JP5033891B2 - ペリクル膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路や液晶パネル等の製造工程で使用されるリソグラフィ用のフォトマスクに、異物の付着を防止するために装着されるリソグラフィ用ペリクル、およびそのペリクル膜の製造方法に関するものである。
半導体集積回路または液晶パネルの微細な回路パターンは、フォトマスクを介してレーザー光を照射することで、半導体ウエハまたは液晶用原板に回路パターンを転写するリソグラフィ技術によって形成されている。
このリソグラフィ技術による回路パターン形成はクリーンルーム内で行われるが、クリーンルーム内であっても微細な塵埃等の異物粒子が存在する。フォトマスクに異物粒子が付着すると、その異物粒子による光の反射、遮蔽、および散乱が生じて、形成される回路パターンの変形、断線、およびエッジの荒れが発生したり、半導体ウエハ等の下地の汚れが発生したりしてしまう。そこで、フォトマスクへの異物粒子の付着を防止するために、リソグラフィ用ペリクルをフォトマスクに装着することが行われている。
リソグラフィ用ペリクル(以下、ペリクルともいう)は、ペリクルフレームにペリクル膜が張設されているものである。フォトマスクの表面にペリクルフレームを貼り付けることで、フォトマスクのマスクパターン領域がペリクルで覆われて異物粒子の付着が防止される。ペリクル膜に異物粒子が付着したとしても、リソグラフィ時にフォトマスクのマスクパターン上にレーザー光の焦点を合わせておくことで、ペリクル膜上の異物粒子は転写に無関係になる。
ペリクルを装着したフォトマスクが長期間使用される場合、ペリクルで覆われたマスクパターン上にヘイズ(成長性異物)が徐々に析出する場合がある。この原因は、ペリクルフレーム、ペリクル膜およびフォトマスクで囲まれたペリクル閉空間内に存在する有機系ガスやイオン系ガス等のガスがレーザー光と光化学反応することによる。
このようなガスは、ペリクルの有機材料から放出されたり、フォトマスク上のイオン残渣から放出されたりすることで、ペリクル閉空間内に発生する。また、レーザー光がフォトマスクを通過する際、マスクパターンのエッジで散乱が起き、その散乱光の当たったペリクルフレームに光劣化による分解が生じ、その分解によってペリクル閉空間内にガスが発生する場合もある。
近年、半導体集積回路等の回路パターンの微細化が進んでおり、回路パターンを形成するためにArFエキシマレーザー光(193nm)等の短波長のレーザー光が用いられている。このような短波長のレーザー光はエネルギーが高いため、ガスと光化学反応を起こしやすく、ヘイズが析出し易いという問題がある。
この問題を解決するために、例えば特許文献1に記載されたようにして、マスクパターン上のヘイズにペリクル膜越しにレーザー光を照射してヘイズを分解することが考えられる。しかしながら、ヘイズを分解してもガスが発生してペリクル閉空間内に停滞するため、レーザー光と光化学反応してヘイズが再度析出してしまう。
特開2003−302745号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、ArFエキシマレーザー光のような短波長のレーザー光を用いて長期間使用しても、フォトマスク上へのヘイズの析出を防止しうるリソグラフィ用ペリクルを提供することを目的とする。また、そのリソグラフィ用ペリクルに張設するペリクル膜の製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載されたペリクル膜の製造方法は、ペリクル膜が、異物粒子を通過不能で通気可能な孔サイズで貫通する通気孔を有するペリクル膜の製造方法であって、該通気孔にちょうど嵌まる大きさの凸部を表面に有する成膜用基板の中央部に、ペリクル膜材料および揮発性溶媒を含むペリクル膜成分組成物の溶液を滴下し、該成膜用基板を回転させて、遠心力によって該成膜用基板の表面全体に該凸部の高さと同じ厚さで該溶液を塗布し、該揮発性溶媒を蒸発させてペリクル膜を成膜した後、該成膜用基板から該ペリクル膜を剥離することを特徴とする。
フォトマスクとはリソグラフィ時に使用される露光原版であり、フォトマスクにはレクチルとよばれる高精細なフォトマスクも含まれる。
請求項2に記載されたペリクル膜の製造方法は、請求項1に記載されたもので、前記凸部が、最大でも直径0.1μmであることを特徴とする。
請求項3に記載されたペリクル膜の製造方法は、請求項2に記載されたもので、前記凸部の1mm当たりの合計面積が0.01mm〜0.5mmの密度でることを特徴とする。
請求項4に記載されたペリクル膜の製造方法は、請求項1に記載されたもので、前記ペリクル膜を枠状のペリクルフレームに張設したときに枠内の全面に亘って複数の前記通気孔が形成される位置に対応させて、複数の前記凸部が前記成膜用基板に形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載されたペリクル膜の製造方法は、請求項1に記載されたもので、前記ペリクル膜を枠状のペリクルフレームに張設したときに該ペリクルフレームの内壁に沿う枠沿領域に複数の前記通気孔が形成される位置に対応させて、複数の前記凸部が前記成膜用基板に形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載されたペリクル膜の製造方法は、請求項5に記載されたもので、前記枠沿領域が、前記ペリクルフレームの内壁から20mmまでの範囲であることを特徴とする。
請求項7に記載されたペリクル膜の製造方法は、請求項5に記載されたもので、前記枠沿領域が、前記ペリクル膜の使用対象となるフォトマスク上のマスクパターン領域に非対向の範囲であることを特徴とする。
請求項8に記載されたペリクルの製造方法は、請求項1〜7のいずれかに記載のペリクル膜の製造方法で製造したペリクル膜を、ペリクルフレームに張設することを特徴とする。
本発明のリソグラフィ用ペリクルによれば、ペリクル膜が異物粒子を通過不能で通気可能に貫通する通気孔を有していることにより、ペリクル閉空間内で発生するガスが拡散して通気孔を通って外界に排出されるため、ペリクル閉空間内にガスが滞留せずレーザー光と光化学反応しないので、ArFエキシマレーザー光のような短波長のレーザー光を用いて長期間使用したとしても、フォトマスク上へのヘイズの析出を確実に防止することができる。また、異物粒子は通気孔を通って外界からペリクル閉空間内に入らないため、フォトマスクへの異物粒子の付着を防止することができる。
本発明のリソグラフィ用ペリクルによれば、通気孔を最大でも直径0.1μmとすることにより、ペリクル閉空間内に極めて微細な異物が侵入することを防止しつつ、ペリクル閉空間内で発生したガスを排出することができる。
本発明のリソグラフィ用ペリクルによれば、通気孔の形成された通気領域内に、1mm当たり孔の合計面積が0.01mm〜0.5mmの通気孔を有していることにより、通気孔の数が多く通気性に優れているため、ガスを一層早く外界に排出することができる。
本発明のリソグラフィ用ペリクルによれば、ペリクル膜が透過領域の全面に亘って通気孔を有していることにより、ペリクル閉空間内で発生して拡散するガスの近くに通気孔が存在するため、ガスを外界へ早く排出することができる。
本発明のリソグラフィ用ペリクルによれば、ペリクル膜が透過領域内のペリクルフレームの内壁に沿う枠沿領域に通気孔を有していることにより、リソグラフィ時に通気孔の縁や内壁で散乱するレーザー光の影響が露光対象の半導体ウエハ等の全体に及びにくいため、回路パターンを高品質に転写することができる。
本発明のリソグラフィ用ペリクルによれば、開口枠の内縁から20mmまでの範囲の枠沿領域、または、フォトマスク上のマスクパターン領域に非対向の範囲の枠沿領域に通気孔を有することにより、通気孔によって散乱するレーザー光の影響を一層小さくすることができ、回路パターンを一層高品質に転写することができる。
本発明のペリクル膜の製造方法によれば、通気孔にちょうど嵌まる大きさの凸部を表面に有する成膜用基板を使用してスピンコート法で成膜することにより、微細な通気孔を高精度かつ簡便に形成することができる。
本発明を適用するリソグラフィ用ペリクルの使用状態を模式的に示す断面図である。 本発明を適用する他のリソグラフィ用ペリクルの使用状態を模式的に示す断面図である。 本発明を適用するペリクル膜の製造工程を模式的に示す断面図である。 図3の製造工程で使用する成膜用基板の製造工程を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明のリソグラフィ用ペリクルの構成について図1を参照しつつ説明する。リソグラフィ用ペリクル1は、枠状のペリクルフレーム4の一方の開口枠(図の上部側)に接着剤層3を介して、リソグラフィ用のArFエキシマレーザー光を透過するペリクル膜2が張設されているものである。このペリクル1は、ペリクルフレーム4の他方の開口枠(図の下部側)に粘着材層5が付されていて、フォトマスク10に貼付可能になっている。
ペリクルフレーム4は、フォトマスク10上のマスクパターン11の形成されたマスクパターン領域を囲む大きさの例えば四角枠状に形成されている。ペリクル膜2は、ペリクルフレーム4の枠形状に合わせて、この例では外形が四角形状に形成されている。
このペリクル膜2には、その膜の表裏を貫通する通気孔7が多数形成されている。ペリクル膜2に通気孔7を形成する通気領域は、レーザー光の透過領域、つまりペリクルフレーム4の開口枠の内側であれば任意の領域であるが、ここでは一例として、レーザー光の透過領域の全面に亘って通気孔7が形成されている。なお、ペリクル膜2の接着剤層3が接着される部分に通気孔7が形成されていてもよいが、この部分の通気孔7は接着剤層3で蓋をされるため、通気孔7としては機能しない。
通気孔7は、異物粒子16を通過不能な孔サイズで形成されている。通気孔7を通過不能な異物粒子16の大きさは、フォトマスク10上に異物粒子16が付着するとリソグラフィ時に問題となる大きさである。言い換えると、通気孔7の孔サイズは、リソグラフィ時に問題となる大きさの異物粒子16を通さない孔サイズで形成されている。具体的には、通気孔7の孔サイズは、例えば、異物粒子16の有無を検査するための最小の異物粒子16の大きさが0.3μmである場合、このサイズ以上の異物粒子16が通気孔7を通らないよう多少余裕を持たせて、最大でも直径0.1μmの孔サイズで通気孔7を形成することが好ましい。
また通気孔7はペリクル膜2、ペリクルフレーム4およびフォトマスク10によって囲まれるペリクル閉空間12内で発生するガスのガス分子15が通気可能な孔サイズで形成されている。ガス分子15の分子サイズは、直径0.1μmよりも遥かに小さい例えば1nm以下であるので、通気孔7はガスを通気可能に例えば直径0.05μm以上の孔サイズで形成する。通気孔7の孔サイズは、異物粒子16が通らない大きさであれば、なるべく大きな孔サイズで形成したほうが、ガス分子15が通りやすく外界へ排出されやすくなるので好ましい。
通気孔7の形状は、丸孔であってもよく、角孔であってもよい。
ペリクル膜2の材質については特に制限はなく、リソグラフィ時のレーザー光に対する高い透過性および化学的安定性を有する材質であれば公知のものを使用することができる。例えば、ペリクル膜2の材質として、フッ素系ポリマー、ニトロセルロース、酢酸セルロース等が挙げられる。より具体的には、従来エキシマレーザー用に使用されているサイトップ(旭硝子株式会社の商品名:登録商標)やテフロンAF(デュポン社製の商品名:テフロンは登録商標)等の非晶質フッ素系ポリマーが挙げられる。
ペリクルフレーム4の材質については特に制限はなく、必要な強度が得られる材質であれば公知の種々のものを使用することができる。例えば、ペリクルフレーム4の材質として、アルミニウム合金材は軽量であり必要な強度が得られるので好ましい。
接着剤層3の接着剤については特に制限はなく、公知の種々のものを使用することができる。例えば、接着剤層3の接着剤として、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、フッ素接着剤等が挙げられる。また、接着剤層3として両面テープを使用してもよい。ペリクル膜2をペリクルフレーム4に張設可能であれば、接着剤層3を配さなくてもよい。
粘着材層5の粘着剤ついては特に制限はなく、公知の種々のものを使用することができる。例えば、粘着材層5の粘着剤として、シリコーン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリブデン系粘着剤等が挙げられる。また、粘着材層5として両面テープを使用してもよい。粘着剤層5には、必要に応じて、保護用の剥離紙(ライナー)が貼り付けられる。また、粘着剤層5は、例えばフォトマスク10に粘着剤層を配するなどしてペリクル1をフォトマスク10に貼り付け可能であれば、ペリクルフレーム4に付さなくてもよい。
本発明のペリクル1は次のように使用される。
ペリクル1は、図1に示すように、ペリクルフレーム4が粘着剤層5を介してフォトマスク10のマスクパターン11を覆うように貼り付けられて使用される。ペリクル閉空間12に発生するガス分子15は、ペリクル膜2の通気孔7よりも小さい大きさであるので、拡散により通気孔7を通ってペリクル閉空間12から外界に排出されていく。これにより、ペリクル閉空間内にヘイズ発生の要因となるガスが滞留しないため、フォトマスク10へのヘイズの析出が防止される。一方、リソグラフィ時に問題となる大きさの異物粒子16は、通気孔7より大きいため、外界からペリクル閉空間12に侵入することが防止される。
同図に示すように、ペリクル膜2のレーザー光の透過領域の全面に亘って通気孔7が形成されている場合、その全面が通気領域となって、ペリクル閉空間12で発生して拡散したいずれのガス分子15の近くにも通気孔7が存在するため、ガス分子15が外界へ早く排出されるため好ましい。
通気孔7は、ペリクル膜2に数多く形成した方が、通気性を良くすることができ、ガス分子15が外界へ早く排出されるため好ましい。例えば、通気孔7を最大でも直径0.1μmで形成した場合、一例として、ペリクル膜2の1mm当たりの孔の合計面積が0.01mm〜0.5mmの密度で通気孔7を形成することが好ましい。
なお、リソグラフィ時に、通気孔7の孔縁やその内壁でレーザー光の散乱が起こる可能性があるので、図2に示すようにペリクルフレーム4の内壁に沿ったペリクル膜2の枠沿領域にだけ通気孔7を形成してもよい。
図2に示すペリクル1aは、レーザー光の透過領域内のペリクルフレーム4の内壁から距離dまでの範囲の枠沿領域に通気孔7が形成されたペリクル膜2aを用いたものである。なお、既に説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この枠沿領域の範囲を規定する距離dが、例えば、20mm、好ましくは10mmであるときには、通気孔7によって散乱されたレーザー光(散乱光)が、不図示の半導体ウエハや液晶原板に達しにくいため、半導体ウエハ等への散乱光の影響が小さくなるので好ましい。
また、この距離dの範囲は、フォトマスク10上のマスクパターン領域13に非対向の範囲であると、半導体ウエハ等に形成される回路パターン(不図示)への散乱光の影響が小さくなるので好ましい。
この枠沿領域がガスの通気領域になってガスがペリクル閉空間12から外界に排出される。通気孔7は、前記した孔サイズで、前記した密度で形成することが好ましい。
このように、ペリクル膜2aの枠沿領域にだけ通気孔7を形成する場合、ペリクル膜2の全域に亘って通気孔7を形成した場合よりもガスの排出される時間が長くなるものの、通気孔7によるレーザー光の散乱の影響を小さくすることができるため好ましい。
次に、本発明のペリクル膜の製造方法について図3を参照しつつ説明する。
図3(a)〜図3(d)に、ペリクル膜2の製造工程を示す。
本発明は、図3(a)に示す成膜用基板20を使用してスピンコート法によってペリクル膜2を製造することに特徴がある。成膜用基板20は、その表面(図の上側)の全体に亘って、凸部21を有するものである。この凸部21は、前記した異物粒子16を通過不能で通気可能な孔サイズで貫通する通気孔7にちょうど嵌まる大きさで形成されている。また、凸部21は、成膜用基板20上に成膜されるペリクル膜2の通気孔7を形成すべき位置に合わせて形成されている。凸部21の高さは、形成すべきペリクル膜2の膜厚と略同じ高さに形成されている。
成膜用基板20を公知のスピンコート装置(不図示)にセットして、同図に示すように、成膜用基板20の表面(図の上側)の中央部に、予め調製したペリクル膜材料および揮発性溶媒を含むペリクル膜成分組成物の溶液22をノズル25から滴下する。揮発性溶媒の種類としては、ペリクル膜材料に合わせて公知のものを使用する。例えば、ペリクル膜材料に前記の非晶質フッ素系ポリマーを使用する場合、揮発性溶媒としてフッ素系溶媒を使用する。また、溶液22の濃度は公知のペリクル膜の製造時の濃度とする。
続いて、図3(b)に示すように、成膜用基板20を回転させて、遠心力によって、凸部21同士の間が埋まるように、成膜用基板20の表面全体に凸部21の高さと同じ厚さで溶液22を塗布する。この際に、遠心力によって余分な溶液22は振り飛ばされて除去される。
次に、ホットプレートや加熱炉による加熱乾燥または減圧乾燥などで成膜用基板20を乾燥して溶液22の揮発性溶媒を蒸発させ、図3(c)に示すように、ペリクル膜2を成膜する。これによって、ペリクル膜2には、凸部21の配置された位置に、凸部21の形状どおり孔開けされた通気孔7(図3(d)参照)が形成される。
最後に、図3(d)に示すように、成膜用基板20からペリクル膜2を剥離して、通気孔7を有するペリクル膜2が得られる。
このように、凸部21を有する成膜用基板20を使用することで、微細な通気孔7を有するペリクル膜2を精度よく簡便に製造することができる。
ペリクル膜2は、ペリクルフレーム4(図1参照)の枠形状よりも外形を大きく製造して、ペリクルフレーム4に張設してからその枠形状に合わせてはみ出した部分を切除してペリクル膜2の外形を成形してもよいし、ペリクルフレーム4に張設する前にペリクルフレーム4の枠形状と同じ外形に予め成形してから張設してもよい。また、ペリクルフレーム4の枠形状に合わせた形状でペリクル膜2を製造してそのまま張設してもよい。
上記のペリクル膜の製造方法に使用した成膜用基板20は、一例として、図4(a)〜図4(e)に示す製造工程で製造する。
図4(a)に示すように、成膜用基板20の原板材料である例えば300mmφのシリコンウエハや石英基板等の基板材30の平坦な表面にレジスト液を塗布してレジスト膜31を形成する。レジスト液は公知のものを使用する。
次に、図4(b)に示すように、予め準備しておいた、凸部21に相当する部分だけ光が透過するマスクパターン37の形成されたフォトマスク35を介して、レジスト液に対応する紫外線やレーザー光などの露出光Lでレジスト膜31を露光する。一例として同図に示すように、マスクパターン37を、基板材30に露光させるパターンサイズよりも大きなサイズ(例えば4倍)でフォトマスク35に形成しておき、露光時に不図示の光学レンズで縮小(1/4縮小)してレジスト膜31に露出光Lを照射する。また、フォトマスク35は、同図に示すように、基板材30よりも小さな板サイズ(例えば150mm角)で形成しておき、フォトマスク35を順次移動させて、レジスト膜31の端から順に露光を繰り返して、レジスト膜31の全面を露光する。これにより、フォトマスク35を透過した露出光Lでレジスト膜31a部分が感光する。
次に、レジスト膜31を現像することで、図4(c)に示すように、レジスト膜31の不要な部分が削除されて、凸部21のパターンに対応するレジスト膜31aが残る。
次に、基板材30をエッチングすることで、図4(d)に示すように、レジスト膜31aの形成された部分以外が均一に彫りこまれて凸部21が形成される。
最後に、レジスト膜31aを除去することで、図4(e)に示すように、成膜用基板20が完成する。このようにして均一な高さの複数の微細な凸部21を有する成膜用基板20を、精度よく簡便に製造することができる。
なお、フォトマスク35としてエッチング時に削除する部分のマスクパターン37を形成したネガ型のフォトマスク35を使用した例について記載したが、エッチング時に残す部分のマスクパターンを形成したポジ型のフォトマスクを使用して凸部21を形成してもよい。
また、電子ビームリソグラフィ処理、イオンビームリソグラフィ処理、X線リソグラフィ処理、ブラスト処理、ナノメートルオーダー径の微粒子を含む組成物を吹き付ける吹き付け塗装処理、または印刷処理を適用して基板材30の表面に凸部21を形成してもよい。
ペリクル膜2aを製造する場合には、通気孔7を形成すべき位置に対応して配置された凸部21を有する成膜用基板を前記と同様に製造し、その成膜用基板を使用してペリクル膜2aを製造する。
(実施例1)
成膜用基板の原板材料として直径300mmφのシリコンウエハを用いた。このウエハの表面にレジスト液をコーティングしてレジスト膜を形成した。直径が0.4μmのサイズの穴が全面に形成された150mm角のマスクを用いて1/4縮小露光にて露光を行った。マスクはウエハ上を移動して、ウエハ全面に露光を行った。レジストを現像して露光部分だけ残し、その後エッチングを行うことでシリコンウエハに凹凸を形成し、最後にレジストを取り除き、ウエハを洗浄することで、ペリクル成膜用の基板を準備した。このとき、ウエハ表面の凸部は直径が0.1μmであり、段差の高さは0.3μmであった。また凸部は1mm当たり、0.5mmの密度であった。
この成膜基板の上に旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−S」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液を、シリコンウエハの中央部に滴下し、回転数760rpmで、シリコンウエハを回転させて、シリコンウエハの表面上で、溶液を展開して、塗膜を形成した。基板を室温に放置しその後基板を180℃に加熱して溶媒を蒸発させ、ペリクル膜を形成した。このペリクル膜を、シリコンウエハの表面から剥離しペリクル膜を完成させた。
アルミ合金製のペリクルフレーム(外形サイズ149mm×113mm×4.5mm、肉厚2mm)を純水で洗浄後、その端面に信越化学株式会社製のシリコーン粘着剤(商品名:X−40−3122)を塗布し、直後に電磁誘導加熱によりペリクルフレームを150℃に加熱した。ペリクルフレームの粘着面とは反対面に接着剤として旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−A」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた6%溶液を塗布し、その後、130℃でペリクルフレームの加熱を行い接着剤を硬化させた。その後、上記ペリクル膜に上記ペリクルフレームの接着剤側を貼り付け、ペリクルフレームよりも外側の部分を除去し本発明のペリクルを完成させた。
このペリクルのペリクル膜の厚みは0.28μmであり、全面に直径が0.1μmの孔(通気孔)が存在し、その密度は1mm当り、0.5mmであった。
このペリクルをマスクに貼り付け、ArFレーザー光による露光をおこなった。10kJ/cmの照射後もマスクに成長性異物の生成は無かった。
(実施例2)
成膜用基板の原板材料として直径300mmφのシリコンウエハを用いた。このウエハの表面にレジスト液をコーティングしてレジスト膜を形成した。直径が0.2μmのサイズの穴が全面に形成された150mm角のマスクを用いて1/4縮小露光にて露光を行った。マスクはウエハ上を移動して、ウエハ全面に露光を行った。レジストを現像して露光部分だけ残し、その後エッチングを行うことでシリコンウエハに凹凸を形成し、最後にレジストを取り除き、ウエハを洗浄することで、ペリクル成膜用の基板を準備した。このとき、ウエハ表面の凸部は直径が0.05μmであり、段差の高さは0.3μmであった。また凸部は1mm当り、0.01mmの密度であった。
この成膜基板の上に旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−S」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液を、シリコンウエハの中央部に滴下し、回転数760rpmで、シリコンウエハを回転させて、シリコンウエハの表面上で、溶液を展開して、塗膜を形成した。基板を室温に放置しその後基板を180℃に加熱して溶媒を蒸発させ、ペリクル膜を形成した。このペリクル膜を、シリコンウエハの表面から剥離しペリクル膜を完成させた。
アルミ合金製のペリクルフレーム(外形サイズ149mm×113mm×4.5mm、肉厚2mm)を純水で洗浄後、その端面に信越化学株式会社製のシリコーン粘着剤(商品名:X−40−3122)を塗布し、直後に電磁誘導加熱によりペリクルフレームを150℃に加熱した。ペリクルフレームの粘着面とは反対面に接着剤として旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−A」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた6%溶液を塗布し、その後、130℃でペリクルフレームの加熱を行い接着剤を硬化させた。その後、上記ペリクル膜に上記ペリクルフレームの接着剤側を貼り付け、ペリクルフレームよりも外側の部分を除去し本発明のペリクルを完成させた。
このペリクルのペリクル膜の厚みは0.28μmであり、全面に直径が0.05μmの孔が存在し、その密度は1mm当り、0.01mmであった。
このペリクルをマスクに貼り付け、ArFレーザー光による露光をおこなった。10kJ/cmの照射後もマスクに成長性異物の生成は無かった。
(実施例3)
成膜用基板の原板材料としてとして直径300mmφのシリコンウエハを用いた。このウエハの表面にレジスト液をコーティングしてレジスト膜を形成した。直径が0.4μmのサイズの穴が全面に形成されたマスクを用いて1/4縮小露光にて露光を行った。マスクはウエハ上を移動して、ウエハ中央部の105mm×69mm範囲以外に露光を行った。レジストを現像して露光部分だけ残し、その後エッチングを行うことでシリコンウエハに凹凸を形成し、最後にレジストを取り除き、ウエハを洗浄することで、ペリクル成膜用の基板を準備した。このとき、ウエハ中央部の105mm×69mm範囲以外のウエハ表面の凸部は直径が0.1μmであり、段差の高さは0.3μmであった。また凸部は1mm当り、0.5mmの密度であった。
この成膜基板の上に旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−S」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液を、シリコンウエハの中央部に滴下し、回転数760rpmで、シリコンウエハを回転させて、シリコンウエハの表面上で、溶液を展開して、塗膜を形成した。基板を室温に放置しその後基板を180℃に加熱して溶媒を蒸発させ、ペリクル膜を形成した。このペリクル膜を、シリコンウエハの表面から剥離しペリクル膜を完成させた。ペリクル膜の厚みは0.28μmであり、ウエハ中央部の105mm×69mm範囲以外の部分に直径が0.1μmの孔が存在し、その密度は1mm当り、0.5mmであった。
アルミ合金製のペリクルフレーム(外形サイズ149mm×113mm×4.5mm、肉厚2mm)を純水で洗浄後、その端面に信越化学株式会社製のシリコーン粘着剤(商品名:X−40−3122)を塗布し、直後に電磁誘導加熱によりペリクルフレームを150℃に加熱した。ペリクルフレームの粘着面とは反対面に接着剤として旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−A」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた6%溶液を塗布し、その後、130℃でペリクルフレームの加熱を行い接着剤を硬化させた。
その後、上記ペリクル膜に上記ペリクルフレームの接着剤側を貼り付け、ペリクルフレームよりも外側の部分を除去しペリクルを完成させた。なおペリクル膜の貼り付ける際にはペリクル膜の孔が存在しない105mm×69mm範囲の部分がペリクルフレームから各辺20mmになるように位置合わせを行い貼り合わせた。
このペリクルのペリクル膜の厚みは0.28μmであり、中央部の105mm×69mm範囲を除く、ペリクルフレームから20mmの領域に直径が0.1μmの孔が存在し、その密度は1mm当り、0.5mmであった。
このペリクルをマスクに貼り付け、ArFレーザー光による露光をおこなった。10kJ/cmの照射後もマスクに成長性異物の生成は無かった。
(実施例4)
成膜用基板の原板材料として直径300mmφのシリコンウエハを用いた。このウエハの表面にレジスト液をコーティングしてレジスト膜を形成した。直径が0.4μmのサイズの穴が全面に形成されたマスクを用いて1/4縮小露光にて露光を行った。マスクはウエハ上を移動して、ウエハ中央部の135mm×99mm範囲以外に露光を行った。レジストを現像して露光部分だけ残し、その後エッチングを行うことでシリコンウエハに凹凸を形成し、最後にレジストを取り除き、ウエハを洗浄することで、ペリクル成膜用の基板を準備した。このとき、ウエハ中央部の135mm×99mm範囲以外のウエハ表面の凸部は直径が0.1μmであり、段差の高さは0.3μmであった。また凸部は1mm当り、0.5mmの密度であった。
この成膜基板の上に旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−S」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液を、シリコンウエハの中央部に滴下し、回転数760rpmで、シリコンウエハを回転させて、シリコンウエハの表面上で、溶液を展開して、塗膜を形成した。基板を室温に放置しその後基板を180℃に加熱して溶媒を蒸発させ、ペリクル膜を形成した。このペリクル膜を、シリコンウエハの表面から剥離しペリクル膜を完成させた。ペリクル膜の厚みは0.28μmであり、ウエハ中央部の135mm×99mm範囲以外の部分に直径が0.1μmの孔が存在し、その密度は1mm当り、0.5mmであった。
アルミ合金製のペリクルフレーム(外形サイズ149mm×113mm×4.5mm、肉厚2mm)を純水で洗浄後、その端面に信越化学株式会社製のシリコーン粘着剤(商品名:X−40−3122)を塗布し、直後に電磁誘導加熱によりペリクルフレームを150℃に加熱した。ペリクルフレームの粘着面とは反対面に接着剤として旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−A」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた6%溶液を塗布し、その後、130℃でペリクルフレームの加熱を行い接着剤を硬化させた。
その後、上記ペリクル膜に上記ペリクルフレームの接着剤側を貼り付け、ペリクルフレームよりも外側の部分を除去しペリクルを完成させた。なおペリクル膜の貼り付ける際にはペリクル膜の孔が存在しない135mm×99mm範囲の部分がペリクルフレームから各辺5mmになるように位置合わせを行い貼り合わせた。
このペリクルのペリクル膜の厚みは0.28μmであり、中央部の135mm×99mm範囲を除く、ペリクルフレームから20mmの領域に直径が0.1μmの孔が存在し、その密度は1mm当り、0.5mmであった。
このペリクルをマスクに貼り付け、ArFレーザー光による露光をおこなった。10kJ/cmの照射後もマスクに成長性異物の生成は無かった。
(実施例5)
成膜用基板の原板材料として直径300mmφのシリコンウエハを用いた。このウエハの表面にレジスト液をコーティングしてレジスト膜を形成した。直径が0.4μmのサイズの穴が全面に形成されたマスクを用いて1/4縮小露光にて露光を行った。マスクはウエハ上を移動して、ウエハ中央部の105mm×109mm範囲以外に露光を行った。レジストを現像して露光部分だけ残し、その後エッチングを行うことでシリコンウエハに凹凸を形成し、最後にレジストを取り除き、ウエハを洗浄することで、ペリクル成膜用の基板を準備した。このとき、ウエハ中央部の105mm×109mm範囲以外のウエハ表面の凸部は直径が0.1μmであり、段差の高さは0.3μmであった。また凸部は1mm当り、0.5mmの密度であった。
この成膜基板の上に旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−S」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液を、シリコンウエハの中央部に滴下し、回転数760rpmで、シリコンウエハを回転させて、シリコンウエハの表面上で、溶液を展開して、塗膜を形成した。基板を室温に放置しその後基板を180℃に加熱して溶媒を蒸発させ、ペリクル膜を形成した。このペリクル膜を、シリコンウエハの表面から剥離しペリクル膜を完成させた。ペリクル膜の厚みは0.28μmであり、ウエハ中央部の105mm×109mm範囲以外の部分に直径が0.1μmの孔が存在し、その密度は1mm当り、0.5mmであった。
アルミ合金製のペリクルフレーム(外形サイズ149mm×113mm×4.5mm、肉厚2mm)を純水で洗浄後、その端面に信越化学株式会社製のシリコーン粘着剤(商品名:X−40−3122)を塗布し、直後に電磁誘導加熱によりペリクルフレームを150℃に加熱した。ペリクルフレームの粘着面とは反対面に接着剤として旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−A」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた6%溶液を塗布し、その後、130℃でペリクルフレームの加熱を行い接着剤を硬化させた。
その後、上記ペリクル膜に上記ペリクルフレームの接着剤側を貼り付け、ペリクルフレームよりも外側の部分を除去しペリクルを完成させた。なおペリクル膜の貼り付ける際にはペリクル膜の孔が存在しない105mm×109mm範囲の部分がペリクルフレーム中央部に配置され、孔が両短辺近傍20mmに存在するように位置合わせを行い貼り合わせた。
このペリクルのペリクル膜の厚みは0.28μmであり、中央部の105mm×109mm範囲を除く両短辺近傍20mmの領域に直径が0.1μmの孔が存在し、その密度は1mm当り、0.5mmであった。
このペリクルをマスクに貼り付け、ArFレーザー光による露光をおこなった。10kJ/cmの照射後もマスクに成長性異物の生成は無かった。
(比較例)
成膜用基板の原板材料として直径300mmφのシリコンウエハを用いた。この成膜基板の上に旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−S」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液を、シリコンウエハの中央部に滴下し、回転数760rpmで、シリコンウエハを回転させて、シリコンウエハの表面上で、溶液を展開して、塗膜を形成した。基板を室温に放置しその後基板を180℃に加熱して溶媒を蒸発させ、ペリクル膜を形成した。このペリクル膜を、シリコンウエハの表面から剥離しペリクル膜を完成させた。
アルミ合金製のペリクルフレーム(外形サイズ149mm×113mm×4.5mm、肉厚2mm)を純水で洗浄後、その端面に信越化学株式会社製のシリコーン粘着剤(商品名:X−40−3122)を塗布し、直後に電磁誘導加熱によりペリクルフレームを150℃に加熱した。ペリクルフレームの粘着面とは反対面に接着剤として旭ガラス株式会社製の「サイトップCTX−A」をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた6%溶液を塗布し、その後、130℃でペリクルフレームの加熱を行い接着剤を硬化させた。
その後、上記ペリクル膜に上記ペリクルフレームの接着剤側を貼り付け、ペリクルフレームよりも外側の部分を除去しペリクルを完成させた。
ペリクル膜の厚みは0.28μmであった。
このペリクルをマスクに貼り付け、ArFレーザー光による露光をおこなった。10kJ/cmの照射にマスクに成長性異物の生成が認められた。
1,1aはリソグラフィ用ペリクル、2,2aはペリクル膜、3は接着剤層、4はペリクルフレーム、5は粘着材層、7は通気孔、10はフォトマスク、11はマスクパターン、12はペリクル閉空間、13はマスクパターン領域、15はガス分子、16は異物、20は成膜用基板、21は凸部、22はペリクル膜成分組成物の溶液、25はノズル、30は基板材、31,31aはレジスト膜、35はフォトマスク、37はマスクパターン、dは距離、Lは露出光である。

Claims (8)

  1. ペリクル膜が、異物粒子を通過不能で通気可能な孔サイズで貫通する通気孔を有するペリクル膜の製造方法であって、
    該通気孔にちょうど嵌まる大きさの凸部を表面に有する成膜用基板の中央部に、ペリクル膜材料および揮発性溶媒を含むペリクル膜成分組成物の溶液を滴下し、該成膜用基板を回転させて、遠心力によって該成膜用基板の表面全体に該凸部の高さと同じ厚さで該溶液を塗布し、該揮発性溶媒を蒸発させてペリクル膜を成膜した後、該成膜用基板から該ペリクル膜を剥離することを特徴とするペリクル膜の製造方法。
  2. 前記凸部が、最大でも直径0.1μmであることを特徴とする請求項1に記載のペリクル膜の製造方法
  3. 前記凸部の1mm当たりの合計面積が0.01mm〜0.5mmの密度でることを特徴とする請求項2に記載のペリクル膜の製造方法
  4. 前記ペリクル膜を枠状のペリクルフレームに張設したときに枠内の全面に亘って複数の前記通気孔が形成される位置に対応させて、複数の前記凸部が前記成膜用基板に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のペリクル膜の製造方法
  5. 前記ペリクル膜を枠状のペリクルフレームに張設したときに該ペリクルフレームの内壁に沿う枠沿領域に複数の前記通気孔が形成される位置に対応させて、複数の前記凸部が前記成膜用基板に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のペリクル膜の製造方法
  6. 前記枠沿領域が、前記ペリクルフレームの内壁から20mmまでの範囲であることを特徴とする請求項5に記載のペリクル膜の製造方法
  7. 前記枠沿領域が、前記ペリクル膜の使用対象となるフォトマスク上のマスクパターン領域に非対向の範囲であることを特徴とする請求項5に記載のペリクル膜の製造方法
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のペリクル膜の製造方法で製造したペリクル膜を、ペリクルフレームに張設することを特徴とするペリクルの製造方法。
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