JP2006185193A - 評価点寄与度演算方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 少ない処理量で車両乗員に対する音響対策を施す最適な車両構造体の部位を求める。
【解決手段】 音場である評価点及び加振点について位置等を設定し(S1,S2)、3次元データを入力する(S3)。次に、有限要素法による構造解析処理を行って(S4)、評価点加振時の構造体の部位における伝達力を示す音場−構造伝達関数を算出し(S5)、構造体各部位加振時の評価点における伝達力を示す構造−音場伝達関数に変換する(S6)。一方、有限要素法による構造解析処理を行って(S4)、加振点を加振した場合の構造体の部位における伝達力を算出する(S8)。構造−音場伝達関数によって求められる各部位での伝達力と、加振点を加振した場合に算出された構造体の各部位における伝達力とから、加振点と評価点間の各部位の伝達力が、評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算する(S11)。
【選択図】 図1

Description

本発明は、構造体の任意の点に振動を与えた場合に、当該構造体で伝達される振動を演算する評価点寄与度演算方法及び装置に関する。
従来より、車両の設計を行うに際して、車両の開発効率を向上させるために車両性能を仮想的に評価する技術としては、下記の特許文献1に記載された車両バーチャル性能評価装置などが知られている。この特許文献1には、振動源から構造物を伝搬して、該構造物の外表面から外界へ放射される音を3D−CADデータに基づいて解析することが記載されている。
このような車両バーチャル性能評価装置を始めとする従来技術を使用して、車室内における耳障りな音響を低減させるために車両音振メカニズム分析を行う場合には、通常、車両の乗員の耳に音響を入力させるフロントガラス等のパネルについて、音響に対する寄与度を算出するようなパネル寄与度分析手法を使用していた。
特開2003−186917号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、車両のフロントガラスについて音響に対する寄与度を算出しても、意匠の関係からフロントガラス等のパネルに、音響を低減させる部材等を挿入することができない。したがって、パネル寄与度分析手法によって音響に対する寄与度が高いものと判定できても、音響を低減させる部材が挿入可能な車体骨格部分を推測し、音響を低減させる有効な対策を施すためには実験等の試行錯誤を行う必要があり、長時間を要するという問題があった。
これに対し、車体骨格部分にまでパネル寄与度分析手法の演算対象を拡張することが考えられるが、車両構造体の伝達力を求めて、音響を低減させる必要がある乗員の耳位置である評価点までの伝達関数を求める必要がある。したがって、振動の始点から、振動伝達力が作用する構造体、構造体から評価点までの伝達関数を求めるために、計算の条件の指定が煩雑となってしまうために、長時間を要するという問題があった。
また、伝達関数の算出時間を短縮するためには、評価点を逆加振して当該評価点から振動の始点までの伝達関数を求める手法があるが、構造体から音場への伝達関数と、音場から構造体への伝達関数とでは位相及び振幅がずれてしまい、評価点への音響を低減させる部位を正確に求めることができないという問題点がある。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、少ない処理量で音響対策を施す最適な中間部位を求めることができる評価点寄与度演算方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、構造体の加振点を加振した場合に、構造体が評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算するに際して、先ず、評価点の位置を構造体周辺の音場に設定し、更に、当該評価点の加振方向と、当該評価点を加振させた時の着目周波数と、当該評価点に印加する加振力とを設定する評価点設定ステップと、構造体の加振点位置及び加振方向と、当該加振点を加振させた時の着目周波数と、当該加振点に印加する加振力とを設定する加振点設定ステップと、構造体を構成する各部位の3次元位置情報を示す3次元データを入力するデータ入力ステップとを行う。
次に、評価点の位置と、当該評価点を加振させた時の着目周波数と、当該評価点に印加する加振力と、3次元データとを用いた有限要素法による構造解析処理を行って、評価点を加振した時の構造体の部位における伝達力を示す音場−構造伝達関数を算出し、当該伝達関数を、構造体の各部位を加振した時の評価点における伝達力を示す構造−音場伝達関数に変換する第1の伝達力算出ステップを行う一方で、加振点の位置と、当該加振点を加振させた時の着目周波数と、当該加振点に印加する加振力とを用いた3次元データを用いた有限要素法による構造解析処理を行って、加振点を加振した場合の構造体の部位における伝達力を算出する第2の伝達力算出ステップを行う。
次に、第1の伝達力算出ステップで変換された構造−音場伝達関数によって求められる各部位での伝達力と、第2の伝達力算出ステップで求められた加振点を加振した場合に算出された構造体の各部位における伝達力とから、加振点と評価点との間の構造体における各部位の伝達力が、評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算する寄与度演算ステップを行うことによって、上述の課題を解決する。
本発明によれば、評価点を加振させた場合の構造体の各部位での伝達力と、加振点を加振した場合の構造体の各部位における伝達力とから、加振点と評価点との間の構造体における各部位の伝達力が、評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算することができるので、少ない処理量で音響対策を施す最適な中間部位を求めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明は、車両構造体の3次元モデルデータを使用して、図1に示すような処理を行う評価点寄与度演算装置に適用される。
この評価点寄与度演算装置は、ユーザによって各種情報を入力させるに際して操作される操作入力機構、3次元モデルデータ等を入力する入出力インターフェース、図1に示す処理のプログラムデータや、各種パラメータを記憶するメモリ、図1に示す処理を行うCPU、CPUの処理結果を表示する表示モニタ等を備える。
この評価点寄与度演算装置は、車室における乗員耳位置での音響レベルを低下させるために、車両構造体周辺の音場である乗員耳位置を評価点Aに設定し、エンジンルーム等を音響を発生させる振動の始点である加振点Bに設定して、評価点Aから加振点Bまでの間の車両構造体が評価点Aの音響レベルに及ぼす寄与度を求める。
この評価点寄与度演算装置は、図1に示すように、先ず、ステップS1(評価点設定ステップ),ステップS2(加振点設定ステップ),ステップS3(データ入力ステップ)において、評価点Aの位置、着目周波数、加振方向、加振力と、加振点Bの位置、着目周波数、加振方向、加振力と、3次元モデルデータとを入力する。
3次元モデルデータは、所謂3D−CADデータ等であり、車両構造体の3次元位置情報を含む形状データであって、後述の有限要素法解析処理において必要な車両構造体を構成する部位の材料等のデータを含んでいる。
このステップS1で入力する着目周波数は、例えば評価点Aにおいて最も音響レベルが高い周波数である。この着目周波数は、3次元モデルデータで表現される車両構造体において、予め実験等によって既知となっている評価点Aでの音響レベルと周波数との関係から、評価点Aで最も音響レベルが高い周波数である。また、ステップS1で入力する評価点Aの位置とは、乗員耳位置を3次元モデルデータと同じ座標系で表した座標データであり、評価点Aの方向とは、乗員が受ける音響の進行方向であって、例えば評価点Aに対する加振点B(エンジンルーム)の方向が設定される。
本例では、ステップS1で入力する着目周波数は100[Hz]とし、評価点Aへの加振力は、単位加振力である「1」が設定される。
ステップS2で入力する着目周波数は、評価点Aにおける着目周波数と同じ周波数である。また、ステップS2で入力する加振点Bの位置とは、エンジンルーム位置を3次元モデルデータと同じ座標系で表した座標データであり、加振点Bの方向とは、乗員が受ける音響の進行方向であって、例えばエンジンルームに対する評価点A(乗員耳位置)の方向が設定される。
本例では、ステップS2で入力する加振点Bの着目周波数は100[Hz]とし、加振点Bへの加振力は、評価点Aへの単位加振力の「1」に対して、実際にエンジンルームが稼働した時の大きさに応じた値を設定する。
次に、評価点寄与度演算装置は、ステップS4において、公知のMSC/NASTRANという有限要素法を用いた構造解析ソフトウェアを使用し、ステップS1〜ステップS3で設定した情報を用いた有限要素法解析処理を行い、ステップS5において、有限要素法解析処理の結果として、ステップS1で入力された着目周波数、加振力及び加振方向で評価点Aを加振した場合に、評価点Aと加振点Bとの間の車両骨格の各節点(部位)における伝達関数OUGV1を算出する。この伝達関数OUGV1は、MSC/NASTRANの応答結果である。
このステップS5で算出された評価点A加振時の伝達関数OUGV1は、評価点Aが乗員耳位置であるので、評価点Aで発生した音が車両骨格の各節点に伝達した時の音場−構造伝達関数となっている。
したがって、評価点寄与度演算装置は、ステップS6において、評価点A加振時の音場−構造伝達関数OUGV1を、車両骨格の各節点加振時の評価点Aにおける音応答を示す構造−音場伝達関数に変換する。このとき、評価点寄与度演算装置は、評価点A加振時の音場−構造伝達関数OUGV1をXaとした場合に、当該Xaに2πfを乗算して、車両骨格の各節点加振時の評価点Aにおける構造−音場伝達関数(構造→音での伝達関数)に変換する。本例において、評価点Aでの着目周波数は100[Hz]であるので、Xaに(2π×100)を乗算した伝達関数を、車両骨格の各節点加振時の評価点Aにおける構造−音場伝達関数とする。
一方、評価点寄与度演算装置は、ステップS4において、ステップS2で入力された着目周波数、加振力及び加振方向で加振点Bを加振した場合に、評価点Aと加振点Bとの間の車両骨格の各節点における伝達関数OUGV1を算出する。この伝達関数OUGV1は、MSC/NASTRANの応答結果である。
次に評価点寄与度演算装置は、ステップS8において、ステップS4の応答結果から、実稼働時の車両骨格の各節点における振動の伝達力xを示す伝達関数OUGV1を算出する。ここで、ステップS8では、車両骨格の節点ごとに振動の伝達力xを算出する。また、各節点の伝達力xとは、各節点の弾性力、慣性力、減衰力から総合的に求められる骨格振動であり、振動による加速度、変位、速度によって変化する。
次に評価点寄与度演算装置は、ステップS9において、ステップS8で求めた伝達関数OUGV1から、加振点Bを実際に加振した場合の評価点Aでの変位情報及び位相情報を抽出する。
次に評価点寄与度演算装置は、ステップS10において、ステップS9で抽出した位相情報から、着目周波数で加振点Bを振動させた場合に評価点Aにおいて変位情報(音響レベル)が最大となる位相φを求め、各節点変位自由度(伝達力x)の位相を−φだけシフトさせる。これにより、評価点Aでの音響レベルが最大となる時の各節点変位(伝達力x)を求める。そして、評価点寄与度演算装置は、各節点ごとの伝達力xを、位相−φだけシフトさせて、全節点変位自由度(伝達力)の位相をシフトさせる。
また、評価点寄与度演算装置は、ステップS5,ステップS6、ステップS8〜ステップS10を行っている時に、ステップS7において、ステップS4の有限要素法解析処理の応答結果として、加振点Bから評価点Aまでの各節点の剛性マトリクスKELM及び質量マトリクスMELMを取得する。この剛性マトリクスKELM及び質量マトリクスMELMは、ステップS3で入力した3次元モデルデータに含まれる各節点での材料データに基づいて抽出されたデータである。
このように、ステップS6において車両骨格の各節点加振時の評価点Aにおける伝達関数Xa・2πfが求められ、ステップS10において音響レベルが最大となるときの位相にシフトされた各節点での伝達力xが求められると、車両構造体全体での評価点Aへの寄与は、下記の式1に示す演算を行うことによって求められる。
Σ[(1/2)・x・(M・K)・2πf・Xa] (式1)
この式1において、Mは、ステップS7で抽出された質量マトリクスMELMであり、Kは、ステップS7で抽出された剛性マトリクスKELMであり、x・(M・K)が、車両構造体の質量及び剛性に応じた実稼働時の車体節点での伝達力となり、Xaは各節点での車体放射係数となる。このような式1では、(1/2)・x・(M・K)2πf・Xaという演算を行うことによって、音響レベルが最大となる時の各節点の伝達力を求めることができ、全節点の伝達力を総和することによって、評価点Aから加振点Bまでの間の車両構造体の全体が評価点Aの音響レベルに及ぼす寄与度を求めることができる。
ここで、従来のパネル寄与度分析手法によって加振点Bから評価点Aへの寄与を求めた場合には、車両構造体の任意のグループ毎の評価点Aへの寄与がそれぞれ、−4.6023E−03、2.4905E−02となり、合計して得た車両構造体での評価点Aへの寄与が約2.0303E−02となることに対し、上述の式1の演算によって、車両構造体全体の伝達力に対する評価点Aへの寄与を、2.0303E−02として求めることができる。したがって、上述したステップS4〜ステップS10での演算が正確に評価点Aへの寄与を求めることができているので、車両構造体の各節点において、
(1/2)・x・(M・K)・2πf・Xa (式2)
なる演算を行うことによって、各節点の評価点Aへの寄与を求めることができる。
したがって、このステップS11では、各節点の評価点Aへの寄与を上記式2で求めることができ、評価点Aへの寄与が高い節点を求めることができる。
また、上記式2は、
(1/2)x・K・2πf・Xa (式3)
(1/2)x・M・2πf・Xa (式4)
のように、式3の演算結果と式4の演算結果とを加算した2個の式に分解することができ、式3によって求められる評価点Aへの寄与と、式4によって求められる評価点Aへの寄与とを比較することができる。すなわち、ステップS7において、3次元モデルデータに含まれる車両構造体を構成する各部位での材料に基づいて、車両構造体の各部位における剛性マトリクス及び質量マトリクスを抽出すると、ステップS11において、加振点Bと評価点Aとの間の車両構造体における各部位の伝達力を、剛性マトリクスに応じて変化する伝達力成分(式3)と、質量マトリクスに応じて変化する伝達力成分(式4)とに分離して、それぞれの伝達力成分を求めて、各伝達力成分が、加振点Bの音響レベルに及ぼす寄与度を演算することができる。
このように、各節点における伝達力を成分毎に分離することにより、評価点Aへの寄与を低減するために各節点に挿入する部材として、剛性対策と質量対策との何れかが有効かを求めることができる。したがって、この評価点寄与度演算装置によれば、評価点Aへの寄与が最も大きい節点を表示モニタに提示して、車両構造体の何れの部分に対策を施すことが有効かを提示すると共に、当該節点に挿入する部材を剛性対策として挿入するか、質量対策として挿入するかを提示することができる。
また、上述した評価点寄与度演算装置は、評価点A及び加振点Bの着目周波数を、評価点Aでの音響周波数に設定し、ステップS5において求めた評価点Aから節点への音場−構造伝達関数OUGV1を、節点から評価点Aへの構造−音場伝達関数に変換しているので、各節点での音感度を算出することができ、振動の伝達を求めて音感度が高い節点を推定する作業を行うことなく、音感度が高い節点を直接求めることができ、作業時間の短縮を図ることができる。
そして、この評価点寄与度演算装置では、各節点での評価点Aの音響レベルに対する寄与度を、3次元データで表現される車両構造体と重畳させてモニタに表示させることにより、評価点Aでの音響レベルを高くしている車両構造体の節点を、ユーザに直感的に提示させることができる。したがって、この評価点寄与度演算装置では、評価点Aの音響レベルを低下させるために部材を挿入して有効な車両構造体の節点を提示することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明を適用した評価点寄与度演算装置の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
A 評価点
B 加振点

Claims (10)

  1. 構造体の加振点を加振した場合に、前記構造体が評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算する評価点寄与度演算方法であって、
    前記評価点の位置を前記構造体周辺の音場に設定し、更に、当該評価点の加振方向と、当該評価点を加振させた時の着目周波数と、当該評価点に印加する加振力とを設定する評価点設定ステップと、
    前記構造体の加振点位置及び加振方向と、当該加振点を加振させた時の着目周波数と、当該加振点に印加する加振力とを設定する加振点設定ステップと、
    前記構造体を構成する各節点の3次元位置情報を示す3次元データを入力するデータ入力ステップと、
    前記評価点の位置と、当該評価点を加振させた時の着目周波数と、当該評価点に印加する加振力と、前記3次元データとを用いた有限要素法による構造解析処理を行って、前記評価点を加振した時の前記構造体の部位における伝達力を示す音場−構造伝達関数を算出し、当該伝達関数を、前記構造体の各部位を加振した時の評価点における伝達力を示す構造−音場伝達関数に変換する第1の伝達力算出ステップと、
    前記加振点の位置と、当該加振点を加振させた時の着目周波数と、当該加振点に印加する加振力と、前記3次元データとを用いた有限要素法による構造解析処理を行って、前記加振点を加振した場合の前記構造体の部位における伝達力を算出する第2の伝達力算出ステップと、
    前記第1の伝達力算出ステップで変換された構造−音場伝達関数によって求められる前記各部位での伝達力と、前記第2の伝達力算出ステップで求められた前記加振点を加振した場合に算出された前記構造体の各部位における伝達力とから、前記加振点と前記評価点との間の前記構造体における各部位の伝達力が、前記評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算する寄与度演算ステップと
    を有することを特徴とする評価点寄与度演算方法。
  2. 前記第2の伝達力算出ステップでは、前記加振点を加振した場合に、前記評価点での音響レベルが最大となる位相を取得し、当該位相だけ前記構造体の部位における伝達力の位相をシフトさせて、前記評価点での音響レベルが最大となる時の前記構造体の部位における伝達力を算出することを特徴とする請求項1に記載の評価点寄与度演算方法。
  3. 前記評価点設定ステップ及び前記加振点設定ステップでは、前記評価点を加振させた時の着目周波数及び前記加振点を加振させた時の着目周波数を前記評価点での音響の周波数に設定し、
    前記寄与度演算ステップでは、前記構造体における各部位の伝達力として音感度を算出することを特徴とする請求項1に記載の評価点寄与度演算方法。
  4. 前記3次元データに含まれる前記構造体を構成する各部位での材料に基づいて、前記構造体の各部位における剛性マトリクス及び質量マトリクスを抽出するマトリクス抽出ステップを更に有し、
    前記寄与度演算ステップでは、前記加振点と前記評価点との間の前記構造体における各部位の伝達力を、前記剛性マトリクスに応じて変化する伝達力成分と、前記質量マトリクスに応じて変化する伝達力成分とに分離して、それぞれの伝達力成分を求めて、各伝達力成分が、前記評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算することを特徴とする請求項1に記載の評価点寄与度演算方法。
  5. 前記寄与度演算ステップで求められた寄与度を、前記3次元データで表現される前記構造体と重畳させて表示させるステップを更に有することを特徴とする請求項1に記載の評価点寄与度演算方法。
  6. 構造体の加振点を加振した場合に、前記構造体が評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算する評価点寄与度演算装置であって、
    前記評価点の位置を前記構造体周辺の音場に設定し、更に、当該評価点の加振方向と、当該評価点を加振させた時の着目周波数と、当該評価点に印加する加振力とを設定する評価点設定手段と、
    前記構造体の加振点位置及び加振方向と、当該加振点を加振させた時の着目周波数と、当該加振点に印加する加振力とを設定する加振点設定手段と、
    前記構造体を構成する各部位の3次元位置情報を示す3次元データを入力するデータ入力手段と、
    前記評価点の位置と、当該評価点を加振させた時の着目周波数と、当該評価点に印加する加振力と、前記3次元データとを用いた有限要素法による構造解析処理を行って、前記評価点を加振した時の前記構造体の部位における伝達力を示す音場−構造伝達関数を算出し、当該伝達関数を、前記構造体の各部位を加振した時の評価点における伝達力を示す構造−音場伝達関数に変換する第1の伝達力算出手段と、
    前記加振点の位置と、当該加振点を加振させた時の着目周波数と、当該加振点に印加する加振力と、前記3次元データとを用いた有限要素法による構造解析処理を行って、前記加振点を加振した場合の前記構造体の部位における伝達力を算出する第2の伝達力算出手段と、
    前記第1の伝達力算出手段で変換された構造−音場伝達関数によって求められる前記各部位での伝達力と、前記第2の伝達力算出手段で求められた前記加振点を加振した場合に算出された前記構造体の各部位における伝達力とから、前記加振点と前記評価点との間の前記構造体における各部位の伝達力が、前記評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算する寄与度演算手段と
    を備えることを特徴とする評価点寄与度演算装置。
  7. 前記第2の伝達力算出手段は、前記加振点を加振した場合に、前記評価点での音響レベルが最大となる位相を取得し、当該位相だけ前記構造体の部位における伝達力の位相をシフトさせて、前記評価点での音響レベルが最大となる時の前記構造体の部位における伝達力を算出することを特徴とする請求項6に記載の評価点寄与度演算装置。
  8. 前記評価点設定手段及び前記加振点設定手段は、前記評価点を加振させた時の着目周波数及び前記加振点を加振させた時の着目周波数を前記評価点での音響の周波数に設定し、
    前記寄与度演算手段は、前記構造体における各部位の伝達力として音感度を算出することを特徴とする請求項6に記載の評価点寄与度演算装置。
  9. 前記3次元データに含まれる前記構造体を構成する各部位での材料に基づいて、前記構造体の各部位における剛性マトリクス及び質量マトリクスを抽出するマトリクス抽出手段を更に備え、
    前記寄与度演算手段は、前記加振点と前記評価点との間の前記構造体における各部位の伝達力を、前記剛性マトリクスに応じて変化する伝達力の成分と、前記質量マトリクスに応じて変化する伝達力の成分とに分離して、それぞれの伝達力成分を求めて、各伝達力成分が、前記評価点の音響レベルに及ぼす寄与度を演算することを特徴とする請求項6に記載の評価点寄与度演算装置。
  10. 前記寄与度演算手段で求められた寄与度を、前記3次元データで表現される前記構造体と重畳させて表示させる表示手段を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の評価点寄与度演算装置。
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