JP5028232B2 - フレキシブル管用継手 - Google Patents
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Description
また、押輪43が完全に押込まれたのを確認する手段として、継手本体42の入口端から露出する押輪43の円筒部43aの外周面に赤色等の着色を施しておいて、その着色表示部分が押込み完了により継手本体42の内部に隠れて見えなくなることで確認するという手法も公知であるが、これにおいては着色表示部分が継手本体42の入口端と押輪43の鍔部43bとの間に落ち込んだ状態にあるため、とくに暗闇や暗所では見えにくく、また、これにおいても押輪43が完全に押込まれても該押輪43の鍔部43bが継手本体42の入口端に露出して見えるので、押輪43の押込み不足と完全な押込み状態とを判別し難いという問題があった。
フレキシブル管2の差込み後、押輪7が完全に押込まれるとその先端部でシールゴム6が受口部3の入口側方向へ戻り移動するのを抑えるようにしてあるので、シールゴム6によるフレキシブル管2の先端部付近と受口部3の内周との間のシール機能を確保できる。
この構成によると、筒形スペーサ28により押輪7の半挿入状態を保持することができ、フレキシブル管2の差込み前、すなわち在庫、保管時に、押輪7が不用意に押込まれてシールゴム6に変形を加えるのを防止できる。
尚、本明細書および特許請求の範囲において、「自由状態」とは、ゴムシール6が拡縮径するように変形されておらず圧縮応力又は引張応力が作用していない状態を言う。
また、フレキシブル管2を受口部3に差込むに伴いフレキシブル管2の先端部がシールゴム6の内部に挿入し管端受け部6bに当接してシールゴム6を受口部3の内奥方向へ押込み、この押込みに伴いシール作用部6cが第1テーパの窄まり側に摺接することにより内向きに縮径変形してフレキシブル管2の谷部8に密着するようにしてあるので、フレキシブル管2を差込むだけで簡単にシール状に接続することができる。
更に又、上記のようにフレキシブル管2の差込みによりシールゴム6を受口部3の内奥方向へ押込むに伴い、シールゴム6と一体の抜止め突部6eがこれの外径部を第2テーパ16の窄まり側に摺接することにより縮径して内径部をフレキシブル管2の谷部9に嵌入するようにしてあるので、フレキシブル管2を差込むだけで簡単に抜け止め状に接続することができる。抜止め突部6eはシールゴム6と一体に形成してあるので、それだけ部材点数並びに組立工数の減少、コストの削減を図ることができる。
また、完全に押込まれた押輪7はこれの先端部が、先にフレキシブル管2の差込みに伴い小径孔13内にまで押込まれたシールゴム6の抜止め突部6eの後側に当接もしくは近接する押込み位置に位置決め保持される第2の位置決め保持手段を備えておくと、フレキシブル管2の差込み及び押輪7の押込み完了後にシールゴム6が入口側方向へ移動するのを阻止することができ、シールゴム6によるシール状態および抜止め状態を確保できるとともに、フレキシブル管2の引抜き阻止力を発生させることができる。
前側胴部6a、シール作用部6cおよび後側胴部6dはNBR、SBR、EPDM等からなる。管端受け部6bは、それら前側胴部6a、シール作用部6cおよび後側胴部6d等と同一材料又は異材料で形成し、異材料としては例えば熱膨張性黒鉛入りゴム等耐火パッキンなどである。
抜止め突部6eは、前側胴部6a、シール作用部6cおよび後側胴部6dよりも硬い金属材料または硬質樹脂等で部分円弧状に形成され、この複数個が後側胴部6dの後端部の円周方向に所定間隔置きに並べて一体成型される。抜止め突部6eの外周と後端面の交わる角部には後方窄まり状のテーパcを形成している。
押輪7はこれの先端部が図1のようにフレキシブル管2の差込み前におけるシールゴム6の抜止め突部6eの後側に当接もしくは近接する半挿入状態(初期位置)に位置決め保持される第1の位置決め保持手段と、前記先端部が図4のようにフレキシブル管2の差込みに伴い小径孔13内にまで押込まれるシールゴム6の抜止め突部6eの後側に当接もしくは近接する完全な押込み位置に位置決め保持される第2の位置決め保持手段を備えている。
そして、図1〜図3のように半挿入状態にある押輪7を受口部3内に向けて押込むに伴い、スペーサ28のリップ28cが押輪7の鍔部7bの外周の周溝29から離脱して該鍔部7bの外周面を滑る。更に、押輪7は、図4のように、先端部を小径孔13内にまで押込まれたシールゴム6の抜止め突部6eの後側に当接もしくは近接する押込み位置にまで完全に押込まれると、押輪7の切断刃7cでスペーサ28の一部30、図示例ではリング部28aの張出片28bとの連接箇所もしくはこの箇所近傍が切断されて張出片28bが受口部3及び押輪7から外れる。スペーサ28の被切断箇所30は、切断刃7cで切断し易くするために、予め薄肉に形成しておくことが望ましい。
このように押輪7が完全に押込まれ、スペーサ28の一部30が切断されて張出片28bが受口部3及び押輪7から外れた状態は、上記第2の位置決め保持手段により保持される押輪7の押込み位置と一致する。
また、そのようにフレキシブル管2の先端部が先端掛止め部材17の逆止爪17bに係合するとともに、抜止め突部6eが谷部9に入り込むことで、フレキシブル管2が振れるのを抑制することができる。
2 フレキシブル管
3 受口部
5 継手本体
6 シールゴム
6a 前側胴部
6b 管端受け部
6c シール作用部
6d 後側胴部
6e 抜止め突部
7 押輪
7a 円筒部
7b 鍔部
7c 切断刃
8 山部
9 谷部
9a 斜面
11 大径孔
12 中径孔
13 小径孔
15 第1テーパ
16 第2テーパ
21 押輪のスナップリング溝
23 第1スナップリング溝
24 第2スナップリング溝
27 スナップリング
28 スペーサ
28a リング部
28b 張出片
28c リップ
29 周溝
Claims (6)
- 外周部に円周方向全周に延びる山部と谷部とを管軸方向へ交互に並設したフレキシブル管の先端部が差込まれる受口部を有する継手本体と、前記受口部内に収容され、前記受口部の内周と前記フレキシブル管の先端部付近の外周との間をシールするシールゴムと、受口部内に挿入される押輪とを備え、前記押輪は円筒部とこの円筒部の後端部の外周に設けた鍔部とを有する形に形成されて、前記円筒部が前記受口部に押込み代を残す半挿入状態に挿入され、前記押込み代分だけ完全に押込まれると前記円筒部の先端部で前記シールゴムが前記受口部の入口側方向へ戻り移動するのを抑えるようにしてある、フレキシブル管用継手において、
前記押輪の鍔部の円筒部側の端面に切断刃が設けられ、前記受口部と半挿入状態の前記押輪との間に押輪押込み確認用のスペーサが装着され、半挿入状態にある前記押輪が完全に押込まれたとき前記スペーサの一部が前記切断刃で切断されて前記受口部及び前記押輪から外れるように構成されていることを特徴とする、フレキシブル管用継手。 - 前記スペーサは、前記押輪の円筒部に外嵌されるリング部と、このリング部の外周一部から前記鍔部の方向へ張出した断面円弧形状の張出片と、この張出片の張出し側端部の内周に付けたリップとを有する形に形成されており、前記リング部が前記受口部の入口側端面に当接されるとともに、前記リップが半挿入状態にある前記押輪の外周に設けた周溝に係脱可能に係合されている、請求項1記載のフレキシブル管用継手。
- 前記受口部内には入口側から内奥側に向かって順に大径孔、中径孔、小径孔を形成しており、
前記シールゴムが、前記フレキシブル管の山部外径と略同一の内径を有する筒状の前側胴部と、この前側胴部の前端部に内向きに張り出した管端受け部と、前記前側胴部の後端部に外向きに張り出した環状のシール作用部と、このシール作用部から後方へ連設され前記前側胴部の内径より大きい内径の後側胴部と、この後側胴部の後端部に連設され前記後側胴部の内径より小さく前記山部の外径より大きい内径で且つ前記後側胴部の外径より大きい外径の抜止め突部とを有する形に一体形成されており、
前記小径孔と中径孔との間に第1テーパを小径孔に向かって窄まり状に形成し、前記中径孔と大径孔との間に第2テーパを中径孔に向かって窄まり状に形成しており、
前記シールゴムは自由状態において前記管端受け部および前側胴部が前記小径孔内に位置し、かつ前記シール作用部が前記中径孔内に位置するとともに、前記抜止め突部が前記大径孔内に位置するように収容配置されており、
前記受口部に前記フレキシブル管の先端部を半挿入状態にある前記押輪から差込むに伴い該フレキシブル管の先端部が前記シールゴムの内部に挿入し前記管端受け部に当接して前記シールゴムを受口部内奥方向へ押込み、この押込みに伴い前記シール作用部が前記第1テーパの窄まり側に摺接することにより縮径変形して前記フレキシブル管の谷部の少なくとも斜面に密着するとともに、前記抜止め突部がこれの外径部を前記第2テーパの窄まり側に摺接することにより縮径して内径部を前記フレキシブル管の谷部に嵌入するように構成してある、請求項1又は2記載のフレキシブル管用継手。 - 半挿入状態にある前記押輪はこれの先端部がフレキシブル管差込み前における前記シールゴムの抜止め突部の後側に当接もしくは近接する初期位置に位置決め保持される第1の位置決め保持手段と、完全に押込まれた前記押輪はこれの先端部が、先にフレキシブル管の差込みに伴い前記小径孔内にまで押込まれた前記シールゴムの抜止め突部の後側に当接もしくは近接する押込み位置に位置決め保持される第2の位置決め保持手段を備えている、請求項3記載にフレキシブル管用継手。
- 前記第1の位置決め保持手段は、前記継手本体の大径孔の内周に設けた第1スナップリング溝と、前記押輪の外周に設けたスナップリング溝とに係脱可能に係合するスナップリングからなる、請求項4記載のフレキシブル管用継手。
- 前記第2の位置決め保持手段は、前記継手本体の大径孔の内周の前記第1スナップリング溝より奥側に設けた第2スナップリング溝と、前記押輪の押込みに伴い前記スナップリング溝による押込み作用により前記第1スナップリング溝から前記第2スナップリング溝に移し変えられて前記スナップリング溝と前記第2スナップリング溝とに係合する前記スナップリングからなる、請求項4記載のフレキシブル管用継手。
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