JP5022351B2 - 綴じ具 - Google Patents
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Description
ムーブメントが、その長手方向の両端に形成された軸部でベース部材に回転可能に支持される。したがって、ベース部材とムーブメントとを連結するために、ピンなどの別部材が不要であり、ピンを受ける多数の軸受部などの構成も不要である。
第1の綴じ片と第2の綴じ片とで形成されるリング状部に穿孔された用紙が綴じ込まれるが、ムーブメントの両端の軸部でベース部材に支持されているため、用紙に力がかかったとき、ムーブメントが変形する可能性がある。そこで、リング状部が形成されたときに、ベース部材およびムーブメントに形成された凸条部と凹条部とが嵌合されるような構成とすることにより、ムーブメントがベース部材に強固に支持され、ムーブメントの変形が防止される。
ムーブメントの軸部およびベース部材の軸受部に形成された挿入溝の断面形状を、円形の一部を削除した形状でかつ円形の半分以上を残した形状とすることにより、軸部が回転可能な状態で、その厚みを小さくすることができる。そのため、ベース部材を表紙などに取り付けたときに、ベース部材からリング状部の上端までの高さを抑えることができ、低背化が可能である。したがって、この綴じ具を取り付けたファイルの薄型化を図ることができる。
リング状部が解除されてリング状部が形成されていた位置から軸部が略90°回転したとき、挿入溝の内壁と軸部との間に空間が生じ、軸部が不安定な状態となって、挿入溝の側面の外部に露出した部分から軸部が外れる可能性がある。そこで、このような状態のときに、挿入溝の断面形状の円形を削除した部分の反対側において、ムーブメントに形成された突起部がベース部材に当接されるようにすることにより、軸受部から軸部が脱落することが防止される。
ベース部材とムーブメントとは、スライド可能に形成することができ、2つの嵌合凹部の一方がリング状部形成時に突出部によって嵌合される位置に形成されることにより、第1の綴じ片と第2の綴じ片とが正確にリング状部を形成するように位置決めされる。また、2つの嵌合凹部を隣接して形成することにより、ムーブメントをスライドさせてリング状部を形成するときと解除するときに、突出部が2つの嵌合凹部の間を乗り越える。そのため、リング状部の形成時および解除時に、クリック感覚を得ることができ、良好な使用感を得ることができる。
また、ムーブメントに形成された軸部やベース部材に形成された軸受部の挿入溝の形状を工夫することにより、綴じ具を低背化することができ、綴じ具を取り付けたファイルの薄型化が可能となる。また、低背化のための構成による軸受部からの軸部の脱落という問題についても、ムーブメントとベース部材の構成を工夫することにより解決することができる。
さらに、ベース部材とムーブメントとをスライド可能に形成したとき、ベース部材とムーブメントに突出部と2つの嵌合凹部とを形成しておくことにより、リング状部を形成するときの第1の綴じ片および第2の綴じ片の位置決めを行うことができ、しかも良好な使用感も得ることができる。
図1は、本発明にかかる一実施の形態である綴じ具の一例を示す斜視図解図である。図2は、ベース部材の斜視図解図である。図3は、図2図示ベース部材の断面図解図であり、(A)は、図2A−A断面図解図であり、(B)は、図2B−B断面図解図であり、(C)は、図2C−C断面図解図であり、(D)は、図2D−D断面図解図である。図4は、ムーブメントの斜視図解図である。図5は、図4図示ムーブメントの断面図解図であり、(A)は、図4A−A断面図解図であり、(B)は、図4B−B断面図解図であり、(C)は、図4C−C断面図解図であり、(D)は、図4D−D断面図解図である。図6は、閉じた状態におけるベース部材とムーブメントを示す斜視図解図である。図7は、閉じた状態におけるベース部材とムーブメントを示す裏面側斜視図解図である。図8は、ムーブメントのスライド開始状態におけるベース部材とムーブメントを示す斜視図解図である。図9は、ムーブメントのスライド開始状態におけるベース部材とムーブメントを示す裏面側斜視図解図である。図10は、綴じ環を開いた状態におけるムーブメントのスライド開始状態におけるベース部材とムーブメントを示す斜視図解図である。図11は、綴じ環を開いた状態における裏面側斜視図解図である。図12は、作動状態を示す図6A−A断面図解図である。
綴じ具10は、ファイル・バインダ類の表紙、特に裏表紙に固定して用いられるに適するリング開閉型綴じ具であり、この綴じ具10が固定されるファイル・バインダ類の表紙1010は、表表紙1012と、裏表紙1014と、前記表表紙1012と裏表紙1014との間において表表紙1012及び裏表紙1014に開閉自在に連設する背表紙1016とを備える。表表紙1012及び裏表紙1014は、背表紙1016寄りに開閉用の表側ヒンジ部1018及び裏側ヒンジ部1020を備える。
綴じ具10は、円環状の綴杆を構成する一対のリング状部を閉じたとき略Oの字のリング状になる、向こう側の第1の綴じ環16及び前記第1の綴じ環16と対になる手前側の第2の綴じ環18とを備え、ABS樹脂等の合成樹脂で一体成形してなる。
この実施の形態においては、ベース部材12の長さ方向にムーブメント14をスライド移動させて、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の閉じた状態を解除させるとともにムーブメント14をベース部材12の幅方向に回転させて、第2の綴じ環18を構成する第2の綴じ片26及び第2の綴じ片28を、第1の綴じ環16を構成する第1の綴じ片22及び第1の綴じ片24から離間する方向すなわちベース部材12の幅方向に回転させることにより、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18を開くことができる。
前記第1の綴じ片22,24と前記第2の綴じ片26,28とが閉じて前記リング状部が形成されたときのベース部材12の前記挿入溝30,32の断面形状は、円形の一部を削除した形状でかつ円形の半分以上を残した形状であり、前記挿入溝30,32の断面形状の円形を削除した部分は、前記第1の綴じ片22,24を形成した面たる上面に相対する位置、すなわち表紙1010に固定される面側に配置される。
この実施の形態においては、挿入溝30は、向こう側において長さ方向にのび、挿入溝32は、手前側において長さ方向にのびており、挿入溝30及び32は、表紙1010に固定される側である下部において開口した、切割部30a及び切割部32aが形成され、且つ、該切割部30a及び32aから挿入溝30及び32に嵌装された軸部60及び62が抜け出ることを防止するための突縁30b及び突縁30c、突縁32b及び突縁32cが形成されている。すなわち、挿入溝30の突縁30b及び突縁30cは、切割部30aに向けて突き出てその間に切割部30aを形成し、また、挿入溝32の突縁32b及び突縁32cは、切割部32aに向けて突き出てその間に切割部32aを形成している。
軸部60,62は、第2の綴じ片26及び第2の綴じ片28がのびる方向(上方向)において短い径を有し、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の開閉方向すなわち第2の綴じ片26及び第2の綴じ片28の回転方向において長い径を有する。
この実施の形態においては、ベース部材12は、第2のベース本体38bにおいて長さ方向における向こう側に形成された第1の凹状部40と、第2のベース本体38bにおいて長さ方向における手前側に形成された第2の凹状部42とを備える。
第2の凹状部42は、第1の綴じ環16の開閉方向に対して交差する方向にのび、第1の綴じ環16を構成する手前側の第1の綴じ片24の基部の左側において、ベース部材12の長さ方向にのびる係止壁42aを備える。
リング状部が形成されたときに、ベース部材12およびムーブメント14に形成された凸条部と凹条部とが嵌合されるような構成とすることにより、ムーブメント14がベース部材12に強固に支持され、ムーブメント14の変形が防止される。
一方、ベース部材12は、ムーブメント14の係止部70,72が当接して、軸受部34及び36から軸部60及び62が脱落することを防止するために、向こう側の第1の当接部44及び手前側の第2の当接部46が形成されている。
係止部70及び72は、軸部60及び62が、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の開いた位置に回転したときに挿入溝30の切割部30a及び挿入溝32の切割部32aから抜け出ることのないように、軸部60及び62が抜け出る方向とは異なる方向に位置して軸部60及び62が切割部30a及び32aの外方へ移動することを妨げることができる部位、例えば、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18を閉じたときに、軸部60及び62の円形の一部を削除した面と直交又は交差するような面を形成されている。
又、ムーブメント14の第2の係止部72は、ムーブメント14の長さ方向における手前側において、第2の綴じ片28の内側の第2の軸部62の近傍に形成されている。
ベース部材12の当接部44及び46は、軸部62が90°回転したときに、軸受部34及び36から軸部60及び62が抜けることを防止することができる位置に形成されている。
この実施の形態においては、第1の当接部44は、第1の綴じ環16が閉じた位置から開いた位置に至るとき、すなわち第1の係止部70及び軸部60が90°回転したときにおける第1の係止部70の下部に位置し、第2の当接部46は、第1の綴じ環16が閉じた位置から開いた位置に至るとき、すなわち第2の係止部72及び軸部62が90°回転したときにおける第2の係止部72の下部に位置している。
このように、挿入溝30,32の切割部30a及び32aから軸部60及び62が抜け出る方向とは反対の方向に位置する上方部において、ムーブメント14に形成された係止部70,72がベース部材12の一部である当接部44及び46に当接されるようにすることにより、軸受部34,36から軸部60,62が脱落することを防止される。
突出部50は、ベース部材12の長さ方向と交差する方向に頂点が連続する、断面略三角形状である。
ムーブメント14は、ベース部材12の受部20に固定され、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18が閉じた状態のときに下方に向き、ベース部材12の受部20の突出部50を形成された面と対向する面に、2つの嵌合凹部80,82を形成されている。
嵌合凹部80,82は、ムーブメント14の長さ方向と交差する方向に谷底が連続する、断面略V字型である。
2つの前記嵌合凹部80,82は、前記ベース部材12と前記ムーブメント14のスライド方向において隣接するように配置されるとともに、一方の前記嵌合凹部80は、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18が閉じて前記リング状部が形成されたときに、前記突出部50が嵌合される位置に配置される。
2つの嵌合凹部80,82の一方がリング状部形成時に突出部50によって嵌合される位置に形成されることにより、第1の綴じ片22,24と第2の綴じ片26,28とが正確にリング状部を形成するように位置決めされる。また、2つの嵌合凹部80,82を隣接して形成することにより、ムーブメント14をスライドさせて第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18のリング状部を形成するときと解除するときに、突出部50が2つの嵌合凹部80,82の間を乗り越える。そのため、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18のリング状部の形成時および解除時に、クリック感覚を得ることができ、良好な使用感を得ることができる。
そして、第1の綴じ片22及び第1の綴じ片24の係合部90と第2の綴じ片26及び第2の綴じ片28の係合部90とは、平面視略同一形状に形成されている。
第2の綴じ片26及び第2の綴じ片28は、基部が太くて先端に至るに従って細くなる綴杆で構成され、先端の係合部90は、その上面が切り欠かれた断面略I字型の第2係合部96,98が形成されている。
第1の綴じ片22の第1係合部92,94は、ムーブメント14を向こう側に向けてスライド移動させて係合を解除することに対応して、向こう側に向かうに従って薄くなるように構成され、向こう側に広く開放され、第1の綴じ片24の第2係合部96,98は、ムーブメント14を向こう側に向けてスライド移動させて係合を解除することに対応して、向こう側に向かうに従って太くなるように構成されている。
また、第2係合部96及び第2係合部98は、第1係合部92及び第1係合部94と接し合う上面96c及び上面98cが円滑な平面である。
而して、第1係合部92及び第1係合部94と第2係合部96及び第2係合部98とは、第1係合部92の下面92cと第2係合部96の上面96cとが接し合い且つ第1係合部94の下面94cと第2係合部98の上面98cとが接し合って、円滑に開閉できる。
第2係合部96,98は、向こう側の端縁の近傍に、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18が不用意に開かないようにするために、第2の綴じ片26及び第2の綴じ片28の開く方向すなわちムーブメント14の長さ方向への移動及び幅方向への回転を規制するための回転を規制するための規制凸部96a,98aが形成されている。
そして、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の基部と頂部との間の長さ(すなわち第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の高さ)は、背表紙1016の背幅と略同等もしくはわずかに長く形成されている。第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の基部と頂部との間の長さ(すなわち第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の高さ)が、背表紙1016の背幅より長く形成されており、表表紙1012の接し合う部分に貫通孔からなる綴じ具嵌挿孔1022,1024が穿設されている。
而して、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18は、綴じ具嵌挿孔1022及び1024に嵌挿されることにより、ムーブメント14の長さ方向への移動を規制されて、不用意に開くことがない。
第2の綴じ片26の第2係合部96の先端は、第1の綴じ片22の第1係合部92の下面が切り欠かれて形成された直線状の接合壁92bと接し合い、且つ第2の綴じ片28の第2係合部98の先端は、第1の綴じ片24の第1係合部94の下面が切り欠かれて形成された直線状の接合壁94bと接し合う。
そして、第1の綴じ片22の先端縁及び第2の綴じ片26の接合壁96bは、第1の綴じ環16の開閉方向と直交するように形成され、第1の綴じ片24の先端縁及び第2の綴じ片28の接合壁98bは、第2の綴じ環18の開閉方向と直交するように形成されている。
そして、第2の綴じ片26の第2係合部96の先端縁及び第1の綴じ片22の接合壁92bは、第1の綴じ環16の開閉方向と直交するように形成され、第2の綴じ片28の第2係合部98の先端縁及び第1の綴じ片24の接合壁94bは、第2の綴じ環18の開閉方向と直交するように形成されている。
固定壁100は、第1の綴じ片22の第1係合部92の手前側において、幅方向にのび且つ下面92cから高さ方向に突き出た突条であり、第1の綴じ片22と第2の綴じ片26とを閉じたときに、第1の綴じ片22の第2係合部96の手前側端と接し合い、ムーブメント14の手前側への移動を規制するように形成され、且つムーブメント14の向こう側への移動を阻止しないように開放されている。
また、第1の綴じ片24の第1係合部94の手前側端には、ムーブメント14の長さ方向への移動を停止させるための第1固定部を構成する固定壁102が形成されている。
固定壁102は、第1の綴じ片24の第1係合部94の手前側において、幅方向にのび且つ下面94cから高さ方向に突き出た突条であり、第1の綴じ片24と第2の綴じ片28とを閉じたときに、第1の綴じ片24の第2係合部98の手前側端と接し合い、ムーブメント14の手前側への移動を規制するように形成され、且つムーブメント14の向こう側への移動を阻止しないように開放されている。
この綴じ具10は、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18が閉じられたリング状を形成しているときに、ムーブメント14の第1の凸状部64がベース部材12の第1の凹状部40に嵌合し、ムーブメント14の第2の凸状部66がベース部材12の第2の凹状部42に嵌合している。
そして、第1の凸状部64は、係止条40aに係止され、且つ第2の凸状部66は、係止壁42aに係止されて、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18が不用意に開くことがない。
このとき、ムーブメント14の突起部70及び72は、ベース部材12の当接部44及び46に当接される。
また、ムーブメント14をムーブメント14の幅方向に回転させたときに、軸部60及び62が下側すなわち裏表紙1014側に張り出すが、表紙1010の撓みと綴じ具10の柔軟性による撓みで吸収されて、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18を開くことができる。
第1の綴じ片22,24と第2の綴じ片26,28とで形成されるリング状部に穿孔された用紙等の被綴じ物が綴じ込まれるが、ムーブメント14の両端の軸部60,62でベース部材12に支持されているため、用紙に力がかかったとき、ムーブメント14が変形する可能性がある。そこで、リング状部が形成されたときに、ベース部材12およびムーブメント14に形成された凸条部と凹条部とが嵌合されるような構成とすることにより、ムーブメント14がベース部材12に強固に支持され、ムーブメント14の変形が防止される。
ムーブメント14の軸部60,62およびベース部材12の軸受部34,36に形成された挿入溝30,32の断面形状を、円形の一部を削除した形状でかつ円形の半分以上を残した形状とすることにより、軸部60,62が回転可能な状態で、その厚みを小さくすることができる。そのため、ベース部材12を表紙などに取り付けたときに、ベース部材12からリング状部の上端までの高さを抑えることができ、低背化が可能である。したがって、この綴じ具10を取り付けたファイルの薄型化を図ることができる。
リング状部が解除されてリング状部が形成されていた位置から軸部60,62が略90°回転したとき、挿入溝30,32の内壁と軸部60,62との間に空間が生じ、軸部60,62が不安定な状態となって、挿入溝30,32の側面の外部に露出した部分から軸部60,62が外れる可能性がある。そこで、このような状態のときに、挿入溝30,32の断面形状の円形を削除した部分の反対側において、ムーブメント14に形成された突起部がベース部材12に当接されるようにすることにより、軸受部34,36から軸部60,62が脱落することが防止される。
ベース部材12とムーブメント14とは、スライド移動可能に形成することができ、2つの嵌合凹部80,82の一方がリング状部形成時に突出部50によって嵌合される位置に形成されることにより、第1の綴じ片22,24と第2の綴じ片26,28とが正確にリング状部を形成するように位置決めされる。また、2つの嵌合凹部80,82を隣接して形成することにより、ムーブメント14をスライド移動させてリング状部を形成するときと解除するときに、突出部50が2つの嵌合凹部80,82の間を乗り越える。そのため、リング状部の形成時および解除時に、クリック感覚を得ることができ、良好な使用感を得ることができる。
図17ないし図20は、綴じ環の係合部を変更した実施の形態を示す図であり、この綴じ具について、以下説明する。
第1の綴じ片22及び第1の綴じ片24は、基部が太くて先端に至るに従って細くなる綴杆で構成され、先端の係合部90は、その下面が切り欠かれた断面略L字型の第1係合部92,94が形成されている。
第2の綴じ片26及び第2の綴じ片28は、基部が太くて先端に至るに従って細くなる綴杆で構成され、先端の係合部90は、その上面が切り欠かれた断面略I字型の第2係合部96,98が形成されている。
そして、第1係合部92,94を構成する第1の綴じ片22,24の先端は、第2係合部96,98を構成する第2の綴じ片26,28の先端と係合するが、第1の綴じ片22,24の先端縁及び第2の綴じ片26,28の先端縁は、前記実施の形態においては第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の開閉方向(すなわちベース部材12の幅方向)と直交するように構成されていたのに対し、この実施の形態の第1の綴じ片22,24の先端縁及び第2の綴じ片26,28の先端縁は、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の開閉方向(すなわちベース部材12の幅方向)と交差する方向にのびるように構成されている。
そして、第1の綴じ片22の先端縁及び第1の綴じ片24の先端縁は、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の開閉方向と交差するように、手前側に向かうに従って長くなる、先鋭型に形成されている。また、第2の綴じ片26の接合壁296b及び第2の綴じ片28の接合壁298bは、第1の綴じ環16及び第2の綴じ環18の開閉方向と交差するように形成されている。
第2の綴じ片26の第2係合部96の先端は、第1の綴じ片22の第1係合部92の下面が切り欠かれて形成された直線状の接合壁292bと接し合い、且つ第2の綴じ片28の第2係合部98の先端は、第1の綴じ片24の第1係合部94の下面が切り欠かれて形成された直線状の接合壁294bと接し合う。
そして、第2の綴じ片26の第2係合部96の先端縁及び第1の綴じ片22の接合壁292bは、第1の綴じ環16の開閉方向と交差するように形成され、第2の綴じ片28の第2係合部98の先端縁及び第1の綴じ片24の接合壁294bは、第2の綴じ環18の開閉方向と交差するように形成されている。
固定壁100は、第1の綴じ片22の第1係合部92の手前側において、幅方向にのび且つ下面92cから高さ方向に突き出た突条であり、第1の綴じ片22と第2の綴じ片26とを閉じたときに、第1の綴じ片22の第2係合部96の手前側端と接し合い、ムーブメント14の手前側への移動を規制するように形成され、且つムーブメント14の向こう側への移動を阻止しないように開放されている。
また、第1の綴じ片24の第1係合部94の手前側端には、ムーブメント14の長さ方向への移動を停止させるための第1固定部を構成する固定壁102が形成されている。
固定壁102は、第1の綴じ片24の第1係合部94の手前側において、幅方向にのび且つ下面94cから高さ方向に突き出た突条であり、第1の綴じ片24と第2の綴じ片28とを閉じたときに、第1の綴じ片24の第2係合部98の手前側端と接し合い、ムーブメント14の手前側への移動を規制するように形成され、且つムーブメント14の向こう側への移動を阻止しないように開放されている。
而して、第1の綴じ片22及び第1の綴じ片24の先端縁側又は第2の綴じ片26の第2係合部96及び第2の綴じ片28の第2係合部98の先端縁側から、綴じ孔が穿設された用箋等の被綴じ物を挿入して綴じ込み易い。
12 ベース部材
14 ムーブメント
16 第1の綴じ環
18 第2の綴じ環
20 受部
22,24 第1の綴じ片
26,28 第2の綴じ片
30 第1の挿入溝
30a 切割部
30b,30c 突縁
32 第2の挿入溝
32a 切割部
32b,32c 突縁
34 第1の軸受部
36 第2の軸受部
38a 第1のベース本体
38b 第2のベース本体
40 第1の凹状部
40a 係止条
42 第2の凹状部
42a 係止壁
44 第1の当接部
46 第2の当接部
50 突出部
58a,58b 固定孔
60 第1の軸部
62 第2の軸部
64 第1の凸状部
66 第2の凸状部
70 第1の係止部
72 第2の係止部
80,82 嵌合凹部
90 係合部
92,94 第1係合部
92a,94a 規制凹部
92b,94b,292b,294b 接合壁
92c,94c 下面
96c,98c 上面
96,98 第2係合部
96a,98a 規制凸部
96b,98b,296b,298b 接合壁
100,102 固定壁
1010 表紙
1012 表表紙
1014 裏表紙
1016 背表紙
1018 表側ヒンジ部
1020 裏側ヒンジ部
1022,1024 綴じ具嵌挿孔
Claims (4)
- ベース部材と、
前記ベース部材の一方面上に延びる第1の綴じ片、
長手方向の両端に形成される軸部を有し、前記軸部で、前記ベース部材の長さ方向にスライド可能で且つ軸部を中心にして回転可能に前記ベース部材に支持されるムーブメントと、
前記ムーブメントの一方面上に延びるように形成され、前記第1の綴じ片と対向して閉じることによりリング状部を形成する第2の綴じ片と、
前記ベース部材および前記ムーブメントの一方に形成される凸状部と、および
前記ベース部材および前記ムーブメントのうち前記凸状部を形成されていない他方に形成される凹状部とを含み、
前記ベース部材は、前記ムーブメントの軸部が挿入される挿入溝を有し、
前記挿入溝は、開口した部に、挿入溝に嵌挿された軸部が抜け出ることを防止するための突縁を形成され、
前記凸状部と前記凹状部とは、前記第1の綴じ片と前記第2の綴じ片とが対向し係合させて閉じることにより前記リング状部が形成されたときに嵌合するように形成されるとともに、ムーブメントをベース部材の長さ方向にスライド移動させて係合を解除することに対応して開放されるとともに第1綴じ片と第2綴じ片との係合を解除させることに対応して回転移動するように開放され、
前記凸状部及び凹状部は、前記ムーブメントのスライド移動する側とは反対側に、ムーブメントの移動を停止させるための第1固定部を構成するとともにムーブメントを回転させて前記第1綴じ片と第2綴じ片とを係合させることに対応して、ムーブメントの回転を規制する第2固定部を構成する、綴じ具。 - 前記ムーブメントの前記軸部が挿入される挿入溝を有し、前記ムーブメントが回転可能となるように前記軸部を支持する2つの軸受部が前記ベース部材に形成され、
前記第1の綴じ片と前記第2の綴じ片とが対向して閉じることにより前記リング状部が形成されたときの前記軸部および前記挿入溝の断面形状が円形の一部を削除した形状でかつ円形の半分以上を残した形状であり、
前記挿入溝の断面形状の円形を削除した部分が前記第1の綴じ片形成面に対向する位置に配置される、請求項1に記載の綴じ具。 - 前記リング状部の係合部が解除されて前記リング状部が形成されていた位置から前記軸部が略90°回転したときに前記挿入溝の断面形状の円形を削除した部分から軸部が抜け出ないようにするために、前記ベース部材に当接される係止部が、前記ムーブメントに形成された、請求項2に記載の綴じ具。
- 前記ベース部材と前記ムーブメントとは、互いにスライド可能に形成され、
前記ベース部材および前記ムーブメントの一方に形成される突出部と、前記ベース部材および前記ムーブメントの他方において前記突出部に嵌合されるように形成される2つの嵌合凹部とが形成され、
2つの前記嵌合凹部は、前記ベース部材と前記ムーブメントのスライド方向において隣接するように配置されるとともに、一方の前記嵌合凹部は、前記リング状部が形成されたときに前記突出部が嵌合される位置に配置される、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の綴じ具。
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