JP5022300B2 - 難燃性樹脂組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、難燃性樹脂組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネスに関する。
自動車や電子機器においては、部品間の電気的接続のために絶縁電線が用いられる。このような絶縁電線は、導体と、導体を被覆する絶縁層とを備えており、絶縁層を構成する絶縁材料としては、難燃性、耐油性、耐水性、絶縁性等に優れた特性を有することから、ポリ塩化ビニル樹脂が最も一般的に用いられている。近年では、環境や人体への影響の懸念から安定剤として鉛を使用しない非鉛ポリ塩化ビニル樹脂が主流となっている。
しかしながら、上記絶縁材料は、分子構造中にハロゲンである塩素原子を含有し、焼却時に有毒、有害な塩素ガスを発生する。そのため、より安全性の高いいわゆるエコマテリアルを使用した塩化ビニル電線代替品が検討されている。
このようなエコマテリアルとして、ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)及びエチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA)などのエチレン系材料や、それらとポリプロピレン(PP)、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)、スチレン系エラストマなどのポリオレフィンをブレンドした複合樹脂をベースに、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物を多量に添加してなるものが挙げられる(例えば特許文献1参照)。
特許第3358228号公報
ところで、絶縁電線は、難燃性、耐摩耗性、耐外傷性及び耐熱性に優れることが望ましい。
しかし、上記特許文献1に記載の絶縁材料においては、難燃剤である金属水酸化物が多量に含まれている。このため、その絶縁材料を用いて得られる絶縁電線については、高い難燃性を実現することが可能であるものの、機械的強度の低下が誘起されるために十分な耐摩耗性が得られず、また、外的要因によって電線被覆材表面に外傷が発生することがある。
ここで、十分な耐摩耗性を有する絶縁電線を実現するためには、絶縁電線の絶縁材料の硬度を増加させる、即ち、結晶化度を増加させる必要があるが、絶縁材料の硬度を増加させると耐熱性が低下する。即ち、耐摩耗性と耐熱性とはトレードオフの関係にある。従って、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性にも優れた絶縁電線を実現することは困難とされていた。なお、本明細書において、「耐熱性」とは、「加熱変形性」を意味し、絶縁電線が外圧によって凹まされた状態で耐電圧性を有することを意味する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性にも優れた絶縁電線を実現できる難燃性樹脂組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、金属水酸化物粒子を含む難燃剤粒子と特定の樹脂との界面に特定の物質を介在させ、かつこの難燃剤粒子の合計量が上記特定の樹脂に対して特定の比率で含まれるようにすることによって、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性をも効果的に向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち本発明は、エチレンに由来する構造単位を70質量%以上含むエチレンプロピレンジエンゴム(以下、「EPDM」と呼ぶ)と、酢酸ビニル(以下、「VA」と呼ぶ)に由来する構造単位を20質量%以上含むエチレン酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」と呼ぶ)と、金属水酸化物粒子を含む難燃剤粒子と、を含有し、前記エチレンプロピレンジエンゴム及び前記酢酸ビニル共重合体の混合樹脂100質量部に対して、前記難燃剤粒子が50〜200質量部の割合で含まれており、前記難燃剤粒子の表面にシランカップリング剤が付着しており、前記混合樹脂100質量部において、前記エチレンプロピレンジエンゴムが30〜70質量部の割合で含まれていること、を特徴とする難燃性樹脂組成物である。
この難燃性樹脂組成物によれば、難燃剤粒子の表面にシランカップリング剤が付着している。即ち、難燃剤粒子と、EPDM及びEVAの混合樹脂との界面には、シランカップリング剤が介在している。加えて、本発明の難燃性樹脂組成物においては、樹脂として、エチレンに由来する構造単位を70質量%以上含むエチレンプロピレンジエンゴムと、酢酸ビニルに由来する構造単位を20質量%以上含むエチレン酢酸ビニル共重合体とが用いられ、混合樹脂100質量部において、エチレンプロピレンジエンゴムが30〜70質量部の割合で含まれている。このような構成の難燃性樹脂組成物を用いて絶縁電線を製造することにより、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性にも優れた絶縁電線を実現することが可能となる。
上記効果が得られる理由はいまだ明らかではないが、本発明者らは、(i)シランカップリング剤によって、EPDM及びEVAの混合樹脂とシランカップリング剤との間、及び難燃剤粒子とシランカップリング剤と間のイオン的な分子間相互作用が強まり、EPDM及びEVAの混合樹脂と難燃剤粒子との結合が補強されること、及び(ii)EPDMとEVAとをバランスよく配合し、難燃性樹脂組成物中にゴム成分を適切な割合で含有させることが、絶縁電線の難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性をも向上させ得る原因となっているのではないかと推測している。
なお、難燃剤粒子がEPDM及びEVAの混合樹脂100質量部に対して50質量部未満の割合で含まれていると、その難燃性樹脂組成物を導体の上に被覆して絶縁電線を製造した場合、その絶縁電線の難燃性が著しく低下する。また難燃剤粒子がEPDM及びEVAの混合樹脂100質量部に対して200質量部を超える割合で含まれていると、その難燃性樹脂組成物を導体の上に被覆して絶縁電線を製造した場合、得られる絶縁電線の引張破断強度が低下して耐外傷性が顕著に低下するとともに、耐摩耗性も顕著に低下する。
また、EPDM及びEVAの混合樹脂100質量%中のEVAの含有率が70質量%を超えると、EPDMの含有率が30質量%未満となり、その場合には、耐外傷性及び耐熱性が顕著に低下する。また、EPDM及びEVAの混合樹脂100質量%中のEPDMの含有率が70質量%を超えると、EVAの含有率が30質量%未満となり、その場合には、耐熱性及び引張強度が顕著に低下する。さらにEVA中のVAに由来する構造単位の含有率が20質量%未満になると、EVA中のVAに由来する構造単位の含有率が20質量%以上となる場合に比べて、耐摩耗性、耐外傷性及び引張強度が顕著に低下する。さらにまたEPDM中のエチレンに由来する構造単位の含有率が70質量%未満になると、EPDM中のエチレンに由来する構造単位の含有率が70質量%以上となる場合に比べて、耐摩耗性が顕著に低下する。
また本発明は、導体と、前記導体を被覆する絶縁層とを備えており、前記絶縁層が、上述した難燃性樹脂組成物で構成されること、を特徴とする絶縁電線である。また本発明は、導体と、前記導体を被覆する絶縁層とを備えており、前記絶縁層が、上述した難燃性樹脂組成物を電子線照射により架橋処理してなることを特徴とする絶縁電線であってもよい。
これらの絶縁電線は、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性にも優れたものとなる。
さらに本発明は、上述した絶縁電線を少なくとも1本有すること、を特徴とするワイヤーハーネスである。
自動車や電子機器などの内部空間においてワイヤーハーネスを引き回す場合、自動車や電子機器の内部空間は狭いため、ワイヤーハーネスは自動車や電子機器の内壁と接触しやすい。このような場合でも、ワイヤーハーネスは、上述した絶縁電線を少なくとも1本有しており、上述した絶縁電線は、難燃性、耐摩耗性、耐外傷性及び耐熱性にも優れる。このため、本発明のワイヤーハーネスによれば、自動車や電子機器内での引回し作業に際して、ワイヤーハーネスが自動車や電子機器の内壁に接触することを気にせずに作業を行うことができ、ワイヤーハーネスの引回し作業を効率よく行うことができる。また自動車や電子機器が高温下に置かれた場合には、絶縁電線同士間の短絡を防止することもできる。
また上記難燃性樹脂組成物において、前記難燃剤粒子が脂肪酸を含み、前記難燃剤粒子において、前記脂肪酸が、前記金属水酸化物粒子の表面に付着しており、前記難燃剤粒子中の前記脂肪酸の含有率が2質量%以下であることが好ましい。
この場合、難燃剤粒子中の脂肪酸の含有率が2質量%を超える場合に比べて、耐熱性、耐外傷性、引張強度及び引張伸びを良好に維持しながら、耐摩耗性をより向上させることができる。
本発明によれば、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性にも優れた絶縁電線を実現できる難燃性樹脂組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネスが提供される。
以下、本発明の実施形態について図1を用いて詳細に説明する。
(絶縁電線)
図1は、本発明に係る絶縁電線の一実施形態を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態の絶縁電線10は、導体1と、導体1を被覆する絶縁層2とを備えている。絶縁層2は、難燃性樹脂組成物を電子線照射により架橋処理してなるものである。上記難燃性樹脂組成物は、EVAと、EPDMと、金属水酸化物粒子を含む難燃剤粒子とを含有する。
また上記混合樹脂を100質量部とした場合に、EVAは30〜70質量部の割合で含まれており、EPDMは30〜70質量部の割合で含まれている。例えばEVAが40質量部の割合で含まれている場合、EPDMは60質量部の割合で含まれることになる。
またEVAは、VAに由来する構造単位を20質量%以上含有し、EPDMは、エチレンに由来する構造単位を70質量%以上含有する。そして、難燃剤粒子は、上記混合樹脂100質量部に対して50〜200質量部の割合で含まれている。
さらに上記難燃性樹脂組成物においては、難燃剤粒子の表面にシランカップリング剤が付着している。即ち、難燃剤粒子と、EVA及びEPDMの混合樹脂との界面には、シランカップリング剤が介在している。そして、絶縁電線10は、上記難燃性樹脂組成物を電子線照射により架橋処理してなるものである。この結果、絶縁電線10は、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性にも優れたものとなる。
なお、絶縁電線10において、絶縁層2は、上記混合樹脂の架橋体と、金属水酸化物粒子とを備えたものとなっている。
上述した絶縁電線10は以下のようにして製造される。
(導体)
まず導体1を準備する。導体1は、1本の素線のみで構成されてもよく、複数本の素線を束ねて構成されたものであってもよい。また、導体1は、導体径や導体の材質などについて特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜定めることができる。
(難燃性樹脂組成物)
一方、上記難燃性樹脂組成物を準備する。難燃性樹脂組成物は、上述したように、EVAと、EPDMと、金属水酸化物粒子を含む難燃剤粒子と、難燃剤粒子の表面に付着するシランカップリング剤とを含有するものである。
(EVA)
EVAは、上述したように、VAに由来する構造単位を20質量%以上含有する。EVA中のVAに由来する構造単位の含有率が20質量%未満になると、EVA中のVAに由来する構造単位の含有率が20質量%以上となる場合に比べて、耐摩耗性、耐外傷性及び引張強度が顕著に低下する。この理由は、EVA中のVAの割合が低下することに伴い、EVA中の酸素原子の比率が小さくなることで、金属水酸化物粒子と、上記混合樹脂とのイオン的な分子間相互作用が弱まるためではないかと本発明者らは推測している。
EVA中のVAに由来する構造単位の含有率は、好ましくは20質量%〜33質量%であり、より好ましくは28質量%〜33質量%である。
(EPDM)
EPDMは、上述したように、エチレンに由来する構造単位を70質量%以上含有する。EPDM中のエチレンに由来する構造単位の含有率が70質量%未満になると、EPDM中のエチレンに由来する構造単位の含有率が70質量%以上となる場合に比べて、耐摩耗性が顕著に低下する。この理由は、エチレンの比率が低下することによって、EPDMの結晶化度が低下するためではないかと本発明者らは推測している。
EPDM中のエチレンに由来する構造単位の含有率は、好ましくは75質量%以上であり、より好ましくは77質量%〜80質量%である。EPDM中のエチレンに由来する構造単位の含有率が75質量%以上であると、含有率が75質量%未満である場合に比べてEPDMのブロッキング特性が大きく改善される。
なお、上記難燃性樹脂組成物は、EPDM及びEVAのほか、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリエチレンや、エチレン−αオレフィン共重合体、アイソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン等のポリオレフィンを、特性に影響の無い範囲で含んでいてもよい。
上記難燃性樹脂組成物中のEVA及びEPDMの混合樹脂の含有率は、特に限定されるものではないが、例えば70〜100質量%であることが好ましい。
(難燃剤粒子)
難燃剤粒子は金属水酸化物粒子を含むものであり、金属水酸化物粒子は金属水酸化物で構成されている。金属水酸化物としては、例えば水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどが例示できる。中でも、水酸化マグネシウムが好ましい。これは、導体を被覆する際の押出加工性や難燃性を向上させることができるためである。
難燃剤粒子は、EVA及びEPDMの混合樹脂100質量部に対して50〜200質量部の割合で含まれている。難燃剤粒子がEVA及びEPDMの混合樹脂100質量部に対して50質量部未満の割合で含まれていると、絶縁電線10の難燃性が顕著に低下する。また難燃剤粒子がEVA及びEPDMの混合樹脂100質量部に対して200質量部を超える割合で含まれていると、耐摩耗性、耐外傷性、引張破断強度及び引張破断伸びが顕著に低下する。
難燃剤粒子は、EVA及びEPDMの混合樹脂100質量部に対して70〜100質量部の割合で含まれることが、耐摩耗性及び耐外傷性をより向上させることから好ましい。
(シランカップリング剤)
難燃剤粒子の表面にはシランカップリング剤が付着している。シランカップリング剤は、特に限定されるものではないが、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、アミノ基又はこれらの2種以上の官能基を有するものが好ましく用いられる。中でも、ビニル基を有するものが、優れた耐熱性を発揮することができるという理由から好ましい。
メタクリロキシ基を有するシランカップリング剤としては、例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどのメタクリロキシシランが挙げられる。
アクリロキシ基を有するシランカップリング剤としては、例えば3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
ビニル基を有するシランカップリング剤としては、例えばビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニルシランが挙げられる。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシランが挙げられる。
難燃剤粒子の表面にシランカップリング剤を付着させる方法としては、例えば難燃剤粒子をシランカップリング剤で表面処理する方法が挙げられる。難燃剤粒子の表面にシランカップリング剤を付着させたものは、具体的には、難燃剤粒子にシランカップリング剤を添加して混合し、混合物を得た後、この混合物を40〜75℃にて10〜40分乾燥し、乾燥した混合物をヘンシェルミキサ、アトマイザなどにより粉砕することによって得ることができる。
ここで、シランカップリング剤は、EVA及びEPDMの混合樹脂100質量部に対して10質量部以下の割合で含有されていることが好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましい。シランカップリング剤がEVA及びEPDMの混合樹脂100質量部に対して10質量部を超える割合で含有されていると、含有割合に応じた効果が得られなくなる。
但し、シランカップリング剤は、EVA及びEPDMの混合樹脂100質量部に対して0.5質量部以上の割合で含有されていることが、特に絶縁電線の耐摩耗性及び耐外傷性をより向上させる点から好ましい。
難燃剤粒子は、金属水酸化物粒子を含むものであればよい。従って、難燃剤粒子は、金属水酸化物粒子のみで構成されていてもよく、金属水酸化物粒子と金属水酸化物粒子の表面に付着する他の物質とで構成されていてもよい。当該他の物質としては、アクリル酸及び脂肪酸が挙げられる。
中でも、脂肪酸が好ましい。脂肪酸が金属水酸化物粒子の表面に付着していると、絶縁電線10の耐摩耗性や引張伸びをより向上させることができる。
ここで、脂肪酸は、上記難燃剤粒子中に0質量%より大きく2質量%以下の割合で含有されていることが好ましい。この場合、絶縁電線10の引張伸びをより増加させることができる。
上記脂肪酸としては、例えばステアリン酸、マルガリン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ミリスチン酸及びラウリン酸などが挙げられる。
上記脂肪酸としてステアリン酸が用いられる場合、シランカップリング剤としては、ビニルシランを用いることが好ましい。この場合、絶縁電線の耐摩耗性及び耐外傷性をより向上させることができる。
金属水酸化物粒子の表面に脂肪酸を付着させる方法としては、例えば金属水酸化物粒子を脂肪酸で表面処理する方法が挙げられる。金属水酸化物粒子の表面にシ脂肪酸を付着させたものは、具体的には、金属水酸化物粒子に脂肪酸を添加して混合し、混合物を得た後、この混合物を乾燥し、乾燥した混合物をヘンシェルミキサ、アトマイザなどにより粉砕することによって得ることができる。また、あらかじめ脂肪酸で表面処理された金属水酸化物粒子が市販されており、容易に入手することもできる。
上記難燃性樹脂組成物は、難燃助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線劣化防止剤、帯電防止剤、加工助剤、着色剤、滑剤、架橋助剤、無機充填剤などの充填剤を含んでもよい。
上記難燃性樹脂組成物は必要に応じて上記EVA、EPDM、難燃剤粒子の表面にシランカップリング剤を予め付着させたもの等を混練することにより得ることができる。なお、シランカップリング剤は、難燃剤粒子の表面にあらかじめ付着させず、混練時に添加されてもよい。混練は、例えばバンバリーミキサ、タンブラ、加圧ニーダ、混練押出機、二軸押出機、ロール等の混練機で行うことができる。
次に、上記難燃性樹脂組成物で導体1を被覆する。難燃性樹脂組成物の被覆は、例えば難燃性樹脂組成物を押出成形によりチューブ状に押し出して導体1の表面に密着させたり、上記難燃性樹脂組成物を収容したダイスに導体1を通したりすることによって行うことができる。
次に、難燃性樹脂組成物を電子線照射により架橋処理する。この架橋処理により、EVA及びEPDMの混合樹脂は架橋体とされ、導体1を被覆する絶縁層2が得られる。こうして絶縁電線10が得られる。架橋処理時の電子線照射量は、EVA及びEPDMの混合樹脂が架橋される量であれば特に限定されないが、例えば50〜150kGyであると、絶縁層2の硬度がより高められ、耐外傷性及び耐摩耗性をより向上させることができる。
上述したように、本実施形態に係る絶縁電線10は、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性にも優れる。このため、絶縁電線10は、ワイヤーハーネスを構成する少なくとも1本の絶縁電線に特に有用である。
即ち、自動車や電子機器などの内部空間においてワイヤーハーネスを引き回す場合、自動車や電子機器の内部空間は狭いため、ワイヤーハーネスは自動車や電子機器の内壁と接触しやすい。その点、絶縁電線10は、難燃性のみならず、耐摩耗性及び耐外傷性にも優れるため、自動車や電子機器内での引回し作業に際して、絶縁電線10を有するワイヤーハーネスが自動車や電子機器の内壁に接触することを気にせずに作業を行うことができ、ワイヤーハーネスの引回し作業を効率よく行うことができる。また自動車や電子機器が高温下に置かれた場合には、絶縁電線同士間の短絡を防止することもできる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、絶縁層2は、難燃性樹脂組成物を電子線照射により架橋処理することによって得られているが、難燃性樹脂組成物に対して、電子線照射による架橋処理は必ずしも必要ではなく、導体1上に難燃性樹脂組成物を被覆した状態で難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性が十分に高いならば、難燃性樹脂組成物に対して、電子線照射による架橋処理は行わなくてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜12及び比較例1〜7)
EVA、EPDM、ステアリン酸で表面処理した水酸化マグネシウム(以下、「水酸化マグネシウム」を「水酸化Mg」と呼ぶ)粒子又は表面処理していない水酸化Mg粒子及びシランカップリング剤を、表1及び表2に示す配合比で配合し、バンバリーミキサによって150℃にて15分間混練し、難燃性樹脂組成物を得た。
なお、EVA、EPDM、水酸化Mg粒子及びシランカップリング剤としては以下のものを用いた。
EVA(VA含量=33質量%):エバフレックスEV−130(商品名、三井デュポンポリケミカル社製)
EVA(VA含量=45質量%):エバフレックスEV−45LX(商品名、三井デュポンポリケミカル社製)
EVA(VA含量=19質量%):エバフレックスEV−460(商品名、三井デュポンポリケミカル社製)
EPDM(エチレン含量=78質量%):三井EPT X−75(商品名、三井化学社製)
EPDM(エチレン含量=72質量%):三井EPT X−3012P(商品名、三井化学社製)
EPDM(エチレン含量=66質量%):三井EPT X−3095(商品名、三井化学社製)
水酸化Mg粒子(表面無処理):キスマ5(商品名、協和化学社製)
水酸化Mg粒子(ステアリン酸(脂肪酸)1.6質量%表面処理):キスマ5AL(商品名、協和化学社製)
水酸化Mg粒子(ステアリン酸(脂肪酸)3.0質量%表面処理):キスマ5A(商品名、協和化学社製)
シランカップリング剤(ビニルシラン):KBM−1003(商品名、信越化学社製)
シランカップリング剤(メタクリロキシシラン):KBM−503(商品名、信越化学社製)
シランカップリング剤(アミノシラン):KBM−903(商品名、信越化学社製)
なお、水酸化Mg粒子(ステアリン酸(脂肪酸)1.6質量%表面処理)は、水酸化Mg粒子がステアリン酸で表面処理されたものであり、水酸化Mg粒子及びステアリン酸の合計100質量%中のステアリン酸の含有率が1.6質量%であるものである。また水酸化Mg粒子(ステアリン酸(脂肪酸)3.0質量%表面処理)は、水酸化Mg粒子がステアリン酸で表面処理されたものであり、水酸化Mg粒子及びステアリン酸の合計100質量%中のステアリン酸の含有率が3.0質量%であるものである。
次いで、この難燃性樹脂組成物をバンバリーミキサによって150℃にて15分間混練した。その後、押出機にて難燃性樹脂組成物をチューブ状に押し出し、導体(素線数58本/素線径0.26mm)上に、厚さ0.7mmとなるように難燃性樹脂組成物を被覆した。そして、難燃性樹脂組成物に対して電子線照射による架橋処理を行った。このときの電子線の照射量は、100kGyとした。こうして外径3.7mmの絶縁電線を得た。
Figure 0005022300
Figure 0005022300
上記のようにして得られた実施例1〜12及び比較例1〜7の絶縁電線について、耐摩耗性、耐外傷性、難燃性および耐熱性の評価、並びに引張破断強度及び引張破断伸びの測定を以下のようにして行った。
(耐摩耗性)
耐摩耗性の評価は、スクレープ試験(ISO6722)に基づいて以下の手順で行った。即ち、φ0.45mmのニードルを、荷重7Nで絶縁電線の表面に押し当てながら、その絶縁電線の表面上を往復摩耗させた。そのときニードルが絶縁電線内の導体に接触するまでの往復回数を測定した。そして、絶縁電線をニードルに対して移動させた後、その長手方向を中心軸として90°回転させ、そのときニードルに対向する個所でも上記と同様に往復回数を測定した。この操作を12回繰り返して行い、その平均値を求めた。そして、この測定した往復回数の平均値が3000回以上である絶縁電線を合格とし、3000回未満である絶縁電線を不合格とした。なお、測定は、往復回数が5000回を超えた時点で終了させた。
(耐外傷性)
平面上に置かれている絶縁電線に対して、ハーネス用金属端子のエッジを500gの荷重で絶縁電線の表面に押し当てた状態で、絶縁電線を引き抜いたときの絶縁電線表面の傷の具合を観察することによって絶縁電線の耐外傷性を評価した。このとき、削れ屑が発生した絶縁電線は不合格とし、削れ屑が発生しない絶縁電線は合格とした。
(引張破断強度)
引張速度200mm/min、標線間距離20mmの試験条件で絶縁電線の引張破断強度を測定した。そして、引張破断強度が10MPa以上である絶縁電線を合格とし、10MPa未満である絶縁電線を不合格とした。
(引張破断伸び)
引張速度200mm/min、標線間距離20mmの試験条件で絶縁電線の引張破断伸びを測定した。そして、引張破断伸びが250%以上である絶縁電線を合格とし、250%未満である絶縁電線を不合格とした。
(難燃性)
ISO6722の45度傾斜燃焼試験に基づき、以下のようにして絶縁電線の難燃性評価を行った。即ち、70秒以内で消火し、500mm中の上部50mmが残っている絶縁電線を合格とし、そうでない絶縁電線を不合格とした。
(耐熱性)
ISO6722に基づいて、以下のようにして絶縁電線の耐熱性を評価した。即ち、125℃のオーブン中に絶縁電線を設置し、4.7Nの荷重で4時間、厚さ0.7mmの金属製ブレードのエッジを押し当てた。そして、エッジを押し当てた部分に耐電圧試験を行った。このとき、絶縁破壊が生じない絶縁電線を合格とし、絶縁破壊が生じる絶縁電線を不合格とした。
なお、耐外傷性、難燃性および耐熱性の評価結果については、表1及び表2中、合格である場合には「○」で表示し、不合格である場合には「×」で表示した。
表1及び表2に示す結果より、実施例1〜12の絶縁電線は、比較例1〜7の絶縁電線と比較して、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性についても優れることが分かった。
このことから、本発明の難燃性樹脂組成物によれば、難燃性、耐摩耗性及び耐外傷性のみならず、耐熱性にも優れた絶縁電線を実現できることが確認された。
本発明の絶縁電線の一実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1…導体、2…絶縁層、10…絶縁電線。

Claims (5)

  1. エチレンに由来する構造単位を70質量%以上含むエチレンプロピレンジエンゴムと、
    酢酸ビニルに由来する構造単位を20質量%以上含むエチレン酢酸ビニル共重合体と、
    金属水酸化物粒子を含む難燃剤粒子と、
    を含有し、
    前記エチレンプロピレンジエンゴム及び前記酢酸ビニル共重合体の混合樹脂100質量部に対して、前記難燃剤粒子が50〜200質量部の割合で含まれており、
    前記難燃剤粒子の表面にシランカップリング剤が付着しており、
    前記混合樹脂100質量部において、前記エチレンプロピレンジエンゴムが30〜70質量部の割合で含まれていること、
    を特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 前記難燃剤粒子が脂肪酸を含み、
    前記難燃剤粒子において、前記脂肪酸が前記金属水酸化物粒子の表面に付着しており、
    前記難燃剤粒子中の前記脂肪酸の含有率が2質量%以下であること、
    を特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 導体と、
    前記導体を被覆する絶縁層と、
    を備えており、
    前記絶縁層が、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物で構成されること、
    を特徴とする絶縁電線。
  4. 導体と、
    前記導体を被覆する絶縁層と、
    を備えており、
    前記絶縁層が、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物を電子線照射により架橋処理してなること、
    を特徴とする絶縁電線。
  5. 請求項3又は4に記載の絶縁電線を少なくとも1本有すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス。
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