JP3908195B2 - 難燃性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柔軟性、強度、伸び、加工性、耐傷付き性及び難燃性に優れた難燃性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
オレフィン系樹脂は、安価で、電気的特性、機械的特性、加工性等が優れているところから、各方面で使用されている。とくにエチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・アクリル酸エチル共重合体を代表例とするエチレン・不飽和エステル共重合体は、柔軟性、加工性、耐衝撃性、耐候性、フィラーローディング性等に優れており、難燃材料のベースポリマーとして広く利用されている。このような難燃材料の難燃剤として、近年、ハロゲン系難燃剤に替えて水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムのような金属水和物が使用されるようになってきている。ところがこれら無機難燃剤を使用する系において充分な難燃性を得るためには、難燃剤を大量に配合することが必要となり、その結果、難燃材料の耐傷付き性が損なわれることも知られている。
【0003】
難燃材料の耐傷付き性を改良する方法として、超高分子量の樹脂を添加する処方が知られているが、加工性、難燃性、耐傷付き性等の物性バランスが満足すべきものを得ることは難しい。またスリップ剤を配合する改良処方も知られているが、大量に添加する必要があるところから、ブリードアウトや難燃性の低下などの問題が指摘されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、ベースポリマーが有する優れた物性を生かしつつ、難燃性、耐傷付き性等を同時に改善する処方につき、検討を行なった。その結果、無機難燃剤と特定のポリオルガノシロキサンを併用する処方を見出すに至った。したがって本発明の目的は、柔軟性、強度、伸び、加工性、耐傷付き性、難燃性等に優れた難燃性組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明によれば、エチレン共重合体(A)及び熱可塑性エラストマー(B)から選ばれる重合体あるいは該重合体を主成分とする重合体成分100重量部に対して、無機難燃剤(C)が5〜300重量部、及び後記一般式で示されるポリオルガノシロキサン(D−1)に、(メタ)アクリル酸エステル(D−2)又は(メタ)アクリル酸エステル(D−2)70重量%以上と共重合可能な他の単量体(D−3)30重量%以下の混合物を重量比5/95〜95/5の割合でグラフト共重合してなるアクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)が0.01〜20重量部の割合で配合されていることを特徴とする難燃性組成物が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の難燃性組成物のベースポリマーとしては、エチレン共重合体(A)及び/又は熱可塑性エラストマー(B)、あるいはエチレン共重合体(A)及び/又は熱可塑性エラストマー(B)を主成分とする重合体成分が使用される。エチレン共重合体(A)としては、エチレンと極性モノマーの共重合体、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンの共重合体、あるいはこれらの2種以上を挙げることができる。
【0007】
上記エチレンと極性モノマーの共重合体として具体的には、エチレンと、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸ジメチルのような不飽和カルボン酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸及びそのNa、Li、K、Zn、Mgなどの塩、一酸化炭素などから選ばれる極性モノマーの1種又は2種以上との共重合体を挙げることができる。より具体的にはエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのエチレン・不飽和エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル・一酸化炭素共重合体などのエチレン・不飽和エステル・一酸化炭素共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのエチレン・不飽和カルボン酸共重合体などを例示することができる。これらの共重合体は、例えば高温、高圧下のラジカル共重合や溶液重合あるいはエマルジョン重合によって得ることができる。
【0008】
エチレン共重合体(A)としてはまたエチレンと炭素数3以上、好ましくは炭素数4〜10のα−オレフィンの共重合体を使用することができる。炭素数3以上のα−オレフィンとして具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンなどを挙げることができる。このような共重合体としては、密度が870〜940kg/m、好ましくは890〜930kg/m、一層好ましくは900〜930kg/mのものが好適である。これらは各種触媒系、例えば、高活性チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物触媒成分からなるマルチサイト触媒、ジルコニウム化合物を代表例とするメタロセン触媒成分とアルミノオキサン触媒成分とからなるシングルサイト触媒などを用い、エチレンと上記α−オレフィンを共重合することによって得ることができる。これらの中ではとりわけシングルサイト触媒を用いて製造したものが好ましい。
【0009】
本発明の難燃性組成物のベースポリマーとしては、これらエチレンと極性モノマーの共重合体及びエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンの共重合体を主成分とするものが好ましく、とくにエチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体を代表例とするエチレン・不飽和エステル共重合体(A−1)及びエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体やエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体を代表例とするエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(A−2)から選ばれるエチレン共重合体を使用するか、あるいはこれらエチレン共重合体(A−1)及び/又は(A−2)を主成分とし、エチレン・α−オレフィン共重合体(A−3)、後述のスチレン系エラストマー(B−1)、オレフィン系エラストマー(B−2)、ポリエチレン(E−1)又はポリプロピレン(E−2)を副成分とする混合重合体成分を使用するのが好ましい。
【0010】
上記好適なエチレン・不飽和エステル共重合体は、不飽和エステル含量が1〜80重量%、好ましくは5〜50重量%、一層好ましくは10〜47重量%のものである。また好適なエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、不飽和カルボン酸含量が0.5〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、不飽和エステル含量が0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%のものである。
【0011】
上記エチレン・極性モノマー共重合体又はエチレン・α−オレフィン共重合体としてはまた、加工性、機械強度などを考慮すると、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.1〜100g/10分、とくに0.2〜50g/10分程度のものを使用するのが好ましい
【0012】
本発明の難燃性組成物のベースポリマーとして好適な上述の混合重合体成分においては、エチレン・不飽和エステル共重合体(A−1)及びエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(A−2)から選ばれるエチレン共重合体99〜50重量部、とくに90〜60重量部に対し、エチレン・α−オレフィン共重合体(A−3)、スチレン系エラストマー(B−1)、オレフィン系エラストマー(B−2)、ポリエチレン(E−1)及びポリプロピレン(E−2)から選ばれる少なくとも一種の重合体成分1〜50重量部、とくに10〜40重量部の割合で使用することが、柔軟性と耐熱性のバランスの取れた組成物を得ることができるので好ましい。
【0013】
本発明の難燃性組成物のベースポリマーとしては、エチレン共重合体(A)と共に、あるいはエチレン共重合体(A)に代えて、熱可塑性エラストマー(B)を使用することができる。熱可塑性エラストマー(B)としては、スチレン系エラストマー(B−1)、オレフィン系エラストマー(B−2)、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマーなどを例示することができるが、スチレン系エラストマーやオレフィン系エラストマーを使用するのが好ましい。
【0014】
スチレン系熱可塑性エラストマー(B−1)としては、スチレン系モノマーを主体とする重合体ブロック(X)と共役ジエン化合物を主体とするブロック(Y)のブロック共重合体及び該ブロック共重合体の共役ジエン重合単位を水素添加したものを例示することができる。ここにスチレン系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレンなどを例示することができるが、とくにスチレンが好ましい。また共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチルブタジエンなどを例示することができるが、とくにブタジエン又はイソプレンが好ましい。
【0015】
スチレン系モノマーを主体とする重合体ブロック(X)と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(Y)のブロック共重合体としては、例えば、(X−Y)又は(X−Y)−X(式中、nは1以上の整数)で表される直鎖状、分岐状、放射状のブロック共重合体を挙げることができる。
【0016】
スチレン系エラストマー(B−1)としては、オレフィン性二重結合ができるだけ少ないものが望ましく、上記スチレン系モノマーを主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックからなるブロック共重合体の共役ジエン重合単位の70%以上、好ましくは90%以上が水素添加されたものが好ましい。より具体的には、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックにおける1,2−又は3,4−などのビニル結合が10%以上、好ましくは20〜80%、一層好ましくは30〜60%のブロック共重合体が水素添加されたスチレン系化合物含量が8〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の水素添加ブロック共重合体であって、例えばX−Y’−X型ブロック共重合体が最適である。ここにXはスチレン重合体ブロックを、またY’は水素添加共役ジエン重合体ブロック、すなわちアルキレン共重合体ブロック、具体的にはエチレン・ブテン共重合体ブロックあるいはエチレン・プロピレン共重合体ブロックなどである。このようなブロック共重合体は、一般にSBSと称されているスチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体あるいはSISと称されているスチレンーイソプレンースチレンブロック共重合体のブタジエン重合体ブロックあるいはイソプレン重合体ブロックを水素添加して得られるものであって、一般にSEBSあるいはSEPSと称せられているものである。熱可塑性スチレン系エラストマーとしてはまた、このような各種ブロック共重合体の一部又は全部を、無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸で変性したものであってもよい。これらは230℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが0.1〜100g/10分、とくに0.5〜50g/10分程度のものを使用するのが好ましい。
【0017】
本発明において、熱可塑性エラストマー(B)として使用可能なオレフィン系エラストマー(B−2)としては、オレフィン系共重合ゴムとオレフィン系プラスチックを必須成分とし、少なくともオレフィン共重合体ゴム成分が部分的にあるいは高度に架橋されているものであって、エラストマー的性質を有するものを挙げることができる。
【0018】
上記オレフィン共重合ゴムは、エチレン・プロピレン共重合ゴム、エチレン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ポリエン共重合ゴムのようなオレフィンを主体とする非晶性ないし低結晶性の共重合体であって、過酸化物によって架橋できるものが好ましく、とくにエチレンを主成分とするエチレン・αーオレフィン共重合ゴム、とりわけエチレン・プロピレン共重合ゴムやエチレン・プロピレン・ポリエン共重合ゴムが好適である。上記エチレン・プロピレン・ポリエン共重合ゴムにおけるポリエンとしては、ジシクロペンタジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジビニルベンゼンなどを例示することができる。
【0019】
上記過酸化物架橋型オレフィン共重合ゴムとして好適なエチレン・プロピレン共重合ゴムやエチレン・プロピレン・ポリエン共重合ゴムにおいては、エチレンとプロピレンの重合比率は、エチレン/プロピレンがモル比で50/50〜90/10、とくに55/45〜85/15のものが好ましい。またポリエンの含有量としては、共重合ゴムの沃素価が16以下となるような割合で存在しているものを使用するのが好ましい。共重合ゴムとしてはまた、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が10〜180、とくに40〜120程度のものが望ましい。
【0020】
オレフィン系熱可塑性エラストマー(B−2)を構成するオレフィン系プラスチック成分としては、1種又はそれ以上のオレフィンから種々の製法で製造される高結晶性の重合体もしくは共重合体であって、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンなどの重合体もしくは共重合体を挙げることができる。これらの中では、過酸化物分解型プラスチック、例えばポリプロピレン(少量の他のオレフィンとの共重合体を含む)と、ポリエチレン、とくに直鎖低密度ポリエチレンとから選ぶのが好ましく、とくにポリプロピレンを少なくとも一成分とするものが好ましい。
【0021】
オレフィン系エラストマー(B−2)には、任意にポリイソブチレン、ブチルゴム、アタクチックポリプロピレン、プロピレンが主成分のプロピレン・エチレン共重合ゴムのような過酸化物分解型ゴムや鉱物油のような柔軟化剤が含まれていてもよい。このオレフィン系エラストマーの典型的な製法は、上記各成分に有機過酸化物を加え、動的に架橋する方法であり、このようにして得られる部分架橋物をそのままあるいはさらに結晶性オレフィン系プラスチックをブレンドした形で用いることができる。より具体的には、エチレン・α―オレフィン共重合ゴム100〜20重量部、オレフィン系プラスチックス0〜80重量部、過酸化物非架橋型ゴムと柔軟化剤の合計0〜100重量部からなる混合物を過酸化物の存在下に動的に架橋することによって得られる部分架橋ゴム組成物100〜30重量部とオレフィン系プラスチックス0〜70重量部とからなる混合物であって、最終混合物中100重量部当たりのオレフィン系プラスチックス成分が5〜70重量部となるように調製されたものを使用することができる。
【0022】
オレフィン系エラストマー(B−2)は上記製法に限定されるものではなく、例えば部分架橋したあるいは高度に架橋したエチレン・α―オレフィン共重合ゴムとオレフィン系プラスチックスを単純にブレンドしたタイプのものであってもよい。またさらに上述のような各種タイプのオレフィン系エラストマーの一部又は全部を無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸で変性したものであってもよい。
【0023】
オレフィン系エラストマー(B−2)としては、230℃、10kg荷重におけるMFRが1〜100g/10分、とくに5〜70g/10分程度のものを使用することが望ましい。またショアA硬度が45〜90、とくに50〜85程度のものを使用するのが好ましい。
【0024】
このようなオレフィン系エラストマー(B−2)として、例えばミラストマー、サーモラン、サントプレン、住友TPE、グドマー、アクティマー、レオストマー、トリニティー、P.E.R、AMZELなどの商品名で市販されているものを使用することができ、これらは市場から容易に入手することができる。
【0025】
本発明の難燃性重合体組成物においては、ベースポリマーとして上記エチレン共重合体(A)や熱可塑性エラストマー(B)と共に、他の重合体を配合することができる。このような他の重合体として、上記エチレン系共重合体(A)以外のオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、あるいはこれら2種以上の混合物などを例示することができるが、とくにオレフィン系樹脂の使用が好ましい。オレフィン系樹脂としては、高圧法ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、プロピレンの単独重合体あるいはプロピレンと他のα−オレフィンとのランダム共重合体やブロック共重合体などのポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、環状オレフィン重合体などを挙げることができる。好適なポリプロピレンは、プロピレンの単独重合体あるいはプロピレンと他のα−オレフィン、例えばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンなどとの共重合体である。このプロピレンの共重合体にあっては、α−オレフィン含量が0.1〜20モル%程度、好ましくは0.1〜10モル%程度のランダム共重合体又はブロック共重合体が好ましい。
【0026】
上記ポリエチレンとしては、加工性、機械強度などを考慮すると、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.1〜100g/10分、とくに0.2〜50g/10分程度のものを使用するのが好ましい。またポリプロピレンにあっては、230℃、2160g荷重におけるMFRが0.1〜100g/10分、とくに0.2〜50g/10分程度のものを使用するのが好ましい。
【0027】
本発明で使用される無機難燃剤(C)としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトのような金属水和物、珪酸金属塩、ホウ酸金属塩、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、ゼオライト、カーボンブラック、ガラス繊維などの充填剤や補強材を例示することができる。これらは2種以上併用することができる。これらの中では水酸化マグネシウム及び/又は水酸化アルミニウムの使用が好ましい。水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムはそれぞれ単味で使用してもよく、また混合して使用してもよい。あるいは水酸化マグネシウム及び/又は水酸化アルミニウムを主成分として使用し、これに難燃性に悪影響を及ぼさない範囲で他の無機難燃剤、例えばハイドロタルサイトやタルク等を併用することができる。
【0028】
無機難燃剤(C)の混和性、難燃樹脂組成物から得られる成形物外観などを考慮すると、無機難燃剤として、平均粒径が0.05〜20μm、とくに0.1〜5μm程度のものを使用するのが望ましい。また同様の理由で、無機難燃剤の表面が、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族アルコール、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコンオイル、リン酸エステル等で表面処理されたものを使用するのが好ましい。勿論、無機難燃剤(C)として、粒径の異なるものを2種以上使用したり、表面処理剤の異なるものを2種以上使用することができる。
【0029】
本発明の難燃性樹脂組成物には、さらにアクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)が配合される。アクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)は、ポリオルガノシロキサンを(メタ)アクリル酸エステルでグラフト変性したものであって、具体的には、下記一般式
【化2】
Figure 0003908195
[式中、R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基、Zは、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、低級アルキル基又は−SiR(R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基)で示される基を表し、mは10,000以下の整数、nは1以上の整数であり、シロキサン鎖には分岐があってもよい]で示されるポリオルガノシロキサン(D−1)に、(メタ)アクリル酸エステル(D−2)又は(メタ)アクリル酸エステル(D−2)70重量%以上と共重合可能な他の単量体(D−3)30重量%以下の混合物を重量比5/95〜95/5の割合でグラフト共重合してなるアクリル変性ポリオルガノシロキサンが好適に使用される。
【0030】
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)のベースポリマーであるポリオルガノシロキサン(D−1)において、上記式中、R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基であり、ハロゲンのような置換基を有することができる。より具体的には、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、イソブチル、n−ブチルなどのアルキル基、フェニル、トリル、キシリル、ナフチルなどのアリール基、あるいはこれらの基における水素原子の1個以上がハロゲンで置換したハロゲン置換体などを例示することができる。
【0031】
上記式中、Zは、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基であって、具体的にはビニル、アリル、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタクリロキシプロピルなどのラジカル反応性基やγ−メルカプトプロピルなどの−SH基を持つ有機基を例示することができる。また上記式中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、イソブチル、n−ブチルなどの低級アルキル基又は−SiRで示される基である。ここにR、R及びRは、それぞれ独立にR、R及びRで示したようなハロゲンで置換されていてもよい炭化水素基、Zで示したようなラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基を表す。
【0032】
上記式中、mは10,000以下の整数、好ましくは500〜8000、nは1以上の整数で、好ましくは1〜500ある。またm個の重合単位におけるR,R、n個の重合単位におけるR、Zはそれぞれ同一でも異なるものであってもよい。上記式のポリオルガノシロキサンには若干の分岐があってもよい。
【0033】
このようなポリオルガノシロキサン(D−1)は、上記のような基を有する鎖状や環状の低分子量ポリオルガノシロキサンやアルコキシシランを用いて、加水分解や重合、平衡化の手段を用いて製造することができる。また分岐を有するポリオルガノシロキサンは、原料としてトリアルコキシシランやテトラアルコキシシランなどを重合時に少量使用することにより得ることができる。加水分解、重合、平衡化は、公知の技術により水中に乳化した状態で行うことができる。例えば上記のような基を有するポリオルガノシロキサンあるいはアルコキシシランの混合溶液を、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸等のスルホン酸を用い、ホモジナイザー等を用いて、水と緊密に混合させながら重合させる方法によってポリオルガノシロキサン(D−1)の微粒子として得ることができる。
【0034】
本発明におけるアクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)は、上記ポリオルガノシロキサン(D−1)に、(メタ)アクリル酸エステル(D−2)又は(メタ)アクリル酸エステル(D−2)70重量%以上と共重合可能な他の単量体(D−3)30重量%以下との混合物を、重量比5/95〜95/5の割合でグラフト共重合させることによって得ることができる。
【0035】
上記(メタ)アクリル酸エステル(D−2)としては、アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステル、アルコキシアルキルエステルなどであり、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−メトキシエチルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−へキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ラウリル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−エトキシエチルなどのメタクリル酸エステルを例示することができる。これらは1種又は2種以上組合せて使用することができる。これらの中ではとくにメタクリル酸メチルを少なくとも一成分として使用することが好ましい。
【0036】
(メタ)アクリル酸エステル(D−2)と共重合可能な他の単量体(D−3)としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなスチレン系化合物、アクリロニトリルやメタクリロニトリルのような不飽和ニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化オレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどの不飽和アミド、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸等の二重結合を1個有する単量体の他にエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の多不飽和単量体を代表例として挙げることができる。これらは2種以上使用することができる。
【0037】
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)は、上記のようにして得られるポリオルガノシロキサン(D−1)の乳化液に、(メタ)アクリル酸エステル(D−2)又は(メタ)アクリル酸エステル(D−2)と共重合可能な他の単量体(D−3)との混合物を加え、ラジカル開始剤の存在下でグラフト共重合することによって得ることができる。ラジカル開始剤としては、過硫酸塩や有機過酸化物のような通常の乳化重合用のものを使用することができる。ポリオルガノシロキサン(D−1)と(メタ)アクリル酸エステル(D−2)又は(メタ)アクリル酸エステル(D−2)と共重合可能な他の単量体(D−3)との混合物の使用比率は、(D−1)/[(D−2)+(D−3)](重量比)で5/95〜95/5、好ましくは40/60〜80/20の範囲である。重合終了後は、塩析、凝固させることによってアクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)を分離、回収することができる。
【0038】
本発明の難燃性組成物においては、エチレン共重合体(A)及び熱可塑性エラストマー(B)から選ばれる重合体を主成分とする重合体成分100重量部に対して、無機難燃剤(C)が5〜300重量部、好ましくは30〜250重量部、一層好ましくは70〜200重量部、またアクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)が0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部、一層好ましくは0.5〜5.2重量部の割合で配合される。無機難燃剤(C)の配合量は、その種類や目的とする難燃レベルによっても異なるが、配合量が少なすぎると充分な難燃効果を発揮することができず、一方、多量に配合しすぎると、加工性が損なわれるようになる。またアクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)を上記のように適量配合することにより、難燃性及び耐傷つき性を改善することができる。とくにアクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)として平均粒径が100μm以下、特に好ましくは80〜5μmのものを使用すると、分散性が良好であり、機械物性を損ねることなく本発明の難燃性樹脂組成物の耐傷付き性が向上するので好ましい。
【0039】
本発明の難燃性組成物にはまた、本発明の目的を損なわない範囲において、必要に応じ各種添加剤を配合することができる。このような添加剤の例として、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、ステアリン酸アルミニウムのような難燃助剤、カーボンブラックのような顔料、染料、シリコーンオイルのような滑剤、ブロッキング防止剤、発泡剤、発泡助剤などを例示することができる。
【0040】
本発明の難燃性組成物を調製するには、エチレン共重合体(A)及び熱可塑性エラストマー(B)から選ばれる重合体成分、無機難燃剤(C)、アクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)、必要に応じて配合される他の重合体や他の添加剤を、1軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、ロール等の通常の混練機を使用し、エチレン共重合体(A)及び/又は熱可塑性エラストマー(B)の融点又は軟化点以上の温度で混練すればよい。これら各成分の配合は、一括して行なってもよく、またある特定成分を先に混練したのち、残りを後から添加するような段階的な方法を採用することもできる。
【0041】
本発明の難燃性組成物の耐熱性をさらに高めるために、各種成形方法により成形した後あるいは成形前に、電子線照射によって架橋させることもできる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。尚、実施例及び比較例に用いた原料及び各種物性の評価方法は次の通りである。
【0043】
1.原料
(1)EVA−▲1▼:エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量17重量%、メルトフローレート0.8g/10分(190℃、2160g荷重))
(2)EVA−▲2▼:エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量33重量%、メルトフローレート4.0g/10分(190℃、2160g荷重))
(3)EEA:エチレン・アクリル酸エチル共重合体(アクリル酸エチル含量15重量%、メルトフローレート0.5g/10分(190℃、2160g荷重))
(4)L−LDPE:直鎖低密度ポリエチレン(密度920kg/m、メルトフローレート2.1g/10分(190℃、2160g荷重))
(5)SEBS:スチレン・(エチレン/ブテン)・スチレンブロック共重合体(スチレン含量27重量%、密度910kg/m、MFR1.0g/10分(230℃、2160g荷重))
(6)3元PP:プロピレン・エチレン・1−ブテンランダム共重合体(プロピレン含量93.5モル%、エチレン含量3.0モル%、1−ブテン含量3.5モル%、MFR7.2g/10分(230℃、2160g荷重))
(7)Si−A:アクリル変性ポリオルガノシロキサン(商品名:シャリーヌ R−170S、平均粒径30μm、日進化学工業(株))
(8)擦傷性改良剤−1:ノフアロイ KA532(日本油脂(株)製)
(9)擦傷性改良剤−2:ミペロン XM−220(三井化学(株)製)
(10)無機難燃剤:水酸化マグネシウム WH−4(神島化学(株)製)
(11)酸化防止剤:イルガノックス1010(チバスペシャルティケミカル(株)製)
【0044】
2.物性評価方法
(1)破断点強度/伸び:JIS K6760に準拠、試験片:JIS K6301 3号ダンベル、1mm厚
(2)難燃性:東洋精機(株)製、酸素指数(OI)試験機、JIS K7201に準拠
(3)学振試験:東洋精機(株)製、摩耗試験機、綿帆布10号使用、往復100回、無荷重
判定
傷は観察されない:4(合格)
僅かに傷が観察される:3(合格)
傷が明確に観察される:2(不合格)
傷が明確に観察され、摩耗粉が観察される:1(不合格)
【0045】
[実施例1]
上述のエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA−▲1▼)、アクリル変性ポリオルガノシロキサン(Si−A)、無機難燃剤及び酸化防止剤を、ヘンシェルミキサーを用いて、表1に示す配合比でブレンドした後、加圧ニーダーでメルトブレンドし、さらにロールを用いて部出しシートを作成した。次に、加圧プレスで、破断点強度及び伸び試験用として1mm厚の試験片を、また難燃性試験用として3mm厚の試験片を作成した。また摩耗試験用には、1mm厚のロール部出しシートを用いた。尚、各加工機の設定条件は以下の通りであった。
加圧ニーダー:設定温度150℃、時間30分、回転数50rpm
ロール:設定温度150℃、時間15分
加圧プレス:設定温度160℃、余熱5分、加圧5分、冷却5分
物性評価結果を表1に示す。
【0046】
[実施例2]
EVA−▲1▼の代わりに、上述のエチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)を使用した以外は、実施例1と同様に行なった。その物性評価結果を表1に示す。
【0047】
[実施例3]
EVA−▲1▼100重量部の代わりに、上述のEVA−▲1▼とEEAの混合物(60/40(重量比)の混合物)を使用した以外は、実施例1と同様に行なった。その物性評価結果を表1に示す。
【0048】
[実施例4]
EVA−▲1▼100重量部の代わりに、上述のEVA−▲1▼及び直鎖低密度ポリエチレン(L−LDPE)の混合物(90/10(重量比)の混合物)を使用した以外は、実施例1と同様に行なった。その物性評価結果を表1に示す。
【0049】
[実施例5]
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(Si−A)の使用量を5重量部から3重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行なった。その物性評価結果を表1に示す。
【0050】
[実施例6]
EVA−▲1▼の代わりに、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA−▲2▼)、プロピレン・エチレン・1−ブテンランダム共重合体(3元PP)及びスチレン・(エチレン/ブテン)・スチレンブロック共重合体(SEBS)の混合物を用い、表1の配合比とした以外は、実施例1と同様に行なった。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0003908195
【0052】
[比較例1]
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(Si−A)を配合しなかった以外は、実施例1と同様に行なった。その物性評価結果を表2に示す。
【0053】
[比較例2]
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(Si−A)を配合しなかった以外は、実施例2と同様に行なった。その物性評価結果を表2に示す。
【0054】
[比較例3]
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(Si−A)5重量部の代わりに、上述の擦傷性改良剤−1を5重量部配合した以外は、実施例1と同様に行なった。その物性評価結果を表2に示す。
【0055】
[比較例4]
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(Si−A)5重量部の代わりに、上述の擦傷性改良剤−2を5重量部配合した以外は、実施例1と同様に行なった。その物性評価結果を表2に示す。
【0056】
[比較例5]
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(Si−A)5重量部の代わりに、上述の擦傷性改良剤−2を10重量部配合した以外は、実施例1と同様に行なった。その物性評価結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
Figure 0003908195
【0058】
【発明の効果】
本発明の難燃性組成物は、加工性、機械物性、耐傷付性、難燃性に優れている。かかる特性を生かして、押出成形、射出成形、中空成形、圧縮成形、発泡成形、真空成形などの成形方法により、種々の成形品、例えば、土木建材シート、自動車内装材、電力ケーブル、通信ケーブル、機器内配線、収縮チューブ、自動車ワイヤーハーネス等に加工して利用することができる。

Claims (8)

  1. エチレン共重合体(A)及び熱可塑性エラストマー(B)から選ばれる重合体あるいは該重合体を主成分とする重合体成分100重量部に対して、無機難燃剤(C)が5〜300重量部、及び下記一般式で示されるポリオルガノシロキサン(D−1)に、(メタ)アクリル酸エステル(D−2)又は(メタ)アクリル酸エステル(D−2)70重量%以上と共重合可能な他の単量体(D−3)30重量%以下の混合物を重量比5/95〜95/5の割合でグラフト共重合してなるアクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)が0.01〜20重量部の割合で配合されていることを特徴とする難燃性組成物。
    Figure 0003908195
    [式中、R 、R 及びR は、それぞれ独立に炭化水素基、Zは、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基、R 及びR は、それぞれ独立に水素原子、低級アルキル基又は−SiR (R 、R 及びR は、それぞれ独立に炭化水素基、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基)で示される基を表し、mは10,000以下の整数、nは1以上の整数であり、シロキサン鎖には分岐があってもよい]
  2. エチレン共重合体が、エチレン・不飽和エステル共重合体(A−1)及びエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(A−2)から選ばれるものである請求項1記載の難燃性組成物。
  3. 熱可塑性エラストマー(B)が、スチレン系エラストマー(B−1)及びオレフィン系エラストマー(B−2)から選ばれるものである請求項1又は2に記載の難燃性組成物。
  4. エチレン共重合体(A)及び熱可塑性エラストマー(B)から選ばれる重合体を主成分とする重合体成分が、エチレン・不飽和エステル共重合体(A−1)及びエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(A−2)から選ばれるエチレン共重合体99〜50重量部と、エチレン・α−オレフィン共重合体(A−3)、スチレン系エラストマー(B−1)、オレフィン系エラストマー(B−2)、ポリエチレン(E−1)及びポリプロピレン(E−2)から選ばれる少なくとも一種の重合体成分1〜50重量部とからなる混合重合体成分である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 無機難燃剤(C)が金属水和物である請求項1〜4のいずれかに記載の難燃性組成物。
  6. 金属水和物が、水酸化マグネシウム及び/又は水酸化アルミニウムである請求項5記載の難燃性組成物。
  7. アクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)が、平均粒径が100μm以下のものである請求項1〜6のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
  8. アクリル変性ポリオルガノシロキサン(D)が、平均粒径が80〜5μmのものである請求項1〜7のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
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