JP4307888B2 - 定着装置・定着方法・画像形成装置 - Google Patents

定着装置・定着方法・画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着ベルト又はベルトを用いた定着装置、定着方法及び該定着装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、印刷機等の画像形成装置に関し、特に、オイルレストナーを使用する場合に好適な定着装置、定着方法及び該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベルト定着方式の定着装置が知られている。この定着装置は、凸型の湾曲形状の表面を有する第1の部材と、第1の部材を内包するように掛け渡され回転移動する無端状のベルトと、凸型の湾曲形状の表面を有し、ベルトを介して第1の部材へ対向する第2の部材を備え、未定着画像を担持したシート状媒体を、第1の部材に当接する部分のベルトと第2の部材間のニップ部を通過させ、シート状媒体に未定着画像を定着する構成を有している。例えば特開平9−258592号公報や特開平10−319772号公報に記載の定着装置である。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−258592号公報
【特許文献2】
特開平10−319772号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述のような従来の定着装置においては、第1の部材とベルトとの間で浮き(隙間)が生じる虞があった。
【0005】
本発明は、このような隙間を低減することを主な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、ゴム層を有する定着ローラと、熱源を有する加熱ローラと、上記定着ローラと上記加熱ローラとの間に掛け渡され回転移動する無端状の定着ベルトと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラへ圧接してニップ部を形成する加圧ローラとを有し、未定着画像を担持したシート状媒体を上記ニップ部を通過させ、シート状媒体に未定着画像を定着する定着装置において、上記加熱ローラの径は上記定着ローラの径より大きく設定され、上記加熱ローラはその中心部が上記定着ローラの中心部と上記加圧ローラの中心部を結んだ線上に位置するように配置されるとともに、上記定着ベルトの外方へ付勢され上記定着ベルトはゴム層と上記定着ローラに接触する基層とを有し、上記加圧ローラの硬度は上記定着ローラの硬度より大きく、上記ニップ部は、上記加圧ローラが上記定着ローラ側にくい込み、上記ニップ部の上流側と下流側における上記定着ローラに対する上記定着ベルトの巻付角度が共に90°未満である、という構成を採っている。
【0007】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の定着装置において、上記加熱ローラが駆動ローラであり、その表面が高摩擦化処理されている、という構成を採っている。
【0008】
請求項3記載の発明では、定着ローラと、熱源を有する加熱ローラと、上記定着ローラと上記加熱ローラとの間に掛け渡され、回転移動する無端状の定着ベルトと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラへ圧接してニップ部を形成する加圧ローラとを有し、未定着画像を担持したシート状媒体を上記ニップ部を通過させ、該シート状媒体に未定着画像を定着する定着装置において、上記加熱ローラはその中心部が上記定着ローラの中心部と上記加圧ローラの中心部を結んだ線上に位置するように配置されるとともに、上記定着ベルトの外方へ付勢され、上記定着ローラ、上記定着ベルト及び上記加圧ローラの硬度が、上記ニップ部で上記定着ベルトを介して上記加圧ローラが上記定着ローラ側にくい込むように設定され、上記定着ベルトが上記定着ローラに巻き付いている部分において、上記定着ベルトを上記定着ローラの表面に吸引させる力を発生させる吸引力発生手段を有し、上記吸引力発生手段は、上記定着ベルトの内面に電荷を付与する帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する電源と、上記定着ローラの表面に上記とは逆極性の電荷を付与する帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する電源とを備え、静電吸引力で上記定着ベルトを上記定着ローラの表面に密着させる、という構成を採っている。
【0009】
請求項4記載の発明では、定着ローラと、熱源を有する加熱ローラと、上記定着ローラと上記加熱ローラとの間に掛け渡され、回転移動する無端状の定着ベルトと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラへ圧接してニップ部を形成する加圧ローラとを有し、未定着画像を担持したシート状媒体を上記ニップ部を通過させ、該シート状媒体に未定着画像を定着する定着装置において、上記加熱ローラはその中心部が上記定着ローラの中心部と上記加圧ローラの中心部を結んだ線上に位置するように配置されるとともに、上記定着ベルトの外方へ付勢され、上記定着ローラ、上記定着ベルト及び上記加圧ローラの硬度が、上記ニップ部で、上記定着ベルトを介して上記加圧ローラが上記定着ローラ側にくい込むように設定され、上記定着ベルトが上記定着ローラに巻き付いている部分において、上記定着ベルトを上記定着ローラの表面に吸引させる力を発生させる吸引力発生手段を有し、上記吸引力発生手段は、上記定着ローラの芯金の中空孔に接続されたエアー吸引装置と、上記定着ローラに上記芯金と該芯金の外面に設けられたシリコンゴム層とを貫通して放射状に形成された多数の微細な通気孔とを備え、上記エアー吸引装置によるエアー吸引動作により各通気孔に上記中空孔に向かう空気流を生じさせ、空気の負圧作用で上記定着ベルトを上記定着ローラの表面に密着させる、という構成を採っている。
【0010】
請求項5記載の発明では、像担持体上に形成されたトナー像をシート状媒体に転写し、該トナー像を担持したシート状媒体を定着装置に通して定着を行なう画像形成装置において、上記定着装置が、請求項1乃至4の何れか1つに記載の定着装置である、という構成を採っている。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の参考例を図1及び図2に基づいて説明する。
先ず、図2に基づいて本実施形態における画像形成装置としてのタンデム型のカラー複写機の構成及び動作の概要を説明する。カラー複写機1は、装置本体中央部に位置する画像形成部1Aと、該画像形成部1Aの下方に位置する給紙部1Bと、画像形成部1Aの上方に位置する画像読取部1Cを有している。
画像形成部1Aには、水平方向に延びる転写面(展張面)を有する中間転写ベルト2が配置されており、該中間転写ベルト2の上面には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による像を担持可能な像担持体としての感光体3Y,3M,3C,3Bが中間転写ベルト2の展張面に沿って並置されている。
【0061】
各感光体3Y,3M,3C,3Bはそれぞれ同じ方向(時計回り方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周りには、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置4、光書き込み手段としての書き込み装置5、現像装置6、1次転写装置7、及びクリーニング装置8が配置されている。各符号に付記しているアルファベットは、感光体3と同様、トナーの色別に対応している。
各現像装置6には、それぞれのカラートナーが収容されており、これらのカラートナーは、内部に離型剤としてのワックスを内包分散されたオイルレス対応のトナーである。
中間転写ベルト2は、複数のローラ2A〜2Cに掛け回されて感光体3Y,3M,3C,3Bとの対峙位置において同方向に移動可能な構成を備えている。展張面を支持するローラ2A、2Bとは別のローラ2Cは、中間転写ベルト2を挟んで2次転写装置9に対峙している。図1中、符号10は中間転写ベルト2を対象としたクリーニング装置を示している。
【0062】
感光体3Yの表面が帯電装置4Yにより一様に帯電され、画像読取部1Cからの画像情報に基づいて感光体3Y上に静電潜像が形成される。該静電潜像はイエローのトナーを収容した現像装置6Yによりトナー像として可視像化され、該トナー像は1次転写装置7Yにより中間転写ベルト2上に1次転写される。他の感光体3M,3C,3Bでもトナーの色が異なるだけで同様の画像形成がなされ、それぞれの色のトナー像が中間転写ベルト2上に順に転写されて重ね合わせられる。
転写後感光体3上に残留したトナーはクリーニング装置8により除去され、また、転写後図示しない除電ランプにより感光体3の電位が初期化され、次の作像工程に備えられる。
2次転写装置9は、帯電駆動ローラ9A及び従動ローラ9Bに掛け回されて中間転写ベルト2と同方向に移動する転写ベルト9Cを有している。転写ベルト9Cを帯電駆動ローラ9Aにより帯電させることで、中間転写ベルト2に重畳された多色画像あるいは担持されている単一色の画像をシート状媒体(記録媒体、記録材)としての用紙(転写紙)Pに転写することができる。
【0063】
2次転写位置には給紙部1Bから用紙Pが給送されるようになっている。給紙部1Bには用紙Pが積載収容される複数の給紙カセット1B1と、給紙カセット1B1に収容された用紙Pを最上のものから順に1枚ずつ分離して給紙する給紙コロ1B2と、搬送ローラ対1B3と、2次転写位置の上流に位置するレジストローラ対1B4等が設けられている。
給紙カセット1B1から給紙された用紙Pは、レジストローラ対1B4で一旦停止され、斜めずれ等を修正された後、中間転写ベルト2上のトナー像の先端と搬送方向先端部の所定位置とが一致するタイミングでレジストローラ対1B4により2次転写位置に送られる。装置本体の右側には起倒可能に手差しトレイ50が設けられており、該手差しトレイ50に収容された用紙Pは給紙コロ52により給送された後給紙カセット1B1からの用紙搬送路と合流する搬送路によりレジストローラ対1B4に向けて送られる。
【0064】
書き込み装置5では、画像読取部1Cからの画像情報あるいは図示しないコンピュータから出力される画像情報により書き込み光が制御されて感光体3Y,3M,3C,3Bに対して画像情報に応じた書き込み光を出射して静電潜像を形成するようになっている。
画像読取部1Cは、自動原稿給送装置1C1と、原稿載置台としてのコンタクトガラス54を有するスキャナ1C2等を有している。自動原稿給送装置1C1は、コンタクトガラス54上に繰り出される原稿を反転可能な構成を有し、原稿の表裏各面での走査が行えるようになっている。
書き込み装置5により形成された感光体3上の静電潜像は現像装置6によって可視像処理され、中間転写ベルト2に1次転写される。中間転写ベルト2に対して各色毎のトナー像が重畳転写されると、2次転写装置9により用紙P上に一括して2次転写される。2次転写された用紙Pは定着装置11へ送られ、ここで熱と圧力により未定着画像を定着される。2次転写後の中間転写ベルト2上の残留トナーは、クリーニング装置10により除去される。
【0065】
定着装置11を通過した用紙Pは、定着装置11の下流側に設けられた搬送路切り換え爪12により、排紙トレイ13に向けた搬送路と反転搬送路RPとに選択的に案内される。排紙トレイ13に向けて搬送された場合には、排紙ローラ対56により排紙トレイ13上に排出され、スタックされる。反転搬送路RPへ案内された場合には反転装置58により反転され、再度レジストローラ対1B4に向けて送られる。
【0066】
以上の構成により、カラー複写機1では、コンタクトガラス54上に載置された原稿を露光走査することにより、あるいはコンピュータからの画像情報により、一様帯電された感光体3に対して静電潜像が形成され、該静電潜像が現像装置6によって可視像処理された後、トナー像が中間転写ベルト2に1次転写される。
中間転写ベルト2に転写されたトナー像は、単一色画像の場合にはそのまま給紙部1Bから繰り出された用紙Pに転写される。多色画像の場合には1次転写が繰り返されることにより重畳された後、用紙Pに一括して2次転写される。
2次転写後の用紙Pは定着装置11により未定着画像を定着された後、排紙トレイ13に排出され、あるいは反転されて再度レジストローラ対1B4に向けて給送される。
【0067】
次に、本参考例における定着装置11の実現に至る背景を説明する。
定着装置としては、内部にハロゲンヒータ等の熱源を備えた定着ローラと、該定着ローラに圧接する加圧ローラを有し、両ローラによって形成されるニップ部により未定着画像を担持した転写紙を挟持搬送して定着を行なう熱ローラ方式のものが知られている。
この方式の定着装置では、加熱ローラの熱容量が大きいため、定着ローラを定着に必要な所定の温度に加熱するまでの時間、すなわち待機時間が長くなり、また、定着ローラの温度を維持するために多くの消費電力を要するという問題がある。
【0068】
これらの問題を解決するために、ベルト定着方式の定着装置が提案されている。
ベルト定着方式の定着装置としては、例えば、熱源を有する加熱ローラと該加熱ローラから離れた定着ローラ間に無端状の定着ベルトを掛け渡し、定着ベルトを介して定着ローラに加圧ローラを圧接してニップ部を形成する構成のものが考えられる。
この方式の定着装置では、薄肉で比較的小さな熱容量を有する定着ベルトを所定の温度に加熱するだけで定着に必要な熱エネルギーが得られるので、待機時間を短くでき、また消費電力も低減することができる。
【0069】
近年、カラー画像形成装置においては、画像の色再現性や光沢性を確保するために、トナーを十分溶融することが要求されており、低融点トナーが使用されている。低融点トナーは、転写紙からトナーが転移するいわゆる高温オフセットを起こしやすく、そのため低粘度のシリコンオイル等の離型剤を多量に塗布することが行なわれている。しかしながら、離型剤を多量に使用すると、離型剤のこぼれや、転写紙への付着等の問題が発生する。
シリコンオイル等の離型剤の使用量を減じるため、カラー画像形成装置における熱ローラ方式の定着装置では、セルフストリッピング方式が採用されている。セルフストリッピング方式とは、剥離爪などの強制剥離手段を用いずに、定着ローラの弾性変形と転写紙の腰の強さを利用して転写紙を定着ローラから自然に剥離(分離)させる方式である。熱ローラ方式においてセルフストリッピング方式を採用すると、ニップ部出口において定着ローラの弾性による挙動が、定着ローラ表面と画像面との間に微妙なズレを生じさせ、その結果分離性が向上してオフセットが防止される。
【0070】
しかしながら、ベルト定着方式の定着装置において上記セルフストリッピング方式を採用しても、定着ローラと画像面の間に定着ローラとは別体の定着ベルトが存在するため、熱ローラ方式と同様なセルフストリッピング機能は得られない。
その理由を図12乃至図14に基づいて説明する。
例えば、図12に示すようなベルト定着方式の構成を考えてみる。加熱ローラ100と定着ローラ101間に定着ベルト102が掛け渡され、定着ベルト102を介して定着ローラ101に加圧ローラ103が圧接している。定着ベルト102と加圧ローラ103の間には、セルフストリッピング機能を発現させるべく、加圧ローラ103が定着ローラ101側に食い込むタイプのニップ部Nが形成されている。符号dはニップ部Nの幅を示している。
【0071】
加圧ローラ103は定着ローラ101の中心と加圧ローラ103の中心を結んだ線から図中左側にずれて配置されており、ニップ部Nの下流側には定着ベルト102の緩みを抑制するテンションローラ104が定着ベルト102の外面に付勢力Fで当接している。
ニップ部Nの上流側における定着ローラ101に対する定着ベルト102の巻付角度(巻き付け角度)θaは90°よりも大きく、下流側における定着ローラ101に対する定着ベルト102の巻付角度θbは90°よりも小さく設定されている。符号105は未定着画像を担持した転写紙を示す。
【0072】
図12の構成におけるニップ部Nの形状のタイプを一般的に考えると、図13(a)に示すように加圧ローラ103が定着ローラ101側に食い込む凹タイプ(図12で示したのと同様)と、図13(b)に示すように加圧ローラ103側と定着ローラ101側が同等に潰れるフラットタイプと、図13(c)に示すように加圧ローラ103側が凹む凸タイプがある。
本発明者らの実験によれば、加圧ローラ103が定着ローラ101側に圧接した場合、すなわちニップ部Nを形成したとき、ニップ部Nの上流側及び下流側で定着ローラ101から定着ベルト102が離れる、いわゆるベルト浮き(隙間)が発生することが判った。
【0073】
定着ベルト102の剛性が高く、ニップ部Nの形状が凹タイプの場合(図13(a))で説明すると、ニップ部N内部で加圧ローラ103が定着ローラ101へ食い込んでいるため、ニップ部Nの上流側及び下流側では定着ベルト102は下方へ向く。しかしながら、定着ベルト102は加熱ローラ100方向へテンションローラ104によりテンションを掛けられているため、下方へ向いた定着ベルト102は上向きに引っ張られる。
その結果、ニップ部N前後(上流側及び下流側)で定着ベルト102にベルト浮き(膨らみ)が発生する。このベルト浮きは、静止加圧状態ではニップ部Nの入口側(上流側)と出口側(下流側)でほとんど差がない。回転駆動中の場合には、下流側でのベルト浮きレベルが中であるのに対し、上流側では大となる。
ベルト浮きの浮きの大きさはニップ部Nの形状タイプにより異なり、以下のような関係となる。図13(c)に示す凸タイプではベルト浮きは生じない。
凹タイプ>フラットタイプ>凸タイプ
【0074】
ニップ部Nの上流側と下流側におけるベルト浮きのレベルの違いを考察すると、下流側では巻付角度θb<90°であるため、すなわち巻き付きが浅いため、定着ベルト102が浮いてもテンションローラ104による引っ張り力が効果的に作用し、ベルト浮きが抑制されると思われる。
一方、上流側では巻付角度θa>90°であるため、定着ローラ101に対する該定着ローラ101の中心へ向かう定着ベルト102の押圧力(換言すれば定着ベルト102と定着ローラ101間の摩擦力)が大きすぎてテンションローラ104よる引っ張り力が相殺され、有効に作用しないためと思われる。
従って、図14に示すような、上流側と下流側にテンションローラ104を設ける構成ではニップ部Nの上流側及び下流側においてベルト浮きのレベルが大となる。
【0075】
熱ローラ方式においては、転写紙はニップ部から出るときに、より下向き方向に出た方がニップ部出口の曲率が大きくなるため定着画像面との離型性がよくなり、分離性が向上することが知られている。
これに対し、ベルト定着方式では、ニップ部形状が凹タイプの場合、転写紙はニップ部の出口から下向きに出るもののベルト浮きが生じるためにニップ部出口の曲率が小さくなってしまい定着画像面との離型性が悪くなり、分離性は熱ローラ方式よりも劣る現状にある。
フラットタイプから更に凸タイプの条件になるほど、ニップ部から出る時点で既に定着ベルト102は定着ローラ101側に向いているため、ベルト浮きは小さくなりベルト浮き対策の観点からは有利な方向になるものの、転写紙がニップ部出口から出る方向もそれにつれて水平方向から更に上向きになっていくため、結果として満足できる分離性は得られない。
【0076】
また、ニップ部の入口側でベルト浮きが発生した場合、転写紙がニップ部へ進入するときに画像面と定着ベルト102との間に線速差が生じ、画像が乱れるいわゆる「もやムラ」という異常画像が発生しやすい。
剛性の低い定着ベルトを用いた場合には、テンションにより容易に方向を変えやすいためベルト浮きを小さくできるが、回転駆動時の寄り等のストレスに弱く、ベルトのシワや波打ちといった不具合が発生する。
【0077】
これらの問題に対処すべく本参考例における定着装置11は構成されている。
参考例では、ベルト定着方式において凹タイプのニップ部形状を確保しながらベルト浮き(隙間)を抑制でき、加えて、熱ローラ方式と同等以上の紙分離性を得ることができるとともにもやムラ等の異常画像の発生も防止できる定着装置、定着方法、該定着装置を備えた画像形成装置の提供を、その主な目的とする。
図1に基づいて定着装置11の構成及び動作を詳細に説明する。
定着装置11は、内部に定着用のメイン熱源としてのハロゲンヒータ20を備えた加熱部材としての加熱ローラ21と、定着部材としての定着ローラ22と、加熱ローラ21と定着ローラ22間に掛け渡された無端状のベルトとしての定着ベルト23と、定着ベルト23を介して定着ローラ22に圧接された加圧部材としての加圧ローラ24と、定着ベルト23と加圧ローラ24間に形成されたニップ部Nの上流側において定着ベルト23に内側に接触して該定着ベルト23の回転移動を案内するガイド部材としてのテンションローラ25と、ニップ部Nの下流側において定着ベルト23の内側に接触して該定着ベルト23の回転移動を案内するガイド部材としてのテンションローラ26を有している。
【0078】
定着ローラ22は、凸型の湾曲形状の表面を有する第1の部材であり、定着ベルト23は第1の部材の湾曲形状の表面に当接し、第1の部材を内包するように掛け渡されている。加圧ローラ24は、凸型の湾曲形状の表面を有する第2の部材であり、定着ベルト23を介して第1の部材に対して湾曲形状の表面同士が対向するように設けられている。加熱ローラ21は第1の部材と共に定着ベルト23に張力を与えるテンション部材である。ニップ部Nは第1の部材に当接する部分のベルトと第2の部材間のみで形成されている。
テンションローラ25、26は、定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部分の長さを小さくするガイド部材である。定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部分を短くすることにより、当該部分の摩擦力が小さくなり、定着ベルト23と第1の部材間に隙間(ベルト浮き)が生じにくい。これにより、良好な紙分離性を得ることができるとともに、もやムラ等の異常画像の発生を防止できる。また、ベルト浮き抑制構成を容易に形成することができる。
参考例におけるベルトは、加熱される定着ベルトと、加圧用に用いられるベルトの双方の概念を含む。
加熱ローラ21の部位における定着ベルト23の温度、ニップ部Nの上流側近傍における定着ベルト23の温度、加圧ローラ24の温度を検知するためにそれぞれ温度検知手段としてのサーミスタ27、28、29が設けられている。
図示しない制御手段(例えばカラー複写機のメインコントローラ)はこれらのサーミスタ27、28、29からの検知情報に基づいて加熱ローラ21、定着ローラ22及び加圧ローラ24の温度を制御する。
【0079】
連続通紙時に加圧ローラ24の温度が落ち込むとカラー画像の場合に光沢度ムラという不具合が懸念されるため、加圧ローラ24の温度落ち込み防止のために加圧ローラ24の内部にもハロゲンヒータ30が設けられている。また、高速機でcpm(一分間当たりのコピー数)の大きい装置の場合には、温度低下を防止する観点から定着ローラ22の内部にも熱源を設ける場合があるが、本参考例においても同様の観点から定着ローラ22の内部にハロゲンヒータ31が設けられている。
2次転写部から未定着画像を担持して定着装置11へ搬送されてきた転写紙としての用紙Pは、定着入口ガイド板32によりやや上方に持ち上げられてニップ部Nに進入する。ニップ部Nに挟み込まれ、熱と圧力の作用により用紙P上にトナー像が定着される。
【0080】
ニップ部Nの出口近傍には分離板33が定着ベルト23に対して所定のギャップをもって非接触状態で設けられており、セルフストリッピング機能により分離されずに定着ベルト23に巻き付こうとする用紙Pは分離板33により強制的に分離される。
ニップ部Nの出口近傍における加圧ローラ24側には、排紙ガイド板34が設けられている。該排紙ガイド板34は用紙Pが加圧ローラ24に巻き付こうとした場合に分離する機能も有している。
加熱ローラ21は、定着ローラ22と加圧ローラ24の中心部を結んだ線上に配置されており、テンションローラ25とテンションローラ26は左右対称的に配置されている。
【0081】
定着工程について詳述する。トナーはニップ部Nにおいて定着ベルト23により粘性が低い状態まで加熱され、加圧ローラ24の加圧力の作用により用紙Pの繊維中に浸透していく。その後トナーが冷えて固まったときにトナーと紙繊維は強固に定着される。定着ベルト23から分離する時点でのトナー層の温度が軟化温度Ts以下であると、トナーの樹脂は十分に軟化せず紙繊維中にも浸透していかないため、十分な定着強度が得られない。
一方、定着ベルト23から分離する時点でのトナー層の表面温度が流出開始温度Tf以上であると、トナーの樹脂粘度が低くなりすぎ、紙繊維中には十分浸透していくものの定着ベルト23との離型性が悪化してしまい、定着ベルト23へのトナーのオフセットや定着ベルト23への用紙Pの巻き付きといった不具合が生じる。このため定着後のトナー層の表面温度がTs〜Tfの範囲になるように定着温度の制御温度を決めているが、その範囲の中央に近い領域で温度偏差が小さい制御システムであることが望ましい。
【0082】
同一の定着温度にて薄紙から厚紙までを定着させた場合でも、紙自体の熱容量が異なるため、定着後のトナー層の表面温度は薄紙ほど高く、厚紙ほど低くなってしまう。その結果、薄紙通紙においてオフセット現象には至らないまでもトナー層の表面と定着ベルト23の表面の粘着力が大きくなり、ニップ部Nの通過直後に分離しにくくなり、極端な場合には先端が定着ベルト23の曲率に沿って巻き付く。
粘着力の大きさによっては、先端が少しでも剥がれればその分の重みで下方に引っ張られて巻き付きには至らないが、ある大きさからは先端も剥がれずにそのまま巻き付いてしまう。粘着力は、環境変動、トナー付着量の変動、定着ベルト23の温度変動等によって変化する。
【0083】
参考例における各要素の具体的構成例は以下の通りである。
定着ベルト23:径80mm、厚み90μmのPI(ポリイミド))基層+厚み200μmのシリコンゴム層(硬度JISA30Hs)+厚み30μmのPFAコーティング層
定着ローラ22:径50mm、芯金22a+厚み5mmのシリコンゴム(硬度JISA15Hs)層22b+厚み20μmのFLCコーティング層
加圧ローラ24:径50mm、芯金24a+厚み2mmのシリコンゴム(硬度JISA20Hs)層24b+厚み50μmのPFAチューブ層
加熱ローラ21:径30mm、厚み2mmのアルミニウム(A6063)芯金
加圧ローラ24の加圧力:片側400〜500N
ニップ部Nの幅:11.2mm
線速:280mm/sec
テンションローラ25、26:径10mm、ステンレス(SUS303)丸棒
テンションローラ25、26の加圧力:片側20〜50N
【0084】
定着ローラ22の芯金22aは、熱伝導性が良好であり機械的強度を併せ持った金属等である。シリコンゴム層22bの表面に設けられる離型層は、強度と離型性を併せ持った耐熱性樹脂等である。離型層としては、耐熱性があり表面エネルギーの小さい材料が使用され、例えばシリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素樹脂を採用できる。
【0085】
定着ベルト23からの用紙Pの分離性を向上させるために、ニップ部Nの形状は加圧ローラ24が定着ローラ22側に食い込む凹タイプに形成されている。すなわち、上記のように加圧ローラ24のシリコンゴム層24bのゴム硬度が定着ローラ22のシリコンゴム層22bのゴム硬度より大きく設定されている。これによりニップ部Nの出口における分離性能を高めることができる。
主駆動ローラとしての加圧ローラ24は、図示しない装置本体のギヤ列から図示しない定着ユニットギヤを介して所定の線速に回転駆動され、その回転が定着ローラ22へ伝達される。これにより、もやムラ等の異常画像の発生を長期に亘って防止できる。
ベルト定着方式の周知の駆動方式としては、加圧ローラ24の回転をニップ部Nにおける摩擦力により定着ベルト23へ伝えて該定着ベルト23を回転させ、さらに定着ベルト23内面と定着ローラ22表面との摩擦力によって定着ローラ22を回転させる従動回転方式がある。
【0086】
従動回転方式の場合のニップ部Nにおける各要素の線速は、以下の関係にある。
加圧ローラ24≧定着ベルト23≧定着ローラ22
しかしながら、従動回転のみでは各要素の摩擦係数の経時的な変化に対してスリップ等が発生してもやムラ等の異常画像が起こる可能性があるため、本参考例では、加圧ローラ24から定着ローラ22へ図示しないギアを介して駆動力が伝達されるようになっており、各ローラ外径とギア歯数によって、加圧ローラ24=定着ローラ22の関係に設定されている。
加圧ローラ24と定着ローラ22によって挟み込まれた定着ベルト23も同速にならうため、線速は、ほぼ加圧ローラ24=定着ベルト23=定着ローラ22の関係になる。
【0087】
各要素の線速がほぼ同一になることで、ニップ部Nの上流側と下流側における定着ベルト23のベルト浮きの差を防止できるが、定着ベルト23の剛性によってニップ部Nの形状が凹タイプの場合にはどうしてもベルト浮きを全く無くすことは難しい。このベルト浮きを無くす目的でテンションローラ25、26が設けられている。
テンションローラ25はニップ部Nの上流側における定着ローラ22に対する定着ベルト23のニップ部N中心からの巻付角度θ1が90°以下になるように配置されているとともに、バネ40により定着ベルト23の外方へ付勢力F1で付勢されている。バネ40は、定着ベルト23にさらに張力を与える付勢部材である。テンションローラ25、バネ40等により上流側における隙間抑制手段が構成されている。さらに定着ベルト23に張力を与えることにより、定着ベルト23と第1の部材間摩擦力に対して当該張力が大きくなり、定着ベルト23と第1の部材間に隙間が生じにくい。隙間抑制手段による引張り力によってベルト浮きを効果的に抑制することができる。
テンションローラ26も同様に、ニップ部Nの上流側における定着ローラ22に対する定着ベルト23のニップ部N中心からの巻付角度θ2が90°以下になるように配置されているとともに、付勢部材としてのバネ41によりより定着ベルト23の外方へ付勢力F2で付勢されている。テンションローラ26、バネ41等により下流側における隙間抑制手段が構成されている。これにより、定着ベルトの定着面を劣化させることなくベルト浮きを効果的に抑制することができる。
バネ40、41は必ずしも必要ではなく、ガイド部材としてのテンションローラ25、26のみでも定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部分の長さを小さくすることができる。また、ガイド部材、又はガイド部材と付勢部材の組み合わせ構成は、ニップ部Nの上下流側のいずれか一方に設けてもよい。
【0088】
これにより、ニップ部Nの上流側及び下流側のいずれにおいても定着ベルト23は加熱ローラ21側へ引っ張られ、ベルト浮きが抑制される。巻付角度θ1、θ2は90°をある程度超えても隙間抑制手段による引張り力を大きくすればベルト浮きを低減できることが実験で確認されているが、付勢力の増大に伴う構成の大型化、コスト上昇を抑制する観点から90°以下が望ましい。
テンションローラ25、26は定着ベルト23の内側に当接しているので、定着ベルト23の表面、すなわち、定着面が磨耗することがなく、外側接触方式に比べて定着ベルト23の耐久性を大幅に向上させることができる。また、定着面が磨耗しないので良好な定着性能を長期に亘って維持できる。
【0089】
ニップ部Nの下流側に位置するテンションローラ26は駆動力を入力された駆動ローラ(駆動部材)であり、上流側のテンションローラ25は従動ローラである。テンションローラ26の駆動力は、テンションローラ26の定着ベルト23に対する搬送力が、定着ローラ22の定着ベルト23に対する搬送力よりも大きくなるように設定されている。換言すれば、テンションローラ26の周速は定着ベルト23の周速より大きく設定されている。
テンションローラ26の駆動力による引張り力が加わるので、単なる従動ローラとした場合に比べて下流側におけるベルト浮きの抑制機能はさらに高められる。
テンションローラ26の駆動力をより一層高めるために、すなわち、テンションローラ26の定着ベルト23に対する搬送力が、定着ローラ22の定着ベルト23に対する搬送力よりも大きくなるように、テンションローラ26の表面を高摩擦化処理してもよい。高摩擦化処理としては、テンションローラ26の表面に凹凸を付ける粗面化処理や粘着性を高める処理等を採用できる。
【0090】
上流側のテンションローラ25については、駆動ローラとした場合ニップ部N方向へ定着ベルト23を押し込んでベルト浮きを助長するように作用するので望ましくない。
下流側のテンションローラ26の駆動力を更に向上させるためには、上流側のテンションローラ25の付勢力F1よりも下流側のテンションローラ26の付勢力F2を大きく設定すればよい。このようにした場合、ベルト浮きの抑制機能をさらに高めることができる。
図1の構成において、テンションローラ26を駆動ローラとせず加熱ローラ21を駆動ローラとしてもよい。このようにすれば、ベルト浮き抑制機能を一層高めることができる。この場合、上述したように加熱ローラ21の表面に高摩擦化処理を施せばより効果的である。この場合の加熱ローラ21の駆動力、周速は上記テンションローラ26の場合と同様である。
駆動ローラである第1の部材の下流側で定着ベルト23に内包されて配置され、定着ベルト23に張力を与える駆動ローラであるテンション部材(例えば加熱ローラ21)を備え、第1の部材の周速を上記テンション部材の周速よりも遅くする構成としてもよい。
また、駆動ローラである第1の部材の下流側で定着ベルト23に内包されて配置され、定着ベルト23に張力を与える駆動ローラであるテンション部材(例えば加熱ローラ21)を備え、第1の部材と定着ベルト23の摩擦力を、上記テンション部材と定着ベルト23の摩擦力よりも小さくする構成としてもよい。
また、これらの何れかの構成において、第1の部材の上流側で定着ベルト23に内包されて配置され、定着ベルト23に張力を与える第2のテンション部材(例えばテンションローラ25)を備えた構成としてもよい。このようにすれば、第1の部材の上流での定着ベルト23の撓みを防止できる。
【0091】
また、テンションローラ25、26に付勢力を掛けず、加熱ローラ21にバネ等の弾性部材により付勢力を掛ける構成としてもよい。この場合、加熱ローラ21と上記弾性部材等により隙間抑制手段が構成される。このようにすれば、ベルト定着方式におけるベルト浮きを抑制でき、良好な紙分離性を得ることができるとともにもやムラ等の異常画像の発生も防止できる。
また、上記参考例ではニップ部Nの上流側及び下流側にテンションローラ25、26を配置した構成としたが、図12で示したように加熱ローラ21の位置を定着ローラ22と加圧ローラ24の中心部を通る線上からずらして上流側又は下流側における巻付角度をテンションローラを設けることなく90°以下にするとともに、他方側にテンションローラを1つ設けてその側の巻付角度を90°以下にするようにしてもよい。
テンションローラは必ずしも定着ベルト23の内側に設ける必要はなく、ベルト浮きを抑制できる巻付角度をニップ部Nの上流側及び下流側で維持できる限りにおいて定着ベルト23の外側に設けてテンションを付与してもよい。
【0092】
次に、図3に基づいて第2の参考例を説明する。なお、上記参考例と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略し、要部のみ説明する(以下の他の参考例及び実施形態において同じ)。
参考例では、定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部分の長さを小さくするガイド部材として、ローラではなく、断面が半円形状の固定摺動部材60、61を設けている。固定摺動部材60、61以外は第1の参考例と同様である。
参考例においてもバネ40、41は必ずしも必要ではなく、ガイド部材としてのテンションローラ25、26のみでも定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部分の長さを小さくすることができる。また、ガイド部材、又はガイド部材と付勢部材の組み合わせ構成は、ニップ部Nの上下流側のいずれか一方に設けてもよい。
【0093】
次に、図4に基づいて第3の参考例を説明する。
参考例では定着ローラ22に加えて、断面が半円形状の固定部材35が設けられている。固定部材35は、断熱性を有する基体35aと、基体35aの外周面に形成された発泡シリコンゴム層35bを有している。固定部材35は、凸型の湾曲形状の表面を有する第1の部材であり、定着ベルト23は第1の部材の湾曲形状の表面に当接し、第1の部材を内包するように掛け渡されている。
また、第1の部材は定着ベルト23と摺動する固定部材であり、第1の部材における定着ベルト23に当接する部分は、低摩擦化処理されている。
加熱ローラ21は、第1の部材と共に定着ベルト23に張力を与えるテンション部材であり、第1の部材における定着ベルト23に当接する部分の摩擦係数は、加熱ローラ21における定着ベルト23に当接する部分の摩擦係数よりも小さく設定されている。
定着ベルト23からの用紙Pの分離性を向上させるために、ニップ部Nの形状は加圧ローラ24が固定部材35側に食い込む凹タイプに形成されている。すなわち、加圧ローラ24のシリコンゴム層24bのゴム硬度が固定部材35の発泡シリコンゴム層35bのゴム硬度より大きく設定されている。
【0094】
ニップ部Nの上流側の巻付角度θ3と、下流側の巻付角度θ4はそれぞれ90°以下になっている。発泡シリコンゴム層35bの表面、すなわち湾曲摺動面は、定着ベルト23との摺動抵抗を減じるために低摩擦化処理がなされている。低摩擦化処理としては、シリコンオイルを含浸させたり、あるいは摺動性のよいシート部材を貼り付けることなどがある。この低摩擦化処理は定着ベルト23の内面側に対して行なってもよい。摺動性を向上させながら下流側のテンションローラ26を駆動ローラとすることによりベルト浮きを効果的に低減できる。
固定部材35は形状の自由度が大きいので、ローラ形状に比べてニップ部Nの幅を容易に広くできる(回転構成に比べて設計上の自由度を高めることができる)とともに、定着ベルト23の接触抵抗を低減できる利点がある。また、ニップ部Nの出口の曲率を大きくして紙分離性を向上させることができる利点がある。
【0095】
下流側のテンションローラ26の駆動力を更に向上させるためには、上流側のテンションローラ25の付勢力F1よりも下流側のテンションローラ26の付勢力F2を大きく設定すればよい。このようにした場合、ベルト浮きの抑制機能をさらに高めることができる。
図4の構成において、テンションローラ26を駆動ローラとせず加熱ローラ21を駆動ローラとしてもよい。この場合、上述したように加熱ローラ21の表面に高摩擦化処理を施せばより効果的である。
また、テンションローラ25、26に付勢力を掛けず、加熱ローラ21にバネ等の弾性部材により付勢力を掛ける構成としてもよい。この場合、加熱ローラ21と上記弾性部材等により隙間抑制手段が構成される。
【0096】
また、本参考例ではニップ部Nの上流側及び下流側にテンションローラ25、26を配置した構成としたが、図12で示したように加熱ローラ21の位置を定着ローラ22と加圧ローラ24の中心部を通る線上からずらして上流側又は下流側における巻付角度をテンションローラを設けることなく90°以下にするとともに、他方側にテンションローラを1つ設けてその側の巻付角度を90°以下にするようにしてもよい。
テンションローラは必ずしも定着ベルト23の内側に設ける必要はなく、ベルト浮きを抑制できる巻付角度をニップ部Nの上流側及び下流側で維持できる限りにおいて定着ベルト23の外側に設けてテンションを付与してもよい。
【0097】
以下に本発明の第1の実施形態を説明する。
定着ベルト23の巻付角度をベルト浮きが生じないように小さくするためには、テンションローラ25、26の存在は必ずしも必要ではない。図5に示すように、定着ローラ22の径D1を加熱ローラ21の径D2よりも小さくすれば、必然的に巻付角度θ5、θ6は90°以下となる。加熱ローラ21はバネ42により定着ベルト23の外方へ付勢力F3で付勢されている。加熱ローラ21とバネ42等により隙間抑制手段が構成されている。定着ローラ22の径を小さくして加熱ローラ21との間に径差を設けた場合、定着ローラ22の熱容量を小さくでき、定着温度への立ち上がり時間を短くできる利点がある。また、簡易な構成でベルト浮きを抑制することができる。
加熱ローラ21を駆動ローラとしてもよい。この場合、上述したように加熱ローラ21の表面に高摩擦化処理を施せばより効果的である。
また、図6に示すように、加熱ローラ21に代えて、定着ローラ22の径D1よりも大きい幅D3を有する固定方式の加熱部材36を設ける構成としても必然的に巻付角度θ7、θ8を90°以下とすることができる(第4の参考例)。
換言すれば、定着ベルト23がテンション部材としての加熱部材36に巻き付いている部分の両端部間の距離(D3)が、定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部部分の両端部間の距離(D1)よりも大きい構成である。
加熱部材36はバネ43により定着ベルト23の外方へ付勢力F4で付勢されている。加熱部材36とバネ43等により隙間抑制手段が構成されている。
【0098】
次に、図7に基づいて第5の参考例を説明する。上記各実施形態及び参考例では加圧ローラ24が定着ベルト23を介して単一の部材(定着ローラ22又は固定部材35)に食い込んでニップ部Nを形成するいわゆるシングルニップ方式であったが、本参考例では複数の部材に圧接してニップ部の幅を広くするいわゆるダブルニップ方式の例である。
加圧ローラ24は定着ベルト23を介して定着ローラ22と、該定着ローラ22の下流側に設けられた分離部材としての分離ローラ37に圧接しており、定着ローラ22との間のニップ部に加えて分離ローラ37との接触部位までニップ部が延長されており、全体として幅d1の広いニップ部N1が形成されている。
参考例において、定着ローラ22は、定着ベルト23を介して第2の部材との間で上流側のニップ部を形成する上流側部材であり、分離ローラ37は、定着ベルト23を介して第2の部材との間で下流側のニップ部を形成する下流側部材であり、定着ローラ22と分離ローラ37により上記各実施形態及び参考例における第1の部材が構成されている。
【0099】
加圧ローラ24から分離ローラ37へ図示しないギアを介して駆動力が伝達されるようになっており、線速は、ほぼ加圧ローラ24=定着ベルト23=分離ローラ37の関係になる。
テンションローラ25によって定着ローラ22に対する定着ベルト23の巻付角度θ9は90°以下に設定されており、テンションローラ26によって分離ローラ37に対する定着ベルト23の巻付角度θ10は90°以下に設定されている。本実施形態によれば、ベルト定着方式におけるベルト浮きを抑制でき、良好な紙分離性を得ることができるとともにもやムラ等の異常画像の発生も防止できる。また、ベルト浮き抑制構成を容易に形成することができる。また、定着ベルトの定着面を劣化させることなくベルト浮きを効果的に抑制することができる。
【0100】
本実施形態における各要素の具体的構成例は以下の通りである。
定着ベルト23:径80mm。厚み90μmのPI基層+厚み200μmのシリコンゴム(硬度JISA30Hs)層+厚み30μmのPFAコーティング層
定着ローラ22:径50mm。芯金22a+厚み5mmのシリコンゴム(硬度JISA15Hs)層22b+厚み20μmのFLCコーティング層
加圧ローラ24:径50mm。芯金24a+厚み2mmのシリコンゴム(硬度JISA20Hs)層24b+厚み50μmのPFAチューブ層
加熱ローラ21:径30mm。厚み2mmのアルミニウム(A6063)芯金
加圧ローラ24の加圧力:片側400〜500N
分離ローラ37:径20mm。芯金径16mm、厚み2mmのシリコンゴム(硬度JISA20Hs)+厚み20μmのFLCコーティング層
分離ローラ加圧力:片側100〜300N
ニップ部N1の幅:25mm
線速:280mm/sec
テンションローラ25、26:径10mm、ステンレス(SUS303)丸棒
テンションローラ25、26の加圧力:片側20〜50N
【0101】
定着ローラ22に対するニップ部の形状は上述のように凹タイプであるが、上記のように加圧ローラ24と分離ローラ37のゴム硬度は同じであり、分離ローラ37に対するニップ部の形状はフラットタイプである。
分離ローラ37の径は、定着ローラ22に対するニップ部の出口の曲率半径よりも小径に設定されている。すなわち、全体のニップ部N1の出口の曲率は定着ローラ22に対するニップ部の出口の曲率より大きく設定されており、分離ローラ37の部位で用紙Pの分離性を高めるようになっている。
定着ローラ22に対するニップ部は用紙Pの分離性能に大きく寄与しないため、設計における自由度を高めることができる。ダブルニップ方式によりニップ部の幅を広くできるので、オイルレストナーを用いたカラー画像の定着に特に有利となる。
【0102】
下流側のテンションローラ26の駆動力を更に向上させるためには、上流側のテンションローラ25の付勢力F1よりも下流側のテンションローラ26の付勢力F2を大きく設定すればよい。このようにした場合、ベルト浮きの抑制機能をさらに高めることができる。
図7の構成において、テンションローラ26を駆動ローラとせず加熱ローラ21を駆動ローラとしてもよい。このようにすればベルト浮き抑制機能を一層高めることができる。この場合、上述したように加熱ローラ21の表面に高摩擦化処理を施せばより効果的である。
また、テンションローラ25、26に付勢力を掛けず、加熱ローラ21にバネ等の弾性部材により付勢力を掛ける構成としてもよい。この場合、加熱ローラ21と上記弾性部材等により隙間抑制手段が構成される。
【0103】
また、本参考例ではニップ部Nの上流側及び下流側にテンションローラ25、26を配置した構成としたが、図12で示したように加熱ローラ21の位置をずらして上流側又は下流側に偏らせ、巻付角度をテンションローラを設けることなく90°以下にするとともに、他方側にテンションローラを1つ設けてその側の巻付角度を90°以下にするようにしてもよい。
図8に示すように、定着ローラ22に代えて、断面が半円形状の固定部材35を設ける構成としてもよい(第6の参考例)。テンションローラ25により固定部材35に対する定着ベルト23の巻付角度θ11は90°以下に設定されている。
【0104】
次に、図9に基づいて第の参考例を説明する。本参考例では、定着ベルト23が第1の部材(定着ローラ22)に巻き付いている部分において、定着ベルト23を第1の部材の表面に押し付ける押し付け部材を有していることを特徴とする。
ニップ部Nの上流側と下流側にはそれぞれ、弾性材料よりなる押し付け部材62、63が設けられ、定着ベルト23の外面から矢印方向に該定着ベルト23を定着ローラ22に押し付けている。押し付け部材62、63は、図示しない装置固定部材(装置フレーム等)に基端部を支持されている。このようにすれば、ガイド部材を設けて定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部分の長さを小さくしなくても、隙間発生を直接的に抑制することができる。
本参考例ではニップ部Nの上流側と下流側共に押し付け部材を設ける構成としたが、いずれか一方に設けてもよい。
【0105】
次に、図10に基づいて第の実施形態を説明する。本実施形態では、定着ベルト23が第1の部材(定着ローラ22)に巻き付いている部分において、定着ベルト23を第1の部材の表面に吸引させる力を発生させる吸引力発生手段64を有していることを特徴とする。
吸引力発生手段64は、定着ベルト23の内面に電荷を付与する帯電部材として帯電ローラ65と、該帯電ローラ65に電圧を印加する印加手段としての電源66と、定着ローラ22の表面に帯電ローラ65とは逆極性の電荷を付与する帯電部材としての帯電ローラ67と、該帯電ローラ67に電圧を印加する印加手段としての電源68を有している。帯電部材はローラに限定される趣旨ではない。
ニップ部Nの上流側の領域A1、下流側の領域A2ではそれぞれ、静電吸引力により定着ベルト23は定着ローラ22の表面に吸引され、密着する。これにより、ガイド部材を設けて定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部分の長さを小さくしなくても、隙間発生を直接的に抑制することができる。
【0106】
図11に、定着ベルト23を定着ローラ22の表面に吸引させる変形例(第の実施形態)を示す。本実施形態における吸引力発生手段70は、定着ローラ22の芯金22aの中空孔22a―1に接続された図示しないエアー吸引装置と、芯金22aとシリコンゴム層22bを貫通して放射状に形成された多数の微細な通気孔71を有している。
エアー吸引装置によるエアー吸引動作により各通気孔71には矢印で示すように中空孔22a―1に向かう空気流が生じ、ニップ部Nの上流側の領域A1、下流側の領域A2ではそれぞれ、空気の負圧作用により定着ベルト23は定着ローラ22の表面に吸引され、密着する。これにより、ガイド部材を設けて定着ベルト23が第1の部材に巻き付いている部分の長さを小さくしなくても、隙間発生を直接的に抑制することができる。
本実施形態では定着ローラ22の内部にハロゲンヒータ31を設けていないが、設けてもよい。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば、ベルト定着方式の定着装置におけるニップ部の上流側又は下流側の少なくとも一方のベルト浮き(隙間)を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考例における定着装置の概要正面図である。
【図2】 画像形成装置としてのカラー複写機の概要正面図である。
【図3】 第2の参考例における定着装置の概要正面図である。
【図4】 第3の参考例における定着装置の概要正面図である。
【図5】 第1の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図6】 第参考例における定着装置の概要正面図である。
【図7】 第参考例における定着装置の概要正面図である。
【図8】 第参考例における定着装置の概要正面図である。
【図9】 第の参考例における定着装置の概要正面図である。
【図10】 第の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図11】 第の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図12】 本発明の基本となる定着装置の要部正面図である。
【図13】 ニップ部形状のタイプを示す図で、(a)は凹タイプを、(b)はフラットタイプを、(c)は凸タイプを示す図である。
【図14】 本発明の基本となる定着装置の他の例の要部正面図である。
【符号の説明】
20 熱源としてのハロゲンヒータ
21 加熱部材又はテンション部材としての加熱ローラ
22 定着部材又は第1の部材としての定着ローラ
23 ベルトとしての定着ベルト
24 加圧部材又は第2の部材としての加圧ローラ
25、26 ガイド部材としてのテンションローラ
35 定着部材又は第1の部材としての固定部材
37 分離部材としての分離ローラ
N、N1 ニップ部

Claims (5)

  1. ゴム層を有する定着ローラと、
    熱源を有する加熱ローラと、
    上記定着ローラと上記加熱ローラとの間に掛け渡され回転移動する無端状の定着ベルトと、
    上記定着ベルトを介して上記定着ローラ圧接してニップ部を形成する加圧ローラとを有し、
    未定着画像を担持したシート状媒体を上記ニップ部を通過させ、シート状媒体に未定着画像を定着する定着装置において、
    上記加熱ローラの径は上記定着ローラの径より大きく設定され、
    上記加熱ローラはその中心部が上記定着ローラの中心部と上記加圧ローラの中心部を結んだ線上に位置するように配置されるとともに、上記定着ベルトの外方へ付勢され、
    上記定着ベルトはゴム層と上記定着ローラに接触する基層とを有し、
    上記加圧ローラの硬度は上記定着ローラの硬度より大きく、
    上記ニップ部は、上記加圧ローラが上記定着ローラ側にくい込み、
    上記ニップ部の上流側と下流側における上記定着ローラに対する上記定着ベルトの巻付角度が共に90°未満であることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    上記加熱ローラが駆動ローラであり、その表面が高摩擦化処理されていることを特徴とする定着装置。
  3. 定着ローラと、熱源を有する加熱ローラと、上記定着ローラと上記加熱ローラとの間に掛け渡され、回転移動する無端状の定着ベルトと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラへ圧接してニップ部を形成する加圧ローラとを有し、
    未定着画像を担持したシート状媒体を上記ニップ部を通過させ、該シート状媒体に未定着画像を定着する定着装置において、
    上記加熱ローラはその中心部が上記定着ローラの中心部と上記加圧ローラの中心部を結んだ線上に位置するように配置されるとともに、上記定着ベルトの外方へ付勢され、
    上記定着ローラ、上記定着ベルト及び上記加圧ローラの硬度が、上記ニップ部で上記定着ベルトを介して上記加圧ローラが上記定着ローラ側にくい込むように設定され、
    上記定着ベルトが上記定着ローラに巻き付いている部分において、上記定着ベルトを上記定着ローラの表面に吸引させる力を発生させる吸引力発生手段を有し、
    上記吸引力発生手段は、上記定着ベルトの内面に電荷を付与する帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する電源と、上記定着ローラの表面に上記とは逆極性の電荷を付与する帯電ローラと、該帯電ローラに電圧を印加する電源とを備え、静電吸引力で上記定着ベルトを上記定着ローラの表面に密着させることを特徴とする定着装置。
  4. 定着ローラと、熱源を有する加熱ローラと、上記定着ローラと上記加熱ローラとの間に掛け渡され、回転移動する無端状の定着ベルトと、上記定着ベルトを介して上記定着ローラへ圧接してニップ部を形成する加圧ローラとを有し、
    未定着画像を担持したシート状媒体を上記ニップ部を通過させ、該シート状媒体に未定着画像を定着する定着装置において、
    上記加熱ローラはその中心部が上記定着ローラの中心部と上記加圧ローラの中心部を結んだ線上に位置するように配置されるとともに、上記定着ベルトの外方へ付勢され、
    上記定着ローラ、上記定着ベルト及び上記加圧ローラの硬度が、上記ニップ部で、上記定着ベルトを介して上記加圧ローラが上記定着ローラ側にくい込むように設定され、
    上記定着ベルトが上記定着ローラに巻き付いている部分において、上記定着ベルトを上記定着ローラの表面に吸引させる力を発生させる吸引力発生手段を有し、
    上記吸引力発生手段は、上記定着ローラの芯金の中空孔に接続されたエアー吸引装置と、上記定着ローラに上記芯金と該芯金の外面に設けられたシリコンゴム層とを貫通して放射状に形成された多数の微細な通気孔とを備え、上記エアー吸引装置によるエアー吸引動作により各通気孔に上記中空孔に向かう空気流を生じさせ、空気の負圧作用で上記定着ベルトを上記定着ローラの表面に密着させることを特徴とする定着装置。
  5. 像担持体上に形成されたトナー像をシート状媒体に転写し、該トナー像を担持したシート状媒体を定着装置に通して定着を行なう画像形成装置において、
    上記定着装置が、請求項1乃至4の何れか1つに記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置
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