JP5029302B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気弁の開閉時期、及び/又は排気弁の開閉時期を調整する弁開閉時期調整機構を備えた内燃機関の制御装置に関する。
弁開閉時期調整機構を備えた内燃機関の制御装置の一つとして、内燃機関の排気弁の閉弁時期が内燃機関の吸気弁の開弁時期(例えば、吸気上死点に対応する時期)よりも進角側の時期となるように、弁開閉時期調整機構を制御する(以下、この制御を「排気弁早閉じ制御」とも称呼する。)ものが知られている。この種の制御装置は、例えば、下記特許文献1に記載されている。
特開2001−355462号公報
上記排気弁早閉じ制御が実行されることで、排気行程中にて吸気弁、及び排気弁が共に閉弁している期間(以下、この期間を「負のバルブオーバーラップ期間」とも称呼する。)が形成され得る。負のバルブオーバーラップ期間中には、高温の既燃ガスが燃焼室内に閉じ込められて、ピストンの上昇に伴って圧縮される。そして、同期間中に亘って、既燃ガスから燃焼室を構成する部材(以下、「燃焼室構成部材」)へ熱が伝達される。
ここで、上記排気弁早閉じ制御が実行される場合における上記熱の伝達の度合いは、上記排気弁早閉じ制御が実行されない場合における上記負のバルブオーバーラップ期間に対応する期間に亘る上記熱の伝達の度合いよりも大きくなり得る。これは、圧縮される既燃ガスの温度が更に高温となり、既燃ガスと燃焼室構成部材との温度差がより大きくなることに基づく。
係る観点から、例えば、内燃機関の低出力時に上記排気弁早閉じ制御が実行されれば、燃焼室構成部材の温度が上昇し得る。これにより、内燃機関の出力が低下した場合であっても、燃焼室内での安定した燃焼を継続させることができる。この結果、燃費の低下を抑制することができる。
ところで、上記負のバルブオーバーラップ期間が、クランク角度にて一定間隔に形成されている場合を考える。この場合、内燃機関の運転速度が小さいほど、負のバルブオーバーラップ期間に対応する時間(以下、この時間を、「負のバルブオーバーラップ期間対応時間」と称呼する。)がより長くなる。上記負のバルブオーバーラップ期間対応時間が長いほど、同期間において既燃ガスが燃焼室構成部材と接触する機会がより大きくなる。従って、運転速度が小さいほど、負のバルブオーバーラップ期間における上記熱の伝達の度合いがより大きくなる。
このため、例えば、上記排気弁早閉じ制御の実行中にて、運転速度が小さい状態が長期間継続すると、既燃ガスから燃焼室構成部材へ伝達する総熱量が大きくなる。この結果、排気ポートから排出されるガス(即ち、内燃機関の触媒に流入するガス。以下、単に「排ガス」とも称呼する。)の温度が低下して、触媒の温度を触媒の活性温度以上に維持することが困難となる場合がある。
エミッション排出量の増大を抑制する観点から、上記負のバルブオーバーラップ期間の形成による排ガス温度の低下は抑制されるべきである。
従って、本発明の目的は、負のバルブオーバーラップ期間を形成し得る内燃機関の制御装置であって、負のバルブオーバーラップ期間の形成による排ガス温度の低下を抑制し得る装置を提供することにある。
本発明に係る制御装置は、内燃機関の吸気弁の開閉時期、及び/又は前記内燃機関の排気弁の開閉時期を調整する弁開閉時期調整機構を備えた内燃機関に適用される。
本発明に係る制御装置は、上記負のバルブオーバーラップ期間を前記内燃機関の運転状態に基づいて決定される(排気行程中の)基準期間に一致させるように、前記弁開閉時期調整機構を制御するオーバーラップ期間形成手段を備えている。
本発明に係る制御装置の特徴は、前記オーバーラップ期間形成手段が、前記オーバーラップ期間形成手段により前記負のバルブオーバーラップ期間が形成されている間において、前記負のバルブオーバーラップ期間に亘って前記内燃機関の燃焼室内の既燃ガスから上記燃焼室構成部材へ伝達される熱の伝達度合いが所定の度合い以上となる場合、前記負のバルブオーバーラップ期間が前記基準期間よりも短い期間になるように、又は、前記吸気弁、及び前記排気弁が共に開弁している期間を形成するように、前記弁開閉時期調整機構を制御するオーバーラップ期間変更手段を備えたことにある。
ここにおいて、「熱の伝達度合い」は、燃焼サイクル所定回数あたりの、負のバルブオーバーラップ期間に亘って既燃ガスから燃焼室構成部材へ移動した積算熱量等であって、これに限定されない。
また、「負のバルブオーバーラップ期間が前記基準期間よりも短い期間になるように」する制御は、例えば、吸気弁の開弁時期及び排気弁の閉弁時期のうちの一方を他方に近づけことで、又は、吸気弁の開弁時期と排気弁の閉弁時期とを一致させることで、負のバルブオーバーラップ期間を前記基準期間よりも短い期間とする制御であってもよい。
これによれば、上記熱の伝達度合いが大きい場合、負のバルブオーバーラップ期間が基準期間よりも短い期間にされ得、又は、吸気弁及び排気弁が共に開弁している期間が形成され得る。このため、上記負のバルブオーバーラップ期間において既燃ガスが燃焼室構成部材と接触する機会が小さくなり得る。
従って、既燃ガスから燃焼室構成部材へ伝達される総熱量が大きくなることが抑制され得る。この結果、負のオーバーラップ期間の形成による排ガス温度の低下を抑制することができ、触媒温度の低下も抑制することができる。
また、上記所定の度合いを、例えば、触媒の温度が「触媒の温度が下回るべきでない温度(例えば、触媒の活性温度)」よりも高いものとなるように設定することができる。これにより、冷却水温を十分に上昇させつつ、触媒の温度が上記「触媒の温度が下回るべきでない温度」を下回ることを回避することができる。
本発明に係る制御装置においては、前記オーバーラップ期間変更手段が、前記熱の伝達度合いが所定の度合い以上となる場合として、前記内燃機関の運転速度が所定速度以下である状態の継続期間が所定期間以上となる場合を用いるように構成されることが好適である。
上述したように、上記負のバルブオーバーラップ期間がクランク角度にて一定間隔に形成されている場合、運転速度が小さいほど上記負のバルブオーバーラップ期間対応時間がより長くなる。従って、この場合に運転速度が小さい状態が長期間継続すると、既燃ガスから燃焼室構成部材へ伝達される総熱量が大きくなる。
換言すれば、負のバルブオーバーラップ期間が形成されている場合における、運転速度が小さい状態の継続期間は、上記熱の伝達度合いの大きさを表すものとなり得る。上記構成は係る知見に基づく。これにより、負のバルブオーバーラップ期間を基準期間よりも短い期間にする等の制御を実行すべきか否かを、簡易に、且つ、正確に判断することができる。
また、上記所定速度、及び上記所定期間を、例えば、運転速度が同所定速度以下である状態の継続期間経過後においてもなお、触媒の温度が上記「触媒の温度が下回るべきでない温度」よりも高いものとなるように設定することができる。これにより、簡易に、且つ、確実に冷却水温を十分に上昇させつつ、触媒の温度が上記「触媒の温度が下回るべきでない温度」を下回ることを回避することができる。
以下、本発明による内燃機関の制御装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る制御装置(以下、「本装置」とも称呼する。)を火花点火式多気筒(4気筒)の内燃機関10に適用したシステムの概略構成を示している。この内燃機関10は、シリンダブロック、シリンダブロックロワーケース、及びオイルパン等を含むシリンダブロック部20を備えている。シリンダブロック部20の上には、シリンダヘッド部30が固定されている。また、内燃機関10の吸気系統40、及び排気系統50は、シリンダブロック部20へのガソリン混合気の供給、及びシリンダブロック部20からの排ガスの外部への放出をそれぞれ行うようになっている。
シリンダブロック部20は、シリンダ21、ピストン22、クランク軸23、オイルポンプ24等を備えている。シリンダ21内でのピストン22の往復動により、クランク軸23が回転するようになっている。シリンダ21とピストン22のヘッドは、シリンダヘッド部30とともに燃焼室25を形成している。
オイルポンプ24は、クランクケースの側面の所定位置に配置されていて、クランクケース内に貯留されているエンジンオイルを後述する可変吸気タイミング装置(以下、「InVVT装置」とも称呼する。)32、可変排気タイミング装置(以下、「ExVVT装置」とも称呼する。)34等に向けて圧送するようになっている。
シリンダヘッド部30は、吸気弁31、InVVT装置32、排気弁33、ExVVT装置34等を備えている。弁開閉時期調整機構は、InVVT装置32、及びExVVT装置34を備えている。
図2は、内燃機関10における動弁系の概略構成を示した図である。InVVT装置32及びExVVT装置34は、吸気弁31及び排気弁33をそれぞれ駆動するインテークカムシャフト32a及びエキゾーストカムシャフト34aと、ハウジング部材32b,34bと、ロータ部材32c,34cとを備えている。
ロータ部材32c,34cは、インテークカムシャフト32a及びエキゾーストカムシャフト34aと同軸的かつ一体回転可能にインテークカムシャフト32a及びエキゾーストカムシャフト34aの一端側にそれぞれ配置されている。また、ロータ部材32c,34cは、ハウジング部材32b,34bと同軸的かつ相対回転可能にハウジング部材32b,34b内にそれぞれ収容されている。
ハウジング部材32b,34b、及びクランク軸23は、それぞれのスプロケット部を介してタイミングチェーンにより図2の実線の矢印の方向に沿って一体回転可能に連結されている。
また、ハウジング部材32b,34bの内部へ向けて、インテークカムシャフト32a及びエキゾーストカムシャフト34a内部に形成された通路、及びオイルポンプ24を介して、クランクケース内からエンジンオイルが供給されるようになっている。ハウジング部材32b,34bの内部へのエンジンオイルの供給・排出により、ロータ部材32c,34cが、ハウジング部材32b,34bに対して図2の破線で示した矢印A(進角側)及び矢印B(遅角側)の方向に沿ってそれぞれ相対回転するようになっている。また、ハウジング部材32b,34bに対するロータ部材32c,34c(即ち、インテークカムシャフト32a及びエキゾーストカムシャフト34a)の相対位相角度が、所定の相対位相角度にて固定されるようになっている。これにより、吸気弁31の開閉時期、及び排気弁33の開閉時期が調整されるようになっている。以上説明したように、内燃機関10は、上述のように構成された動弁系を備えている。
また、シリンダヘッド部30は、インジェクタ35を備えている。インジェクタ35は、燃料(本例では、ガソリン)を吸気ポート内に噴射するようになっている。
吸気系統40は、吸気通路の開口断面積を可変とするスロットル弁等を備えている。また、排気系統50は、排気通路に触媒51等を備えている。触媒51は、酸素吸蔵機能を有していて、触媒51に流入するガスがほぼ理論空燃比であるときにCO,未燃HCを酸化し、またNOxを還元する所謂三元触媒装置である。
一方、このシステムは、熱線式エアフローメータ61、インテークカムポジションセンサ62、エキゾーストカムポジションセンサ63、クランクポジションセンサ64、水温センサ65、空燃比センサ66,67、触媒温度センサ68を備えている。
熱線式エアフローメータ61は、吸気管内を流れる吸入空気の単位時間あたりの空気流量(質量流量)を検出するようになっている。
インテークカムポジションセンサ62及びエキゾーストカムポジションセンサ63は、インテークカムシャフト32a及びエキゾーストカムシャフト34aが90°回転する毎に(即ち、クランク軸23が180°回転する毎に)一つのパルスを有する信号(G2信号)をそれぞれ発生するようになっている。これらの信号に基づいて、吸気弁31の実際の開閉時期及び排気弁33の実際の開閉時期が検出されるようになっている。
クランクポジションセンサ64は、内燃機関10の運転速度NEを検出するようになっている。水温センサ65は、内燃機関10の冷却水温度THWを検出するようになっている。空燃比センサ66,67は、触媒51の上下流の排気通路にそれぞれ配設されており、触媒51の上下流のガスの空燃比をそれぞれ検出するようになっている。触媒温度センサ68は、触媒51の温度(以下、単に「触媒温度THC」と称呼する。)を検出するようになっている。
更に、このシステムは、CPU等から構成されるECU(電気制御装置)71を備えている。ECU71は、上記センサ61〜68と電気的に接続されている。また、ECU71は、CPUにセンサ61〜68からの信号を供給するとともに、CPUの指示に応じてオイルポンプ24、InVVT装置32、ExVVT装置34、インジェクタ35等に駆動信号を送出する。
(本装置が実行する制御の概要)
次に、本装置が実行する制御の概要について説明する。
本装置においては、吸気弁31及び排気弁33の実際の開閉時期が、吸気弁31及び排気弁33の開閉時期の目標値に近づく(一致する)ように、InVVT装置32及びExVVT装置34がECU71により制御される。また、吸気弁31及び排気弁33の開閉時期の目標値は、運転速度NE、筒内吸入新気量、及び冷却水温度THWに基づいて決定される。
上記吸気弁31及び排気弁33の開閉時期の目標値は、原則的には、運転速度NEと、筒内吸入新気量と、上記目標値と運転速度NE及び筒内吸入新気量との関係を規定するテーブル(以下、「通常制御テーブル」とも称呼する。)と、に基づいて決定される。なお、この通常制御テーブルは、排気弁33の閉弁時期の目標値が、吸気弁31の開弁時期の目標値よりも遅角側の時期に決定されるようになっている。
これにより、吸気上死点近傍における排気行程及び吸気行程にて、吸気弁31及び排気弁33が共に開弁している期間(以下、「正のバルブオーバーラップ期間」と称呼する。)が形成される。以下、このように上記通常制御テーブルを用いて正のバルブオーバーラップ期間を形成するための制御を、「通常制御」とも称呼する。
一方、上記通常制御中において、内燃機関10の出力低下等により、冷却水温度THWが低下して第1所定温度THW1に達した場合、上記通常制御と異なる制御が実行されるようになる。即ち、この場合、上記通常制御テーブルを用いて上記目標値を決定するのに代えて、吸気弁31の開弁時期の目標値が吸気上死点に対応する時期に決定され、排気弁33の閉弁時期の目標値が上記吸気上死点に対応する時期よりもクランク角度にて所定間隔(一定)だけ進角側の時期に決定されるようになる。この所定間隔が、前記基準期間に対応する。
これにより、排気行程にて吸気弁31及び排気弁33が共に閉弁している期間(以下、「負のバルブオーバーラップ期間」と称呼する。)が形成される。以下、このように負のバルブオーバーラップ期間を形成するための制御を、「排気弁早閉じ制御」とも称呼する。なお、排気弁早閉じ制御中において、冷却水温度THWが上昇して第2所定温度THW2(>THW1)に達したときに、上記排気弁早閉じ制御に代えて、上記通常制御が実行されるようになる。
負のバルブオーバーラップ期間中には、高温の既燃ガスが燃焼室25内に閉じ込められて、ピストン22の上昇に伴って圧縮される。そして、同期間に亘って、既燃ガスから燃焼室25を構成する部材(即ち、シリンダ21、ピストン22のヘッド、シリンダヘッド部30等。以下、「燃焼室構成部材」と称呼する。)へ熱が伝達される。
ここで、上記排気弁早閉じ制御が実行される場合における負のバルブオーバーラップ期間に亘る上記熱の伝達の度合いは、上記通常制御が実行される場合における上記負のバルブオーバーラップ期間に対応する期間に亘る上記熱の伝達の度合いよりも大きくなり得る。これは、圧縮される既燃ガスの温度が更に高温となり、既燃ガスと燃焼室構成部材との温度差が大きくなることに基づく。
従って、上述のように上記排気弁早閉じ制御が実行されることで、燃焼室構成部材の温度(即ち、冷却水温度THW)が上昇し得、燃焼室25内での安定した燃焼を継続させることができる。
ところで、上記排気弁早閉じ制御の実行中においては、運転速度NEが小さいほど、負のバルブオーバーラップ期間に対応する時間(以下、この時間を、「負のバルブオーバーラップ期間対応時間」と称呼する。)がより長くなる。負のバルブオーバーラップ期間対応時間が長いほど、同期間において既燃ガスが燃焼室構成部材と接触する機会がより大きくなる。従って、運転速度NEが小さいほど、負のバルブオーバーラップ期間における上記熱の伝達の度合いがより大きくなる。
このため、上記排気弁早閉じ制御の実行中にて、運転速度NEが小さい状態が長期間継続すると、既燃ガスから燃焼室構成部材へ伝達する総熱量が大きくなる。従って、運転速度NEが小さい状態にて排気弁早閉じ制御が実行され続けると、触媒51に流入する排ガスの温度が低下する。これにより、触媒温度THCが、触媒51の活性温度THC1を下回る事態が発生し得る。
以上のことから、本装置は、排気弁早閉じ制御中において運転速度NEが小さい状態が所定期間継続した場合、冷却水温度THWにかかわらず、上記排気弁早閉じ制御を所定期間だけ禁止するようになっている。そして、この所定期間に亘って上記通常制御を実行するようになっている。以下、このように排気弁早閉じ制御を禁止する制御を、「排気弁早閉じ禁止制御」とも称呼する。なお、上記排気弁早閉じ制御及び上記排気弁早閉じ禁止制御が、前記オーバーラップ期間形成手段の一部に対応し、上記排気弁早閉じ禁止制御が、前記オーバーラップ期間変更手段の一部に対応する。
(排気弁早閉じ禁止制御)
次に、上記排気弁早閉じ禁止制御について、図3、及び図4をそれぞれ参照しながら説明する。図3は、上記排気弁早閉じ禁止制御を実行する際の、本装置の作動を示したフローチャートである。また、図4は、内燃機関10の出力が低下していく場合において、上記排気弁早閉じ制御、及び上記排気弁早閉じ禁止制御が実行されるときの、冷却水温度THW、運転速度NE、及び触媒温度THCの変化の一例を示したタイムチャートである。
本例では、時刻t1において、低下していく冷却水温度THWが上記第1所定温度THW1に到達するものとする。また、時刻t1よりも後に到来する時刻t2において、低下していく運転速度NEが後述する所定速度NE1に到達するものとする。
先ず、時刻t1以前について説明する。本装置による制御では、ステップ300から開始して、ステップ305に進む。ステップ305では、排気弁早閉じ制御中であるか否かが判定される。時刻t1以前においては、冷却水温度THWが上記所定温度THW1よりも高い温度に推移しているため、上記通常制御テーブルを用いる通常制御が実行されている。従って、ステップ305では「No」と判定される。
時刻t1が到来すると上記排気弁早閉じ制御が実行開始される。従って、ステップ305では「Yes」と判定されて、ステップ310に進む。ステップ310では、排気弁早閉じ禁止制御の開始条件が成立しているか否かが判定される。
上記排気弁早閉じ禁止制御の開始条件として、本例では、運転速度NEが上記所定速度NE1以下である状態がA秒継続した、という条件が用いられる。ここで、上記所定速度NE1、及びA秒は、排気弁早閉じ制御中において、運転速度NEが所定速度NE1に到達した場合に、運転速度NEが内燃機関10の運転状態の想定される範囲内における最小の運転速度NEである状態がA秒継続した後においてもなお、触媒温度THCが上記活性温度THC1よりも高い温度となるような、運転速度、及び時間にそれぞれ設定されている。
上記時刻t2から(「NE≦NE1」の状態にて)A秒経過後の時刻である時刻t3以前においては、上記排気弁早閉じ禁止制御の開始条件が成立していない。従って、ステップ310では「No」と判定される。
時刻t3が到来すると、上記排気弁早閉じ禁止制御の開始条件が成立する。従って、ステップ310では「Yes」と判定されて、ステップ315に進む。ステップ315では、上記排気弁早閉じ制御に代えて上記通常制御が実行されて、ステップ320に進む。ステップ320では、排気弁早閉じ禁止制御の終了条件が成立しているか否かが判定される。
上記排気弁早閉じ禁止制御の終了条件として、本例では、排気弁早閉じ禁止制御の開始時点(時刻t3を参照)からB秒経過した、という条件が用いられる。
時刻t3からB秒経過後の時刻である時刻t4以前においては、上記排気弁早閉じ禁止制御の終了条件が成立していない。従って、ステップ320では「No」と判定される。これにより、ステップ315の制御が繰り返される。
時刻t4が到来すると、上記排気弁早閉じ禁止制御の終了条件が成立する。従って、ステップ320では「Yes」と判定されて、ステップ395に進んだ後、排気弁早閉じ禁止制御が実行終了される。
従って、時刻t4以降、上記排気弁早閉じ制御が再び実行されて、上昇していく冷却水温度THWが上記第2所定温度に到達する時刻である時刻t5が到来すると、上記排気弁早閉じ制御が実行終了される。
このように、本装置の制御により時刻t1〜t3の期間に亘り、上記排気弁早閉じ制御が実行される(即ち、負のバルブオーバーラップ期間が形成される)。従って、時刻t1〜t3の期間においては、既燃ガスから燃焼室構成部材へ伝達される熱の伝達度合いが大きいため、冷却水温度THWが上昇していく。一方、通常制御時に比して排ガスの温度が低いため、触媒温度THCは低下していく。
時刻t3〜t4の期間に亘っては、上記排気弁早閉じ制御に代えて上記通常制御が実行される(即ち、正のバルブオーバーラップ期間が形成される)。従って、時刻t3〜t4の期間においては、上記熱の伝達度合いが小さいため、冷却水温度THWが低下していく。一方、排気弁早閉じ制御時に比して排ガスの温度が高いため、触媒温度THCは上昇していく。そして、時刻t4〜t5の期間に亘り、上記通常制御に代えて、再び上記排気弁早閉じ制御が実行される。
ここで、仮に、時刻t3〜t4の期間に亘っても、上記排気弁早閉じ制御が実行され続ける場合を考える。この場合、時刻t3以降もなお冷却水温度THWが上昇し続ける。一方、時刻t3以降もなお触媒温度THCは下降し続ける。従って、触媒温度THCが、触媒51の活性温度THC1よりも低くなる事態が発生する(図4の破線を参照)。
これに対し、上述した排気弁早閉じ禁止制御が実行されることで、時刻t3における触媒温度THCが活性温度THC1よりも高い温度に推移し得るとともに、時刻t3以降、触媒温度THCが上昇していく。従って、触媒温度THCが上記活性温度THC1よりも低くなる事態が回避され得る。この結果、エミッション排出量の増大を抑制することができる。また、冷却水温度THWを上昇させることができるため、燃焼室25内で安定した燃焼を行うことができる。この結果、燃費の低下を抑制することができる。
以上説明したように、上記本発明に係る内燃機関の制御装置の実施形態においては、負のバルブオーバーラップ期間を形成する排気弁早閉じ制御中において排気弁早閉じ禁止制御の開始条件が成立した場合、排気弁早閉じ制御の実行に代えて、正のバルブオーバーラップ期間を形成する通常制御が所定期間継続して実行される。
この通常制御中においては、上記排気弁早閉じ制御時に比して、既燃ガスから燃焼室構成部材へ伝達する熱の伝達度合いが小さい。このため、触媒51に流入する排ガス温度の低下が抑制され得る(図4の時刻t3〜t4(B秒)を参照)。また、上記排気弁早閉じ禁止制御の開始条件は、同制御の開始時点において触媒温度THCが上記活性温度THC1よりも高い温度となるように設定されている(図4の時刻t2〜t3(A秒)、及び所定の速度NE1を参照)。従って、本装置の制御により、触媒温度THCが上記活性温度THC1よりも低くなる事態を回避することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、上記排気弁早閉じ禁止制御にて、上記通常制御を実行することで正のバルブオーバーラップ期間を形成していたが、これに代えて、負のバルブオーバーラップ期間を、排気弁早閉じ制御により形成される負のバルブオーバーラップ期間よりも短くする制御を実行するように構成してもよい。
この場合、上記排気弁早閉じ禁止制御の開始条件に対応する開始条件が成立したとき、排気弁33の閉弁時期の目標値が、排気弁早閉じ制御時に比して、より遅角側の時期に決定されると好適である。より具体的には、例えば、排気弁33の閉弁時期の目標値を、吸気弁31の開弁時期の目標値(吸気上死点に対応する時期)と等しい時期に決定してもよい。
また、上記実施形態においては、排気弁早閉じ禁止制御の開始条件に係る「A秒」、及び「所定速度NE1」が一定に設定されているが、これに代えて、触媒51の最大酸素吸蔵量Cmaxが小さいほどより短い時間、及びより大きい運転速度となるように調整されてもよい。これによれば、上記最大酸素吸蔵量Cmaxが小さいほど、排気弁早閉じ禁止制御の開始時点における触媒温度THCを高い温度に推移させることができる。
また、上記実施形態においては、排気弁早閉じ禁止制御の終了条件に係る「B秒」が一定に設定されているが、これに代えて、触媒51の最大酸素吸蔵量Cmaxが小さいほどより長い時間となるように調整されてもよい。これによれば、上記最大酸素吸蔵量Cmaxが小さいほど、排気弁早閉じ禁止制御の終了時点における触媒温度THCを高い温度に推移させることができる。
上記2つの構成は、触媒51の劣化度合いが大きいほど(即ち、触媒51の最大酸素吸蔵量Cmaxが小さいほど)、所定の排ガスの浄化度合いを維持するため、触媒温度THC(>上記活性温度THC1)をより高くする必要があることに基づく。
これらの場合、例えば、触媒51に流入する排ガスの空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比及び理論空燃比よりもリーンな空燃比に交互に切換える制御である、所謂空燃比アクティブ制御を利用して、触媒51の最大酸素吸蔵量Cmaxを推定してもよい。空燃比アクティブ制御を利用した最大酸素吸蔵量Cmaxの推定手法については、例えば、特開2005−194981号公報等に記載されているため、ここではその詳細な説明を省略する。
なお、最大酸素吸蔵量Cmaxは、触媒温度THC、及び上記吸入空気の空気流量等にも大きく依存して変化する。従って、例えば、触媒温度THC、及び吸入空気流量が、それぞれ基準触媒温度(一定値)、及び基準吸入空気流量(一定値)と等しいという仮定のもとで最大酸素吸蔵量Cmaxを推定して、同推定された最大酸素吸蔵量Cmaxを、その推定時点での触媒温度THCの検出値及び吸入空気流量の検出値と、上記基準触媒温度及び基準吸入空気流量とに基づいて補正すると好適である。これにより、触媒51の最大酸素吸蔵量Cmaxを精度良く推定することができる。
本発明の実施形態に係る制御装置を内燃機関に適用したシステム全体の概略構成図である。 図1に示した内燃機関の動弁システムの概略構成図である。 排気弁早閉じ制御による排ガス温度の低下を抑制するための制御である、排気弁早閉じ禁止制御を示したフローチャートである。 排気弁早閉じ制御、及び排気弁早閉じ禁止制御が実行される場合における、冷却水温度、運転速度、及び触媒温度の変化の一例を示したタイムチャートである。
符号の説明
10…内燃機関、31…吸気弁、32…InVVT装置、33…排気弁、34…ExVVT装置、71…電気制御装置。

Claims (2)

  1. 内燃機関の吸気弁の開閉時期、及び/又は前記内燃機関の排気弁の開閉時期を調整する弁開閉時期調整機構を備えた内燃機関に適用され、
    前記弁開閉時期調整機構を制御して、前記吸気弁の開閉時期、及び/又は前記排気弁の開閉時期を制御する制御手段を備えた内燃機関の制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記吸気弁及び前記排気弁が共に開弁している期間である正のバルブオーバーラップ期間が発生するように前記弁開閉時期調整機構を調整する第1制御が実行されている間において前記内燃機関の冷却水の温度が低下しながら第1所定温度に達したことに基づいて、前記第1制御に代えて、前記吸気弁及び前記排気弁が共に閉弁している期間である負のバルブオーバーラップ期間が発生するように前記弁開閉時期調整機構を調整する第2制御を実行し、
    前記第2制御が実行されている間において前記冷却水の温度が上昇しながら前記第1所定温度よりも高い第2所定温度に達したことに基づいて、前記第2制御に代えて、前記第1制御を実行し、
    前記第2制御が実行されている間において前記内燃機関の運転速度が所定速度以下である状態の継続期間が所定期間以上となったことに基づいて、前記冷却水の温度にかかわらず、前記第2制御に代えて、前記負のバルブオーバーラップ期間が前記第2制御にて調整される期間よりも短い期間になるように、又は、前記正のバルブオーバーラップ期間が発生するように前記弁開閉時期調整機構を調整する第3制御を実行するように構成された、内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記第3制御は、前記第1制御と同じ制御である、内燃機関の制御装置
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