JP5034463B2 - 分離装置および画像形成装置 - Google Patents

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本発明は,例えば定着装置のような一対の回転体と,その回転体のいずれかの近傍に設けられた分離装置とを有する画像形成装置およびその分離装置に関する。さらに詳細には,一対の回転体のニップで用紙を搬送し,そのニップから排出される用紙を分離装置によって回転体から分離するようにした分離装置および画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置に用いられ,用紙上に形成されたトナー像を定着させる定着装置としては,定着ローラと加圧ローラとによる加熱加圧方式の定着装置がある。これらの一対のローラのニップから排出される用紙を,ローラ表面から分離するための分離装置も多く用いられている。分離装置として,その先端部がエッジ状となった分離爪では一般に,その爪の先端部をローラ表面に軽く接触させている。あるいは,ローラ表面のごく近傍に配置させている。そして,この分離爪によって,用紙端部をローラ表面から剥離させる。
ここで,加熱加圧方式の定着ローラは加熱装置によって加熱され,表面は例えば200℃程度に保持される。そのため,この定着ローラから用紙を分離する分離装置としては,良好な離型性に加えて耐熱性も要求される。これらを満たすものとして,耐熱樹脂成形品の先端部をフッ素系共重合体樹脂で被覆した分離装置が開示されている(例えば,特許文献1参照。)。
特開平7−239626号公報
しかしながら,前記した従来の分離装置では,被覆膜は通紙に従って徐々に摩耗することが避けられない。被覆膜の厚さは例えば10〜40μm程度とされており,通紙枚数が多くなれば,被覆膜が摩耗して耐熱樹脂成形品が部分的に露出されるおそれがある。もし,耐熱樹脂成形品が露出された場合には,その部分の離型性はフッ素系共重合体樹脂の離型性に比較して劣る。そのため,その部分にトナーや紙粉が蓄積して分離不良の原因となるおそれがあるという問題点があった。また,耐熱樹脂成形品の樹脂材料は,被覆に使用される樹脂の融点以上の耐熱性を有する必要がある。そのため,材料の選択の幅が限定され,コスト高となりがちであるという問題点もあった。
本発明は,前記した従来の分離装置および画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,多数枚の通紙後も確実な離型性を有するとともに,十分な耐熱性を有する分離装置および画像形成装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の分離装置は,互いに圧接回転するローラ対のニップ部を通過したシートをローラから分離する分離装置であって,フッ素樹脂で形成され,先端がローラ対の一方のニップ部の出側の位置に近接して配置される先端部材と,先端部材を,シートの通路の反対側から保持する基部材とを有し,基部材には,先端部材におけるシートの通路の反対側の面に接する第1接触面と,先端部材側の第1係合部とが設けられており,先端部材には,ローラ対のニップ部を通過したシートの先端をローラから剥離するエッジ部と,第1接触面に接触する第2接触面と,先端部材を基部材に取り付けた際に第1係合部と係合して,先端部材と基部材との分離を防止する第2係合部とが設けられているものである。
さらに本発明では,第1係合部および第2係合部が,エッジ部と反対の後方側に位置しており,先端部材における第2係合部よりも前方側に,先端部材を基部材に取り付けた際に基部材の裏面側に位置する裏面係合部が設けられており,基部材における裏面側に,先端部材を基部材に取り付けた際に裏面係合部と係合する裏面凹部が設けられており,基部材における裏面側の裏面凹部より前方側の部分が係止斜面となっており,裏面係合部の裏面側に,先端部材を基部材に取り付けた際に係止斜面に当接する段差が形成されている
本発明の分離装置によれば,先端部材の先端がローラ対の一方のニップ部の出側の位置に近接して配置されるので,ニップ部を通過したシートの先端は先端部材によってローラから分離される。この先端部材はフッ素樹脂で形成されているので,多数枚の通紙後も確実な離型性を維持することができる。さらに,この先端部材は基部材によって保持されているので,全体としての耐熱性や強度を大きいものとすることができる。これらの先端部材と基部材とは,第1接触面と第2接触面とが接触されるとともに,第1係合部と第2係合部とによって係合されているので,分離が防止されている。本発明によればさらに,第1係合部と第2係合部とによって後方側が係合されるとともに,裏面係合部によって前方側の裏面側が係合される。この係合により,シートに引きずられても先端部材が基部材から剥がされないようになっている。従って,これらによって,先端部材と基部材とは確実に係合される。
さらに本発明では,第2係合部が可撓性であり,第2係合部を撓ませることにより,第1係合部と第2係合部との係合が解除されることが望ましい。このようになっていれば,分離装置の先端部材を基部材から取り外すことができる。従って,先端部材が摩耗による変形等によって使用に適さなくなった場合には,容易に交換できる。
さらに本発明では,先端部材における裏面係合部よりも後方側に,後方側へ向けて突出する後方突出部が設けられており,第2係合部は,後方突出部の両脇に設けられて,後方突出部とともに3つ又状をなしており,基部材における裏面凹部よりも後方側に,先端部材を基部材に取り付けた際に後方突出部と係合する後方係合部が設けられており,後方突出部の後端部には,係合凹部が形成されており,後方係合部が係合凹部内に挿入されることにより,後方係合部の裏面側に後方突出部が係合することが望ましい。このようになっていれば,先端部材を基部材に取り付けた際に,裏面係合部と後方係合部とによって,先端部材は基部材により確実に係合される。
また本発明は,画像形成部と,画像形成部での画像形成に供されるシートまたは供されたシートを互いに圧接回転して搬送するローラ対と,ローラ対のニップ部を通過したシートをローラから分離する分離装置とを有する画像形成装置であって,分離装置が,フッ素樹脂で形成され,先端がローラ対の一方のニップ部の出側の位置に近接して配置される先端部材と,先端部材を,シートの通路の反対側から保持する基部材とを有し,基部材には,先端部材におけるシートの通路の反対側の面に接する第1接触面と,先端部材側の第1係合部とが設けられており,先端部材には,ローラ対のニップ部を通過したシートの先端をローラから剥離するエッジ部と,第1接触面に接触する第2接触面と,先端部材を基部材に取り付けた際に第1係合部と係合して,先端部材と基部材との分離を防止する第2係合部とが設けられており,第1係合部および第2係合部が,エッジ部と反対の後方側に位置しており,先端部材における第2係合部よりも前方側に,先端部材を基部材に取り付けた際に基部材の裏面側に位置する裏面係合部が設けられており,基部材における裏面側に,先端部材を基部材に取り付けた際に裏面係合部と係合する裏面凹部が設けられており,基部材における裏面側の裏面凹部より前方側の部分が係止斜面となっており,裏面係合部の裏面側に,先端部材を基部材に取り付けた際に係止斜面に当接する段差が形成されている画像形成装置にも及ぶ。
さらに本発明では,ローラ対は,画像形成部で画像形成に供されたシート上のトナー画像を定着する定着装置であることが望ましい。定着装置では特に,シートがローラ表面に吸着されがちである。そこで,定着装置に分離装置を設ければ,シートが確実に分離される。
さらに本発明では,エッジ部とローラとの最近接部位が,エッジ部の先端より後方側にあることが望ましい。このようなものであれば,エッジ部にローラに近接する方向の押圧を受けた場合でも,その先端がローラ外面に突き刺さることは防止される。
本発明の分離装置および画像形成装置によれば,多数枚の通紙後も確実な離型性を有するとともに,十分な耐熱性を有する。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,いわゆるタンデム方式のカラープリンタに本発明を適用したものである。
本形態のプリンタ1は,図1に示すように,4色の画像形成部10Y,10M,10C,10Kを有する電子写真方式のカラー画像形成装置である。各色の画像形成部10Y,10M,10C,10Kは,中間転写ベルト11に沿って並べられている。画像形成時には,中間転写ベルト11は図中反時計回りに回転され,その中間転写ベルト11上にそれぞれの画像形成部によって各色のトナー像が重ねて形成される。また,その重ね合わされたトナー像は,給紙装置12から給紙された用紙に,2次転写装置13によって転写される。トナー像が転写された用紙は,定着装置14を通り,排紙装置15から機外へ排出される。
定着装置14は,図2に示すように,定着ローラ21,加圧ローラ22,分離装置23を有している。定着ローラ21は,内周側から順にステンレス芯金31,シリコーンスポンジゴム層32,無端Niベルト33の3層構造となっている。このうち,最外周の無端Niベルト33は,無端状のNi電鋳スリーブの表面に,シリコーンゴム層とPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブとが被覆されたものである。例えば,150〜300μmのシリコーンゴム層と30〜80μmのPFAチューブとによって被覆されている。
なお,無端Niベルト33は,その内周側のシリコーンスポンジゴム層32に接着固定されているものではない。シリコーンスポンジゴム層32の周囲に,ほとんど隙間無く巻き付けられている。また,この定着装置14では,無端Niベルト33の外部にIH加熱方式の加熱装置を有し,定着ローラ21の外周面を定着処理に適した温度まで加熱することが出来るようになっている。この加熱方式としては,外部からに限らず,内部からのIH加熱方式やハロゲンヒーターランプ方式のものでもよい。
また,加圧ローラ22は,鉄パイプ芯金34の周囲に,シリコーンスポンジゴム層35および離型層36が形成された層構造となっている。定着処理時には,定着ローラ21と加圧ローラ22とが互いに押し付けられ,図2に示すように,定着ローラ21の表面がやや押し込まれた形状となる。すなわち,定着ローラ21と加圧ローラ22とのローラ硬度を比較すれば,加圧ローラ22のほうがより硬い。そして,トナー像が形成された用紙Pは,これらのローラのニップを図中下部から上方へ向かって通過されつつ,定着処理される。
分離装置23は,図2に示すように,定着ローラ21と加圧ローラ22とのニップ出口よりやや上方において,定着ローラ21の外面のごく近傍に配置されている。通常の状態では,分離装置23は定着ローラ21に接触していない。また,分離装置23は,基部37と先端部38との2部材の組み合わせで構成されている。そして,ハウジング等に設けられた回転軸39が基部37を貫通し,分離装置23の全体がこの回転軸39を中心に,ある程度の角度範囲内で回転可能にされている。この分離装置23は,定着ローラ21の軸方向(図2中奥行き方向)に沿って,3〜7個程度が互いに間隔を置いて配置されている。
分離装置23の基部37は,図3と図4とに示すように,略長方形板状に形成されている。ここで,図3中に見えている面は図2中の右側面であり,以下では表(おもて)面という。また,図4中に見えている面は図2中の左側面であるとともに図3中の裏面側であり,以下では裏面という。さらに以下では,図3中に矢印で示すように,図中左下方に位置している側を前方,図中右上方に位置している側を後方という。また,図4中では,図中右下方に位置している側が前方,図中左上方に位置している側が後方となる。
基部37の表面は,図3に示すように,図中前方の先端部に凹部41が形成され,そのすぐ後方に回転軸39を貫通させる軸孔42が形成されている。軸孔42がある場所の表面側の面は比較的平らに形成され,第1接触面43となっている。さらに,第1接触面43の後方には2つに分割された矢印形状の第1係合部44が形成されている。第1係合部44の側面は外向きに出っ張っている。
また,第1係合部44の後方に略四角柱形状の後方係合部45が形成されている。さらに,第1係合部44の後方には段差46が形成されている。後方係合部45は,その付け根の部分(後方側)は,段差46より後方側に固定されている。また,後方係合部45の前方側の左右はそれぞれの第1係合部44の表面に付いており,中央は付いていない。そのため,前方側の中央は2つの第1係合部44の間の空間上に浮いた状態であり,その空間は裏面まで貫通した孔となっている。
また,基部37の裏面は,図4に示すように,凹部41の後方に略台形形状の裏面凹部47が形成され,その前方が係止斜面48となっている。また,後方には,回転角度を規制するための円座49が形成されている。この基部37は,耐熱樹脂成形品または金属成形品によって形成されている。耐熱樹脂の場合では,PEEK(ポリエーテルエーテルケトン),PAI(ポリアミドイミド)等が適切である。定着装置の加熱状態に十分に耐えるだけの耐熱性を有するものであればよい。
また,分離装置23の先端部38は,図5と図6とに示すように,略三つ又状の部材である。図5は図3と同じ方向から見た表面,図6は図4と同じ方向から見た裏面の様子である。先端部38についても,基部37と同様に,図5中に矢印で示すように,図中左下方に位置している側を前方,図中右上方に位置している側を後方という。図6では,図中右下方に位置している側が前方,図中左上方に位置している側が後方となる。
先端部38の前方部分は,図5に示すように,前方へ向かって次第に薄く形成され,エッジ部51となっている。また,表面の中央には,前後に伸びる背びれ状のガイド部52が形成されている。さらに,ガイド部52の後端部には,係合凹部53が形成されている。また,ガイド部52の両脇には,2つに分割された矢印形状の第2係合部54が形成されている。第2係合部54の側面は内向きに出っ張っている。
また,先端部38の裏面は,図6に示すように,ガイド部52や第2係合部54の左面を含んで比較的平らな第2接触面55となっている。また,エッジ部51の後方に,略T字状の凸部である裏面係合部56が形成されている。この裏面係合部56は,T字の縦線に相当する三角部57によってエッジ部51や第2接触面55に固定されている。T字の横線に相当する台形部58は,第2接触面55から裏面側に浮いている。また,台形部58の裏面側には段差59が形成されている。また,この先端部38は,裏面係合部56より後方側は3つ又状に分割されている。そのうちの中央部分は係合凹部53(図5参照)より裏面側の突出部分に相当し,後方突出部60となっている。両脇の部分は,第2係合部54の裏面側である。この先端部38は,離型性に優れたPFA樹脂によって成形されている。
分離装置23は,これらの基部37と先端部38とが互いにはめ込まれたものである。接着剤等による固定はされていない。分離装置23の組立時には,図3の向きの基部37に,その前方から図5の向きの先端部38を差し込む。そして,基部37の第1接触面43と先端部38の第2接触面55とを重ね合わせて,先端部38を後方へ滑らせる。すると,図7と図8に示すような,はめ込み途中の状態となる。図7は表面側,図8は裏面側を示している。
さらに,図7と図8に太線の矢印で示すように,先端部38をさらに後方へ移動させる。これにより,図7に破線の矢印で示すように,先端部38の第2係合部54が基部37の第1係合部44に沿って押し広げられる。先端部38はPFA樹脂によって成形されているので,多少の可撓性を有している。そのため,この程度の変形は容易である。そして,互いの出っ張りの部分を通り過ぎれば元の形状に戻って噛み合う。従って,一旦嵌ってしまえば容易に抜けることはない。
また裏面側では,図8に示すように,先端部38の裏面係合部56の台形部58が,裏面凹部47にはめ込まれる。また,裏面係合部56の三角部57が,基部37の前方に形成されている凹部41に挿入される。このとき,基部37の係止斜面48に裏面係合部56の段差59が当接することにより,それ以上挿入されないようになっている。これにより,エッジ部51が適切な位置に係止される。
基部37と先端部38とが完全に嵌った状態を図9と図10に示す。これまでの図と同様に,図9は表面側,図10は裏面側を示している。図9に示すように,先端部38の第2係合部54と,基部37の第1係合部44とが,噛み合っている。これによって,先端部38の前方への抜けが防止されている。また,段差46によって,先端部38がさらに後方へずれることも防止されている。さらに,基部37の後方係合部45が先端部38の係合凹部53内に挿入され,後方係合部45の裏面側に後方突出部60が係合する。これにより,先端部38の後端側の表面方向への抜けやずれが防止されている。
またこのとき,図10に示すように,先端部38の裏面係合部56は,裏面凹部47および係止斜面48によって係合されている。これにより,エッジ部51は基部37より前方に突出した位置に配置されている。また,裏面係合部56の三角部57が,基部37の前方に形成されている凹部41の間に挟まることにより,エッジ部51の図中左右方向や,表裏面方向へのズレが防止されている。
このように組み合わせられると,図9に示す表面側においては,前方のエッジ部51近傍に露出している部分はすべて,先端部38の一部分である。さらに,裏面側においても,図10に示すように,エッジ部51の近傍では先端部38の裏面係合部56がエッジ部51と同一平面上に配置されているのみである。基部37の表面はその面よりへこんだ位置に配置されている。すなわち,この分離装置23の先端部分は,離型性に優れた部材のみで構成されている。
この分離装置23は,上記のように基部37と先端部38とは接着されてはおらず,はめ込まれているのみである。従って,図9の状態から先端部38の第2係合部54を図7に破線の矢印で示すようにやや押し広げれば,これらの係合を解除できる。さらに,その状態で先端部38を前方に引けば,先端部38を基部37から容易に取り外すことが出来る。すなわち,先端部38が摩耗等によって変形した場合でも,交換することは容易である。
本形態の定着装置14では,上記のような分離装置23が,図11に示すように,定着ローラ21の近傍に取り付けられている。この図では,分離装置23を断面で示している。定着装置14で定着処理を行う場合には,トナー像が形成された用紙は,図中下方から定着ローラ21と加圧ローラ22との間のニップに入る。そして,ニップを出た用紙の先端は,先端部38のエッジ部51によって定着ローラ21から分離される。そして用紙は,図中上方へと排出される。このとき,ガイド部52が用紙経路である右方に突出しているので,用紙はガイド部52によってガイドされ,太線の矢印に示すように進む。
すなわち,定着ニップを通過した後の用紙は,通常,エッジ部51およびガイド部52のみに接触する。これらは,先端部38の一部分であり,いずれもPFA樹脂によって形成されている。従って,離型性が良好なものであり,通紙を繰り返してもこれらにトナーや紙粉が付着することはない。また,このPFA樹脂は単なる被膜ではなく,十分な厚みを有している。従って,通紙によって多少摩耗したとしても,基部37等の他の材料の部材が用紙に接触することはないので,離型性は維持される。
しかし,この分離装置23によって定着ローラ21から分離される用紙の挙動は様々である。用紙の挙動によって分離装置23のいろいろな箇所がいろいろな向きの力を受ける可能性がある。例えば,先端部の図11中下端付近が,用紙の引きずりにより図中右向きの力を受けたとしても,裏面係合部56と裏面凹部47とが係合しているので外れることはない。また,ジャム紙の除去の際等に,先端部38の図中上端付近が図中右向きの力を受けたとしても,後方突出部60と後方係合部45とが係合しているので外れることはない。従って,先端部38を基部37から外す向きの力を受けた場合でも,各部の係合によって,先端部38が基部から外れることはない。
この分離装置23は通常状態では,自重によって図11中回転軸39の回りに時計方向へ回転され,基部37が定着装置14内部のストッパに当接している。この図11に実線で示す位置が通常の位置である。このとき,エッジ部51と定着ローラ21の表面との最近接部位は,エッジ部51の先端よりもやや図中左方にある。すなわち,エッジ部51の先端での定着ローラ21の表面との距離w2の方が,先端よりやや後方における距離w1よりも大きい。例えば,w1=0.2mm,w2=0.5mmとされている。このように先端がローラ表面からやや離れていることにより,通紙によって先端が図中左方へ押圧されたとしても,無端Niベルト33へ突き刺さることは防止されている。0.5mm程度の離間距離であれば,その隙間へ用紙が進入することはまずない。
回転軸39は,この最近接部位よりさらに図中左側(裏面側)に配置されている。そして,この分離装置23は,通常の位置から回転軸39の回りに反時計方向へは回転可能にされている。そして,この方向に回転された場合には,図中に破線で示す位置において,基部37の円座49がハウジング61に当接する。これによって,それ以上の回転が規制されている。すなわち,この分離装置23は,図11中に実線で示す位置と破線で示す位置との間で回転可能である。
ここで,無端Niベルト33は定着ローラ21に接着されていないので,シリコーンスポンジゴム層32との間にわずかに隙間が出来ることがある。例えば,定着ローラ21が常温状態において,ネジリコイルバネ等による圧力付与手段によって,分離装置23を定着ローラ21に接触させると,無端Niベルト33が部分的に押圧され,図12に示すように,隙間Sが出来ることがある。もちろん,図12ではかなり大げさに図示している。
またあるいは,経年変化によってシリコーンスポンジゴム層32の気泡がつぶれて縮むシュリンク現象が発生することがある。このようになると,シリコーンスポンジゴム層32と無端Niベルト33との間にわずかに隙間が出来ることがある。これらの理由によって,無端Niベルト33がシリコーンスポンジゴム層32からやや浮き上がった場合,分離装置23の配置が図11に実線で示す通常の位置では,その先端部38のエッジ部51が無端Niベルト33に接触する可能性がある。
ここで本形態では,上記のように分離装置23が回転可能にされていることから,エッジ部51が無端Niベルト33によって押圧されると,図12中反時計回りに回転される。これによって,エッジ部51が無端Niベルト33の外周面から退避されるので,エッジ部51が無端Niベルト33に突き刺さることは防止されている。さらに,無端Niベルト33にはPFAチューブが被覆されているので,その表面は先端部38と同一の材料である。そのため万一,先端部38が無端Niベルト33に接触した場合でも,互いに傷つけるおそれはほとんど無い。
さらに本発明者らは,この分離装置23を使用して,分離試験を行った。評価機として,コニカミノルタ製のカラーMFP機bizhub C450(モノクロ:45枚/分,カラー:35枚/分)に本形態の分離装置23を装着したものを使用した。トナーは,コニカミノルタ製カラー用重合トナーを使用した。通紙条件は,用紙坪量64g/m2〜256g/m2の用紙上に,画像濃度20%の文字を印字させたものを450k枚通紙させた。そして,分離装置23の無端Niベルト33への突き刺さりが発生したかどうか,また,画像形成後の用紙上に用紙汚れが発生したかどうかを確認した。その結果を次の表1に示す。
Figure 0005034463
この表に示すように,本実施例によれば,450k枚の通紙中に分離爪が定着ローラに突き刺さることはなかった。また,用紙の画像ノイズも,420k枚までは発生しなかった。これに対して,比較例として示した従来のものでは,195k枚通紙した所で分離爪が定着ローラに突き刺さってしまった。さらに,用紙の汚れも,450k枚中103枚で発生した。従って,本実施例の分離装置23によれば,多数枚の通紙後にも良好な離型性を維持していることが確認できた。
以上詳細に説明したように本形態のプリンタ1によれば,分離装置23が基部37と先端部38との2部材で構成されている。そして,用紙に接触する部分である先端部38は,離型性の良好なPFA樹脂で形成されている。従って,通紙によって多少摩耗したとしても,他の材料による部材が用紙に接触することはない。従って,良好な離型性が維持される。さらに,回転軸39を受ける軸孔42や回転角を規制する円座49を含む基部37は,耐熱樹脂等の適切な耐熱性を有する部材で構成されているので,十分な耐熱性を有する分離装置23となっている。ただし,この基部37はPFA樹脂の融点を超えるほどの耐熱性は要求されないので,比較的安価な材料から選択することが出来る。これにより,多数枚の通紙後も確実な離型性を有するとともに,十分な耐熱性を有する分離装置23となっている。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,分離装置の詳細な形状は一例であり,用紙に接触する部分がすべて離型性の良好な樹脂による部材であるように構成されていればよい。また,定着ローラと加圧ローラの内部構成も一例である。また,無端Niベルトに被覆されるチューブは,分離装置の先端部と同じ材質であればよく,PFA樹脂に限るものではない。また,本発明の分離装置が配置される箇所は,定着装置に限らない。ローラ対を用いて行われる紙送り部分一般に適用可能である。また,上記ではいわゆるタンデム方式のカラープリンタに本発明を適用しているが,これに限らず,モノクロプリンタ,コピー機,FAX機,MFP等にも当然適用可能である。
本形態に係るプリンタの概略構成を示す断面図である。 定着装置の概略構成を示す断面図である。 基部の形状を示す右面斜視図である。 基部の形状を示す左面斜視図である。 先端部の形状を示す右面斜視図である。 先端部の形状を示す左面斜視図である。 分離装置のはめ込み途中の状態を示す説明図である。 分離装置のはめ込み途中の状態を示す説明図である。 分離装置の形状を示す右面斜視図である。 分離装置の形状を示す左面斜視図である。 分離装置の回転移動を示す断面図である。 定着ローラの無端ベルトの下に隙間が出来た様子を示す説明図である。
符号の説明
1 プリンタ
10Y,10M,10C,10K 画像形成部
14 定着装置
21 定着ローラ
22 加圧ローラ
23 分離装置
37 基部
38 先端部
43 第1接触面
44 第1係合部
45 後方係合部
47 裏面凹部
51 エッジ部
54 第2係合部
55 第2接触面
56 裏面係合部
60 後方突出部

Claims (6)

  1. 互いに圧接回転するローラ対のニップ部を通過したシートをローラから分離する分離装置において,
    フッ素樹脂で形成され,先端が前記ローラ対の一方のニップ部の出側の位置に近接して配置される先端部材と,
    前記先端部材を,シートの通路の反対側から保持する基部材とを有し,
    前記基部材には,
    前記先端部材におけるシートの通路の反対側の面に接する第1接触面と,
    前記先端部材側の第1係合部とが設けられており,
    前記先端部材には,
    前記ローラ対のニップ部を通過したシートの先端をローラから剥離するエッジ部と,
    前記第1接触面に接触する第2接触面と,
    前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記第1係合部と係合して,前記先端部材と前記基部材との分離を防止する第2係合部とが設けられており,
    前記第1係合部および前記第2係合部が,前記エッジ部と反対の後方側に位置しており,
    前記先端部材における前記第2係合部よりも前方側に,前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記基部材の裏面側に位置する裏面係合部が設けられており,
    前記基部材における裏面側に,前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記裏面係合部と係合する裏面凹部が設けられており,
    前記基部材における裏面側の前記裏面凹部より前方側の部分が係止斜面となっており,
    前記裏面係合部の裏面側に,前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記係止斜面に当接する段差が形成されていることを特徴とする分離装置。
  2. 請求項1に記載の分離装置において,
    前記第2係合部が可撓性であり,前記第2係合部を撓ませることにより,前記第1係合部と前記第2係合部との係合が解除されることを特徴とする分離装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の分離装置において,
    前記先端部材における前記裏面係合部よりも後方側に,後方側へ向けて突出する後方突出部が設けられており,
    前記第2係合部は,前記後方突出部の両脇に設けられて,前記後方突出部とともに3つ又状をなしており,
    前記基部材における前記裏面凹部よりも後方側に,前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記後方突出部と係合する後方係合部が設けられており,
    前記後方突出部の後端部には,係合凹部が形成されており,
    前記後方係合部が前記係合凹部内に挿入されることにより,前記後方係合部の裏面側に前記後方突出部が係合することを特徴とする分離装置。
  4. 画像形成部と,前記画像形成部での画像形成に供されるシートまたは供されたシートを互いに圧接回転して搬送するローラ対と,前記ローラ対のニップ部を通過したシートをローラから分離する分離装置とを有する画像形成装置において,前記分離装置は,
    フッ素樹脂で形成され,先端が前記ローラ対の一方のニップ部の出側の位置に近接して配置される先端部材と,
    前記先端部材を,シートの通路の反対側から保持する基部材とを有し,
    前記基部材には,
    前記先端部材におけるシートの通路の反対側の面に接する第1接触面と,
    前記先端部材側の第1係合部とが設けられており,
    前記先端部材には,
    前記ローラ対のニップ部を通過したシートの先端をローラから剥離するエッジ部と,
    前記第1接触面に接触する第2接触面と,
    前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記第1係合部と係合して,前記先端部材と前記基部材との分離を防止する第2係合部とが設けられており,
    前記第1係合部および前記第2係合部が,前記エッジ部と反対の後方側に位置しており,
    前記先端部材における前記第2係合部よりも前方側に,前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記基部材の裏面側に位置する裏面係合部が設けられており,
    前記基部材における裏面側に,前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記裏面係合部と係合する裏面凹部が設けられており,
    前記基部材における裏面側の前記裏面凹部より前方側の部分が係止斜面となっており,
    前記裏面係合部の裏面側に,前記先端部材を前記基部材に取り付けた際に前記係止斜面に当接する段差が形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項に記載の画像形成装置において,
    前記ローラ対は,前記画像形成部で画像形成に供されたシート上のトナー画像を定着する定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項に記載の画像形成装置において,
    前記エッジ部とローラとの最近接部位が,前記エッジ部の先端より後方側にあることを特徴とする画像形成装置。
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