JP2012168265A - 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012168265A
JP2012168265A JP2011027433A JP2011027433A JP2012168265A JP 2012168265 A JP2012168265 A JP 2012168265A JP 2011027433 A JP2011027433 A JP 2011027433A JP 2011027433 A JP2011027433 A JP 2011027433A JP 2012168265 A JP2012168265 A JP 2012168265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing device
roller
elastic body
cored bar
pressure layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011027433A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Sudo
克典 須藤
Norihiko Yasuse
徳彦 安瀬
Takashi Endo
剛史 遠藤
Masayuki Kami
正之 上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2011027433A priority Critical patent/JP2012168265A/ja
Publication of JP2012168265A publication Critical patent/JP2012168265A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】連続気泡を有する発泡体を断熱加圧層として有する定着装置用ローラにおいて、応力による発泡体の破壊を防止することができる定着装置用ローラを提供する。
【解決手段】芯金上に連続気泡を有する発泡弾性体を断熱加圧層として積層した定着装置用ローラにおいて、前記断熱加圧層における両端部にそれぞれ接するように、鍔状の変形防止部が設けられている定着装置用ローラ。
【選択図】図6

Description

本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリなどに用いられ、未定着トナー画像を定着させる定着装置において用いられる断熱加圧ローラなどの定着装置用ローラに関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式を採用する画像形成装置では、転写紙やOHP用シートなどの記録材上の未定着トナー画像を加熱定着する定着装置を備えている。定着装置には、これまでヒートロール方式が広く用いられてきた。ヒートロール方式では、加熱された定着ローラに加圧ローラを圧接させてニップ部を形成し、ニップ部に記録材を通過させて未定着トナー画像を定着する。
このような定着装置の一部ではウォーミングアップタイムの短縮による省エネ効果を出すために、定着ローラもしくは加圧ローラを連続気泡を有する断熱発泡体からなる断熱加圧層を構成することにより低熱容量化させている(特許文献1〜3)。また、この様な構成により低硬度化による広いニップ幅が確保できるので、優れた定着性を得ることができる。
しかしながら、このような断熱加圧層(図9(a)参照)42”では断熱加圧層42”の端部の発泡弾性体と接着層42b”との界面に応力が集中し(図9(b)参照)、このとき断熱加圧層42”の発泡体の強度が弱いために破壊が生じ、ローラの寿命が短くなると云う問題がある。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、連続気泡を有する発泡弾性体を断熱加圧層として有する定着装置用ローラにおいて、応力による発泡体の破壊を防止することができる定着装置用ローラを提供することを目的とする。
本発明の定着装置用ローラは、上記課題を解決するために、請求項1に記載の通り、芯金上に連続気泡を有する発泡弾性体を断熱加圧層として積層した定着装置用ローラにおいて、前記断熱加圧層における両端部にそれぞれ接するように、鍔状の変形防止部が設けられていることを特徴とする定着装置用ローラである。
また、本発明の定着装置用ローラは、請求項2に記載の通り、請求項1に記載の定着装置用ローラにおいて、前記断熱加圧層の両端面が前記芯金の軸に垂直な面とされ、かつ、前記鍔状の変形防止部の前記発泡弾性体側の面が、高くなるにつれて前記芯金の端部側に後退している面とされていることを特徴とする。
また、本発明の定着装置用ローラは、請求項3に記載の通り、請求項1に記載の定着装置用ローラにおいて、前記発泡弾性体の端面が、高くなるにつれて前記芯金の中央側に後退している面とされ、かつ、前記鍔状の変形防止部の前記発泡弾性体側の面が前記芯金の軸に垂直な面とされていることを特徴とする。
また、本発明の定着装置用ローラは、請求項4に記載の通り、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用ローラにおいて、前記鍔状の変形防止部が、前記芯金と一体に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の定着装置用ローラは、請求項5に記載の通り、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用ローラにおいて、前記鍔状の変形防止部が、前記芯金に外挿されて固定されたリング状部材で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の定着装置用ローラは、請求項6に記載の通り、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の定着装置用ローラにおいて、前記発泡弾性体が水発泡シリコーンにより構成されていることを特徴とする。
本発明の定着装置は、請求項7に記載の通り、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の定着装置用ローラを備えたことを特徴とする定着装置である。
本発明の画像形成装置は、請求項8に記載の通り、請求項7に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の定着装置用ローラでは、断熱加圧層における両端部にそれぞれ接するように、鍔状の変形防止部が設けられている構成により、特に応力が集中しやすい発泡弾性体の端部での大きな変形があらかじめ防止されているために、応力による発泡体の破壊を防止することができる。
さらに、請求項2に記載の定着装置用ローラでは、前記断熱加圧層の両端面が前記芯金の軸に垂直な面とされ、かつ、前記鍔状の変形防止部の前記発泡弾性体側の面が、高くなるにつれて前記芯金の端部側に後退している面とされている構成により、荷重を受けて発泡弾性体の端面が外側にはみ出す変形の形状に鍔状の変形防止部が添う形状で発泡弾性体を受け止めるために、一定以上の変形が予め防止され、発泡体の破壊を防止することができる。
さらに、請求項3に記載の定着装置用ローラでは、前記発泡弾性体の端面が、高くなるにつれて前記芯金の中央側に後退している面とされ、かつ、前記鍔状の変形防止部の前記発泡弾性体側の面が前記芯金の軸に垂直な面とされている構成により、荷重を受けて発泡弾性体の端面が斜め上方向に変形するために応力が集中する発泡弾性体の端面角部(鍔状の変形防止部と芯金表面で接する部分)の変形が90°以上となることが予め防止されているために、発泡体の破壊を防止することができる。
さらに、請求項4に記載の定着装置用ローラでは、上記構成において、前記鍔状の変形防止部が、前記芯金と一体に形成されているために、別部材を必要とせず、また、一体となっているために、大きな荷重を受けた場合であっても鍔状の変形防止部が芯金から外れることがなく、同時に、長期間での使用での信頼性が高い。
さらに、請求項5に記載の定着装置用ローラでは、前記鍔状の変形防止部が、前記芯金に外挿されて固定されたリング状部材で構成されている構成により製造工程が簡略となり、コストを低くすることが可能となる。
さらに、請求項6に記載の定着装置用ローラでは、上記構成において、連続気泡を有する発泡弾性体が水発泡シリコーンにより構成されているために、加熱時の熱膨張によるローラ外径の増加や破泡による硬化低下を防止でき、耐久性がより向上する。また、泡が小さいために断熱性が高く、かつ、定着画像に発泡の影響が及ぶことがなく画質が向上する。
本発明の定着装置は、上記の定着装置用ローラを有しているので、メンテナンスフリーの、耐久性の高い定着装置となる。
本発明の画像形成装置は、上記の定着装置を有しているので、メンテナンスフリーの、耐久性の高い画像形成装置となる。
本発明の定着装置用ローラを応用する画像形成装置の一例を示すモデル図である。 本発明に係る定着装置の一例をモデル的に示す図である。 定着ベルトの断面を示すモデル図である。 本発明に係る定着装置用ローラの一例の断面を示すモデル図である。 本発明に係る定着装置用ローラに用いる芯金の例を示す図である。図5(a)芯金の斜視図である。図5(b)芯金に発泡弾性体を形成した状態を示す斜視図である。図5(c)芯金の正面図である。図5(d)芯金に発泡弾性体を形成した状態を示す正面図である。 本発明の原理を示すモデル図である。 本発明の他の例を示すモデル図である。 本発明の他の例を示すモデル図である。 従来技術の問題点を示すモデル図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1は、画像形成装置(プリンタ)全体の構成・動作について説明する。
このプリンタは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像をそれぞれ対応した感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bk(像担持体)の表面上に形成するために電子写真方式の4組の画像形成部10Y、10M、10C、10Bk(像形成手段)を備えている。
これら画像形成部10Y、10M、10C、10Bkの下方には、各画像形成部を通して用紙(記録材)を搬送するための搬送ベルト20が張架されている。
各画像形成部10Y、10M、10C、10Bkの感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkは、搬送ベルト20にそれぞれ転接配置され,用紙(記録材)は搬送ベルト20の表面に静電的に吸着される。
4組の画像形成部10Y、10M、10C、10Bkは、略同じ構造を有する。よって、ここでは用紙の搬送方向最上流側に配設されたイエロー用の画像形成部10Yについて代表して説明し、他の色用の画像形成部10M、10C、10Bkについては同一符号を付して詳細な説明を省略する。
画像形成部10Yは、その略中央位置に搬送ベルト20に転接された感光体ドラム1Yを有する。感光体ドラム1Yの周囲には、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電装置2Y、帯電されたドラム表面を色分解された画像信号に基づいて露光し、ドラム表面上に静電潜像を形成する露光装置3Y、ドラム表面上に形成された静電潜像にイエロートナーを供給して現像する現像装置4Y、現像したトナー像を搬送ベルト20を介して搬送される用紙上に転写する転写ローラ5Y(転写装置)、転写されずにドラム表面に残留した残留トナーを除去するクリーナ6Y、および図示しないドラム表面に残留した電荷を除去する除電ランプが、感光体ドラム1Yの回転方向に沿って順に配設されている。
搬送ベルト20の図中右下方には、用紙を搬送ベルト20上に給紙するための給紙機構30が配設されている。
搬送ベルト20の図中左側には、後述する本発明の実施の形態に係る定着装置40が配設されている。搬送ベルト20によって搬送された用紙は、搬送ベルト20から連続して定着装置40を通って延びた搬送路を搬送され、定着装置40を通過する。
定着装置40は、搬送された用紙、すなわちその表面上に各色のトナー像が転写された状態の用紙を加熱および加圧する。そして、各色のトナー像を溶融して用紙に浸透させて定着させる。また、定着装置40の搬送経路下流側に排紙ローラを介して排紙する。
次に、本発明に係る定着装置を図2にて説明する。
ハロゲンヒータ5を内部に備えた加熱ローラ1と、加熱ローラ1と並行に配置された定着ローラ2と、加熱ローラ1と定着ローラ2とで張り渡され、これらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の耐熱性ベルト(定着ベルト)3と、耐熱性ベルト3を介して定着ローラ2に圧接されるとともに耐熱性ベルト3に対して順方向に回転する加圧ローラ4とから構成されている。
加熱ローラ1は、ローラ内部のハロゲンヒータ5からの熱を当接する定着ベルトへ伝熱することを目的とする。そのため、内面に黒色塗装を施すことで、ハロゲンヒータからの熱を効率良く集光しローラの発熱効率を向上させることができる。
材質はアルミニウム、炭素鋼等の金属からなり、特にアルミニウムは金属の中でも熱伝導率が高いことから、加熱ローラで使用するに適している。また、ベルト基材との摺動面にはフッ素樹脂等の摩擦係数の小さい樹脂で被覆し、磨耗を低減するのも好適である。
定着ローラ2は、例えばステンレス、炭素鋼等の金属製の芯金2aと、耐熱性を有するシリコーンゴム等をソリッド状または発泡状にして芯金を被覆した弾性部材2bとからなる。そして、加圧ローラ4からの押圧力で加圧ローラ4と定着ローラ2の間に所定幅の接触部(定着ニップ部N)を形成する。外径は30〜40mm程度、弾性部材は肉厚を3〜10mm程度、硬度を10〜50°(JIS−A)程度としている。
定着ベルト3について図3の断面図を用いて詳細に説明する。図3に示すように定着ベルト3は、基材31の上に弾性層32、離型層33をこの順で積層して構成されている。
基材31に求められる特性として、定着ベルト3を構成したときの耐久性、柔軟性、及び、定着温度での使用に耐え得る耐熱性が挙げられる。本発明では支持ローラ1を誘導加熱するため基材31は絶縁性の耐熱樹脂材料、すなわち、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、フッ素樹脂等が適している。厚さは定着ベルトを構成したときの要求される熱容量、強度の関係から30μm以上200μm以下であることが望ましい。
弾性層32は光沢むらのない均一な画像を得るために、ベルト表面に柔軟性を与える目的で形成され、ゴム硬度は5〜50°(JIS−A)、厚さは50〜500μmが望ましい。また、定着温度における耐熱性から、材質としてはシリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等が用いられる。
また、離型層33に使用される材料として、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、および四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などのフッ素樹脂、もしくはこれらの樹脂の混合物、あるいは一般的な耐熱性樹脂にこれらフッ素系樹脂を分散させたものが挙げられる。
弾性層32を離型層33が被覆すると、シリコーンオイル等を使用しなくともトナー離型性、紙粉固着防止が可能になる(オイルレス化)。しかし、これらの離型性を有する樹脂は一般にゴム材料のような弾性を持たないことから、弾性層32上に離型層33を厚く形成するとベルト表面の柔軟性を損ない、形成される画像に光沢むらが発生してしまう。離型性と柔軟性とを両立させるためには、離型層33の膜厚として5μm以上50μm以下、望ましくは10μm以上30μm以下とすることが好ましい。
また、必要に応じて、各層間にプライマー層を設けても良く、また、基材の内面に摺動時の耐久性を向上させる層、例えば、フッ素樹脂のPFAやPTFEからなる層を設けても良い。
図4にモデル的に断面を示す加圧ローラ4は、本発明に係る定着装置用ローラからなり、金属製の円筒部材からなる芯金41上に、連続気泡を有する発泡弾性体からなる断熱加圧層42、ソリッド弾性層43、離型層45の順にそれぞれ積層された構造を有しており、定着ベルト3を介して定着ローラ2を押圧して定着ニップ部Nを形成している。加圧ローラ4の外径は一般的に30〜40mm程度である。なお、ここではソリッド弾性層43を設けた例を示したが省いてもよい。
本発明では、前記断熱加圧層のそれぞれの端部に接して、鍔状の変形防止部が設けられている。このような鍔状の変形防止部により断熱加圧層の端部の発泡弾性体の過度の応力集中による破壊を防止することができる。
連続気泡を有する発泡弾性体からなる断熱加圧層は断熱性に優れているために、ニップ部を加熱する際に必要な時間を短縮する効果が大きい。
連続気泡を有する発泡弾性体は発泡シリコーンゴム(シリコーンエラストマー)を使用し、例えばシリコーンコンパウンドに発泡剤、架橋剤、連通化剤を練り、発泡加硫させて得る。または、液状シリコーンゴムに水、吸水ポリマー、硬化触媒を添加攪拌し、金型内で硬化させて得る。上記のような発泡シリコーンゴムにおいて、発泡倍率が0.8〜3.0であれば、低熱容量と充分な強度とを確保できるので好ましい。
ここで上記における後者の、水、アルコール類などの沸点が室温より高い液状化合物を配した発泡性シリコーン組成物を発泡されて得る、いわゆる水発泡シリコーンとして特開2003−96223号公報等で提案された技術によって形成されていると、気泡が微細となり、かつ、連続気泡となるので、加熱時の熱膨張によるローラ外径の増加や破泡による硬化低下を防止でき、耐久性が向上するので好ましい。
上記連続気泡を有する発泡弾性体からなる断熱加圧層42の上に必要に応じてソリッド弾性層43を形成する。このソリッド弾性層43厚さを0.2mm以上2.0mm以下にすることにより、芯金近傍の耐破泡性と高い接着強度とを得ることができる。材質は耐熱性を考慮し、シリコーンゴムとする。
離型層45は耐熱性とトナーの付着防止とを考慮し、フッ素樹脂等を用いる。例えば、PFAやPTFEが一般的である。厚さは表面硬度が上がるのを抑えるために、0.1mm以下とすることが好ましい。
ここで、本発明に係る定着装置用ローラについて具体的に説明する。
図5(a)には本発明に係る定着装置用ローラに用いる芯金の一例41を斜視図で、図5(c)には芯金41の正面図をそれぞれモデル的に示した。
芯金の両端部近くには、鍔状の変形防止部41aが設けられている。
この鍔状の変形防止部41aの断熱加圧層(連続気泡を有する発泡弾性体からなる)形成部側(芯金41の中央側)の面41a1が、高くなるにつれて芯金41の端部側に後退している面となっている。
図5(b)はこれら鍔状の変形防止部41aの間に、これらに接して断熱加圧層42が形成された状態を示すモデル斜視図であり、図5(d)はそのモデル正面図である。断熱加圧層42の端面42aは芯金41の軸に対して垂直となっている。
図6で本発明の原理について説明する。
図6(a)は断熱加圧層42の端面付近のモデル拡大断面図であり、断熱加圧層42の端面42aと芯金41とが形成する角度θは90°である。ここで、断熱加圧層42に、芯金41の軸に垂直な力Fが加わったとき(図6(b)参照)、断熱加圧層42は変形するが、そのとき、端面42aは鍔状の変形防止部41aの断熱加圧層形成部側の面41a1に当接し、それ以上の変形が防止される。この結果、断熱加圧層42の端部の破壊が防止され、結果として断熱加圧層42の耐久性が向上する。
このような鍔状の変形防止部41aの高さとしては、通常、断熱加圧層42の厚さより低くても充分である。
図7を用いて本発明に係る他の例を示す。
この例では、断熱加圧層42’の端面42a’が、高くなるにつれて芯金41の中央側に後退している面(このような面は機械的加工で形成する)であり、かつ、鍔状の変形防止部41a’の断熱加圧層42’側の面41a1’が芯金41’の軸に垂直な面である(図7(a)参照)。
そして、断熱加圧層42’に力Fが加わったとき、断熱加圧層42’は変形するがその端部面42a’は鍔状の変形防止部41a’の断熱加圧層42’側の面41a1’に当接し、それ以上の変形が防止される。この結果、断熱加圧層42の端部の破壊が防止され、結果として断熱加圧層42’の耐久性が向上する。
ここで、鍔状の変形防止部は芯金作製時に、切削加工によって芯金と一体に形成してもよく、このときには、他部材が不要となり、信頼性が向上する。また、鍔状の変形防止部はリング状の部材として芯金とは別に作製し、芯金に接着剤などを用いて取り付けてもよく、このときは、接着剤の選択で充分な強度が得られると同時に製造コストを低廉なものとすることができる。
後者では、芯金上に発泡弾性体やソリッド弾性層、離型層を形成した後に、あるいはこれらの中間段階で鍔状の変形防止部を取り付けても良く、このときには従来の発泡弾性体やソリッド弾性層の成形型をそのまま利用できると云うメリットがある。
以下に本発明の実施例について説明する。
断熱加圧層形成部に接して高さ5mm、幅5mmの断面が正方形の鍔状の変形防止部を切削加工で一体に形成したステンレス製の外径22mm、長さ330mmの芯金を用いて、外径40mm、層厚9mmの水発泡シリコーンゴムを被せたロールを作成した。
すなわち、液状シリコーンベースポリマーに水と所定の添加剤と触媒を混入し、加熱することで、加硫と水の蒸発で気泡を形成する。市場で流通している、液状シリコーンベースポリマーに白金等の触媒が若干量混合された組成物と、液状シリコーンベースポリマーに架橋材が含まれた組成物の等量ずつを混合させる2液タイプの液状シリコーンポリマーに、水を100重量部、界面活性材を若干量混合させ、十分に攪拌を行い混合物を得、これを注型法によって成形して水発泡シリコーンゴムからなる連続気泡を有する発泡弾性体を得た。
すなわち、前記芯金を所定の型に装着し、型と芯金の間の空間に上記の混合物を、注型法によって封する。次に水分が蒸発しない温度である、80℃の温度条件で成形するまで加熱してロール形状とし、型から取り出した後、更に150℃の温度条件で混合物から水分を蒸発させ、さらに、220℃で硬化が完了するまで充分加熱することで水発泡シリコーンゴムからなる断熱加圧層を形成した。
次に、断熱加圧層の側面に、接着剤(信越化学製KE1880)を塗布し、厚さ50μmのPFA製チューブを離型層として被覆させて、本発明に係る定着装置用ローラ(実施例1)を得た。このときの断熱加圧層52端部付近を図8(a)に示した。また、断熱加圧層52が加重Fを受けたときの断熱加圧層52端部の変形をモデル的に図8(b)に示した。
上記実施例1同様にただし、鍔状の変形防止部を芯金に設けずにまず断熱加圧層を設け、かつ離型層形成前に芯金の両端から内径22mm、断面が、高さ5mm、底辺が10mmで、底辺から45°で立ち上がる辺を有する台形であるステンレスリングを2つ、それぞれ45°の斜面が発泡弾性体の端に接するように(図6参照)挿入させ、かつ、Cリングを用いて、これらリングが芯金軸方向に移動しないように固定して、本発明に係る定着装置用ローラ(実施例2)を得た。
さらに上記実施例2同様に、ただし内径22mm、外径32mm、幅5mmの断面が正方形のステンレス製リングを用いて、かつ、断熱加圧層形成後に機械加工を行って、断熱加圧層端部は高くなるにつれローラ中央部側に後退する45°の斜面として本発明に係る定着装置用ローラ(実施例3)を得た(図7参照)。
さらに、実施例1同様に、ただし鍔状の変形防止部を設けずに、従来技術に係る定着装置用ローラ(比較例)を得た。
このとき、各定着装置用ローラの製造コストを、(1)芯金コスト+(2)リングコスト及びリング固定加工コスト+(3)発泡弾性体の端面の加工コストの合計として算出した。その結果、鍔状の変形防止部のない従来型芯金にリングを鍔状の変形防止部として後から付属させる方法を採用すると最も低廉であるとされたので、最も好ましいとして「1」、鍔状の変形防止部が一体に形成された芯金を用いる場合、および、鍔状の変形防止部のない従来型芯金を用い発泡断熱加圧層端面を斜面とする加工を行いかつリングを鍔状の変形防止部として後から付属させる場合は、充分に低廉なコストであり、充分好ましいとして「2」としてそれぞれ評価した。
次いで、これら4種類の定着装置用ローラを加圧ローラとして図2にモデル的に示す定着装置にそれぞれ組み込み、図1の画像形成装置で連続駆動テストを行い、耐久性を評価した。
すなわち、定着ローラと上記定着装置用ローラを加圧ローラとして互いに圧接させて、上記4種類のローラのゴム厚9mmのうち3.5mmを押込んだ状態で、加圧ローラ表面温度を160度になるように設定し、線速255mm/秒相当の回転数で、通紙枚数45万枚相当の時間、加圧ローラを連続駆動させた。
このとき、ローラの発泡弾性体の端面の劣化、及び、発泡弾性体に破泡破断が生じない場合した場合に充分であるとして「OK」、破泡破断が生じた場合、不充分として「NG」として、それぞれ評価した。
上記結果を受けて、総合判定(判定)を行った。すなわち、製造コストが低く耐s久性が「OK」である場合を充分であるとして「○」、製造コストが高い、または耐久性が「NG」である場合を不充分として「×」として評価した。
結果を表1に示す。
Figure 2012168265
表1により、本発明に係る定着装置用ローラで優れた耐久性が得られ、かつ、特に実施例2に係る定着装置用ローラが製造コストが低く、有利であることが判る。
41 芯金
41a 鍔状の変形防止部
41a1 鍔状の変形防止部の前記発泡弾性体側の面
42 断熱加圧層
43 ソリッド弾性層
44 離型層
5 ハロゲンヒータ
6 記録紙
N ニップ部
T トナー画像
特開2006−285216号公報 特開2005−301254号公報 特開2007−212614号公報

Claims (8)

  1. 芯金上に連続気泡を有する発泡弾性体を断熱加圧層として積層した定着装置用ローラにおいて、
    前記断熱加圧層における両端部にそれぞれ接するように、鍔状の変形防止部が設けられていることを特徴とする定着装置用ローラ。
  2. 前記断熱加圧層の両端面が前記芯金の軸に垂直な面とされ、かつ、前記鍔状の変形防止部の前記発泡弾性体側の面が、高くなるにつれて前記芯金の端部側に後退している面とされていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置用ローラ。
  3. 前記発泡弾性体の端面が、高くなるにつれて前記芯金の中央側に後退している面とされ、かつ、前記鍔状の変形防止部の前記発泡弾性体側の面が前記芯金の軸に垂直な面とされていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置用ローラ。
  4. 前記鍔状の変形防止部が、前記芯金と一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用ローラ。
  5. 前記鍔状の変形防止部が、前記芯金に外挿されて固定されたリング状部材で構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用ローラ。
  6. 前記発泡弾性体が水発泡シリコーンにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の定着装置用ローラ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の定着装置用ローラを有することを特徴とする定着装置。
  8. 請求項7に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2011027433A 2011-02-10 2011-02-10 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置 Pending JP2012168265A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011027433A JP2012168265A (ja) 2011-02-10 2011-02-10 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011027433A JP2012168265A (ja) 2011-02-10 2011-02-10 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012168265A true JP2012168265A (ja) 2012-09-06

Family

ID=46972504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011027433A Pending JP2012168265A (ja) 2011-02-10 2011-02-10 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012168265A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014071267A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Murata Mach Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2014142514A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 定着用部材、定着装置、画像形成装置
JP2014157287A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性ローラ及び画像形成装置
JP2014206605A (ja) * 2013-04-11 2014-10-30 信越ポリマー株式会社 弾性ローラ、定着装置及び画像形成装置
JP2017013363A (ja) * 2015-07-01 2017-01-19 信越ポリマー株式会社 断熱性積層体、画像形成装置用の定着加圧部材、並びに、定着装置及び画像形成装置
JP2019018959A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 コニカミノルタ株式会社 シート搬送装置、およびそれを備えた画像形成装置
EP3447585A1 (en) 2017-08-24 2019-02-27 Konica Minolta, Inc. Fixing apparatus, image forming apparatus, and method of designing fixing apparatus

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316112A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置用スポンジロール及び定着装置
JP2006330064A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Fuji Xerox Co Ltd 定着用加圧ロール、定着装置、及び画像形成装置
JP2009276578A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Kyocera Mita Corp 定着装置及びそれを備えた画像形成装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316112A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置用スポンジロール及び定着装置
JP2006330064A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Fuji Xerox Co Ltd 定着用加圧ロール、定着装置、及び画像形成装置
JP2009276578A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Kyocera Mita Corp 定着装置及びそれを備えた画像形成装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014071267A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Murata Mach Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2014142514A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 定着用部材、定着装置、画像形成装置
JP2014157287A (ja) * 2013-02-15 2014-08-28 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性ローラ及び画像形成装置
JP2014206605A (ja) * 2013-04-11 2014-10-30 信越ポリマー株式会社 弾性ローラ、定着装置及び画像形成装置
JP2017013363A (ja) * 2015-07-01 2017-01-19 信越ポリマー株式会社 断熱性積層体、画像形成装置用の定着加圧部材、並びに、定着装置及び画像形成装置
JP2019018959A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 コニカミノルタ株式会社 シート搬送装置、およびそれを備えた画像形成装置
EP3447585A1 (en) 2017-08-24 2019-02-27 Konica Minolta, Inc. Fixing apparatus, image forming apparatus, and method of designing fixing apparatus
US10545441B2 (en) 2017-08-24 2020-01-28 Konica Minolta, Inc. Fixing apparatus which moves a roller to change a peak surface pressure at a nip portion, image forming apparatus, and method of designing fixing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012168265A (ja) 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置
JP5328235B2 (ja) 加圧部材、及びこの加圧部材を有する像加熱装置
JP2009109952A (ja) 加圧部材、及びその加圧部材を有する像加熱装置
JP2011191348A (ja) 定着装置及び画像形成装置
EP2652556A1 (en) Fixing apparatus and image forming apparatus
US10877412B2 (en) Fixing device
JP2009003223A (ja) 定着装置およびそれを構成する部材の製造方法、並びに画像形成装置
JP2017003606A (ja) ベルト定着装置及び画像形成装置
JP2010078863A (ja) 無端ベルト、定着装置及び画像形成装置
JP6079443B2 (ja) 定着ベルト用基材、定着ベルト、定着装置、および、画像形成装置
JP2011175189A (ja) 定着部材、定着装置及び画像形成装置
JP2020016809A (ja) 定着装置
JP2019070771A (ja) 定着ベルト、定着装置および画像形成装置
JP5326831B2 (ja) 定着用加圧ローラ及びそれを有する定着装置並びにその定着装置を有する画像形成装置
JP2012150270A (ja) 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置
JP2014174535A (ja) 加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置
JP2022181638A (ja) 定着ベルト、定着装置、及び画像形成装置
JP6299891B2 (ja) 定着ベルト用基材、定着ベルト、定着装置、および、画像形成装置
JP6946780B2 (ja) 定着ローラ、定着装置、及び、画像形成装置
JP2012168269A (ja) 加圧ローラ、定着装置、及び、画像形成装置
JP2019133006A (ja) 定着ベルト、定着装置および画像形成装置
JP6816387B2 (ja) ベルト定着装置及び画像形成装置
US10520869B2 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP2013073066A (ja) 定着装置用ローラ、定着装置、及び、画像形成装置
JP7087382B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141028

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150407