JP2008267905A - 振動対策支援システム、振動対策支援方法、振動対策支援プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】対策部位や対策構造の検討を迅速かつ容易化するための技術を提供する。
【解決手段】本発明に係る振動対策支援システムは、対策を施す部位の候補である複数の着目部位と評価点とをモデル上に設定する設定手段と、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化をそれぞれの着目部位について計算する計算手段と、前記計算結果をもとに着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフをそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動対策の検討を支援するための技術に関する。
車両開発においては、車体の振動の低減が重要な課題の一つである。そこで従来より、コンピュータシミュレーションによって振動解析を行う手法が研究されている。
例えば、特許文献1では、構造物がどのように振動しているかを周波数解析により推定する手法が開示されている。この手法では、実際の振動を測定して被測定物がどのような振動モードで振動しているかを推定しており、比較的単純な構造物であれば精度よく推定することも可能である。しかし、被測定物が車両のように複雑な構造物の場合には振動がどのように伝達しているのかを精度よく推定することは困難である。それゆえ、振動を抑制するためにどの部位にどのような対策を施せば良いのかが分からなかった。
また特許文献2には、構造物を伝播する曲げ振動を検出して周波数分析することで曲げ剛性を算出する手法が開示され、特許文献3には、車両における振動伝達関数を求め、これに基づいて振動を抑制するように加振する車体振動抑制装置が開示されている。
また非特許文献1では、大規模FEMモデルを用いて、伝達関数合成法をもとに初期感度を算出し、高感度の部位に対して剛性を付加していく最適化手法が提案されている。しかしこの手法では、バネ付加による初期感度から最適計算をしているため、最適化計算の設定によって直ぐにサチレーションを起こしたり、剛性値の付加量によっては悪化するケースもある、といった問題がある。また最適化計算は時間がかかるという問題もある。
特開平11−148858号公報 特開2000−55776号公報 特開2000−120768号公報 鶴見康昭、外3名,「大規模構造の伝達関数による縮退モデルを用いた最適設計法(付加剛性を設計変数とした振動低減法の開発)」,日本機械学会論文集C編,第67巻,第663号,2001年,3421〜3427
車両の車内音や振動の低減対策は、その発生メカニズムを解明し、主要因と推定した部位に対策構造を織り込む必要がある。しかしながら、こもり音などは複雑な現象のため、発生メカニズムの解明や主要因部位の特定は難しい。しかも、主要因部位を特定できたとしても、振動の低減に効果的な対策構造(最適な剛性値)を見積もることは極めて困難である。また、実車の場合は(構造上の制約から)シミュレーションで特定した部位に直接対策を織り込めないケースが少なくない。それゆえ従来は、対策部位の選定、対策立案と効果確認、背反要件(重量、コスト、他性能)の考慮、といったプロセスを試行錯誤的に繰り返さざるを得ず、対策決定に約一ヶ月を要していた。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、対策部位や対策構造の検討を迅速かつ容易化するための技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明では、以下の手段または処理によって振動を低減するための対策の検討を支援する。
本発明に係る振動対策支援システムは、対策を施す部位の候補である複数の着目部位と評価点とをモデル上に設定する設定手段と、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化をそれぞれの着目部位について計算する計算手段と、前記計算結果をもとに着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフをそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
表示された各着目部位のグラフを見比べることにより、どの部位の剛性をどの程度変化させれば、評価点の動特性(振動の様子)がどの程度改善されるか、簡単に判断できる。よって、対策部位や対策構造の検討を迅速かつ容易に行うことが可能となる。
前記モデルは、例えば有限要素モデルのように、多数の節点から構成されるモデルであるとよい。このとき、前記着目部位は、前記多数の節点の中から任意に選ばれた2つの節点の組であることが好ましい。車体などの複雑な構造物では節点の数が膨大になるので、着目部位として選び出す節点を少ない数に絞り込むとよい。これにより、処理時間の短縮も図れるし、検討も容易になる。
前記モデルの振動解析を行うことにより、節点と評価点の間の伝達関数をそれぞれの節点について算出する解析手段をさらに備えるとよい。そして、前記計算手段は、前記解析手段により算出された伝達関数を用いて、伝達関数合成法により、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化を計算することが好ましい。伝達関数合成法を用いることにより、着目部位の剛性変化に対する評価点の動特性を簡易に計算できるので、計算時間の短縮を図ることができる。
前記計算手段は、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化を複数の周波数について計算し、それらを総合することによって前記複数の周波数を包含する周波数範囲についての計算結果を得ることが好ましい。振動や発音は共振現象があるため、ある1点の周波数で評価すると、効果を正しく見積もることができないおそれがある。その点、上記のようにある程度の帯域をもつ周波数範囲で評価する構成とすれば、振動対策の適切な検討が容易となる。
前記計算手段は、剛性を増加させたときの評価点の動特性の変化だけでなく、剛性を減少させたときの評価点の動特性の変化も計算することが好ましい。そして、前記グラフには両方の計算結果が示されるとよい。着目部位の剛性と評価点の動特性との相関は単純なものではなく、剛性を小さくしたほうが振動が低減するケースもあり得る。このように剛性を増加・減少させた場合のグラフを表示することで、多面的な評価が可能となる。
前記表示手段は、前記複数のグラフを同一のスケールで規則正しく並べるとよい。これにより、各着目部位のグラフの比較が容易になる。
前記表示手段は、与えられた評価指標(振動低減効果の大きさを評価するための指標)に従って前記複数のグラフを並べ替えるとよい(グラフソート機能)。これにより、対策部位の絞り込みが一層容易になる。グラフの数が多い場合には特にこのグラフソート機能は有用である。
なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を有する振動対策支援システムとして捉えることができる。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む振動対策支援方法、または、かかる方法を実現するための振動対策支援プログラムや、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として捉えることもできる。上記手段および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
たとえば、本発明の一態様としての振動対策支援方法は、振動を低減するための対策の検討を支援する方法であって、コンピュータが、対策を施す部位の候補である複数の着目部位と評価点とをモデル上に設定する処理と、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化をそれぞれの着目部位について計算する処理と、前記計算結果をもとに着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフをそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを表示する処理と、を実行することを特徴とする。
また、本発明の一態様としての振動対策支援プログラムは、振動を低減するための対策の検討を支援するプログラムであって、コンピュータに、対策を施す部位の候補である複数の着目部位と評価点とをモデル上に設定する処理と、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化をそれぞれの着目部位について計算する処理と、前記計算結果をもとに着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフをそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを表示する処理と、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、対策部位や対策構造の検討が迅速かつ容易になる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
本発明の実施形態に係る振動対策支援システムは、車体などの三次元構造物について、振動を低減するための対策の検討(対策部位と対策構造の決定)を支援するためのシステムである。具体的には、この振動対策支援システムは、対策を施す部位の候補(着目部位)を設定し、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化をそれぞれの着目部位について計算し、その計算結果をもとに着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフをそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを表示する(このグラフを「目的関数挙動グラフ」とよぶ。)。ユーザ(対策検討者)は、表示された各着目部位のグラフを見比べることで、対策部位の選定や対策構造の立案を容易にできる。
<システム構成>
図1は、振動対策支援システムの構成を示すブロック図である。振動対策支援システム1は、条件設定部10、着目部位設定部11、振動解析部12、対策効果計算部13、グラフ表示部14などの機能を備える。条件設定部10は、振動対策支援システムの処理に必要な条件を入力するための機能であり、着目部位設定部11は、着目部位をモデル上に設定する機能である。本実施形態では、条件設定部10および着目部位設定部11が本発明の設定手段に対応する。また、振動解析部12が解析手段に対応し、対策効果計算部13が計算手段に対応し、グラフ表示部14が表示手段に対応している。
振動対策支援システム1は、典型的には、演算処理装置(CPU)、主記憶装置(メモリ)、補助記憶装置(ハードディスクなど)、表示装置、入力装置(マウス、キーボードなど)を備えた汎用のコンピュータと、このコンピュータで動作するプログラムから構成可能である。図1に示す機能要素は、演算処理装置がプログラムを実行し、必要に応じて主記憶装置、補助記憶装置、表示装置、入力装置などのハードウエア資源を制御することで実現するものである。ただし、これらの機能要素の一部を専用のチップで代替しても構わない。また、これらの機能要素の全てが単一のコンピュータで実行される必要はなく、複数のコンピュータが協働して振動対策支援システムを構成してもよい。
<処理の流れ>
図2は、振動対策支援システム1の処理の流れを示すフローチャートである。このフロ
ーチャートに沿って、振動対策支援システム1の機能および動作を具体的に説明する。
なお、本実施形態では、解析対象となる三次元構造物として自動車の車体を例にあげる(もちろん本発明は他の三次元構造物にも応用可能である)。そして、振動解析手法として有限要素法(FEM:Finite Element Method)を利用し、モデルデータとしてFEM
モデルを用いる。FEMモデルでは、三次元構造物が複数の要素(シェル要素、梁要素等)から構成される。個々の要素は複数の節点を有しており、要素間は節点で接続されている。自動車のような複雑な三次元構造物では、百万を超えるオーダーの多数の要素からモデルが構成されている。
図2に示すように、まずステップS1では、ユーザが条件設定部10を利用して各種条件を入力する。ここで入力する条件は、加振点、評価点、周波数などである。
「加振点」は、外力(振動)が与えられる点であり、「評価点」は、振動(発音)レベルの評価対象となる点(着目点)である。図3に例示するように、典型的には、エンジンマウントのような振動源が加振点に設定され、ルーフパネルのように運転者の耳の近くに配される部位が評価点に設定される。加振点や評価点はモデル上の節点の中から選ばれてもよいし、節点でない位置(例えば要素の中心など)に設定されてもよい。各点は複数の自由度をもつが、問題の簡単化のために、加振点に与える外力の方向(加振方向)や評価点で評価する振動の方向(評価方向)を1つの自由度に絞ってもよい。
「周波数」は、振動レベルの評価対象となる周波数(着目周波数)である。例えば、事前に行った振動シミュレーションで図4のような結果が得られた場合(横軸は評価点の振動の周波数(Hz)であり、縦軸は評価点の音圧レベルである。)、180Hz〜190Hzあたりの周波数に着目すべきことがわかる。
本実施形態の条件設定部10では、例えば「185Hz」のように単一の周波数を設定することももちろん可能であるが、任意の幅の周波数範囲(周波数帯)を設定することも可能である。例えば、最低周波数「180Hz」、刻み値「5Hz」、周波数の数「4」と入力すれば、180Hz、185Hz、190Hz、195Hzの4つの周波数が設定されたことになる。なお周波数範囲の入力の仕方はどのようなものでもよく、例えば、最低周波数と最高周波数と周波数の数(もしくは刻み値)とを入力させたり、「180Hz、185Hz、190Hz、195Hz」のように複数の値を入力させたりしてもよい。あるいは、ユーザには1つの周波数だけを入力させ(例えば185Hz)、条件設定部10が自動的に周波数範囲を設定する(例えば185Hzを中心に±10Hzの範囲を着目周波数に選ぶ)ことも可能である。
ここで周波数範囲(もしくは複数の周波数)が設定された場合、以降の解析処理はそれぞれの着目周波数について実行される。そして各周波数での解析結果を総合したものが最終結果として評価される。例えば評価点の加速度振幅を評価するのであれば、各々の周波数で加振した場合の加速度振幅を計算し、それらから求まる統計値や代表値を最終的な加速度振幅の値として評価すればよい。統計値としては例えば、合計値、平均値、分散値などが考えられ、代表値としては例えば、最大値、中間値、最小値などが考えられる。このように1点の周波数だけでなく、複数の周波数(周波数範囲)で評価するのは、次の理由による。すなわち、振動や発音は共振現象があるため、ある1点の周波数で評価すると、効果を正しく見積もることができないおそれがある。例えば、185Hzにおける振動が低減できたとしても、190Hzにおける振動が大きくなってしまっていては、意味がないのである。その点、上記のようにある程度の帯域をもつ周波数範囲で評価する構成とすれば、全体としての最適解を探すことができ、振動対策の適切な検討が容易になる。
次に、ステップS2では、着目部位設定部11によって着目部位の設定が行われる。具体的には、図5に示すように、まずFEMモデルを構成する多数の節点の中から任意の数の節点が選択される。ここで選択された節点を「着目節点」とよび、着目節点から構成されるモデルを「縮約モデル」とよぶ。着目節点の選択は、ユーザが行ってもよいし、着目部位設定部11が自動で行ってもよい。この縮約モデル上で隣接する2つの着目節点の組が「着目部位」である。車体などの複雑な三次元構造物では節点の数が百万オーダーになるため、各々の節点について対策検討を行うのは非現実的である。そこで本実施形態では節点を絞り込んだ縮約モデルを用いている。これにより処理時間の短縮も図れるし、対策検討も容易になる。
縮約モデルは画面上で確認することができる。このとき着目節点だけを表示するのでなく、図5に示すように隣接する着目節点同士を結んだ線分(この線分が着目部位に相当する)も表示することで、モデル(車両)の全体形状をイメージできるようになる。
ステップS3では、振動解析部12が、ステップS1で設定された条件に基づいてFEMモデルの振動解析(有限要素法解析)を行う。振動解析の結果としては、それぞれの着目周波数に関する、各節点(各要素)の変位、加速度、節点力、剛性、質量などの情報が得られる。
ステップS4では、振動解析部12が、振動解析の結果に基づいて節点と評価点の間の伝達関数をそれぞれの節点について算出し、それらをまとめた伝達関数行列を作成する。この伝達関数行列はファイルに出力され、ステップS6の処理に供される。
伝達関数は、節点に単位荷重を与えたときの評価点の応答に相当するものである。とはいえ、節点の一つ一つに対して振動解析を行うのは現実的でない。そこで、本実施形態では伝達関数の相反性に着目する。相反性とは、簡単にいうと、「点Aに単位荷重を与えたときの点Bの応答」と「点Bに単位荷重を与えたときの点Aの応答」とが等価である、という性質のことである。この性質を利用し、ステップS3の振動解析では、評価点を単位加振し、そのときの各節点の変位を求める。これにより1回の振動解析計算ですべての節点のすべての自由度についての伝達関数を求めることが可能である。なお、着目周波数が複数ある場合は、それぞれの着目周波数で評価点を単位加振し、各着目周波数に関する伝達関数を計算すればよい。
ステップS5では、対策効果計算部13が、対策効果の計算に必要なパラメータをユーザに設定させる。ここで、振動を低減するための対策とは、具体的には、着目部位(2つの着目節点の間)の剛性を変化させる、というものである。着目部位の剛性の変化は、着目部位に対するバネの付加としてイメージすることができる。付加するバネの剛性を変えることで、着目部位の剛性の変化量を任意に調整できる。プラスの剛性のバネを付加すれば着目部位の剛性は増加する。またそれだけでなく、マイナスの剛性のバネを観念することで、着目部位の剛性を減少させることもできる。着目部位の剛性と評価点の動特性との相関は単純なものではなく、剛性を小さくしたほうが振動が低減するケースもあり得るからである。ステップS5で入力するパラメータとしては、着目部位に付加するバネの剛性の範囲(つまり、着目部位の剛性の変化代)を設定する。
ステップS6では、対策効果計算部13が、ステップS1で設定された加振点などの情報、ステップS4で生成された伝達関数行列、ステップS5で入力されたパラメータなどの情報に基づいて、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性(加速度振幅)の変化をそれぞれの着目部位について計算する。具体的には、対策効果計算部13は、まず、ステップS5で入力されたバネ剛性の範囲を所定の刻み数で分割する(例えば刻み数が20であったら、バネ剛性の付加量として20個の値が求められる。)。そして、対策効
果計算部13は、ある着目部位にバネ剛性を付加した場合における、評価点の加速度振幅を、伝達関数合成法により算出する。着目部位が100個、バネ剛性の付加量が20個、着目周波数が5個あったとしたら、100×20×5=10000通りのケースについて、評価点の加速度振幅が算出される。もし全てのケースについて振動解析(有限要素法解析)を行うとなれば膨大な時間がかかるが、それに比べて、本実施形態のように縮約モデルと伝達関数合成法を利用することで、大幅な時間短縮が図られる。対策効果計算部13の計算結果はCSVなどのファイル形式で出力される。
ステップS7では、グラフ表示部14が、対策効果計算部13の計算結果ファイルを読み込み、着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフ(目的関数挙動グラフ)をそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを画面表示する。このようなグラフ表示部14の機能は、例えば表計算ソフトのマクロなどでも実現可能である。
図6は、目的関数挙動グラフの表示例を示している。1つのグラフが1つの着目部位に対応している。グラフの横軸はバネ剛性の付加量を示し、縦軸は評価点の加速度振幅の変化度合い(=バネ付加後の加速度振幅/バネ付加前の加速度振幅)を示している。なお、評価点の加速度振幅の変化度合いをデシベル(dB)値で表示してもよい。
グラフ表示部14は、目的関数挙動グラフを同一のスケールで規則正しく並べて表示する。これによりグラフの比較を容易にしている。また、グラフ表示部14は、各種の評価指標に従って目的関数挙動グラフを並べ替えるグラフソート機能を有している。評価指標としては、加速度振幅、加速度振幅の変化度合い(低減代)、加速度の和、加速度の二乗和など、種々の指標を採用できる。たとえば、変化度合い(低減代)の大きい順にグラフをソートすれば、振動低減効果の大きな着目部位が上位に表示される。
以上述べたシステムを利用すれば、表示された各着目部位の目的関数挙動グラフを見比べることにより、どの部位の剛性をどの程度変化させれば、評価点の動特性(振動の様子)がどの程度改善させるか、簡単に判断できる。よって、対策部位や対策構造の検討を迅速かつ容易に行うことが可能となる。
また、剛性を増加させたときの評価点の動特性の変化だけでなく、剛性を減少させたときの評価点の動特性の変化も計算され、目的関数挙動グラフには両方の計算結果が示されるので、多面的な評価が可能となる。
なお、上記実施形態は本発明の一具体例を例示したものにすぎない。本発明の範囲は上記実施形態に限られるものではなく、その技術思想の範囲内で種々の変形が可能である。
図1は、振動対策支援システムの構成を示すブロック図である。 図2は、振動対策支援システムの処理の流れを示すフローチャートである。 図3は、加振点と評価点の一例を示す図である。 図4は、着目周波数を示すグラフである。 図5は、着目周波数の一例を示す図である。 図6は、目的関数挙動グラフの表示例を示す図である。
符号の説明
1 振動対策支援システム
10 条件設定部
11 着目部位設定部
12 振動解析部
13 対策効果計算部
14 グラフ表示部

Claims (9)

  1. 振動を低減するための対策の検討を支援するシステムであって、
    対策を施す部位の候補である複数の着目部位と評価点とをモデル上に設定する設定手段と、
    着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化をそれぞれの着目部位について計算する計算手段と、
    前記計算結果をもとに着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフをそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする振動対策支援システム。
  2. 前記モデルは多数の節点から構成されるモデルであり、
    前記着目部位は、前記多数の節点の中から任意に選ばれた2つの節点の組である
    ことを特徴とする請求項1に記載の振動対策支援システム。
  3. 前記モデルの振動解析を行うことにより、節点と評価点の間の伝達関数をそれぞれの節点について算出する解析手段をさらに備え、
    前記計算手段は、前記解析手段により算出された伝達関数を用いて、伝達関数合成法により、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化を計算する
    ことを特徴とする請求項2に記載の振動対策支援システム。
  4. 前記計算手段は、着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化を複数の周波数について計算し、それらを総合することによって前記複数の周波数を包含する周波数範囲についての計算結果を得る
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動対策支援システム。
  5. 前記計算手段は、剛性を増加させたときの評価点の動特性の変化だけでなく、剛性を減少させたときの評価点の動特性の変化も計算し、
    前記グラフには両方の計算結果が示される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の振動対策支援システム。
  6. 前記表示手段は、前記複数のグラフを同一のスケールで規則正しく並べる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の振動対策支援システム。
  7. 前記表示手段は、与えられた評価指標に従って前記複数のグラフを並べ替える
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の振動対策支援システム。
  8. 振動を低減するための対策の検討を支援する方法であって、
    コンピュータが、
    対策を施す部位の候補である複数の着目部位と評価点とをモデル上に設定する処理と、
    着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化をそれぞれの着目部位について計算する処理と、
    前記計算結果をもとに着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフをそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを表示する処理と、
    を実行することを特徴とする振動対策支援方法。
  9. 振動を低減するための対策の検討を支援するプログラムであって、
    コンピュータに、
    対策を施す部位の候補である複数の着目部位と評価点とをモデル上に設定する処理と、
    着目部位の剛性を変化させたときの評価点の動特性の変化をそれぞれの着目部位につい
    て計算する処理と、
    前記計算結果をもとに着目部位の剛性と評価点の動特性の相関を示すグラフをそれぞれの着目部位について作成し、それらのグラフを表示する処理と、
    を実行させることを特徴とする振動対策支援プログラム。
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