JPH09260257A - レンズ汚染を防止した投影露光装置およびそれを用いた半導体デバイス製造プロセス - Google Patents

レンズ汚染を防止した投影露光装置およびそれを用いた半導体デバイス製造プロセス

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JPH09260257A
JPH09260257A JP8070123A JP7012396A JPH09260257A JP H09260257 A JPH09260257 A JP H09260257A JP 8070123 A JP8070123 A JP 8070123A JP 7012396 A JP7012396 A JP 7012396A JP H09260257 A JPH09260257 A JP H09260257A
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resist
optical system
projection
substrate
exposed
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JP8070123A
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Keita Sakai
啓太 酒井
Hiroshi Maehara
広 前原
Keiko Chiba
啓子 千葉
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポジ型化学増幅レジストを用いた際に、レジ
ストからの発生有機物によるレンズの汚染を防止し、解
像性能および照度の安定したパターン転写を長期間行
い、長期間安定して、高集積度の半導体デバイスを製造
する。 【解決手段】 光源と、原画パターンの形成されたレク
チルを照明する照明光学系と、レクチルと、前記原画パ
ターンを所定の倍率で投影する投影光学系と、該投影光
学系の結像面に位置する被露光基板からなる投影露光装
置において、投影レンズ最終面と被露光基板の間に、有
機物を化学吸着する金属を含有するフィルムを設置する
ことを特徴とする投影露光装置およびそれを用いた半導
体デバイス製造プロセスを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投影露光装置および
半導体デバイス製造プロセスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置等の微小デバイスの高集積度
化の追及はとどまるところを知らず、リソグラフィ技術
を応用した加工はますますの微細化が要求されてきてい
る。そのため、露光装置に使用される光源としては、従
来のi線光源から、より波長の短いKrF光源やArF
光源に移行しようとしている。また、その際に使用する
レジストも、より解像度の高い化学増幅型レジストが注
目されている。化学増幅型レジストは、KrF等の光源
を用いて露光した後、ベークすることによってポジでは
保護基脱離反応、ネガでは架橋反応を起こす。結果とし
てアルカリ溶解性に変化が生じ、現像後に高アスペクト
比のパターンが形成される。
【0003】しかしながら、最近のポジ型化学増幅レジ
ストは露光中あるいは露光からベークまでの間におい
て、保護基脱離反応が進行する。図1はポジ型化学増幅
レジストの反応の概略を示したものである。図中(A)
(B)(C)(D)の順に反応は進行する。レジストは
保護基2を有したベース樹脂1および光酸発生剤3から
構成される(A)。KrFやArF光源によって露光さ
れると、光酸発生剤が反応し、酸4を発生する(B)。
酸は触媒となってベース樹脂の官能基の保護基を脱離
し、反応生成物5をつくる(C)。反応生成物は気化
し、レジスト膜外へと出ていくため、レジストの膜厚は
減少する(D)。
【0004】また、図2はレジストからの発生有機物に
よる投影レンズ汚染について示した概略図である。光源
6から照明光学系7、レチクル8および投影光学系9を
通過して、被露光基板12上に照射された光によってレ
ジストが反応し、有機物11が発生する。発生した有機
物は光源6からの光により反応し、有機物10がレンズ
に付着する。
【0005】保護基脱離反応代表的なものとして、te
rt−ブトキシカルボニル(t−BOC)基の脱離反応
がある。
【0006】
【化1】 反応によりイソブテンと炭酸ガスが発生し、レジスト膜
外へと出ていく、イソブテンは沸点が−6.9℃と低
く、常温では気体状態である。しかし、KrFエキシマ
レーザ等の照射によって、イソブテンがレーザによって
活性化され、例えばイソブテン同志が反応し高沸点物が
生成して、図2に示したように、投影レンズ等の表面に
付着する。また、他の種類の保護基脱離により生じる有
機物や界面活性剤等の添加物がレジスト膜外へ放出さ
れ、投影レンズに付着することも考えられる。
【0007】前記投影レンズが汚染された場合、露光装
置の解像性能、照度等が低下し、生産した半導体デバイ
スに欠陥をもたらす。そこで、特開平6−140304
では、投影光学系と被露光基板の間にフィルムを設け
て、レジストからの発生有機物がレンズ表面に付着する
のを防止した。しかし、フィルムによる物理吸着のみで
は発生有機物の透過を完全に抑えることはできない。
【0008】また、別の方法として、被露光基板周辺を
密閉し、不活性ガスを充填する方法も考えられる。しか
し、被露光基板は頻繁に交換を行うため、毎回不活性ガ
スを充填していてはスルートップが低下してしまうとい
う問題が生じる。
【0009】特開平6−260385は、被露光基板周
辺に不活性ガスを供給するノズルを設け、投影光学系と
被露光基板の間に不活性ガスを供給することで、スルー
プットを落さずに不活性ガス中での露光を実現したもの
である。
【0010】図3に該被露光基板周辺に不活性ガスを供
給するノズルを設けた半導体デバイス製造装置の概略図
を示した。光源6ら出た光が照明光学系7およびレチク
ル8を通過して、被露光基板12上を露光する。被露光
基板周辺に設けたノズル13によって不活性ガス14を
供給する。しかし、前記被露光基板周辺に不活性ガスを
供給するノズルを設けた半導体デバイス製造装置におい
ては、レジストからの有機ガス等の発生有機物は投影光
学系には付着しにくいものの、装置内部および周辺に存
在するため、装置内の露光光エネルギー密度の高い箇所
においてガスが反応し高沸点の有機物に変化して、この
有機物が付着する可能性がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決すべくなされたもので、ポジ型化学増幅レジストを用
いた際のレンズ汚染を防いで、長期間安定した高精度な
パターン転写が可能な技術を提供することを目的とする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討を行い本発明に到達した。即ち、
本発明は、光源と、原画パターンの形成されたレクチル
を照明する照明光学系と、レクチルと、前記原画パター
ンを所定の倍率で投影する投影光学系と、該投影光学系
の結像面に位置する被露光基板からなる投影露光装置に
おいて、投影レンズ最終面と被露光基板の間に、有機物
を化学吸着する金属を含有するフィルムを設置すること
を特徴とする投影露光装置をを提供することである。
【0013】また本発明は、上記投影露光装置におい
て、該フィルムが交換可能であることを特徴とする投影
露光装置を提供することである。
【0014】さらに本発明は、光源と、原画パターンの
形成されたレクチルを照明する照明光学系と、レクチル
と、前記原画パターンを所定の倍率で投影する投影光学
系と、該投影光学系の結像面に位置する被露光基板から
なる投影露光装置において、被露光基板の周辺に排気機
構を設けることを特徴とする投影露光装置を提供するこ
とである。
【0015】また本発明は、上記投影露光装置におい
て、該排気機構がレジストからの発生有機物のレンズ付
着を防止するのを十分な排気能力を有することを特徴と
する投影露光装置を提供することである。
【0016】また本発明は、光源と、原画パターンの形
成されたレクチルを照明する照明光学系と、レクチル
と、前記原画パターンを所定の倍率で投影する投影光学
系と、該投影光学系の結像面に位置する被露光基板から
なる投影露光装置において、投影レンズ最終面と被露光
基板の間に、有機物を化学吸着する金属を含有するフィ
ルムを設置するし、かつ被露光基板の周辺に排気機構を
設けることを特徴とする投影露光装置を提供することで
ある。
【0017】また本発明は、上記各々の投影露光装置を
用いた、半導体デバイス製造プロセスを提供することで
ある。
【0018】またに本発明は、投影露光装置内の被露光
基板において、レジスト上にレジストからの発生有機物
に対して親和性の高い物質を含有した保護膜を塗布する
ことを特徴とする半導体デバイス製造プロセスを提供す
ることである。
【0019】さらに本発明は上記のプロセスにおいて、
該保護膜がレジストから発生する有機物を吸着ことを特
徴とする半導体デバイス製造プロセスを提供することで
ある。
【0020】さらに本発明は上記記載の各々または全て
に記載の投影露光装置を用いたプロセスにおいて、レジ
スト上にレジストからの発生有機物に対して親和性の高
い物質を含有した保護膜がレジストから発生する有機物
を吸着ことを特徴とする半導体デバイス製造プロセスを
提供することである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい形態のひとつ
は、投影レンズ最終面と被露光基板の間に、有機物を化
学吸着する金属を含有したフィルムを設けた、レジスト
からの発生有機物を吸着させる方法である。
【0022】該有機物を化学吸着する金属としては、該
有機物を吸着できる機能を持つ金属であれば使用できる
が、特にカルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタ
ル、クロム、モリブデン、タングステン、鉄等が挙げら
れる。
【0023】本発明では上記の有機物を化学吸着する金
属を含有するフィルムが使用される。また、前記フィル
ムの材料としては、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、セルロース等のデンプン類、ポリエチレン
グリコール、ゼラチン、ポリアクリル酸、ポリメタクリ
ル酸、ポリマレイン酸、ポリアクリルアミドやこれらの
誘導体等の水溶性の高分子やメタクリル酸エステル、ア
クリル酸エステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
カーボネート、ポリエステルやこれらの誘導体等の有機
溶剤可溶性ポリマーが挙げられる。この他にも、露光光
に対する透明性に優れ、かつ光反応性の低い材料であれ
ば、特に制限なく使用することができる。
【0024】本発明の明細書で記載の化学吸着とは化学
吸着剤である金属と有機物が化学的結合力が作用するこ
とによって吸着することを意味する。
【0025】本発明の方法において金属を含有するフィ
ルムとは上記フィルム材料中に該金属を含むものであれ
ば特に制限はないが、例えば該金属を分散させたフィル
ムが好ましく用いられる。フィルム中の金属含有率、フ
ィルムの厚さ等は本願発明の機能を有していれば特に制
限はないが、例えば金属含有率はフィルム中に0.00
5〜0.1wt%、好ましくは0.01〜0.05wt
%であり、フィルムの厚さは1〜100μm、好ましく
は5〜10μmのものが例示される。
【0026】また、前記フィルムはレチクルの共役面か
ら十分遠い位置に設置するため、フィルムに吸着された
物質は解像性能に余り影響を与えない。また、該フィル
ムにはレジストから発生する物質が吸着するため、好ま
しくはに交換可能なように設計される。これにより、レ
ジストからの発生有機物のレンズ面への付着を防止する
ことができる。したがって、露光装置の解像性能および
照度の長期安定性が向上し、良好なレジストパターンが
安定して得られる。
【0027】また、本発明の好ましい別の形態では、被
露光基板の周辺に排気機構を設ける方法がある。該排気
機構はレジストからの発生有機物のレンズ付着を防止す
るのに十分な排気能力を有し、かつレジストからの発生
有機物が投影レンズの方向へ流れないように設計する。
これにより、レジストからの発生有機物のレンズ面への
付着を防止することができる。また、不活性ガスで被露
光基板周辺を充填するように密閉系を使用しないため、
スループットの低下がない。加えて、レジストから発生
する有機物を装置内および周辺よりなくすため、装置に
内の他の箇所において発生有機物が反応し、有機物が付
着するようなことはない。したがって、露光装置の解像
性能および照度の安定性が向上し、良好なレジストパタ
ーンが安定して得られる。
【0028】また、本発明の好ましい別の形態では、レ
ジストの上からレジストからの発生有機物に対して親和
性の高い物質を含有した保護膜を塗布する。例えば、フ
ルフラールはイソブテンと親和性が高く、レジストから
発生したイソブテンを吸着するため、イソブテンによる
投影レンズの汚染を防止することが可能である。前記上
層保護膜のバインダーとなる高分子としては、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン;セルロース等の
デンプン類;ポリエチレングリコール、ゼラチン;ポリ
アクリル酸;ポリメタクリル酸;ポリマレイン酸;ポリ
アクリルアミドやこれらの誘導体等の水溶性の高分子や
メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレ
ン、ポリカーボネート、ポリエステルやこれらの誘導体
等の有機溶剤可溶性ポリマーが挙げられる。
【0029】この他にも、露光光に対する透明性が適当
で、かつ光反応性が低く、かつレジストとのインターミ
キシングを起こさない材料であれば、特に制限なく使用
することができる。これにより、レジストからの発生有
機物のレンズ面への付着を防止することができる。した
がって、露光装置の解像性能および照度の安定性が向上
し、良好なレジストパターンが安定して得られる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0031】実施例1 半導体デバイスの製造方法の実施例を説明する。図4は
半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、ある
いは液晶パネルやCCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマ
シン、マイクロオプティクス等)の製造フローを示すフ
ローチャートである。
【0032】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設
計した回路パターンを形成したマスク構造体を製造す
る。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の
材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプ
ロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスク構造体
とウエハを用いて、フォトリソグラフィ技術によってウ
エハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み
立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって製造され
たウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッ
センブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケー
ジング工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5
で作製された半導体デバイスの動作確認、耐久性テスト
等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが
完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0033】図5は前記ウエハプロセスの詳細なフロー
を示したものである。ステップ11(酸化)ではウエハ
の表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエ
ハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)
ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ
14(イオン打ち込み)ではウエハにイオンを打ち込
む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤
を塗布する。ステップ16(露光)では以下説明するエ
キシマ露光装置およびプロセスによってマスクの回路パ
ターンをウエハに焼き付け露光する。ステップ17(現
像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エ
ッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削りと
る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済
んで不要となったレジストを取り除く。これらのステッ
プを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路
パターンが形成される。
【0034】以下、前記露光ステップにおける本発明の
実施例について述べる。ポジ型化学増幅レジストとし
て、部分t−BOC化ポリビニルフェノールを100
部、光酸発生剤としてトリフェニルスルフォニルトリフ
レイトを5部、400部のプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセトーロ中に混入し、レジスト溶液とし
た。コータを用いてシリコンウエハ上にレジストを塗布
した後、プリベーク処理を行った。ベーク条件は90
℃、90秒、レジスト膜厚は0.7μmであった。露光
は0.45NAのKrFエキシマステッパを用いて行っ
た。
【0035】露光後、膜厚の時間変化を計測した。露光
量10mJ/cm2 では、膜厚の5%程度が30分程度
減少した。また、露光量100mJ/cm2 では、膜厚
の8%程度が20分程度で減少した。これより、露光後
ベーク処理を行わない状態でも保護基脱離反応が進行
し、有機物発生に起因するレジスト膜の体積収縮が起き
ていることが確かめられた。
【0036】さらに、前記レジストを塗布したウエハを
1ショット30mJ/cm2 の露光量で露光した。6イ
ンチウエハ10000枚程度を露光したあたりで、ステ
ッパの解像性能および照度が低下した。投影レンズの最
終面を光学顕微鏡で観察した結果、レンズに異物が付着
していた。レンズに付着した異物を、フーリエ変換赤外
分光光度計(FTIR)で分析した結果、付着した物質
は有機物であることが判明した。レジスト膜厚の減少と
レンズに付着した物質が有機物ということから、レンズ
に付着した異物はレジストから発生した有機物であるこ
とが確認された。
【0037】本実施例を代表する、投影光学系と被露光
基板の間に発生有機物を化学吸着する金属を含有するフ
ィルムを設けた半導体デバイス製造装置の概略を図6に
示した。投影光学系9と被露光基板12の間に、フィル
ム15を設置する。光源6から照明光学系7、レチクル
8および投影光学系9を通過し、被露光基板12上に照
射された光によってレジストが反応し、有機物11が発
生する。該発生有機物11を保持枠16に支持されたフ
ィルム15によって吸着することで、投影レンズ9の汚
染を防止する。
【0038】前記レジスト組成物を前記プロセス条件下
でシリコンウエハ上に塗布し、プリベーク処理を行っ
た。続いて、前記レジストを塗布したウエハを、投影レ
ンズとウエハの間にフィルムを設けたKrFエキシマス
テッパを用いて露光した。
【0039】なお本実施例で使用したフィルムはポリメ
タクリル酸メチル10部とカルシウム0.005部、ア
セトン100部よりなる組成物をガラス基板上に塗布
し、ゆっくり乾燥し、乾燥後ガラス基板よりフィルムを
剥離させる方法で得た厚さ10μmのものを用いた。
【0040】6インチウエハ10000枚程度を露光し
たあたりまで解像性能および照度は良好であったが、そ
れを越えるとステッパの解像性能および照度が低下する
傾向があり、ここでフィルムを交換した。しかし、投影
レンズ表面を光学顕微鏡で観察した結果、異物は発見さ
れなかった。また、前記フィルムを新しいものと交換し
た結果、解像性能および照度は完全に回復した。
【0041】実施例2 図5中の露光ステップにおける本発明の実施例である。
本実施例を代表する被露光基板周辺に排気機構を設けた
半導体デバイス製造装置の概略を図7に示した。光源6
から照明光学系7、レチクル8および投影光学系9を通
過して、被露光基板12上に照射された光によってレジ
ストが反応し、有機物11が発生する。レジストより発
生した有機物11は被露光基板チャック周辺に設置され
た排気孔17から外部へ排出される。
【0042】実施例1記載のレジスト組成物を、実施例
1記載のプロセス条件下でシリコンウエハに塗布し、プ
リベーク処理を行った。続いて、前記レジストを塗布し
たウエハを、図7に示したウエハチャック周辺に排気機
構を設けたKrFエキシマステッパを用いて露光した。
該排気機構は排気孔の先にアスピレータを接続し、5〜
10ml/secの流量で吸引するものとした。被露光
基板表面付近では外方向への対流が生じ、レジストから
発生する有機物は排気孔より外部へ排出され、ケミカル
フィルタに吸着された。6インチウエハ10000枚程
度を露光した後でも、解像性能および照度の変化はなか
った。また、投影レンズ表面を光学顕微鏡で観察した結
果、異物は発見されなかった。
【0043】実施例3 図5中の露光ステップにおける本発明の実施例である。
本実施例を代表する。発生有機物に対する親和性の高い
物質を含有させた上層保護膜の概略を図8に示した。露
光によってレジスト18から発生した有機物5を上層保
護膜19が吸着し、投影レンズへの付着を防止する。
【0044】実施例1記載のレジスト組成物を、実施例
1記載のプロセス条件下でシリコンウエハに塗布し、プ
リベーク処理を行った。続いて、ポリビニルアルコール
20部を100部のフルフラールおよび100部のエチ
ルアルコールに溶解した溶液を、レジスト上にコーター
で塗布し90℃で60秒ベークして上層保護膜とした
(該保護膜の膜厚は0.2μm)。
【0045】図8に示したように、該保護膜はレジスト
から発生した有機物を吸着する。6インチウエハ100
00枚程度を露光した後でも、解像性能および照度の変
化はなかった。また、投影レンズ表面を光学顕微鏡で観
察した結果、異物は発見されなかった。
【0046】実施例4 図5中の露光ステップにおける本発明の実施例である。
上記の各実施例の特徴を全て満たした条件において、す
なわち、投影光学系最終面と被露光基板の間にカルシウ
ムを含んだポリメタクリル酸メチルフィルムを設け、か
つ被露光基板周辺に排気機構設け、かつレジスト上にフ
ルフラールを含有したポリビニルアルコール保護膜を塗
布した。上記実施例と同様、6インチウエハ10000
枚を露光した後で、解像性能および照度の変化はなかっ
た。また、投影レンズ表面を光学顕微鏡を用いて観察し
た結果、本実施例によってレジストから発生する有機物
のレンズへの付着を抑制できたことが明らかになった。
【0047】すなわち、上記各実施例の条件を全て満た
した本実施例によれば、レンズの汚染を最も抑えること
ができ、解像性能および照度の安定したパターン転写を
長期間行えることがわかった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、ポジ型化学増幅レジス
トを用いた際に、レジストからの発生有機物によるレン
ズの汚染を防止し、解像性能および照度の安定したパタ
ーン転写を長期間行えるものである。結果として、長期
間安定して、高集積度の半導体デバイスを製造すること
ができる。特に、KrF光源やArF光源を使用する際
に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポジ型化学増幅レジストの反応の概念図
【図2】レジストからの発生有機物による投影レンズの
汚染の概略図
【図3】被露光基板周辺にノズルを設けた従来に半導体
デバイス製造装置の概略図
【図4】半導体デバイスフローを示す図
【図5】ウエハ製造プロセスのフローを示す図
【図6】投影光学系と被露光基板の間にフィルムを設け
た半導体デバイス製造装置の概略図
【図7】被露光基板周辺に排気機構を設けた半導体デバ
イス製造装置の概略図
【図8】発生有機物に対して親和性の高い物質を含有し
た上層保護膜の概略図
【符号の説明】
1 ベース樹脂 2 保護基 3 光酸発生剤 4 酸 5 反応生成有機物 6 光源 7 照明光学系 8 レチクル 9 投影光学系 10 付着した物質 11 発生有機物 12 被露光基板 13 ノズル 14 不活性ガス 15 フィルム 16 支持枠 17 排気孔 18 レジスト 19 上層保護膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、原画パターンの形成されたレク
    チルを照明する照明光学系と、レクチルと、前記原画パ
    ターンを所定の倍率で投影する投影光学系と、該投影光
    学系の結像面に位置する被露光基板からなる投影露光装
    置において、投影レンズ最終面と被露光基板の間に、有
    機物を化学吸着する金属を含有するフィルムを設置する
    ことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、該フィル
    ムが交換可能であることを特徴とする投影露光装置。
  3. 【請求項3】 光源と、原画パターンの形成されたレク
    チルを照明する照明光学系と、レクチルと、前記原画パ
    ターンを所定の倍率で投影する投影光学系と、該投影光
    学系の結像面に位置する被露光基板からなる投影露光装
    置において、被露光基板の周辺に排気機構を設けること
    を特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 光源と、原画パターンの形成されたレク
    チルを照明する照明光学系と、レクチルと、前記原画パ
    ターンを所定の倍率で投影する投影光学系と、該投影光
    学系の結像面に位置する被露光基板からなる投影露光装
    置において、投影レンズ最終面と被露光基板の間に、有
    機物を化学吸着する金属を含有するフィルムを設置する
    し、かつ被露光基板の周辺に排気機構を設けることを特
    徴とする投影露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の装置において、
    該排気機構がレジストからの発生有機物のレンズ付着を
    防止するのを十分な排気能力を有することを特徴とする
    投影露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5に記載の装置を用いた、
    半導体デバイス製造プロセス。
  7. 【請求項7】 投影露光装置内の被露光基板において、
    レジスト上にレジストからの発生有機物に対して親和性
    の高い物質を含有した保護膜を塗布することを特徴とす
    る半導体デバイス製造プロセス。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5記載の投影露光装置を用
    い、かつレジスト上にレジストからの発生有機物に対し
    て親和性の高い物質を含有した保護膜を塗布することを
    特徴とする半導体デバイス製造プロセス。
  9. 【請求項9】 請求項5記載のプロセスにおいて、レジ
    スト上にレジストからの発生有機物に対して親和性の高
    い物質を含有した保護膜がレジストから発生する有機物
    を吸着ことを特徴とする半導体デバイス製造プロセス。
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