JPH07110912B2 - 難燃性有機高分子組成物 - Google Patents

難燃性有機高分子組成物

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JPH07110912B2
JPH07110912B2 JP62290138A JP29013887A JPH07110912B2 JP H07110912 B2 JPH07110912 B2 JP H07110912B2 JP 62290138 A JP62290138 A JP 62290138A JP 29013887 A JP29013887 A JP 29013887A JP H07110912 B2 JPH07110912 B2 JP H07110912B2
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清志 古川
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特殊な有機高分子をベースとするハロゲンフ
リーの難燃性組成物に関し、電線、就中車両用電線のよ
うな耐熱性絶縁電線の絶縁被覆材などとして好適な可撓
性と難燃性とに優れたハロゲンフリーの組成物に関する
ものである。
従来の技術及び問題点 熱可撓性エラストマーは、その化学構造的に硬質相と軟
質相を有し、かつ化学的又は物理的に部分架橋されてい
る。この構造に起因して該エラストマーは、常態でゴム
弾性を有しながら耐熱変形性を有するために広い分野、
たとえば絶縁電線の絶縁被覆材などとして需要が増大し
つつある。
ところで最近、モーター用リード線や車両機関部の周辺
部品用電線などとして用いられている絶縁電線として
は、ハロゲンフリーで難燃化することの要求がなされて
いる。しかし熱可撓性エラストマーは一般に易燃性であ
り、そのままでは上記絶縁電線のように難燃性を必要と
する分野では使用できない欠点がある。通常のエラスト
マーであれば多量のハロゲンフリーの難燃剤を配合する
ことはさほど困難ではないが、熱可撓性エラストマー
は、その構造上約半量が硬質相(結晶性)であるため、
通常のエラストマーに比べ無機難燃剤を多量に混合する
事が困難であり、従って物性、難燃性のバランスの良好
なハロゲンフリーの難燃組成物を得るのが困難である。
解決を要すべき問題点 このために、熱可撓性エラストマーの優れた耐熱性、可
撓性などを実質損なうことなしに多量のハロゲンフリー
の難燃剤を配合して難燃化する必要が生じている。
問題点を解決するための手段 上記した問題点を解決するための手段として、本発明は
熱可塑性エラストマー、低結晶性ポリオレフィンおよび
無機難燃剤とからなり、熱可塑性エラストマーと低結晶
性ポリオレフィンの使用比は前者60〜90重量%に対して
後者40〜10重量%であり、かつ無機難燃剤の量は熱可塑
性エラストマーと低結晶性ポリオレフィンとの合計量10
0重量部あたり30〜150重量部であることを特徴とする難
燃性有機高分子組成物を提供しようとするものである。
作用 本発明者らの引き続く開発研究から、熱可塑性エラスト
マーとともに上記の特定量の低結晶性ポリオレフィンを
使用すると、たとえ多量の無機難燃剤を配合しても、熱
可撓性エラストマーの優れた耐熱性、可撓性などを実質
損なうことなしに充分に難燃化することが可能となる。
発明の具体的な説明 本発明において用いる熱可撓性エラストマーとしては、
約40〜60重量%の硬質相と約60〜40重量%の軟質相とか
らなるものであって、該硬質相は、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどのポリオレフィンやポリスチレンなどの
結晶性有機高分子成分からなり、一方軟質相はエチレン
−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジ
エン三元共重合体ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、水素添加ポリブタジエンなどのゴム成分からなるも
のが挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられ
る。市販品では、たとえばモンサント社製の商品名サイ
トプレーン、三菱油化社製の商品名サーモラン、住友化
学社製の商品名住友TPEなどが挙げられる。
本発明において用いる低結晶性ポリオレフィンとして
は、結晶度が50重量%以下、好ましくは30重量%以下、
特に20重量%以下のポリオレフィンであって、たとえば
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアク
リレート共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−
ブテン共重合体などが挙げられ、これらの1種又は2種
以上が用いられる。就中好ましいものは結晶30重量%以
下、特に20重量%以下のエチレン−プロピレン共重合体
である。
本発明において用いる無機難燃剤としては、水和マグネ
シア、水和アルミナなどの金属酸化物の水和物、硫酸マ
グネシウム、亜鉛化合物、赤リン、リン酸フリット、Sb
2O3、などが挙げられ、これらの1種又は2種以上が用
いられる。就中水和マグネシア、硫酸マグネシウム、亜
鉛化合物、赤リン、リン酸フリットなどが好ましい。
水和マグネシアとしては、MgO・mH2O(mは1.5〜2.5を
示す)等を例示できる。上記水和マグネシアのうちで特
に海水に消石灰を加えて反応させる海水法又はイオン交
換膜を用いて海水を濃縮した液から食塩を除いた残りの
イオン苦汁と消石灰とを反応させるイオン苦汁法で製造
されたものであってMg(OH)2の含有量が90重量%以上で
かつ平均粒径が50μm以下、好ましくは5μm以下のも
のであって金属石鹸、樹脂、カップリング剤で表面処理
したものが好適である。その具体例としては、キスマ5
B、キスマ5A、キスマ5E〔いずれも協和化学工業社製〕K
X-8S、KX-4S〔いずれも旭硝子社製〕等を例示出来る。
上記のうち特にシランカップリング剤単独又は金属石鹸
とシランカップリング剤の2種で表面処理したものが機
械特性、分散性、耐水性の点で好適である。その具体例
としてはKX-8S(A)、KX-8S(B)(いずれも旭硝子社
製)等を例示出来る。
硫酸マグネシウムとしては従来公知のものを広く使用で
き、無水塩の他に1〜12水塩(たとえばシャリ塩、エプ
ソム塩)、塩基性塩またはその水和物(たとえばMgSO4-
5MgO-8H2O-〔MgSO4-5Mg(OH)2-3H2Oなど)などが用いら
れる。就中、平均粒径が10μm以下、好ましくは1μm
以下のものであって金属石鹸、樹脂、カップリング剤な
どで表面処理したものが好適である。上記した塩基性塩
またはその水和物の市販品では、宇部興産社製の針状ま
たは繊維状物(商品名MOS-PS、MOS-PE、MOS-PMなど)な
どが例示される。
赤リンとしては、従来市販されているものを広く使用で
き、たとえば赤リン分が80重量%以上であって、乾燥減
量が0.8重量%以下で且つ74メッシュ篩残分が7%以下
であるものが好ましい。また、前記赤リンの表面がフェ
ノール−ホル、マリン樹脂等の熱硬化性樹脂で被覆され
たものも好ましい。その具体例としては、ノーバレット
#120、ノーバレット#120UF〔いずれも燐化学工業社
製〕等を挙げることができる。
亜鉛化合物としては従来市販されているものを広く使用
でき、たとえばZnO-ZnMo4、CaO-ZnMo4などのモリブデン
の亜鉛化合物類、硼酸亜鉛、2ZnO・3B2O3・3.5H2Oなど
の硼素の亜鉛化合物類が例示される。就中、粒子径が2
〜10μm程度のものが好ましい。その具体例としては、
日本シャウインウイリアムスケミカル社製の各種モリブ
デン−亜鉛化合物類、硼酸亜鉛2335〔英国ボラックス社
製〕等を挙げることができる。
リン酸フリットとしては、P2O5が40〜44重量%、Al2O3-
SiO2が19〜21重量%、B2O3が8〜9重量%、KNaOが10〜
12重量%で、かつ100メッシュ以上が1重量%以内の細
粒ものが好ましい。市販品ではフリットNO.4021(日本
琺瑯釉薬社製)等を挙げることができる。
熱可塑性エラストマーと低結晶性ポリオレフィンとは、
前者60〜90重量%に対して後者40〜10重量%の量比で用
いられる。熱可塑性エラストマーの使用量が60重量%よ
り少ない(あるいは低結晶性ポリオレフィンの使用量が
40重量%より多い)と、得られた組成物は耐熱変形性が
劣る問題があり、一方熱可塑性エラストマーの使用量が
90重量%より多い(あるいは低結晶性ポリオレフィンの
使用量が10重量%より少ない)と、上記の無機難燃剤の
受容量が低く所望の難燃性を得ようとすると得られた組
成物の物性が低くもろくなる問題がある。
無機難燃剤は、上記の熱可塑性エラストマーと低結晶性
ポリオレフィンとの合計量100重量部あたり30〜150重量
部の範囲で用いられる。30重量部未満では充分な難燃性
を有する組成物が得られず、150重量部より多く用いる
と得られた組成物は物性、加工性が劣る。
本発明の組成物には、必要に応じてこの他カーボンブラ
ック、TiO2などの着色剤、老化防止剤、滑剤、充填剤な
どを必要に応じて通常量であれば、添加してよい。
発明の効果 本発明の組成物は加工性が良好であり、しかも得られた
組成物は電気特性、可撓性、耐熱性、並びに機械的特性
に優れ、しかもハロゲンフリーの難燃性を有する。した
がって本発明の組成物は、電線、就中車両用電線等、耐
熱性の要求される電線の被覆材として頗る好適である。
実施例 以下、実施例および比較例により本発明を一層詳細に説
明する。以下において、特に断らない限り、部、%は、
それぞれ重量部、重量%を意味するものとする。
実施例1 硬質相がポリプロピレンで軟質相がエチレン−プロピレ
ン−ジエン三元共重合体ゴムである熱可塑性エラストマ
ー(モンサント化成社製の商品名サントプレーン201-7
3)80部、非晶質性のエチレン−酢酸ビニル共重合体
(バイエル社製の商品名レバプレン450、酢酸ビニル含
有量45%)20部、水和マグネシア(協和化学社製の商品
名キスマ5B)50部、赤リン(燐化学社製の商品名ノーバ
レット120uF)2.5部およびSb2O32.5部とを150〜180℃に
設定した2本ロールで約15分間充分混練して混練組成物
を得た。
実施例2 非晶質性のエチレン−酢酸ビニル共重合体としてバイエ
ル社製の商品名レバプレン450に代わって結晶度が20%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体(三菱油化社製の商品
名エバテートK2010)20部を使用し、赤リンの使用量を
5部とし、またSb2O32.5部に代わって硼酸亜鉛5部を使
用した他は実施例1に準じて混練組成物を得た。
実施例3 モンサント化成社製の商品名サントプレート201-73に代
わって硬質相がポリプロピレンで軟質相がエチレン−プ
ロピレン−ジエン三元共重合体ゴムである熱可塑性エラ
ストマー(住友化学社製の商品名住友TPE)80部を使用
し、硼酸亜鉛2.5部を追加使用した他は実施例1に準じ
て混練組成物を得た。
実施例4 モンサント化成社製の商品名サントプレーン201-73を70
部、非晶質性のエチレン−酢酸ビニル共重合体に代わっ
てエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(日
本合成ゴム社製の商品名EP21)を30部、水和マグネシア
を70部、赤リンを5部、Sb2O3を5部それぞれ使用し、
さらに硼酸亜鉛2.5部を追加使用した他は実施例1に準
じて混練組成物を得た。
実施例5 モンサント化成社製の商品名サントプレーン201-73を70
部、非晶質性のエチレン−酢酸ビニル共重合体を30部、
水和マグネシアを100部をそれぞれ使用した他は実施例
1に準じて混練組成物を得た。
比較例1 モンサント化成社製の商品名サントプレーン201-73のみ
を用いて実施例1同様に処理した。
比較例2 モンサント化成社製の商品名サントプレーン201-73を10
0部と水和マグネシア100部とを2本ロールで充分混練し
て混練組成物を得た。
比較例3 水和マグネシアの使用量を200部とし、エチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体ゴム(日本合成ゴム社製の
商品名EP21)30部を追加使用した他は比較例1に準じて
混練組成物を得た。
比較例4 モンサント化成社製の商品名サントプレート201-73を30
部、非晶質性のエチレン−酢酸ビニル共重合体(バイエ
ル社製の商品名レバプレン450)を70部、水和マグネシ
アを130部をそれぞれ使用した他は実施例5に準じて混
練組成物を得た。
各実施例および比較例から得た組成物を160〜190℃で10
分間プレス成形して試験試料を調整し、下記の特性を評
価して、その結果を下表に示す。
難燃性: JIS K 7201(高分子材料の酸素指数測定方法)に準処し
て各組成の酸素指数を求めた。
引張特性 JIS K 6301の引張試験方法に準処して引張特性を測定
し、引張強さが0.4kg/mm2以上で且つ伸び250%以上のも
のを○とし、それに合格しないものを×として表示し
た。
耐熱変形性 JIS K 6723の加熱変形性試験方法に準備して行った。12
0℃×4kgの加熱荷重で熱変形が50%以下のものを○と
し、それに合格しないものを×として表示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C08L 21/00 23:02)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性エラストマー、低結晶性ポリオレ
    フィンおよび無機難燃剤とからなり、熱可塑性エラスト
    マーと低結晶性ポリオレフィンの使用比は前者60〜90重
    量%に対して後者40〜10重量%であり、かつ無機難燃剤
    の量は熱可塑性エラストマーと低結晶性ポリオレフィン
    との合計量100重量部あたり30〜150重量部であることを
    特徴とする難燃性有機高分子組成物。
JP62290138A 1987-11-17 1987-11-17 難燃性有機高分子組成物 Expired - Lifetime JPH07110912B2 (ja)

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JP5022300B2 (ja) * 2008-05-16 2012-09-12 株式会社フジクラ 難燃性樹脂組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス

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