JP2675162B2 - 感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン形成方法

Info

Publication number
JP2675162B2
JP2675162B2 JP1284181A JP28418189A JP2675162B2 JP 2675162 B2 JP2675162 B2 JP 2675162B2 JP 1284181 A JP1284181 A JP 1284181A JP 28418189 A JP28418189 A JP 28418189A JP 2675162 B2 JP2675162 B2 JP 2675162B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
photosensitive resin
group
film
resist
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1284181A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0328852A (ja
Inventor
美和 坂田
敏雄 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP1284181A priority Critical patent/JP2675162B2/ja
Publication of JPH0328852A publication Critical patent/JPH0328852A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2675162B2 publication Critical patent/JP2675162B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えば半導体装置等の製造において用い
られる感光性樹脂組成物に関し、特に、波長が200〜300
(nm)の遠紫外線に対して感度を有し、耐ドライエッチ
ング特性に優れたネガ型の感光性樹脂組成物に関する。
(従来の技術) 集積回路(IC)を始めとする半導体装置(以下、単に
装置と称する場合も有る。)の微細加工技術として、フ
ォトリソグラフィー技術が広く利用されている。このフ
ォトリソグラフィー技術を用いた微細加工は、半導体装
置の金属配線パターンを形成する場合を例に挙げて説明
すれば、次のように行なわれる。
まず、下地の全面に配線形成用金属膜を被着して被加
工基板を得る。続いて、当該基板の表面に、感光性樹脂
組成物(以下、単に組成物と称する場合も有る。)を塗
布してレジスト層を形成する。然る後、このレジスト層
に対して所定の選択的な露光を行ない、設計に応じた所
定の形状のレジストパターンを形成する。続いて、この
レジストパターンをマスクとし前述した配線形成用金属
膜をエッチング処理し、さらに、レジストパターンを除
去することによって金属配線パターンが得られる。
ところで、このようなフォトリソグラフィー技術によ
り製造される半導体装置は、近年、ますます高集積化、
高速化が図られている。このため、装置の構成成分の微
細化、さらに多層化が急速に進められ、例示した金属配
線パターンの場合もパターン幅はますます縮小され、ま
た、多層配線化されている。ここで、パターン幅を単に
縮小したのでは配線抵抗が増大するので、これを回避す
るため金属配線パターンのアスペクト比は高く(金属配
線パターンの膜厚が大きく)される。従って、このよう
な高アスペクト比の配線パターンを有する下地は、当然
大きな段差を有するものとなる。このため、この下地上
側に例えば上層配線形成用の微細なレジストパターンを
さらに形成しようとすると、以下に説明するような弊害
が生じる。
周知のように、露光プロセスでは縮小投影露光装置を
いるのが一般的である。ここで、当該露光装置に備わる
縮小投影レンズの開口数をNAとし、露光に用いる光の波
長をλとした場合、パターン幅に相当する解像線幅R
は、R=λ/NAで決定される。従って、解像線幅Rを小
さくするためには、開口数NAの大きなレンズを用いる必
要が有るが、通常、このようなレンズは焦点深度が浅く
なる。従って、上述のような大きな段差を有する下地上
に微細な所望のレジストパターンを形成することが難し
いということになる。
以上のような弊害を解消し得る従来の技術として、例
えば文献(Journal Of Electrochemical Society:SOLID
−STATE SCIENCE AND TECHNOLOGY(ジャーナル オブ
エレクトロケミカル ソサエティー:ソリッド−ステー
ト サイエンス アンド テクノロジー)132(5)(1
985.5)pp.1178〜1182)に開示される技術が知られてい
た。この従来技術は、二層レジスト法と称されるレジス
トパターン形成技術に加えて、遠紫外領域(200〜300
(nm))に感度を有するポジ型の感光性樹脂組成物を用
いるものであった。
ここで、二層レジスト法とは以下に説明するようなも
のである。なお、被加工基板としては、下層配線を有す
る下地上に絶縁膜が形成され、さらにこの絶縁膜上に上
層配線用の薄膜が形成されたものを考える。従って、こ
の被加工基板の表面には下層配線に起因する段差が生じ
ている。
二層レジスト法によれば、先ず、上述のような段差を
有する被加工基板表面に、即ちこの例では上層配線用薄
膜上に、熱硬化性樹脂が厚く形成される。この熱硬化性
樹脂により、被加工基板の凹凸は埋められこの被加工基
板の表面は平坦な面になる。続いて、この熱硬化性樹脂
表面に、感光性樹脂組成物(レジスト)が薄い膜厚で形
成される。然る後、マスクを用いこのレジスト層が選択
的に露光され、所定の現像プロセス等を経てレジストパ
ターンが形成される。
次に、上述のレジストパターンをエッチングマスクと
して、下層側の熱硬化性樹脂がO2ガスによりエッチング
され、上述したレジストパターンと熱硬化性樹脂とから
成る二層レジストパターンが得られる。
次に、このようにして得られた二層レジストパターン
をエッチングマスクに用い、被加工物(この場合は上層
配線用薄膜)の材料構成に応じたエッチングが行なわ
れ、上層配線のパターニングが行なわれる。
この二層レジスト法は、平坦化層(上述の例では熱硬
化性樹脂)上の膜厚が薄い感光性樹脂組成物のみを露光
すれば良いので、解像線幅に有利な焦点深度の浅い露光
装置を用いてレジストパターンを形成出来、微細なレジ
ストパターンが得られるという利点を有する。
しかし、上述した二層レジストパターンを形成するに
当っては、平坦化層のエッチングは、通常は、酸素
(O2)プラズマを利用したドライエッチングによりなさ
れる。従って、上層として用いられる感光性樹脂組成物
は、熱硬化性樹脂に比べて、高い酸素プラズマ耐性を有
するものである必要がある。
そこで、このような上層用の感光性樹脂組成物とし
て、上述の文献によれば、例えば下記の構造式 (但し、式中、sは正の整数を示す。) で表わされるトリメチルシリルメチルメタクリレートと
3−オキシミノ−2−ブタノンメタクリレートとの共重
合体(以下、単にP(SI−OM)と称する場合も有る。)
が用いられている。この組成物は、構造式で表される
分子自体がベース樹脂及び感光剤として機能する。
詳細に説明すれば、上述のP(SI−OM)に対して遠紫
外線を照射することにより、3−オキシミノ−2−ブタ
ノンメタクリレート部分がラジカルとなり、共重合体を
構成する主鎖が切断され、ポジ型のレジストパターンが
形成される。
上述の文献によれば、酸素プラズマを利用したドライ
エッチング処理(RFパワー20(W)の条件下)を行なっ
た場合、感光性を有するP(SI−OM)(トリメチルシリ
ルメタクリレート:3−オキシミノ−2−ブタノンメタク
リレート=62:38(mol比)(Si含有量が9.6(重量
%))のエッチング速度は、15(nm/min)であると云
う。
さらに、このP(SI−OM)は、0.7(μm)のライン
アンドスペースを達成し得るものであると云う。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述した従来の技術では、感光性を有
するP(SI−OM)の酸素プラズマ耐性とレジストパター
ンとして形成する際の解像力とが不充分であるという問
題点が有った。
この発明は上述した点に鑑みなされたものであり、従
ってこの発明の目的は、酸素プラズマ耐性と解像力とに
優れた新規な感光性樹脂組成物を提供することに有る。
(課題を解決するための手段) この目的の達成を図るため、この発明の感光性樹脂組
成物によれば、不飽和基及びアルキル基のいずれか一方
又は双方を有するポリシルセスキオキサン誘導体から成
るベース樹脂と、 遠紫外領域に吸収を有し、かつ吸収したエネルギーに
よりC−C結合が切断されラジカルを発生する感光剤と
してのジアリールグリオキサールまたはそれらのモノア
セタール誘導体とを含んで成る ことを特徴とする。
この発明の実施に当っては、上述したポリシルセスキ
オキサン誘導体を下記の一般式(I) (但し、R1、R2各々はアルケニル基または低級アルキル
基を表わし、互いに同じ基でも異なる基でも良い。また
kは正の整数を示す。)で表わされる化合物とするのが
好適である。
この一般式(I)で表わされるポリシルセスキオキサ
ン誘導体としては、当該式中のR1、R2各々を例えばビニ
ル基(CH2=CH−)、アリル基(CH2=CHCH2−)、イソ
プロペニル基 2−ブテニル基(CH2=CH−CH2−CH2−)のうちから選
ばれたアルケニル基としたもの、又は、R1、R2各々を炭
素数4以下のアルキル基としたもの等を挙げることが出
来る。
このようなポリシルセスキオキサン誘導体は、この出
願に係る発明者らによって、特開昭63−210839号公報で
提案している化合物であり、重量平均分子量が100,000
程度のものまでは合成段階でゲル化することがなく、容
易に入手することが可能である。また、このポリシルセ
スキオキサン誘導体の重量平均分子量が2,000よりも小
さいものは、結晶化が難しいためレジストパターン形成
に不適当であり、かつパターンニングに必要な露光量が
極めて多くなる。
従って、ポリシルセスキオキサン誘導体を感光性樹脂
組成物のベース樹脂として用いる場合には、その重量平
均分子量が2,000以上100,000以下の範囲内のものを用い
るのが良い。
また、この発明に係る感光性樹脂組成物に含有させる
感光剤としての、遠紫外領域に吸収を有するジアリール
グリオキサールまたはそれらのモノアセタール誘導体と
しては、種々のものを挙げることが出来る。具体的に
は、下記の一般式(II)〜(IV) で表される化合物の中から選ばれるものとするのが好適
である。なお、上記(II)〜(IV)式中のArはアリール
基を示し、例えばフェニル基、クマリル基、9−フルオ
レニル基、4−フタロイミジル基、1−ナフチル基、2
−キナルジル基、9−アントラセニル基及びこれらに類
似する基から選ばれるものである。また、上記(II)〜
(IV)式中R3はアルキル基を示し、R4は水素またはアル
キル基を示す。しかし、レジストを構成する場合の感光
剤としては、ベース樹脂(ポリシルセスキオキサン)と
の相溶性が良いことが必要であるので。上記化合物であ
っても極性置換基(例えばニトロ基やジメチルアミノ基
等)が芳香族上に置換されている化合物は好ましくな
い。さらに、感光剤は、その目的から、レジスト膜とし
て乾燥する際のベーク温度において固体であるものや、
昇華性或いは自己分解性の低いものであることが好まし
い。
また、この発明の実施に当たっての、ベース樹脂とし
て用いるポリシルセスキオキサン誘導体に対する、感光
剤の含有量(感光剤のmol数/(感光剤のmol数+ベース
樹脂のmol数)×100)であるが、1(mol%)未満では
感光性樹脂組成物としての実用的な感度が得られず、一
方、30(mol%)より多いとこの組成物と被加工基板と
の密着性が低下したり組成物の皮膜上に結晶が析出した
りする。従って、上記含有量は、1(mol%)以上30(m
ol%)以下の範囲内の値とするのが好適である。またこ
の出願のパターン形成方法の発明によれば、 下地上に下層レジストの皮膜を形成する工程と、 該下層レジストの皮膜上にこの出願に係る感光性樹脂
組成物の皮膜を形成する工程と、 該感光性樹脂組成物の皮膜に対し遠紫外光を選択的に
露光する工程と、 前記露光が済んだ試料を現像して前記感光性樹脂組成
物のパターンを形成する工程と、 前記感光性樹脂組成物のパタンをマスクとして用い前
記下層レジストの皮膜を酸素ガスによりドライエッチン
グする工程と を含むことを特徴とする。
(作用) この発明の感光性樹脂組成物によれば、これに遠紫外
線が照射されると、組成物中の感光剤が炭素ラジカルを
発生する。そして、ベース樹脂が不飽和基を有するポリ
シルセスキオキサンであればこの不飽和基にこの炭素ラ
ジカルが付加しベース樹脂の重合が進み、ベース樹脂が
低級アルキル基を有するポリシルセスキオキサンであれ
ばこの炭素ラジカルにより低級アルキル基の水素引き抜
きがなされベース樹脂の重合が進み、この重合部分が有
機溶媒に不溶になる。従って、ネガ型のレジストが構成
される。
ここで、感光剤として用いる、遠紫外線に対し吸収を
有するジアリールグリオキサールまたはそれらのモノア
セタール誘導体は、市販品として多種のものがありこれ
らの中にはポリシルセスキオキサンに対して極めて相溶
性の高いものがある。このため、レジスト膜中での相分
離や感光剤の析出が起こりにくく遠紫外線線用レジスト
として実用的な感度を有する感光性樹脂組成物が得られ
る。上記感光剤の一例である、上記一般式(II)〜(I
V)で示される各化合物は、芳香環が遠紫外領域に大き
な吸収を持ちこの吸収で得たエネルギーにより芳香環の
α位のC=O結合が活性化されC−C結合が切断され易
いという性質を示すので、高効率の炭素ラジカル発生剤
として寄与する。さらに、ポリシルセスキオキサンに対
する相溶性も良好である。
また、この発明に係る感光性樹脂組成物は、上述した
ような、遠紫外線に対し吸収が大きいこのため高効率で
炭素ラジカルを発生する感光剤を用いているので、レジ
ストパターン形成に必要な感光剤の含有量を少なくする
ことができる。これがため、Si含有量がそもそも大きい
ポリシルセスキオキサンの、感光性樹脂組成物に対する
含有量が高まるので、感光剤樹脂組成物全体としてのSi
含有量を大きく採ることができる。従って、酸素プラズ
マ耐性が向上すると考えられる。またこの出願のパター
ン形成方法の発明によれば、上層レジストとして用いる
感光性樹脂組成物が高い解像力を有しかつO2−RIE耐性
に優れるものであるので、微細かつ高アスペクト比の二
層レジストパターンが形成される。
(実施例) 以下、この発明の実施例につき詳細に説明する。な
お、以下の実施例では、この発明の理解を容易とするた
め、特定の条件を例示して説明するが、この発明は、こ
れら実施例にのみ限定されるものではないことを理解さ
れたい。また、以下の実施例で用いた薬品類のうち、出
所を省略する場合も有るが、いずれも化学的に充分に純
粋であり、容易に入手し得るものを用いた。
実施例1 不飽和基を有するポリシルセスキオキサン誘導体の一
例として上記一般式(I)中の置換基R1及びR2が共にア
リル基であるポリアリルシルセスキオキサンを用い、感
光剤として上記(II)式で示される物質の一例である下
記式で示されるベンジルを用い、以下に説明するよう
に実施例1の感光性樹脂組成物を調製し、その解像力調
査と、そのO2−RIE耐性調査と、この感光性樹脂組成物
を上層に用いた二層レジストパターンの形成実験とをそ
れぞれ行なった。以下、これらの結果を順次説明する。
<感光性樹脂組成物の塗布溶液の調製> 先ず、以下の手順により、実施例1の感光性樹脂組成
物の塗布溶液を調製した。
重量平均分子量30000のポリアリルシルセスキオキサ
ン9.0g(97mmol)と、ベンジル0.63g(3mmol)とをキシ
レン90mlに溶解し、この溶液を直径0.2μmの孔を有す
るメンブレンフィルタで濾過して、実施例1の感光性樹
脂組成物の塗布溶液を調製した。
<解像力の調査結果> 次に、以下の手順により実施例1の感光性樹脂組成物
の解像力について調査した。
…Xe−Hgランプによる露光 先ず、シリコンウエハ上に、下層レジストとしてシッ
プレー社製のMP2400と称されるフォトレジストを、回転
塗布法により膜厚1.5μmとなるように塗布した。この
下層レジストを熱硬化後、この下層レジスト上に実施例
1の感光性樹脂組成物の塗布溶液を回転塗布法により塗
布し、実施例1の感光性樹脂組成物の膜厚が0.2μmの
皮膜を形成した。次いで、このシリコンウエハをホット
プレート上に置き60℃の温度で1分間の条件でベーキン
グした。このような試料ウエハを多数用意した。
次に、上記試料ウエハに最少の線幅が0.5μmとされ
た種々のライン・アンド・スペースのテストパターンを
有するマスクを密着させ、Xe−Hgランプ及びCM250コー
ルドミラーを装着している露光装置(この例では、キャ
ノンPLA501アライナ)により、各試料ウエハ毎で露光量
を変えながら密着露光を行なった。なお、露光量が、PL
A501アライナの積算露光計のカウント数で示して、10〜
200カウントの範囲内で10カウントづつ変化させた(こ
こで、1カウント=39mJ/cm2である。以下同様。)。
次に、露光済みの各試料ウエハを、メチルイソブチル
ケトン(MIBK)と、イソプロピルアルコール(IPA)と
の1:1混合液(容積比)中に30秒間浸漬し現像を行な
い、その後、IPA中に20秒間浸漬しリンスを行なった。
現像の終了した各試料ウエハを観察したところ、初期
膜厚(この例では回転塗布後の膜厚である0.2μm)に
対する残膜率が50%となる感度(▲D0.5 n▼)は、10カ
ウント(390mJ/cm2)であることが分かり、また、0.5μ
mのライン・アンド・スペースパターンが解像されてい
ることが分った。なお、この実験に用いたテストパター
ンの最少線幅が0.5μmであるために、0.5μmの解像力
が確保されたことしか確認出来なかったが、実施例1の
感光性樹脂組成物はさらに高い解像力を有するものであ
ることは理解されたい。
…KrFエキシマレーザによる露光 次に、上述のの実験における露光装置の代わりに、
露光光源がKrFエキシマレーザである装置を用い、実施
例1の感光性樹脂組成物の解像度の調査を行なった。試
料ウエハは、上述のの実験と全く同様な手順で用意し
た。そして、複数の試料ウエハに対し、各試料ウエハ毎
で露光量をそれぞれ変えて密着露光を行なった。なお、
レーザ発振器は、ラムダフィジックス社製のものを用い
た。このレーザ発振器は、1パルス当たり4.8mJ/cm2
照射量が得られるもので、パルス数により露光量を制御
出来るものである。
レーザ照射後の各試料ウエハを、上述のの実験と同
様に現像し、その後、感度(▲D0.5 n▼)及び解像力を
調べた。その結果、感度(▲D0.5 n▼)は200mJ/cm2
あることが分った。また、0.5μmのライン・アンド・
スペースパターンが解像されていることが分った。
<O2−RIE耐性の調査結果> 次に、実施例1の感光性樹脂組成物のO2−RIE耐性
と、比較例としてポリアリルシルセスキオキサンの皮膜
のO2−RIE耐性とを、以下の手順でそれぞれ調査した。
先ず、シリコンウエハ上に、実施例1の感光性樹脂組
成物の塗布溶液を回転塗布法により塗布し、その後ホッ
トプレートを用い60℃の温度で1分間のベーキングをし
て、実施例1の感光性樹脂組成物の膜厚が0.2μmの皮
膜を形成した。一方、ポリアリルシルセスキオキサンの
キシレン溶液を用意し、シリコンウエハ上にこの溶液を
回転塗布法で塗布し、その後ホットプレートを用い60℃
の温度で1分間のベーキングをして、ポリアリルシルセ
スキオキサンの膜厚が0.2μmの皮膜を形成した。
次に、実施例1の感光性樹脂組成物の皮膜を有するシ
リコンウエハと、ポリアリルシルセスキオキサンの皮膜
を有するシリコンウエハとを、DEM 451 平行平板型ドラ
イエッチャ(日電アネルバ(株)製)に共にセットし、
両シリコンウエハに対しO2ガスによるドライエッチング
を20分間施した。なお、ドライエッチングは、O2ガス圧
力を1.0Paとし、O2ガス流量を20SCCMとし、RFパワー密
度を0.12W/cm2とした条件で行なった。
両シリコンウエハ上の皮膜のドライエッチング終了後
の残存膜厚を膜厚計(テーラーホブソン社製のタリステ
ップ)で測定し、エッチング量を求めた。両者のエッチ
ング量は第1表に示すようなものであった。
両者のエッチング量に大差がないことからも明らかな
ように、実施例1の感光性樹脂組成物のO2−RIE耐性
は、ポリアリルシルセスキオキサンのみの皮膜のそれと
ほぼ同等であると云える。なお、詳細な実験によれば、
両皮膜のエッチングは、実際にはドライエッチング開始
後から約10分経過するまでの間に行なわれ、その後にお
いてはほとんどエッチングされないことが分った。
<二層レジストパターンの形成> 次に、実施例1の感光性樹脂組成物を上層レジストと
して用い、二層レジストパターンを以下に説明するよう
な手順で形成した。
シリコンウエハ上に、下層レジストとしてMP2400フォ
トレジストを回転塗布法により塗布し、MP2400の膜厚が
2μmの皮膜を形成した。次いで、この下層レジストを
所定の条件で熱硬化させた。
次に、この下層レジスト上に、実施例1の感光性樹脂
組成物の塗布溶液を回転塗布法により塗布し、その後、
ホットプレートを用い60℃の温度で1分間のベーキング
を行ない、下層レジスト上に実施例1の感光性樹脂組成
物の膜厚が0.2μmのの皮膜を形成した。
次に、この試料ウエハに最少の線幅が0.5μmとされ
た種々のライン・アンド・スペースのテストパターンを
有するマスクを密着させ、Xe−Hgランプ及びCM250コー
ルドミラーを装着している「キャノンPLA501アライナ」
により、この装置の積算露光計のカウント数で示して20
カウントの露光量による密着露光を行なった。
次に、この露光済みの試料ウエハを、メチルイソブチ
ルケトン(MIBK)と、イソプロピルアルコール(IPA)
との1:1混合液(容積比)中に30秒間浸漬し現像を行な
った後、IPA中に20秒間浸漬しリンスを行なった。その
後、ホットプレートを用い60℃の温度で1分間ベーキン
グした。
次に、この試料ウエハを、下層レジストであるMP2400
のパターニングのために、DEM451平行平板型ドライエッ
チャ(日電アネルバ製)にセットし、この試料ウエハに
対しO2ガスによるドライエッチングを35分間施した。な
お、ドライエッチングは、O2ガス圧力を1.0Paとし、O2
ガス流量を20SCCMとし、RFパワー密度を0.12W/cm2とし
た条件で行なった。
得られた二層レジストパターンの断面をSEM(走査型
電子顕微鏡)で観察したところ、用いたテストパターン
の最少線幅のパターンである0.5μmのライン・アンド
・スペースパターンがアスペクト比4で矩形形状に形成
されていることが分った。
実施例2 感光剤として、ベンジルの代わりに、上記(IV)式で
示される物質の一例である下記式で示される2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.77g(3mmol)
を用いた以外は、実施例1と全く同様にして実施例2の
感光性樹脂組成物を調製した。
次に、この実施例2の感光性樹脂組成物を、…Xe−
Heランプを用い露光した場合、…KrFエキシマレーザ
ーを用い露光した場合それぞれの感度(▲D0.5 n▼)
と、解像力とにつき、実施例1の感光性樹脂組成物の解
像力調査と同じ手順で調査した。その結果を第2表に示
す。なお、露光光源がXe−Hgの場合の感度(▲D
0.5 n▼)は、PLA501アライナの積算露光計のカウント数
(ct.)で示してあり、各露光光源による解像力につい
ては実験に用いたテストパターンのうちの解像された最
少のライン・アンド・スペースパターン寸法(μm)で
示してある。
実施例3 感光剤として、ベンジルの代わりに、上記(III)式
で示される物質の一例として下記式で示されるベンゾ
インイソプロピルエーテル0.76g(3mmol)を用いた以外
は、実施例1と全く同様にして実施例3の感光性樹脂組
成物を調製した。
次に、この実施例3の感光性樹脂組成物の感度(▲D
0.5 n▼)と、解像力とにつき、実施例1の感光性樹脂組
成物の解像力調査実験(キャノンPLA501アライナを用
いたもの)の手順に従い調査した。その結果、感度(▲
0.5 n▼)は、30カウントであることが分かり、また、
0.5μmのライン・アンド・スペースパターンが解像さ
れていることが分った。
以上、この発明の実施例につき説明したが、この発明
は、上述の実施例にのみ限定されるものではないこと明
らかである。
例えば、上述の実施例では、感光性樹脂組成物を調製
するに当って、ベース樹脂と感光剤との相分離を回避
し、良好なレジストパターンを形成する目的で、キシレ
ンを溶剤として用いた場合を例示して説明した。しかし
ながら、キシレンの代わりに、酢酸イソアミル、エチル
セロソルブアセテートまたはメチルイソブチルケトンを
用いた場合、或いは、これら溶剤を混合して用いた場合
であっても、同様な効果が得られる。
また、上述の実施例ではベース樹脂として重量平均分
子量が30,000のポリシルセスキオキサン誘導体を用い
た。しかし、この発明に用いて好適なポリシルセスキオ
キサン誘導体は、上述の分子量のものに限られるもので
はない。重量平均分子量が2,000以上100,000以下の範囲
内のものであれば実施例と同様な効果が得られる。
また、上述の実施例ではベース樹脂に対する感光剤の
含有量を3(mol%)とした例で説明している。しか
し、含有量はこの値に限られるものではない。ベース樹
脂に対する感光剤の含有量が、1(mol%)以上30(mol
%)以下の範囲内の値であれば実施例と同様な効果が得
られる。
(発明の効果) 上述した説明からも明らかなように、この発明の感光
性樹脂組成物によれば、不飽和基及びアルキル基のいず
れか一方又は双方を有するポリシルセスキオキサン誘導
体から成るベース樹脂と、遠紫外領域に吸収を有するジ
アリールグリオキサールまたはそれらのモノアセタール
誘導体から成る感光剤とを含んでいるため、遠紫外線照
射により感光剤から発生する炭素ラジカルがベース樹脂
の不飽和基に付加し或いはアルキル基の水素を引き抜き
ベース樹脂の一部を重合させる。このため、この重合部
分が有機溶媒に不溶になり、ネガ型のレジストが構成さ
れる。そして、このレジストは、実施例の結果で例示す
れば、少なくとも0.5μmライン・アンド・スペースパ
タンの解像力を有したものとなる。
さらに、感光剤として用いる、遠紫外線に対し吸収を
有するジアリールグリオキサールまたはそれらのモノア
セタール誘導体は、市販品として多種のものがありこれ
らの中にはポリシルセスキオキサンに対し極めて相溶性
の高いもの、さらに、遠紫外領域内の特定の波長に吸収
を示すものがある。このため、レジスト膜中での相分離
や感光剤の析出が起こりにくい遠紫外線用レジストが得
られる。さらに、波長250nm付近に大きな吸収を有する
感光剤を選択することによりKrFエキシマレーザー用レ
ジストが得られる。
また、この発明に係る感光性樹脂組成物は、上述した
ような、遠紫外線に対し吸収が大きくこのため高効率で
炭素ラジカルを発生する感光剤を用いているので、レジ
ストパターン形成に必要な感光剤の含有量を少なくする
ことができる。従って、ポリシルセスキオキサンの高O2
−RIE耐性を損ねることがないので、酸素プラズマ耐性
に優れたレジストになる。
これがため、酸素プラズマ耐性と解像力とに優れた新
規な感光性樹脂組成物を提供することが出来る。また、
この出願のパターン形成方法の発明によれば、微細かつ
高アスペクト比の二重レジストパターンを形成すること
が出来る。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和基及びアルキル基のいずれか一方又
    は双方を有するポリシルセスキオキサン誘導体から成る
    ベース樹脂と、 遠紫外領域に吸収を有し、かつ吸収したエネルギーによ
    りC−C結合が切断されラジカルを発生する感光剤とし
    てのジアリールグリオキサールまたはそれらのモノアセ
    タール誘導体とを含んで成る ことを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のポリシルセスキオキサン
    誘導体が、下記の一般式(I) (但し、R1、R2各々は、アルケニル基または低級アルキ
    ル基を表わし、互いに同じ基でも異なる基でも良い。ま
    たkは正の整数を示す。)で表わされるものであること
    を特徴とする感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項2の一般式(I)で表わされるポリ
    シルセスキオキサン誘導体のR1、R2各々がビニル基(CH
    2=CH−)、アリル基(CH2=CHCH2−)、イソプロペニ
    ル基 2−ブテニル基(CH2=CH−CH2−CH2−)のうちから選
    ばれたアルケニル基であることを特徴とする感光性樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】請求項2の一般式(I)で表わされるポリ
    シルセスキオキサン誘導体のR1、R2各々がメチル基、エ
    チル基、プロピル基、ブチル基のうちから選ばれた低級
    アルキル基であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の感光剤が、下記一般式
    (II)〜(IV)で表わされる化合物の中から選ばれるこ
    とを特徴とする感光性樹脂組成物(但し、Arはアリール
    基、R3はアルキル基、R4は水素またはアルキル基を示
    す。)。
  6. 【請求項6】請求項2に記載のポリシルセスキオキサン
    誘導体の重量平均分子量が2,000以上100,000以下の範囲
    内であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のベース樹脂に対する請求
    項1に記載の感光剤の含有量が1(mol%)以上30(mol
    %)以下の範囲内であることを特徴とする感光性樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】下地上に下層レジストの皮膜を形成する工
    程と、 該下層レジストの皮膜上に請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の感光性樹脂組成物の皮膜を形成する工程と、 該感光性樹脂組成物の皮膜に対し遠紫外光を選択的に露
    光する工程と、 前記露光が済んだ試料を現像して前記感光性樹脂組成物
    のパターンを形成する工程と、 前記感光性樹脂組成物のパタンをマスクとして用い前記
    下層レジストの皮膜を酸素ガスによりドライエッチング
    する工程と を含むことを特徴とするパターン形成方法。
JP1284181A 1989-02-23 1989-10-31 感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン形成方法 Expired - Fee Related JP2675162B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1284181A JP2675162B2 (ja) 1989-02-23 1989-10-31 感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン形成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-44359 1989-02-23
JP4435989 1989-02-23
JP1284181A JP2675162B2 (ja) 1989-02-23 1989-10-31 感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0328852A JPH0328852A (ja) 1991-02-07
JP2675162B2 true JP2675162B2 (ja) 1997-11-12

Family

ID=26384219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1284181A Expired - Fee Related JP2675162B2 (ja) 1989-02-23 1989-10-31 感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2675162B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2667742B2 (ja) * 1990-08-28 1997-10-27 沖電気工業株式会社 感光性樹脂組成物
US6890448B2 (en) * 1999-06-11 2005-05-10 Shipley Company, L.L.C. Antireflective hard mask compositions
DE102004034362A1 (de) * 2004-07-16 2006-02-09 Kodak Polychrome Graphics Gmbh Lithographie-Druckplatten mit hoher Auflagenbeständigkeit
US10191370B2 (en) 2014-01-07 2019-01-29 Toyo Gosei Co., Ltd. Composition and a method for manufacturing a component

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6076739A (ja) * 1983-10-04 1985-05-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 感光性樹脂組成物及びその使用方法
JPS60238827A (ja) * 1984-05-14 1985-11-27 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 感光性樹脂組成物
JPH063548B2 (ja) * 1986-03-14 1994-01-12 日本電信電話株式会社 感光性樹脂組成物
JPS63157145A (ja) * 1986-12-22 1988-06-30 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 感光性樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0328852A (ja) 1991-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI247975B (en) Modification of 193 nm sensitive photoresist materials by electron beam exposure
US4609614A (en) Process of using absorptive layer in optical lithography with overlying photoresist layer to form relief pattern on substrate
JP2004212967A (ja) フォトレジスト用オーバーコーティング組成物及びこれを利用したフォトレジストパターン形成方法
TWI361333B (en) Photoresist composition
JPS58187926A (ja) 放射線ネガ型レジストの現像方法
JPH08262702A (ja) 200nm未満の波長をもつ紫外放射線のための湿式化学現像可能な、エッチ安定なフォトレジスト
JP2675162B2 (ja) 感光性樹脂組成物およびこれを用いたパターン形成方法
JPH0342492B2 (ja)
US5888703A (en) Method of forming resist pattern utilizing antireflective layer containing rosin or hydrogenated rosin
JPH0128368B2 (ja)
JP7048903B2 (ja) パターン形成方法及びeuvリソグラフィー用ケイ素含有膜形成組成物
JP2901044B2 (ja) 三層レジスト法によるパターン形成方法
JPH02248952A (ja) 感光性組成物
JP2662141B2 (ja) デバイスの製造方法
JP2733131B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JPH06332196A (ja) レジストパターンの形成方法
JPH07152156A (ja) 樹脂組成物
JPS61289345A (ja) リソグラフイ用レジスト
JPH02222957A (ja) 感光性樹脂組成物
JPS59121042A (ja) ネガ型レジスト組成物
EP0211161B1 (en) Lithographic resists and method of using the same
JPS6364772B2 (ja)
JPH0143300B2 (ja)
JPS6197651A (ja) パタ−ン形成用材料及びパタ−ン形成方法
JPH02149849A (ja) 感光性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees