JP3451113B2 - 3−メチル−1−ブテン系重合体組成物 - Google Patents
3−メチル−1−ブテン系重合体組成物Info
- Publication number
- JP3451113B2 JP3451113B2 JP16903993A JP16903993A JP3451113B2 JP 3451113 B2 JP3451113 B2 JP 3451113B2 JP 16903993 A JP16903993 A JP 16903993A JP 16903993 A JP16903993 A JP 16903993A JP 3451113 B2 JP3451113 B2 JP 3451113B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- butene
- methyl
- weight
- composition
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3−メチル−1−ブテ
ン系重合体組成物に関し、特に、引張破断伸びが高く、
耐熱性に優れるとともに、成形時に層状剥離を生じない
ため、射出成形、フィルム成形等に有用な3−メチル−
1−ブテン系重合体組成物に関する。
ン系重合体組成物に関し、特に、引張破断伸びが高く、
耐熱性に優れるとともに、成形時に層状剥離を生じない
ため、射出成形、フィルム成形等に有用な3−メチル−
1−ブテン系重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】3−メチル−1−ブテン系重合体、特
に、3−メチル−1−ブテンと1−ブテンの共重合体
は、耐熱性、表面硬度、耐薬品性および電気特性が優れ
た重合体であり、その特性を活かして各種用途への展開
が期待されている。しかし、3−メチル−1−ブテン系
重合体は、引張破断伸びが小さく脆いことが欠点であ
り、その靭性の改良が求められていた。
に、3−メチル−1−ブテンと1−ブテンの共重合体
は、耐熱性、表面硬度、耐薬品性および電気特性が優れ
た重合体であり、その特性を活かして各種用途への展開
が期待されている。しかし、3−メチル−1−ブテン系
重合体は、引張破断伸びが小さく脆いことが欠点であ
り、その靭性の改良が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、ポリ
オレフィンの破断伸びを改良する方法として、ポリオレ
フィンにゴム成分を配合する方法が採用されている。し
かし、3−メチル−1−ブテン系重合体、特に、3−メ
チル−1−ブテン・1−ブテン共重合体は多くのゴム成
分との相溶性が劣るなど、3−メチル−1−ブテン系重
合体にゴム成分を配合した組成物は、しばしば成形時に
層状剥離を生じることがあった。
オレフィンの破断伸びを改良する方法として、ポリオレ
フィンにゴム成分を配合する方法が採用されている。し
かし、3−メチル−1−ブテン系重合体、特に、3−メ
チル−1−ブテン・1−ブテン共重合体は多くのゴム成
分との相溶性が劣るなど、3−メチル−1−ブテン系重
合体にゴム成分を配合した組成物は、しばしば成形時に
層状剥離を生じることがあった。
【0004】そこで本発明の第一の目的は、引張破断伸
びが高い3−メチル−1−ブテン系重合体組成物を提供
することにある。
びが高い3−メチル−1−ブテン系重合体組成物を提供
することにある。
【0005】本発明の第二の目的は、成形時に層状剥離
を生じない3−メチル−1−ブテン系重合体組成物を提
供することにある。
を生じない3−メチル−1−ブテン系重合体組成物を提
供することにある。
【0006】本発明の第三の目的は、ポリ3−メチル−
1−ブテンの特徴である耐熱性を保持した3−メチル−
1−ブテン系重合体組成物を提供することにある。
1−ブテンの特徴である耐熱性を保持した3−メチル−
1−ブテン系重合体組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、(A)3−メチル−1−ブテン系重合体
99〜70重量部と、(B)ブチルゴム1〜30重量部
とを含む3−メチル−1−ブテン系重合体組成物を提供
するものである。
に、本発明は、(A)3−メチル−1−ブテン系重合体
99〜70重量部と、(B)ブチルゴム1〜30重量部
とを含む3−メチル−1−ブテン系重合体組成物を提供
するものである。
【0008】前記(A)3−メチル−1−ブテン系重合
体が、3−メチル−1−ブテンの含有率が70重量%以
上のものであると、好ましい。
体が、3−メチル−1−ブテンの含有率が70重量%以
上のものであると、好ましい。
【0009】前記(A)3−メチル−1−ブテン系重合
体が、3−メチル−1−ブテン・1−ブテンランダム共
重合体であると、好ましい。
体が、3−メチル−1−ブテン・1−ブテンランダム共
重合体であると、好ましい。
【0010】前記(B)ブチルゴムが、ヨウ素価が2〜
20で、ムーニー粘度ML1+8 (100℃)が30以上
のものであると、好ましい。
20で、ムーニー粘度ML1+8 (100℃)が30以上
のものであると、好ましい。
【0011】以下、本発明の3−メチル−1−ブテン系
重合体組成物(以下、「本発明の組成物」という)につ
いて詳細に説明する。
重合体組成物(以下、「本発明の組成物」という)につ
いて詳細に説明する。
【0012】本発明の組成物の(A)成分である3−メ
チル−1−ブテン系重合体としては、3−メチル−1−
ブテンの単独重合体、もしくは3−メチル−1−ブテン
と他のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。他
のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン等の炭素
数2〜20のα−オレフィンが挙げられる。これらのα
−オレフィンは、1種単独または2種以上が3−メチル
−1−ブテン系重合体に含まれていてもよい。これらの
α−オレフィンの中でも、1−ブテンが好ましい。ま
た、この3−メチル−1−ブテン系重合体の中でも、耐
熱性が高く、機械的強度も高い点で、3−メチル−1−
ブテンを70重量%以上の量で含むものが好ましい。
チル−1−ブテン系重合体としては、3−メチル−1−
ブテンの単独重合体、もしくは3−メチル−1−ブテン
と他のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。他
のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン等の炭素
数2〜20のα−オレフィンが挙げられる。これらのα
−オレフィンは、1種単独または2種以上が3−メチル
−1−ブテン系重合体に含まれていてもよい。これらの
α−オレフィンの中でも、1−ブテンが好ましい。ま
た、この3−メチル−1−ブテン系重合体の中でも、耐
熱性が高く、機械的強度も高い点で、3−メチル−1−
ブテンを70重量%以上の量で含むものが好ましい。
【0013】この(A)3−メチル−1−ブテン系重合
体は、用途に応じて適宜選択されるが、通常、メルトフ
ローレート(MFR)が、0.1〜100g/10分の
範囲にあるものである。本発明において、メルトフロー
レート(MFR)は、ASTM D1238に準拠し
て、荷重:2.16kg、温度:320℃の条件で測定
される値である。
体は、用途に応じて適宜選択されるが、通常、メルトフ
ローレート(MFR)が、0.1〜100g/10分の
範囲にあるものである。本発明において、メルトフロー
レート(MFR)は、ASTM D1238に準拠し
て、荷重:2.16kg、温度:320℃の条件で測定
される値である。
【0014】本発明の組成物の(B)成分であるブチル
ゴムは、イソブチレンと少量のイソプレンを共重合させ
た低不飽和度の合成ゴムをいう。このブチルゴム中のイ
ソプレンの含有量は、通常、0.1モル%〜5モル%程
度であり、好ましくは0.2モル%〜3モル%程度であ
る。
ゴムは、イソブチレンと少量のイソプレンを共重合させ
た低不飽和度の合成ゴムをいう。このブチルゴム中のイ
ソプレンの含有量は、通常、0.1モル%〜5モル%程
度であり、好ましくは0.2モル%〜3モル%程度であ
る。
【0015】このブチルゴムは、3−メチル−1−ブテ
ン系重合体と高温で溶融ブレンドしたり成形する時に、
3−メチル−1−ブテン系重合体とブチルゴムとの間の
相溶性が良好で、引張破断伸びに優れた組成物が得ら
れ、また成形時に層状剥離が発生しない点で、ヨウ素価
が、2〜20の範囲であるものが好ましい。本発明にお
いて、ヨウ素価とは、JIS K0070に準拠して測
定される値である。
ン系重合体と高温で溶融ブレンドしたり成形する時に、
3−メチル−1−ブテン系重合体とブチルゴムとの間の
相溶性が良好で、引張破断伸びに優れた組成物が得ら
れ、また成形時に層状剥離が発生しない点で、ヨウ素価
が、2〜20の範囲であるものが好ましい。本発明にお
いて、ヨウ素価とは、JIS K0070に準拠して測
定される値である。
【0016】また、このブチルゴムは、組成物の引張破
断伸びや耐衝撃性を改良する効果が高い点で、ムーニー
粘度ML1+8 (100℃)が、30以上のものが好まし
く、特に40以上のものが好ましい。本発明において、
ムーニー粘度は、ASTMD1646に準拠して測定さ
れる値である。
断伸びや耐衝撃性を改良する効果が高い点で、ムーニー
粘度ML1+8 (100℃)が、30以上のものが好まし
く、特に40以上のものが好ましい。本発明において、
ムーニー粘度は、ASTMD1646に準拠して測定さ
れる値である。
【0017】このブチルゴムの具体例として、日本合成
ゴム(株)から、商品名JSR Butyl 065、
JSR Butyl 268、JSR Butyl 3
65で上市されているもの、あるいはPolystar
社から上市されているブチルゴムなどが挙げられる。
ゴム(株)から、商品名JSR Butyl 065、
JSR Butyl 268、JSR Butyl 3
65で上市されているもの、あるいはPolystar
社から上市されているブチルゴムなどが挙げられる。
【0018】本発明の組成物において、(A)3−メチ
ル−1−ブテン系重合体と(B)ブチルゴムの配合割合
は、引張破断伸びが高く、耐熱性に優れる組成物が得ら
れる点で、(A)3−メチル−1−ブテン系重合体99
〜70重量部に対して(B)ブチルゴム1〜30重量部
であり、好ましくは(A)3−メチル−1−ブテン系重
合体98〜80重量部に対して(B)ブチルゴム2〜2
0重量部である。
ル−1−ブテン系重合体と(B)ブチルゴムの配合割合
は、引張破断伸びが高く、耐熱性に優れる組成物が得ら
れる点で、(A)3−メチル−1−ブテン系重合体99
〜70重量部に対して(B)ブチルゴム1〜30重量部
であり、好ましくは(A)3−メチル−1−ブテン系重
合体98〜80重量部に対して(B)ブチルゴム2〜2
0重量部である。
【0019】本発明の組成物は、前記の(A)3−メチ
ル−1−ブテン系重合体および(B)ブチルゴムを主成
分とし、さらに第3の成分として(C)エラストマー成
分を配合してもよい。本発明の組成物が、この(C)エ
ラストマー成分を含有する場合、(B)ブチルゴムは、
(A)3−メチル−1−ブテン系重合体と(C)エラス
トマー成分との間の相溶性を改良する働きをする。ま
た、(B)ブチルゴムと(C)エラストマー成分によっ
て引張破断伸びが改良される。
ル−1−ブテン系重合体および(B)ブチルゴムを主成
分とし、さらに第3の成分として(C)エラストマー成
分を配合してもよい。本発明の組成物が、この(C)エ
ラストマー成分を含有する場合、(B)ブチルゴムは、
(A)3−メチル−1−ブテン系重合体と(C)エラス
トマー成分との間の相溶性を改良する働きをする。ま
た、(B)ブチルゴムと(C)エラストマー成分によっ
て引張破断伸びが改良される。
【0020】(C)成分であるエラストマーは、ゴム類
のような弾性率の顕著なオレフィルを主成分とする高分
子材料であり、例えば、エチレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエ
ン化合物ランダム共重合体)等が挙げられる。
のような弾性率の顕著なオレフィルを主成分とする高分
子材料であり、例えば、エチレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエ
ン化合物ランダム共重合体)等が挙げられる。
【0021】エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体は、エチレンと他のα−オレフィンとのランダム共重
合体である。他のα−オレフィンとしては、例えば、プ
ロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数3〜
10のα−オレフィンが挙げられる。これらのうちで、
好ましくはプロピレンおよび1−ブテンである。
体は、エチレンと他のα−オレフィンとのランダム共重
合体である。他のα−オレフィンとしては、例えば、プ
ロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数3〜
10のα−オレフィンが挙げられる。これらのうちで、
好ましくはプロピレンおよび1−ブテンである。
【0022】このエチレン・α−オレフィンランダム共
重合体として、組成物の耐衝撃性と引張破断伸びを改良
する効果が大きい点で、エチレン含有率が35〜95モ
ル%であるものが好ましく、特に、40〜92モル%で
あるものが好ましい。
重合体として、組成物の耐衝撃性と引張破断伸びを改良
する効果が大きい点で、エチレン含有率が35〜95モ
ル%であるものが好ましく、特に、40〜92モル%で
あるものが好ましい。
【0023】このエチレン・α−オレフィンランダム共
重合体は、組成物の耐衝撃性を改良する効果が大きい点
で、X線回折法により測定される結晶化度が0〜30%
であるものが好ましく、特に、0〜20%であるものが
好ましい。
重合体は、組成物の耐衝撃性を改良する効果が大きい点
で、X線回折法により測定される結晶化度が0〜30%
であるものが好ましく、特に、0〜20%であるものが
好ましい。
【0024】このエチレン・α−オレフィンランダム共
重合体の具体例としては、三井石油化学工業(株)から
商品名タフマーP0180、P0280、A4085等
で上市されているものなどを挙げることができる。
重合体の具体例としては、三井石油化学工業(株)から
商品名タフマーP0180、P0280、A4085等
で上市されているものなどを挙げることができる。
【0025】また、EPDM(エチレン・プロピレン・
ジエン化合物ランダム共重合体)は、エチレン、プロピ
レンおよびジエン化合物の3成分からなる共重合体であ
る。ジエン化合物としては、例えば、ジシクロペンタジ
エン、エチリデンノルボルネン類等が挙げられる。
ジエン化合物ランダム共重合体)は、エチレン、プロピ
レンおよびジエン化合物の3成分からなる共重合体であ
る。ジエン化合物としては、例えば、ジシクロペンタジ
エン、エチリデンノルボルネン類等が挙げられる。
【0026】このエチレン・プロピレン・ジエン化合物
ランダム共重合体は、組成物の耐衝撃性と引張破断伸び
を改良する効果が大きい点で、エチレン含有率35〜9
5モル%のものが好ましく、特に40〜92モル%のも
のが好ましい。
ランダム共重合体は、組成物の耐衝撃性と引張破断伸び
を改良する効果が大きい点で、エチレン含有率35〜9
5モル%のものが好ましく、特に40〜92モル%のも
のが好ましい。
【0027】また、このエチレン・プロピレン・ジエン
化合物ランダム共重合体は、組成物の耐衝撃性と引張破
断伸びを改良する効果が大きい点で、プロピレン含有率
5〜65モル%のものが好ましく、特に8〜60モル%
のものが好ましい。
化合物ランダム共重合体は、組成物の耐衝撃性と引張破
断伸びを改良する効果が大きい点で、プロピレン含有率
5〜65モル%のものが好ましく、特に8〜60モル%
のものが好ましい。
【0028】さらに、このエチレン・プロピレン・ジエ
ン化合物ランダム共重合体は、組成物の耐衝撃性を改良
する効果が大きい点で、ジエン化合物の含有率が10モ
ル%以下のものが好ましい。
ン化合物ランダム共重合体は、組成物の耐衝撃性を改良
する効果が大きい点で、ジエン化合物の含有率が10モ
ル%以下のものが好ましい。
【0029】さらにまた、エチレン・プロピレン・ジエ
ン化合物ランダム共重合体は、ヨウ素価が5〜30の範
囲であるものが好ましく、また、そのムーニー粘度ML
1+4(100℃)が10以上であるものが好ましい。
ン化合物ランダム共重合体は、ヨウ素価が5〜30の範
囲であるものが好ましく、また、そのムーニー粘度ML
1+4(100℃)が10以上であるものが好ましい。
【0030】このエチレン・プロピレン・ジエン化合物
ランダム共重合体の具体例としては、日本合成ゴム
(株)から商品名JSR EP07P、JSR EP5
7Pで上市されているもの、または、三井石油化学工業
(株)から商品名EPT 3012P、3070で上市
されているものなどを挙げることができる。
ランダム共重合体の具体例としては、日本合成ゴム
(株)から商品名JSR EP07P、JSR EP5
7Pで上市されているもの、または、三井石油化学工業
(株)から商品名EPT 3012P、3070で上市
されているものなどを挙げることができる。
【0031】本発明の組成物に、前記(C)エラストマ
ー成分を配合する場合、好ましい(C)エラストマー成
分としては、EPR、EBR等が挙げられる。
ー成分を配合する場合、好ましい(C)エラストマー成
分としては、EPR、EBR等が挙げられる。
【0032】本発明の組成物が、(C)エラストマー成
分を含有する場合、(C)エラストマー成分の配合量
は、(A)3−メチル−1−ブテン系重合体と(B)ブ
チルゴムの合計100重量部に対して、通常、1〜30
重量部程度であり、好ましくは2〜20重量部程度であ
る。
分を含有する場合、(C)エラストマー成分の配合量
は、(A)3−メチル−1−ブテン系重合体と(B)ブ
チルゴムの合計100重量部に対して、通常、1〜30
重量部程度であり、好ましくは2〜20重量部程度であ
る。
【0033】また、 本発明の組成物には、通常、ポリ
オレフィンに添加して使用される各種配合剤を本発明の
目的を損なわない範囲で添加してもよい。例えば、耐候
安定剤、耐熱安定剤、スリップ剤、核剤、顔料、染料等
を配合してもよい。また、必要に応じて、CaCO3 や
タルク等の無機フィラーを10〜150重量部まで配合
して使用することもできる。
オレフィンに添加して使用される各種配合剤を本発明の
目的を損なわない範囲で添加してもよい。例えば、耐候
安定剤、耐熱安定剤、スリップ剤、核剤、顔料、染料等
を配合してもよい。また、必要に応じて、CaCO3 や
タルク等の無機フィラーを10〜150重量部まで配合
して使用することもできる。
【0034】本発明の組成物の製造は、(A)3−メチ
ル−1−ブテン系重合体、(B)プロピレン・α−オレ
フィン共重合体と、必要に応じて(C)エラストマー成
分、また、必要に応じて前記各種配合剤、無機フィラー
等を、種々公知の方法、例えばV型ブレンダー、リボン
ブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラーブレンダ
ーで混合する方法、あるいは、前記ブレンダーで混合
後、単軸押出機、複軸押出機、または、ニーダー、バン
バリーミキサー等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕する
方法にしたがって行うことができる。
ル−1−ブテン系重合体、(B)プロピレン・α−オレ
フィン共重合体と、必要に応じて(C)エラストマー成
分、また、必要に応じて前記各種配合剤、無機フィラー
等を、種々公知の方法、例えばV型ブレンダー、リボン
ブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラーブレンダ
ーで混合する方法、あるいは、前記ブレンダーで混合
後、単軸押出機、複軸押出機、または、ニーダー、バン
バリーミキサー等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕する
方法にしたがって行うことができる。
【0035】また、本発明の組成物は、耐熱性と機械的
強度が優れるため、食器、ハーネスコネクターや各種の
構造材料等の射出成形品、また、離型性にも優れるため
人工皮靴製造用の工程紙等のラミ紙の用途に好適に使用
することができる。
強度が優れるため、食器、ハーネスコネクターや各種の
構造材料等の射出成形品、また、離型性にも優れるため
人工皮靴製造用の工程紙等のラミ紙の用途に好適に使用
することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例にしたが
って、本発明をより具体的に説明するが、本発明はその
要旨を超えない限り、これらの実施例になんら限定され
るものではない。
って、本発明をより具体的に説明するが、本発明はその
要旨を超えない限り、これらの実施例になんら限定され
るものではない。
【0037】(実施例1)3−メチル−1−ブテン・1
−ブテン共重合体(1−ブテン含有率:5重量%、MF
R:1.1g/10分、融点:296℃)90重量部、
ブチルゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR Buty
l 065)10重量部に、安定剤として、テトラキス
〔メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕メタン(チバガイギー
(株)、イルガノックス1010)0.20重量部、テ
トラキス(2,4−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)4,4−ビフェニレン ジフォスフォナイト
(サンド(株)製、P−EPQ)0.20重量部および
ハイドロタルサイト(協和化学(株)製、DHT−4
A)0.05重量部の配合割合で、ヘンシェルミキサー
を用いて混合した後、40mmφの押出機で溶融混練し
て組成物−Iを調製した。得られた組成物−Iについ
て、下記の方法にしたがって熱変形温度(HDT)およ
び引張特性を測定し、また目視により外観(剥離)を評
価した。結果を表1に示す。
−ブテン共重合体(1−ブテン含有率:5重量%、MF
R:1.1g/10分、融点:296℃)90重量部、
ブチルゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR Buty
l 065)10重量部に、安定剤として、テトラキス
〔メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕メタン(チバガイギー
(株)、イルガノックス1010)0.20重量部、テ
トラキス(2,4−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)4,4−ビフェニレン ジフォスフォナイト
(サンド(株)製、P−EPQ)0.20重量部および
ハイドロタルサイト(協和化学(株)製、DHT−4
A)0.05重量部の配合割合で、ヘンシェルミキサー
を用いて混合した後、40mmφの押出機で溶融混練し
て組成物−Iを調製した。得られた組成物−Iについ
て、下記の方法にしたがって熱変形温度(HDT)およ
び引張特性を測定し、また目視により外観(剥離)を評
価した。結果を表1に示す。
【0038】熱変形温度(HDT)
射出成形機(名機製作所(株)製、M−100)を用い
て、成形温度:330℃、金型温度:80℃の条件で、
127mm×12.7mm×6.4mmの試験片を成形
し、ASTM D648に準拠して、荷重:66ps
i、150℃×30分間のアニール処理後、熱変形温度
(HDT)を測定した。
て、成形温度:330℃、金型温度:80℃の条件で、
127mm×12.7mm×6.4mmの試験片を成形
し、ASTM D648に準拠して、荷重:66ps
i、150℃×30分間のアニール処理後、熱変形温度
(HDT)を測定した。
【0039】引張特性
熱変形温度の測定用試験片と同様にして、射出成形機を
用いて、ASTM TYPE IVの試験片を成形し、A
STM D638に準拠して降伏応力、初期弾性率およ
び引張弾性伸びを測定した。
用いて、ASTM TYPE IVの試験片を成形し、A
STM D638に準拠して降伏応力、初期弾性率およ
び引張弾性伸びを測定した。
【0040】(実施例2)各成分の配合処方を下記の通
りとした以外は、実施例1と同様にして、組成物−IIを
調製し、その熱変形温度および引張特性を測定し、ま
た、目視により外観(剥離)を評価した。結果を表1に
示す。 3−メチル−1−ブテン・1−ブテン共重合体 85重量部 (1−ブテン含有率:5重量%、MFR:2.5g/10分、融点:296℃) ブチルゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR Butyl 365) 15重量部
りとした以外は、実施例1と同様にして、組成物−IIを
調製し、その熱変形温度および引張特性を測定し、ま
た、目視により外観(剥離)を評価した。結果を表1に
示す。 3−メチル−1−ブテン・1−ブテン共重合体 85重量部 (1−ブテン含有率:5重量%、MFR:2.5g/10分、融点:296℃) ブチルゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR Butyl 365) 15重量部
【0041】(実施例3)各成分の配合処方を下記の通
りとした以外は、実施例1と同様にして、組成物−III
を調製し、その熱変形温度および引張特性を測定し、ま
た、目視により外観(剥離)を評価した。結果を表1に
示す。 3−メチル−1−ブテン・1−ブテン共重合体 85重量部 (1−ブテン含有率:5重量%、MFR:1.1g/10分、融点:296℃) ブチルゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR Butyl 065) 15重量部
りとした以外は、実施例1と同様にして、組成物−III
を調製し、その熱変形温度および引張特性を測定し、ま
た、目視により外観(剥離)を評価した。結果を表1に
示す。 3−メチル−1−ブテン・1−ブテン共重合体 85重量部 (1−ブテン含有率:5重量%、MFR:1.1g/10分、融点:296℃) ブチルゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR Butyl 065) 15重量部
【0042】(比較例1)3−メチル−1−ブテン・1
−ブテン共重合体(1−ブテン含有率:5重量%、MF
R:1.1g/10分、融点:296℃)100重量部
に、安定剤としてテトラキス〔メチレン−3(3,5−
ジ−t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン(チバガイギー(株)製、イルガノックス1
010)0.20重量部、テトラキス(2,4−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)4,4−ビフェニ
レン ジフォスフォナイト(サンド(株)製、P−EP
Q)0.20重量部およびハイドロタルサイト(協和化
学(株)製、DHT−4A)0.05重量部の配合割合
で、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、40mm
φ押出機で溶融混練して組成物−IVを調製した。得られ
た組成物−IVについて、実施例1と同様にして熱変形温
度(HDT)および引張特性を測定し、また目視により
外観(剥離)を評価した。結果を表1に示す。
−ブテン共重合体(1−ブテン含有率:5重量%、MF
R:1.1g/10分、融点:296℃)100重量部
に、安定剤としてテトラキス〔メチレン−3(3,5−
ジ−t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン(チバガイギー(株)製、イルガノックス1
010)0.20重量部、テトラキス(2,4−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)4,4−ビフェニ
レン ジフォスフォナイト(サンド(株)製、P−EP
Q)0.20重量部およびハイドロタルサイト(協和化
学(株)製、DHT−4A)0.05重量部の配合割合
で、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、40mm
φ押出機で溶融混練して組成物−IVを調製した。得られ
た組成物−IVについて、実施例1と同様にして熱変形温
度(HDT)および引張特性を測定し、また目視により
外観(剥離)を評価した。結果を表1に示す。
【0043】(比較例2)3−メチル−1−ブテン・1
−ブテン共重合体(1−ブテン含有率:5重量%、MF
R:1.1g/10分、融点:296℃)85重量部、
エチレン・プロピレン共重合体(プロピレン含有率:1
9モル%、MFR:1.8g/10分)15重量部に、
安定剤として、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ
−t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
メタン(チバガイギー(株)製、イルガノックス101
0)0.20重量部、テトラキス(2,4−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)4,4−ビフェニレン
ジフォスフォナイト(サンド(株)製、P−EPQ)
0.20重量部およびハイドロタルサイト(協和化学
(株)製、DHT−4A)0.05重量部の配合割合
で、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、40mm
φ押出機で溶融混練して組成物−Vを調製した。得られ
た組成物−Vについて、実施例1と同様にして熱変形温
度(HDT)および引張特性を測定し、また目視による
外観(剥離)を評価した。結果を表1に示す。
−ブテン共重合体(1−ブテン含有率:5重量%、MF
R:1.1g/10分、融点:296℃)85重量部、
エチレン・プロピレン共重合体(プロピレン含有率:1
9モル%、MFR:1.8g/10分)15重量部に、
安定剤として、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ
−t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
メタン(チバガイギー(株)製、イルガノックス101
0)0.20重量部、テトラキス(2,4−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)4,4−ビフェニレン
ジフォスフォナイト(サンド(株)製、P−EPQ)
0.20重量部およびハイドロタルサイト(協和化学
(株)製、DHT−4A)0.05重量部の配合割合
で、ヘンシェルミキサーを用いて混合した後、40mm
φ押出機で溶融混練して組成物−Vを調製した。得られ
た組成物−Vについて、実施例1と同様にして熱変形温
度(HDT)および引張特性を測定し、また目視による
外観(剥離)を評価した。結果を表1に示す。
【0044】
単位: 降伏応力、初期弾性率、 Kg/cm2
引張破断伸び %
アニール条件: 150℃×30分間
*これのみ破断応力
外観 ○ 層状剥離なし
× 層状剥離あり
【0045】
【発明の効果】本発明の3−メチル−1−ブテン系重合
体組成物は、3−メチル−1−ブテン系重合体の特徴で
ある耐熱性をほとんど維持したままで、従来、3−メチ
ル−1−ブテン系重合体の欠点であった靱性、特に引張
破断伸びに優れたものである。そのため、本発明の組成
物は、例えば、食器、ハーネスコネクター等の射出成形
品や工程紙等の紙ラミの用途に好適に使用することがで
きる。
体組成物は、3−メチル−1−ブテン系重合体の特徴で
ある耐熱性をほとんど維持したままで、従来、3−メチ
ル−1−ブテン系重合体の欠点であった靱性、特に引張
破断伸びに優れたものである。そのため、本発明の組成
物は、例えば、食器、ハーネスコネクター等の射出成形
品や工程紙等の紙ラミの用途に好適に使用することがで
きる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 岡 部 雅 行
山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号
三井石油化学工業株式会社内
(72)発明者 相 根 敏 裕
山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号
三井石油化学工業株式会社内
(72)発明者 岩 田 健 治
山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号
三井石油化学工業株式会社内
(56)参考文献 特開 平2−650(JP,A)
特開 平3−76738(JP,A)
特開 平1−287158(JP,A)
特開 昭61−7349(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08L 23/20
Claims (4)
- 【請求項1】(A)3−メチル−1−ブテン系重合体9
9〜70重量部と、(B)ブチルゴム1〜30重量部と
を含む3−メチル−1−ブテン系重合体組成物。 - 【請求項2】前記(A)3−メチル−1−ブテン系重合
体が、3−メチル−1−ブテンの含有率が70重量%以
上のものである請求項1記載の3−メチル−1−ブテン
系重合体組成物。 - 【請求項3】前記(A)3−メチル−1−ブテン系重合
体が、3−メチル−1−ブテン・1−ブテンランダム共
重合体である請求項1または2記載の3−メチル−1−
ブテン系重合体組成物。 - 【請求項4】前記(B)ブチルゴムが、ヨウ素価が2〜
20で、ムーニー粘度ML1+8 (100℃)が30以上
のものである請求項1ないし3のいずれかに記載の3−
メチル−1−ブテン系重合体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16903993A JP3451113B2 (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 3−メチル−1−ブテン系重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16903993A JP3451113B2 (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 3−メチル−1−ブテン系重合体組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0726086A JPH0726086A (ja) | 1995-01-27 |
JP3451113B2 true JP3451113B2 (ja) | 2003-09-29 |
Family
ID=15879186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16903993A Expired - Fee Related JP3451113B2 (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 3−メチル−1−ブテン系重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3451113B2 (ja) |
-
1993
- 1993-07-08 JP JP16903993A patent/JP3451113B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0726086A (ja) | 1995-01-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5576374A (en) | Impact modification of filled thermoplastics | |
JP4988157B2 (ja) | 低粘度均一分枝化エチレン/α−オレフィンエクステンダーを含むポリマー組成物 | |
CA2117859C (en) | Compositions of propylene polymer materials and olefin polymer materials with reduced gloss | |
EP0695781B1 (en) | Polyolefin resin composition for interior automative trim parts | |
WO1998018865A1 (en) | Impact-modified thermoplastic polyolefins and articles fabricated therefrom | |
CA2293342A1 (en) | Polyolefin compositions | |
KR101499274B1 (ko) | 가공성이 개선된 연성 폴리올레핀 조성물 | |
JP3250383B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
AU749547B2 (en) | Flexible thermoplastic polyolefin compositions | |
JP3219306B2 (ja) | 塗装性に優れたポリオレフィン組成物 | |
JP3908195B2 (ja) | 難燃性組成物 | |
JPH04275351A (ja) | ポリプロピレン系樹脂成形用材料 | |
JP3451113B2 (ja) | 3−メチル−1−ブテン系重合体組成物 | |
JP3451112B2 (ja) | 3−メチル−1−ブテン系重合体組成物 | |
KR100539297B1 (ko) | 열가소성폴리올레핀에대한충격조절제 | |
US6087429A (en) | Propylene resin composition | |
EP3497162A1 (en) | Compositions comprising carbon fibers and at least one thermoplastic polyolefin elastomer | |
JP3735096B2 (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH1087902A (ja) | 架橋樹脂組成物 | |
JPH093299A (ja) | ポリプロピレン系組成物 | |
JPH11279344A (ja) | ブロー成形用樹脂組成物 | |
JP2945189B2 (ja) | プロピレン重合体組成物 | |
JPH0841259A (ja) | ポリオレフィン系樹脂組成物 | |
JP2001151978A (ja) | ポリプロピレン系組成物 | |
CA2141296A1 (en) | Thermoplastic olefins |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030630 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080711 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |