JP5029370B2 - タイヤの評価方法及びタイヤの評価用コンピュータプログラム - Google Patents

タイヤの評価方法及びタイヤの評価用コンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、タイヤの性能を模擬するタイヤのシミュレーションに関し、さらに詳しくは、タイヤの表面や部材界面の状態を評価することに関する。
従来の空気入りタイヤは、試作品を実走行試験やベルト試験等に供して得られた結果を元に、さらに改良を加えて試作品を試作するという繰り返しによって開発されていた。このような開発手法は、試作と試験との繰り返しになるので、開発効率が悪いという問題点があった。この問題点を解決するために、近年では数値解析を用いたシミュレーションによって、試作品を製造しなくともタイヤの物理的性質、すなわちタイヤの性能を予測することができる手法が提案されている。
特許文献1には、タイヤの溝壁や溝底等のひずみ等を精度よく解析するために、溝部近傍について溝壁及び溝底を、3個以上の要素にそれぞれ分割してタイヤモデルを作成して、有限要素法によってタイヤのひずみを解析する方法が開示されている。
特開2006−001361号公報
特許文献1に開示されている技術は、解析の精度を向上させるため、溝部近傍の要素の分割数を細かくして、要素の寸法を小さくしている。しかし、有限要素法において、要素の分割数を細かくすると、要素数が増加するため、解析モデルの作成に時間を要し、また解析に時間を要するという問題がある。
また、特にタイヤの表面における、表面上の表面ひずみや応力、あるいはタイヤの裏面亀裂等を評価しようとする場合、例えば、表面の方向が異なる溝底と溝壁とを含む表面全体について、表面に沿ってひずみ等を評価する必要がある。特許文献1に開示されている技術は、溝壁及び溝底で要素の寸法を小さくするが、溝壁及び溝底を含む表面(全体)について、表面に沿ったひずみ等の評価を行っていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、タイヤの表面や部材界面に沿ってひずみや応力等の物理量を正確に把握することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤの評価方法は、処理部を含むコンピュータを用いてタイヤの表面又は部材界面の状態を評価する方法であって、前記処理部が、タイヤを有限個の要素に分割して、コンピュータで解析可能な解析モデルを作成する手順と、前記処理部が、前記解析モデルを用いて前記タイヤの挙動をシミュレーションする手順と、前記処理部が、前記解析モデルを構成する要素のうち、前記要素の一部が前記解析モデルの表面又は部材界面を構成する要素を物理量変換対象要素として抽出する手順と、前記処理部が、抽出した前記物理量変換対象要素の局所座標系を求める手順と、前記処理部が、全体座標系における前記物理量変換対象要素の物理量を、前記局所座標系における物理量に変換する手順と、を含むことを特徴とする。
本発明の望ましい態様としては、前記タイヤの評価方法において、前記局所座標系は、前記解析モデルが変形した後における前記解析モデルの表面形状を元にして求めることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記タイヤの評価方法において、前記局所座標系は、前記物理量変換対象要素の表面における法線ベクトルと、前記物理量変換対象要素の表面における前記解析モデルの周方向ベクトルと、前記法線ベクトルと前記周方向ベクトルとの外積により定まるベクトルとを軸とすることが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤの評価方法は、処理部を含むコンピュータを用いてタイヤの表面又は部材界面の状態を評価する方法であって、前記処理部が、タイヤを有限個の要素に分割して、コンピュータで解析可能な解析モデルを作成する手順と、前記処理部が、前記解析モデルを構成する要素のうち、前記要素の一部が前記解析モデルの表面又は部材界面を構成する要素を物理量変換対象要素として抽出する手順と、前記処理部が、前記物理量変換対象要素の表面又は部材界面に、面要素を配置する手順と、前記処理部が、前記解析モデルを用いて前記タイヤの挙動をシミュレーションする手順と、前記処理部が、前記面要素の局所座標系における物理量を求める手順と、を含むことを特徴とする。
本発明の望ましい態様としては、前記タイヤの評価方法において、前記面要素の局所座標系における物理量は、前記解析モデルが変形した後における前記面要素の局所座標系から求めることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記タイヤの評価方法において、前記面要素の物理量の値は、前記物理量変換対象要素の物理量の値以下であることが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤの評価用コンピュータプログラムは、前記タイヤの評価方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明は、タイヤの表面や部材界面に沿う方向におけるひずみや応力等の物理量を正確に把握でき、その結果、前記物理量を正確に表現できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。下記実施形態において取り扱うタイヤは、いわゆる空気入りタイヤであるが、本発明の適用対象は空気入りタイヤに限定されるものではない。
本実施形態は、一部が解析モデルの表面又は部材界面を構成する要素を抽出し、抽出した要素の表面における局所座標系を求めて、全体座標系における物理量を局所座標系における物理量へ変換する点に特徴がある。このように、本実施形態では、解析モデルの表面のみならず、解析モデルにおける構造部材同士の境界である部材界面も対象とする。ここで、部材界面とは、タイヤあるいはタイヤの解析モデルを構成する構造部材同士の境界面であり、例えば、ベルト層とゴム層との境界面やカーカスとゴム層との境界面が部材界面に相当する。
図1は、タイヤの回転軸を通る子午断面を示す断面図である。タイヤ1の子午断面には、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4、ビードコア5が現れている。タイヤ1は、母材であるゴムを、強化材であるカーカス2、ベルト3、あるいはベルトカバー4等の補強コードによって補強した複合材料の構造体である。ここで、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4等の、金属繊維や有機繊維等のコード材料で構成される層を、コード層という。
カーカス2は、タイヤ1に空気を充填した際に圧力容器としての役目を果たす強度メンバーであり、その内圧によって荷重を支え、走行中の動的荷重に耐えるようになっている。ベルト3は、キャップトレッドとカーカス2との間に配置されたゴム引きコードを束ねた補強コードの層である。なお、バイアスタイヤの場合にはブレーカと呼ぶ。ラジアルタイヤにおいて、ベルト3は形状保持及び強度メンバーとして重要な役割を担っている。
ベルト3の接地面側には、ベルトカバー4が配置されている。ベルトカバー4は、例えば有機繊維材料を層状に配置したものであり、ベルト3の保護層としての役割や、ベルト3の補強層としての役割を持つ。ビードコア5は、内圧によってカーカス2に発生するコード張力を支えているスチールワイヤの束である。ビードコア5は、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4及びトレッドとともに、タイヤ1の強度部材となる。
キャップトレッドの接地面側には、溝7が形成される。これによって、雨天走行時の排水性を向上させる。また、タイヤ1の側部はサイドウォール8と呼ばれており、ビードコア5とキャップトレッドとの間を接続する。次に、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法を実行する装置について説明する。
図2は、本実施形態に係るタイヤの評価方法を実行する性能評価装置の構成例を示す図である。図3は、本実施形態に係る性能評価装置の処理部の構成例を示す図である。性能評価装置50は、性能予測対象のタイヤの解析モデルであるタイヤモデルを作成するとともに、本実施形態に係るタイヤの評価方法を実行して、タイヤの性能を予測するものである。
図2に示すように、性能評価装置50は、処理部52と記憶部54とにより構成されている。この性能評価装置50には、入出力装置51が接続されており、この入出力装置51の入力手段53により、タイヤモデルを作成するために必要な情報、例えばタイヤ1を構成するゴムや繊維材料の物性値(質量密度ρ、弾性率E等)、境界条件等、及びシミュレーションの際に必要な情報を処理部52や記憶部54へ入力する。
ここで、入力手段53には、キーボード、マウス、マイク等の入力デバイスを使用することができる。図3に示すように、処理部52は、後述する解析モデル10を作成する機能を有する解析モデル作成部52aと、解析モデル10を用いてタイヤの諸性能を予測する等の機能を有する解析部52bと、一部が作成したタイヤモデルの表面又は部材界面を構成する要素を物理量変換対象要素として抽出する等の機能を有する要素抽出部52cと、全体座標系における物理量変換対象要素の物理量を、物理量変換対象要素の局所座標系における物理量に変換する等の機能を有する変換部52dと、を含んで構成されている。
記憶部54は、本実施形態に係るタイヤの評価方法が組み込まれたタイヤの評価用コンピュータプログラム(以下、「プログラム」と称する)が格納されている。ここで、記憶部54は、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段等の組み合わせにより構成されている。
また、上記プログラムは、必ずしも単一に構成されるものに限られず、コンピュータシステムに既に記憶されているプログラム、例えばOS(Operating System)に代表される別個のプログラムとともにその機能を達成するものであってもよい。また、図3に示す処理部52の機能、すなわち解析モデル作成部52a、解析部52b、要素抽出部52c、変換部52dの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法を実行してもよい。なお、「コンピュータシステム」とは、上記OSや周辺機器などのハードウェアを含むものである。
処理部52は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)と、RAM(Random Access Memory)等のメモリとによって構成されている。タイヤのシミュレーションを実行する際には、評価対象であるタイヤの諸条件や境界条件等の情報に基づいて、処理部52が上記プログラムを処理部52が備えるメモリに読み込んで演算する。また、処理部52は、演算途中の数値を適宜処理部52のメモリや記憶部54に格納し、格納した数値を適宜処理部52のメモリや記憶部54から取り出して演算する。なお、この処理部52は、上記プログラムの代わりに専用のハードウェアにより、解析モデル作成部52a、解析部52b、要素抽出部52c、変換部52dの機能を実現するものであってもよい。処理部52の演算結果は、入出力装置51の表示手段55により表示される。
ここで、記憶部54は、処理部52内に設けられていてもよいし、他の装置(例えば、データベースサーバ)内に設けられていてもよい。また、入出力装置51を備えた端末装置から、性能評価装置50に有線、無線のいずれかの方法でアクセスすることができる構成であってもよい。次に、本実施形態に係るタイヤの評価方法について説明する。
図4は、本実施形態に係るタイヤの評価方法の処理手順を示すフローチャートである。図5は、タイヤをコンピュータで解析可能なモデルとしたタイヤモデル全体を示す斜視図である。図6は、タイヤをコンピュータで解析可能なモデルとしたタイヤモデルの子午断面を示す断面図である。図7〜図11は、全体座標系の物理量を局所座標系の物理量に変換する手法を説明するための模式図である。
本実施形態に係るタイヤの評価方法を実行するにあたり、まず、性能評価装置50が備える処理部52の解析モデル作成部52aは、性能を評価しようとするタイヤから、このタイヤの解析モデル10を作成する(ステップS11)。本実施形態において、解析モデル10とは、有限要素法や有限差分法等の数値解析手法を用いて転動解析や変形解析等を行うために用いるモデルで、コンピュータで解析可能なモデルであり、数学的モデルや数学的離散化モデルを含む。
解析モデル10は、図5に示すような3次元形状であってもよいし、図6に示すようなタイヤの子午断面をコンピュータで解析可能なモデルとした2次元形状であってもよい。解析モデル10が3次元モデルである場合には、必ずしもタイヤの全周をモデル化する必要はなく、タイヤの一部をモデル化してもよい。
図5、図6に示すように、性能評価装置50が備える処理部52の解析モデル作成部52aは、解析に用いる手法(本実施形態では有限要素法)に基づき、耐摩耗性や騒音、振動等の性能を評価するタイヤを有限個の要素10E1、10E2、・・・10En等に分割して、解析モデル10を作成する。それぞれの要素10E1、10E2等は、複数の節点11Nによって構成される。ここで、節点11Nのうち11Nsで表されるものは、解析モデル10の表面を構成する節点であり、表面節点という。このように、本実施形態において、解析モデル10は数学的離散化モデルである。なお、解析モデル10の部材界面を対象とする場合には、節点11Nのうち11Nsで表されるものが、解析モデル10の部材界面を構成する節点となる。
解析モデル10を構成する要素には、例えば2次元平面では四辺形要素、3次元体では四面体ソリッド要素、五面体ソリッド要素、六面体ソリッド要素等のソリッド要素や三角形シェル要素、四角形シェル要素等のシェル要素、面要素等、コンピュータで用い得る要素とすることが望ましい。このようにして分割された要素は、解析の過程においては、2次元モデルでは2次元座標を用いて、3次元モデルでは3次元座標を用いて逐一特定される。
解析モデル10が作成されたら、性能評価装置50が備える処理部52の解析部52bは、解析モデル10を用いて性能を評価しようとするタイヤの挙動のシミュレーション(数値シミュレーション)を実行する(ステップS12)。シミュレーションは、例えば、タイヤが転動する際におけるタイヤの挙動を模擬する転動シミュレーションや、タイヤに荷重が作用したときにおけるタイヤの変形を模擬する変形シミュレーション等がある。これらのシミュレーションでは、解析部52bが、解析モデル10を用いて有限要素法による解析を実行する。
解析モデル10を用いたシミュレーションを実行したら、性能評価装置50が備える処理部52の要素抽出部52cは、解析モデル10を構成する複数の要素のうち、要素の一部が解析モデル10の表面又は部材界面を構成する要素を物理量変換対象要素として抽出する(ステップS13)。これは、例えば、解析モデル10のそれぞれの要素を構成する節点の座標に基づいて抽出する。また、隣接する節点が存在しない節点を有する要素を、要素の一部が解析モデル10の表面を構成する要素として抽出してもよい。
なお、本実施形態では、解析モデル10の表面を対象としているため、ステップS13では、要素の一部が解析モデル10の表面を構成する要素を抽出する。以下、要素の一部が解析モデル10の表面を構成する物理量変換対象要素を、表面要素という。部材界面を対象とする場合、ステップS13では、要素の一部が解析モデル10の部材界面を構成する要素を抽出することになる。以下においても同様である。
要素の一部が解析モデル10の表面を構成する要素を抽出したら、性能評価装置50が備える処理部52の変換部52dは、解析モデル10の表面における局所座標系(表面局所座標系)を生成する(ステップS14)。部材界面を対象とする場合、ステップS14では、対象とする部材界面における局所座標系(界面局所座標系)を生成する。ここで、局所座標系とは、解析モデル10を構成するそれぞれの要素固有の座標系である。これに対して全体座標系とは、図5、図6に示す、タイヤをモデル化した解析モデル10全体に対する座標系であり、本実施形態では、解析モデル10の回転軸(Y軸)に直交する軸Zと、Y軸及びZ軸に直交するX軸とで構成される直交座標系である。
このように、全体座標系は解析モデル10において一つであるのに対し、局所座標系は、解析モデル10を構成する要素それぞれに対して設定される。ステップS14で生成する局所座標系は、解析モデル10の表面における局所座標系である。局所座標系は、ステップS13で抽出された、一部が解析モデル10の表面を構成する要素のそれぞれに対して生成される。
図7に示すように、一部が解析モデル10の表面を構成する要素を表面要素10Enとする。図7に示す例では、表面要素10Enの表面(要素表面)10Esの所定位置(本実施形態では重心位置)PSで局所座標系を生成する。表面要素10Enの局所座標系を生成する場合、まず、局所座標系を生成しようとする表面要素10Enの法線ベクトルVnを定める。法線ベクトルVnは、局所座標系を生成しようとする表面要素10Enの所定位置PSにおける法線ベクトルである。
また、解析モデル10の周方向のベクトル(周方向ベクトル)Vcを定める。周方向ベクトルVcは、図8に示すように、解析モデル10の回転軸(Y軸)を中心とし、かつ局所座標系を生成しようとする表面要素10Enの所定位置PSを通る同心円Cの、所定位置PSにおける接線である。そして、周方向ベクトルVcと法線ベクトルVnとの外積により定まるベクトル(外積ベクトル)Vrを求める。外積ベクトルVrは、周方向ベクトルVc及び法線ベクトルVnに直交し、かつ局所座標系を生成しようとする表面要素10Enの所定位置PSを通るベクトルである。
このようにして定められた周方向ベクトルVcをX1軸、法線ベクトルVnをZ1軸、外積ベクトルVrをY1軸として、表面要素10Enの局所座標系とする。表面要素10Enの局所座標系は、表面要素10Enの表面における所定位置PSで交差し、かつ互いに直交するX1軸、Y1軸、Z1軸からなる直交座標系である。
ステップS14で生成する局所座標系は、解析モデル10が変形した後における解析モデル10の表面形状を元にして生成して求める。すなわち、ステップS12でのシミュレーションが終了した後における解析モデル10の表面形状を元にして局所座標系を生成する。このようにすることで、局所座標系は実際の状態をより正確に反映できるようになるので、解析モデル10の表面におけるひずみや応力をより正確に評価できる。なお、必要に応じて、ステップS12のシミュレーション中に、局所座標系を求め、全体座標系における物理量を、解析モデル10の表面に沿った局所座標系(表面局所座標系)における物理量に変換してもよい。
図9、図10は、図5、図6に示す解析モデル10のある表面要素10Eを2次元で示したものである。図9のX、Y、Zは、図5、図6に示す全体座標系のX軸、Y軸、Z軸に相当する。また、図10のX1、Y1、Z1は、表面要素10Eの局所座標系、すなわち、要素表面10Esでの局所座標系の各軸である。
図9に示す例では、全体座標系のY軸及びZ軸は、表面要素10Eの要素表面10Esに対して交差しており、Y軸及びZ軸と要素表面10Esとのなす角度のうち小さい方はθである。また、全体座標系のX軸は、表面要素10Eの要素表面10Esではなく表面要素10Eの内部にある。一方、図10に示す例では、局所座標系のY1軸及びX1軸は表面要素10Eの要素表面10Esに沿っており、また、Z1軸は要素表面と直交する。図11に示すように、局所座標系は、X軸あるいはX1軸を中心として全体座標系をθだけ図11の時計回りに回転させたものになる。
タイヤの表面における変形や亀裂を評価する場合、タイヤの表面に沿った表面部位における力やひずみ等の情報が必要である。しかし、図11に示すように、全体座標系と局所座標系とは異なるので、全体座標系における力やひずみの方向は、表面要素10Eの要素表面10Esに沿った力やひずみとは異なる。また、全体座標系における力やひずみの大きさは、表面要素10Eの要素表面10Esに沿った力やひずみの大きさとは異なることがある。これによって、例えば、図1に示すタイヤ1の溝7やサイドウォールに発生するクラック等を評価する場合、溝壁と溝底7Bとで力やひずみが異なることがあり、前記クラック等を正確に評価できないことがある。
このため、本実施形態では、変換部52dが、全体座標系で計算された解析モデル10の力やひずみ等の物理量を、解析モデル10の表面に沿った局所座標系(表面局所座標系)における物理量に変換する(ステップS15)。部材界面を対象とする場合、ステップS15では、全体座標系で計算された解析モデル10の力やひずみ等の物理量を、解析モデル10の対象とする部材界面に沿った局所座標系(界面局所座標系)における物理量に変換する。これによって、タイヤの表面や部材界面における物理量を正しく表現して、タイヤの表面や部材界面における変形や亀裂等の評価精度を向上させる。次に、全体座標系における物理量を局所座標系における物理量へ変換する手法を説明する。
図12は、全体座標系における物理量を局所座標系における物理量へ変換する手法の手順を示すフローチャートである。図13〜図16は、物理量の変換手法を説明するための模式図である。有限要素法において、各要素の力やひずみ等の物理量を求める場合には、各要素の積分点で物理量を積分する。有限要素法では、通常この積分にGauss積分法を用いる。Gauss積分法は、図13に示すように、複数の節点11Nで構成される要素(表面要素)10Enの内部に積分点11Iを有するので、要素10Enの表面における応力やひずみ等の物理量に注目する場合には、要素10Enの内部に積分点11Iを有する方法は適さない場合がある。すなわち、例えば、タイヤの表面やベルト層とゴム層との境界でのひずみや力等の物理量を評価する場合のように、要素10Enの表面、あるいは要素10Enの境界上での物理量を評価する場合には、図14に示すように、要素10Enの要素表面10Esに積分点を配置した積分方法が適している。
有限要素法では、多くの場合、数値積分を用いて近似的に領域積分を実行することになる。例えば、式(1)に示す1変数関数f(ξ)を積分する場合、積分区間[−1、1]間にいくつかの積分点ξ1、ξ2、・・・ξnをとり、この積分点での関数値f(ξ1)、f(ξ2)、・・・f(ξn)それぞれに、重み係数Ci(i=1〜n)を乗じた値の和Inを、式(1)の積分値Iの近似値とする(I≒In)。
I=∫f(ξ)dξ:[−1、1]・・・(1)
In=ΣCi×f(ξi):[i=1〜n]・・・(2)
表面力や表面ひずみ等を求める場合のように、要素の表面上あるいは境界上で積分する場合には、式(2)で示す積分式が用いられる。ここで、積分点ξi及び重み係数Ciは、要素10Enの表面における積分点の座標値に基づいて決定される。図14に示す例では、要素10Enの要素表面10Esに存在する積分点、すなわち表面積分点11Isの座標値に基づいて、式(2)の重み係数Ciが決定される。また、2変数関数や3変数関数、すなわち2次元や3次元の場合には、式(1)が二重積分、三重積分の形で与えられるので、式(2)もこれに応じて変化する。この場合にも、積分点ξi及び重み係数Ciは、要素10Enの表面における積分点の座標値に基づいて決定される。
ステップS15において、全体座標系における物理量を局所座標系における物理量へ変換するにあたって、変換部52dは、要素10Enの、解析モデル10の表面につながる表面積分点11Isの座標値を抽出する(ステップS151)。この座標値は、例えば、要素10Enを構成する節点11Ns、11Nの座標に基づいて抽出される。ここで、要素10Enは、図5、図6に示す解析モデル10の表面、あるいは部材界面における要素であり、必要に応じて表面要素という。また、表面要素10Enを構成する節点のうち11Nsで表現されるものは、図5、図6に示す解析モデル10の表面、あるいは前記部材界面を構成する節点であり、必要に応じて表面節点という。なお、部材界面とは、例えば、タイヤを構成する構造部材同士の境界面であり、例えば、ベルト層とゴム層との境界面やカーカスとゴム層との境界面が部材界面に相当する。
次に、解析部52bは、ステップS151で抽出した表面積分点11Isの座標値を、式(2)の積分式に与える(ステップS152)。そして、解析部52bは、式(2)の積分式を用いて、表面積分点11Isでの物理量、例えば、応力やひずみを計算する(ステップS153)。ここで、式(2)は、例えば性能評価装置50の記憶部54に格納されており、処理部52の解析部52bは、解析部52bが備えるメモリに式(2)を一時的に読み込んで、物理量を計算する。一つの表面要素10Enに表面積分点11Isが複数存在する場合には、一つの表面要素10Enのすべての表面積分点11Isに対して物理量を計算するとともに、複数存在する表面要素10Enのすべてに対して表面積分点11Isにおける物理量を計算する。
ステップS153で、表面要素10Enの表面積分点11Isにおける物理量が計算されたら、変換部52dは、すべての表面要素10Enで、表面積分点11Isの物理量を抽出する(ステップS154)。そして、変換部52dは、ステップS154で抽出した表面積分点11Isでの物理量を、局所座標系を用いて表面要素10Enの要素表面10Esに沿う方向に変換する(ステップS155)。すなわち、ステップS154で抽出した表面積分点11Isでの物理量が、局所座標系によって表面要素10Enの要素表面10Esに内挿変換される。
図15に示すように、表面要素10Enの局所座標系は、要素表面10Esの所定位置(本実施形態では重心位置)における座標系であり、互いに直交するX1軸とY1軸とZ1軸とで構成される直交座標系である。ステップS154で抽出された表面積分点11Isの物理量を、応力Fとする。図15に示す例では、応力Fは表面要素10Enの要素表面10Esに沿った方向ではないので、ステップS155で、表面要素10Enの要素表面10Esに沿う方向(図15に示す例ではY1軸方向)に変換する。応力Fを要素表面10Esに沿う方向に変換する場合、例えば、応力FとY1軸とのなす角度のうち小さい方の角度αを用いてF×cosαで変換し、この式で表される応力F1を、要素表面10Esに沿う方向の応力とする。
すべての要素表面10Esにおける表面積分点11Isの物理量が、それぞれの局所座標系によって要素表面10Esに沿う方向の物理量に変換されたら、変換後における表面積分点11Isの物理量を、表面要素10Enを構成する表面節点11Ns、又は表面要素中心点に対して平均化する(ステップS156)。図16に示す例では、表面要素10Eaに対して、表面要素10Eb、10Ec、10Ed、10Eeが隣接している。図16に示す例では、簡略化のため、表面積分点は、それぞれの要素表面に対して1個としている。
例えば、表面要素10Eaの表面積分点11Isaの物理量を、表面要素10Eaを構成する4個の表面節点11Nsに均等あるいは必要に応じて重み付けされて分配される。表面要素10Eaに隣接する表面要素10Eb、10Ec、10Ed、10Eeのそれぞれの表面積分点11Isb、11Isc、11Isd、11Iseについても同様である。これによって、変換後における表面積分点11Isa、11Isb等の物理量が、表面要素10Ea、10Eb等を構成する表面節点11Nsに対して平均化される。なお、変換後における表面積分点11Isa、11Isb等の物理量は、表面要素10Ea、10Eb等の中心点(表面要素10Ea、10Ebの要素表面における代表点、例えば重心点)に対して平均化してもよい。上述した手順によって、全体座標系における物理量が局所座標系における物理量へ変換される(ステップS15)。
次に、変換部52dは、局所座標系における物理量を、図2に示す入出力装置51の表示手段55に表示する(ステップS16)。上記手順によって全体座標系の物理量を局所座標系の物理量に変換するので、タイヤの表面における物理量を正しく表現できる。その結果、解析モデル10の表面における応力やひずみ等の物理量を正確に把握できるので、タイヤの表面における変形や亀裂の評価精度が向上する。
(変形例)
本実施形態の変形例は、解析モデルの全体座標系における物理量を、解析モデルの表面又は部材界面の局所座標系における物理量へ変換する代わりに、一部が解析モデルの表面又は部材界面を構成する要素の表面又は部材界面に、面要素を配置する点が異なり、他の構成は上記実施形態と同様である。図17は、本実施形態の変形例に係るタイヤの評価方法を説明するための模式図である。図18は、本実施形態の変形例に係るタイヤの評価方法の処理手順を示すフローチャートである。図19〜図21は、面要素の概念図である。
図17に示すように、本変形例では、要素の一部が解析モデル10aの表面を構成する要素10Enの表面に、面要素12Eを配置する。面要素としては、膜要素、シェル要素等を用いる。面要素12Eは、形状としての厚みはなく、原則として数値としての厚さを持たないものを配置する。すなわち、図21において、解析上は厚さt=0として取り扱われる。なお、面要素12Eに、数値としての厚さtを持つものを用いてもよいが、解析の精度低下を抑制するため、厚さtはできるだけ小さくすることが好ましい。
本変形例に係るタイヤの評価方法を実行するにあたり、まず、性能評価装置50が備える処理部52の解析モデル作成部52aは、性能を評価しようとするタイヤから、このタイヤの解析モデル10aを作成する(ステップS21)。解析モデル10aは、上述した解析モデル10と同様であり、有限要素法や有限差分法等の数値解析手法を用いて転動解析や変形解析等の解析を行うために用いるモデルで、コンピュータで解析可能なモデルであり、数学的モデルや数学的離散化モデルを含む。
解析モデル10aが作成されたら、性能評価装置50が備える処理部52の要素抽出部52cは、解析モデル10aを構成する複数の要素のうち、要素の一部が解析モデル10aの表面又は部材界面を構成する要素を抽出する(ステップS22)。図17に示す解析モデルでは、要素(表面要素)10Enである。次に、解析モデル作成部52aは、抽出した表面要素10Enの表面に、面要素12Eを作成して配置する(ステップS23)。
面要素12Eの物性値(例えばヤング率やポアソン比等)は、面要素12Eが表面に配置される要素(本変形例では表面要素10En)の物性値以下、より好ましくは表面要素10Enの物性値の10%以下とすることが好ましい。面要素12Eの物性値を表面要素10Enの物性値よりも大きくすると、表面要素10Enの変形を拘束して、解析の精度低下を招くおそれがある。このため、上述したようにすることによって、表面要素10Enの変形の拘束を抑制して、解析の精度低下を抑制する。また、面要素12Eの形状関数の次数と、表面要素10Enの形状関数の次数とを合わせる。これによって、解析の精度を確保できる。
表面要素10Enの表面に面要素12Eを作成して配置したら、性能評価装置50が備える処理部52の解析部52bは、面要素12Eを配置した解析モデル10aを用いて、性能を評価しようとするタイヤの挙動のシミュレーションを実行する(ステップS24)。シミュレーションは、例えば、タイヤが転動する際におけるタイヤの挙動を模擬する転動シミュレーションや、タイヤに荷重が作用したときにおけるタイヤの変形を模擬する変形シミュレーション等がある。これらのシミュレーションでは、解析部52bが、解析モデル10aを用いて有限要素法による解析を実行する。
解析モデル10aを用いたシミュレーションを実行したら、性能評価装置50が備える処理部52の変換部52dは、解析モデル10aの表面に配置された面要素12Eの局所座標系に沿って、面要素12Eの応力やひずみ等の物理量を計算する(ステップS25)。面要素12Eは、場所(座標)が異なると局所座標系も異なる。例えば、図19に示す面要素12Enの局所座標系は、互いに直交するX1軸、Y1軸、Z1軸からなる直交座標系であり、面要素12Enとは座標が異なる面要素12En+1(図20参照)の局所座標系は、互いに直交するX2軸、Y2軸、Z2軸からなる直交座標系である。したがって、面要素12Eの座標に応じて異なる局所座標系が存在する。ここで、n、n+1は、面要素12Eの座標が異なることを示しており、面要素12Eが配置される、異なる表面要素10Eに対応していることを示す。
ステップS25では、面要素12Eの異なる座標毎に、それぞれの局所座標系において局所座標系に沿って物理量が計算され、求められる。面要素12Eは、原則として数値としての厚さを持たない面なので、局所座標系を構成する一つの軸は面要素12Eの法線方向ベクトルとして定まり、残りの2つの軸は面要素12E上に定まる。このようにして定まる面要素12Eの局所座標系は、面要素12Eが配置される表面要素10Eの表面における局所座標系と等しくなる。したがって、面要素12Eの局所座標系において計算される物理量は、表面要素10Eの局所座標系における物理量になる。すなわち、面要素を用いて面要素の物理量を計算することで、表面要素10Eの表面に沿った物理量を求めることができる。例えば、図19、図20に示す例では、X1軸、X2軸、Y1軸、Y2軸に沿った物理量が、表面要素10Eの表面に沿った物理量になる。
ここで、面要素12Eの局所座標系における物理量は、解析モデル10aが変形した後における面要素12Eの局所座標系から求める。すなわち、ステップS24でのシミュレーションが終了した後に、面要素12Eの局所座標系において物理量を求める。このようにすることで、面要素12Eの局所座標系は実際の状態をより正確に反映できるようになるので、解析モデル10aの表面や部材界面におけるひずみや応力をより正確に評価できる。なお、必要に応じて、ステップS24のシミュレーション中に、面要素12Eの局所座標系における物理量を求めてもよい。
次に、変換部52dは、ステップS25で得られた面要素の座標系に沿った物理量(面要素の表面に沿った物理量)を、図2に示す入出力装置51の表示手段55に表示する(ステップS26)。このように、解析モデル10aの表面要素10Enの表面に面要素12Eを配置して、面要素の物理量を求め、これを表面要素10Enの表面における物理量とするので、タイヤの表面における物理量を正しく表現できる。その結果、解析モデル10aの表面における応力やひずみ等の物理量を正確に把握できるので、タイヤの表面における変形や亀裂の評価精度が向上する。部材界面を対象とした場合にも、解析モデル10aの部材界面における応力やひずみ等の物理量を正確に把握できるので、タイヤの部材界面における変形や亀裂の評価精度が向上する。また、本変形例では、表面要素10Enの表面に配置した面要素12Eの物理量を求めることで、表面要素10Enの表面に沿う物理量を求めることができるので、全体座標系における物理量を局所座標系における物理量に変換する手間が不要になるという利点もある。
以上、本実施形態及びその変形例では、タイヤの表面や部材界面におけるひずみや応力等からタイヤの表面や部材界面の亀裂や変形等を評価するにあたり、全体座標系で表される解析モデルの物理量を、解析モデルの表面や部材界面に沿った物理量に変換する。これによって、解析モデルの表面や部材界面に沿う方向におけるひずみや応力等の物理量を正確に把握し、その結果、前記物理量を正しく表現できる。その結果、タイヤの表面や部材界面に沿う方向におけるひずみや応力等の物理量を正確に把握できるので、タイヤの表面や部材界面における亀裂や変形等の評価精度が向上する。特に、本実施形態及びその変形例は、タイヤの溝の表面やサイドウォール等に発生する亀裂や変形等を数値シミュレーションで解析して評価する場合に好適である。
以上のように、この発明に係るタイヤの評価方法及びタイヤの評価用コンピュータプログラムは、タイヤの性能を数値解析で模擬することに有用であり、特に、タイヤの表面における物理力学現象を評価することに適している。
タイヤの回転軸を通る子午断面を示す断面図である。 本実施形態に係るタイヤの評価方法を実行する性能評価装置の構成例を示す図である。 本実施形態に係る性能評価装置の処理部の構成例を示す図である。 本実施形態に係るタイヤの評価方法の処理手順を示すフローチャートである。 タイヤをコンピュータで解析可能なモデルとしたタイヤモデル全体を示す斜視図である。 タイヤをコンピュータで解析可能なモデルとしたタイヤモデルの子午断面を示す断面図である。 全体座標系の物理量を局所座標系の物理量に変換する手法を説明するための模式図である。 全体座標系の物理量を局所座標系の物理量に変換する手法を説明するための模式図である。 全体座標系の物理量を局所座標系の物理量に変換する手法を説明するための模式図である。 全体座標系の物理量を局所座標系の物理量に変換する手法を説明するための模式図である。 全体座標系の物理量を局所座標系の物理量に変換する手法を説明するための模式図である。 全体座標系における物理量を局所座標系における物理量へ変換する手法の手順を示すフローチャートである。 物理量の変換手法を説明するための模式図である。 物理量の変換手法を説明するための模式図である。 物理量の変換手法を説明するための模式図である。 物理量の変換手法を説明するための模式図である。 本実施形態の変形例に係るタイヤの評価方法を説明するための模式図である。 本実施形態の変形例に係るタイヤの評価方法の処理手順を示すフローチャートである。 面要素の概念図である。 面要素の概念図である。 面要素の概念図である。
符号の説明
1 タイヤ
2 カーカス
3 ベルト
4 ベルトカバー
5 ビードコア
7 溝
8 サイドウォール
10、10a 解析モデル
10E、10Ea、10Eb、10En 表面要素
10Es 要素表面
11I 積分点
11Is、11Isa、11Isb 表面積分点
11N 節点
11Ns 節点(表面節点)
12E、12En 面要素
50 性能評価装置
51 入出力装置
52 処理部
52a 解析モデル作成部
52b 解析部
52c 要素抽出部
52d 変換部
53 入力手段
54 記憶部
55 表示手段

Claims (7)

  1. 処理部を含むコンピュータを用いてタイヤの表面又は部材界面の状態を評価する方法であって、
    前記処理部が、タイヤを有限個の要素に分割して、コンピュータで解析可能な解析モデルを作成する手順と、
    前記処理部が、前記解析モデルを用いて前記タイヤの挙動をシミュレーションする手順と、
    前記処理部が、前記解析モデルを構成する要素のうち、前記要素の一部が前記解析モデルの表面又は部材界面を構成する要素を物理量変換対象要素として抽出する手順と、
    前記処理部が、抽出した前記物理量変換対象要素の局所座標系を求める手順と、
    前記処理部が、全体座標系における前記物理量変換対象要素の物理量を、前記局所座標系における物理量に変換する手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤの評価方法。
  2. 前記局所座標系は、前記解析モデルが変形した後における前記解析モデルの表面形状を元にして求めることを特徴とする請求項1に記載のタイヤの評価方法。
  3. 前記局所座標系は、前記物理量変換対象要素の表面における法線ベクトルと、前記物理量変換対象要素の表面における前記解析モデルの周方向ベクトルと、前記法線ベクトルと前記周方向ベクトルとの外積により定まるベクトルとを軸とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの評価方法。
  4. 処理部を含むコンピュータを用いてタイヤの表面又は部材界面の状態を評価する方法であって、
    前記処理部が、タイヤを有限個の要素に分割して、コンピュータで解析可能な解析モデルを作成する手順と、
    前記処理部が、前記解析モデルを構成する要素のうち、前記要素の一部が前記解析モデルの表面又は部材界面を構成する要素を物理量変換対象要素として抽出する手順と、
    前記処理部が、前記物理量変換対象要素の表面又は部材界面に、面要素を配置する手順と、
    前記処理部が、前記解析モデルを用いて前記タイヤの挙動をシミュレーションする手順と、
    前記処理部が、前記面要素の局所座標系における物理量を求める手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤの評価方法。
  5. 前記面要素の局所座標系における物理量は、前記解析モデルが変形した後における前記面要素の局所座標系から求めることを特徴とする請求項4に記載のタイヤの評価方法。
  6. 前記面要素の物理量の値は、前記物理量変換対象要素の物理量の値以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載のタイヤの評価方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤの評価方法をコンピュータに実行させることを特徴とするタイヤの評価用コンピュータプログラム。
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