JP5024544B2 - 高圧放電灯点灯装置及び光源装置 - Google Patents

高圧放電灯点灯装置及び光源装置 Download PDF

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本発明は交流のランプ電流を供給して高圧放電灯を点灯させる高圧放電灯点灯装置および点灯方法に関する。
液晶プロジェクタ等に用いられる高圧放電灯装置は直流電源から供給される電流を50Hz〜1kHzの矩形波電流(以下、「基準周波電流」という)に変換して高圧放電灯の点灯極性を切り替えながら点灯させるように構成されている。ここで高圧放電灯とは高圧水銀ランプ(以下、「ランプ」という)であり、ハロゲン物質、希ガス及び水銀が封入されていて、発光管内には一対の電極が対向配置されている。
ところで、上記のようなランプを基準周波電流で点灯し続けると、放電アークの起点が電極先端上でジャンプするいわゆるフリッカが発生してしまうことが知られている。これは点灯時間が進むにつれ図11(a)のように電極先端が荒れて複数の突起が形成され、点灯中に放電アークの起点がその複数の突起間を移動してしまうことによるものである。
このフリッカを抑制するために、ランプに何らかの特殊な波形の電流(以下、「フリッカ抑制波形電流」という)を投入することによる対策がこれまで報告されてきた。例えば、フリッカ抑制波形電流として、図12(a)及び(b)に示すように、低周波矩形波電流をベースとしてその半サイクル間に高周波電流を1サイクル挿入し、その高周波部分の後半の半サイクル又は1サイクル全部を基準波部分の電流よりも大きくするものが開示されている(例えば、特許文献1)。そして、このような電流波形で点灯することにより、ランプ電極先端に図11(b)に示すような1つの突起が形成され、その突起にアークの起点が定まることによりフリッカが抑制されるというものである。
また、他のフリッカ抑制波形電流として、図13(a)及び(b)に示すように、低周波矩形波電流をベースとして、その半サイクルにおいて前半よりも後半の方で実効電流が高いような電流波形が開示されている(例えば、特許文献2及び3)。
なお、後述する従来技術における課題及び本発明の動作の理解を容易にするために、特許文献1の電流波形を生成するための装置の回路構成及びその動作をここで説明しておく。
図1は一般的な高圧放電灯の回路構成図であり、全波整流回路10、全波整流回路10の直流電圧をPWM(パルス幅変調)制御回路により所定のランプ電力に制御する降圧チョッパ回路20、降圧チョッパ回路20の直流出力電圧を低周波の交流矩形波電圧に変換してランプ60に印加するためのフルブリッジ回路40、ランプ始動時に高圧パルス電圧をランプに印加するためのイグナイタ回路50、及びランプ電力を検出し定ランプ電力制御や定ランプ電流制御を行うための制御回路30で構成されている。
全波整流回路10の電圧を受け動作する降圧チョッパ回路20はPWM制御回路37により駆動されるトランジスタ21、ダイオード22、チョークコイル23、及び平滑コンデンサ24で構成され、全波整流回路10から供給される直流電圧に対して所定のランプ電力制御またはランプ電流制御を行うようになっている。
制御回路30は、ランプ60に並列に接続されたランプ電圧を分圧して検出する抵抗31及び32による分圧電圧とランプ60と直列に接続されランプ電流を検出する抵抗33の電圧とを乗算処理してランプ電力を算出する乗算器34、乗算器34の出力端と直流電源38の電圧とを比較する誤差増幅器35、及び誤差増幅器35の出力が入力され、降圧チョッパ回路20のトランジスタ21の駆動パルスを出力するPWM制御回路37で構成される。直流電源38とブリッジ制御回路45は中央制御部39に接続され、同じクロック信号を用いて直流電源38の出力電圧の高/低(それに応じてトランジスタ21のオンデューティ比)、及びトランジスタ41〜44のオン/オフが周期的に連動制御される。
PWM制御回路37は誤差増幅器35の出力に応じたデューティ比の駆動パルスを発生して、降圧チョッパ回路20のトランジスタ21を駆動する。これによりランプ電圧が所定値以上の場合はランプ電力が一定になるように定ランプ電力制御が行われ、所定値以下の場合はランプ電流が一定になるように定ランプ電流制御が行われるようになっている。
図12(c)及び(d)に、それぞれ図12(a)及び(b)の電流波形を形成するための、フルブリッジ回路40のトランジスタ41〜44のオン/オフ、降圧チョッパ20のトランジスタ21のオンデューティ比、及びランプ電流についてのタイミングチャートを示す。
図示するように印加されるランプ電流波形は、1サイクルの高周波電流の期間(THF)と半サイクルの低周波電流の期間の繰り返しからなり、図12(a)及び(c)では期間THFの後半の半サイクルの電流値が低周波電流の期間の電流値よりも高くなり、一方、図12(b)及び(d)では期間THFの1サイクル全体の電流値が低周波電流の期間の電流値よりも高くなっている。
なお、図12(a)及び(b)のtからtの期間を1周期とする周波数は50Hz〜1kHz程度である。また、図12においては、図面の明瞭化のために低周波部分の期間に対する高周波部分の期間の幅を大きめに図示している。
特開2006−202775号公報 特開2003−243195号公報 特表平10−501919号公報
上記の技術を用いれば、種々のフリッカ抑制波形電流によってランプ電極先端に突起が形成されることによりフリッカが好適に抑制されるようにみえる。しかし、このような電流を流し続けると、ランプに関して突起の過度の成長に関する問題が生じる場合があることが分かってきた。
ここで、電極に突起が形成され、それが成長する原理は必ずしも明確ではないが以下のように推測される。
液晶プロジェクタ用の高圧水銀ランプは一般的に、封入物として水銀のほかにハロゲン物質が封入されている。このハロゲン物質のハロゲンサイクルが行われることによりタングステンが蒸発し発光管内に存在するハロゲン等と結合するとタングステン化合物を形成する。このタングステン化合物は対流などによって管璧付近から電極先端付近へ拡散し、高温部でタングステン原子に分解される。そしてタングステン原子はアーク中で電離することで陽イオンとなる。交流点灯している両電極が陽極と陰極を点灯周波数ごとに繰り返すが、この陰極動作をしている時にアーク中の陽イオンは、電界によって陰極側に引き寄せられることで両電極先端に析出され、それが突起を形成するものと考えられている。
その結果として、電極の先端が突起状に成長することによりアーク長が短くなるとともにランプ電圧も次第に低下して行く場合がある。しかし、電極先端の突起が成長してランプ電圧が所定値以下になると、ランプ電流を定格電流範囲内で最大限に流しても定格のランプ電力が供給されなくなる。この現象は特に点灯時間の短い初期段階で起こり、このため、ランプ電極温度が低下しさらに電極の突起が成長しランプ電圧の低下が進んでしまう悪循環に陥る場合がある。そして、さらにランプ電圧が低下することによりランプ電力が低減すると、光出力の低下に加え発光管内のタングステンのハロゲンサイクルが充分に行うことができずランプの発光管内の黒化が進み、ランプが短寿命となってしまう問題が生ずる。
特許文献1〜3について、それぞれのフリッカ抑制波形電流による突起形成・成長のメカニズムやその効果はそれぞれ異なるものと考えられるが、何らかのフリッカ抑制波形電流を印加し続けた結果として上述したように突起が必要以上に成長してしまう。
本発明の第1の側面は、一対の電極を有する高圧放電灯に、50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及びその低周波矩形波電流の極性反転時に挿入される1kHzより高い高周波電流1サイクルからなる交流電流であって高周波電流1サイクルのうちの少なくとも後半の半サイクルのピーク電流値が低周波矩形波の電流値よりも高い交流電流を供給するための交流電力供給手段を備えた高圧放電灯点灯装置において、第1の周波数<第2の周波数として、低周波矩形波電流の波形が、第1又は第2の周波数から選択される周波数の正電流半波要素と第1又は第2の周波数から選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しからなり、所定の期間において第1及び第2の周波数の正電流半波要素の実効値と第1及び第2の周波数の負電流半波要素の実効値とが実質的に等しい波形である高圧放電灯点灯装置である。
本発明の第2の側面は、一対の電極を有する高圧放電灯に、50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及びその低周波矩形波電流からなる交流電流であって低周波矩形波電流を構成する各半波要素の後半の実効電流値が前半の実効電流値よりも高い交流電流を供給するための交流電力供給手段を備えた高圧放電灯点灯装置において、第1の周波数<第2の周波数として、低周波矩形波電流の波形が、第1又は第2の周波数から選択される周波数の正電流半波要素と第1又は第2の周波数から選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しからなり、所定の期間において第1及び第2の周波数の正電流半波要素の実効値と第1及び第2の周波数の負電流半波要素の実効値とが実質的に等しい波形である高圧放電灯点灯装置である。
上記第1又は第2の側面において、低周波矩形波電流の繰り返しを、第1又は第2の周波数から交互に選択される周波数の正電流半波要素と第1又は第2の周波数から交互に選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しとしてもよい。
また、低周波矩形波電流を第1及び第2の波形群の繰り返しで構成し、第1の波形群を第1の周波数の正電流半波要素及び負電流半波要素で構成し、第2の波形群を第2の周波数の正電流半波要素及び負電流半波要素で構成してもよい。
また、低周波矩形波電流を等しい時間幅の第1及び第2の波形群の繰り返しで構成し、第1の波形群を第1の周波数の正電流半波要素及び第2の周波数の負電流半波要素で構成し、第2の波形群を第2の周波数の正電流半波要素及び第1の周波数の負電流半波要素で構成してもよい。
また、低周波矩形波電流の繰り返しを、第1又は第2の周波数からランダムに選択される周波数の正電流半波要素と第1又は第2の周波数からランダムに選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しとしてもよい。
またさらに、高圧放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段を備え、交流電力供給手段が、検出されるランプ電圧に応じて第1の周波数の正電流半波要素及び負電流半波要素の含有率を、低ランプ電圧側での含有率が高ランプ電圧側での含有率よりも低くなるように制御する構成とした。
本発明の第3の側面は、上記第1及び第2の側面の高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯、高圧放電灯が取り付けられるリフレクタ、及び少なくとも高圧放電灯点灯装置を内包する筐体を備えた光源装置である。
本発明によると、点灯時間の短い初期段階においても定格のランプ電力が配給されランプの短寿命を防ぎ、かつライフ中におけるアークジャンプに起因するフリッカを抑制して長寿命なランプを提供することが可能となる。
<各実施例における共通事項>
ここで、各周波数要素とその効果について整理すると以下のようになる。
(1)低めの周波数の低周波電流による効果・・・ライフ前半(特に初期)において突起が過度に成長し易く、短寿命をもたらす可能性があるが、ライフ後半においては電極表面の荒れが少なく良好な点灯特性が得られる。
(2)高めの周波数の低周波電流による効果・・・ライフ前半における過度の突起成長を抑制する効果があるが、ライフ後半においては電極表面の荒れをもたらし長寿命化が図れない。
(3)フリッカ抑制波形電流による効果・・・ライフ中盤で突起を適切に形成・維持する効果があるが、ライフ前半での過度の突起成長やライフ後半での電極表面の荒れをもたらす場合がある。
なお、以降の説明において、上記の低めの周波数を第1の周波数f1とし、高めの周波数を第2の周波数f2とする。ここで、「低め」と「高め」の境界はランプの種類によって異なるが、前述した基準周波電流の周波数がf1又はf2に該当する。
本発明の各実施例の高圧放電灯点灯装置の回路構成としては、一般的な構成として先に示した図1又は後述する図8のものが採用される。しかし、以降の説明に接した当業者であれば、本発明の特徴はランプ電流波形にあり、それを出力するための回路構成は図示した構成に限られないことは分かるはずである。即ち、交流電流を出力し、その反転タイミング及び電流値を制御できれば他の回路構成であってもよい。
図2は本発明におけるランプ電流波形を構成する各半波要素である。図2において、(a)はf1の正電流半波要素IL1+、(b)はf2の正電流半波要素IL2+、(c)はf1の負電流半波要素IL1−、(d)はf2の負電流半波要素IL1−を示す。
ここで、f1及びf2とも実験等によりその効果が確認済みのものであり、本発明においては、50Hz≦f1<f2≦1kHzであるものとする。
なお、下限の50Hzは、交流ランプ電流の極性反転が視認されないようにするために(ちらつき回避のために)最低限確保したい周波数であり、上限の1kHzは、ランプバルブ内での定在波発生による音響共鳴現象を回避するために超えない方が望ましい周波数である。
各実施例の交流ランプ電流においては、f1又はf2から選択された正電流半波要素(IL1+又はIL2+)とf1又はf2から選択された負電流半波要素(IL1−又はIL2−)とが交互に繰り返され、これをフリッカ抑制波形とするために他の波形要素を付加し、又は変形する。なお、一対の電極間で対称性を確保するために、所定の期間において正電流半波要素IL1+及びIL2+の合計の実効値と負電流半波要素IL1−及びIL2−の合計の実効値が実質的に等しい波形となるようにする。所定の期間とは数百msから数分の範囲の期間をいい、ランプの種類や制御の目的によって適宜選択される。
<実施例1>
図3(a)及び(b)に本発明の第1の実施例によるランプ電流波形を示す。図3(a)及び(b)は、それぞれ従来例の図12(a)及び(b)のフリッカ抑制電流波形において、低周波矩形波電流の部分をf1及びf2で交互に繰り返すものである。言い換えると、ランプ電流波形は、IL1+→IL1−→IL2+→IL2−を繰り返すとともに、極性反転ごとに高周波電流1サイクルが挿入される。
これにより、電極表面に突起を維持しつつも、ライフ初期ないし前半における突起の過度の成長を抑制して短寿命化を防ぎ、ライフ後半での電極の荒れを軽減して長寿命化を図ることができる。即ち、ランプが本来予定している寿命を確実に全うすることができ、さらにはランプの長寿命化を可能とする。
<実施例2>
図4(a)及び(b)に本発明の第2の実施例によるランプ電流波形を示す。図4(a)及び(b)は、それぞれ従来例の図13(a)及び(b)のフリッカ抑制波形電流においてその周波数をf1及びf2で交互に繰り返すものである。
具体的には、図4(a)は電流の極性反転後から次の極性反転にかけて徐々に電流値が増加するものであり、図4(b)は電流反転直前に電流値の高い期間が設けられている。なお、両図において、電流値のピーク部分は必ずしも極性反転直前になくてもよいが、各半波の後半にあることが望ましい。これにより、第1の実施例とほぼ同じ効果が得られる。
<他のバリエーション>
以下に示すバリエーションは、上記第1及び第2の実施例の波形構成のいずれかをベースとして、半波要素IL1+、IL2+、IL1−及びIL2−の並び方を変えたものである。
なお、以下に示すランプ電流波形は例示に過ぎない。各半波要素の組み合わせ方、又は各半波要素自体の変形の態様は本発明の趣旨に従う可能な態様を全て含むものとする。
図5は電流波形を第1の群G1及び第2の群G2で構成し、G1にはf1の要素(IL1+及びIL1−)を、G2にはf2の要素(IL2+及びIL2−)を配列したものである。このように配列すれば、後述するフィードバック制御などによりf1又はf2の要素の含有率を調整する際に、各波形要素の波数を制御するのではなく、G1又はG2の期間長を制御すればよいので制御の簡素化を図ることができる。
図6は電流波形を第1の群G1及び第2の群G2で構成し、G1には要素IL1+及びIL2−を、G2にはIL2+及びIL1−の要素を配列したものである。即ち、G1においては正電流のデューティ比が高く、G2においては負電流のデューティ比が高い。ここで、正負電流の対称性を確保するためにG1の期間長とG2の期間長は等しいものとする。このように配列することで、仮に一方の電極の突起が過度に成長してしまったとしても他方の電極は成長していないので電極間距離がある程度保たれ、従来例で説明したような短寿命の問題をより確実に回避することができる。即ち、f1又はf2の設定が最適な周波数でなかったとしても、両方の電極の突起が同時に過度に成長する事態は回避される。言い換えると、f1及びf2の設定の自由度が増す。特に、f1の最適値が50Hz未満にありf1をその最適値よりも高い50Hz以上に設定せざるを得ない場合に特に有効である。
図7はその並び方をランダムにしたものである。即ち、f1又はf2からランダムに選択される正電流半波要素(IL1+又はIL2+)とf1又はf2からランダムに選択される負電流半波要素(IL1−又はIL2−)とが交互に繰り返される。所定の長さの期間において、IL1+及びIL2+の合計実効値とIL1−及びIL2−の合計実効値が実質的に等しい波形とする対称性が必要であるが、ランダム性によりその対称性が確保される。また、f1の要素とf2の要素とをランダムに組み合わせることにより、特定の周波数成分のノイズが大きくなるのを防止する効果も期待できる。
<実施例3>
図8は第3の実施例の回路構成を示す図である。本実施例は、図3〜図7に示す波形のいずれかをベースとして、ランプ電圧のフィードバックにより各要素の含有率を制御するものである。図8の回路は、ランプ電圧の検出結果をランプ電圧判定回路303に取り込む点で図1の回路とは異なる。図8において、ランプ電圧検出回路である抵抗31及び32によって検出されたランプ電圧値VLがランプ電圧判定回路303に入力され、中央制御部39によってランプ電圧VLに応じて周波数f1又はf2の要素が増量又は減量され、各周波数の要素の含有率が制御される。
具体的には、(例えばライフ前半に起こり易い現象として)ランプ電圧VLが所定値以下に減少した場合、電極の突起が過度に成長していることになるので、周波数f1の要素の含有率p1を減少させ、周波数f2の要素の含有率p2を増加させる必要がある。
そこで、中央制御部39がf1の要素IL1+及びIL1−を減量し、又はf2の要素IL2+及びIL2−を増量し、これにより、周波数f1の効果が弱まるとともに周波数f2の効果が強まり、突起の過度の成長が抑えられる。
逆に、(例えばライフ後半に陥り易い状況として)ランプ電圧VLが所定値以上に上昇した場合、電極の消耗が進んでいることになるので、周波数f1の要素の含有率p1を増加させ、周波数f2の要素の含有率p2を減少させる必要がある。
そこで、中央制御部39がf1の要素IL1+及びIL1−を増量し、又は周波数f2の要素IL2+及びIL2−を減量し、これにより、周波数f1の効果が強まるとともに周波数f2の効果が弱まり、電極の消耗が抑えられる。
なお、ランプ電圧VLと含有率p1の関係を示すと図9のようになる。図9(a)のようにランプ電圧VLが適正な範囲にある場合は含有率p1を(例えば50%で)一定とし、あるしきい値以上又は以下においてランプ電圧VLに対して含有率p1を単調増加させるようにしてもよいし、(b)のようにランプ電圧VLの全域に亘ってランプ電圧VLに対して含有率p1を単調増加させるようにしてもよい。また、(c)のようにステップ状に複数段変化させてもよいし、(d)のように2値間で変化させるものとしてもよい。なお、図9(a)及び(c)のV1は60V前後を、V2は100V前後を想定しているが、具体的な設定はランプの種類や制御の態様により異なる。
また、どのようなランプ電流波形で点灯していてもライフの後半(特に末期)では電極が消耗する。即ち、突起の長さに変化がないと仮定すると、ランプ電圧VLはライフとともに上昇する。従って、図9の各図の関係に従ってランプ電流波形を制御することにより、突起が過度に成長し易いライフ前半(特に初期)にはp1<p2となり、突起成長を抑制する傾向が強まり、ライフ後半(特に末期)にはp1>p2となり、電極消耗の抑制の傾向が強まり、結果としてランプの長寿命化を図ることができる。
<実施例4>
実施例1から3においては、ランプの長寿命化を可能とする高圧放電灯点灯装置を示したが、本実施例ではそれを用いたアプリケーションとしてのプロジェクタを図10に示す。図10において、71は上記で説明した実施例の高圧放電灯点灯装置、72は高圧放電灯50が取り付けられるリフレクタ、73は高圧放電灯点灯装置71、高圧放電灯50及びリフレクタ72を内蔵する筐体である。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。そして、図示されない映像系の部材等を筐体73内に適宜配置してプロジェクタが構成される。
これにより、ランプ交換サイクルが長くメンテナンス周期の長いプロジェクタを得ることができる。
一般的な高圧放電灯点灯装置の回路構成を示す図である。 本発明を説明するための図である。 本発明を説明するための図である。 本発明を説明するための図である。 本発明を説明するための図である。 本発明第1の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明第1の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明第2の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明第2の実施例のランプ電流波形を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明第3の実施例の高圧放電灯点灯装置の回路構成を示す図である。 本発明第3の実施例を説明する図である。 本発明第3の実施例を説明する図である。 本発明第3の実施例を説明する図である。 本発明第3の実施例を説明する図である。 本発明の第4の実施例である光源装置の図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。
符号の説明
1:AC電源
10:全波整流回路
11:ダイオード
12:コンデンサ
20:降圧チョッパ回路
21:トランジスタ
22:ダイオード
23:チョークコイル
24:コンデンサ
30:制御回路
31,32,33:抵抗
34:乗算器
35:誤差増幅器
36:積分回路
37:PWM制御回路
38:直流電源
39:中央制御部
301.切替え手段
302.タイマ(決定手段)
303.ランプ電圧判定回路(決定手段)
40:フルブリッジ回路
41,42,43,44:トランジスタ
45:ブリッジ制御回路
50:イグナイタ回路
51:イグナイタ制御回路
60:高圧放電灯
71.高圧放電灯点灯装置
72.リフレクタ
73.筐体

Claims (5)

  1. 一対の電極を有する高圧放電灯に、(i)50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及び該低周波矩形波電流の極性反転時に挿入される1kHzより高い高周波電流1サイクルからなる交流電流であって該高周波電流1サイクルのうちの少なくとも後半の半サイクルのピーク電流値が該低周波矩形波の電流値よりも高い交流電流、又は(ii)50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及び該低周波矩形波電流からなる交流電流であって該低周波矩形波電流を構成する各半波要素の後半の実効電流値が前半の実効電流値よりも高い交流電流、のいずれかを供給するための交流電力供給手段を備えた高圧放電灯点灯装置において、
    第1の周波数及び該第1の周波数よりも高い第2の周波数について、前記低周波矩形波電流の波形が、該第1又は第2の周波数から選択される周波数の正電流半波要素と該第1又は第2の周波数から選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しからなり、所定の期間において該第1及び第2の周波数の正電流半波要素の実効値と該第1及び第2の周波数の負電流半波要素の実効値とが実質的に等しい波形であり、
    前記低周波矩形波電流の繰り返しが、前記第1又は第2の周波数から交互に選択される周波数の正電流半波要素と該第1又は第2の周波数から交互に選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しである高圧放電灯点灯装置。
  2. 一対の電極を有する高圧放電灯に、(i)50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及び該低周波矩形波電流の極性反転時に挿入される1kHzより高い高周波電流1サイクルからなる交流電流であって該高周波電流1サイクルのうちの少なくとも後半の半サイクルのピーク電流値が該低周波矩形波の電流値よりも高い交流電流、又は(ii)50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及び該低周波矩形波電流からなる交流電流であって該低周波矩形波電流を構成する各半波要素の後半の実効電流値が前半の実効電流値よりも高い交流電流、のいずれかを供給するための交流電力供給手段を備えた高圧放電灯点灯装置において、
    第1の周波数及び該第1の周波数よりも高い第2の周波数について、前記低周波矩形波電流の波形が、該第1又は第2の周波数から選択される周波数の正電流半波要素と該第1又は第2の周波数から選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しからなり、所定の期間において該第1及び第2の周波数の正電流半波要素の実効値と該第1及び第2の周波数の負電流半波要素の実効値とが実質的に等しい波形であり、
    前記低周波矩形波電流が等しい時間幅の第1及び第2の波形群の繰り返しからなり、
    該第1の波形群が前記第1の周波数の正電流半波要素及び前記第2の周波数の負電流半波要素の配列からなり、
    該第2の波形群が前記第2の周波数の正電流半波要素及び前記第1の周波数の負電流半波要素の配列からなる
    高圧放電灯点灯装置。
  3. 一対の電極を有する高圧放電灯に、(i)50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及び該低周波矩形波電流の極性反転時に挿入される1kHzより高い高周波電流1サイクルからなる交流電流であって該高周波電流1サイクルのうちの少なくとも後半の半サイクルのピーク電流値が該低周波矩形波の電流値よりも高い交流電流、又は(ii)50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及び該低周波矩形波電流からなる交流電流であって該低周波矩形波電流を構成する各半波要素の後半の実効電流値が前半の実効電流値よりも高い交流電流、のいずれかを供給するための交流電力供給手段を備えた高圧放電灯点灯装置において、
    第1の周波数及び該第1の周波数よりも高い第2の周波数について、前記低周波矩形波電流の波形が、該第1又は第2の周波数から選択される周波数の正電流半波要素と該第1又は第2の周波数から選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しからなり、所定の期間において該第1及び第2の周波数の正電流半波要素の実効値と該第1及び第2の周波数の負電流半波要素の実効値とが実質的に等しい波形であり、
    前記低周波矩形波電流の繰り返しが、
    該第1又は第2の周波数からランダムに選択される周波数の正電流半波要素と該第1又は第2の周波数からランダムに選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しである高圧放電灯点灯装置。
  4. 一対の電極を有する高圧放電灯に、(i)50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及び該低周波矩形波電流の極性反転時に挿入される1kHzより高い高周波電流1サイクルからなる交流電流であって該高周波電流1サイクルのうちの少なくとも後半の半サイクルのピーク電流値が該低周波矩形波の電流値よりも高い交流電流、又は(ii)50Hz以上1kHz以下の低周波矩形波電流及び該低周波矩形波電流からなる交流電流であって該低周波矩形波電流を構成する各半波要素の後半の実効電流値が前半の実効電流値よりも高い交流電流、のいずれかを供給するための交流電力供給手段を備えた高圧放電灯点灯装置において、
    第1の周波数及び該第1の周波数よりも高い第2の周波数について、前記低周波矩形波電流の波形が、該第1又は第2の周波数から選択される周波数の正電流半波要素と該第1又は第2の周波数から選択される周波数の負電流半波要素との繰り返しからなり、所定の期間において該第1及び第2の周波数の正電流半波要素の実効値と該第1及び第2の周波数の負電流半波要素の実効値とが実質的に等しい波形であり、
    さらに、前記高圧放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段を備え、
    前記交流電力供給手段が、検出されるランプ電圧に応じて前記第1の周波数の正電流半波要素及び負電流半波要素の含有率を制御するよう構成され、低ランプ電圧側での前記含有率が高ランプ電圧側での前記含有率よりも低い高圧放電灯点灯装置。
  5. 請求項1からいずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置、前記高圧放電灯、該高圧放電灯が取り付けられるリフレクタ、及び少なくとも該高圧放電灯点灯装置を内包する筐体を備えた光源装置。
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