JP4251112B2 - 綴じ具及びファイル - Google Patents

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Description

本発明は、書類等を綴じるための綴じ具及びその綴じ具が適用されるファイルに関する。
従来より、書類を綴じるためのファイルやバインダ等に用いられる綴じ具が、種々案出されている。このような綴じ具のうち、いわゆるリング式綴じ具と呼ばれるものは、中央横断面図を図12に示すように、カバーa1と、カバーa1とは別体の部材である第1連結部a2及び第2連結部a3とからなるベースaと、相互に対をなす第1リング要素b及び第2リング要素cとから構成されているのが通例である。このような綴じ具tの構成として、例えば、ベースaには、第1リング要素b及び第2リング要素cの係り合いを解除する方向にのみ作用力を付与するための開放手段となるコイルバネa4、板バネ、又は線状バネ等を設け、第1リング要素b及び第2リング要素cとに相互に開放状態とする方向のみ作用力を蓄積するように構成したものが考えられている(例えば特許文献1参照)。すなわちコイルバネa4等の開放手段は、第1連結板a2及び第2連結板a3を山形の姿勢とし、第1リング要素bと第2リング要素cとを開放状態とするように力を付与すべく設けられたものである。なお、前記特許文献1では、第1リング要素及び第2リング要素は、それぞれ第1綴じ要素及び第2綴じ要素として記載されている。
特開2003−251973号公報
しかし、上述した特許文献1の構成では、カバーと別体に前記第1連結部及び第2連結部を用意する必要があり、また、前記第1連結部及び第2連結部をカバーに取り付ける工程、及び前記第1連結板及び第2連結板に第1リング要素及び第2リング要素をそれぞれ溶接やかしめ加工等により固定する工程を必要とする。
前者の問題を解決するための態様としては、カバー部と、1対の綴じ要素を支持する支持板部と、前記カバー部の側縁と前記支持板部との側縁との間に介在する折り曲げ部とを一体の部材によって形成するものが考えられている(例えば、特願2004−051006明細書を参照)。ところが、このような構成によっても、前記支持板部に第1リング要素及び第2リング要素をそれぞれ溶接やかしめ加工等により固定する工程を必要とする問題は依然として解決されない。
本発明は、上記問題を解決すべく、すなわち部品点数及び製造工数を削減し、製造コストのさらなる削減を図るべく構成するものである。
すなわち、本発明に係る綴じ具は、表紙体に取り付けられるカバー部と、対をなして設けられ、このカバー部に回動可能に支持される綴じ部材とを具備し、対をなす綴じ部材が、相互に係脱することによりカバー部と共に閉塞状態又は開放状態を形成するリング要素をそれぞれ有するものであって、前記カバー部の一部に、前記綴じ部材を閉塞状態又は開放状態のいずれかに向けて付勢する弾性付勢手段を設けているとともに、前記綴じ部材のそれぞれが、前記リング要素と、前記カバー部に回動可能に支持される回動軸部と、前記弾性付勢手段に当接することにより該弾性付勢手段からの作用を受ける弾性力受部とを1本の線状部材により一体に形成しし、前記カバー部により表紙体と反対側から回転軸部及び弾性力受部を覆っていることを特徴とする。
また、本発明に係るファイルは、表紙体と、この表紙体に取り付けられる上述した綴じ具とを具備することを特徴とする。
このようなものであれば、1本の線状部材である綴じ部材に前記リング要素と前記回動軸部と前記弾性力受部との全てを一体に形成しているので、前記弾性力受部が前記弾性付勢手段に当接して前記綴じ部材を付勢する弾性力を受けるようにでき、従って、上述した特許文献1における第1連結部及び第2連結部に相当する部材が必要なくなり、部品点数を削減することができる。また、これら第1連結部及び第2連結部にリング要素を固定する工程も必要なくなるので、製造工数をも削減することができ、従って製造コストのさらなる削減を図ることができる。
さらなる部品点数の削減を実現できる態様として、前記カバー部の一部を利用して前記弾性付勢手段を設けているものが挙げられる。このようなものであれば、前記カバー部と前記弾性付勢手段とを同一の部材を利用して構成できるからである。また、このような構成を採用すると、前記特許文献1記載の構成のようにカバー部の長手寸法略一杯に延伸する第1連結部及び第2連結部を有する構成と比較して、前記弾性付勢手段はあくまで前記カバー部の一部を利用して構成しているので、閉塞状態から開放状態へ変化させる操作、又はその逆の操作に必要な操作力を少なくでき、スムーズな操作を実現することができるようになる。
このような弾性付勢手段を簡単な加工で実現できる態様として、前記カバー部の弾性付勢手段を、折曲加工により形成しているものが挙げられる。
前記弾性付勢手段のバネ係数が小さいものであっても前記綴じ部材を効果的に付勢できる態様として、前記綴じ部材の回動軸部が、前記カバー部の両側縁部においてそれぞれ支持されているとともに、前記弾性力受部が、前記回動軸部よりもカバー部の巾方向中央部寄りに位置し、前記弾性付勢手段から前記回動軸部の中心軸周りに回動する方向への弾性力を受けるものが挙げられる。このようなものであれば、前記弾性力受部を前記回動軸部からカバー部の巾方向中央部寄りに偏倚させているので、前記綴じ部材が前記弾性力受部を介して受ける作用のモーメントを大きくできるからである。また、前記弾性力受部の前記回動軸部からの偏倚量を調整して前記綴じ部材が前記弾性力受部を介して受ける力のモーメントを調整することもできる。
さらに、前記開放状態において開放幅を大きくできるようにするための構成として、前記カバー部の前記弾性力受部に対向する位置に、前記開放状態において前記弾性力受部を収納可能な収納部を離間する方向に突出させて設けているものが挙げられる。このようなものであれば、前記弾性力受部を前記収納部に収納させることにより、前記リング要素をさらに外側に移動させることができるようになるからである。
前記綴じ部材を開放状態に変化させる操作を簡単に行えるようにするとともに、前記綴じ部材同士を密着させることができる構成として、前記弾性付勢手段が前記綴じ部材を開放状態に向かう側に付勢するものであって、一方の綴じ部材に設けたリング要素の先端部に係合部を設けるとともに、他方の綴じ部材に設けたリング要素の先端部に前記係合部と係合可能な被係合部を設け、これら係合部と被係合部とを係合して前記カバー部と共に閉塞状態を形成している際に、前記弾性付勢手段からの作用によりこれら係合部と被係合部とが密着する構成を有するものが挙げられる。このようなものであれば、前記係合部と被係合部との係合を解除すれば前記綴じ部材は開放状態に付勢されるからである。
前記綴じ部材を開放状態に変化させる操作をさらに簡単に行えるようにするための構成として、対をなす綴じ部材のうちの一方の両端部にリング要素を設け、それぞれのリング要素の先端部に係合部を互いに離反させて設けているとともに、対をなす綴じ部材のうちの他方の両端部にリング要素を設け、それぞれのリング要素の先端部に被係合部を互いに対向させて設けているものが挙げられる。このようなものであれば、前記一方の綴じ部材の2つのリング要素を互いに相寄る方向に押圧することにより前記係合部と前記被係合部との係合が解除されるからである。
カバー部の一部に前記綴じ部材を付勢する弾性付勢手段を設けているとともに、1本の線状部材にリング要素と弾性力受部とを一体に形成しているので、前記弾性力受部が前記弾性付勢手段に当接して前記綴じ部材を付勢する弾性力を受けるようにでき、部品点数及び製造工数を削減することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施形態に係るファイルFは、綴じ穴を設けた書類等をその内側に綴じ込むことにより、書類等を整理・保管するために使用されるものであって、背表紙11、表表紙12及び裏表紙13を備えた表紙体1と、裏表紙13の内面にリベットLを介して装着された綴じ具Tとから構成したものである。
この綴じ具Tは、図2〜図8に示すように、表紙体1に取り付けられるカバー部2と、書類等に設けた綴じ穴を挿通する第1リング要素31を有しカバー部2に回動可能に支持される第1綴じ部材3と、前記第1綴じ部材3と対をなして設けられ、書類等に設けた綴じ穴を挿通する第2リング要素41を有しカバー部2に回動可能に支持される第2綴じ部材4により構成される。そして、前記第1リング要素31及び第2リング要素41は、前記カバー部2と閉リングを形成する閉塞状態と、前記第1リング要素31と第2リング要素41との間が離間する開放状態との間を変化可能である。前記閉塞状態においては、前記図2に斜視図、前記図3に底面斜視図、前記図4の実線に平面図、前記図5の実線に底面図、前記図6の実線に前記図4における中央横断面図がそれぞれ示されるような形状をとる。一方、前記開放状態においては、前記図4の想像線に平面図、前記図5の想像線に底面図、前記図6の想像線に前記図4における中央横断面図、前記図7に斜視図、前記図8に底面斜視図がそれぞれ示されるような形状をとる。なお、本実施形態では綴じ具Tを裏表紙13に取り付けた態様を示しているが、斯かる綴じ具Tは背表紙11や表表紙12に取り付けて使用することができるのはいうまでもない。
具体的には、カバー部2は、特に限定されるものではないが例えば薄肉のステンレス材からなり、下方(裏表紙13側)へ開口した状態で裏表紙13に取り付けられるものである。このカバー部2の上壁2gは、中央部が最大高さとなる湾曲形状をした細長い形状としており、この上壁2gの長手方向の両端部は半円弧状で形成されており後述する取付面部2aの一部を切り欠いた形状としている。そして、前記カバー部2の上壁2gの長手方向の両端部は、裏表紙13に当接して取り付けられる一対の段押しされた取付面部2a、2aを形成し、この取付面部2a、2aの面内略中央部には、前記リベットLを挿通させるためのリベット穴2b、2bを各々1つずつ形成している。また、前記カバー部2の上壁2gの両側端部のうち、長手方向中央部には、長手方向に亘って内側方に折り曲げられる一対の突片2c、2cを折り曲げ線(図示省略)を境に連続して形成しており、これら突片2c、2cを内側方に向けて略水平に折り曲げている。すなわち、前記突片2c、2cは、カバー部2の長手寸法の一部にのみ形成している。これら突片2c、2cは、後述するように、第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4にそれぞれ設けた弾性力受部33、43に当接し、弾性力によりこれら弾性力受部33、43に上方に向かう方向へ作用を加えて第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4を開放状態に向けて付勢する弾性付勢手段として機能する。一方、前記カバー部2の上壁2gの両側端部のうち、前記一対の突片2c、2cを形成した以外の箇所には、第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4にそれぞれ設けた回動軸部32、42を支持する軸支持部2f、2fをそれぞれ設け、この軸支持部2f、2fを介して第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4を前記回動軸部32、42の中心軸周りに回動可能に支持している。さらに、前記カバー部2の上壁2gの一側端部には、第1綴じ部材3を通過させるための一対の第1スロット穴2d、2dが所定距離を離間させて形成し、また、一方の側端部には、前記第1スロット穴2d、2dに対応付けて第2綴じ部材4を通過させるための一対の第2スロット穴2e、2eを形成している。
しかして、第1綴じ部材3は、前記第1リング要素31と、前記カバー部2に回動可能に支持される回動軸部32と、前記突片2cに当接することにより該突片2cからの作用を受ける弾性力受部33とを1本の線状部材により一体に形成したものである。また、第2綴じ部材4は、前記第2リング要素41と、前記カバー部2に回動可能に支持される回動軸部42と、前記突片2cに当接することにより該突片2cからの作用を受ける弾性力受部43とを1本の線状部材により一体に形成したものである。
さらに詳述すると、第1綴じ部材3は、1本の線材の両端部に正面視半円弧状をなす前記第1リング要素31、31を起立させて形成しているとともに、残りの部分は前記カバー部2の長手方向に沿って延伸している。前記第1リング要素31、31の先端部には、鉤状をなす係合部311、311を互いに離反させて設けている。前記第1リング要素31に隣接する部分に回動軸部32、32を形成し、これら回動軸部32、32を前記カバー部2の軸支持部2f、2fを介してカバー部2の幅方向一側縁部に支持させている。そして、長手方向中央部には弾性力受部33を形成している。この弾性力受部33は、前記回動軸部32、32よりもカバー部2の巾方向中央部寄りに位置し、前記突片2cから上向きの作用を受け、前記回動軸部32の中心軸周りに回動する方向へ付勢されている。そして、この第1綴じ部材3のうち前記第1リング要素31、31を除く部分、すなわち回動軸部32、32及び弾性力受部33は前記カバー部2の下方、すなわち表紙体11側に収納している。一方、前記第1リング要素31、31は、前記第1スロット穴2d、2dを通過して上方に突出している。
一方、第2綴じ部材4は、1本の線材の両端部に正面視逆L字状をなす前記第2リング要素41、41を起立させて形成しているとともに、残りの部分は前記カバー部2の長手方向に沿って延伸している。前記第2リング要素41、41の先端部には、鉤状をなし、前記係合部311、311に係合可能な被係合部411、411を互いに対向させて設けている。前記第2リング要素41に隣接する部分に回動軸部42、42を形成し、これら回動軸部42、42を前記カバー部2の軸支持部2f、2fを介してカバー部2の幅方向他側縁部に支持させている。そして、長手方向中央部には弾性力受部43を形成している。この弾性力受部43は、前記回動軸部42、42よりもカバー部2の巾方向中央部寄りに位置し、前記突片2cから上向きの作用を受け、前記回動軸部42の中心軸周りに回動する方向へ付勢されている。そして、この第2綴じ部材4のうち前記第2リング要素41、41を除く部分、すなわち回動軸部42、42及び弾性力受部43は前記カバー部2の下方、すなわち表紙体11側に収納している。一方、前記第2リング要素41、41は、前記第2スロット穴2e、2eを通過して上方に突出している。
そして、閉塞状態においては、前記第1綴じ部材3及び前記第2綴じ部材4の弾性力受部33、43がそれぞれ上向きの作用を受けているので、第1リング要素31及び第2リング要素41はそれぞれ回動軸部32、42の中心軸周りに回動して互いに離間しようとする作用を受けている。しかし、それぞれ鉤状をなす係合部311と被係合部411とが係合しているので、前記作用はこれら係合部311と被係合部411とを密着させる作用として働く。
一方、開放状態においては、前記突片2cと前記弾性力受部33、43との間に作用は発生しない。
前記カバー部2の前記弾性力受部33、43に対向する位置に、収納部2hを表紙体1から離間する方向に突出させて設けていて、開放状態においては綴じ部材3、4を前記係合部311と被係合部411とが互いに離間する方向に回動させて前記弾性力受部33、43をこの収納部2hに収納することができる。これら弾性力受部33、43は、前記収納部2hの上壁に当接する箇所まで回動可能であり、これら弾性力受部33、43が前記収納部2hの上壁に当接した際に前記係合部311と被係合部411との離間幅が最大となる。
この綴じ具Tを閉塞状態から開放状態に変化させるには、前記第1リング要素31、31を互いに相寄る方向に操作力を加えて内向きに撓ませ、前記係合部311と前記被係合部411との係合を解除させるとよい。すると、前記突片2cが前記第2綴じ部材4の弾性力受部43に上向きの作用を加え、第2綴じ部材4を開放状態側に付勢する。次いで、前記突片2cが前記第1綴じ部材3の弾性力受部33にも上向きの作用を加え、第1綴じ部材3も開放状態側に付勢する。そして、前記突片2cは弾性力により前記図6の実線に示す位置から想像線に示す位置に移動する。
逆に、この綴じ具Tを開放状態から閉塞状態に変化させるには、前記第1リング要素31、31と前記第2リング要素41、41と、前記突片2cからの弾性力に抗して前記係合部311と前記被係合部411とが係合するまで相寄る方向に移動させるとよい。このとき、前記突片2cは前記図6の実線に示す位置から想像線に示す位置に移動し、弾性力受部33、43に弾性力を作用させる。
以上に述べたように、本実施形態では、第1綴じ部材3が、第1リング要素31、回転軸部32、及び弾性力受部33を1本の線状部材により一体に形成したものであるとともに、第2綴じ部材4が、第2リング要素41、回転軸部42、及び弾性力受部43を1本の線状部材により一体に形成したものであり、さらに前記カバー部2の一部に形成した前記突片2cと前記弾性力受部33、43とが当接して第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4を開放状態に向けて付勢している。従って、特許文献1等に記載の構成と異なり、カバー部2と別体に第1リング要素31又は第2リング要素41と接続する連結部が必要なく、さらに、このような連結部をカバー部2に取り付ける工程や第1リング要素31又は第2リング要素41をこのような連結部に取り付ける工程が省略できる。すなわち、部品点数及び工数を削減し、このような綴じ具Tや、このような綴じ具Tを利用するファイルFの製造コストを削減することが可能になる。
また、前記カバー部2の一部である突片2cに、弾性付勢手段としての機能を与えているので、第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4を付勢するための特別な部材が必要なく、部品点数のさらなる削減を実現できる。さらに、前記突片2cは前記カバー部2の長手寸法の一部にのみ形成しているので、閉塞状態から開放状態へ変化させる操作、又はその逆の操作に必要な操作力を特許文献1記載の構成よりも少なくでき、スムーズな操作を実現することができる。
加えて、前記カバー部2の一部である突片2cを折り曲げ加工により形成しているので、弾性付勢手段を非常に簡単な加工により形成することができる。さらに、この突片2cはカバー部2の上壁2g下方に位置し、紙葉類を綴じる第1及び第2のリング要素31、41はカバー部2の上壁2g上方に位置しているので、突片2cと紙葉類とが干渉せず、突片2cが紙葉類の出し入れの妨げになることがない。
前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4の回動軸部32、42が、前記カバー部2の両側縁部においてそれぞれ支持されているとともに、前記弾性力受部33、43が、前記回動軸部32、42よりもカバー部2の巾方向中央部寄りに位置し、前記突片2cから前記回動軸部32、42の中心軸周りに回動する方向への弾性力をそれぞれ受けるので、前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4が前記弾性力受部33、43を介して受ける作用のモーメントを大きくでき、従って前記突片2cのバネ係数が小さいものであっても前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4を効果的に付勢できる。また、前記弾性力受部33、43の前記回動軸部32、42からの偏倚量を調整して前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4が前記弾性力受部33、43を介して受ける力のモーメントを調整することもできる。
さらに、前記カバー部2の前記弾性力受部33、43に対向する位置に、前記開放状態において前記弾性力受部33、43を収納可能な収納部2hを表紙体から離間する方向に突出させて設けているので、前記弾性力受部33、43を前記収納部2hに収納させることにより、前記第1リング要素31及び第2リング要素41をさらに外側に移動させることができるようになり、従って前記開放状態において開放幅を大きくできる。
前記突片2cが前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4を開放状態に向かう側に付勢し、前記第1リング要素31の先端部に係合部311を設けるとともに、前記第2リング要素の先端部に前記係合部311と係合可能な被係合部411を設け、これら係合部311と被係合部411とが係合して前記カバー部2と共に閉塞状態を形成している際に、前記突片2cからの作用によりこれら係合部311と被係合部411とが密着する構成を有するので、前記係合部311と被係合部411との係合を解除すれば前記前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4は開放状態に付勢される。従って、前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4を開放状態に変化させる操作を簡単に行えるようにしつつ、前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4同士を密着させることができる。
そして、第1綴じ部材3の両端部に第1リング要素31、31を設け、第1リング要素31、31それぞれの先端部に係合部311、311を互いに離反させて設けているとともに、第2綴じ部材4の両端部に第2リング要素41、41を設け、第2リング要素41、41それぞれの先端部に被係合部411、411を互いに対向させて設けているので、第1リング要素31、31を互いに相寄る方向に押圧することにより前記係合部311、311と前記被係合部411、411との係合が解除される。すなわち、綴じ具Tをこのように構成することにより、前記第1綴じ部材3及び第2綴じ部材4を開放状態に変化させる操作を、第1リング要素31、31を相寄る方向に引き寄せるように摘む簡単な操作により行うことができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
例えば、図9の(a)に平面図、同図の(b)に底面図を示すように、上述した実施形態における第1及び第2綴じ部材3、4を2対設け、4穴ファイルに対応させる態様の綴じ具T2が考えられる。
また、図10に底面図を示すように、カバー部2の一部に、前記第1及び第2綴じ部材3、4を閉塞状態に向けて付勢する弾性付勢手段9を形成してなる綴じ具T3も考えられる。
さらに、図11に中央横断面図をそれぞれ示すように、カバー部2の長手寸法の一部に、表紙体から離間する側に突出する正面視山形の板状をなす弾性付勢手段たる板バネ20を接続し、この板バネ20に上述した実施形態における弾性力受部33、43を当接させ、前記弾性力受部33、43に表紙体から離間する側に向かう板バネ20の弾性力を作用させて開放状態に向け付勢する態様の綴じ具T4も考えられる。このようなものであっても、綴じ部材に、リング要素、回転軸部、及び弾性力受部の全てを1本の線状部材により一体に形成したものであれば、特許文献1記載の構成における連結部を省略できる効果、及び前記連結部にリング要素を取り付ける作業を省略できる効果は少なくとも得られる。
そして、上述した実施形態における収納部は、弾性付勢手段とカバー部の上壁との間に十分な空間がある場合には必ずしも設けなくともよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
本発明の一実施形態に係るファイルを示す斜視図。 同実施形態に係る綴じ具の閉塞状態を示す斜視図。 同実施形態に係る綴じ具の閉塞状態を示す底面斜視図。 同実施形態に係る綴じ具の閉塞状態及び開放状態を示す平面図。 同実施形態に係る綴じ具の閉塞状態及び開放状態を示す底面図。 図4における中央横断面図。 同実施形態に係る綴じ具の開放状態を示す斜視図。 同実施形態に係る綴じ具の開放状態を示す底面斜視図。 本発明の他の実施形態に係る綴じ具を示す平面図及び底面図。 同実施形態に係る綴じ具の閉塞状態及び開放状態を示す底面図。 本発明の他の実施形態に係る綴じ具を示す中央横断面図。 従来の綴じ具を示す中央横断面図。
符号の説明
F…ファイル
1…表紙体
T、T2、T3、T4…綴じ具
2…カバー部
2c…突片(弾性付勢手段)
2h…収納部
20…板バネ(弾性付勢手段)
3…第1綴じ部材
31…第1リング要素
311…係合部
32…回動軸部
33…弾性力受部
4…第2綴じ部材
41…第2リング要素
411…被係合部
42…回動軸部
43…弾性力受部
9…弾性付勢手段

Claims (14)

  1. 表紙体に取り付けられるカバー部と、対をなして設けられ、このカバー部に回動可能に支持される綴じ部材とを具備し、対をなす綴じ部材が、相互に係脱することによりカバー部と共に閉塞状態又は開放状態を形成するリング要素をそれぞれ有するものであって、
    前記カバー部の一部に、前記綴じ部材を閉塞状態又は開放状態のいずれかに向けて付勢する弾性付勢手段を設けているとともに、
    前記綴じ部材のそれぞれが、前記リング要素と、前記カバー部に回動可能に支持される回動軸部と、前記弾性付勢手段に当接することにより該弾性付勢手段からの作用を受ける弾性力受部とを1本の線状部材により一体に形成し、回転軸部及び弾性力受部を前記カバー部の表紙体側に収納し、これら回転軸部及び弾性力受部を前記カバー部により覆っているものであることを特徴とする綴じ具。
  2. 前記カバー部の一部を利用して前記弾性付勢手段を設けていることを特徴とする請求項1記載の綴じ具。
  3. 前記カバー部の弾性付勢手段を、折曲加工により形成していることを特徴とする請求項2記載の綴じ具。
  4. 前記綴じ部材の回動軸部が、前記カバー部の両側縁部においてそれぞれ支持されているとともに、前記弾性力受部が、前記回動軸部よりもカバー部の巾方向中央部寄りに位置し、前記弾性付勢手段から前記回動軸部の中心軸周りに回動する方向への弾性力を受けることを特徴とする請求項1、2又は3記載の綴じ具。
  5. 前記カバー部の前記弾性力受部に対向する位置に、前記開放状態において前記弾性力受部を収納可能な収納部を表紙体から離間する方向に突出させて設けていることを特徴とする請求項4記載の綴じ具。
  6. 前記弾性付勢手段が前記綴じ部材を開放状態に向かう側に付勢するものであって、一方の綴じ部材に設けたリング要素の先端部に係合部を設けるとともに、他方の綴じ部材に設けたリング要素の先端部に前記係合部と係合可能な被係合部を設け、これら係合部と被係合部とを係合して前記カバー部と共に閉塞状態を形成している際に、前記弾性付勢手段からの作用によりこれら係合部と被係合部とが密着する構成を有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の綴じ具。
  7. 対をなす綴じ部材のうちの一方の両端部にリング要素を設け、それぞれのリング要素の先端部に係合部を互いに離反させて設けているとともに、対をなす綴じ部材のうちの他方の両端部にリング要素を設け、それぞれのリング要素の先端部に被係合部を互いに対向させて設けていることを特徴とする請求項6記載の綴じ具。
  8. 表紙体と、この表紙体に取り付けられる綴じ具とを具備し、該綴じ具に、表紙体に取り付けられるカバー部と、対をなして設けられ、このカバー部に回動可能に支持される綴じ部材とを具備し、対をなす綴じ部材が、相互に係脱することによりカバー部と共に閉塞状態又は開放状態を形成するリング要素をそれぞれ有するものであって、
    前記カバー部の一部に、前記綴じ部材を閉塞状態又は開放状態のいずれかに向けて付勢する弾性付勢手段を設けているとともに、
    前記綴じ部材のそれぞれが、前記リング要素と、前記カバー部に回動可能に支持される回動軸部と、前記弾性付勢手段に当接することにより該弾性付勢手段からの作用を受ける弾性力受部とを1本の線状部材により一体に形成し、回転軸部及び弾性力受部を前記カバー部の表紙体側に収納し、これら回転軸部及び弾性力受部を前記カバー部により覆っていることを特徴とするファイル。
  9. 前記カバー部の一部を利用して前記弾性付勢手段を設けていることを特徴とする請求項8記載のファイル。
  10. 前記カバー部の弾性付勢手段を、折曲加工により形成していることを特徴とする請求項9記載のファイル。
  11. 前記綴じ部材の回動軸部が、前記カバー部の両側縁部においてそれぞれ支持されているとともに、前記弾性力受部が、前記回動軸部よりもカバー部の巾方向中央部寄りに位置し、前記弾性付勢手段から前記回動軸部の中心軸周りに回動する方向への弾性力を受けることを特徴とする請求項8、9又は10記載のファイル。
  12. 前記カバー部の前記弾性力受部に対向する位置に、前記開放状態において前記弾性力受部を収納可能な収納部を表紙体から離間する方向に突出させて設けていることを特徴とする請求項11記載のファイル。
  13. 前記弾性付勢手段が前記綴じ部材を開放状態に向かう側に付勢するものであって、一方の綴じ部材に設けたリング要素の先端部に係合部を設けるとともに、他方の綴じ部材に設けたリング要素の先端部に前記係合部と係合可能な被係合部を設け、これら係合部と被係合部とを係合して前記カバー部と共に閉塞状態を形成している際に、前記弾性付勢手段からの作用によりこれら係合部と被係合部とが密着する構成を有することを特徴とする請求項8、9、10、11又は12記載のファイル。
  14. 対をなす綴じ部材のうちの一方の両端部にリング要素を設け、それぞれのリング要素の先端部に係合部を互いに離反させて設けているとともに、対をなす綴じ部材のうちの他方の両端部にリング要素を設け、それぞれのリング要素の先端部に被係合部を互いに対向させて設けていることを特徴とする請求項13記載のファイル。
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