JP2003078319A - 車両用のガラスアンテナ - Google Patents

車両用のガラスアンテナ

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JP2003078319A
JP2003078319A JP2001265972A JP2001265972A JP2003078319A JP 2003078319 A JP2003078319 A JP 2003078319A JP 2001265972 A JP2001265972 A JP 2001265972A JP 2001265972 A JP2001265972 A JP 2001265972A JP 2003078319 A JP2003078319 A JP 2003078319A
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filament
heating
bus bar
glass
antenna
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Hiromasa Fujii
宏征 藤井
Masahiko Sato
誠彦 佐藤
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Central Glass Co Ltd
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Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特にFMラジオ放送波とAMラジオ放送波に対
する受信利得を高めた車両用ガラスアンテナを提供す
る。 【解決手段】 複数の加熱用導電線条と該加熱用導電線
条の両端にバスバーを接続した防曇用加熱線条を車両用
後部窓ガラスに設けた車両用ガラスアンテナにおいて、
該防曇用加熱線条の上部または下部余白部におけるガラ
ス周辺部に給電点を設け、該給電点より加熱用導電線条
と容量結合した第1の水平線条を少なくとも有する第1
のエレメントを接続し、前記給電点より前記バスバーの
外方側に配置した垂直線条を延ばし、その先端又は途中
より分岐してバスバーに接続した第2のエレメントを配
設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車など、後部窓
ガラスに設けたAMラジオ放送波、FMラジオ放送波、
TV放送波などを受信するためのガラスアンテナに関
し、特にFMラジオ放送波とAMラジオ放送波を受信す
るに好適なガラスアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両等の窓ガラスにガラスア
ンテナを設ける場合には、運転者側の前部窓ガラスに設
けると運転者等の視界の邪魔になるので、後部窓ガラス
に設けたアンテナが一般的に採用されている。
【0003】近年、FMラジオ放送波用のガラスアンテ
ナ、AMラジオ放送波用のガラスアンテナについては、
数多くの出願がされており、後部窓ガラスの加熱用導電
線条の上部余白部は、スペースが比較的広くとれ、部位
も高く、比較的容易に受信利得を高めることができるの
で、この上部余白部に設けたガラスアンテナが最も多く
実用化され、出願もされている。
【0004】その中にあって複数本の略水平線条からな
る加熱用導電線条に直交するようにして接続させた垂直
な導電線条を設けて、加熱用導電線条をアンテナとして
利用することも行われていた。
【0005】例えば、加熱用導電線条の上部余白部に設
けたアンテナの一部をこの略水平線条からなる加熱用導
電線条に直交、接続させた特開昭56−42401号な
どや、また、加熱用導電線条のバスバーの外側を延びる
垂直線条を備えたアンテナとして、本出願人も、バスバ
ー沿いに垂直に延びる線条の先端から加熱用導電線条の
上部余白部に短く水平に延びる線条からなるガラスアン
テナを特開昭62−123803号、特開平3−850
04号などとして出願している。
【0006】これらの前記特開昭56−42401号発
明に示されるアンテナは、加熱用導電線条の上部余白部
をほとんど占める割りには、AMラジオ放送波に対して
はある程度の受信利得が得られるとしても、FMラジオ
放送波に対しては充分な受信利得を得ることは困難であ
り、また、特開昭62−123803号などに示される
アンテナは、占有面積は小さいものの、この場合にもA
Mラジオ放送波からTV放送波までの非常に広い帯域に
わたる電波に対して高利得を得ることは困難であった。
【0007】このため、従来のガラスアンテナのエリア
より小さなエリアに設けるアンテナであって、特にFM
ラジオ放送波とAMラジオ放送波に対する受信利得を向
上させたガラスアンテナとして、本出願人によって特開
平10−303627号公報に示すような複数の加熱用
導電線条と該加熱用導電線条の外側に接続されるバスバ
ーが配設された車両用後部窓ガラスに設けた車両用ガラ
スアンテナにおいて下部コーナー部に設けた給電部から
一方のバスバーの外側を垂直に延びる第1の垂直線条と
前記給電部から加熱用導電線条の下部余白部を水平に延
びる水平線条と該水平線条の先端に接続され加熱用導電
線条を直交、接続して上方に延びる第2の垂直線条を少
なくとも具備するようにしたガラスアンテナを開示し
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−303627号公報に示される車両用のガラスア
ンテナは、76〜90MHzの周波数帯域の国内FMラ
ジオ放送波帯に対しては高利得なアンテナ受信性能が得
られるものの、76〜108MHzの周波数帯域である
国内のFMラジオ放送波からテレビジョン放送波VHF
−LOW帯(国外のFMラジオ放送波帯)までの広帯域
の周波数に対しては、高利得なアンテナ受信性能を得る
ことは困難であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような点
に鑑みてなされたものであり、従来のガラスアンテナの
エリアより小さなエリアに設けることができるだけでな
く、FMラジオ放送波からテレビジョン放送波VHF−
LOW帯(国外のFMラジオ放送波帯)までの広帯域の
周波数帯域に対して、高利得なアンテナ受信性能を得ら
れるガラスアンテナの提供を目的とする。
【0010】すなわち、本発明は、複数の加熱用導電線
条と該加熱用導電線条の両端にバスバーを接続した防曇
用加熱線条を車両用後部窓ガラスに設けた車両用ガラス
アンテナにおいて、該防曇用加熱線条の上部または下部
余白部におけるガラス周辺部に給電点を設け、該給電点
より加熱用導電線条と容量結合した第1の水平線条を少
なくとも有する第1のエレメントを接続し、前記給電点
より前記バスバーの外方側に配置した垂直線条を延ば
し、その先端又は途中より分岐してバスバーに接続した
第2のエレメントを配設したことを特徴とする車両用の
ガラスアンテナである。
【0011】あるいは、本発明は、前記第1のエレメン
トが、給電点より開口窓枠の上辺または下辺に沿った第
2の水平線条と、加熱用導電線条の最上線又は最下線に
容量結合した第1の水平線条とを垂直線条で接続したこ
とを特徴とする上述の車両用のガラスアンテナである。
【0012】あるいはまた、本発明は、前記防曇用加熱
線条の複数の加熱用導電線条の一部または全部と直交交
差する垂直線条を少なくとも1本設けたことを特徴とす
る上述の車両用のガラスアンテナである。
【0013】あるいはまた、本発明は、前記加熱用導電
線条と容量結合する第1のエレメントの第1の水平線条
の長さが、近接する加熱用導電線条の長さの1/4以上
であることを特徴とする上述の車両用のガラスアンテナ
である。
【0014】あるいはまた、本発明は、第1のエレメン
トの第1の水平線条と加熱用導電線条間の間隔を1mm
〜10mmの範囲としたことを特徴とする上述のいずれ
かに記載の車両用のガラスアンテナである。
【0015】あるいはまた、本発明は、前記バスバーに
沿った第2のエレメントの垂直線条の長さが、バスバー
の長さの1/4以上であることを特徴とする上述の車両
用のガラスアンテナである。
【0016】あるいはまた、本発明は、第2のエレメン
トの垂直線条とバスバーとの間隔を1mm〜10mmの
範囲としたことを特徴とする上述の車両用のガラスアン
テナである。
【0017】あるいはまた、本発明は、バスバーには少
なくともチョークコイルを介し直流電源を接続したこと
を特徴とする上述の車両用のガラスアンテナである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のアンテナ線条は、前記し
たような構成、すなわち第1のエレメントと、第2のエ
レメントをコーナー近傍に設けた給電点より並列に接続
した構成からなる。
【0019】前記給電点の位置については、図1に示し
たように、車両の後部窓ガラスに設けた防曇用加熱線条
の両端に設けたバスバーの上端または下端とコーナー間
またはその近傍位置に設けることが好ましいが、図2に
示したように、コーナーより上辺開口部または下辺開口
部に沿って中央寄りにずらした位置も本範囲内に含むも
のである。
【0020】また、第1のエレメントは、防曇用加熱線
条の上部または下部余白部に設けられ、該防曇用加熱線
条の最上部側、または最下部側の導電線条に容量結合可
能な第1の水平線条を少なくとも有したものであり、該
水平線条と加熱用導電線条の間隔は、1mmから10m
mが望ましい。
【0021】さらに、前記加熱用導電線条と容量結合す
る第1のエレメントの水平線条の長さが、容量結合する
加熱用導電線条の長さの略1/4以上であることが望ま
しいが、必ずしも略1/4以上とするものではない。
【0022】さらに、前記第1のエレメントは、給電点
より開口窓枠の上辺または下辺に近接して容量結合する
ように沿わせた第2の水平線条を設け、該第2の水平線
条の先端に接続、または途中より分岐した垂直線条を設
け、該垂直線条を第1の水平線条のいずれかの位置に接
続するようにしても良い。
【0023】あるいは、第1のエレメントとして、防曇
用加熱線条の水平な導電線条に容量結合可能な前記第1
の水平線条と、開口窓枠の上辺または下辺に近接して容
量結合するように沿わせた前記第2の水平線条間に、別
の水平線条と垂直線条を組み合わせて接続した構成とし
ても良い。
【0024】また、第2のエレメントについては、前記
給電点より窓枠の開口枠に沿って前記バスバーの外方側
に配置した垂直線条を延ばし、その先端又は途中より分
岐して近接するバスバーに接続したものである。
【0025】前記第2のエレメントの垂直線条とバスバ
ーとの間隔は、1mm〜10mmの範囲とすると、それ
ぞれが高周波的に容量結合するので好ましい。
【0026】また、前記バスバーに沿った第2のエレメ
ントの垂直線条の長さは、バスバーの長さの略1/4以
上とするのが好ましいが、必ずしも略1/4以上とする
ものではない。
【0027】また、左右一対のバスバーのそれぞれに、
少なくともチョークコイルを介して直流電源を接続する
と、AMラジオ放送波受信時に金属ボディに漏洩する電
流を低減させることができ、さらに、バスバーとチョー
クコイル間に高周波コイルを挿入すると、FMラジオ放
送波受信時に金属ボディに漏洩する電流を低減させるこ
とができる。
【0028】前記防曇用加熱線条の複数の加熱用導電線
条の一部または全部と直交交差する垂直線条を少なくと
も1本設けたのは、この垂直線条が防曇用加熱線条とし
てではなく、防曇用加熱線条をアンテナとして受信利得
を向上させるためのものである。
【0029】このように、前記第1のエレメントの第1
の水平線条が、加熱用導電線条の最上線または最下線と
容量結合させることにより、また第2のエレメントの垂
直線条が防曇用加熱線条のバスバーに近接、接続させた
ことにより、第1のエレメント、第2のエレメントと加
熱用導電線条で高周波的にループを形成することとなる
ので、それぞれ加熱用導電線条に載った電波を効率よく
受信できる。
【0030】特にFMラジオ放送波とAMラジオ放送波
に対する受信利得を従来のガラスアンテナのレベルを越
えてホイップアンテナさえ上回る程度にまで高めてい
る。
【0031】前記本発明のアンテナがループ形状を形成
するためには、第1のエレメントの第1の水平線条と加
熱用導電線条の間隔を1〜10mm、該第1の水平線条
の長さを加熱用導電線条の長さの1/4以上、第2のエ
レメントの垂直線条とバスバーの間隔を1〜10mm、
該垂直線条の長さをバスバーの長さの1/4以上とする
ことが必要である。
【0032】補助エレメントについて、本体のアンテナ
には直接接続されないが、加熱用導電線条あるいはバス
バーに接続される補助エレメントや、加熱用導電線条に
直交、接続して延びる垂直線条からなる補助エレメント
は、受信周波数帯域を変えることができるので、車種に
よっては非常に有効である。
【0033】すなわち受信利得のピークをずらすことが
できる。
【0034】本発明のアンテナは、単独でも使用可能で
あるが、本発明のアンテナを左右に設けてもよく、さら
には後部窓ガラスに設けた他のアンテナ、さらには前部
窓ガラスに設けたアンテナ、側部窓ガラスに設けたアン
テナ、ホイップアンテナなどのポールアンテナなどと組
み合わせてダイバーシティ受信しても勿論よい。
【0035】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。
【0036】以下に示す各実施例のガラスアンテナは、
76MHz〜108MHzのFMラジオ放送波に対して
チューニング(受信利得を最適とする長さ、間隔に調
整)した例である。
【0037】実施例1 図1に示すように、車両用の後部窓ガラスに装着される
板ガラス1の車内側表面に、略水平な複数本の加熱用導
電線条2、2、・・・2と、それらの両端に接続したバ
スバー3、3’からなる防曇用加熱線条を設け、該防曇
用加熱線条の上部余白部に設けた第1のエレメント5
と、左側のバスバー3の外側に設けた第2のエレメント
6のそれぞれを左側上部コーナー近傍に設けた給電点1
0に接続したものである。
【0038】第1のエレメント5は、前記防曇用加熱線
条の左側上部コーナー近傍に設けた給電点10より、窓
枠開口部の上辺に沿って略中間部まで延ばした第2の水
平線条5bと、防曇用加熱線条の最上線に近接して設け
た第1の水平線条5aと、第2の水平線条5bの先端と
第1の水平線条5aの略中間部とを垂直線条5cで接続
した。
【0039】第2のエレメント6は、左側バスバー3の
外側に沿って近接するように設けた垂直線条6aを給電
点10に接続すると共に、垂直線条6aの下端をバスバ
ー3の下端部に接続した。
【0040】複数の加熱用導電線条2の全てと、その略
中間部で直交交差する垂直線条8を1本設けた。
【0041】板ガラス1の寸法は、上辺長さA=110
0mm、下辺長さB=1350mm、側辺垂直長さC=
720mmである。
【0042】各線条の長さは以下の通りである。
【0043】 第1のエレメント5の第1の水平線条5aの長さ =1100mm 第2の水平線条5bの長さ = 520mm 垂直線条5cの長さ = 150mm 第1の水平線条5aと加熱用導電線条2間の距離 = 5mm 第2の水平線条5bと窓枠開口部間の距離 = 5mm 第2のエレメント6の垂直線条6aの長さ =470mm 垂直線条6aとバスバー3間の距離 = 5mm 垂直線条6aと窓枠開口部までの距離 = 5mm 垂直線条6aがバスバー3と近接している部分の長さ=410mm バスバー3と該バスバー3に最も近接した金属窓枠の間隔 = 10mm 前記寸法からなるガラスアンテナ4を導電ペーストによ
りプリント、焼成して形成した。
【0044】このようにして得られた板ガラスを自動車
の後部窓ガラスに装着して、さらに両側のバスバー3、
3’には直流電源回路を接続する。高周波コイル11、
11とチョークコイル12を介して一方は直流電源13
に接続され、他方はアースに接続される。
【0045】直流電源回路を接続した状態で、本発明の
アンテナによって、76MHz〜90MHzのFMラジ
オ放送波帯の水平偏波、88〜108MHzの北米、欧
米などの帯域におけるFMラジオ放送波帯の水平偏波を
受信して、ホイップアンテナの受信利得を0dBとした
ときの利得差で表すと、平均でそれぞれ+2.9dB、
+3.9dBとなり、チューニングした88MHz〜1
08MHzの帯域においてホイップアンテナの受信利得
を上回り、非常に良好なアンテナであることがわかる。
【0046】また、そのときの周波数毎の受信利得を表
す周波数特性は図5に示すようになり、76MHz〜1
08MHzの広帯域において高い受信利得が得られるこ
とがわかる。
【0047】また、500KHz〜1800KHzのA
Mラジオ帯の電波を受信して、その受信性能を測定した
ところ、ホイップアンテナの受信性能を全ての帯域でほ
ぼ3dB上回っており、AMラジオ放送波帯に対しても
非常に良好なアンテナであった。
【0048】実施例2 図2に示すように、給電点位置を上部コーナー部より中
央寄りに移動させ、第1のエレメントの第1の水平線条
5aの長さを加熱用導電線条の最上線の長さの2/3程
度とし、第2のエレメントの垂直線条6aについては、
バスバー3の略中間までとし、その先端をバスバー3に
接続したものである。
【0049】複数の加熱用導電線条2の全てと、該加熱
用導電線条2を略三等分する位置で直交交差する垂直線
条8、8を2本設け、右側のバスバー3’の最上部より
上部右側コーナー部に向けて垂直線条を延ばし、その先
端より窓枠開口上辺に沿って上辺の中央近傍位置まで水
平線条とした補助エレメント7を設けた。その他は実施
例1とほぼ同じである。
【0050】補助エレメント7、および垂直線条8、8
の位置やエレメント長さを調整することにより、受信周
波数を広帯域化するのに効果的である。
【0051】板ガラス1の寸法、および各線条の長さ
は、実施例1とほぼ同様であるが、以下に異なる部分に
ついて記載する。
【0052】 第1のエレメント5の第1の水平線条5aの長さ =700mm 第2のエレメント6の垂直線条6aの長さ =250mm 垂直線条6aがバスバー3と近接している部分の長さ=180mm このようにして得られた板ガラスを自動車の後部窓ガラ
スに装着して、さらに両側のバスバー3、3’には直流
電源回路を接続する。チョークコイル12を介して一方
は直流電源13に接続され、他方はアースに接続され
る。
【0053】直流電源回路を接続した状態で、本発明の
アンテナによって、76MHz〜90MHzのFMラジ
オ放送波帯の水平偏波、88〜108MHzの北米、欧
米などの帯域におけるFMラジオ放送波帯の水平偏波を
受信して、ホイップアンテナの受信利得を0dBとした
ときの利得差で表すと、平均でそれぞれ+3.7dB、
+2.4dBとなり、チューニングした88MHz〜1
08MHzの帯域においてホイップアンテナの受信利得
を上回り、非常に良好なアンテナであることがわかる。
【0054】また、500KHz〜1800KHzのA
Mラジオ帯の電波を受信して、その受信性能を測定した
ところ、ホイップアンテナの受信性能を全ての帯域でほ
ぼ3dB上回っており、AMラジオ放送波帯に対しても
非常に良好なアンテナであった。
【0055】実施例3 図3に示すものは、本発明のガラスアンテナ4、4’を
左右に設けて、ダイバーシティ受信できるようにした例
である。
【0056】加熱用導電線条2、2、・・の左側に設け
たガラスアンテナ4は、左コーナー部近傍に給電点10
を設け、第1のエレメント5として、第1の水平線条5
aの長さを加熱用導電線条2、2、・・の最上線の長さ
の1/2程度とし、給電点10から水平に延ばした第2
の水平線条5bも上辺開口辺の略1/2程度の長さとし
て、第1の水平線条5a、第2の水平線条5bのそれぞ
れの途中部分を垂直線条5cでエ字状に接続し、第2の
エレメント6の垂直線条6aとして、バスバー3の下端
近傍迄延ばし、垂直線条6aの中央から下端間の途中に
位置する部分で、バスバー3に接続したものである。
【0057】また、加熱用導電線条2、2、・・の右側
に設けたガラスアンテナ4’は、右コーナー部近傍に給
電点10’を設け、第1のエレメント5’として、第1
の水平線条5a’の長さを加熱用導電線条2、2、・・
の最上線の長さの略1/2程度、給電点10’から水平
に設けた第2の水平線条5b’も上辺開口部の略1/2
程度、第1の水平線条5a’、第2の水平線条5b’の
それぞれの中央側先端部を垂直線条5c’でコ字状に接
続し、第2のエレメントの垂直線条6a’として、バス
バー3’の下端手前迄延ばし、垂直線条のバスバーの上
端位置で、バスバー3’に接続したものである。
【0058】また、複数の加熱用導電線条を上部側と下
部側の2グループに分け、上部側グループについては、
該加熱用導電線条を略三等分する位置で直交交差する垂
直線条8、8を2本設け、下部側グループについては、
該加熱用導電線条を略二等分する位置で直交交差する垂
直線条8’を1本設けて接続した。
【0059】前記垂直線条8、8、8’は、受信周波数
を広帯域化するのに有用である。
【0060】板ガラス1の寸法については、実施例1と
同様である。
【0061】このようにして得られた板ガラスを自動車
の後部窓ガラスに装着して、さらに両側のバスバー3、
3’には直流電源回路を接続する。チョークコイル12
を介して一方は直流電源13に接続され、他方はアース
に接続される。
【0062】直流電源回路を接続した状態で、本発明の
アンテナによって、76MHz〜90MHzのFMラジ
オ放送波帯の水平偏波、88〜108MHzの北米、欧
米などの帯域におけるFMラジオ放送波帯の水平偏波を
受信して、ホイップアンテナの受信利得を0dBとした
ときの利得差で表すと、ガラスアンテナ4は、平均でそ
れぞれ+3.1dB、+1.6dBとなり、ガラスアン
テナ4’は、平均でそれぞれ+1.3dB、+2.6d
Bとなり、チューニングした88MHz〜108MHz
の帯域においてホイップアンテナの受信利得を上回り、
非常に良好なアンテナであることがわかる。
【0063】また、500KHz〜1800KHzのA
Mラジオ帯の電波を受信して、その受信性能を測定した
ところ、ホイップアンテナの受信性能を全ての帯域でほ
ぼ3dB上回っており、AMラジオ放送波帯に対しても
非常に良好なアンテナであった。
【0064】実施例4 図4に示す例は、車両用後部窓ガラスの左辺側に1つの
バスバー3、右辺側に上下に2つのバスバー3’、3”
を並設して加熱用導電線条2、2、・・を接続したコの
字状の防曇用加熱線条であり、該防曇用加熱線条2、
2、・・の左側および上部側にかけて実施例1のガラス
アンテナ4を設け、さらに、他のコーナー部近傍に複数
個のFMサブアンテナおよびTV用アンテナ21〜25
を加熱用導電線条2、2、・・およびバスバー3、
3’、3”に近接して設けたものである。
【0065】また、複数の加熱用導電線条2、2、・・
を上部側と下部側の2グループに分け、それぞれのグル
ープについて、該加熱用導電線条2、2、・・を略二等
分する位置で直交交差する垂直線条8、8を設けて接続
した。
【0066】板ガラス1の寸法については、実施例1と
同様である。
【0067】このようにして得られた板ガラス1を自動
車の後部窓ガラスに装着して、さらにバスバー3’、
3”には直流電源回路を接続する。高周波コイル11、
11とチョークコイル12を介して一方は直流電源13
に接続され、他方はアースに接続される。
【0068】この結果、本発明のアンテナによって、F
Mラジオ放送波帯の受信利得は、実施例1と同等の受信
性能が得られた。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、防曇用加熱線条に近接
させた水平線条と、バスバーに近接かつ接続した垂直線
条を巧みに組み合わせたことにより、特にFMラジオ放
送波帯の水平偏波に対する受信利得を76MHz〜90
MHzの国内FM帯域だけでなく、88MHz〜108
MHzのTV放送波VHF−LOW帯域(国外FM帯
域)まで広帯域に亘ってホイップアンテナの受信レベル
を越える程度にまで高め、さらに、垂直線条の一部から
バスバーに接続することによって、AMラジオ放送波帯
に対してもホイップアンテナの受信レベルを越える程度
にまで受信利得を向上させ、さらにTV放送波の受信も
可能にしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラスアンテナを自動車用後部窓ガラ
スに設けた実施例1を示す正面図。
【図2】本発明のガラスアンテナを自動車用後部窓ガラ
スに設けた実施例2を示す正面図。
【図3】本発明のガラスアンテナを自動車用後部窓ガラ
スに設けた実施例3を示す正面図。
【図4】本発明のガラスアンテナを自動車用後部窓ガラ
スに設けた実施例4を示す正面図。
【図5】本発明の実施例1における周波数特性図。
【符号の説明】
1 板ガラス 2 加熱用導電線条 3、3’、3” バスバー 4、4’ 本発明のアンテナ 5、5’ 第1のエレメント 6、6’ 第2のエレメント 7 補助エレメント 8、8’ 垂直線条 10、10’ 給電点 11 高周波コイル 12 チョークコイル 13 直流電源 21〜25 他のアンテナ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の加熱用導電線条と該加熱用導電線条
    の両端にバスバーを接続した防曇用加熱線条を車両用後
    部窓ガラスに設けた車両用ガラスアンテナにおいて、該
    防曇用加熱線条の上部または下部余白部におけるガラス
    周辺部に給電点を設け、該給電点より加熱用導電線条と
    容量結合した第1の水平線条を少なくとも有する第1の
    エレメントを接続し、前記給電点より前記バスバーの外
    方側に配置した垂直線条を延ばし、その先端又は途中よ
    り分岐してバスバーに接続した第2のエレメントを配設
    したことを特徴とする車両用のガラスアンテナ。
  2. 【請求項2】前記第1のエレメントが、給電点より開口
    窓枠の上辺または下辺に沿った第2の水平線条と、加熱
    用導電線条の最上線又は最下線と容量結合する第1の水
    平線条とを垂直線条で接続したことを特徴とする請求項
    1記載の車両用のガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】前記防曇用加熱線条の複数の加熱用導電線
    条の一部または全部とと直交交差する垂直線条を少なく
    とも1本設けたことを特徴とする請求項1または2のい
    ずれかに記載の車両用のガラスアンテナ。
  4. 【請求項4】前記加熱用導電線条と容量結合する第1の
    エレメントの第1の水平線条の長さが、近接する加熱用
    導電線条の長さの1/4以上であることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか記載の車両用のガラスアンテ
    ナ。
  5. 【請求項5】第1のエレメントの第1の水平線条と加熱
    用導電線条間の間隔を1mm〜10mmの範囲としたこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両
    用のガラスアンテナ。
  6. 【請求項6】前記バスバーに沿った第2のエレメントの
    垂直線条の長さが、バスバーの長さの1/4以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の車両
    用のガラスアンテナ。
  7. 【請求項7】第2のエレメントの垂直線条とバスバーの
    間隔を1mm〜10mmの範囲としたことを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の車両用のガラスアン
    テナ。
  8. 【請求項8】バスバーには少なくともチョークコイルを
    介し直流電源を接続したことを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナ。
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