JP5023815B2 - 車両用ガラスアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等車両の後部窓ガラスに設けたAMラジオ放送波とFMラジオ放送波を受信するガラスアンテナに関し、特にFMラジオ放送波の電波を受信するのに好適なガラスアンテナに関する。
従来より、AMラジオ放送波とFMラジオ放送波の受信用のガラスアンテナについては、良好な受信利得を得る為に比較的大きな面積を必要とし、自動車の後部窓ガラスに設けることが多く、また、自動車の後部窓ガラスにはその中央部領域に雨天走行時の後方視界を確保するための防曇用加熱線条が設けられていることが多い。このため、ガラスアンテナを後部窓ガラスに設ける場合には前記防曇用加熱線条の上部余白部や下部余白部に設けざるを得なかった。
さらに、AMラジオ放送波とFMラジオ放送波の電波の受信については防曇用加熱線条の上部余白部に設けた1つのアンテナで両方の電波を受信し、これらAMラジオ帯/FMラジオ帯のアンテナとしては1つの給電点を共有とした接地型のアンテナパターンとするケースが殆どであった。
さらに、AMラジオ放送波の電波とFMラジオ放送波の電波を1つのガラスアンテナで受信した場合には、通常、アンテナ給電点とチューナー間にアンテナアンプを設け、チューナーに入力するには不十分だった起電力を増幅させて、チューナーに入力させるケースが多かった。
あるいは、アンテナ給電点とチューナー間のフィーダー線による受信利得の低減ロスを最小限に抑えるためにインピーダンスマッチング回路を設け、チューナーに入力するのに十分となる起電力を維持してチューナーに入力させるようにしていた。
また、AM放送波とFM放送波のアンテナを共有した場合には、前記アンプについては、AM放送波用アンプとFM放送波用アンプを別々に設け、受信電力を増幅したのち、チューナーに入力させるケースが多い。あるいは、前記インピーダンスマッチング回路についても、AM放送波用インピーダンスマッチング回路とFM放送波用インピーダンスマッチング回路によってアンテナで受信した電波をチューナーに伝送する経路で受信感度のロスによる低減を抑えるようにするケースが多い。
車両の後部窓ガラスの上部余白部にガラスアンテナを設け、アンプによって増幅するようにしたものとして、例えば、実願昭63−89982号(実開平2−13311号)のマイクロフイルムには、自動車窓ガラス板の所定の位置にアンテナ導体が設けられたガラスアンテナと、上記ガラスアンテナの受信感度を増幅させる為のアンプとを有し、該アンプは上記ガラスアンテナの給電端子部分にハンダ付け、ロウ付け、または導電性接着剤付け等の手段により直接接続されてなり、これによりガラスアンテナとアンプとの間の給電線部分での容量損失によるゲイン損失を低減させた自動車用ガラスアンテナのアンプ取付け構造が記載されている(特許文献1)。
さらに、特開平11−205023号公報には、第1のコイル、第2のコイル、車両の窓ガラス板に設けられた第1のアンテナ導体及び該窓ガラス板に設けられた第2のアンテナ導体を備え、第1のアンテナ導体のインピーダンスと第1のコイルのインダクタンスとを共振要素として含む第1の共振を生じさせており、第2のアンテナ導体のインピーダンス第2のコイルのインダクタンスとを共振要素として含む第2の共振を生じさせており、第2のアンテナ導体は第1の受信周波数帯用としての導体長及び導体形状を有し、第1のアンテナ導体は第1の受信周波数帯より高周波数の第2の受信周波数帯用としての導体長及び導体形状を有し、第1の共振の共振周波数及び第2の共振の共振周波数は、それぞれ第1の受信周波数帯の感度が向上するような周波数であり、第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導体とが電気的に接続されていることを特徴とする車両用ガラスアンテナ装置について記載されている(特許文献2)。
実願昭63−89982号(実開平2−13311号)のマイクロフイルム 特開平11−205023号公報
前記特許文献1には、自動車の後部窓ガラスの余白部にAM放送波受信用とFM放送波受信用のアンテナを一系統としたアンテナが設けられ、該アンテナの給電端子にガラスアンテナの受信感度を増幅させる為のアンプが取付けられた構造が記載されている。
しかしながら、このようなAM用アンテナとFM用アンテナを同一のアンテナとする場合には、AM帯とFM帯の両方の周波数帯を満足するようにチューニングを行わなければならないため、チューニング作業が複雑となり作業工数が掛かるといった問題点や、AMラジオ放送波帯域とFMラジオ放送波帯域の両帯域を1つのアンテナで受信するため、FMラジオ放送波を受信するときに高い受信感度が得られないといった問題点があった。
さらに、アンプは受信周波数帯、即ちAM放送波帯とFM放送波帯では異なる回路となり、AM放送波用アンプとFM放送波用アンプを別回路とせざるを得ず、アンテナ給電点とアンプ間に設けた分波回路によってAM放送波帯とFM放送波帯の両周波数帯に一旦分波し、それぞれAM放送波用アンプとFM放送波用アンプで増幅したのちに合成するため、アンテナアンプの外形サイズが大きくなり、給電点またはその近傍に取り付ける場合には見栄えも悪いものであった。また、後部窓の側部ピラー部の内装材の内側に設けるにしても邪魔な存在となるだけでなく、その製造コストも決して安価なものではなかった。
さらにまた、アンプは受信周波数帯、即ちAM放送波帯とFM放送波帯では異なる回路となり、AM放送波用アンプとFM放送波用アンプを別回路とせざるを得ず、アンテナ給電点とアンプ間に設けた分波回路によってAM放送波帯とFM放送波帯の両周波数帯に一旦分波し、それぞれAM放送波用アンプとFM放送波用アンプで増幅したのちに合成するため、アンテナアンプの外形サイズが大きくなり、給電点またはその近傍に取り付ける場合には見栄えも悪いものであった。また、後部窓の側部ピラー部の内装材の内側に設けるにしても邪魔な存在となるだけでなく、その製造コストも決して安価なものではなかった。
一方、前記特許文献2には、自動車の後部窓ガラスのデフォッガの上部に高域用の第1のアンテナ、低域用の第2のアンテナの2つの放送波帯用のアンテナを設け、2つのアンテナを容量結合させ、それぞれのアンテナによって別々の共振を利用して2つの周波数帯の感度を向上させるようにしたものであり、AMラジオ帯とFMラジオ帯の両周波数帯を別々にチューニングを行うことができるため、チューニング作業は簡略化できるが、本発明のガラスアンテナを量産するときには、各回路の素子のばらつきによって必ずしも満足のいく受信特性が得られるものではないといった問題点があった。
本発明は、上記問題点の解決を図る、すなわち、自動車の後部窓ガラスの防曇用加熱線条の余白部に設けるAM放送波とFM放送波を受信するアンテナにおいて、特にFMラジオ放送波の受信利得を高利得としてFMラジオ放送波用のアンプまたはマッチング回路を必要としないアンテナを提供するものである。
すなわち、本発明は、車両の後部窓ガラスの防曇用加熱線条の上部余白部に設けるアンテナであって、間隔を隔てて設けた複数本の水平線条と、該水平線条と直交する少なくとも2本離隔して設けた垂直線条と、該垂直線条間で、かつ最上部の水平線条上、又は該最上部の水平線条の位置より引出線を介して設けた位置を第1の給電点とするAM放送波受信用のアンテナと、前記AM放送波用アンテナの最上部の水平線条より上部に設けた第2の給電点より前記AM放送波受信用アンテナの最外周部の一部に沿って時計回り又は反時計回りの方向に延ばして前記AM放送波用アンテナを囲み、前記AM放送波受信用アンテナの水平線条の少なくとも一部に近接させて容量結合するようにしたFM放送波受信用アンテナとからなり、前記FM放送波受信用アンテナは、第2の給電点より水平方向に延ばした第2の水平線条が、前記AM放送波受信用アンテナの水平線条に近接させて容量結合し、さらに少なくとも片方の第2の水平線条先端より前記AM放送波受信用アンテナの複数本の水平線条の外側に沿って略垂直方向又は円弧状に延ばした第2の垂直線条を少なくとも有するL字状、又はコ字状のエレメントとなっており、さらに、前記L字状、又はコ字状エレメントの先端部を折返した折返し水平線条を1本又は2本とし、AM放送波受信用アンテナの水平線条の先端部に近接させて容量結合させたことを特徴とする車両用のガラスアンテナである。
あるいはまた、本発明は、前記第1の給電点を挟み、その両側に設けた2つの第2の給電点のそれぞれより前記FM放送波受信用アンテナを別々に2系統設け、該2系統のそれぞれをAM放送波受信用アンテナの最外周部に、時計回りと反時計回りに延ばし、ダイバーシティ受信させるようにしたことを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナである。
あるいはまた、本発明は、前記AM放送波受信用アンテナの水平線条を、前記防曇用加熱線条の水平線条に近接させて容量結合するようにしたことを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナである。
あるいはまた、本発明は、前記防曇用加熱線条のバスバーの上端部より上方に延ばした補助垂直線条が、前記FM放送波受信用アンテナの少なくとも第2の垂直線条の外側に沿って近接し、容量結合するようにしたことを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナである。
あるいはまた、本発明は、前記AM放送波受信用のアンテナの第1の給電点よりAMラジオ放送波用のアンプを介してチューナーに接続し、FM放送波受信用のアンテナの第2の給電点よりアンプやインピーダンスマッチング回路を介さず直接チューナーに接続させることを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナである。
あるいはまた、本発明は、前記第2の給電点から延ばしたFM放送波受信用アンテナの先端までの線条長さとして、周波数が76〜90MHz帯の日本国内向けFM放送波受信用アンテナとする時には200〜400mmとし、周波数が88〜108MHz帯の北米・欧州・豪州向けFM放送波受信用のアンテナとする時には150〜300mmとして、該FM放送波受信用のアンテナの第2の水平線条または折返し水平線条と、前記AM放送波受信用のアンテナの水平線条とが互いに近接し容量結合する部分の各水平線条の合計長さ、および該部分の線条の間隔を、それぞれ周波数が76〜90MHz帯の日本国内向けFM放送波受信用アンテナとする時には200〜400mm、5〜30mm、周波数が88〜108MHz帯の北米・欧州・豪州向けFM放送波受信用のアンテナとする時には、150〜400mm、2〜30mmとしたことを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナである。
あるいはまた、本発明は、前記防曇用加熱線条の複数本の水平線条を横切るように設けた垂直線条を少なくとも2本設けたことを特徴とする上述のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナである。
車両の後部窓ガラスの防曇用加熱線条(デフォッガ)の上部余白部に設けたFM放送波受信用のアンテナの第2の水平線条または折返し水平線条の一部を、AM放送波受信用のアンテナの複数本の水平線条の少なくともいずれかの水平線条の先端の一部に近接して容量結合させたことによって、FM放送波受信用アンテナの受信感度を大幅に向上させ、FM放送波受信用アンテナの第2の給電点とチューナー間にアンプやインピーダンスマッチング回路を接続する必要がなくなった。
また、防曇用加熱線条(デフォッガ)の最上部の水平線条と、AM放送波受信用のアンテナの最下部の水平線条とを近接させ、容量結合させたので、防曇用加熱線条(デフォッガ)が受信したAM放送波をピックアップすることができ、AM放送波受信用のアンテナ4だけで受信する場合に比べてより受信特性を向上させることができる。
さらに、FM放送波受信用のメインアンテナ5やサブアンテナ5’の先端部分の折返し水平線条を、防曇用加熱線条(デフォッガ)の最上部の水平線条に近接させ容量結合させたので、防曇用加熱線条(デフォッガ)が受信したFM放送波をピックアップすることができ、FM放送波受信用のメインアンテナ5やサブアンテナ5’だけで受信する場合に比べてより受信特性を向上させることができる。
このようにAM放送波受信用とFM放送波受信用の2つのアンテナに分けたことによって、AM放送波受信用アンテナとFM放送波受信用のアンテナのそれぞれに対して独立してチューニングすればよく、チューニング作業が容易となり、少ない作業工数でチューニングができるようになった。
また、従来のようなAM放送波帯用のアンプとFM放送波帯用のアンプを1つの収納ケースに入れて、後部窓ガラスのピラー近傍に配置していたが、該収納ケースの容積の殆ど大半を占有していたFM放送波帯用のアンプが不要になったことで、収納ケースの大きさが数分の1程度まで大幅にコンパクトになるだけでなく、AM放送波用のアンプだけとなるので製造コストも大幅に低減できるようになった。
本発明は、AM放送波受信アンテナ4と、FM放送波受信アンテナ5の2つのアンテナを車両用後部窓ガラス1の防曇用加熱線条2の上部余白部に、それぞれ近接した位置に全く別系統で設けたアンテナである。前記防曇用加熱線条2(通称デフォッガという)は、車両用後部窓ガラス1の中央領域に、略水平な加熱線条2aを複数本平行に配設し、それらの両端を導電性のバスバー3、3’で接続して、通電加熱により窓ガラス表面の水分を蒸発させることにより、曇りを除去するものである。
図1〜図6に示すように、前記AM放送波受信用のアンテナ4は、間隔を隔てて設けた複数本の水平線条と、該水平線条と直交し、少なくとも2本離隔して設けた垂直線条とからなり、該少なくとも2本の垂直線条間で、かつ最上部の水平線条上の位置に、あるいは該最上部の水平線条の位置より引出線を介して設けた位置を第1の給電点7としたものである。
前記AM放送波受信用アンテナ4の少なくとも2本の垂直線条は、最上部位置の水平線条を起点として、少なくとも1本の垂直線条がすべての水平線条と直交するように延ばし、他の垂直線条については前記水平線条の全て、または一部と直交させて接続する。
また、前記複数本の水平線条4a、4a、・・と交差し接続する前記垂直線条4b、4bは、前記複数本の水平線条4a、4a、・・を略3等分する位置近傍としたが、前記複数本の水平線条4a、4a、・・が同一長さではなく、左右にずれているケースや、左右の一方の長さが若干短い場合もあり、必ずしも左右対称でなくとも良い。
尚、略三等分する位置近傍とは、水平線条4a、4aの最大幅を略三等分した位置近傍とするが、これに限らず、左右方向に垂直線条4b、4bをさらに離隔させて、略4等分位置の最左右両側の位置程度まで移動させた位置としても良い。
前記AM放送波受信用アンテナ4の最下線の水平線条4aを、前記防曇用加熱線条2の最上部の水平線条2aに近接させて容量結合するようにすると、デフォッガに載ったAMラジオ放送波用の電波をピックアップすることができるため望ましい。
また、FM放送波受信用のアンテナ5、5’は、前記AM放送波用アンテナ4の最上部の水平線条4aより上部に設けた第2の給電点8、8’より前記AM放送波受信用アンテナ4の最外周部の一部に沿って時計回り又は反時計回りの方向に延ばして前記AM放送波受信用アンテナ4を囲み、前記AM放送波受信用のアンテナ4の水平線条4aの少なくとも一部に近接かつ容量結合するようにしたものである。
前記FM放送波受信用アンテナ5、5’の第2の給電点8、8’より延ばした第2の水平線条5a、5a’が、前記AM放送波受信用のアンテナ4の最上部の水平線条4aに近接かつ容量結合し、さらに第2の水平線条5a、5a’の先端より前記AM放送波受信用アンテナ4の複数本の水平線条4a、4a、・・の外側の輪郭形状に沿って略垂直方向又は円弧状に延ばした第2の垂直線条5bを少なくとも有するL字状としてもよく、さらには、第2の垂直線条5b、5b’の先端よりAM放送波受信用のアンテナ4の最下部の水平線条4aの下部に沿って、あるいは水平線条4a、4a、・・の途中でコ字状に折り返した形状のエレメントとしても良い。
前記FM放送波受信用アンテナ5の先端部を折り返した折返し水平線条5c、5c’を1本又は2本とし、該折返した1本又は2本の折返し水平線条5c、5c’の一部分をAM放送波受信用アンテナ4の水平線条4a、4a、・・の先端の一部に近接させて容量結合させるようにしても良い。
この折返し水平線条5c、5c’が2本の場合は、AM放送波受信用アンテナ4の水平線条4a、4a、・・のいずれかの水平線条4aの先端の一部を挟むようにするとAM放送波受信用アンテナ4に載った電波を該近接部から効率良くピックアップできるので好ましい。
前記防曇用加熱線条2のバスバー3、3’の上端部より上方に延ばした補助垂直線条2c、2c’が、前記FM放送波受信用アンテナ5の少なくとも第2の垂直線条5b、5b’の外側に沿って近接し、容量結合するようにするのが望ましい。これは、防曇用加熱線条2に載ったFMラジオ放送波用の電波を補助垂直線条2c、2c’を介してピックアップすることができるためである。
また、前記AM放送波受信用アンテナ4の第1の給電点7を挟み、その両側に設けた2つの第2の給電点8、8’のそれぞれより前記FM放送波受信用アンテナ5、5’を別々に2系統設け、該2系統のそれぞれをAM放送波受信用アンテナ4の最外周部に、時計回りと反時計回りに延ばし、ダイバーシティ受信させるのが望ましい。
前記AM放送波受信用アンテナ4の第1の給電点7よりAMラジオ放送波用のアンプ10を介してチューナー14に接続し、FM放送波受信用のアンテナ5、5’の第2の給電点8、8’よりアンプやインピーダンスマッチング回路を介さず直接チューナー14に接続させることができる。
もちろん、FM放送波受信用のアンテナ5、5’の第2の給電点8、8’よりアンプやインピーダンスマッチング回路を介してチューナー14に接続させても良い。
前記第2の給電点8、8’から延ばしたFM放送波受信用アンテナ5、5’の先端までの線条長さとして、周波数が76〜90MHz帯の日本国内向けFM放送波受信用アンテナとする時には200〜400mmとし、周波数が88〜108MHz帯の北米・欧州・豪州向けFM放送波受信用アンテナとする時には150〜400mmとするのが良い。
該FM放送波受信用のアンテナ5、5’の第2の水平線条5a、5a’または折返し水平線条5c、5c’と前記AM放送波受信用のアンテナの水平線条とが互いに近接し容量結合する部分の線条の長さ、および該部分の線条の間隔をそれぞれ、周波数が76〜90MHz帯の日本国内向けFM放送波受信用アンテナとする時には200〜400mm、2〜30mm、好ましくは5〜15mmとするのが良い。また、周波数が88〜108MHz帯の北米・欧州・豪州向けFM放送波受信用のアンテナとする時には、150〜400mm、2〜30mmとした。尚、前記防曇用加熱線条の複数本の水平線条2aと直交するように垂直線条を少なくとも2本設けた。
前記FM放送波受信用のアンテナ5,5’を、いずれか片方だけとしても十分満足できる受信特性を有するが、一方をメインアンテナ、他方をサブアンテナとして、ダイバーシティ受信させ、チューナー14に入力すると、FM放送波受信用のアンテナ5、5’のいずれか片方だけで単独で受信しチューナー14に入力する場合に比べて指向特性が改善されるので好ましい。
尚、前記防曇用加熱線条2は、後部窓ガラス1の中央領域に設け、略水平な加熱線条2aを複数本略水平に配設し、それらの両端を導電性のバスバー3、3’で接続し、図示しない直流電源によって通電加熱するものである。
また、前記防曇用加熱線条2の複数本の略水平線条2aのそれぞれを略3等分した点を結んだ垂直線条2bは通電されない中立線条であって、防曇用加熱線条ではなく、防曇用加熱線条2をアンテナとしても機能させ、防曇用加熱線条2が受信した電波を利用してAM/FM放送波の電波の受信利得を向上させるのに有効であるが、必ずしもなくても良い。
図2〜図4に示されるような、前記防曇用加熱線条2のバスバー3、3’の上端部より上方に延ばした補助垂直線条2c、2c’については、必ずしも必要な線条ではない。
さらに、補助垂直線条2c、2c’を、前記FM放送波受信用アンテナ5の第2の垂直線条5b、5b’の外側に沿って近接し、容量結合させたことによって、防曇用加熱線条2に載ったFMラジオ放送波用の電波を補助垂直線条2c、2c’を介してピックアップすることができるので、周波数特性の広帯域化、受信感度の向上に有効に作用する。
尚、本発明のFM放送波受信用のアンテナは、該FM放送波受信用アンテナの第2の給電点8、8’とチューナー14間にアンプやインピーダンスマッチング回路を接続しなくても良好な受信感度が得られるが、アンプやインピーダンスマッチング回路を接続させれば、さらに一層の受信感度の向上が得られるのは言うまでもない。
続いて、本発明の作用について説明する。
本発明において、AM放送波受信用アンテナ4とFM放送波受信用アンテナ5、5’とは別々の独立したアンテナとして設けたので、それぞれの受信周波数に適した線条長さにチューニングすることができ、チューニング作業も容易である。
さらに、図1に示されるように、AM放送波用の電波は、従来と同様にAM放送波帯用アンプ10によって増幅され、チューナー14に入力されるが、AM放送波受信信号が、AM放送波受信用アンテナ4と容量結合するFM放送波受信用アンテナ5、5’を介してチューナー14側にリークするのを防止するために、FM放送波受信用アンテナ5、5’の給電点8、8’の出力側の近傍にAMラジオ放送波の周波数帯域を遮断するコンデンサー13、13’を直列に接続した。
一方、FM放送波用の電波は、AM放送波受信用のアンテナ4の複数の水平線条4a、4a、・・のいずれかの先端の一部にFM放送波受信用アンテナ5、5’の第2の水平線条5
a、5a’または折返し水平線条5c、5c’を近接させ、容量結合させることによって、AM放送波用アンテナ4が受信したFM放送波帯の電波をFM放送波受信用アンテナ5、5’によってピックアップでき、これによってFM放送波受信用アンテナ5、5’の受信感度を向上させることができ、FM放送波受信用アンテナ5、5’の第2の給電点8、8’とチューナー14間に、FM放送波帯用アンプやインピーダンスマッチング回路を接続する必要がない。
また、FM放送波受信用アンテナ5、5’の第2の水平線条5a、5a’または折返し水平線条5c、5c’の一部を、AM放送波受信用アンテナ4の水平線条4aの一部に近接させ、容量結合させるようにしたこと、あるいはさらに、FM放送波受信用のアンテナ5、5’の先端部に折返し水平線条5c、5c’がある場合に、該折返し水平線条5c、5c’の先端部の一部を、AM放送波受信用アンテナ4の水平線条4aの先端の一部に近接させ、容量結合させるようにすると、より確実な容量結合となり、安定した性能が得られる。
図2〜図4に示すように、前記加熱用導電線条2のバスバー3、3’の上端部より上方に延ばした補助垂直線条2c、2c’を、前記FM放送波受信用アンテナ5、5’の少なくとも垂直線条5b、5b’の外側に沿って近接し、容量結合するようにしたのは、防曇用加熱線条2に載ったFMラジオ放送波用の電波を補助垂直線条2c、2c’を介してピックアップし、受信利得の向上を図ることができるためである。
尚、前記FM放送波受信用の2つのアンテナは、便宜上、一方をメインアンテナ5、他方をサブアンテナ5’としたが、いずれをメインアンテナとしても良い。
前記FM放送波受信用サブアンテナ5’を防曇用加熱線条2の上部余白部に配置すると、FM放送波受信用メインアンテナ5とほぼ同レベルのアンテナ感度を得ることができ、このメインアンテナ5とサブアンテナ5’をダイバーシティ受信することによって、受信特性、および指向特性の低い部分を互いに補完することができる。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
図1に示すように、自動車用の後部窓ガラスの防曇用加熱線条2の上部余白部に、AM放送波受信用アンテナ4と、周波数が88〜108MHz帯の北米・欧州・豪州向けのメインとサブのFM放送波受信用アンテナ5、5’を設けた。
前記AM放送波受信用のアンテナ4は、間隔を隔てて設けた4本の水平線条4a、4a、・・と、該水平線条と直交するように設けた2本の垂直線条4b、4bとからなり、2本の垂直線条4b、4bは、水平線条4aを略3等分する位置に設け、一方側の垂直線条4bは、最上部から最下部迄の4本の水平線条4aと直交させ、他方の垂直線条4bは、最上部の水平線条から3本目の水平線条4a迄直交させ、前記の他方の垂直線条と最上部の水平線条の交点より僅かに上方に設けた第1の給電点7まで引出線を介して接続した。
また、前記複数本の水平線条4a、4a、・・の内、最下部の水平線条4aの長さは、1〜3番目の水平線条4aに比べて短くし、防曇用加熱線条2の最上部の加熱線条2aと近接して容量結合させた。
一方、前記メインのFM放送波受信用アンテナ5は、前記AM放送波受信用アンテナ4の垂直線条4bの上部位置近傍に設けた第2の給電点8より、前記AM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4aに沿って反時計回りに、互いに近接し容量結合するように延ばしたアンテナ線条である。
また、サブのFM放送波受信用アンテナ5’は、前記第1の給電点7の右側近傍位置に設けた第2の給電点8’より前記AM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4aに沿って時計回りに第2の水平線条5a’を延ばし、互いに近接させ容量結合するようにし、さらに、前記AM放送波受信用アンテナ4の各水平線条の右端部を取り囲むように略垂直方向に第2の垂直線条5b’を延ばし、その先端より折返した折返し線条5c’を設け、折返し線条5c’を最下部の水平線条4aの上部側先端に近接させて容量結合させた。
前記AM放送波受信用アンテナ4の第1の給電点7よりAMラジオ放送波帯用アンプ10を介してチューナー14に接続し、FM放送波受信用のアンテナ5、5’の第2の給電点8、8’よりFM放送波用アンプやインピーダンスマッチング回路を介さず直接チューナー14に接続した。
ガラス板1は略台形状で、その概略寸法は、上辺が1,100mm、下辺が1,300mm、高さが500mmであり、窓枠のフランジの内径寸法は、上辺が1,000mm、下辺が1,100mm、高さが400mmである。
また、本発明のAM放送波受信用アンテナ4の各線条長さは以下の通りである。
水平線条4aの各長さ(上部側より)=860mm、900mm、880mm、860mm
水平線条4a間の間隔=20mm
垂直線条4b、4bの各長さ=70mm、50mm
垂直線条4b、4b間の間隔=300mm
また、本発明のFM放送波受信用アンテナ5、5’の各線条の長さは以下の通りである。
第2の水平線条5a、5a’の各長さ=450mm、450mm
第2の垂直線条5b’の長さ=70mm
折返し水平線条5c’の長さ=150mm
FM放送波受信用アンテナ5、5’の第2の水平線条5a、5a’と、AM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4a間の間隔、及びFM放送波受信用アンテナ5’の折返し水平線条5c’と、AM放送波受信用アンテナ4の最下部の水平線条4a間の間隔は、それぞれ5mmとした。
第1の給電点の位置は、ガラス板の中心線より150mm右寄りの位置にあり、該位置はAM放送波受信用アンテナ4の垂直線4b、および防曇用加熱線条2の垂直線条2b’の位置でもある。
一方、FM放送波受信用メインアンテナ5の第2の水平線条5aは、AM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4aの左端より450mmの長さ分で近接し、FM放送波受信用サブアンテナ5’の水平線条5a’とAM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4aの右端より210mmの長さ分で近接させ、折返し水平線条5c’とAM放送波受信用アンテナ4の最下部の水平線条4aの右端より100mmの長さ分で近接させるようにした。
尚、AM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4aと、図示しないフランジの上辺側内側との間隔を30mm離し、最下部の水平線条4aと最上部側の加熱線条2aとの間隔については10mm離すようにした。
これらのAM放送波受信用アンテナ4、FM放送波受信用メインアンテナ5、FM放送波受信用サブアンテナ5’、および防曇用加熱線条2、各給電点、バスバーを銀ペースト等の導電ペーストによりガラス板面にプリントし、焼成して形成する。
このようにして得られた窓ガラス板を自動車の後部窓に装着し、さらに、AM放送波受信用アンテナ4の第1の給電点よりフィーダー線によってAM放送波帯用アンプ10に接続し、FM放送波受信用アンテナ5、5’については、第2の給電点8、8’よりそれぞれAM帯域遮断コンデンサ13、13’を介して、前記AM放送波帯用アンプ10の出力端子に接続して、AM放送電波帯用電波とFM放送波帯用電波を合成した状態でフィーダー線によりチューナー14に接続した。
尚、前記FM放送波受信用のメインアンテナ5とサブアンテナ5’とは、指向特性を向上させるためにダイバーシティ受信させるようにしたものであり、いずれをメインアンテナであっても良い。
前記FM用のメインアンテナ5とFM用サブアンテナ5 ’でそれぞれ受信をした結果、88MHz〜108MHzの北米・欧州・豪州向けFM放送波帯の垂直偏波の平均受信利得が、それぞれ−8.6dB、−9.5dB(ダイポール比)となり、前記FM用のメインアンテナ5と、FM用サブアンテナ5’の2系統のFM用のアンテナでダイバーシティ受信をした結果では、前記88MHz〜108MHzのFM放送波帯の垂直偏波の平均受信利得が−8.3dB(ダイポール比)となり、FM放送波用のアンプやインピーダンスマッチング回路を設けていないにもかかわらず、インピーダンスマッチング回路を設けた場合の平均受信利得(−17dB)と比べて10dBも改善され、非常に優れた受信利得が得られることがわかった。
また、AM放送波については、従来と同様AM放送波帯用アンプによって増幅しているので実用上なんら問題ない。
このようなAM放送波受信用アンテナの水平線条4aと、FM放送波受信用アンテナ5,5’の水平線条を図1に示すように近接かつ容量結合させたことにより、AM放送波とFM放送波のいずれも受信特性を低下させることなく、FM放送波受信用のアンプやインピーダンスマッチング回路が不要となり、AM放送波受信用のアンプとAM帯域遮断コンデンサだけを配設すればよくなった。
この場合、アンプはAM用だけであるので、AM用とFM用の2つのアンプが必要となる場合に比べて、アンプの占める総容積が数分の1以下とコンパクトになり、さらに製作コストも大幅に節減できるようになった。
[実施例2]
図2に示す実施例2は、実施例1と同様に自動車用の後部窓ガラスの防曇用加熱線条の上部余白部に5本の水平線条4aおよびこれと直交する2本の垂直線条4bからなるAM放送波受信用アンテナと、該AM放送波受信用アンテナの両側より挟み込むようにコ字状のFM放送波受信用メインアンテナとサブアンテナ5’を近接して設け、さらに、前記防曇用加熱線条の2つのバスバー3、3’の上端部より上方に補助垂直線条2c、2c’を前記FM放送波受信用メインアンテナ、及びサブアンテナ5’の垂直線条の外側に沿って延ばしたものである。
実施例1と異なる点は、AM放送波受信用アンテナの水平線条4aを5本とし、FM放送波受信用のメインアンテナ5が、第2の給電端子8から、AM放送波受信用アンテナの最外周部に沿って反時計回りにコ字状の線条としたもので、さらに、前記バスバー3、3’の上端部より上方に延ばした補助垂直線条2c、2c’が、前記FM放送波受信用メインアンテナ5、及びサブアンテナ5’の第2の垂直線条5b、5b’に近接し、容量結合させた点である。
実施例1と同様に、前記AM放送波受信用のアンテナ4の第1の給電点7よりAMラジオ放送波帯用アンプ10を介してチューナー14に接続し、FM放送波受信用アンテナ5、5’の第2の給電点8、8’よりFM放送波用アンプやインピーダンスマッチング回路を介さず直接チューナー14に接続した。
また、本発明のAM放送波受信用アンテナ4の各線条長さは以下の通りである。
水平線条4aの各長さ(上部側より)=860mm、900mm、880mm、860mm、580mm
水平線条4a間の間隔=20mm、一番下は10mm
垂直線条4b、4bの各長さ=70mm、70mm
垂直線条4b、4b間の各間隔=460mm
また、本発明のFM放送波受信用アンテナ5、5’の各線条の長さは以下の通りである。
第2の水平線条5a、5a’の各長さ=250mm、240mm
第2の垂直線条5b、5b’の長さ=40mm、30mm
第2の水平線条5c、5c’の長さ=80mm、75mm
FM放送波受信用アンテナ5、5’の第2の水平線条5a、5a’と、AM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4a間の各間隔=5mm
FM放送波受信用アンテナ5の折返し水平線条5cと、防曇用加熱線条2の最上部の加熱線条2a間の間隔=5mm、
FM放送波受信用アンテナ5の折返し水平線条5c’と、防曇用加熱線条2の最上部の加熱線条2a間の間隔は=15mm、
第1の給電点の位置は、ガラス板Gの中心線より155mm右寄りの位置にあり、FM放送波受信用メインアンテナ5用の第2の給電点8の位置は、ガラス板の中心線より155mm左寄り位置にあり、FM放送波受信用サブアンテナ5’用の第2の給電点8’の位置は、ガラス板の中心線より215mm右寄りの位置に設けた。
一方、FM放送波受信用メインアンテナ5の第2の水平線条5aは、AM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4aの左端より265mmの長さ分で近接し、FM放送波受信用サブアンテナ5’の第2の水平線条5a’とAM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4aの右端より200mmの長さ分で近接させ、折返し水平線条5cとAM放送波受信用アンテナ4の最下部の水平線条4aの左端より80mmの長さ分で近接させ、折返し水平線条5c’とAM放送波受信用アンテナ4の最下部の水平線条4aの右端より75mmの長さ分で近接させるようにした。
尚、AM放送波受信用アンテナ4の最上部の水平線条4aと、図示しないフランジの上辺側内側との間隔を30mm離し、最下部の水平線条4aと最上部側の加熱線条2aとの間隔については10mm離すようにした。
これらのAM放送波受信用アンテナ4、FM放送波受信用メインアンテナ5、FM放送波受信用サブアンテナ5’、および加熱用導電線条2、各給電点、バスバー3,3’を銀ペースト等の導電ペーストによりガラス板面にプリントし、焼成して形成する。
このようにして得られた窓ガラス板を自動車の後部窓に装着し、さらに、実施例1と同様に、AM放送波受信用アンテナ4の第1の給電点よりフィーダー線によってAM放送波帯用アンプ10に接続し、FM放送波受信用アンテナ5、5’については、第2の給電点8、8’よりそれぞれAM帯域遮断コンデンサ13、13’を介して、前記AM放送波帯用アンプ10の出力端子に接続して、AM放送電波帯用電波とFM放送波帯用電波を合成した状態でフィーダー線によりチューナー14に接続した。
前記FM用のメインアンテナ5とFM用サブアンテナ5’ でそれぞれ受信をした結果、76MHz〜90MHzの国内向けFM放送波帯の水平偏波の平均受信利得が、それぞれ−15.3dB、−14.6dB(ダイポール比)となり、前記FM用のメインアンテナ5と、FM用サブアンテナ5’の2系統のFM用のアンテナでダイバーシティ受信をした結果では、前記88MHz〜108MHzのFM放送波帯の水平偏波の平均受信利得が−11.4dB(ダイポール比)となり、FM放送波用のアンプやインピーダンスマッチング回路を設けていないにもかかわらず、インピーダンスマッチング回路を設けた場合の平均受信利得(−17dB)と比べて、大幅に受信利得の改善が得られることがわかった。
また、AM放送波については、従来と同様AM放送波帯用アンプによって増幅しているので実用上なんら問題ない。
このようなAM放送波受信用アンテナの水平線条4aと、FM放送波受信用アンテナの第2の水平線条5a、5a’または折返し水平線条5c、5c’を図1に示すように近接かつ容量結合させたことにより、AM放送波とFM放送波のいずれも受信特性を低下させることなく、FM放送波受信用のアンプやインピーダンスマッチング回路が不要となり、AM放送波受信用のアンプとAM帯域遮断コンデンサだけを配設すればよくなった。
この場合、アンプはAM放送波受信用だけであるので、AM放送波受信用とFM放送波受信用の2つのアンプが必要となる場合に比べて、アンプの占める総容積が数分の1以下とコンパクトになり、さらに製作コストも大幅に節減できるようになった。
[実施例3]
図3に示す実施例3は、実施例2の変形例であって、周波数が76〜90MHz帯の国内向けFM放送波受信用として使用するサブアンテナ5’の略コ字状のパターンの先端部の折返し水平線条5c’を2本線とし、AM放送波受信用アンテナ4の上部から3番目の水平線条4aの右側先端部の一部を前記2本の折返し水平線条5c’によって挟むようにして近接させ容量結合したものであり、AM放送波受信用アンテナの水平線条4aは4本としたが、各線条の長さは実施例3とほぼ同じである。
本実施例は、実施例2の変形パターンであるが、前記FM用メインアンテナ5とFM用サブアンテナ5’ でそれぞれ受信をした結果、76MHz〜90MHzの国内向けFM放送波帯の水平偏波の平均受信利得が、それぞれ−16.7dB、−14.6dB(ダイポール比)となり、前記FM用メインアンテナ5と、FM用サブアンテナ5’の2系統のFM用のアンテナでダイバーシティ受信をした結果では、前記88MHz〜108MHzのFM放送波帯の水平偏波の平均受信利得が−11.4dB(ダイポール比)となり、FM放送波用のアンプやインピーダンスマッチング回路を設けていないにもかかわらず、インピーダンスマッチング回路を設けた場合の平均受信利得(−17dB)と比べて、大幅に受信利得の改善が得られることがわかった。
また、AM放送波については、従来と同様AM放送波帯用アンプ10によって増幅しているので実用上なんら問題ない。
このようなAM放送波受信用アンテナと、FM放送波受信用アンテナ5、5’により、AM放送波とFM放送波のいずれも受信特性を低下させることなく、FM放送波受信用のアンプやインピーダンスマッチング回路を不要とすることができた。
このような、AM放送波受信用アンテナ4の第1の給電点よりフィーダー線によってAM放送波帯用アンプ10に接続し、FM放送波受信用のメインアンテナ5、サブアンテナ5’については、第2の給電点8、8’よりAM帯域遮断コンデンサ13、13’を介して、前記AM放送波帯用アンプ10の出力端子に接続して、AM放送電波帯用電波とFM放送波帯用電波を合成した状態でフィーダー線によりチューナー14に接続した。
さらに、FM放送波受信用のメインアンテナ5とサブアンテナ5’については、第2の給電点8、8’よりAM帯域遮断コンデンサ13’を介して、チューナー14に接続し、2つのFM放送波受信用アンテナ5、5’をダイバー受信させるようにしたので、より高い受信特性と、指向特性が得られるようになり、AM放送波とFM放送波のいずれも受信特性を低下させることなく、FM放送波受信用のアンプやインピーダンスマッチング回路を不要とすることができた。
[実施例4]
図4に示す実施例4は、実施例1の変形例であって、周波数が88〜108MHz帯の北米・欧州・豪州向けFM放送波受信用として使用するサブアンテナ5’の略コ字状のパターンの先端部の折返し水平線条5c’を2本線とし、AM放送波受信用アンテナ4の最下部の水平線条4aの右側先端部の一部と、前記2本の折返し水平線条5c’、5c’の下方側とを近接させ容量結合したものであり、各線条の長さは実施例1とほぼ同じである。
本実施例は、実施例1の変形パターンであるが、前記FM用メインアンテナ5とFM用サブアンテナ5’ でそれぞれ受信をした結果、88MHz〜108MHzの北米・欧州・豪州向けFM放送波帯の垂直偏波の平均受信利得が、それぞれ−9dB、−9.5dB(ダイポール比)となり、前記FM用メインアンテナ5と、FM用サブアンテナ5’の2系統のFM用のアンテナでダイバーシティ受信をした結果では、前記88MHz〜108MHzのFM放送波帯の垂直偏波の平均受信利得が−8.5dB(ダイポール比)となり、FM放送波用のアンプやインピーダンスマッチング回路を設けていないにもかかわらず、インピーダンスマッチング回路を設けた場合の平均受信利得(−17dB)と比べて、10dB近くも大幅に受信利得の改善が得られることがわかった。
また、AM放送波については、従来と同様AM放送波帯用アンプ10によって増幅しているので実用上なんら問題ない。
このような、AM放送波受信用アンテナ4の第1の給電点よりフィーダー線によってAM放送波帯用アンプ10に接続し、FM放送波受信用のメインアンテナ5、サブアンテナ5’については、第2の給電点8、8’よりAM帯域遮断コンデンサ13、13’を介して、前記AM放送波帯用アンプ10の出力端子に接続して、AM放送電波帯用電波とFM放送波帯用電波を合成した状態でフィーダー線によりチューナー14に接続した。
さらに、FM放送波受信用のメインアンテナ5とサブアンテナ5’については、第2の給電点8、8’よりAM帯域遮断コンデンサ13’を介して、チューナー14に接続し、2つのFM放送波受信用アンテナ5、5’をダイバー受信させるようにしたので、より高い受信特性と、指向特性が得られるようになり、AM放送波とFM放送波のいずれも受信特性を低下させることなく、FM放送波受信用のアンプやインピーダンスマッチング回路を不要とすることができた。
本発明の車両用後部窓ガラスに設けた実施例1を示す正面図。 本発明の車両用後部窓ガラスに設けた実施例2を示す正面図。 本発明の車両用後部窓ガラスに設けた実施例3を示す正面図。 本発明の車両用後部窓ガラスに設けた実施例4を示す正面図。 本発明の実施例1の周波数特性図。 本発明の実施例2の周波数特性図。
1 窓ガラス板
2 防曇用加熱線条
2a 加熱線条
2b、2b’ 垂直線条
2c、2c’ 補助垂直線条
3、3’ バスバー
4 AM放送波受信用アンテナ
4a 水平線条
4b 垂直線条
5 FM放送波受信用アンテナ
5’ FM放送波受信用サブアンテナ
5a、5a’ 第2の水平線条
5b、5b’ 第2の垂直線条
5c、5c’ 折返し水平線条
7 第1の給電点
8、8’ 第2の給電点
10 AM放送波帯用アンプ
13、13’ AM帯域遮断コンデンサ
14 チューナー

Claims (7)

  1. 車両の後部窓ガラスの防曇用加熱線条(2)の上部余白部に設けるアンテナであって、間隔を隔てて設けた複数本の水平線条(4a)と、該水平線条と直交する少なくとも2本離隔して設けた垂直線条(4b)と、該垂直線条間で、かつ最上部の水平線条上、又は該最上部の水平線条の位置より引出線を介して設けた位置を第1の給電点(7)とするAM放送波受信用のアンテナ(4)と、
    前記AM放送波用アンテナ(4)の最上部の水平線条より上部に設けた第2の給電点(8、8’)より前記AM放送波受信用アンテナ(4)の最外周部の一部に沿って時計回り又は反時計回りの方向に延ばして前記AM放送波用アンテナ(4)を囲み、前記AM放送波受信用アンテナ(4)の水平線条の少なくとも一部に近接させて容量結合するようにしたFM放送波受信用アンテナ(5、5’)とからなり、
    前記FM放送波受信用アンテナ(5、5’)は、第2の給電点(8、8’)より水平方向に延ばした第2の水平線条(5a、5a’)が、前記AM放送波受信用アンテナの水平線条(4a)に近接させて容量結合し、さらに少なくとも片方の第2の水平線条(5a、5a’)先端より前記AM放送波受信用アンテナの複数本の水平線条(4a)の外側に沿って略垂直方向又は円弧状に延ばした第2の垂直線条(5b、5b’)を少なくとも有するL字状、又はコ字状のエレメントとなっており、
    さらに、前記L字状、又はコ字状エレメントの先端部を折返した折返し水平線条(5c、5c’)を1本又は2本とし、AM放送波受信用アンテナの水平線条(4a)の先端部に近接させて容量結合させたことを特徴とする車両用のガラスアンテナ。
  2. 前記第1の給電点(7)を挟み、その両側に設けた2つの第2の給電点(8、8’)のそれぞれより前記FM放送波受信用アンテナ(5、5’)を別々に2系統設け、該2系統のそれぞれをAM放送波受信用アンテナ(4)の最外周部に、時計回りと反時計回りに延ばし、ダイバーシティ受信させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用のガラスアンテナ。
  3. 前記AM放送波受信用アンテナ(4)の水平線条を、前記防曇用加熱線条の水平線条に近接させて容量結合するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用のガラスアンテナ。
  4. 前記防曇用加熱線条(2)のバスバー(3、3’)の上端部より上方に延ばした補助垂直線条(2c、2c’)が、前記FM放送波受信用アンテナ(5、5’)の少なくとも第2の垂直線条(5b、5b’)の外側に沿って近接し、容量結合するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の車両用のガラスアンテナ。
  5. 前記AM放送波受信用アンテナの第1の給電点(7)よりAMラジオ放送波用アンプ(10)を介してチューナー(14)に接続し、FM放送波受信用アンテナの第2の給電点(8、8’)よりアンプやインピーダンスマッチング回路を介さず直接チューナー(14)に接続させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の車両用のガラスアンテナ。
  6. 前記第2の給電点(8、8’)から延ばしたFM放送波受信用アンテナ(5,5’)の先端までの線条長さとして、周波数が76〜90MHz帯の日本国内向けFM放送波受信用アンテナとする時には200〜400mmとし、周波数が88〜108MHz帯の北米・欧州・豪州向けFM放送波受信用アンテナとする時には150〜300mmとして、該FM放送波受信用アンテナの第2の水平線条(5a、5a’)または折返し水平線条(5c、5c’)と、前記AM放送波受信用アンテナの水平線条(4a)とが互いに近接し容量結合する部分の各水平線条の合計長さ、および該部分の線条の間隔を、それぞれ、周波数が76〜90MHz帯の日本国内向けFM放送波受信用アンテナとする時には200〜400mm、2〜30mm、周波数が88〜108MHz帯の北米・欧州・豪州向けFM放送波受信用のアンテナとする時には、150〜400mm、2〜30mmとしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の車両用のガラスアンテナ。
  7. 前記防曇用加熱線条(2)の複数本の水平線条を横切るように設けた垂直線条(2b,2b’)を少なくとも2本設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の車両用のガラスアンテナ。
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