JP5029075B2 - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents
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その反面、銀は導電率と導電率が共に高い材料であることから、発光素子の発光効率向上のために、半導体発光素子の電極材料として使用することが強く望まれていた。
また、素子割断の際に、短絡部近傍の第2導電型半導体層が残りの第2導電型半導体層から分離されるため、割断後の半導体発光素子では短絡が解消されており、半導体発光素子の動作には影響しない。
なお、本発明では、短絡部よりも半導体積層体寄りを割断して、割断後の隣接する半導体発光素子に短絡部を残存させる形態を含む。また、例えばダイシングレーン内に短絡部を位置させる等により、割断時に短絡部が除去されるように割断して、割断後には短絡部を残存させない形態も含む。いずれも、製造段階で短絡部によって第1導電型半導体層と第2導電型半導体層とが短絡されており、割断後には、短絡が解消される。
図1A〜図1Cの半導体発光素子10は、基板12の表面に、第1導電型半導体層(n型半導体層)16と第2導電型半導体層(p型半導体層)18を積層した半導体積層体14を備えている。半導体積層体14は、電流を通電することにより発光するようになっており、好ましくは、n型半導体層16とp型半導体層18との間に活性層(図示せず)を備えている。
なお、p型半導体層18を除去する方法によって段差部22を形成する際には、段差部22の底部24にn型半導体層16が確実に露出するように、p型半導体層18だけでなくn型半導体層16の厚さの一部まで除去してもよい(例えば図1B)。このように形成すると、段差部22の底面24からはn型半導体層16が露出し、側面からは、p型半導体層18と、底面近傍にn型半導体層16とが露出するようになる。
段差部22の底面24(n型半導体層16)とn側電極34との間には、n側透光性電極381を形成することができる。n側透光性電極381を介在させることにより、n型半導体層16とn側電極34との間でのオーミック接触の問題が解消され、n側電極34に使用できる金属材料の種類を増やすことができる。
半導体発光素子内部を伝搬する光は、n側電極34から取り出すことはできないので、n側電極34の裏面で反射させて再び半導体発光素子内を伝搬させてから取り出す。このときに、n側透光性電極381が導電性酸化物で形成されていると、屈折率の関係により、n型半導体層16とn側透光性電極381との界面において、入射光を全反射、すなわち光の損失なしに光を反射することのできる場合がある。全反射した光はn側電極14に到達することなく反射されるので、たとえばn側電極14に使用する金属材料の反射率が低く、到達した光を一定の割合で吸収する場合であっても、全反射によって反射した光はn側電極14に到達しないので、吸収される光量の絶対量を減らすことができる。よって、光の取出し効率を向上させることができる。
p型半導体層18とp側電極36との間には、p側透光性電極382を形成することができる。p側透光性電極382を形成すると、p側電極36からの電流をp型半導体層18全体に広げることができる。p側透光性電極382は電流拡散の観点から、p型半導体層18の上面のほぼ全面に形成するのが好まし。しかしながら、p側透光性電極382をp型半導体層18の縁部まで成膜しようとすると、p型半導体層18とn型半導体層16との端面にまで透光性電極382用の導電性材料がはみ出して成膜される恐れがある。はみ出しが起これば、短絡して発光しなくなる不良が発生することから、p側透光性電極382は、縁部近傍をわずかに残して成膜するのが好ましい。
半導体島状部32のn型半導体層46は、半導体積層体14のn型半導体層16と一体に形成されており、電気的に導通している。これに対して、半導体島状部32のp型半導体層48は、段差部22と周縁段差部42とによって、半導体積層体16のp型半導体層16と電気的に分離されている。
半導体島状部32の側面のうち、段差部22及び周縁段差部42に面した側面からは、p型半導体層18と、段差部22の底面24近傍にn型半導体層16とが露出している。また、半導体発光素子10の縁部に面した側面では、基板12、n型半導体層46及びp型半導体層48が同一面に露出している。
半導体発光素子10の周縁部は、半導体積層体14のp型半導体層18が周縁段差部42によって除去されているので、素子の端面には、基板とn型半導体層16とが露出する。しかしながら、半導体発光素子10の円周部のうちでも延設部30の部分だけは、p型半導体層18が除去されていないので、端面から基板12、n型半導体層16及びp型半導体層18が露出する(例えば図1B)。
短絡部20を備えると、段差部22の底面24と半導体島状部32との間に表面電位の電位差を解消することができる。これにより、n側電極34にかかる電界強度が低下し、n側電極34を形成する金属材料のマイグレーションを抑制する効果が期待できる。しかしながら、短絡部20の最大の効果は、後述する製造工程で顕著に現れる。
また、短絡部20の導電部材の他端は、半導体島状部32の上面を通って半導体発光素子の縁部まで延びており、そこで基板12、n型半導体層46及びp型半導体層48と同一面で切断されている。
なお、半導体発光素子10を配列する際の規則性は、半導体発光素子10の形状によって変わることもあるが、短絡部20の端部と配線部202の端部とが接続できるように配置すれば、比較的容易に規則性を見いだすことができるであろう。
配線部202をp側透光性電極382と同じ材料から一体に形成すれば、配線部202をp側透光性電極382と同時に形成でき、また成型時にパターニングしやすくなるので好ましい。
(1.半導体積層体14と段差部22の形成)
図2A及び図2Bでは、まず、複数の半導体発光素子10を形成できるような寸法の基板12の表面に、n型半導体層16及びp型半導体層18を順次積層して半導体積層体14を形成する。
次いで、各半導体発光素子10の周囲に相当する部分に周縁段差部42をまた、半導体発光素子10のn側電極34を形成する位置に段差部22を、それぞれ形成する。段差部22と周縁段差部42は、p型半導体層18と、n型半導体層16の一部とを除去する深さまでドライエッチングされる。なお、段差部22と周縁段差部42は、同じ深さにすることができるので、同一の工程で形成可能である。
本実施の形態の場合には、周縁段差部42を形成するときには、図2Aの平面図に図示されているような突出部28が残るようにパターニングする。突出部28は、半導体積層体14と一体であり、隣接する半導体発光素子10の段差部22に向かって突出している。このときに、突出部28は、周縁段差部42によって定められた割断線を越えて、隣接する半導体発光素子10の範囲に突出する形状にされることと、隣接する半導体積層体14と電気的に分離されることが重要である。
図3A及び図3Bでは、p側透光性電極382と、隣接する半導体発光素子10のn側透光性電極381と、その間をつなぐ短絡部20とを、同一の導電性材料から一体に形成する。
短絡部20は、突出部28の側面のうち段差部22に面した側面に直接接触しており、これによりp型半導体層18とn型半導体層16とは短絡される。短絡部20により短絡されると、半導体積層体14が潜在的に有している電位差が消失する。これは、半導体積層体14の表面、段差部22、及び周縁段差部42等の表面において、金属のマイグレーションが起こらなくなることを意味している。なお、短絡部20を介してn側透光性電極381とp側透光性電極382が接続されていることから、p型半導体層16とn型半導体層18とを確実に短絡させることができる。
この例では、突出部28と段差部22とを、半導体発光素子10の一片(図3Aの上辺)と平行になるように配列すると、多数の半導体発光素子10を同じパターンを用いて形成できるので、半導体発光素子10の歩留まりが向上するので好ましい。
p側透光性電極382は、半導体積層体14のp型半導体層18の上面よりもわずかに小さい範囲に形成して、はみ出しを確実に防止するのが好ましい。もしp側透光性電極382を形成する導電性部材がp型半導体層18からはみ出すと、周縁段差部42や段差部22とp型半導体層18とを短絡して、半導体発光素子10が発光しない不良が起きるからである。
図4A及び図4Bでは、n側電極34、p側電極36及び電極延長部361を、リフトオフ法によって形成する。これらの電極は、同一の金属材料から、以下のようにして形成される。
まず、表面全体にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィーにより電極の形成位置にあるフォトレジストを除去する。そして、表面全体に金属膜を成膜し、その後にリフトオフによりフォトレジスト上に形成された金属膜を、フォトレジストごとリフトオフする。これにより、電極形成位置にのみ金属膜が残り、電極が形成される。
一般的には、このリフトオフの工程は水分を多く含む環境で行われるので、金属のマイグレーションが促進されやすい。しかしながら、先に形成された短絡部20によってn型半導体層16とp型半導体層18との間に電位差が解消されているので、金属材料にマイグレーションを引き起こす電界強度が存在しないので、マイグレーションはほぼ完全に防止される。
図5A及び図5Bでは、周縁段差部42に沿って割断され、個々の半導体発光素子10が得られる。
このとき、突出部28の一部が割断線Dを越えて隣接する半導体発光素子10の領域に入っていることから、突出部28は2つに分断されて、延設部30と、隣接する半導体発光素子10の半導体島状部32とになる。そして、短絡部20は、隣接する半導体発光素子10の半導体島状部32の側面に残るとともに、既に短絡を起こさない配線部202として突出部28の上にも残る。
割断前においては、短絡部20は、半導体積層体14のn型半導体層16とp型半導体層18とを短絡するが、割断後では、短絡していた半導体積層体14から分離されて、隣接する半導体発光素子10に残される。よって、得られた半導体発光素子10では、短絡部20による短絡が解消されることになる。
反対に、突出部28の幅を広くしておくと、半導体発光素子10に分割した後に、半導体積層体14内に生じている電位差を緩和する効果が大きくなると予想されるので、p側電極36にかかる電界強度がより低下し、p側電極36を形成する金属材料のマイグレーションの抑制効果が高まると期待される。
(n側電極34、p側電極36、電極延長部361)
n側電極34、p側電極36及び電極延長部361の電極は、Ag、Al、Ni、Rh、Au、Ti、Pt、Wなどの単体金属及びそれらの合金などの金属材料から形成することができる。電極の構成は、これらの金属材料を単層で、又は積層したもの(例えばAg/Ni/Rh/Au)が利用できる。積層の金属電極を形成するときには、最下部をAgにすると、光の反射率が高く、発光素子の発光効率を高めることができるので好ましい。Ag及びAlは、波長にかかわらず反射率が高いので、すべての発光波長の発光素子に好適である。特に、他の金属で吸収されやすい青色や緑色の発光素子に適用すると、発光効率の改善効果が高い。
また、半導体発光素子10の発光波長が短波長であると、Ag以外の金属材料では反射率が低く、発光効率が低下しやすいことからも、Agを使用できる本発明の発光素子は、発光波長が短波長の半導体発光素子に好適である。
n側透光性電極381、p側透光性電極382及び短絡部20は、導電性酸化物や、Au/Niを積層した金属薄膜等から形成される。特に、透光性電極として導電性酸化物を用いるのが好ましく、その上に形成される金属電極のマイグレーションを抑制する効果があるので、得られた半導体発光素子10の寿命を延ばす効果が期待できる。
導電性酸化物としては、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ガリウム(Ga)及びマグネシウム(Mg)からなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物が挙げられる。具体的には、ZnO、AZO(AlドープZnO)、IZO(InドープZnO)、GZO(GaドープZnO)、In2O3、ITO(SnドープIn2O3)、IFO(FドープIn2O3)、SnO2、ATO(SbドープSnO2)、FTO(FドープSnO2)、CTO(CdドープSnO2)、MgO、などの導電性酸化物がある。なかでも、ITOは、可視光(可視領域)において高い光透過性を有し、導電率の高い材料であることから、透光性電極の材料として好適である。
半導体積層体14は、GaN、GaAs、InGaN、AlInGaP、GaP、SiC、ZnOのように、半導体発光素子に適した材料が利用できる。特に、電極材料にAgが使えることから、発光波長の短い半導体発光素子が好適である。以下に、青色発光素子に適した材料について説明する。
青色発光素子を形成する基板12としては、例えば、サファイア、スピネル、SiC、GaN等の公知の絶縁性基板又は導電性基板を用いることができる。絶縁性基板は、最終的に取り除いてもよいし、取り除かなくてもよい。絶縁性基板を最終的に取り除かない場合、p電極およびn電極はいずれも半導体層上の同一面側に形成することが好ましい。また、最終的に絶縁性基板を除去する場合又は導電性基板を用いる場合、上述したように、p電極およびn電極はいずれも半導体層上の同一面側に形成してもよいし、異なる面にそれぞれ形成してもよい。
n型半導体層16、p型半導体層18、及び活性層は、InXAlYGa1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等の窒化ガリウム系化合物半導体が好適に用いられる。また、これらの半導体層は、それぞれ単層構造でもよいが、組成及び膜厚等の異なる層の積層構造、超格子構造等であってもよい。特に、活性層は、量子効果が生ずる薄膜を積層した単一量子井戸又は多重量子井戸構造であることが好ましい。
また、通常、このような半導体層は、MIS接合、PIN接合又はPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造又はダブルへテロ構造等として構成されてもよい。窒化ガリウム半導体層は、例えば、MOVPE、有機金属気相成長法(MOCVD)、ハイドライド気相成長法(HVPE)、分子線エピタキシャル成長法(MBE)等の公知の技術により形成することができる。また、半導体層の膜厚は特に限定されるものではなく、種々の膜厚のものを適用することができる。
なお、半導体層の積層構造としては、例えば、AlGaNよりなるバッファ層、アンドープGaN層、Siドープn型GaNよりなるn側コンタクト層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた超格子層、GaN層とInGaN層とを交互に積層させた多重量子井戸構造の活性層、MgドープAlGaN層とMgドープInGaN層とを交互に積層させた超格子層、MgドープGaNよりなるp側コンタクト層、等が挙げられる。
図6A及び図6Bに図示した本実施の形態では、(1)段差部22及び周縁段差部42の形状が変わっており、これにより突出部28が形成されていないこと、(2)金属材料から成る第1電極(n型電極)を形成せず、短絡部20と一体に形成されたn側透光性電極をそのままn側電極34とした以外は、実施の形態1と同様である。
図7に図示した本実施の形態では、(1)段差部22及び周縁段差部42の形状が変わっていること、(2)周縁段差部42に、微小な突起を複数形成している以外は、実施の形態1と同様である。
この突起は、周縁段差部42を形成する際に、所定範囲の全てのp型半導体層18を除去する代わりに、ドット状にp型半導体層18を残し、その周囲を除去して形成する。
この突起を有する半導体発光素子10は、素子構造端面から横方向へ出射される光を、効果的に観測面側に取り出すことができるので、光の発光効率が改善される。また、n側電極での光の吸収を防止することができる。
この半導体発光素子10は、割断線Dで割断することにより、短絡部20による短絡を解消した半導体発光素子10を得ることができる。
実施の形態4は、図8に示す半導体発光素子10であり、(1)段差部22の形状が異なることと、(2)1つの半導体発光素子10に複数の短絡部20が形成されている以外は、実施の形態1と同様である。
この形態では、半導体積層体14と隣接する半導体発光素子10の半導体積層体14とが対向し、段差部22と隣接する半導体発光素子10の段差部22とが対向している。そこで、突出部28は、半導体発光素子10の辺部に対して傾斜して形成されて、半導体積層体14から隣接する半導体発光素子10の段差部22に向かうようにされている。
この半導体発光素子10は、割断線Dで割断することにより、短絡部20による短絡を解消した半導体発光素子10を得ることができる。
実施の形態5は、図9に示す半導体発光素子10であり、(1)段差部22の形状と位置とが異なることと、(2)1つの半導体発光素子10に複数の短絡部20が形成されている以外は、実施の形態1と同様である。
この形態では、n側電極34を形成するための段差部22が、半導体発光素子10の縁部から離れた位置に形成されており、段差部22から縁部までの間に、細い補助段差部221が形成されている。そして、短絡部20の一端を、段差部22に形成されたn側透光性電極381と接続し、そこから補助段差部221を通って、隣接するp側透光性電極382まで他端を延長することにより、n側透光性電極381とp側透光性電極382とを電気的に接続することができる。
また、この実施の形態では、n側透光性電極381と、隣接する半導体発光素子10のp側透光性電極382とを繋ぐ短絡部20が複数形成されているので、寸法の大きい半導体発光素子10であっても、短絡によるマイグレーションの効果を確実にすることができる。
この半導体発光素子10は、割断線Dで割断することにより、短絡部20による短絡を解消した半導体発光素子10を得ることができる。
図10に図示した本実施の形態では、突出部28の上に配線部202が形成されていない点以外は、実施の形態3と同様である。また、短絡部20は、突出部28の上面まで伸びているものの、割断線Dに達していない。よって、製造時に、短絡部20とp側透光性電極382とは接続されていないことになる。
このような半導体発光素子10は、金属電極34、36の形成時には、半導体積層体14の電位差が解消されているのでマイグレーションを確実に防止でき、また割断時には、短絡部20を切断しなくて済むので、割断がしやすく、半導体発光素子10の歩留まりを向上できる。その反面、実施の形態3では期待されている、個々の半導体発光素子10に割断した後にも配線部202によって半導体積層体14内に生じている電位差を緩和できる、という効果はほとんど期待できない。
2インチφのサファイア基板12の上に、MOVPE反応装置を用い、Al0.1Ga0.9Nよりなるバッファ層を100Å、ノンドープGaN層を1.5μm、n型半導体層16として、SiドープGaNよりなるn型コンタクト層を2.165μm、GaN層(40Å)とInGaN層(20Å)とを交互に10回積層させた超格子のn型クラッド層を640Å、最初に膜厚が250ÅのアンドープGaNからなる障壁層と続いて膜厚が30ÅのIn0.3Ga0.7Nからなる井戸層と膜厚が100ÅのIn0.02Ga0.98Nからなる第1の障壁層と膜厚が150ÅのアンドープGaNからなる第2の障壁層が繰り返し交互に6層ずつ積層されて形成された多重量子井戸構造の活性層(総膜厚1930Å)、p型半導体層18として、MgドープAl0.1Ga0.9N層(40Å)とMgドープInGaN層(20Å)とを交互に10回積層させた超格子のp型クラッド層を0.2μm、MgドープGaNよりなるp型コンタクト層を0.5μmの膜厚でこの順に成長させ、ウェハを作製する。
得られたウェハを反応容器内で、窒素雰囲気中、600℃にてアニールし、p型クラッド層及びp型コンタクト層をさらに低抵抗化する。
比較例として、接続部20を形成せず、それ以外は同様の条件で半導体発光素子10を形成した。得られた半導体発光素子10を金属顕微鏡により観察した。図12Aは、周縁段差部42であり、図12Bはn側電極34及び接続部20である。n側電極34以外の部分にも、スポット状の金属が析出していることがわかる。これらのスポット状金属は、n側電極34及びp側電極36のリフトオフの際に、半導体積層体14や透光性電極の表面に析出したものである。このように、短絡部20を形成しないと、金属の析出が起こることがわかった。
12 基板
14 半導体積層体
16 第1導電型半導体層(n型半導体層)
18 第2導電型半導体層(p型半導体層)
20 短絡部
22 段差部
24 段差部の底面
26 段差部の側面
28 突出部
30 延設部
32 半導体島状部
34 第1電極(n側金属電極)
36 第2電極(p側金属電極)
42 周辺段差部
202 配線部
381 第1透光性電極(n側透光性電極)
382 第2透光性電極(p側透光性電極)
Claims (15)
- 個々の半導体発光素子に第1電極と第2電極とを少なくとも1つずつ備えた半導体発光素子を同時に複数製造する方法であって、
基板に、第1導電型半導体層と第2導電型半導体層とを順次積層して半導体積層体を形成する工程と、
個々の半導体発光素子の少なくとも1箇所で前記半導体積層体の一部を除去して、前記第1導電型半導体層が露出した段差部を形成する工程と、
前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層とを短絡する短絡部と、前記段差部に露出した前記第1導電型半導体層の表面に設けられる第1透光性電極と、を同一材料から一体に形成する工程と、
前記第1透光性電極の上に前記第1電極を形成する工程と、
前記第2導電型半導体層の上面に前記第2電極を直接又は第2の導体層を介して形成する工程と、
前記基板及び前記半導体積層体を個々の半導体発光素子に割断する工程と、を備えており、
前記第1電極が金属電極であり、
前記短絡部及び前記第1透光性電極は、Zn、In、Sn、Ga及びMgからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む導電性酸化物から形成されており、
前記割断により、前記短絡部近傍の第2導電型半導体層が残りの第2導電型半導体層から分離されることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 前記短絡部が、前記第2導電型半導体層上の前記第2電極と電気的に接続するように形成され、前記割断により前記第2電極から分離されることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 個々の半導体発光素子に第1電極と第2電極とを少なくとも1つずつ備えた半導体発光素子を同時に複数製造する方法であって、
基板に、第1導電型半導体層と第2導電型半導体層とを順次積層して半導体積層体を形成する工程と、
個々の半導体発光素子の少なくとも1箇所で前記半導体積層体の一部を除去して、前記第1導電型半導体層が露出した段差部を形成する工程と、
前記段差部に露出した前記第1導電型半導体層に前記第1電極を直接又は第1の導体層を介して形成する工程と、
前記第2導電型半導体層の上面に前記第2電極を直接又は第2の導体層を介して形成する工程と、
前記基板及び前記半導体積層体を個々の半導体発光素子に割断する工程と、を備えた製造方法であって、
前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方が金属から形成された金属電極であり、
前記第1電極及び前記第2電極のうち少なくとも金属電極である何れか一方が形成されるよりも前又は同時に、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層とを短絡する短絡部を形成する工程を含み、
前記第2導電型半導体層の一部が、前記素子を割断する際の割断線を越えて隣接する半導体発光素子の前記段差部に向かって延びる突出部を有し、
前記短絡部が、前記突出部の上面を通って前記第2電極に接続されており、
前記割断する工程において、前記第2導電型半導体層の突出部と、該突出部の上面に形成された前記短絡部とが切断されて、前記突出部の少なくとも一部が残りの第2導電型半導体層から分離されることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 前記短絡部が、前記段差部に形成された前記第1電極と電気的に接続されることを特徴とする請求項3に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記短絡部を前記第1電極と同一材料とし、前記短絡部を前記第1電極まで延長して前記第1電極と一体に形成することを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記第1電極を形成する工程の前に、前記段差部から露出した前記第1導電型半導体層の表面に前記第1の導体層として第1透光性電極を形成する工程を含み、
前記短絡部を前記第1透光性電極と同一材料とし、前記短絡部を前記第1透光性電極まで延長して前記第1透光性電極と一体に形成することを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。 - 前記短絡部を前記第2電極と同一材料とし、前記短絡部を前記第2電極まで延長して前記第2電極と一体に形成することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記短絡部は、Zn、In、Sn、Ga及びMgからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物であることを特徴とする請求項3、4又は6に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記第2電極が金属から形成された金属電極であり、
前記第2電極を形成する工程の前に、前記第2導電型半導体層の表面に前記第2の導体層として第2透光性電極を形成する工程を含み、
前記第2透光性電極を前記短絡部と同一材料とし、前記短絡部を前記第2透光性電極まで延長して前記第2透光性電極と一体に形成することを特徴とする請求項1〜4及び6のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。 - 前記半導体発光素子が矩形であり、
前記段差部と、前記隣接する半導体発光素子の前記段差部とが、前記半導体発光素子の一辺と平行な直線上に配列されており、
前記直線上に、前記短絡部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。 - 前記金属電極は、Ag及びAlからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む金属又は合金から成ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 請求項1〜2及び9〜11のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された半導体発光素子であって、
前記半導体発光素子は、
第1導電型半導体層と第2導電型半導体層とを順次積層した半導体積層体と、
前記半導体積層体の前記第2導電型半導体層側に形成された段差部であって、前記段差部は前記半導体積層体の表面よりも窪んで形成されており、前記段差部の底面から第1導電型半導体層が、前記段差部の側面から少なくとも第2導電型半導体層がそれぞれ露出して成る段差部と、
前記段差部の底面に露出した前記第1導電型半導体層に第1透光性電極を介して形成された第1電極と、
前記第2導電体型半導体層の上面に直接又は第2の導体層を介して形成された第2電極と、
前記段差部によって前記半導体積層体の一部を分離して形成された半導体島状部と、
前記半導体島状部の第2導電型半導体層とその下側の前記第1導電型半導体層と短絡する短絡部と、
を備え、
前記第1電極が金属から成り、
前記第2導電型半導体層の縁部の少なくとも一部が、前記半導体発光素子の縁部と同一面上に位置し、
前記短絡部と前記第1透光性電極とは、Zn、In、Sn、Ga及びMgからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含む導電性酸化物から一体に形成されており、
前記半導体発光素子を複数個規則的に配列すると、前記半導体島状部と隣接する前記半導体発光素子の前記第2導電型半導体層の縁部とが接続し、前記短絡部を通じて前記半導体積層体の前記第2導電型半導体層と隣接する半導体発光素子の前記第1導電型半導体層とが短絡されることを特徴とする半導体発光素子。 - 前記第2導電型半導体層の上面に、前記第2電極と電気的に接続した配線部を備え、
前記配線部が、前記第2導電型半導体層の縁部の少なくとも一部まで延長されて、前記配線部の端部が前記半導体発光素子の縁部と同一面上に位置しており、
前記第2電極が金属材料から成り、
前記第2導電型半導体層と第2電極との間に前記第2の導体層として第2透光性電極が形成され、
前記第2透光性電極の縁部が前記半導体発光素子の縁部から離間しており、
前記第2透光性電極と前記配線部とは、前記短絡部と同一材料から一体に形成され、
前記半導体島状部の上面に、前記短絡部が、前記半導体発光素子の縁部まで延長されており、
前記半導体発光素子を複数個規則的に配列すると、前記半導体島状部と隣接する前記半導体発光素子の前記第2導電型半導体層の縁部とが接続し、前記短絡部を通じて前記半導体積層体の前記第2導電型半導体層と隣接する半導体発光素子の前記第1導電型半導体層とが短絡されることを特徴とする請求項12に記載の半導体発光素子。 - 前記第2透光性電極の縁部が、前記第2導電型半導体層の表面に対して傾斜していることを特徴とする請求項13に記載の半導体発光素子。
- 請求項3〜11のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された半導体発光素子であって、
前記半導体発光素子は、
第1導電型半導体層と第2導電型半導体層とを順次積層した半導体積層体と、
前記半導体積層体の前記第2導電型半導体層側に形成された段差部であって、前記段差部は前記半導体積層体の表面よりも窪んで形成されており、前記段差部の前記底面から第1導電型半導体層が、前記段差部の側面から少なくとも第2導電型半導体層がそれぞれ露出して成る段差部と、
前記段差部の底面に露出した前記第1導電型半導体層に直接又は第1の導体層を介して形成された第1電極と、
前記第2導電体型半導体層の上面に直接又は第2の導体層を介して形成された第2電極と、
前記段差部によって前記半導体積層体の一部を分離して形成された半導体島状部と、を備えた半導体発光素子であって、
前記第1電極及び/又は前記第2電極が金属から成り、
前記第2導電型半導体層の縁部の少なくとも一部が、前記半導体発光素子の縁部と同一面上に位置し、
前記半導体島状部の第2導電型半導体層とその下側の前記第1導電型半導体層とを短絡する短絡部を備えることを特徴とする半導体発光素子。
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