JP2006001993A - 自動車外装部品用重合体組成物及び自動車外装部品 - Google Patents

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Kazuyuki Nakada
一之 中田
Norihiko Takeda
紀彦 武田
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Abstract

【課題】 耐傷付き性、耐液性、耐熱性、オレフィン系熱可塑性エラストマーあるいはスチレン系熱可塑性エラストマー接着性等に優れ、光沢度の調整が可能な自動車用外装部品用重合体組成物を提供する。
【解決手段】 融点が100℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)100重量部に対して、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)1〜100重量部及びアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)0.1〜5重量部を配合した自動車用外装部品用重合体組成物。さらに高密度ポリエチレンを配合することにより光沢度の調整を行なう。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐傷付き性、耐候性、耐液性、耐熱性、オレフィン系熱可塑性エラストマーあるいはスチレン系熱可塑性エラストマー接着性に優れ、光沢度の調整が可能な自動車外装部品用重合体組成物及びそれを使用した自動車外装部品に関する。とりわけ自動車外装部品、とくにモールの表皮材料として有用な重合体組成物及びそれを用いたモールに関する。
近年、サイドモールやウィンドシールドモールのような自動車モールにおいては、カーボンブラックを配合した黒色の軟質塩化ビニル樹脂(PVC)が多用されている。しかしながら軟質塩化ビニル樹脂においては、樹脂に配合されている液状可塑剤が経時的に表面に滲出してくるため、表面が変色したり、低温での耐衝撃性が低下したりするという欠点を有している。加えて、燃費改善に向けた軽量化の動き、環境問題を考慮した材料のリサイクル化あるいは焼却時の腐食性ガス発生防止などの要望から、PVC系材料からオレフィン系重合体材料への変換が強く求められるようになってきた。
このようなPVC代替材料として、柔軟で耐熱性の優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー(以下、TPOと略称することがある)あるいはスチレン系熱可塑性エラストマー(以下、TPSと略称することがある)の使用が考えられるが、耐傷付き性、光沢などが劣るため、使用部位によっては単味で使用するには問題がある。また自動車の防錆ワックスを除去する場合に用いられるワックスリムーバー(灯油/温水の混合液)によって外観が損なわれる点、すなわち耐ワックスリムーバー性が良好でないという問題もある。
一方、不飽和カルボン酸含量が2〜30重量%のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体のカルボキシル基が金属イオンで中和されてなるアイオノマーは、そのイオン架橋に起因する特徴から、他のエチレン系コポリマーと比較して耐磨耗性や透明性に優れる性能を示す。その性能を生かし、自動車外装部品の表面傷付き性を改良する用途に使用することはすでに知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながらアイオノマーの特徴である良好な透明性、表面平滑性の故に、光沢感が出すぎることが問題視されている。また上記のようなTPOの表面特性を改良するために、その表面材として使用する場合には、TPOに対する接着性に劣っていることが問題であった。
特開昭60−127149号公報
このため本発明者らは、TPOあるいはTPSへの接着性に優れ、しかもTPOあるいはTPSの表面材として使用することによって、TPOあるいはTPSの特徴を損なうことなくその欠点である耐傷つき性、耐液性、表面光沢などを改善することが可能な自動車外装部品用材料を見出すべく、検討を行った。その結果、高融点のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーに特定割合の後記エチレン共重合体とアクリル変性ポリオルガノシロキサンを配合することによって、所望の性能を有する組成物が得られること見出すに至った。また後記するポリエチレンを所定量配合することにより、光沢度を任意範囲で調整可能であることを見出すに至った。さらにこのような組成物は、金属接着性、ウレタンシーラント接着性にも優れ、また剛性、表面硬度が高く、それ自身モール本体材料としても有用であることを見出すに至った。
したがって本発明の目的は、耐傷つき性、耐液性、耐熱性、TPOあるいはTPS接着性、金属接着性、ウレタンシーラント接着性等に優れ、光沢度の調整が可能な自動車外装部品用重合体組成物及び該重合体組成物からなる自動車外装部品を提供することにある。
すなわち本発明によれば、融点が100℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)100重量部に対して、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)1〜100重量部と、下記一般式で示されるポリオルガノシロキサン(C1)に、(メタ)アクリル酸エステル(C2)又は(メタ)アクリル酸エステル(C2)70重量%以上と共重合可能な他の単量体(C3)30重量%以下の混合物を重量比5/95〜95/5の割合でグラフト共重合してなるアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)0.1〜5重量部とを配合してなる自動車外装部品用重合体組成物が提供される。
Figure 2006001993
[式中、R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基、Yは、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基、X及びXは、それぞれ独立に水素原子、低級アルキル基又は−SiR(R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基)で示される基を表し、mは10,000以下の整数、nは1以上の整数であり、シロキサン鎖には分岐があってもよい]
上記組成物においては、(A)、(B)及び(C)の合計量100重量部に対し、さらに密度が940〜970kg/mのポリエチレン(D)を200重量部以下の割合で配合することにより、光沢度を調節することができるので好ましい。
本発明によればまた、上記重合体組成物からなる自動車用外装部品が提供される。
本発明によれば、耐傷つき性、耐候性、耐液性、耐熱性、TPOあるいはTPS接着性、金属接着性、ウレタンシーラント接着性等に優れ、光沢度の調整が可能な自動車外装部品用重合体組成物及び該組成物を使用した自動車外装部品を提供することができる。具体的には、このような重合体組成物として、その原料及び配合割合を選択することにより、破断点強度が10MPa以上、破断点伸びが500%以上、ショアA硬度が85〜99のものを容易に得ることができる。また表面グロスが0〜50のものを容易に得ることができる。また後記する耐熱試験において、100℃において変形率1%以下のものを容易に得ることができる。したがってこのような重合体組成物は、自動車外装部品本体材料として、あるいは自動車外装部品における表面材として使用することができる。とくにモール本体材料としてTPOあるいはTPS、又はそれらとアイオノマーの組成物を使用し、上記重合体組成物をその表皮材として使用すると、TPOあるいはTPSへの接着性に優れているので、それらの特徴を損なうことなくそれらの欠点である耐傷つき性、耐液性、表面光沢などが改善されたモールを得ることができる。このようなモールとして、サイドモール、ウィンドシールドモール、ベルトラインモール、ルーフモール、バンパーモール、グラスチャンネルなどを挙げることができる。また上記重合体組成物は、金属接着性、ウレタンシーラント接着性にも優れているので、モール本体材料としても好適であり、例えばウィンドシールドモール用のモール本体材料として好適に使用することができる。
本発明の自動車外装部品用重合体組成物は、融点が100℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及びアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)を必須成分として含有し、好ましくはさらに密度が940〜970kg/mのポリエチレン(D)を任意配合成分として含有する。
上記成分の内、成分(A)は、上記重合体組成物中の主成分の高融点成分であり、この成分を欠く場合には、100℃で100時間の条件に置いた場合、自重で変形しないという耐熱性の条件を基本的に満足することができない。またこの成分(A)がエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーであることも、柔軟性及び成形性の点で重要であり、たとえ融点が100℃以上という条件を満足しても、通常の低密度ポリエチレンやポリプロピレンを用いたのでは組成物の剛性が高くなるだけである。
上記重合体組成物中の成分(B)は、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体であり、優れた加工性を維持しながら柔軟性及び耐衝撃性の向上に寄与し、またオレフィン系熱可塑性エラストマーあるいはスチレン系熱可塑性エラストマーとの接着性を向上させる重要な成分である。
また上記重合体組成物中の成分(C)は、アクリル変性ポリオルガノシロキサンであり、他の優れた特性を実質的に損なうことなく耐スクラッチ性を改良する役割を果たすものである。
さらに上記重合体組成物中の任意配合成分(D)は、密度が940〜970kg/mのポリエチレンであり、重合体組成物の他の優れた特性を実質的に損なうことなく光沢度を調整する役割を果たすものである。
本発明の自動車外装部品用重合体組成物は、上述のように特定の高融点樹脂成分(A)、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及びアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)、さらに任意にポリエチレン(D)を特定割合で配合していることが特徴であり、本発明の自動車外装部品は、このような重合体組成物を少なくとも一部の構成材料として使用することにより、金属接着性、耐候性、耐液性、耐傷つき性、耐熱性、柔軟性、加工性、表面光沢及びウレタンシーラント接着性の組合せ性質が向上しているという利点が奏されるものである。
[エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)]
本発明の自動車外装部品用重合体組成物に配合されるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)は、示差走査熱量測定に基づく融点が100℃以上のものである。該共重合体における不飽和カルボン酸含量は0.1〜9重量%、とくに4〜8重量%の範囲が好ましい。また成分(A)としてアイオノマーを使用する場合には、その中和度が50%以下、とくに40%以下であることが好ましい。上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体はまた、エチレンと不飽和カルボン酸の二元共重合体のみならず、融点が上記範囲を満足する限り他の単量体成分が共重合された多元共重合体であってもよいが、この場合は他の単量体成分の含有量は10重量%以下であることが好ましい。
上記共重合体における不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチルなどを例示することができるが、とくに好ましいのは、アクリル酸又はメタクリル酸である。また上記他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エステル、一酸化炭素などを例示することができる。とくに好適な他の単量体は、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルである。
上記共重合体のアイオノマーとしては、カチオンがリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などの遷移金属などの金属カチオンのものが好ましい。アイオノマーとしては、これら金属カチオンを2種以上含むものであってもよく、さらに有機アミン、例えば、n−へキシルアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、メタキシレンジアミンなどで錯化合物を形成しているものであってもよい。
上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)としては、他成分との混和性、組成物の加工性、耐傷付き性、耐衝撃性等を考慮すると、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(JIS K7210−1999、以下同じ)が0.5〜100g/10分、とくに1.0〜60g/10分程度のものを使用するのが好ましい。
上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレン、不飽和カルボン酸、場合によりさらに他の単量体を、高温、高圧下のラジカル共重合によって得ることができる。またそのアイオノマーは、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体に相当する金属化合物を反応させることによって得ることができる。
[エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)]
本発明の自動車外装部品用重合体組成物に配合されるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)は、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンの低結晶性又は非晶性のランダム共重合体であり、X線による結晶化度が40%以下(0〜40%)、好ましくは30%以下のものである。このような共重合体は、エチレン含量が30〜95モル%、好ましくは40〜90モル%、密度(ASTM D1505に準拠し、アニールなしで密度勾配管により測定)が850〜900kg/m、好ましくは855〜895kg/mのものであり、ASTM D3418に基づく融点が100℃以下であるか又は融点を有しないものである。該共重合体における炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン、4−メチル−1−ペンテンなど炭素数20以下のものが、単独であるいは2種以上混合して使用される。
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)としてはまた、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜50g/10分、とくに0.2〜20g/10分のものを使用するのが好ましい。
このようなランダム共重合体(D)は、バナジウム触媒成分と有機アルミニウム化合物成分からなる触媒系あるいはメタロセン触媒成分とアルミノオキサンとからなる触媒系を用い、炭化水素溶媒中でエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンをランダム共重合することによって得ることができる。
[アクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)]
本発明の自動車外装部品用重合体組成物に配合されるアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)は、下記一般式
Figure 2006001993
[式中、R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基、Yは、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基、X及びXは、それぞれ独立に水素原子、低級アルキル基又は−SiR(R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基)で示される基を表し、mは10,000以下の整数、nは1以上の整数であり、シロキサン鎖には分岐があってもよい]で示されるポリオルガノシロキサン(C1)に、(メタ)アクリル酸エステル(C2)又は(メタ)アクリル酸エステル(C2)70重量%以上と共重合可能な他の単量体(C3)30重量%以下の混合物を重量比5/95〜95/5の割合でグラフト共重合してなるものである。
上記式中、R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基であり、ハロゲンのような置換基を有することができる。より具体的には、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、イソブチル、n−ブチルなどのアルキル基、フェニル、トリル、キシリル、ナフチルなどのアリール基、あるいはこれらの基における水素原子の1個以上がハロゲンで置換したハロゲン置換体などを例示することができる。
上記式中、Yは、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基であって、具体的にはビニル、アリル、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタクリロキシプロピルなどのラジカル反応性基やγ−メルカプトプロピルなどの−SH基を持つ有機基を例示することができる。また上記式中、X及びXは、それぞれ独立に水素原子、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、イソブチル、n−ブチルなどの低級アルキル基又は−SiRで示される基である。ここにR、R及びRは、それぞれ独立にR、R及びRで示したようなハロゲンで置換されていてもよい炭化水素基、Yで示したようなラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基を表す。
上記式中、mは10,000以下の整数、好ましくは500〜8000、nは1以上の整数で、好ましくは1〜500ある。またm個の重合単位におけるR,R、n個の重合単位におけるR、Yはそれぞれ同一でも異なるものであってもよい。上記式のポリオルガノシロキサンには若干の分岐があってもよい。
このようなポリオルガノシロキサン(C1)は、上記のような基を有する鎖状や環状の低分子量ポリオルガノシロキサンやアルコキシシランを用いて、加水分解や重合、平衡化の手段を用いて製造することができる。また分岐を有するポリオルガノシロキサンは、原料としてトリアルコキシシランやテトラアルコキシシランなどを重合時に少量使用することにより得ることができる。加水分解、重合、平衡化は、公知の技術により水中に乳化した状態で行うことができる。例えば上記のような基を有するポリオルガノシロキサンあるいはアルコキシシランの混合溶液を、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸等のスルホン酸を用い、ホモジナイザー等を用いて、水と緊密に混合させながら重合させる方法によってポリオルガノシロキサン(C1)の微粒子として得ることができる。
上記アクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)は、上記ポリオルガノシロキサン(C1)に、(メタ)アクリル酸エステル(C2)又は(メタ)アクリル酸エステル(C2)70重量%以上と共重合可能な他の単量体(C3)30重量%以下との混合物を、重量比5/95〜95/5の割合でグラフト共重合させることによって得ることができる。
上記(メタ)アクリル酸エステル(C2)としては、アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステル、アルコキシアルキルエステルなどであり、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−メトキシエチルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸nへキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸nラウリル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−エトキシエチルなどのメタクリル酸エステルを例示することができる。これらは1種又は2種以上組合せて使用することができる。これらの中ではとくにメタクリル酸メチルを少なくとも一成分として使用することが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル(C2)と共重合可能な他の単量体(C3)としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなスチレン系化合物、アクリロニトリルやメタクリロニトリルのような不飽和ニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化オレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどの不飽和アミド、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸等の二重結合を1個有する単量体の他にエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の多不飽和単量体を代表例として挙げることができる。これらは2種以上使用することができる。
アクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)は、上記のようにして得られるポリオルガノシロキサン(C1)の乳化液に、(メタ)アクリル酸エステル(C2)又は(メタ)アクリル酸エステル(C2)と共重合可能な他の単量体(C3)との混合物を加え、ラジカル開始剤の存在下でグラフト共重合することによって得ることができる。ラジカル開始剤としては、過硫酸塩や有機過酸化物のような通常の乳化重合用のものを使用することができる。ポリオルガノシロキサン(C1)と(メタ)アクリル酸エステル(C2)又は(メタ)アクリル酸エステル(C2)と共重合可能な他の単量体(C3)との混合物の使用比率は、(C1)/[(C2)+(C3)](重量比)で5/95〜95/5、好ましくは40/60〜80/20の範囲である。重合終了後は、塩析、凝固させることによってアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)を分離、回収することができる。
[ポリエチレン(D)]
本発明の自動車外装部品用重合体組成物の任意配合成分として使用可能なポリエチレン(D)は、密度(30分間沸水処理した試料を、JIS K7112のD法(密度勾配管法)により測定)が940〜970kg/m、好ましくは945〜960kg/mのものである。ポリエチレン(D)としてはまた、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.01〜50g/10分、とくに0.02〜20g/10分のものを使用するのが好ましい。このようなポリエチレン(D)は、中低圧法により、ポリエチレンを単独重合するかあるいはポリエチレンと微量の炭素数3以上のα−オレフィンを共重合することによって得ることができる。
[自動車外装部品用重合体組成物]
本発明の自動車外装部品用重合体組成物は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及びアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)を必須成分として含有するものであり、本発明の自動車外装部品用重合体組成物における各成分の配合割合は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)100重量部に対して、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)を1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部及びアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)を0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜4重量部である。このような配合組成とすることで、金属接着性、耐傷つき性、柔軟性、機械的強度、耐熱性、加工性、ウレタンシーラント接着性等に優れ、適度な光沢を有する自動車外装部品を得ることができる。
上記重合体組成物においてはまた、上記(A)、(B)、(C)成分に加えてさらに上記ポリエチレン(D)を、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量100重量部当り、200重量部以下、好ましくは100重量部以下、とくに好ましくは80〜5重量部の割合で配合することができ、(D)を上記の割合で配合することにより光沢度の調整された自動車外装部品を得ることができる。
より具体的には、破断点強度が10MPa以上、好ましくは15〜30MPa、破断点伸びが500%以上、好ましくは510〜800%、ショアA硬度が85〜99となるように各成分及びその配合割合を選択するのがよい。また表面グロスが0〜50%、とくに0〜40%となるように、また後記する100℃での耐熱試験において変形率が1%以下となるように各成分及びその配合割合を選択するのがよい。
[他の任意配合成分]
本発明の自動車外装部品用重合体組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において、他の重合体や添加剤を配合することができる。例えば上記重合体組成物の耐熱性を一層高めるために、α−オレフィン・グリシジル(メタ)アクリレート共重合体を配合することができる。このような共重合体は、α−オレフィンとグリシジル(メタ)アクリレート二元共重合体のみならず、さらにビニルエステル又は不飽和カルボン酸エステルなどの他の単量体を含有する多元共重合体であってもよい。該共重合体におけるα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテンなどの炭素数2〜8程度のα−オレフィンを挙げることができるが、とくにエチレンであることが好ましい。これら他の単量体の具体例としては、成分(A)におけるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体における他の単量体としてすでに例示したものを挙げることができるが、とくに不飽和カルボン酸エステルやビニルエステルなどの不飽和エステルが好ましい。
上記共重合体としては、α−オレフィン含量が50〜99重量%、とくに60〜98重量%、グリシジル(メタ)アクリレート含量が1〜30重量%、とくに2〜25重量%、不飽和エステル含量が0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%の範囲で共重合されているものが好ましい。また上記共重合体がエチレン共重合体である場合には、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜50g/10分、とくに0.5〜30g/10分のものを使用するのが好ましい。
このような共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体のいずれであってもよいが、ハンドリングの点でランダム共重合体を使用するのが好ましい。このようなランダム共重合体は、例えば、高温、高圧下のラジカル共重合によって得ることができる。
また上記重合体組成物の接着性を一層高めるために、不飽和カルボン酸変性オレフィン重合体やシラン変性オレフィン重合体などを配合することができる。不飽和カルボン酸変性オレフィン重合体は、不飽和カルボン酸でグラフト変性されたオレフィン重合体であって、ベースポリマーとなるオレフィン重合体としては、高圧法ポリエチレン、中・高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、とくに密度が940kg/m以下の直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンのようなエチレンの単独重合体又はエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンのようなオレフィンの単独重合体又は2種以上のオレフィン同士の共重合体、α−オレフィンと極性モノマーとの共重合体、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンと不飽和カルボン酸アルキルエステル、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチルとの共重合体、エチレンと一酸化炭素と任意に上記のような不飽和カルボン酸エステルや酢酸ビニルとの共重合体などを例示することができる。これらの中では、エチレンと極性モノマーとの共重合体であって、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜1000g/10分、とくに0.2〜500g/10分程度のものが好ましい。
不飽和カルボン酸変性オレフィン重合体のグラフト変性に使用される不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物などを挙げることができるが、とくに酸無水物が好ましく、とりわけ無水マレイン酸が好ましい。不飽和カルボン酸の好適なグラフト量は、0.1〜5重量%、とくに0.2〜3重量%の範囲である。このような変性オレフィン重合体は、ベースポリマーの溶融条件下、あるいはベースポリマーを適当な溶媒に溶解あるいは懸濁させて、有機過酸化物のようなラジカル開始剤の存在下に、上記不飽和カルボン酸をグラフトすることによって得ることができる。このようにして得られる不飽和カルボン酸変性オレフィン重合体のメルトフローレートは、ベース重合体のそれとほぼ同じか、それより若干低い値を示す。
任意配合成分として使用可能なシラン変性ポリオレフィン重合体は、α−オレフィン、不飽和珪素化合物、任意に他の極性単量体から構成される共重合体であって、ランダム共重合体であってもグラフト共重合体であってもよい。具体的には、高圧法ポリエチレン、中・高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、とくに密度が940kg/m以下の直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンのようなエチレンの単独重合体又はエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンのようなオレフィンの単独重合体又は2種以上のオレフィン同士の共重合体、α−オレフィンと極性モノマーとの共重合体、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンと不飽和カルボン酸アルキルエステル、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチルとの共重合体、エチレンとアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテルなどのグリシジルモノマーと、さらに任意に酢酸ビニルや上記のような不飽和カルボン酸アルキルエステルとの共重合体、エチレンと一酸化炭素と任意に上記のような不飽和カルボン酸エステルや酢酸ビニルとの共重合体などから選ばれるベースポリマーに不飽和珪素化合物をグラフト重合したものを挙げることができる。
上記ベースポリマーにおいて、エチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体を使用する場合においては、酢酸ビニルや不飽和カルボン酸アルキルエステルなどの極性モノマー含量が3〜50重量%、とくに10〜45重量%のものを使用するのが好ましい。またエチレンとグリシジルモノマーの共重合体を使用する場合には、グリシジルモノマー含量が0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、任意共重合成分の酢酸ビニルや不飽和カルボン酸アルキルエステルなどの他の極性モノマーの含量が0〜50重量%、好ましくは5〜45重量%の共重合体を使用するのが好ましい。
シラン変性オレフィン重合体を構成する不飽和珪素化合物は、ビニル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基のような不飽和基とアルコキシ基、アリーロキシ基、アルコキシ置換アルコキシ基、アシロキシ基置換アルコキシ基のような加水分解可能な基を有する珪素化合物である。具体的にはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン等のビニルシラン類、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン等のアクリル系シラン類を挙げることができる。
シラン変性オレフィン重合体における不飽和珪素化合物の含量は、0.01〜5重量%、とくに0.02〜3重量%の範囲にあることが好ましい。シラン変性オレフィン重合体としては、とくにエチレンと極性モノマー共重合体のシラン変性体が好ましく、また190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜100g/10分、とくに0.5〜60g/10分程度のものを使用するのが好ましい。
本発明の自動車外装部品用重合体組成物に任意に配合できる添加剤として、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、難燃助剤、発泡剤、発泡助剤、無機充填剤、繊維強化材などを挙げることができる。
上記添加剤においては、とりわけ長期の屋外使用に耐えるためには、酸化防止剤、光安定剤及び紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも1種を配合することが望ましい。酸化防止剤としては、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどで代表されるヒンダードフェノール系酸化防止剤、光安定剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケートなどで代表されるヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどで代表されるベンゾフェノン系紫外線吸収剤や2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどで代表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好適に使用できる。これらの効果的な添加量はそれぞれ0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%の範囲である。
上記添加剤として使用可能な顔料の例としては、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、群青、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料など、また無機充填剤としては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、けいそう土、雲母粉、アスベスト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、シリカ、アルミナ、アスベスチ、グラファイト、ウィスカー、金属粉、ガラス球、シラスバルーン、カーボンブラック、ガラス繊維、カーボン繊維などを例示することができる。とくにカーボンブラックは、自動車用モールの耐候性及び寸法安定性を高めるために有用な添加剤である。カーボンブラックは、例えば樹脂成分100重量部当り、0.1〜20重量部、とくに0.2〜10重量部の割合で配合することが望ましい。この配合によって、83℃サンシャインウェザロ試験(雨有り)で2000時間後においてもクラックを発生しない重合体組成物を容易に得ることができる。
[重合体組成物の調製]
本発明の自動車部品用重合体組成物を調製するには、上記(A)、(B)、(C)、場合により(D)や他の任意配合成分を、同時にあるいは逐次的にドライブレンド及び/又はメルトブレンドすればよい。ドライブレンドには、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー、リボンブレンダーなどの各種ミキサーあるいはブレンダーを使用することができる。またメルトブレンドには、1軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダーなどの混練装置を使用することができる。
[自動車外装部品]
本発明の上記重合体組成物は、自動車外装部品の少なくとも一部に使用される。自動車外装部品としては、例えば、サイドモール、ウィンドシールドモール、ベルトラインモール、ルーフモール、バンパーモール、ドアウィンドウ水切り、グラスチャンネル、ウェザーストリップなどのモール類を挙げることができる。このような自動車外装部品は、上記重合体組成物のみで構成されていてもよく、他の材料からなる層と複合して構成されていてもよい。またステンレス、亜鉛メッキ鋼板などの金属芯材上あるいはウィンドウガラス上の少なくとも一部に上記重合体組成物の層が被覆されて形成されていてもよい。また上記重合体組成物からなる層と他の熱可塑性重合体からなる層から構成されていてもよい。このような複合層から構成される自動車用モールの場合は、上記重合体組成物層をモールディング本体として使用してもよくあるいは表皮層として使用してもよい。
前記金属芯材上あるいはウィンドウガラス上への被覆においては、上記重合体組成物は金属芯材上あるいはウィンドウガラス上に直接被覆されていてもよく、また適当な接着剤を介して被覆されていてもよい。このような目的に使用される接着剤として、例えばエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のような熱可塑性樹脂タイプ、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シランカップリング剤系材料のような熱硬化性樹脂タイプのものを例示することができる。金属芯材あるいはウィンドウガラスと上記モールディング材料との層間接着力の信頼性を高めるためには、このような接着剤の使用が好ましい。
また本発明の自動車外装部品において、前期重合体組成物層と別の層を形成することができる熱可塑性重合体としては、熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エラストマーなどを例示することができる。より具体的には、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(A)成分として紹介したようなあるいは(A)成分よりさらに不飽和カルボン酸含量の大きいエチレン・不飽和カルボン酸共重合体やそのアイオノマーなどのエチレン・極性モノマー共重合体、ナイロン、ポリカーボネートなどのエンジニアリングプラスチックなどを例示することができる。また熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系エラストマー(TPO)、ポリアミド系エラストマー(TPAE)、スチレン系エラストマー(TPS)などを例示することができる。これらの中では、良好な層間接着性が得られるところから、エチレン・極性モノマー共重合体、TPOあるいはTPOと(A)成分として紹介したようなあるいは(A)成分よりさらに不飽和カルボン酸含量の大きいアイオノマーとの任意割合の組成物の使用が好ましい。
上記オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)は、オレフィン系共重合ゴムとオレフィン系プラスチックを必須成分とし、少なくともオレフィン共重合体ゴム成分が部分的にあるいは高度に架橋されているものであって、エラストマー的性質を有するものである。
上記オレフィン共重合ゴムは、エチレン・プロピレン共重合ゴム、エチレン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ポリエン共重合ゴムのようなオレフィンを主体とする非晶性ないし低結晶性の共重合体であって、過酸化物によって架橋できるものが好ましく、とくにエチレンを主成分とするエチレン・αーオレフィン共重合ゴム、とりわけエチレン・プロピレン共重合ゴムやエチレン・プロピレン・ポリエン共重合ゴムが好適である。上記エチレン・プロピレン・ポリエン共重合ゴムにおけるポリエンとしては、ジシクロペンタジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジビニルベンゼンなどを例示することができる。
上記過酸化物架橋型オレフィン共重合ゴムとして好適なエチレン・プロピレン共重合ゴムやエチレン・プロピレン・ポリエン共重合ゴムにおいては、エチレンとプロピレンの重合比率は、エチレン/プロピレンがモル比で50/50〜90/10、とくに55/45〜85/15のものが好ましい。またポリエンの含有量としては、共重合ゴムの沃素価が16以下となるような割合で存在しているものを使用するのが好ましい。共重合ゴムとしてはまた、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が10〜180、とくに40〜120程度のものが望ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマーを構成するオレフィン系プラスチック成分としては、1種又はそれ以上のオレフィンから種々の製法で製造される高結晶性の重合体もしくは共重合体であって、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンなどの重合体もしくは共重合体を挙げることができる。これらの中では、過酸化物分解型プラスチック、例えばポリプロピレン(少量の他のオレフィンとの共重合体を含む)と、ポリエチレン、とくに直鎖低密度ポリエチレンとから選ぶのが好ましく、とくにポリプロピレンを少なくとも一成分とするものが好ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマーには、任意にポリイソブチレン、ブチルゴム、アタクチックポリプロピレン、プロピレンが主成分のプロピレン・エチレン共重合ゴムのような過酸化物分解型ゴムや鉱物油のような柔軟化剤が含まれていてもよい。この熱可塑性エラストマーの典型的な製法は、上記各成分に有機過酸化物を加え、動的に架橋する方法であり、このようにして得られる部分架橋物をそのままあるいはさらに結晶性オレフィン系プラスチックをブレンドした形で用いることができる。より具体的には、エチレン・α―オレフィン共重合ゴム100〜20重量部、オレフィン系プラスチックス0〜80重量部、過酸化物非架橋型ゴムと柔軟化剤の合計0〜100重量部からなる混合物を過酸化物の存在下に動的に架橋することによって得られる部分架橋ゴム組成物100〜30重量部とオレフィン系プラスチックス0〜70重量部とからなる混合物であって、最終混合物中100重量部当たりのオレフィン系プラスチックス成分が5〜70重量部となるように調製されたものを使用することができる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーは上記製法に限定されるものではなく、例えば部分架橋したエチレン・α―オレフィン共重合ゴムとオレフィン系プラスチックスを単純にブレンドしたタイプのものであってもよい。またさらに、無水マレイン酸のようなもので変性されたものであってもよい。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、230℃、10kg荷重におけるメルトフローレートが1〜100g/10分、とくに5〜70g/10分程度のものを使用することが望ましい。またショアA硬度が45〜90、とくに50〜85程度のものを使用するのが好ましい。
このような熱可塑性エラストマーとして、例えばミラストマー、サーモラン、サントプレン、住友TPE、グドマー、アクティマー、レオストマー、トリニティー、P.E.R、AMZELなどの商品名で市販されているものを使用することができ、これらは市場から容易に入手することができる。
これらの熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーからなる層を設ける場合には、本発明の上記重合体組成物の層との熱融着性を高めるために、(A)成分として紹介したようなあるいはそれより不飽和カルボン酸含量の大きいエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を少量、例えば熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーに対して30重量%位まで配合することができる。このようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜100g/10分、好ましくは0.2〜50g/10分のものを挙げることができる。
上記のような自動車用モールにおいてはまた、上記のような重合体組成物層、あるいはこれと他の材料層とからなるモール本体(任意に表皮層を有する)を形成し、その側端部に柔軟性樹脂からなるリップ部を設けてもよい。リップ部材料としては、上記モール本体材料より柔軟な材料であり、また上記重合体組成物と溶融接着性が優れ、しかも共押出可能な材料が好ましく、例えば、上記のような熱可塑性オレフィン系エラストマー、熱可塑性スチレン系エラストマーあるいはエチレン・不飽和エステル共重合体を挙げることができる。
上記リップ部材料として使用可能なエチレン・不飽和エステル共重合体として具体的には、エチレンと、酢酸ビニル、あるいはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチルのような不飽和カルボン酸エステルなどの不飽和エステルとの共重合体であって、不飽和エステル含量が1〜40重量%、好ましくは5〜30重量%のものを例示することができる。かかるエチレン・不飽和エステル共重合体としてはまた、上記重合体組成物層との熱融着性を高めるために、アクリル酸やメタクリル酸が少量、例えば10重量%以下程度共重合されたものを使用してもよい。エチレン・不飽和エステル共重合体としてはまた、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜100g/10分、とくに0.2〜50g/10分のものが好ましい。このようなエチレン・不飽和エステル共重合体は、高温、高圧下のラジカル共重合によって得ることができる。
上記リップ材料となるオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマーあるいはエチレン・不飽和エステル共重合体においても、本発明の自動車外装部品用重合体組成物の層との熱融着性を高めるために、エチレン・アクリル酸共重合体やエチレン・メタクリル酸共重合体のようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を配合することができる。このようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、0.1〜100g/10分、好ましくは0.2〜50g/10分のものを挙げることができる。このようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の配合量は、リップ材料として充分な柔軟性を維持する範囲内で決められるべきものであり、例えば全体の30重量%以下程度とされる。
上記重合体組成物の層と別の層を形成する熱可塑性重合体の層やリップ材料にはまた、上記重合体組成物に添加することが可能なカーボンブラックやその他任意配合成分を同様に配合することができる。
以下、本発明の自動車外装部品用重合体組成物の具体例を示す。尚、実施例で用いた原料及び物性評価方法は以下の通りである。
1.原料
[成分A]
A−1:エチレン・メタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量5重量%、メルトフローレート(MFR)2g/10分、融点104℃)
A−2:エチレン・メタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量4重量%、MFR7g/10分、融点103℃)
[成分B]
B−1:非晶性エチレン・プロピレンランダム共重合体(密度870kg/m、MFR8.1g/10分、結晶化度0%)
[成分C]
C−1:アクリル変性ポリオルガノシロキサン[商品名:シャリーヌR170(日信化学(株)製)]
[任意配合成分]
[成分D]
D−1:高密度ポリエチレン(商品名ハイゼックス7000F(三井化学(株)製)、密度952kg/m、MFR0.04g/10分)
D−2:高密度ポリエチレン(商品名ハイゼックス3300F(三井化学(株)製)、密度950kg/m、MFR1.1g/10分)
[その他成分E]
E−1:カーボンブラックマスターバッチ[商品名:CMB561(三井・デュポンポリケミカル(株)製)]
2.物性評価方法
(1)メルトフローレート(MFR):JIS K7210−1999準拠(190℃、2160g荷重)
(2)曲げ剛性率:JIS K7106準拠(オルゼン式)
(3)引張試験(破断点強度、伸び):JIS K6301準拠(3号ダンベル)
(4)硬度(ショアA):JIS K7215(23℃)
(5)耐熱試験:
JIS規格3号ダンベルを100℃に設定したオーブン中に吊り下げ、100時間後、変形及び重量の変化を観察する。
○:形状、重量の変化が1%未満
×:形状、重量の変化が1%以上
(6)耐傷付き性
○:500g荷重の束子で2度擦ったとき、傷が目立たない。
×:500g荷重の束子で2度擦ったとき、傷が目立つ。
(7)耐候性
サンシャインウェザロメーター試験(83℃、雨有り、2000時間)
○:クラック発生なし
×:クラック発生有り
(8)TPO接着性
二色成形用金型を用いて、TPO(商品名ミラストマー(三井化学(株)製)、ショアA硬度70)と実施例又は比較例の重合体組成物との二色成形品を作成し、接着面の剥離試験を行った。
○:材料破壊
×:界面剥離
(9)グロス
40mmφ押出機を用いて、180℃にて作製した押出シートの表面60°グロスを、(株)堀場製作所製ハンディー光沢計「IG−310」を使用して測定した。
[実施例1]
前述した原料A−1、B−1、C−1及びE−1を表1に示す割合で混合してスクリュー式単軸押出機(スクリュー径40mm、ダルメージスクリュー、L/D=28)に供給し、バレル温度200℃、スクリュー回転数50min−1の条件下に溶融混練した。得られたブレンド物について上述の各種物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、A−1の代わりにA−2を用いた以外は実施例1と同様にしてブレンド物を製造した。得られたブレンド物について上述の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、さらにD−2を10重量部追加配合した以外は実施例1と同様にしてブレンド物を製造した。得られたブレンド物について上述の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において、さらにD−1を20重量部追加配合した以外は実施例1と同様にしてブレンド物を製造した。得られたブレンド物について上述の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例3において、さらにD−2の配合量を20重量部に変更した以外は、実施例3と同様にしてブレンド物を製造した。得られたブレンド物について上述の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、B−1及びC−1を配合しなかった以外は、実施例1と同様にしてブレンド物を製造した。得られたブレンド物について上述の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、B−1を配合しなかった以外は、実施例1と同様にしてブレンド物を製造した。得られたブレンド物について上述の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、C−1を配合しなかった以外は、実施例1と同様にしてブレンド物を製造した。得られたブレンド物について上述の各種物性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2006001993

Claims (11)

  1. 融点が100℃以上のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A)100重量部に対して、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)1〜100重量部と、下記一般式で示されるポリオルガノシロキサン(C1)に、(メタ)アクリル酸エステル(C2)又は(メタ)アクリル酸エステル(C2)70重量%以上と共重合可能な他の単量体(C3)30重量%以下の混合物を重量比5/95〜95/5の割合でグラフト共重合してなるアクリル変性ポリオルガノシロキサン(C)0.1〜5重量部とを配合してなる自動車外装部品用重合体組成物。
    Figure 2006001993
    [式中、R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基、Yは、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基、X及びXは、それぞれ独立に水素原子、低級アルキル基又は−SiR(R、R及びRは、それぞれ独立に炭化水素基、ラジカル反応性基又は−SH基を持つ有機基)で示される基を表し、mは10,000以下の整数、nは1以上の整数であり、シロキサン鎖には分岐があってもよい]
  2. エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)が、エチレン含量が30〜95モル%、X線による結晶化度が40%以下、密度が850〜900kg/mのものである請求項1記載の自動車外装部品用重合体組成物。
  3. (A)、(B)及び(C)の合計量100重量部に対し、さらに密度が940〜970kg/mのポリエチレン(D)を200重量部以下の割合で配合してなる請求項1又は2記載の自動車外装部品用重合体組成物。
  4. 破断点強度が10MPa以上、破断点伸びが500%以上、ショアA硬度が85〜99の範囲にある請求項1〜3記載の自動車外装部品用重合体組成物。
  5. 表面グロスが0〜50%である請求項1〜4記載の自動車外装部品用重合体組成物。
  6. 請求項1〜5記載の重合体組成物を使用した自動車外装部品。
  7. 自動車モールである請求項6記載の自動車外装部品。
  8. 請求項1〜5記載の重合体組成物をモール本体に使用した請求項7記載の自動車用モール。
  9. 請求項1〜5記載の重合体組成物をモール表皮材に用いた請求項7記載の自動車モール。
  10. 請求項1〜5記載の重合体組成物をモール表皮材に用い、熱可塑性エラストマー又はこれとエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーとの組成物からなる材料をモール本体として用いた請求項9記載の自動車モール。
  11. サイドモール、ウィンドシールドモール、ベルトラインモール、ルーフモール、バンパーモール又はグラスチャンネルである請求項7〜10記載の自動車モール。
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