゾン水中のオゾン以外の成分の水質を分析することを特徴とする第(1)項記載の電子材料のウェット洗浄工程に用いるオゾン水の濃度調整方法、及び、
(3)過剰にオゾンを溶解させたオゾン水(ただし、電解水生成装置で生成された酸性水にオゾンを溶解させたオゾン水を除く)のオゾン濃度を使用箇所の所定の濃度にまで低下させる分解促進装置であって、該分解促進装置が、電子材料のウェット洗浄工程のオゾン水の通水配管経路に設けられたスタティックミキサーによる乱流化装置であることを特徴とする第(1)項記載の電子材料のウェット洗浄工程に用いるオゾン水の濃度調整方法に使用するオゾン水供給系、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のオゾン水の濃度調整方法は、過剰にオゾンを溶解させたオゾン水を調製し、オゾンの分解を促進することにより、使用箇所において必要とされるオゾン水の濃度に調整するものである。また、本発明のオゾン水供給系は、オゾン水製造装置、オゾン水の通水配管及びオゾンの分解促進装置を有するものである。本発明に用いるオゾン水製造装置は、オゾン発生装置とオゾン溶解装置を有するものであることが好ましい。オゾン発生装置に特に制限はなく、例えば、無声放電によるオゾン発生器や、硫酸水溶液を白金電極又は過酸化鉛電極を用いて電気分解する装置などを挙げることができる。オゾン溶解装置にも特に制限はなく、例えば、耐オゾン性の気体透過膜を内蔵したモジュールや、バブリング装置、インラインミキシング装置などと気液分離装置の組み合わせなどを挙げることができる。
本発明において、オゾン水を電子材料などの洗浄に用いる場合は、溶媒となる水は超純水を用いることが好ましい。使用する超純水は、25℃における電気抵抗率が18.0MΩ・cm以上であり、有機体炭素の濃度が10μg/リットル以下であり、銅及び鉄の濃度がそれぞれ20ng/リットル以下であることが好ましい。
【0006】
本発明において、オゾンを溶解させる純水は、あらかじめ脱気して飽和度を低下させ、水中の気体溶解キャパシティに空きを作ったのち、オゾンを溶解することが好ましい。脱気して気体溶解キャパシティに空きを作ることにより、雰囲気と平衡状態にある純水の溶存ガスを置換しつつオゾンを溶解させる場合に比べて、迅速にオゾンを溶解させて、過剰にオゾンを溶解させたオゾン水を容易に調製することができる。
酸素ガス中で無声放電を行うと、通常オゾン10〜20重量%と酸素ガス80〜90重量%の混合気体が得られる。このような混合気体を純水に溶解すると、オゾンは酸素ガスに比べて水に溶けやすいので、オゾンと酸素ガスを含む混合気体と直接又は気体透過膜を介して接している水には、気相のオゾンの分圧以上に、オゾンが酸素ガスに比べて優先的に溶解する。必要に応じて、液体窒素で冷却した酸素に交流電圧をかけてオゾンと酸素の混合物を生成させ、分別することによりオゾン含有率の高い混合気体を得ることができる。圧力105Paにおけるオゾンの水への溶解度は、11.8℃において29.9mg/リットル、15℃において25.9mg/リットル、27℃において13.9mg/リットルである。本発明において、過剰にオゾンを溶解させたオゾン水のオゾン濃度に特に制限はないが、電子材料の洗浄に用いるオゾン水のオゾン濃度は通常5〜8mg/リットル程度であるので、通水配管が長い場合であっても、オゾン濃度が20〜30mg/リットルのオゾン水を調製することにより、本発明のオゾン水の濃度調整方法を適用し、本発明のオゾン水供給系を構成することができる。
【0007】
本発明において、オゾンの分解を促進する手段に特に制限はないが、オゾン水の通水経路の長さの調節、オゾン水の通水経路の加温、オゾン水の通水経路への超音波の伝達、オゾン水の通水経路への紫外線の照射、オゾン水の通水経路の乱流化、オゾン水の通水経路へのオゾンにより酸化される化合物の添加などを挙げることができる。これらのオゾンの分解を促進する手段は、1種を単独に用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、オゾンの分解促進装置に特に制限はないが、オゾン水の通水経路の長さの調節配管、オゾン水の通水経路を加温する加温装置、オゾン水の通水経路に設けられた超音波伝達装置、オゾン水の通水経路に設けられた紫外線照射装置、オゾン水の通水経路に設けられた乱流発生装置、オゾン水の通水経路に設けられたオゾンにより酸化される化合物の添加装置などを挙げることができる。これらのオゾン分解促進装置は、1種を単独に用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明においては、オゾン水の通水経路の長さの調節配管を設け、通水経路の長さを調節することにより、使用箇所に達するまでのオゾン水の通水時間を延長し、オゾンの分解を促進してオゾン濃度を調整することができる。配管の材料に特に制限はないが、オゾン水を電子材料などの洗浄に用いる場合は、オゾン水中への不純物の溶出の少ない材料であることが好ましい。このような配管材料としては、例えば、表面を酸化処理して酸化皮膜を形成した不動態化金属、石英、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂などを挙げることができる。
【0008】
本発明においては、オゾン水の通水経路を加温する加温装置を設け、オゾン水の通水経路を加温することにより、オゾンの分解を促進してオゾン濃度を調整することができる。オゾン水の通水経路を加温することにより、オゾン水の通水経路の長さを調節する場合に比べて、短い配管を用いてオゾンの分解を促進し、オゾン濃度を調整することができる。通水経路の加温温度は、30〜100℃であることが好ましく、40〜80℃であることがより好ましい。オゾン水の通水経路を加温する方法に特に制限はなく、例えば、通水配管の一部を温水浴に浸漬する方法、通水配管の一部を恒温槽に通す方法、通水配管の一部をヒーターで被覆する方法などを挙げることができる。
本発明においては、オゾン水の通水経路に超音波伝達装置を設け、オゾン水に超音波を伝達することにより、オゾンの分解を促進し、オゾン濃度を調整することができる。オゾン水の通水経路に超音波を伝達する方法に特に制限はなく、例えば、超音波発振器と通水経路を機械的に接続して、通水経路に超音波を伝達することができる。オゾン水に超音波を伝達することにより、オゾン水中に超音波キャビテーションが生成し、オゾンの分解が促進される。伝達する超音波の周波数は、10KHz〜3MHzであることが好ましい。
【0009】
本発明においては、オゾン水の通水経路に紫外線照射装置を設け、オゾン水に紫外線を照射することにより、オゾンの分解を促進し、オゾン濃度を調整することができる。紫外線の照射に用いる光源に特に制限はなく、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプなどを挙げることができる。これらの中で、紫外線照射効率の高い低圧水銀ランプを好適に用いることができる。通水経路の紫外線照射部の配管には、石英ガラス、透明テフロンなどの紫外線透過性の材料からなるセルを設けることにより、オゾン水に紫外線を効果的に照射することができる。紫外線の照射により、オゾンは紫外線を吸収して励起され、不安定になって分解が促進される。この時、紫外線は254nm付近の波長を多く含むものを用いるとよい。本発明においては、オゾン水の通水経路に乱流発生装置を設け、オゾン水の通水経路を乱流化することにより、オゾンの分解を促進し、オゾン濃度を調整することができる。使用する乱流発生装置に特に制限はなく、例えば、駆動部分を有しないスタティックミキサー、機械発振式のウルトラソニック、タービンとステーターを組み込んだパイプラインミキサーなどを挙げることができる。これらの中で、スタティックミキサーは、メンテナンスが容易であり、異物が混入してオゾン水を汚染するおそれがないので、好適に使用することができる。オゾン水の流れを乱流化することにより、溶解しているオゾンにエネルギーが伝達され、オゾンの分解が促進される。
【0010】
本発明においては、オゾン水の通水経路にオゾンにより酸化される化合物又はアルカリの添加装置を設け、オゾン水の通水経路へオゾンにより酸化される化合物又はアルカリを添加することにより、オゾンの分解を促進し、オゾン濃度を調整することができる。添加するオゾンにより酸化される化合物又はアルカリに特に制限はないが、オゾン水の使用目的に応じて、高純度の化合物などを選択することが好ましい。オゾンにより酸化される化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などを挙げることができる。これらの化合物をオゾン水に添加することにより、オゾンが酸化反応を起こしてこれらの化合物が酸化され、さらにオゾンの分解が促進される。アルカリとしては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウムなどを挙げることができる。アルカリの添加により、pHが上昇してオゾン水がアルカリ性になると、オゾンが不安定になり分解が促進される。オゾン水を電子材料の洗浄水として用いる場合は、高純度メタノール、高純度アンモニア水などを用いることが好ましい。
本発明によれば、電子材料工場などにおいて、オゾン水を1カ所で集中的に生産して、通水配管により使用箇所へ移送し、オゾン水を必要とする濃度に調整して使用することができる。オゾン水の濃度調整は、それぞれの使用箇所において、通水経路の長さの調節配管長、通水経路の加温温度、超音波の振動エネルギーの伝達量、紫外線の照射量、通水経路の乱流の発生状態、オゾンにより酸化される化合物又はアルカリの添加量などを選択することにより、個別に行うことができるので、全工場のすべての使用箇所において同一濃度のオゾン水が必要な場合のみならず、個々の使用箇所において異なる濃度のオゾン水が必要とされる場合にも対応することができる。
【0011】
本発明のオゾン水のサンプリング方法は、オゾン水の通水経路の長さの調節、オゾン水の通水経路の加温、オゾン水の通水経路への超音波の伝達、オゾン水の通水経路への紫外線の照射、オゾン水の通水経路の乱流化のいずれか一つ以上のオゾンの分解を促進する手段、及び/又は、オゾン水の通水経路へのオゾンにより酸化される化合物若しくはアルカリの添加によるオゾンの分解を促進する手段によりオゾン水中のオゾンを完全に分解したのち、水質分析用の試料水を採取するものである。
試料水の採取用の容器には、プラスチック製の容器が多いが、このような容器にオゾン水を採取すると、容器の表面がオゾンによる劣化や損傷を受け、不純物が容器壁からオゾン水中に溶出するので、オゾン水の溶媒である水の水質を正確に分析することが困難となる。また、オゾン水中の微粒子の測定のために、セルロース系のフィルターやポリカーボネート系のフィルターを用いると、フィルターの表面がオゾンにより劣化して荒れた状態となり、ろ過は可能であるが、微粒子の識別計数が困難となる。本発明方法により、オゾン水中のオゾンを完全に分解したのち試料水を採取することにより、オゾンによる器具の劣化や損傷を生ずることなく、正確にオゾン水の水質を分析することができる。
本発明のサンプリング方法においては、オゾン水中のオゾンを完全に分解するので、オゾン水の濃度調整方法の場合に比べて、より強い分解促進条件を選択することが好ましい。例えば、通水経路の長さの調節はより長く、通水経路の加温はより高温に、超音波はより多量の振動エネルギーを伝達し、紫外線はより多量の光エネルギーを照射し、乱流化はより激しく、オゾンにより酸化される化合物又はアルカリはより多量に添加することが好ましい。オゾンにより酸化される化合物又はアルカリは、水質分析項目に応じて適宜選択することが好ましい。例えば、オゾン水中の金属を分析する場合には、高純度アルコールなどの金属を含有しない有機化合物を用いることができ、微粒子の測定を行う場合には、高純度水酸化ナトリウムなどを用いることができる。
【0012】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
参考例1
機能性洗浄水製造システム[栗田工業(株)製]を用い、無声放電式オゾン発生器で発生させたオゾンと酸素ガスの混合ガスを、オゾン溶解装置において超純水に供給し、溶存オゾン濃度25〜30mg/リットルのオゾン水を調製した。
オゾン水の使用箇所をオゾン溶解装置の近傍に設け、長さ10mのテフロン製チューブを接続してオゾン水を通水したところ、使用箇所に供給されるオゾン水のオゾン濃度は7〜10mg/リットルであった。
参考例2
長さ10mのテフロン製チューブの代わりに、長さ5mのテフロン製チューブを接続し、このテフロン製チューブを60℃に加温した以外は、参考例1と同様にしてオゾン水を通水した。使用箇所に供給されるオゾン水のオゾン濃度は、5〜8mg/リットルであった。
参考例3
機能性洗浄水製造システム[栗田工業(株)製]を用い、無声放電式オゾン発生器で発生させたオゾンと酸素ガスの混合ガスを、オゾン溶解装置において超純水に供給し、溶存オゾン濃度20〜25mg/リットルのオゾン水を調製した。
オゾン水の使用箇所をオゾン溶解装置の近傍に設け、配管に長さ100mmの石英セルを設置し、周波数1.0MHzの超音波を伝達しつつオゾン水を通水したところ、使用箇所に供給されるオゾン水のオゾン濃度は6〜9mg/リットルであった。
参考例4
超音波の伝達の代わりに、低圧水銀灯を用いて紫外線を照射した以外は、参考例3と同様にしてオゾン水を通水した。使用箇所に供給されるオゾン水のオゾン濃度は、8〜10mg/リットルであった。
実施例5
配管に石英セルを設置して超音波を伝達する代わりに、配管中に長さ500mmのスタティックミキサーを設置した以外は、参考例3と同様にしてオゾン水を通水した。使用箇所に供給されるオゾン水のオゾン濃度は、10〜14mg/リットルであった。
実施例6
スタティックミキサーの長さを200mmとし、スタティックミキサーの上流側の端で、配管中に高純度メタノールと超純水の混合液を、オゾン水中のメタノール濃度が1〜2mg/リットルになるように注入した以外は、実施例5と同様にしてオゾン水を通水した。使用箇所に供給されるオゾン水のオゾン濃度は、9〜12mg/リットルであった。
実施例7
高純度メタノールと超純水の混合液の代わりに、高純度アンモニア水と超純水の混合液を、オゾン水中のアンモニア濃度が0.1〜0.3mg/リットルになるように注入した以外は、実施例6と同様にしてオゾン水を通水した。使用箇所に供給されるオゾン水のオゾン濃度は、10〜14mg/リットルであった。
参考例1〜4及び実施例5〜7の結果を、第1表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
第1表に見られるように、参考例1においては、オゾン水の通水経路の長さの調節配管として、長さ10mのテフロン製チューブを接続することにより、オゾン濃度を25〜30mg/リットルから7〜10mg/リットルまで低下させることができた。参考例2においては、チューブを加温することにより、より短いチューブを用いて、オゾン濃度を5〜8mg/リットルまで低下させることができた。
オゾン水の通水配管に石英セルを設置し、超音波を伝達した参考例3及び紫外線を照射した参考例4においては、オゾン濃度を20〜25mg/リットルから、それぞれ6〜9mg/リットル及び8〜10mg/リットルまで低下させることができた。
オゾン水の通水配管中に長さ500mmのスタティックミキサーを設置し、配管内のオゾン水の流れを乱した実施例5においては、オゾン濃度を20〜25mg/リットルから10〜14mg/リットルまで低下させることができた。さらに、実施例6及び実施例7においては、通水配管に高純度メタノール又は高純度アンモニア水を注入することにより、より短いスタティックミキサーを用いて、オゾン濃度をそれぞれ9〜12mg/リットル及び10〜14mg/リットルまで低下させることができた。
参考例8
機能性洗浄水製造システム[栗田工業(株)製]を用い、無声放電式オゾン発生器で発生させたオゾンと酸素ガスの混合ガスを、オゾン溶解装置において超純水に供給し、溶存オゾン濃度10〜12mg/リットルのオゾン水を調製した。
このオゾン水を、80℃に加温した長さ10mのテフロン製チューブに流速200ml/分で通水し、テフロン製チューブから流出する水を、ポリエチレン製の含有元素分析用容器を用いて採取し、オゾン濃度測定用、水質分析用及び微粒子測定用の試料水とした。
試料水中に、オゾンは残存していなかった。試料水を濃縮したのち誘導結合プラズマ質量分析装置により分析すると、含有元素濃度は、鉄1.2ng/リットル、銅0.5ng/リットル以下、ナトリウム0.5ng/リットル以下、カルシウム0.6ng/リットル、アルミニウム0.5ng/リットル以下、亜鉛0.5ng/リットル以下であり、オゾン水の調製に用いた超純水の含有元素濃度と一致していた。
試料水中の微粒子を、JIS K 0554にしたがって、孔径0.10μmのセルロース混合エステル系メンブレンフィルターを用い、走査型電子顕微鏡により測定したところ、1個/ml以下であった。オゾン水の調製に用いた超純水の微粒子は、1個/ml以下であり、オゾン水と超純水の微粒子数に差はなかった。
比較例1
機能性洗浄水製造システム[栗田工業(株)製]を用いて調製した溶存オゾン濃度10〜12mg/リットルのオゾン水を、ポリエチレン製の含有元素分析用容器に直接採取し、実施例7と同様にして、含有元素の分析を行った。含有元素濃度は、鉄1.4ng/リットル、銅0.5ng/リットル以下、ナトリウム0.5ng/リットル以下、カルシウム2.5ng/リットル、アルミニウム1.3ng/リットル、亜鉛1.1ng/リットルであった。
実施例7と同様にして、試料水中の微粒子の測定を試みたが、フィルターの表面が荒れて、走査型電子顕微鏡による微粒子の識別計数ができなかった。
参考例8及び比較例1の結果を、第2表に示す。
【0015】
【表2】
【0016】
第2表に見られるように、80℃に加熱した長さ10mのテフロン製チューブに通水して、オゾンを完全に分解したのちサンプリングした参考例8の試料水の含有元素濃度は、オゾン水の調製に用いた超純水の含有元素濃度と完全に一致し、このオゾン水の水質が良好であることが確かめられるとともに、サンプリングに用いたポリエチレン製の含有元素分析用容器の影響を受けていないことも確かめられた。また、オゾン水中の微粒子数は、オゾン水の調製に用いた超純水中の微粒子数と大差はなく、微粒子に関してもこのオゾン水の水質が良好であることが確かめられた。
これに対して、オゾン水をそのまま直接ポリエチレン製の含有元素分析用容器を用いてサンプリングした比較例1においては、鉄、カルシウム、アルミニウム及び亜鉛の濃度が、オゾン水の調製に用いた超純水の含有元素濃度より大きく、オゾンによってポリエチレン製容器の表面が劣化し、不純物が溶出していることが分かった。また、走査型電子顕微鏡による微粒子の識別計数が不可能であり、微粒子に関する水質の確認そのものができなかった。
参考例9
参考例8と同様にして、溶存オゾン濃度10〜12mg/リットルのオゾン水を調製し、長さ5mのテフロン製チューブと長さ100mmの石英セルを接続し、テフロン製チューブを80℃に加温し、石英セルに周波数1.0MHzの超音波を伝達しつつ、オゾン水を流速200ml/分で通水し、石英セルから流出する水を、ポリエチレン製の含有元素分析用容器を用いて採取し、オゾン濃度測定用及び水質分析用の試料水とした。
試料水中に、オゾンは残存していなかった。試料水の含有元素濃度は、鉄1.2ng/リットル、銅0.5ng/リットル以下、ナトリウム0.5ng/リットル以下、カルシウム0.6ng/リットル、アルミニウム0.5ng/リットル以下、亜鉛0.5ng/リットル以下であり、オゾン水の調製に用いた超純水の含有元素濃度と一致していた。
参考例10
石英セルに超音波を伝達する代わりに、低圧水銀灯を用いて紫外線を照射した以外は、参考例9と同様にして、試料水のサンプリングを行った。試料水中にオゾンは残存せず、試料水の含有元素濃度は、オゾン水の調製に用いた超純水の含有元素濃度と一致していた。
実施例11
参考例9と同様にして、溶存オゾン濃度10〜12mg/リットルのオゾン水を調製し、長さ200mmのスタティックミキサーを設置した配管のスタティックミキサーの上流側の端で、配管中に高純度メタノールと超純水の混合液を、オゾン水中のメタノール濃度が1〜2mg/リットルになるように注入しつつ、オゾン水を流速200ml/分で通水し、配管から流出する水を、ポリエチレン製の含有元素分析用容器を用いて採取し、オゾン濃度測定用及び水質分析用の試料水とした。試料水中にオゾンは残存せず、試料水の含有元素濃度は、オゾン水の調製に用いた超純水の含有元素濃度と一致していた。
実施例12
高純度メタノールと超純水の混合液の代わりに、高純度アンモニア水と超純水の混合液を、オゾン水中のアンモニア濃度が0.1〜0.3mg/リットルになるように注入した以外は、実施例11と同様にして試料水を採取し、オゾン濃度測定と水質分析を行った。試料水中にオゾンは残存せず、試料水の含有元素濃度は、オゾン水の調製に用いた超純水の含有元素濃度と一致していた。
【0017】
【発明の効果】
本発明のオゾン水の濃度調整方法及びオゾン水供給系によれば、過剰にオゾンを溶解させたオゾン水を調製し、使用箇所においてオゾンを分解しオゾン濃度を調整するので、各使用箇所において必要とする濃度のオゾン水を正確に供給することができる。また、本発明のオゾン水のサンプリング方法によれば、オゾン水中のオゾンを完全に分解したのち試料水を採取するので、試料容器やフィルターのオゾンによる劣化や損傷を招くことなく、正しい水質分析値を得ることができる。
Claims (3)
- 過剰にオゾンを溶解させたオゾン水(ただし、電解水生成装置で生成された酸性水にオゾンを溶解させたオゾン水を除く)のオゾン濃度を使用箇所の所定の濃度にまで低下させる濃度低下手段であって、電子材料のウェット洗浄工程のオゾン水の使用箇所の通水配管に設置した駆動部分を有しないスタティックミキサーによる乱流化により、オゾンの分解を促進してオゾン水の濃度を使用箇所の所定の濃度に調整することを特徴とする電子材料のウェット洗浄工程に用いるオゾン水の濃度調整方法。
- 使用箇所の所定の濃度に調整されたオゾン水中のオゾンを完全に分解して、水質分析用の試料水を採取したのち、前記オゾン水中のオゾン以外の成分の水質を分析することを特徴とする請求項1記載の電子材料のウェット洗浄工程に用いるオゾン水の濃度調整方法。
- 過剰にオゾンを溶解させたオゾン水(ただし、電解水生成装置で生成された酸性水にオゾンを溶解させたオゾン水を除く)のオゾン濃度を使用箇所の所定の濃度にまで低下させる分解促進装置であって、該分解促進装置が、電子材料のウェット洗浄工程のオゾン水の通水配管経路に設けられたスタティックミキサーによる乱流化装置であることを特徴とする請求項1記載の電子材料のウェット洗浄工程に用いるオゾン水の濃度調整方法に使用するオゾン水供給系。
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