JPH09166030A - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents
内燃機関の燃焼制御装置Info
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- JPH09166030A JPH09166030A JP32461195A JP32461195A JPH09166030A JP H09166030 A JPH09166030 A JP H09166030A JP 32461195 A JP32461195 A JP 32461195A JP 32461195 A JP32461195 A JP 32461195A JP H09166030 A JPH09166030 A JP H09166030A
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Abstract
制を共に満足させることができ、運転者の要求する運転
性能を確保できるようにする。 【解決手段】エンジン1の4つの気筒♯1〜♯4のう
ち、2つの気筒♯2,♯3については通常のオットーサ
イクルが採用され、他の2つの気筒♯1,♯4について
は、いわゆるアトキンソンサイクルが採用され、当該気
筒♯1,♯4に対応する吸気バルブ5aは、通常の場合
よりも遅れたタイミングで閉じられるようカムプロフィ
ールが設定されている。エンジン1の負荷が低負荷域に
あるとき、他の2つの気筒♯1,♯4における実圧縮比
が膨張比よりも小さくなり、少なくとも当該気筒♯1,
♯4においては、熱効率が高められうる。また、高負荷
域にあるとき、前者の2つの気筒♯2,♯3における実
圧縮比と膨張比とがほぼ等しくなっており、通常の燃焼
状態が確保される。従って、要求されるある程度の出力
は確保することができる。
Description
る内燃機関の燃焼制御装置に係り、詳しくは、少なくと
も1つの気筒において、いわゆるアトキンソンサイクル
が採用されうる内燃機関の燃焼制御装置に関するもので
ある。
(シリンダボア)内を上下動し、当該気筒内での挙動
は、吸入、圧縮、燃焼、膨張、排気といった一連のサイ
クルで表現される。従来から知られている燃焼サイクル
としては、オットーサイクルと称されるものが挙げられ
る。このオットーサイクルにおいては、シリンダボア内
の容積(v)とシリンダボア内の圧力(p)との関係
は、図7に示すようなp−v線図(但し、同図はあくま
でも模式的なもの)として表すことができる。このオッ
トーサイクルは、膨張比と圧縮比とがほぼ等しい関係に
ある点に特徴を有している。
を上昇させようとする場合には、圧縮比(≒膨張比)を
高めることが考えられるが、単に圧縮比を高めるだけで
は、ノッキングという問題が起こってしまう。このた
め、単に圧縮比を高めるにも限界があった。
し、例えば、SAE Technical Paper
Series No. 910451等においては、アト
キンソンサイクルと称される技術(場合によってはミラ
ーサイクルとも称される)が開示されている。このアト
キンソンサイクルにおいては、膨張比を大きくとった上
で吸気弁の閉タイミングを変えることにより、実圧縮比
を下げるようにしている。通常は、吸気弁の閉タイミン
グを吸気下死点よりも遅くすることで、実圧縮比が下げ
られる(勿論、早閉じの場合でも実圧縮比は下げられ
る)。当該遅閉じタイプのアトキンソンサイクルにおい
ては、シリンダボア内の容積(v)とシリンダボア内の
圧力(p)との関係は、例えば図8に示すようなp−v
線図(但し、同図もあくまでも模式的なもの)として表
すことができる。
術では、熱効率を高め、燃費の向上を図ることができる
ものの、実圧縮比を高く設定できない。このため、実圧
縮比を下げざるをえない分、内燃機関の出力が低下して
しまい、高負荷時には、要求される出力が得られないと
いう事態が生じていた。
おいて、リショルムコンプレッサ及びインタークーラー
等を用い、過給的に吸気を送りこみ、もって実圧縮比の
低下に伴う出力の低下分を補うという技術も知られてい
る。しかしながら、かかる手法を採用すると、システム
自体が著しく高価なものとなってしまい、コストの高騰
を招くおそれがあった。また、これらリショルムコンプ
レッサ、インタークーラー等の搭載により却って燃費が
悪化してしまい、当初のアトキンソンサイクルを採用す
るメリットが低下してしまうおそれもあった。
のであって、その目的は、燃費の向上及び高負荷時にお
ける出力の低下抑制を共に満足させることができ、もっ
て運転者の要求する運転性能を確保することのできる内
燃機関の燃焼制御装置を提供することにある。
に、請求項1に記載の発明においては、内部にピストン
を備えた複数の気筒を有する内燃機関の燃焼制御装置に
おいて、前記内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段
と、前記負荷検出手段により検出された前記内燃機関の
負荷が低負荷域にあるとき、少なくとも1つの気筒にお
ける実圧縮比を膨張比よりも小さくなるようにし、前記
内燃機関の負荷が高負荷域にあるとき、前記少なくとも
1つの気筒における実圧縮比を通常に戻し、膨張比とほ
ぼ等しくなるようにする実圧縮比制御手段とを備えたこ
とをその要旨としている。
燃機関の負荷が検出される。そして、負荷検出手段によ
り検出された負荷が低負荷域にあるとき、実圧縮比制御
手段によって、少なくとも1つの気筒における実圧縮比
が膨張比よりも小さくなるように制御される(アトキン
ソンサイクル)。このため、少なくとも当該気筒におい
ては、熱効率が高められ、総合的には燃費の向上が図ら
れうる。
が高負荷域にあるとき、実圧縮比制御手段によって、当
該少なくとも1つの気筒における実圧縮比が通常に戻さ
れ、膨張比とほぼ等しくなるように制御される。すなわ
ち、高負荷域においては、通常の燃焼状態(オットーサ
イクル)が確保されることになる。従って、要求される
出力は確保されうる。
ピストンを備えた複数の気筒を有する内燃機関の燃焼制
御装置において、前記内燃機関の負荷が低負荷域にある
とき、少なくとも1つの気筒における実圧縮比を膨張比
よりも小さくなるようにし、前記内燃機関の負荷が高負
荷域にあるとき、それ以外の気筒における実圧縮比を膨
張比とほぼ等しくなるようにする実圧縮比調整手段を備
えたことをその要旨としている。
域にあるとき、実圧縮比調整手段によって、少なくとも
1つの気筒における実圧縮比が膨張比よりも小さくなる
よう制御される(アトキンソンサイクル)。このため、
請求項1に記載の発明と同様、少なくとも当該気筒にお
いては、熱効率が高められ、総合的には燃費の向上が図
られうる。
外の気筒における実圧縮比を膨張比とほぼ等しくなるよ
うに制御される。すなわち、高負荷域においては、少な
くともアトキンソンサイクルの採用されていない気筒に
おいては、通常の燃焼状態(オットーサイクル)が確保
されることになる。従って、要求されるある程度の出力
は確保されうる。
にピストンを備えた複数の気筒を有する内燃機関の燃焼
制御装置において、少なくとも1つの気筒における実圧
縮比を膨張比よりも小さくなるようにし、それ以外の気
筒における実圧縮比を膨張比とほぼ等しくなるようにす
る気筒別実圧縮比制御手段を設けたことをその要旨とし
ている。
手段により、少なくとも1つの気筒における実圧縮比が
膨張比よりも小さくなるよう制御され(アトキンソンサ
イクル)、それ以外の気筒における実圧縮比を膨張比と
ほぼ等しくなるように制御される(オットーサイク
ル)。従って、負荷が低負荷域にあるときには、アトキ
ンソンサイクル特有の作用を確保することができるとと
もに、負荷が高負荷域にあるときには、オットーサイク
ル特有の作用を確保することができる。
燃焼制御装置を具体化した第1の実施の形態を図1〜図
3に基づいて詳細に説明する。
されたエンジンの燃焼制御装置を示す概略構成図であ
り、図2は、燃焼制御装置の1つの気筒に着目した概略
構成図である。これらの図に示すように、複数の気筒
(本実施の形態では4気筒)を有する内燃機関としての
エンジン1には、吸気通路2を介してエアクリーナ3か
ら外気が取り込まれる。また、その外気の取り込みと同
時に、エンジン1にはその吸入ポート1aの近傍にて各
気筒♯1,♯2,♯3,♯4毎に設けられたインジェク
タ4から噴射される燃料が取り込まれる。そして、その
取り込まれた燃料と外部空気との混合気が各気筒♯1〜
♯4毎に設けられた吸気バルブ5aを介して燃焼室1b
へ導入される。その混合気が燃焼室1b内にて爆発・燃
焼され、図示しないクランク軸が回転されて車両に駆動
力が得られる。その後、爆発・燃焼後の排気ガスが排気
バルブ5bを介して各気筒毎の排気マニホールドが集合
する排気通路6へと導出され、外部へ排出される。
アクセルペダルに連動して開閉されるスロットルバルブ
8が設けられている。そして、このスロットルバルブ8
が開閉されることにより、吸気通路2への吸入空気量が
調節される。また、そのスロットルバルブ8の下流側に
は、吸入空気の脈動を平滑化させるサージタンク9が設
けられている。
傍には、吸気温THAを検出するための吸気温センサ2
1が設けられている。また、スロットルバルブ8の近傍
には、その開度、すなわちスロットル開度TAを検出す
るスロットルセンサ22が設けられている。さらに、サ
ージタンク9には、同タンク9に連通して吸入圧力(吸
気圧)PiMを検出する負荷検出手段としての吸気圧セ
ンサ23が設けられている。
の主として3つの有害な成分、すなわち、炭化水素(H
C)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を
同時に浄化する触媒装置としての三元触媒13が設けら
れている。また、排気通路6の途中の三元触媒13より
も上流側においては、排気中の酸素濃度OXを検出する
ための酸素センサ24が設けられている。
(冷却水温)THWを検出するための水温センサ25が
設けられている。エンジン1の各気筒♯1〜♯4毎に設
けられた点火プラグ10には、ディストリビュータ11
にて分配された点火信号が印加される。ディストリビュ
ータ11はイグナイタ12から出力される高電圧をエン
ジン1のクランク角に同期して各点火プラグ10に分配
するためのものであり、各点火プラグ10の点火タイミ
ングはイグナイタ12からの高電圧出力タイミングによ
り決定される。
リビュータ11の図示しないロータの回転からエンジン
1の回転数(エンジン回転数)NEを検出する回転数セ
ンサ26が取付けられている。また、同じくディストリ
ビュータ11には、ロータの回転に応じてエンジン1の
クランク角の変化を所定の割合で検出するクランク角セ
ンサ27が取付けられている。さらに、図示しないトラ
ンスミッションには、車両速度(車速)SPDを検出し
てその検出値の大きさに応じた信号を出力する車速セン
サ28が設けられている。
(以下単に「ECU」という)30が設けられている。
このECU30には、上記した吸気温センサ21、スロ
ットルセンサ22、吸気圧センサ23、酸素センサ2
4、水温センサ25、回転数センサ26、クランク角セ
ンサ27及び車速センサ28がそれぞれ接続されてい
る。また、ECU30には、インジェクタ4及びイグナ
イタ12等がそれぞれ接続されている。ECU30は、
中央処理装置(CPU)、所定の制御プログラム等を予
め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)、CPUの演
算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RA
M)、予め記憶されたデータを保存するバックアップR
AM等を備えている。また、ECU30は、これら各部
と外部入力回路、外部出力回路等とをバスによって接続
してなる論理演算回路として構成されている。そして、
ECU30は、上記各センサ21〜28からの検出信号
に基づき、インジェクタ4及びイグナイタ12等を駆動
制御するようになっている。
部分について説明する。まず、第1に本実施の形態にお
ける4つの気筒♯1〜♯4のうち、2つの気筒♯2,♯
3については、通常のオットーサイクルが採用されてい
る。また、他の2つの気筒♯1,♯4については、いわ
ゆるアトキンソンサイクルが採用されている。すなわ
ち、前者の2つの気筒♯2,♯3に設けられた吸気バル
ブ5aは、図3において実線で示すように、通常のタイ
ミングで開閉される。これに対し、アトキンソンサイク
ルの採用された他の2つの気筒♯1,♯4に設けられた
吸気バルブ5aは、図3において2点鎖線で示すよう
に、通常の場合よりも遅れたタイミングで開かれ、遅れ
たタイミングで閉じられるようカムプロフィールが設定
されている。このように、吸気バルブ5aの閉タイミン
グが吸気下死点よりも遅く設定されることで、実圧縮比
が下げられる。従って、当該他の2つの気筒♯1,♯4
における燃焼室1b内の容積(v)と圧力(p)との関
係は、図8に示すようなp−v線図として表すことがで
きる。
3に比べ、他の2つの気筒♯1,♯4は、ピストン、コ
ンロッド、シリンダヘッド等の調整により、膨張比が大
きくなるよう設定されている。例えば、本実施の形態で
は、前者の2つの気筒♯2,♯3の膨張比は「8〜1
3」に、実圧縮比は「8〜13」に設定されており、膨
張比に対する実圧縮比の比率は「1.00」となってい
る。これに対し、他の2つの気筒♯1,♯4の膨張比は
「14〜18」に、実圧縮比は「8〜13」に設定され
ており、膨張比に対する実圧縮比の比率は「1.08〜
2.25」となっている。本実施の形態では、上記カム
プロフィール等により、実圧縮比調整手段が構成されて
いる。
つの気筒♯1,♯4に対応する吸気通路2(吸気管)
は、前者の2つの気筒♯2,♯3のそれに比べ、長く、
かつ、細く(通路面積が小さく)設定されている。この
ように、気筒♯2,♯3においては、吸気管が、短く、
かつ、太く設定されていることにより、高回転数に対応
できるようになっている。
の形態の作用及び効果について説明する。上記実施の形
態によれば、エンジン1の負荷が低負荷域にあるとき、
前記他の2つの気筒♯1,♯4における実圧縮比が膨張
比よりも小さくなっている(アトキンソンサイクル)。
このため、少なくとも当該気筒♯1,♯4においては、
熱効率が高められ、総合的には燃費の向上が図られう
る。
2つの気筒♯2,♯3における実圧縮比と膨張比とがほ
ぼ等しくなっている。すなわち、高負荷域においては、
少なくともアトキンソンサイクルの採用されていない気
筒♯2,♯3においては、通常の燃焼状態(オットーサ
イクル)が確保されることになる。従って、要求される
ある程度の出力は確保することができる。その結果、燃
費の向上及び高負荷時における出力の低下抑制を共に満
足させることができ、もって運転者の要求する運転性能
を確保することができる。
ルムコンプレッサ、インタークーラー等を搭載せずと
も、簡易な構成でもって上記効果を奏せしめることがで
きる。そのため、上記装置の搭載により却って燃費が悪
化したり、コストの増大を招いたりするのを抑制するこ
とができる。
気筒♯1,♯4に対応する吸気通路2(吸気管)を、前
者の2つの気筒♯2,♯3のそれに比べ、長く、かつ、
細く設定するようにした。そのため、気筒♯2,♯3に
おいては、高回転時においてより適切な対応を図ること
ができ、他の2つの気筒♯1,♯4においては、低回転
時においてより適切な対応を図ることができる。
化した第2の実施の形態について説明する。但し、本実
施の形態の構成等においては上述した第1の実施の形態
とほぼ同等であるため、同一の部材等については同一の
符号を付してその説明を省略する。そして、以下には、
第1の実施の形態との相違点を中心として説明すること
とする。
の形態では説明しなかったが、図1に示すように、前記
前者の2つの気筒♯2,♯3に対応する吸気通路2(吸
気管)内には、開閉式の吸気制御弁13が設けられてい
る。これら吸気制御弁13は、アクチェエータ14によ
って開閉駆動される。当該吸気制御弁13及びアクチュ
エータ14は、可変吸気システムを構成するものであっ
て、当該吸気制御弁13が開閉されることによって、吸
気通路2内の通路面積が変更されるようになっている。
例えば中速域では、通路面積が幾分小さく設定され、こ
れにより吸気流速が高く保持され、吸気脈動が有効に利
用されるようになっている。
荷に応じて、燃料の噴射量の制御(インジェクタ4の制
御)が実行されるようになっているとともに、上記吸気
制御弁13の制御が実行されるようになっている。
に示すフローチャートに従って説明することとする。図
4は、上述したECU30によって実行される「燃焼制
御ルーチン」を示すフローチャートであって、本ルーチ
ンは所定時間毎の定時割り込みで実行される。
30は、まずステップ101において、各センサ21〜
28からエンジン負荷に相当する吸気圧PiMをはじめ
とした各種信号を読み込む。
込んだ吸気圧PiMに基づき、現在の運転状態が低負荷
域にあるか否かを判断する。そして、低負荷域にあると
判断した場合には、ステップ103へ移行する。ステッ
プ103においては、今回読み込んだエンジン回転数N
E、スロットル開度TA等の各種信号に基づき、他の2
つの気筒♯1,♯4に対応する燃料噴射量TAU♯1,
TAU♯4をそれぞれ算出する。また、これとともに、
前者の2つの気筒♯2,♯3に対応する燃料噴射量TA
U♯2,TAU♯3を共に「0」とする。つまり、前者
の2つの気筒♯2,♯3においては燃料カットが実行さ
れる。
の2つの気筒♯2,♯3に対応して設けられた吸気制御
弁13を全閉とし、その後の制御を一旦終了する。ま
た、前記ステップ102において、現在の運転状態が低
負荷域にないと判断した場合には、ステップ105へ移
行する。ステップ105においては、今回読み込んだ吸
気圧PiMに基づき、現在の運転状態が中負荷域にある
か否かを判断する。そして、中負荷域にあると判断した
場合には、ステップ106へ移行する。ステップ106
においては、今回読み込んだエンジン回転数NE、スロ
ットル開度TA等の各種信号に基づき、全ての気筒♯1
〜♯4に対応する燃料噴射量TAU♯1〜TAU♯4を
それぞれ算出する。
吸気制御弁13を半開制御(別途のルーチンで目標開度
が算出され、当該目標開度に基づき半開制御が実行され
る)し、その後の制御を一旦終了する。
在の運転状態が中負荷域にないと判断した場合には、現
在の運転状態が高負荷域にあるものとしてステップ10
8へ移行する。ステップ108においては、今回読み込
んだエンジン回転数NE、スロットル開度TA等の各種
信号に基づき、全ての気筒♯1〜♯4に対応する燃料噴
射量TAU♯1〜TAU♯4をそれぞれ算出する。
吸気制御弁13を全開とし、その後の制御を一旦終了す
る。このように、上記「燃焼制御ルーチン」において
は、そのときどきの負荷状態に応じて気筒♯1〜♯4毎
に燃料噴射量TAU♯1〜TAU♯4が設定されるとと
もに、吸気制御弁13の開度制御が実行される。
ても上述した第1の実施の形態とほぼ同等の作用効果を
奏する。また、本実施の形態では、上記作用効果に加え
て、えて、エンジン1の負荷が、低負荷域にある場合に
は、前者の2つの気筒♯2,♯3において燃料カットが
実行される。このため、より一層の燃費の向上を図るこ
とができる。
るときには、前者の2つの気筒♯2,♯3に関しては、
吸気制御弁13が半開状態で制御される。このため、中
負荷、中速域では、吸気通路2の通路面積が高負荷より
も幾分小さく設定され、これにより、吸気流速が高く保
持され、吸気脈動が有効に利用される。従って、所定の
出力を確保した上で、燃費のさらなる向上を図ることが
できる。
化した第3の実施の形態について説明する。但し、本実
施の形態の構成等においては上述した第1、第2の実施
の形態と同一の部材等については同一の符号を付してそ
の説明を省略する。そして、以下には、上記各実施の形
態との相違点を中心として説明することとする。
筒♯2,♯3に対応して設けられた吸気バルブ5aの閉
タイミングを制御するために、第1の実施の形態で説明
したカムプロフィールの変更により閉タイミングを変更
するのではなく、公知の可変バルブタイミング機構が設
けられている。より詳しく説明すると、吸気バルブ5a
及び排気バルブ5bを開閉駆動する図示しない吸気側カ
ムシャフト及び排気側カムシャフトは、それぞれシリン
ダヘッドとベアリングキャップ(いずれも図示せず)と
の間で回転可能に支持されている。そして、吸気バルブ
5a及び排気バルブ5bは、前記各カムシャフトの回転
により、図示しないカムを介して開閉動作される。ま
た、各カムシャフトの一端にそれぞれ設けられたタイミ
ングプーリは、タイミングベルトを介してクランクシャ
フトに駆動連結されている。
クシャフトからタイミングベルト及び各タイミングプー
リを介して各カムシャフトに回転動力が伝達され、吸気
バルブ5a及び排気バルブ5bが開閉駆動される。ま
た、これら吸気バルブ5a及び排気バルブ5bは、クラ
ンクシャフトの回転に同期して、すなわち吸気行程、圧
縮行程、爆発・膨張行程及び排気行程の一連の四行程に
同期して、所定の開閉タイミングで駆動される。
(以下、VVTとする)は、前記他の2つの気筒♯1,
♯4に対応する吸気側カムシャフトと吸気側タイミング
プーリとの間に介在され、他の2つの気筒♯1,♯4の
吸気バルブ5aの開閉タイミングを変更する。なお、上
記VVTは、例えば、電磁制御式のオイルコントロール
バルブ(以下、OCVとする)のデューティ制御により
駆動される。
に対応する吸気バルブ5aについては、可変バルブタイ
ミング制御は実行されない。このため、吸気側カムシャ
フトも、他の2つの気筒♯1,♯4に対応する吸気側カ
ムシャフトとは別物となっている。
の形態の特有の作用等について説明する。本実施の形態
においても、ECU30により、現在の運転状態が低負
荷域にあるか否かが判断される。そして、低負荷域にあ
ると判断されたならば、ECU30によってOCVが制
御され、VVTが制御される。当該遅角制御が行われる
ことにより、他の2つの気筒♯1,♯4に対応する吸気
バルブ5aの閉タイミングが遅らされる。このため、当
該他の2つの気筒♯1,♯4における実圧縮比が膨張比
よりも小さくなり、少なくとも当該気筒♯1,♯4にお
いては、熱効率が高められ、総合的には燃費の向上が図
られうる。
が進角側に制御される。当該進角制御が行われることに
より、他の2つの気筒♯1,♯4に対応する吸気バルブ
5aの閉タイミングが、前者の2つの気筒♯2,♯3に
対応する吸気バルブ5aの閉タイミングと同等に早めら
れる。すなわち、高負荷域においては、全ての気筒♯1
〜♯4において、通常の燃焼状態(オットーサイクル)
が確保されることになる。従って、要求される出力を十
分に確保することができる。その結果、燃費の向上及び
高負荷時における出力の低下抑制を共に満足させること
ができ、もって運転者の要求する運転性能を確保するこ
とができる。
化した第4の実施の形態について説明する。但し、本実
施の形態の構成等においては上述した第1〜第3の実施
の形態と同一の部材等については同一の符号を付してそ
の説明を省略する。そして、以下には、上記各実施の形
態との相違点を中心として説明することとする。
実施の形態とは異なり、全ての気筒♯1〜♯4において
同一の構成が採用されており、以下に記す制御内容は、
全ての気筒♯1〜♯4において一律に実行される。
リンダヘッド1cには、副燃焼室15が形成されてい
る。さらに、シリンダヘッド1cには、この副燃焼室1
5の開口部分を開閉するための副燃焼室バルブ16が設
けられている。この副燃焼室バルブ16は、アクチュエ
ータ17によって開閉され、当該アクチュエータ17に
は、ECU30からの制御信号に基づき作動する。本実
施の形態においては、上記副燃焼室バルブ16が開閉さ
れることにより、副燃焼室15と燃焼室1bとの間が連
通されたりされなかったりする。そして、この連通の有
無によって実質的な燃焼室容積が可変とされ、ひいては
実圧縮比が可変とされるようになっている。
の負荷に応じて、副燃焼室バルブ16の開閉による実圧
縮比の制御が実行されるようになっている。以下には、
当該制御内容について図6に示すフローチャートに従っ
て説明することとする。図6は、上述したECU30に
よって実行される「燃焼制御ルーチン」を示すフローチ
ャートであって、本ルーチンは所定時間毎の定時割り込
みで実行される。
30は、まずステップ301において、各センサ21〜
28からエンジン負荷に相当する吸気圧PiMをはじめ
とした各種信号を読み込む。
込んだ吸気圧PiMに基づき、現在の運転状態が低負荷
域にあるか否かを判断する。そして、低負荷域にないと
判断した場合には、ステップ303へ移行する。ステッ
プ303においては、通常の燃焼(オットーサイクル)
を実行するべく、副燃焼室バルブ16を閉じるべくアク
チュエータ17を制御する。そして、その後の処理を一
旦終了する。
負荷域にあると判断した場合には、ステップ304へ移
行する。ステップ304においては、現在、吸気行程中
にあるか否かを判断する。そして、現在、吸気行程中に
ある場合には、ステップ305において、副燃焼室バル
ブ16を閉じるべくアクチュエータ17を制御する。そ
して、その後の処理を一旦終了する。一方、吸気行程中
にない場合、つまり、それ以外の行程にあるときには、
ステップ306へ移行する。そして、ステップ306に
おいて、副燃焼室バルブ16を開くべくアクチュエータ
17を制御し、その後の処理を一旦終了する。
おいては、エンジン1の負荷が低負荷域にあるとき、全
ての気筒♯1〜♯4における実圧縮比が膨張比よりも小
さくなるよう、副燃焼室バルブ16が吸気行程中以外の
タイミングで開かれる。このため、全ての気筒♯1〜♯
4において熱効率が高められ一層の燃費の向上が図られ
うる。
域)にあるとき、全ての気筒♯1〜♯4における実圧縮
比と膨張比とがほぼ等しくなる。すなわち、高負荷域に
おいては、全ての気筒♯1〜♯4において、通常の燃焼
状態(オットーサイクル)が確保されることになる。従
って、要求される出力を十分に確保することができる。
その結果、燃費の向上及び高負荷時における出力の低下
抑制を共に満足させることができ、もって運転者の要求
する運転性能を確保することができる。
るものではなく、例えば次の如く構成してもよい。 (1)上記各実施の形態では、4つの気筒♯1〜♯4を
有するタイプのエンジン1に具体化したが、気筒数が複
数であれば、それ以下或いは、それ以上の気筒数(例え
ば6気筒、8気筒等、もちろん直列型、V型いずれでも
可)を有するタイプのエンジンに具体化することもでき
る。
2つの気筒♯2,♯3における実圧縮比を膨張比とがほ
ぼ等しくなるようにし(オットーサイクル)、他の2つ
の気筒♯1,♯4における実圧縮比が膨張比よりも小さ
くなるようにした(アトキンソンサイクル)が、これら
の組合せは自由である。従って、例えば1つの気筒のみ
をアトキンソンサイクルとし、それ以外の気筒について
はオットーサイクルを採用するようにしてもよい。ま
た、その逆であってもよい。
2つの気筒♯2,♯3に対応する吸気通路2(吸気管)
を、他の2つの気筒♯1,♯4のそれに比べ、長く、か
つ、細く設定するようにしたが、かかる構成を省略して
もよい。
制御弁13及びアクチュエータ14を省略するようにし
てもよい。 (5)上記第2の実施の形態では、他の2つの気筒♯
1,♯4についてアトキンソンサイクルを採用し、前者
の2つの気筒♯2,♯3についてオットーサイクルを採
用するようにしたが、全ての気筒について、負荷に応じ
てアトキンソンサイクルとオットーサイクルとを切り換
えるようにしてもよい。
Tとしては、OCVで制御されるタイプのものを採用し
たが、いかなるタイプのVVTを採用してもよい。 (7)上記第4の実施の形態においては、副燃焼室1
5、副燃焼室バルブ16及びアクチュエータ17を設け
ることにより、実質的な燃焼室容積を可変とする構成を
採用したが、その他の構成により実質的な燃焼室容積を
可変とするようにしてもよい。例えば、燃焼室1bの内
部にピンを出没制御させるようにして実質的な燃焼室容
積を可変とするようにしてもよい。或いは、コンロッド
の長さを可変とすることにより実質的な燃焼室容積を可
変とするようにしてもよい。
全ての気筒♯1〜♯4について負荷に応じてアトキンソ
ンサイクルとオットーサイクルとを切り換えるようにし
たが、一部の気筒のみを切換可能としてもよい。
圧PiMに基づき負荷の高低を判断するようにしたが、
その他の検出信号(例えばスロットル開度TA)に基づ
いて判断するようにしてもよい。
のであって、上記実施の形態から把握できる技術的思想
について以下にその効果とともに記載する。 (a)請求項1〜3に記載の内燃機関の燃焼制御装置に
おいて、前記実圧縮比を膨張比よりも小さくなるように
するための手段として、吸気バルブの閉タイミングを遅
らせるもの、及び燃焼室の実質的容積を可変とするもの
のうち少なくとも一方を採用することを特徴とする。
効果を奏せしめることができる。
の燃焼制御装置によれば、燃費の向上及び高負荷時にお
ける出力の低下抑制を共に満足させることができ、もっ
て運転者の要求する運転性能を確保することができると
いう優れた効果を奏する。
成図である。
図である。
るタイミングチャートである。
れる「燃焼制御ルーチン」を示すフローチャートであ
る。
大断面図である。
れる「燃焼制御ルーチン」を示すフローチャートであ
る。
る。
ある。
気バルブ、13…吸気制御弁、15…副燃焼室、16…
副燃焼室バルブ、23…負荷検出手段を構成する吸気圧
センサ、30…実圧縮比制御手段、気筒別実圧縮比制御
手段を構成するECU。
Claims (3)
- 【請求項1】 内部にピストンを備えた複数の気筒を有
する内燃機関の燃焼制御装置において、 前記内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段と、 前記負荷検出手段により検出された前記内燃機関の負荷
が低負荷域にあるとき、少なくとも1つの気筒における
実圧縮比を膨張比よりも小さくなるようにし、前記内燃
機関の負荷が高負荷域にあるとき、前記少なくとも1つ
の気筒における実圧縮比を通常に戻し、膨張比とほぼ等
しくなるようにする実圧縮比制御手段とを備えたことを
特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。 - 【請求項2】 内部にピストンを備えた複数の気筒を有
する内燃機関の燃焼制御装置において、 前記内燃機関の負荷が低負荷域にあるとき、少なくとも
1つの気筒における実圧縮比を膨張比よりも小さくなる
ようにし、前記内燃機関の負荷が高負荷域にあるとき、
それ以外の気筒における実圧縮比を膨張比とほぼ等しく
なるようにする実圧縮比調整手段を備えたことを特徴と
する内燃機関の燃焼制御装置。 - 【請求項3】 内部にピストンを備えた複数の気筒を有
する内燃機関の燃焼制御装置において、 少なくとも1つの気筒における実圧縮比を膨張比よりも
小さくなるようにし、それ以外の気筒における実圧縮比
を膨張比とほぼ等しくなるようにする気筒別実圧縮比制
御手段を設けたことを特徴とする内燃機関の燃焼制御装
置。
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---|---|---|---|
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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DE102014006908A1 (de) | 2013-05-10 | 2014-11-13 | Suzuki Motor Corporation | Steuervorrichtung für Verbrennungsmotor |
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JP2015222079A (ja) * | 2006-09-08 | 2015-12-10 | ナジ アミン アタラ | 内燃エンジンの効率を改善する装置及び方法 |
-
1995
- 1995-12-13 JP JP32461195A patent/JP4044625B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US10036336B2 (en) | 2006-09-08 | 2018-07-31 | Hawar Technologies Limited | Apparatus to improve the efficiency of internal combustion engines, and method therefor |
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