JP2015055220A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の油温の上昇による油圧の低下を抑制し、且つ燃費の悪化を抑制できる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】油温TOが暖機完了後の機関温度よりも高い場合に、有効圧縮比及び有効燃焼圧力の少なくとも一方を変更して機関出力を低下させる、ことを特徴とする。機関出力を低下させて発熱量を下げることで、油温を低下または油温の上昇を抑制し、高油温による粘度の低下によって油圧が下がるのを抑制できる。また、機関出力を低下させるので、燃費の悪化を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の油圧を制御する制御装置に関する。
内燃機関にあっては、エンジンオイルの油温が暖機完了後の油温よりも高いと、粘度が低下して油圧が下がり、油圧で作動する機構に支障をきたしたり、潤滑や冷却が不十分となってメタルの焼き付き等が生じたりする惧れがある。そこで、特許文献1には、エンジン油温を推定し、推定したエンジン油温が高いときにはアイドル回転数を高く設定することで、エンジンオイルの粘度の低下に対してオイルポンプの吐出力を増大させて油圧を確保する技術が記載されている。
特開2002−174137号公報
しかしながら、上記従来の技術は、アイドル時のエンジン回転数を上昇させて油圧を確保するため、燃費が悪化する、という課題がある。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、内燃機関の油温の上昇による油圧の低下を抑制し、且つ燃費の悪化を抑制できる内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明の内燃機関の制御装置は、油温が暖機完了後の油温よりも高い場合に、有効圧縮比及び有効燃焼圧力の少なくとも一方を変更して機関出力を低下させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、機関出力を低下させて発熱量を下げることで、内燃機関の油温の上昇による油圧の低下を抑制できる。また、機関出力を低下させるので、燃費の悪化を抑制できる。
本発明の実施形態に係る内燃機関の制御装置におけるシステム構成を示す概略構成図である。 図1に示した制御装置におけるバルブタイミングの制御例を示す模式図である。 図1に示した制御装置におけるバルブタイミングの第1の制御動作を示すフローチャートである。 (a)図は図1に示した制御装置におけるバルブタイミングの第2の制御動作を示すフローチャート、(b)図及び(c)図はそれぞれ排気バルブの開時期と吸気バルブの閉時期の設定を説明する特性図である。 (a)図は図1に示した制御装置におけるバルブタイミングの第3の制御動作を示すフローチャート、(b)図は排気バルブの開時期の設定を説明する特性図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す内燃機関の制御装置は、車両に搭載されるエンジン1の油圧を制御するものであり、吸気バルブの開閉時期(バルブタイミング)を可変とする吸気側可変バルブタイミング(VTC:Variable valve Timing Control)機構14と、排気バルブのバルブタイミングを可変とする排気側VTC機構17とを備えている。エンジン1は、図示する直列型の他、V型あるいは水平対向型等の様々な形式とすることができる。また、ここでは燃料噴射弁6が吸気管2内に燃料を噴射するものを例に取るが、燃焼室4内に直接燃料を噴射する筒内直接噴射式内燃機関であっても良い。
エンジン1の各気筒に空気を導入するための吸気管2には、エンジン1の吸入空気流量QAを検出する吸入空気量センサ3を設けてある。吸入空気量センサ3として、例えば吸気の質量流量を検出する熱線式流量計等を用いることができる。
吸気バルブ5は、各気筒の燃焼室4の吸気口を開閉し、吸気バルブ5の上流側の吸気管2に、気筒毎に燃料噴射弁6を備えている。
燃料噴射弁6から噴射された燃料は、吸気バルブ5を介して燃焼室4内に空気と共に吸引され、点火プラグ7による火花点火によって着火燃焼し、該燃焼による圧力がピストン8をクランクシャフト9に向けて押し下げることで、クランクシャフト9を回転駆動する。
点火プラグ7それぞれには、点火プラグ7に対して点火エネルギを供給する点火モジュール19が直付けされている。点火モジュール19は、点火コイル及び点火コイルへの通電を制御するパワートランジスタを備えている。
排気バルブ10は、燃焼室4の排気口を開閉し、排気バルブ10が開くことで排気ガスが排気管11に排出される。排気管11には、三元触媒等を備えた触媒コンバータ12が設置され、触媒コンバータ12によって排気を浄化する。
吸気バルブ5及び排気バルブ10(エンジンバルブ)は、クランクシャフト9によって回転駆動される吸気カムシャフト13及び排気カムシャフト16の回転に伴って動作する。吸気バルブ5は、吸気カムシャフト13に設けられたカムによって開閉駆動され、吸気側VTC機構14によって、その作動角(開弁作用角)の中心位相が可変とされる。また、排気バルブ10は、排気カムシャフト16に設けられたカムによって開閉駆動され、吸気側VTC機構14と同様な構成の排気側VTC機構17によって、その作動角(開弁作用角)の中心位相が可変とされる。
吸気側VTC機構14は、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト13の回転位相を、電動アクチュエータで制御軸を回動させることによって可変し、吸気バルブ5の作動角の中心位相を連続的に変更できるものであり、これにより吸気バルブ5のバルブタイミングが進遅角される。
排気側VTC機構17は、クランクシャフト9に対する排気カムシャフト16の回転位相を、電動アクチュエータで制御軸を回動させることによって可変し、排気バルブ10の作動角の中心位相を連続的に変更できるものであり、これにより排気バルブ10のバルブタイミングが進遅角される。
エンジンコントロールユニット(ECU)22は、マイクロコンピュータを備え、各種のセンサ及びスイッチからの信号を入力し、予め記憶されたプログラムに従って演算処理を行い、燃料噴射弁6、VTC機構14,17及び点火モジュール19等の各種装置の操作量あるいは制御量を算出し、これらの装置に制御信号を出力して制御する。
ECU22には、例えば吸入空気量センサ3、クランク角センサ23、アクセル開度センサ25、水温センサ26、カム角センサ15,18、空燃比センサ27、及び油温センサ29等からの出力信号を入力し、更に、エンジン1の運転及び停止のメインスイッチであるイグニッションスイッチ(IGNスイッチ)28の信号を入力する。
吸入空気量センサ3は、上述したようにエンジン1の吸入空気流量QAを検出するものである。クランク角センサ23は、クランクシャフト9の回転角を検出し、基準位置信号REF及び単位角度信号POSを出力する。アクセル開度センサ25は、アクセルペダル24の踏込み量(アクセル開度ACC)を検出する。カム角センサ15は、吸気カムシャフト13から基準位置信号(吸気カムシャフトの回転角信号)CAMiを取り出す。同様に、カム角センサ18は、排気カムシャフト16から基準位置信号(吸気カムシャフトの回転角信号)CAMeを取り出す。水温センサ26は、エンジン1の冷却水の温度TWを検出する。また、空燃比センサ27は、触媒コンバータ12の上流側の排気管11に設置され、排気中の酸素濃度に基づいて空燃比AFを検出する。更に、油温センサ29は、オイルパン内またはエンジンオイルの循環経路におけるエンジンオイルの油温TOを検出する。
ECU22は、クランク角センサ23の出力信号REF,POSから検出したクランクシャフト9の基準角度位置と、カム角センサ15の出力信号CAMiから検出した吸気カムシャフト13の基準角度位置との間の位相差角度から、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト13の実際の回転位相を検出する。同様に、クランク角センサ23の出力信号REF,POSから検出したクランクシャフト9の基準角度位置と、カム角センサ18の出力信号CAMeから検出した排気カムシャフト16の基準角度位置との間の位相差角度から、クランクシャフト9に対する排気カムシャフト16の実際の回転位相を検出する。そして、エンジン運転条件(例えば、エンジン負荷及びエンジン回転速度)に基づいて設定した目標回転位相に実際の回転位相を近づけるように、吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17の電動アクチュエータをそれぞれ制御する。
上記のような構成において、機関温度、例えば油温センサ29で検出したエンジンオイルの油温TOが暖機完了後の油温よりも高い場合に、吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17をECU22で制御し、有効圧縮比及び有効燃焼圧力を低下させて機関出力を低下させ、油温を低下または油温の上昇を抑制するようにしている。すなわち、図2に示すように、吸気バルブの閉時期IVCを、破線で示す通常動作時よりも遅角側に変更することで、吸気充填効率ηvを低下させて有効圧縮比を低下させると共に、排気バルブの開時期EVOを、破線で示す通常動作時よりも進角側に変更して筒内の燃焼ガスを排出して有効燃焼圧力を低下させる。
このように、吸気側VTC機構14で空気量を制御し、排気側VTC機構17により、筒内で燃えなければならない燃焼ガスを、あえて早めに排出することで、エンジン1の出力トルクを低下させる。これによって、エンジン1の発熱量を下げ、油温TOの上昇を抑制、または油温TOを低下させることができる。この結果、耐熱条件下において、高油温による粘度の低下で油圧が下がり、油圧で作動する機構に支障をきたしたり、潤滑や冷却が不十分になったりするのを抑制でき、エンジンオイルの劣化も抑制できる。しかも、エンジン1の回転数を下げられるので燃費が向上する。
[第1の制御動作]
次に、図1に示した制御装置によるバルブタイミングの第1の制御動作を、図3により詳しく説明する。
本第1の制御動作は、油温を低下させる目標バルブタイミングを定数で設定する方式であり、アイドル以外の状態で、エンジンオイルの油温がエンジン暖機後の油温よりも高いときに、目標バルブタイミングを所定値(吸気バルブの閉時期IVCを最遅角、排気バルブの開時期EVOを最進角)で固定するようにしている。
ECU22による吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17の制御動作が開始されると、まず、エンジン1の運転条件の読み込みを行う(ステップS1)。続いて、読み込んだ運転条件に基づいて、吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17に対して通常の目標バルブタイミングの設定を行う(ステップS2)。次に、ECU22で、油温センサ29で検出したエンジンオイルの油温TOを監視しつつ、吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17を通常の目標バルブタイミングに設定してエンジン1を運転する。油温センサ29で検出したエンジンオイルの油温TOが、エンジン暖機後の油温よりも高いときには、ECU22から吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17に対してエンジン油温の低下要求が出される。
そして、ECU22からエンジン油温の低下要求があるか否か判定し(ステップS3)、要求がある場合には、油温低下目標のバルブタイミングの読み込みを行う(ステップS4)。次に、最終の目標バルブタイミングを、ステップS4で読み込んだ油温低下目標のバルブタイミングに設定する(ステップS5)。その後、ECU22から吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17にバルブタイミング指令値を出力し(ステップS6)、終了する。このバルブタイミング指令値は、アイドル以外の状態で、例えば吸気バルブの閉時期IVCと排気バルブの開時期EVOを所定値、例えば吸気バルブの閉時期IVCを最遅角、排気バルブの開時期EVOを最進角の状態で固定する。
一方、ステップS3で、エンジン油温の低下要求がない場合には、最終の目標バルブタイミングを通常のバルブタイミングに設定して(ステップS7)、ECU22から吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17にバルブタイミング指令値を出力し(ステップS6)、終了する。
上記第1の制御動作では、油温TOがエンジン暖機後の油温よりも高いと判定された場合に、吸気バルブ5の閉時期IVCを遅角させ、排気バルブ10の開時期EVOを進角させる。これによって、有効圧縮比と有効燃焼圧力を低下させ、耐熱条件下でのエンジンオイルの油温の上昇を抑制、あるいは油温を低下させることができる。
[第2の制御動作]
本第2の制御動作は、油温を低下させる目標バルブタイミングを、通常のバルブタイミング(マップで求まる)に対して補正して設定する方式である。
ステップS1〜S3は、第1の制御動作と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ステップS3で、エンジン油温の低下要求があると判定された場合には、エンジン負荷パラメータ及び油温TOの読み込みを行う(ステップS8)。次に、これらのデータに基づきECU22で油温低下のバルブタイミング補正量を決定する(ステップS9)。このステップS9のバルブタイミングの補正量は、(b)図に示すように、負荷が大きくなるのに従って排気バルブの開時期EVOの進角量を大きく、また、吸気バルブの閉時期IVCの遅角量を大きくするものである。あるいは、(c)図に示すように、油温TOが高くなるのに従って排気バルブの開時期EVOの進角量を大きく、また、吸気バルブの閉時期IVCの遅角量を大きくするものである。
続いて、最終の目標バルブタイミングを、通常のバルブタイミングに対してステップS9で読み込んだ補正量を加算したバルブタイミングに設定する(ステップS10)。そして、ECU22から吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17に補正後のバルブタイミング指令値を出力し(ステップS6)、終了する。
一方、ステップS3で、エンジン油温の低下要求がない場合には、最終の目標バルブタイミングを通常のバルブタイミングに設定して(ステップS7)、ECU22から吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17にバルブタイミング指令値を出力し(ステップS6)、終了する。
上記第2の制御動作によれば、エンジン負荷が大きいほど、あるいは油温TOが高いほど、より排気バルブの開時期EVOの進角量を大きくすると共に、吸気バルブの閉時期IVCの遅角量を大きくすることで、エンジン負荷の大きさ、あるいは油温TOの高さに応じた制御ができ、第1の制御動作に比べて効果的に油温TOを下げることができる。
[第3の制御動作]
本第3の制御動作は、油温TOを低下させる排気バルブの開時期EVOを負荷(燃焼期間)に応じて補正する方式である。すなわち、アイドル以外の負荷を含めて補正するもので、エンジン負荷に応じた排気バルブの開時期EVOを設定する。
ステップS1〜S3は、第1、第2の制御動作と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ステップS3で、エンジン油温の低下要求があると判定された場合には、油温低下目標の吸気バルブの閉時期IVCの読み込みを行う(ステップS11)。次に、エンジン負荷パラメータの読み込みを行う(ステップS12)。その後、ECU22で目標排気バルブの開時期EVOの補正量を決定する(ステップS13)。このステップS13の目標排気バルブの開時期EVOの補正量は、(b)図に示すように、エンジン負荷が大きくなるのに従って排気バルブ10の開時期EVOの進角量を大きくするものである。
続いて、最終の目標バルブタイミングを、吸気バルブの閉時期IVCは油温低下の目標吸気バルブの閉時期IVCに、排気バルブの開時期EVOは通常の排気バルブの開時期EVOにステップS13で読み込んだ補正量を加算したバルブタイミングに設定する(ステップS14)。そして、ECU22から吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17に補正後のバルブタイミング指令値を出力し(ステップS6)、終了する。
一方、ステップS3で、エンジン油温の低下要求がない場合には、最終の目標バルブタイミングを通常のバルブタイミングに設定して(ステップS7)、ECU22から吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17にバルブタイミング指令値を出力し(ステップS6)、終了する。
上記第3の制御動作では、高負荷時は燃焼期間が短いため、排気バルブの開時期EVOの進角量を大きく設定している。すなわち、高負荷の方がガスの流動性が高いので、点火すると一気に燃え広がっていくので、高負荷ほど排気バルブ10の開時期EVOをより進角させるようにしている。これによって、エンジン負荷の大きさに応じた制御ができ、第1の制御動作に比べてより効果的に油温TOを下げることができる。
上述したように、吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17により空気量と膨張比を制御し、吸気バルブ5の閉時期を遅くすることで有効圧縮比を低下させ、排気バルブ10の開時期を早めることで燃焼圧力がより早期に排気通路に排出される。この結果、燃焼圧力の上昇が抑制され、エンジン1が発生する出力トルクを低下させることで、エンジン1の油温TOの上昇を抑制、あるいは油温TOを低下させることができる。
従って、耐熱条件において、吸気側VTC機構14と排気側VTC機構17の制御により、エンジンオイルの油温の上昇による油圧低下の抑制と、燃費悪化の抑制を両立させることができる。
<変形例1>
上記第1乃至第3の実施形態では、有効圧縮比を可変とする機構として、吸気側VTC機構を例に取って説明したが、ピストンストロークを変更して実圧縮比を変更する可変圧縮比機構を用いることもできる。
<変形例2>
有効燃焼圧力を可変とする機構として、排気側VTC機構を例に取って説明したが、点火時期を変更して同様な制御を行うこともできる。
<変形例3>
エンジンオイルの油温が暖機完了後の油温よりも高い温度状態において、油温を低下あるいは上昇を抑制する制御動作について説明したが、各油圧アクチュエータの作動に影響しない油圧状態の油温を設定し、この油温より高いときに制御するようにしても良い。この場合には、設定した油温に低下するまで制御を行うと良い。
ここで、エンジンオイルの油温が暖機完了後の機関温度よりも高い温度状態は、油温の上昇による油圧の低下が発生する前の状態であって、油圧低下を予防するために、事前にバルブタイミングの変更を行う構成でも良いし、油圧低下が発生している状態でバルブタイミングを変更しても良い。
<変形例4>
油温センサ29でエンジンオイルの油温TOを直接検出する例を示したが、例えば冷却水の水温TWから油温を推定するようにしても良く、油温TOが暖機完了後の油温より高いことを検知できれば、機関温度を検出する他のセンサの出力や推定方法を用いることもできる。
<変形例5>
吸気側VTC機構及び排気側VTC機構は、機関温度(例えばエンジンオイルの油温)の影響を受け難く、エンジン回転が低速であっても制御し易いので、上記実施形態で説明したような電動式が好ましい。また、吸気バルブと排気バルブのバルブタイミングの両方の制御を行うことで、たとえ油圧が不足する状態になっても、その回復時間を短縮することができる。
しかし、吸気側VTC機構と排気側VTC機構のいずれか一方を制御するようにしても良く、電動式VTCと油圧式VTCが組み合わされたエンジン、すなわち吸気側電動VTC機構と排気側油圧VTC機構の組み合わせ、または吸気側油圧VTC機構と排気側電動VTC機構の組み合わせにも適用可能である。電動式VTC機構と油圧式VTC機構の組み合わせの場合には、電動式VTC機構の方を制御すれば良い。
尚、暖機完了後の油温以上であっても、エンジンオイルの粘度の低下が比較的少ない状態で、バルブタイミングの制御を行うようにすれば、油圧式VTC機構への適用も可能である。油圧式VTC機構を先行して制御し、温度の上昇が抑えられない場合に、電動式VTC機構を動かしても良い。これによって、運転性の低下(出力低下)を抑制できる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)請求項2記載の内燃機関の制御装置において、機関負荷の増大または油温の上昇に伴って、前記吸気バルブの閉時期をより遅角側に変更する、内燃機関の制御装置。
上記構成によると、機関負荷または油温に応じて有効圧縮比を低下させることで、内燃機関の運転状況に応じた抑制ができる。
(ロ)請求項3記載の内燃機関の制御装置において、機関負荷の増大または油温の上昇に伴って、排気バルブの開時期をより進角させる、内燃機関の制御装置。
上記構成によると、機関負荷または油温に応じて有効燃焼圧力を低下させることで、内燃機関の運転状況に応じた抑制ができる。
1…エンジン(内燃機関)、5…吸気バルブ、10…排気バルブ、14…吸気側VTC機構、17…排気側VTC機構、22…ECU、29…油温センサ

Claims (3)

  1. 油温が暖機完了後の油温よりも高い場合に、有効圧縮比及び有効燃焼圧力の少なくとも一方を変更して機関出力を低下させる、ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関は、吸気バルブの開閉時期を可変とする吸気側可変バルブタイミング機構を備え、前記吸気バルブの閉時期を遅角側に変更することで、前記有効圧縮比を低下させる、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関は、排気バルブの開閉時期を可変とする排気側可変バルブタイミング機構を備え、前記排気バルブの開時期を進角側に変更することで、前記有効燃焼圧力を低下させる、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
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